JPH09228315A - 杭係留式浮体構造物 - Google Patents

杭係留式浮体構造物

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JPH09228315A
JPH09228315A JP4178696A JP4178696A JPH09228315A JP H09228315 A JPH09228315 A JP H09228315A JP 4178696 A JP4178696 A JP 4178696A JP 4178696 A JP4178696 A JP 4178696A JP H09228315 A JPH09228315 A JP H09228315A
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JP
Japan
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pile
floating body
mooring
floating
lower pile
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Application number
JP4178696A
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English (en)
Inventor
Kazumi Kamitana
和美 上棚
Mitsuru Yamada
満 山田
Yutaka Miyawaki
豊 宮脇
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 簡単に撤去できる杭係留式構造物Fを提供
する。 【解決手段】 浮体1の上下方向に移動可能で、かつこ
の浮体1の下方に突出させた上杭5を、海底Kに固定し
た上端が没水状態の下杭4に対して抜き取り可能に係合
した杭係留式構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は所定の位置に杭を利用し
て係留する浮体構造物に関し、杭の上部を所定の水深に
位置させた状態で、浮体を撤去することができる杭係留
式浮体構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】桟橋、係船岸、波除堤等の用途に浮体構
造物が使用されている。この浮体を所定の位置に係留す
る手段としては杭の上部が海面上に突出させて杭を海底
に植立し、これに浮体を連結金具等を利用して係留した
構造のもの、あるいは海底に固定した係留索の上端に浮
体を係留する構造のもの知られている。
【0003】この浮体は所定の位置に係留した状態で使
用される場合が普通であるが、例えば通常は桟橋等の用
途に使用し、各種の海上イベント等で海面を広く使用し
たい場合のように多目的に使用する際は、この浮体を撤
去して海面を広くしたいという要望がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】杭を使用して係留した
浮体構造物において浮体を撤去する際には、杭と浮体と
の間の連結金具を外して浮体を移動させることになる
が、浮体を撤去するとその後に杭の上部が海面上に突出
して残されるために美観が悪い上に船舶等の航走上から
障害になり、海面を広い状態で安全に、自由に使用する
ことが困難である。
【0005】また、係留索を使用して浮体を係留する浮
体構造物においては、浮体より外した係留索の端部を後
で引き上げるために浮き等を使用する必要があり、この
場合も海上においてボート競争等を行うと、この浮きが
障害物となり、事故の原因となる欠点がある。勿論、長
期にわたって海上イベントがある場合には杭を抜いて海
面上に突出物をなくすことも可能ではあるが、実際の抜
き取り作業と元の状態に修復する作業の煩雑さとコスト
を考慮することこの方法は適当ではない。
【0006】本発明は前記従来技術の問題点を一挙に解
決するために、浮体を撤去した後の海面には杭が全く突
出することがない杭係留式浮体構造物を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る杭係留式浮体構造物は、浮体1の上下方
向に移動可能で、かつこの浮体1の下方に突出させた上
杭5を、海底Kに固定した上端が没水状態の下杭4に対
して抜き取り可能に係合して構成されている。また、浮
体1に上下方向に貫通孔6を設け、この貫通孔6の上方
から上杭5を嵌入し、この上杭5の下部を海底K側に固
定した下杭4に係合させて浮体を水面にしたがって上下
に移動可能に係留し、かつ前記下杭4の上端部を最低の
水面より下方の所定の水深に配置して構成されている。
【0008】更に、上杭5と下杭4の摺接部分に滑り部
材7を設けて構成されている。前記のように海底に固定
した下杭4に対して上杭5を抜き差し可能に係合し、こ
の上杭5を浮体1に抜き差し可能に構成することによっ
て必要とする水深を得ながら浮体1を一時的に撤去して
海面を広く利用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。 (実施例1)本発明にかかる杭係留式浮体構造物Fは、
図1に示すように浮体1と杭2から構成されており、こ
の杭2は海底Kに固定した基礎杭3と、この基礎杭3に
下端を嵌入固定した下杭4と、この下杭4に上方から嵌
入する上杭5で構成されている。
【0010】図2に示すように浮体1の両端には上下方
向に貫通する丸孔からなる貫通孔6を有し、この貫通孔
6の上部を拡開して四角形の凹部7を形成し、浮体1の
上方から金属管からなる上杭5を挿入してその下部を金
属管からなる下杭4に嵌入し、上端に設けたフランジ部
5aを凹部7の底面7aに支持させている。更に凹部7
の上部の開口部をグレーチング8によって閉止してい
る。 上杭5は浮体1の上下運動を許容しながら浮体
1を係留するための部材であって、その周囲に滑り部材
9が等間隔で上下方向に縞状に配設してある。この滑り
部材9は、例えばナイロンやポリエチレンのような自己
潤滑性のある合成樹脂や炭素を含浸させた固形物のよう
な低摩擦性の材料を使用するのが良い。
【0011】上杭5は一種の浮体として形成すると共に
