JPH09227957A - 使用済スチール製飲料缶からのスチール再生方法 - Google Patents

使用済スチール製飲料缶からのスチール再生方法

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JPH09227957A
JPH09227957A JP2914896A JP2914896A JPH09227957A JP H09227957 A JPH09227957 A JP H09227957A JP 2914896 A JP2914896 A JP 2914896A JP 2914896 A JP2914896 A JP 2914896A JP H09227957 A JPH09227957 A JP H09227957A
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JP
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steel
aluminum
cylindrical furnace
processing chamber
rotary kiln
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Application number
JP2914896A
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English (en)
Inventor
Yoshito Taki
芳人 瀧
Kazuhito Sei
一仁 清
Akio Suzuki
明郎 鈴木
Kiyoshi Kato
潔 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaichi System Produce Co Ltd
IHI Corp
Original Assignee
Yamaichi System Produce Co Ltd
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム製の蓋部分を備えたスチール製
飲料缶からスチールを効率良く分離回収できる方法を提
案すること。 【解決手段】 使用済のスチール製飲料缶を、粉砕する
ことなくそのままロータリキルン43等に搬送して加熱
する。これにより、そこに付着している合成樹脂、塗料
等の可燃物を溶融あるいは燃焼して除去する。同時に、
アルミニウム製の蓋を、加熱過程において、スチールと
アルミニウムの熱膨張特性の違いを利用して物理的に容
易の分離可能な状態とする。アルミニウムは溶融して完
全にスチールから分離した状態となる。この後は、回転
ハンマー44などを経て粒状のスチール片、アルミニウ
ム片とした後に、磁選機45によってこれらを選別し
て、スチール片のみを回収部46の側に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓋の部分がアルミ
ニウムからできているスチール製飲料缶を回収して、ス
チールのみを回収して再生する方法に関するものであ
り、特に、簡単な工程を経てスチールとアルミニウムを
完全に分離することのできるスチール再生方法に関する
ものである
【0002】
【従来の技術】スチール製の飲料缶を回収して、スチー
ルを再生するためには、そこに付着している塗料、合成
樹脂、メッキ層等を分離除去する必要がある。特に、ス
チール製の飲料缶は、その蓋の部分がアルミニウム製で
あるので、このアルミニウム製の蓋の部分をスチール製
の缶本体から完全に分離して、スチールのみを回収する
必要がある。
【0003】スチール缶等の鉄スクラップ、あるいはア
ルミニウム缶等のアルミニウムスクラップの再生方法と
しては各種の方法が提案されている。これらの方法にお
いては、いずれも、回収した空き缶を細片となるように
裁断あるいは粉砕し、しかる後に、ロータリキルンに投
入して、表面に付着している塗料、合成樹脂、接着剤等
を溶融あるいは燃焼して除去している。また、加熱温度
を、アルミニウムの溶融温度以上の温度に上げることに
より、アルミニウムのみを溶融させて、スチールから分
離できるようにしている。加熱後のスチールは冷却さ
れ、打撃式の造粒機等を用いて小さな粒状のペレットと
して再生される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鉄スクラップの再生方
法としては、簡単な処理工程で効率良く鉄スクラップを
回収可能なものが、特開平6−172875号公報に開
示されている。
【0005】本発明の課題は、上記公報の開示された方
