JPH092265A - 列車制御用通信装置 - Google Patents

列車制御用通信装置

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JPH092265A
JPH092265A JP18090295A JP18090295A JPH092265A JP H092265 A JPH092265 A JP H092265A JP 18090295 A JP18090295 A JP 18090295A JP 18090295 A JP18090295 A JP 18090295A JP H092265 A JPH092265 A JP H092265A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性が高く、しかも情報量の多い車上,地
上双方向通信を実現する。 【構成】 軌間中央で、かつ軌道に沿って布設された漏
洩同軸ケーブル(LCX)を使用し、地上から車上へ微
弱電波で情報伝送する。一方、車上から地上へは、前記
漏洩同軸の外部導体と両わきのレール間で誘導ループを
構成し、誘導無線周波数帯域で情報伝送を行う。双方向
の伝送ともスペクトラム拡散変調方式でS/Nのよい高
情報信頼度伝送を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は列車制御用通信装置に係
り、特に、車上,地上間における通信量を増大させるこ
とができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の列車制御用通信装置で、
地上から車上(列車)に通信を行う場合は、ATSある
いはATCのように、軌道回路に信号を伝送させて通信
を行う軌道回路方式、特開平5−24538号公報等に
示されるように、軌間又は軌外にループコイルを布設
し、そのループコイルを介して通信を行う誘導ループ方
式、あるいは、特開平6−255492号公報等に示さ
れるように、軌道に沿って漏洩同軸ケーブル(以下、L
CXという)を布設し、そのLCXを介して通信を行う
LCX方式がある。また、車上から地上に通信を行う場
合は、上記誘導ループ方式、あるいはLCX方式等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の列車制御用通信装置のうち、軌道回路方式は、周波
数帯域が低くなり、伝送速度が低く、しかも耐雑音性に
劣るという問題点がある。
【0004】また、誘導ループ方式は、伝送速度は軌道
回路方式よりも高いが、2本のループコイルを布設しな
ければならない面倒があるとともに、その2本のループ
コイルが軌道の保守作業時に障害になりやすいという不
都合がある。
【0005】さらに、LCX方式を用いた装置は、受信
レベルの安定性を得ることが困難なために情報信頼度が
低く、列車制御用として採用されるまでに致っていない
だけでなく、この通信を行うために免許取得が必要とな
るなどの問題点を含んでいる。
【0006】ところで、近年、列車の輸送量の増大の要
求から、より一層の時隔短縮運転が求められており、こ
の要求に応えるためには、車上,地上間の高品質で、か
つより一層の通信量の増大が要求されている。
【0007】そこで、本発明は、上記要望に応えるため
になされたものであって、時隔短縮運転に適用すること
のできる高信頼性で、しかも通信量の多い、双方向型の
列車制御用通信装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る列車制御用
通信装置は、上記目的を達成するために、軌間中央で、
かつ軌道に沿って布設されたLCXと、地上から車上へ
向けて送信する信号を前記LCXに供給する地上送信器
と、前記LCXからの信号を受信する車上受信器と、車
上から地上へ向けて信号を送信する車上送信器と、その
車上送信器からの信号を前記LCXの外部導体と前記軌
道とで形成されたループを介して受信する地上受信器と
を有することを特徴としている。また、地上から車上に
向けて送信される信号は所定のPN符号を用いて拡散処
理されるとともに、車上で受信された信号はそのPN符
号を用いて逆拡散処理されるものであることを特徴とし
ている。さらに、車上から地上に向けて送信される信号
は所定のPN符号を用いて拡散処理されるとともに、地
上で受信された信号はそのPN符号を用いて逆拡散処理
されるものであることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成において、地上送信器は、地上から車
上へ向けて送信する信号をLCXに供給し、車上送信器
は、そのLCXを介して地上側からの信号を受信する。
また、車上送信器は、車上から地上へ向けて送信する。
地上受信器は、車上からの信号をLCXの外部導体と軌
道とで形成されたループを介して受信する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、一実施例装置の概略構成図であって、L