内部にバラストを注排水できるように注排水口を設けて
おき、そしてこれを浮体1の貫通孔6に嵌入しておく。
従って、この上杭5内のバラストを排水して浮上させて
浮体1の上方に突出させ、係留時には注水して浮体1の
下方に突出させて下杭4と係合するようにする。このよ
うに上杭5をバラストの注排水によって下杭4に係合離
脱することでクレーン等の装置を使用することなく所定
の位置に浮体1を係留したり、係留を一時的に解除して
移動させることができる。
【0012】図4は杭係留式浮体構造物Fの一部を示す
側面図、図5は同平面図であり、浮体1は水位W1とW
2の変化にしたがって上下するが、この浮体1の運動と
共に上杭5が下杭4に対して摺動して上下する。この場
合、図2と図3に示したように上杭5の周囲に滑り部材
8を設けておくことで上杭5と下杭4との間の摩擦力が
低減され、この上杭5が下杭4に対して円滑に上下運動
して浮体1を的確に係留することができる。
【0013】本発明の杭係留式浮体構造物Fは、通常は
前記状態で桟橋や係船岸、あるいは波除堤等の用途に使
用される。この場合、浮体1に波浪が作用して上下に運
動しようとすると下杭4と上杭5があたかもピストンと
プランジャのように機能してダッシュポット効果が作用
して浮体1の上下運動を抑制することができる。そして
各種の海上イベントのように海面を広く使用したい場合
は、上杭5中のバラストを排水して浮上させ、浮体1の
貫通孔6の上方に一部を突出させると浮体1と下杭4と
の間の係合を絶って浮体1を自由となり、これを適当な
所に曳航して仮に係留しておく。なお、前記操作におい
て、上杭5はバラストを排水するだけで上方に移動させ
ることができることから、クレーン等の装置を必要とす
ることなく係留を解除することができるのである。
【0014】更に、下杭4の上端は干潮時においても船
舶やボートや水上バイクや水上スキー、等が接触するこ
とがない必要な水深に位置するような寸法に構成してお
り、前記のように上杭5を上方に移動させて下杭4との
係合を絶って浮体1を係留海面から撤去するとこの海面
には何らの突起物がない状態となる。このように海面を
拡げた状態で使用することによって各種のイベントを楽
しむことができる。
【0015】なお、下杭4の上端と水面との間の距離は
浮体の大きさや浮体の用途、その海域を使用する船舶の
大きさ、そして水位の移動範囲等を考慮して決定するの
が良い。前記のように浮体1を移動させて海面を使用し
たイベント期間が終了して元の桟橋等の状態とする時
は、先に他の場所に曳航して係留していた浮体1を曳航
して下杭4の上方に位置させ、そしてこの下杭4に浮体
1を貫通して下方に一部が突出し、上方に一部が突出し
ている上杭5にバラストを注水して下方に移動させてそ
の下部を下杭4に嵌入することによって図1、4及び図
5の状態に係留して使用することができる。 (実施例2)図6は別の実施例を示すもので、海底Kに
設置したコンクリート製のフーチング10上に下杭4を
植立し、この下杭4の上方から浮体1を貫通して下方に
突出させた上杭5を嵌入して浮体1を係留させたもので
あり、他の構成は前記実施例と同様である。 (実施例3)図7は図6の実施例の変形であって、実施
例1と2においては長尺の浮体1の両側に杭2を設けた
例を示したが、杭2を浮体1の中央部に集合させたもの
である。この構造の浮体構造物Fは、多数の浮体1を配
列した装置において、浮体1を撤去した状態では杭2群
と隣接する杭2群の間隔が広いので、この間隔を利用し
て水深の深い大型の船舶を通過させることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る杭係留式構造物は、浮体1
の上下方向に移動可能で、かつこの浮体1の下方に突出
させた上杭5を、海底Kに固定した上端が没水状態の下
杭4に対して抜き取り可能に係合して構成されている。
従って、必要に応じて上杭5を下杭4より抜くことによ
って浮体1の係留を解除して適当な場所に移動すること
ができる。また、海底Kに残された下杭4の上端部は所
定の水深に位置しているので、浮体1を撤去後はその海
面を自由に使用することができる。
【0017】また、上杭5をバラストの注排水によって
浮体1に対して上下させるように構成することによっ
て、クレーン等の揚重装置のない場所においても安全、
かつ簡単に浮体1を係留したり、撤去したりすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る杭係留式構造物の斜視図
である。
【図2】杭係留式構造物の要部を分解して示す斜視図で
ある。
【図3】図2に示した上杭の断面図である。
【図4】杭係留式構造物の作動状態の説明用側面図であ
る。
【図5】図4の平面図である。
【図6】第2の実施例に係る杭係留式構造物の斜視図で
ある。
【図7】第3の実施例に係る杭係留式構造物の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 浮体 2 杭 3 基礎杭 4 下杭 5
上杭 6 貫通孔 7 凹部 7a 底面 8 グレー
チング 10 フーチング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮体1の上下方向に移動可能で、かつこ
    の浮体1の下方に突出させた上杭5を、海底Kに固定し
    た上端が没水状態の下杭4に対して抜き取り可能に係合
    した杭係留式構造物。
  2. 【請求項2】 浮体1に上下方向に貫通孔6を設け、こ
    の貫通孔6の上方から上杭5を嵌入し、この上杭5の下
    部を海底K側に固定した下杭4に係合させて浮体を水面
    にしたがって上下に移動可能に係留し、かつ前記下杭4
    の上端部を最低の水面より下方の所定の水深に配置した
    杭係留式浮体構造物。
  3. 【請求項3】 上杭5と下杭4の摺接部分に滑り部材7
    を設けた請求項2記載の杭係留式浮体構造物。
JP4178696A 1996-02-28 1996-02-28 杭係留式浮体構造物 Pending JPH09228315A (ja)

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Effective date: 20010327