法を利用して、更に効率良く、スチール製飲料缶からス
チールを再生する方法を提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、使用済スチール製飲料缶を粉砕するこ
となく、例えば、ロータリーキルンに投入して、そのま
ま加熱して、そこに付着している合成樹脂、塗料等の可
燃物を溶融あるいは燃焼して除去すると共に、使用済ス
チール缶の蓋として取付けられていたアルミニウム製の
蓋を、加熱過程において、スチールとアルミニウムの熱
膨張特性の違いを利用して物理的に分離し、分離状態と
なったスチールとアルミニウムを選別してスチールのみ
を取り出し、当該スチールを再生する方法を採用してい
る。
【0007】この方法においては、従来の再生方法にお
いて必ず行われてた粉砕工程、すなわち、使用済スチー
ル製飲料缶を細片に裁断あるいは粉砕する工程を含んで
いない。この工程は、一般的な各種の鉄スクラップの混
在物からスチールを再生する場合には有効である。しか
し、スチール製飲料缶の場合には、その寸法が予め定ま
っており、粉砕しなくても、一般的な寸法のロータリキ
ルン等の加熱、燃焼炉に投入することができる。また、
粉砕工程においては、粉砕機の刃によって、スチール缶
のスチール製の本体部分と、そこに接着剤あるいはかし
めによって取り付けられているアルミニウム製の蓋とが
相互に食い込んだ状態が形成されてしまう。このような
状態の砕片を加熱、あるいはその後に磁選機等を用いて
選別しても、容易に分離することができない。この結
果、再生されたスチールの純度が低くなってしまうおれ
がある。
【0008】本発明の方法では、このような粉砕工程を
含んでいないので、上記のような弊害を回避できる。ま
た、加熱過程においては、スチールとアルミニウムの熱
膨張特性の違いを利用して、これらを物理的に分離し、
あるいは極めて容易に分離できる状態にしている。すな
わち、アルミニウムの方が熱膨張率が大きく、しかも、
より低い温度で膨張が始まり、また、溶融温度も低い。
したがって、加熱過程においては、アルミニウム製の蓋
の部分が最初に膨張して、スチール製の本体部分から分
離し易い状態になる。このような状態が形成されなが
ら、例えば、ロータリキルン等では、回転運動によっ
て、加熱状態にあるスチール缶に衝撃が加わるので、こ
れによって、アルミニウム製の蓋部分が簡単にスチール
製の缶本体部分から物理的に分離した状態になる。した
がって、以後の工程においては、簡単にアルミニウム製
の部分をスチールの部分から分離できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図1を参照して、本発明
を適用した使用済スチール製飲料缶の再生方法を説明す
る。
【0010】本例の方法では、まず、使用済のスチール
製飲料缶を、そのままの状態で、すなわち、粉砕機等を
用いて細片に粉砕することなく、ホッパー41に投入す
る。ホッパー41に投入されたスチール製飲料缶は、搬
送路42を経て、熱処理機43の側に供給される。搬送
路42は、サイクロン等の空送式の搬送経路、あるいは
ベルトコンベア形式等の搬送経路として構成することが
でき、ここを介してスチール製飲料缶からはそこに付着
している塵等が除去される。
【0011】熱処理機43は、例えば、高温耐熱型の特
殊ロータリーキルンである。スチール製飲料缶は、この
中を排出側に向けて搬送される過程で、例えば摂氏72
0度程度まで加熱される。このような灼熱状態にまで加
熱されると、スチール缶のスチール製の缶本体部分、ア
ルミニウム製の蓋部分に付着している合成樹脂、塗料、
コンパウンド等が自己燃焼して炭化物になる。
【0012】また、アルミニウム製の蓋部分は、スチー
ル製の缶本体部分よりも早い時期から熱膨張を開始する
と共に、その膨張率も大きい。したがって、合成樹脂製
の接着剤および物理的なかしめによってスチール製の缶
本体部分に固着されていたアルミニウム製の蓋部分は、
接着剤が燃焼することにより、またアルミニウムが大幅
に膨張することによって、スチール製の缶本体部分から
簡単に分離可能な状態になる。
【0013】このような状態で、スチール缶はロータリ
キルン内をその排出側に向けて搬送される途中で、回転
および搬送に伴う物理的な力が作用して、相互に分離し
た状態になる。また、加熱によって、アルミニウム製の
蓋部分は溶融状態になる。この結果、アルミニウム製の
蓋部分は完全にスチール製の缶本体部分から分離するこ
とになる。
【0014】この後は、熱処理機43の排出側に搬送さ
れて、外部に搬出される間に、灼熱状態に加熱されたス
チールは緩やかに冷却される。本例では、摂氏350度
