JPH09227296A - 窒化硅素単結晶膜および製造法 - Google Patents

窒化硅素単結晶膜および製造法

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JPH09227296A
JPH09227296A JP3607696A JP3607696A JPH09227296A JP H09227296 A JPH09227296 A JP H09227296A JP 3607696 A JP3607696 A JP 3607696A JP 3607696 A JP3607696 A JP 3607696A JP H09227296 A JPH09227296 A JP H09227296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化硅素単結晶膜の合成方法を提案する。 【解決手段】 シリコン単結晶基板上に、α型またはβ
型結晶の窒化硅素単結晶膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工具、耐摩部品、高
温動作素子、耐環境素子、光学部品などに利用される窒
化硅素単結晶膜およびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化硅素(Si3N4)は高硬度、高絶縁性
などの優れた特徴を有し、結晶として六方晶系結晶構造
を持つα型結晶とβ型結晶が知られているが、共に天然
に存在しない物質であり、大型の単結晶が合成できない
こともあり、結晶粉末を焼結した焼結体として工具や耐
摩部品として利用されている。また、薄膜としては非晶
質膜の形でGaAsなどの半導体の絶縁膜や保護膜として利
用されている。結晶質の窒化硅素薄膜を合成する試みと
して、例えばRFプラズマCVDによりWC/Co焼結体上にα型
結晶とβ型結晶の混在した多結晶膜が合成されている
(J.Mater.Sci.,26,782(1991))。これは原料としてSiC
l4ガスとNH3ガスを用いたもので、基板温度900℃以上で
完全に結晶質の薄膜が得られている。また単結晶の窒化
硅素を合成する試みとして、T.HiraiらはCVD法によりα
-Si3N4の単結晶を合成している(J.Mater.Sci.,14,1952
(1979))。これはSiCl4、NH3、H2ガスから熱CVDにより
単結晶窒化硅素を析出させたもので、成長温度1500〜17
00℃にてグラファイト上に1.5mm×15mmの針状あるいは2
〜3mm幅のピラミッド状の単結晶塊状体の合成に成功し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したRFプラズマCV
Dにより窒化硅素薄膜を合成する方法で得られる窒化硅
素薄膜は多結晶膜であり、T.HiraiらがCVD法で合成した
窒化硅素は単結晶ではあるが小さな塊状体であり、用途
に乏しい。このように従来窒化硅素の単結晶膜を合成す
る方法は示されていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はシリコン(111)
面とα-Si3N4およびβ-Si3N4の(0001)面の格子ミスマッ
チが非常に小さいことを利用し、シリコン単結晶基板(1
11)面上に窒化硅素膜を成長させることにより、窒化硅
素単結晶膜の合成を実現するものである。また、シリコ
ン単結晶(111)面をプラズマ窒化するにより、シリコン
単結晶上に窒化硅素単結晶膜を形成する方法についても
示す。
【0005】
【作用】本発明は基板としてシリコン(Si)単結晶を使
用し、その(111) 面上に窒化硅素を形成することによ
り、窒化硅素の単結晶膜を実現する。Si(111)面はα-Si
3N4およびβ-Si3N4の(0001)面と同じ3回回転対称の原
子配列を有し、Si(111)面の原子配列周期の2倍とα-Si
3N4およびβ-Si3N4(0001)面の原子配列周期とを比較す
ると、その格子ミスマッチはα-Si3N4では1.9%、β-Si
3N4では-0.9%と非常に小さく、格子整合性が極めて良
い。但し、計算は(窒化硅素の格子−基板の格子)÷
(基板の格子)×100%とする。したがって、単結晶
Si(111)面上にα-Si3N4およびβ-Si3N4を形成すれば、S
i(111)面に対し窒化硅素の(0001)面が平行になるように
窒化硅素単結晶膜を形成することができる。
【0006】Si(111)面上にSi3N4単結晶膜を成長させる
ための合成方法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、ス
パッタ法、イオンプレーティング法、反応性蒸着法、MB