前後まで冷却される。この冷却工程において、スチール
の表面には50パーセント前後の鉄の酸化物を含む皮膜
が形成される。また、溶融分離したアルミニウムは再び
固化する。
【0015】このように酸化皮膜が形成されたスチール
は、衝撃造粒機である回転ハンマー44に搬入される。
この中には、固定衝撃板と回転衝撃体が配置されてお
り、これらにより、スチールは打撃されて、その表面の
酸化皮膜が剥離される。この回転ハンマー44内を通過
する間に、スチールは球形に成形され、剥離した酸化皮
膜、炭化物、固化したアルミニウムとは分離した状態に
なる。
【0016】ここで、本例の工程では、スチール缶はそ
のままの大きさで処理される。したって、衝撃造粒機に
よって適切な大きさの粒となるようにするためには、次
のような二段構造の衝撃造粒機を採用することが望まし
い。
【0017】すなわち、図8に示すように、本例におい
て使用するのに適した衝撃造粒機440は、上段側衝撃
造粒部450と、下段側衝撃造粒部460を備えてい
る。上述のように熱処理機43を通過した後のスチール
は、当該衝撃造粒機440の上端に配置されているポッ
パー451に投入されて、上段側衝撃造粒部450に入
る。この衝撃造粒部450は、円筒状の内周面を備えた
固定衝撃板と、その内部で回転する回転衝撃体を備えた
回転ハンマーである。ここにおいて、打撃作用等によっ
て、スチールは細片化されると共に、外周に形成されて
いる酸化皮膜等がスチールから分離される。
【0018】細片化された後のスチールは、次に、下段
側衝撃造粒機460に入る。この衝撃造粒機460も、
円筒状の内周面を備えた固定衝撃板と、その内部で回転
する回転衝撃体を備えた回転ハンマーである。ここにお
いて、細片化されたスチールは球形の粒とされる。ま
た、表面の酸化皮膜等が完全に分離除去されることにな
る。
【0019】次に、再び図1を参照して説明すると、上
記のように分離状態となった球形のスチール片とアルミ
ニウム片は、次段の磁選機45に供給され、ここにおい
て、相互に分別される。なお、剥離した酸化皮膜、炭化
物等は、アルミニウム片と共に排出される。このように
して、回収部46には球形のスチール片のみが回収され
る。
【0020】以上の工程を経て、使用済のスチール製飲
料缶から、不純物が除去された宮城のスチール片が回収
される。ここで、回収されたスチールに含まれる錫の含
有量を低減するためには、回収されたスチールに対して
上記の工程を繰り返し行えばよい。例えば、0.28パ
ーセントの錫メッキが施されたスチール製飲料缶を用い
て上記の処理を1サイクル行ったところ、約半分の錫が
除去された。複数サイクル繰り返すことにより、錫の含
有量を約0.05パーセント以下にすることができる。
【0021】なお、スチールの酸化皮膜の生成を効率良
く行うためには、ロータリキルン内の温度を高温にす
る、過剰空気を供給する、冷却時間を長くする等の条件
を適宜設定すればよい。、あるいは、ロータリキルンの
ルーバーとして長めのものを採用して、灼熱したスチー
ルに対する空気の供給を促進するようにしてもよい。な
お、ロータリーキルン内での加熱温度、その中でのスチ
ールの滞留時間、加熱したスチールの冷却速度等は、一
義的に設定されるものではなく、ロータリーキルンの容
量等に基づき、個別態に最適な条件に設定されるべき性
質のものである。
【0022】一方、図2ないし図7には、本例で使用す
るのに適したロータリーキルンの3例を示してある。
【0023】まず、図2および図3に示すロータリキル
ン1(焙焼・乾燥用ロータリキルン)には、投入口11
1から排出口112に向けて斜め下方に向けて配置され
た外側円筒炉11が構成されており、その外周面には、
ローラ101、102からの回転力が伝達される2条の
リング113、114が構成されている。
【0024】外側円筒炉11の内部には、その内壁との
間に第1の処理室110を区画形成するとともに、内部
が第2の処理室120とされる内側円筒炉12が配置さ
れている。内側円筒炉12の外径寸法は、外側円筒炉1
1の内径寸法の約1/4である。内側円筒炉12は、外
側円筒炉11と一体に回転するように、外側円筒炉11
に対してフレーム(図示せず。)などによって支持され
ている。従って、ローラ101、102、それを回転駆
動するモータ、および駆動力伝達機構(いずれも図示せ
ず。)は、外側円筒炉21および内側円筒炉22をその
軸線L周りに回転させる回転駆動手段として機能するよ
うになっている。なお、モータ、および駆動力伝達機構
については、周知の構造のものを用いることができるの
で、それらの説明を省略する。
【0025】外側円筒炉11(第1の処理室110)の
投入口111には、第1のコンベア装置14が配置さ
れ、内側円筒炉12の投入口121には、第2のコンベ
ア装置15が配置されている。ここで、内側円筒炉12
の投入口121は、外側円筒炉11の投入口111より
も引っ込んだ位置にある。すなわち、外側円筒炉11の
投入口111は、内側円筒炉12の投入口121よりも
張り出しているので、双方の投入口111、121と
も、コンベア装置14、15から落下してくる処理対象
物を確実に受け取ることができる。また、コンベア装置
14、15の端部を互いにずれた位置にできるので、2
つのコンベア装置14、15を配置するのに大きな支障
がない。
【0026】内側円筒炉12(第2の処理室120)の
排出口122は、外側円筒炉11の排出口112から突
き出た構造になっており、排出口112、122から排
出された処理物を別々に受け取れるようになっている。
【0027】図3からわかるように、外側円筒炉11の
内壁には、それが軸線Lの周りに回転したときに、第1
の処理室110内の処理対象物を撹拌しながら投入口1
11の側から排出口112の側に向けて送るためのルー
バー115が形成されている。また、内側円筒炉12の
外壁には、第1の処理室110内の処理対象物を投入口
111の側から排出口112の側に向けて送るのを助け
るための螺旋溝123が形成されている。内側円筒炉1
2の内壁には、第2の処理室120内の処理対象物を撹
拌しながら投入口121の側から排出口122の側に向
けて送るためのルーバー125が形成されている。な
お、いずれの部分においても、ルーバーに代えてスクリ
ューを取り付けることもある。
【0028】本例では、第1の処理室110の内部のう
ち、内側円筒炉12に対して斜め下方位置(約45度の
角度方向)にバーナー13が配置されている。
【0029】このように構成したロータリキルン1で
は、第1の処理室110のみにバーナー13を配置して
あるが、その熱は、第2の処理室120の側に伝わる。
従って、バーナー13を配置した第1の処理室110
は、処理対象物の燃焼や焙焼などといった高温熱処理用
のロータリキルンとして用いることができる一方、バー
ナー13を配置していない側の第2の処理室120は、
第1の処理室110からの余熱および排熱を利用して、
処理対象物の乾燥などといった低温熱処理用のロータリ
キルンとして利用することができる。それ故、本例のロ
ータリキルン1は、全体として熱エネルギー効率が高
い。
【0030】また、バーナー13は、内側円筒炉12の
真下ではなくその斜め下方位置に配置してある。このた
め、バーナー13の周りに比較的広い空間を確保できる
ので、完全燃焼しやすい。しかも、バーナー13の熱
は、内側円筒炉12の周囲に回り込むので、余熱の利用
効率が高い。
【0031】図4および図5には、ロータリキルンの別
の例を示してある。ロータリキルン2も、上記の例と同
様に、外側円筒炉21が斜め下方に向けて配置され、そ
の外周面には、ローラ201、202からの回転力が伝
達される2条のリング213、214が構成されてい
る。
【0032】外側円筒炉21の内部には、その内壁との
間に第1の処理室210を区画形成するとともに、内部
が第2の処理室220とされる内側円筒炉22が配置さ
れている。この内側円筒炉22の外径寸法は、外側円筒
炉21の内径寸法の約3/4である。従って、第1の処
理室210は、第2の処理室220に比較すると狭い
が、処理対象物が通るには、十分な広さである。なお、
内側円筒炉22は、外側円筒炉21と一体に回転するよ
うに、外側円筒炉21に対してフレーム(図示せず。)
などによって支持されている。従って、ローラ201、
202、それを回転駆動するモータ、および駆動力伝達
機構(いずれも図示せず。)は、外側円筒炉21および
内側円筒炉22をその軸線L周りに回転させる回転駆動
手段として機能するようになっている。
【0033】外側円筒炉21(第1の処理室210)の
投入口211には、第1のコンベア装置24が配置さ
れ、内側円筒炉22の投入口221には、第2のコンベ
ア装置25が配置されている。内側円筒炉22の投入口
221は、外側円筒炉11の投入口211よりも引っ込
んだ位置にあるため、双方の投入口211、221と
も、コンベア装置24、25から落下してくる処理対象
物を確実に受け取ることができる。また、コンベア装置
24、25の端部を互いにずれた位置にできるので、2
つのコンベア装置24、25を配置するのに大きな支障
がない。さらに、内側円筒炉22の投入口221は、内
側に向けて折れ曲がっており、受け取った処理対象物が
こぼれ落ちない構造になっている。一方、内側円筒炉2
2(第2の処理室220)の投入口222は、外側円筒