E法、レーザーアブレーション法などの公知の方法を用
いることが出来る。いずれの方法を用いる場合において
も単結晶膜を合成するためには、Si基板を高温に加熱す
る必要がある。Si3N4単結晶膜を得るのに必要な基板温
度は使用する合成方法により異なるが、一般に800℃以
上である。これらの方法の特徴は、時間をかければ厚い
膜が成長できるし、膜厚の制御が容易である。Si3N4
は前記した様にα型とβ型の結晶構造が存在し、本発明
ではどちらの結晶構造も合成可能であるが、一般にβ-S
i3N4単結晶膜を合成するには、α-Si3N4単結晶膜を合成
するよりも高い基板温度を必要とし、その温度は合成方
法より異なるが、β型で1000℃以上である。
【0007】前記した合成手法の中でも、プラズマCVD
法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーア
ブレーション法などプラズマを使用するプロセスでは、
より低い基板温度で単結晶膜を合成することができるた
めより望ましい。Siの融点は1410℃であるため、より高
い基板温度を必要とするβ型単結晶膜の合成にはプラズ
マを使用するプロセスが望ましい。MBE法においてもN原
料を基板に供給する方法として、RFイオン源やECRイオ
ン源などのプラズマを利用することにより、より低い基
板温度で単結晶膜を合成することができる。また、Si単
結晶基板を窒化することによっても、窒化硅素単結晶膜
を形成することが可能である。Si単結晶を窒化する方法
としては、窒素元素を含むガス中でSi単結晶基板を1200
℃以上に加熱する方法があるが、この方法では配向性の
乏しい結晶性の劣る窒化硅素膜しか得られない。高品質
の窒化硅素単結晶膜を形成するためには、窒素元素を含
むプラズマまたはイオンを用いて窒化することが有用で
ある。Si単結晶基板は(111)面を用いることが望まし
い。この場合においても、Si(111)に対し窒化硅素(000
1)面が平行になるように単結晶膜が形成される。
【0008】基板の窒化により窒化硅素単結晶膜を形成
する場合に用いるプラズマとしては高周波(RF)プラズ
マ、DC(直流)プラズマ、μ波プラズマ、ECRプラズマ
などあらゆる励起手段を用いることが可能であるが、少
なくともN2ガスあるいはNH3(アンモニア)ガスあるい
はN2H4(ヒドラジン)などの窒素源となる窒素元素を含
むガスを励起したプラズマを使用する必要がある。装置
としては、プラズマを励起することの可能な装置であれ
ばどのようなものでも使用することができるが、プラズ
マCVD装置、イオンプレーティング装置、イオン源を装
備したMBE装置などの成膜装置を流用するのが便利であ
る。この場合でも単結晶膜を形成するためには基板温度
を高温にする必要があり、プラズマの種類や窒化条件に
より必要な基板温度は異なるが、一般にα-Si3N4単結晶
膜を形成するには800℃以上、β-Si3N4単結晶膜を形成
するには1200℃以上の温度が必要である。
【0009】以上のように窒化硅素単結晶膜の形成には
単結晶Si基板(111)面の窒化と気相成膜の2通りがある
が、窒化の後成膜を行っても良い。気相成長でSi基板上
に直接窒化硅素単結晶を成長させた場合には基板との格
子ミスマッチに起因する転位や欠陥が発生するが、この
ようにSi(111)面の窒化により形成した窒化硅素単結晶
上に気相成膜により窒化硅素単結晶膜を成長させること
により、直接成長させた場合よりも転位や欠陥の少ない
結晶性の良好な単結晶膜を成長することができる。窒化
硅素単結晶膜形成の初期段階として、窒化または成膜を
800℃未満の低温で行い、その後に800℃以上の高温で行
うと表面の平坦化に有効である。
【0010】このようにして基板上に形成した窒化硅素
単結晶は、基板上に形成された状態のままでも、また必
要に応じて機械研磨や化学エッチングまたはドライエッ
チングにより基板を取り除くことにより窒化硅素単独と
しても使用可能である。本発明の窒化硅素単結晶膜は、
多結晶膜のように多数の粒界や欠陥を含むことがなく非
常に結晶性に優れるため、窒化硅素本来の特性を最大限
に活かすことができ、工具、電子材料、光学材料などと
して優れた特性を有する。また基板上に単結晶膜として
形成可能であるため、電子デバイス用途としても利用可
能である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1はRFスパッタ装置の概略図を
示している。8のカソードに9の高周波電源にて高周波
を印加し、1の成膜ガス供給口から供給した成膜ガスを
励起してプラズマを発生させ、7のターゲットをスパッ
タし、基板ヒーター4にて加熱した5の基板上に膜を形
成する。ターゲットとしては単結晶あるいは多結晶シリ