炉21の排出口212から突き出た構造になっており、
排出口212、222から排出された処理物を別々に受
け取れるようになっている。
【0034】図4から分かるように、外側円筒炉21の
内壁には、第1の処理室210内の処理対象物を撹拌し
ながら投入口211の側から排出口212の側に向けて
送るためのルーバー215が形成されている。内側円筒
炉22の内壁にも、第2の処理室220内の処理対象物
を撹拌しながら投入口221の側から排出口222の側
に向けて送るためのルーバー225が形成されている。
【0035】本例では、第2の処理室220の内部のう
ち、その回転中心軸線(軸線L)よりやや下方位置にバ
ーナー23が配置されている。
【0036】このように構成したロータリキルン2で
は、第2の処理室220のみにバーナー23を配置して
あるが、その熱は第1の処理室210の側に伝わる。 従
って、第2の処理室220は、処理対象物の燃焼や焙焼
などといった高温熱処理用のロータリキルンとして用い
ることができる一方、第1の処理室210は、第2の処
理室220からの余熱および排熱を利用して、処理対象
物の乾燥用などといった低温熱処理用のロータリキルン
として利用することができる。それ故、実施例1と同
様、本例のロータリキルン2は、全体として熱エネルギ
ー効率が高い。
【0037】また、バーナー23は、内側円筒炉22の
内部のうち、やや下方位置に配置してある。このため、
バーナー23の上方位置に比較的広い空間を確保できる
ので、完全燃焼しやすい。また、バーナー23の熱は、
処理対象物が通る内側円筒炉12の底に効率よく伝わる
とともに、この底を伝って、第1の処理室210にも伝
わるので、余熱の利用効率が高い。
【0038】図6および図7には、更に別のロータリキ
ルンを示してある。本例のロータリキルン3には、投入
口311から排出口312に向けて斜め下方に向けて配
置された外側円筒炉31が構成されている。外側円筒炉
31の内部には、その内壁との間に第1の処理室310
を区画形成するとともに、内部が第2の処理室320と
される内側円筒炉32が配置されている。内側円筒炉3
2の外径寸法は、外側円筒炉31の内径寸法の約1/4
である。
【0039】内側円筒炉32は、外側円筒炉31の両端
から突出し、その突出部分には、ローラ301、302
からの回転力が伝達される2条のリング323、324
が構成されている。ここで、内側円筒炉32は、単独で
回転し、外側円筒炉31は、回転しないようになってい
る。従って、ローラ301、302、それを回転駆動す
るモータ、および駆動力伝達機構(いずれも図示せ
ず。)によって、内側円筒炉32の方をその軸線L周り
に回転させる回転駆動手段が構成されている。
【0040】外側円筒炉31(第1の処理室310)の
投入口311には、第1のコンベア装置34が配置さ
れ、内側円筒炉32の投入口321には、第2のコンベ
ア装置35が配置されている。
【0041】図7からわかるように、内側円筒炉32の
外壁には、外側円筒炉31の内壁に向かって複数本の撹
拌棒323(送出片)が突出している。これらの撹拌棒
323は、先端部が外側円筒炉31の内壁近傍にまで延
びており、内側円筒炉32が軸線Lの周りに回転したと
き、外側円筒炉31が回転しなくても、第1の処理室3
10内の処理対象物を撹拌または粉砕しながら投入口3
11の側から排出口312の側に向けて送ることが可能
である。なお、撹拌棒323に代えて、板状のものを用
いることもでき、この場合には、処理対象物を撹送りや
すいように斜めに取り付けておくことが好ましい。
【0042】内側円筒炉32の内壁には、第2の処理室
320内の処理対象物を投入口321の側から排出口3
22の側に向けて送るためのルーバー325が形成され
ている。なお、ルーバーに代えてスクリューを取り付け
ることもある。
【0043】本例では、第1の処理室310の内部のう
ち、内側円筒炉32に対して斜め下方位置(約45度の
角度方向)にバーナー33が配置されている。
【0044】このように構成したロータリキルン3で
は、第1の処理室310のみにバーナー33を配置して
あるが、その熱は、第2の処理室320の側に伝わる。
従って、バーナー33を配置していない側の第2の処理
室320でも、第1の処理室310からの余熱および排
熱を利用して処理対象物の乾燥用などの低温熱処理用と
して利用することができる。一方、第1の処理室310
では、外側円筒炉31が回転しないものの、それ自身が
斜めに配置されていること、および内側円筒炉32が回
転したときに撹拌棒323によって処理対象物が撹拌さ
れることから、内部に投入された処理対象物は、バーナ