コン、または、Si3N4焼結体、Si3N4粉末をホットプレス
で成形したものを用いることができる。成膜ガスとして
は、N2、NH3(アンモニア)、N2H4(ヒドラジン)など
すくなくとも窒素元素を含むガス、またはこれらのガス
とArなどの希ガスとの混合ガスを用いる。ターゲットに
Si3N4を用いる場合は希ガスのみを導入することも可能
である。図にしめした以外にもDCスパッタ装置やイオン
ビームスパッタ装置などのスパッタ装置も使用できる。
【0012】図2はプラズマCVD装置の概略図を示して
いる。14の高周波コイルに高周波を印加し、12の原
料ガス供給口から供給した原料ガスをプラズマに分解す
る。Si元素の原料ガスとしては、SiH4などの水素化物、
SiCl4,Si3Cl4,Si2Cl6,SiF4などのハロゲン化物、テ
トラエトキシシラン(TEOS)などの有機金属化合物など
を使用できる。窒素元素の原料ガスとしてはN2、NH
3(アンモニア)、N2H4(ヒドラジン)など少なくとも
窒素元素を含むガスを使用することができる。図に示し
た以外にもμ波プラズマCVD装置、DCプラズマCVD装置、
ECRプラズマCVD装置などのプラズマCVD装置も使用でき
る。
【0013】図3は熱プラズマCVD装置の概略図を示し
ている。20の高周波コイルに高周波を印加し22のサ
セプタを誘導加熱することにより21の基板を加熱し、
23の原料ガス供給口から導入した原料ガスを分解す
る。原料ガスとしてはプラズマCVD装置と同様のものを
使用することができる。加熱の方法は高周波以外にも、
IR(赤外線)や抵抗加熱を用いることが出来る。
【0014】図4はイオンプレーティング装置の概略図
を示している。Si原料を30のるつぼに入れ35の電子
銃によって蒸発させる。Si原料としては、単結晶あるい
は多結晶シリコン、またはSi3N4などを用いることがで
きるが、シリコンを用いたほうが昇華温度が低く、また
高純度であるため望ましい。Si原料の蒸発は電子ビーム
以外にも抵抗加熱や高周波加熱などを用いることができ
る。36の原料ガス供給口から供給された原料ガスは2
8の高周波コイルにより励起されプラズマとなる。プラ
ズマを発生させる方法としては直流放電を用いても良
い。原料ガスとしてはN2、NH3、N2H4など少なくとも窒
素元素を含むガスが含まれていなければならない。蒸発
した原料の一部はプラズマによってイオン化される。基
板にはイオンが入射するように、32の直流電源により
負のバイアスが印加されている。
【0015】図5は反応性蒸着法に使用する真空蒸着装
置の概略図を示している。45のるつぼにSi 原料を入
れ、46のヒーターに通電して加熱し蒸発させる。Si原
料としては、単結晶あるいは多結晶シリコン、またはSi
3N4などを用いることができるが、シリコンを用いたほ
うが昇華温度が低く、また高純度であるため望ましい。
Si原料の蒸発には電子ビームや高周波加熱などももちい
ることができる。原料ガスにはN2、NH3、N2H4など少な
くとも窒素元素を含むガスが含まれていなければならな
い。蒸発したSi原料と原料ガスが基板上で反応すること
により窒化硅素膜が成長する。
【0016】図6はMBE装置の概略図を示している。Si
は54のクヌーセンセルから供給される。Si原料として
は通常単結晶または多結晶のSiを用いる。Si蒸発源とし
ては電子ビーム蒸発源などを用いても良い。窒素はN2
NH3、N2H4など少なくとも窒素元素を含むガスを50の
原料ガス供給口から供給し、49のECRイオン源により
イオン、ラジカル、原子、分子などの形で基板に供給さ
れる。窒素イオン源としてはRFイオン源、カーフマン型
イオン源などあらゆるイオン源を用いることもできる。
またイオン源を用いず、N2、NH3、N2H4などの窒素元素
を含むガスを真空槽内に導入し、分子として基板に供給
しても良い。
【0017】図7はレーザーアブレーション装置を示し
ている。レーザー光によりターゲットをアブレーション
し基板上に原料を供給する。ターゲットとしては、単結
晶あるいは多結晶シリコン、またはSi3N4焼結体、Si3N4
粉末をホットプレスで成形したものを用いることができ
る。同時に67のイオン源から窒素イオンビームを基板
に照射する。イオン源にはN2、NH3、N2H4など少なくと
も窒素元素を含むガスを供給する。イオン源としては、
ECRイオン源、RFイオン源、カーフマン型イオン源など
あらゆるタイプが使用できる。イオン源を用いずにN2
NH3、N2H4など窒素元素を含むガスを真空槽内に供給し
てもよい。ターゲットにSi3N4を用いる場合はイオン源
やガスによる窒素の供給はなくてもよい。
【0018】
【実施例】
(実施例1) 直径3インチの単結晶Si(111) 面を使用
し基板洗浄の後、μ波プラズマCVD法により窒化硅素膜
を成長させた。基板洗浄は、1)アセトンによる超音波
洗浄、2)純水リンス、3)1.5%フッ化水素水溶液に
よる酸化膜除去1分、3)純水リンスの手順で行った。
SiCl4、NH3、H2を1:2:6の流量で反応室内に導入し
成膜圧力を100Torrとし、μ波電力400Wにて20分成長さ
せ基板全面に約200nmの膜厚を得た。成膜中の基板温度
は900℃であった。成長させた薄膜はX線回折により評価
したところα-Si3N4であること、RHEEDにより基板面に
対して(0001)面が平行にエピタキシャル成長した単結晶
膜であることが確認された。
【0019】(実施例2) 単結晶Si(111) 面を使用し
実施例1と同様に基板洗浄の後、μ波プラズマCVD法に
より窒化硅素膜を成長させた。成膜条件はμ波電力を60
0Wとした以外は実施例1と同様であり、成膜中の基板温
度は1300℃であった。20分成長させ約300nmの膜厚を得
た。成長させた薄膜はX線回折により評価したところβ-
Si3N4であること、RHEEDにより基板面に対して(0001)面
が平行にエピタキシャル成長した単結晶膜であることが
確認された。作成した薄膜の硬度を微小硬度計を用いて
測定した結果、ヌープ硬度は3500kg/mm2であり、耐摩耗
部品や工具として実用レベルの硬度を有することが判明
した。
【0020】(実施例3) 単結晶Si(111) 面を使用し
実施例1と同様に基板洗浄の後、スパッタ法により窒化
硅素膜を成長させた。RFマグネトロンスパッタ装置を使
用し、ターゲットにホットプレスでSi3N4粉末を固めた
ものを、成膜ガスにAr+N2ガスを使用し、成膜圧力100mT
orr、N2分圧50mTorr、RFパワー100W、基板温度1200℃に
て60分成長させ基板全面に約200nmの膜厚を得た。成長
させた薄膜はX線回折により評価したところα-Si3N4
あること、RHEEDにより基板面に対して(0001)面が平行
にエピタキシャル成長した単結晶膜であることが確認さ
れた。
【0021】(実施例4) 単結晶Si(111) 面を使用し
実施例1と同様に基板洗浄の後、μ波プラズマCVD装置
を用い表面窒化により窒化硅素膜を形成した。NH3ガス
を反応室内に導入し圧力を100Torrとし、μ波電力600W
を印加して120分間窒化を行った。窒化中の基板温度は1
300℃であった。窒化後の試料をX線回折により評価した
ところ表面にβ-Si3N4が形成されていること、RHEEDに
より基板面に対して(0001)面が平行に単結晶膜が形成さ
れていることが確認された。
【0022】(実施例5) 単結晶Si(111) 面を使用し
実施例1と同様に基板洗浄の後、RFプラズマCVD装置を
用い表面窒化により窒化硅素膜を形成した。N2ガスを反
応室内に導入し圧力を50mTorrとし、RF電力100W、基板
温度1150℃にて120分間窒化を行った。窒化後の試料をX
線回折により評価したところ表面にα-Si3N4が形成され
ていること、RHEEDにより基板面に対して(0001)面が平
行に単結晶膜が形成されていることが確認された。
【0023】(実施例6) 直径3インチの単結晶Si(11
1)面を使用し表面窒化により窒化硅素単結晶膜を形成し
た後、この窒化硅素単結晶上にμ波プラズマCVDにより
窒化硅素膜を成長させた。表面窒化は実施例4と同様に
行い基板上にβ-Si3N4単結晶膜を形成した。次にこのβ
-Si3N4単結晶膜上に同じくμ波プラズマCVD装置を使用
し実施例2と同様にして基板全面に窒化硅素膜を成長さ
せた。成長させた薄膜はX線回折により評価したところ
β-Si3N4であること、RHEEDにより基板面に対して(000
1)面が平行にエピタキシャル成長した単結晶膜であるこ
とが確認された。
【0024】(実施例7) 実施例2と同様にして単結
晶Si(111)面上にμ波プラズマCVDを用いて窒化硅素膜を
成長させた。実施例2と同様の成膜条件を用い、2000分
成長させ30μmの膜厚を得た。成長させた膜はX線回折、
RHEEDにより実施例2と同様にβ-Si3N4の単結晶膜であ
ることが確認された。次にこの試料を50%フッ化水素水
溶液:硝酸=1:1の溶液中に入れ、Si基板のエッチン
グを行った。基板をエッチング後の窒化硅素自立膜の光
学特性を紫外-可視分光光度計を用いて評価した。波長1
80nmから1000nmの透過スペクトル測定の結果、吸収端の
波長は300nmであった。350nmから1000nmの間の透過率は
80%以上を示し、可視から紫外域の窓材として優れてい
ることが判明した。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると基