ー33によって加熱されながら、投入口311から排出
口312に向かって移動していく。従って、第1の処理
室310を処理対象物の燃焼や焙焼などといった高温熱
処理用に用いることができる。よって、本例のロータリ
キルン3は、一方の処理室(第1の処理室310)から
の余熱および排熱を利用するので、全体として熱エネル
ギー効率が高い。
【0045】また、バーナー33は、内側円筒炉32の
斜め下方位置に配置してあるため、バーナー33の周り
に比較的広い空間を確保できるので、完全燃焼しやす
い。しかも、バーナー33の熱は、内側円筒炉32の周
囲に回り込むので、余熱の利用効率が高い。
【0046】上記の例では、内側円筒炉32のみが回転
し、外側円筒炉31が回転しない構成であったが、外側
円筒炉31も回転するように構成してもよい。また、バ
ーナー33は、第2の処理室320の側に配置してもよ
く、この場合には、第2の処理室320において、燃焼
や焙焼などといった高温熱処理を行い、第1の処理室3
10では、第2の処理室320からの余熱および排熱を
利用して乾燥用などといった低温熱処理を行うことにな
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスチール
製飲料缶の再生方法においては、スチール製飲料缶を粉
砕することなくそのままロータリキルン等の加熱燃焼炉
に投入するようにしている。また、この状態で加熱する
ことによって、スチール缶におけるスチール製の缶本体
部分と、アルミニウム製の蓋部分との熱膨張特性の違い
を利用して、物理的にこれらを容易に分離できるように
している。したがって、本発明の方法によれば、従来の
ような粉砕後にロータリキルン等で加熱燃焼している方
法のように、粉砕工程において、缶のスチール製の本体
部分とアルミニウム製の蓋部分が相互に食い込み合っ
て、それらを分離することが以後の工程で困難になって
しまうという弊害を回避できる。したがって、本発明に
よれば、アルミニウム製の蓋部分を完全に分離除去する
ことができるので、スチールの再生を好適に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を説明するための概略構成図であ
る。
【図2】本発明の方法の加熱工程で使用可能なロータリ
キルンの一例を示す側面図である。
【図3】図2に示すロータリキルンの正面図である。
【図4】ロータリキルンの別の例を示す側面図である。
【図5】図4に示すロータリキルンの正面図である。
【図6】ロータリキルンの更に別の例を示す側面図であ
る。
【図7】図6に示すロータリキルンの正面図である。
【図8】本発明の方法を実施するために使用される衝撃
造粒機の例を示す図であり、(A)はその概略正面図で
あり、(B)はその概略側面図である。
【符号の説明】
41 ホッパー 42 搬送経路 43 熱処理機 44 回転ハンマー 45 磁選機 46 回収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 明郎 東京都江東区豊洲三丁目1番地15号 石川 島播磨重工業株式会社東二テクニカルセン ター内 (72)発明者 加藤 潔 東京都江東区豊洲三丁目1番地15号 石川 島播磨重工業株式会社東二テクニカルセン ター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済スチール製飲料缶を粉砕すること
    なくそのまま加熱して、そこに付着している合成樹脂、
    塗料等の可燃物を溶融あるいは燃焼して除去すると共
    に、使用済スチール製飲料缶の蓋として取付けられてい
    るアルミニウム製の蓋を、加熱過程において、スチール
    とアルミニウムの熱膨張特性の違いを利用して物理的に
    分離容易な状態にして、これらを分離し、分離状態とな
    ったスチールとアルミニウムを選別してスチールのみを
    取り出し、当該スチールを再生することを特徴とする使
    用済スチール缶からのスチール再生方法。
JP2914896A 1996-02-16 1996-02-16 使用済スチール製飲料缶からのスチール再生方法 Pending JPH09227957A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7909959B2 (en) 2003-04-14 2011-03-22 Sekisui Chemical Co., Ltd. Method for releasing adhered article

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