板上に窒化硅素単結晶膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパッタ装置の概略断面図。
【図2】プラズマCVD装置の概略断面図。
【図3】熱CVD装置の概略断面図。
【図4】イオンプレーティング装置の概略断面図。
【図5】真空蒸着装置の概略断面図。
【図6】MBE装置の概略断面図。
【図7】レーザーアブレーション装置の概略断面図。
【符号の説明】
1・・・成膜ガス供給口 2・・・真空槽 3・・・排気口 4・・・基板ヒーター 5・・・基板 6・・・基板ホルダー 7・・・ターゲット 8・・・カソード 9・・・高周波電源 10・・・排気口 11・・・高周波電源 12・・・原料ガス供給口 13・・・石英管 14・・・高周波コイル 15・・・基板 16・・・基板ヒーター 17・・・基板ホルダー 18・・・石英管 19・・・排気口 20・・・高周波コイル 21・・・基板 22・・・サセプタ 23・・・原料ガス供給口 24・・・高周波電源 25・・・真空槽 26・・・排気口 27・・・基板ヒーター 28・・・高周波コイル 29・・・シャッター 30・・・原料 31・・・ルツボ 32・・・基板バイアス用直流電源 33・・・基板ホルダー 34・・・基板 35・・・電子銃 36・・・原料ガス供給口 37・・・原料ガス供給口 38・・・真空槽 39・・・排気口 40・・・基板ヒーター 41・・・基板 42・・・原料 43・・・基板ホルダー 44・・・シャッター 45・・・ルツボ 46・・・ヒーター 47・・・真空槽 48・・・基板ホルダー 49・・・ECRイオン源 50・・・原料ガス供給口 51・・・基板ヒーター 52・・・基板 53・・・シャッター 54・・・クヌーセンセル 55・・・原料 56・・・排気口 57・・・レーザー 58・・・レンズ 59・・・真空槽 60・・・ターゲット 61・・・ターゲットホルダー 62・・・排気口 63・・・基板ヒーター 64・・・基板ホルダー 65・・・基板 66・・・原料ガス供給口 67・・・イオン源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α型結晶またはβ型結晶である窒化硅素
    単結晶膜がシリコン単結晶基板上に形成されてなること
    を特徴とする窒化硅素単結晶膜。
  2. 【請求項2】 基板としてシリコン単結晶基板(111)面
    を使用し、前記シリコン単結晶(111)面に対し窒化硅素
    単結晶膜の(0001)面が平行に形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の窒化硅素単結晶膜。
  3. 【請求項3】 スパッタ法、プラズマCVD法、熱CVD法、
    イオンプレーティング法、反応性蒸着法、MBE法、レー
    ザーアブレーション法の中から選んだ合成手法を用い、
    シリコン単結晶(111)基板上にシリコン単結晶(111)面に
    対し窒化硅素単結晶膜の(0001)面が平行になるようにα
    型もしくはβ型結晶構造を有する窒化硅素単結晶膜を形
    成することを特徴とする窒化硅素単結晶膜の製造法。
  4. 【請求項4】 シリコン単結晶(111)基板を反応容器内
    に設置し、前記シリコン単結晶基板表面を少なくとも窒
    素元素を含むガスを励起して発生させたプラズマもしく
    はイオンにより窒化することにより、シリコン単結晶基
    板上にシリコン単結晶(111)面に対し窒化硅素単結晶膜
    の(0001)面が平行になるようにα型あるいはβ型結晶構
    造を有する窒化硅素単結晶膜を形成することを特徴とす
    る窒化硅素単結晶膜の製造法。
  5. 【請求項5】 シリコン単結晶(111)基板表面を少なく
    とも窒素元素含むガスを励起して発生させたプラズマも
    しくはイオンにより窒化することにより、シリコン単結
    晶基板上にシリコン単結晶(111)面に対し窒化硅素単結
    晶膜の(0001)面が平行になるようにα型あるいはβ型結
    晶構造を有する窒化硅素単結晶膜を形成した後、スパッ
    タ法、プラズマCVD法、熱CVD法、イオンプレーティング
    法、反応性蒸着法、MBE法、レーザーアブレーション法
    の中から選んだ合成手法を用い、前記窒化硅素単結晶膜
    上にシリコン単結晶(111)面に対し窒化硅素単結晶膜の
    (0001)面が平行になるようにα型もしくはβ型結晶構造
    を有する窒化硅素単結晶膜を形成することを特徴とする
    窒化硅素単結晶膜の製造法。
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