CX1は、レール(軌道)R,Rの中央に、すなわち軌
間中央に、かつそのレールR,Rに沿って布設されてい
る。このLCX1は1本のケーブルからなり、しかも軌
間中央に配設されるので、従来のループと異なり、軌道
の保守時に障害となる割合が少なくなる。
【0011】このLCX1の長さは、特に限定されない
が、1本のLCX1の長さの中に何本の列車を介在させ
るかによって、すなわち、後述する地上送信器と地上受
信器の設置間隔に何本の列車を介在させるかによって決
められる。なお、図1では、説明を簡単にするために、
1本の列車イのみが図示されている。
【0012】LCX1の両端側の外部導体1aは、コン
デンサC及び抵抗rを直列に介在させてレールR,Rに
それぞれ接続されている。すなわち、このLCX1の外
部導体1aとレールR,Rとは、コンデンサC及び抵抗
rとで結合されて直流成分をカットし、図示されるよう
に一対のループL1 ,L2 を形成している。
【0013】地上送信器10は、地上から車上に送信す
べきデータで所定の搬送波(fc1 )を変調処理する周
波数変調回路(以下、FSKという)11と、所定のP
N符号(PN1 )を発生させるPN符号発生回路(以
下、PNGという)12からのPN符号(PN1 )を用
いて、上記FSK11からの信号を拡散処理する拡散回
路13と、この拡散回路13の出力をフィルタ処理する
とともに増幅処理する送信回路14とから構成されてい
る。
【0014】送信回路14からの出力信号、すなわち、
地上から車上側への信号は、LCX1の芯線1bの一方
に供給されるとともに、その芯線1bの他方から抵抗r
を介して外部導体1aに供給されるように構成されてい
る。すなわち、このLCX1からは、地上から車上へ向
けての信号が送出されるように構成されている。
【0015】地上受信器10内に設けられたタイミング
信号発生回路15は、上記PNG12及び後述する地上
受信器のPN符号の同期を検出する同期検出回路に対し
てタイミング信号を与えるように構成されている。
【0016】地上受信器20は、上記ループL1 ,L2
から接続トランスT,tを介して信号を入力できるよう
に構成されている。この地上受信器20には、LCX1
に同時に介在する複数の列車に対応した複数のチャンネ
ルCN1 ,CN2 …が設けられているが、各チャンネル
CN1 ,CN2 …は、逆拡散処理するPN符号が異なる
だけで、その他の構成は同一であるので、図1ではチャ
ンネルCN1 のみが詳細に示されている。
【0017】チャンネルCN1 は、ループL1 ,L2 か
ら入力した車上からの信号をフィルタ処理及び増幅処理
して受信する受信回路21と、この受信回路21の出力
信号を後述する車上と同一のPN符号(PN2 )を発生
するPNG22からのPN符号(PN2 )で逆拡散処理
する逆拡散回路23と、この逆拡散回路23からの信号
を帯域フィルタ処理するフィルタ回路24と、このフィ
ルタ回路24の出力信号を処理して車上からの信号を抽
出する抽出回路(以下、DEMという)25と、抽出さ
れた信号をデコードするデータデコータ26とを有して
いる。
【0018】上記PNG22は、車上のPN符号(PN
2 )と同期を採るために、受信回路21の出力の一部を
処理して同期信号を得るように構成されている。
【0019】すなわち、受信回路21の出力の一部は、
復調回路27に導かれ、ここで、車上で用いられた搬送
波と同じ搬送波(fc2 )で復調されて車上で用いられ
たPN符号(PN2 )を含む信号が抽出される。そし
て、その抽出された信号は、ローパスフィルタ28でフ
ィルタ処理されたのち相間器29aに入力される。
【0020】相間器29aでは、車上で用いられたPN
符号(PN2 )と同一の対比するPN符号(PN2 )を
用い、入力したPN符号と対比するPN符号とが一致し
たときにパルス信号を同期検出回路29bに出力するよ
うに構成されている。この同期検出回路29bは、相間
器29a及び上記地上送信器10のタイミング信号発生
回路15からの信号を受けたときに、PNG22に駆動
信号を出力するように構成されている。したがって、逆
拡散回路23は、タイミング信号発生回路15からのタ
イミング信号に基づいて車上からの信号を受信すること
となる。
【0001】列車(車上)イに搭載される車上送信器3
0は、車上から地上に送信すべきデータで所定の搬送波
(fc2 )を変調処理するFSK31と、所定のPN符
号(PN2 )を発生させるPNG32からのPN符号
(PN2 )を用いて、上記FSK31からの信号を拡散
処理する拡散回路33と、この拡散回路33の出力をフ
ィルタ処理するとともに増幅処理する送信回路34とか
ら構成されている。
【0022】送信回路34からの出力信号、すなわち、
車上から地上側への信号は、車上子イ′内に配設された
一対のコイル35a,35bからなるアンテナ35に供
給されるように構成されている。この一対のコイル35
a,35bは、LCX1の長手方向に関してそれぞれ両
側に位置するように対向して設けられるとともに、LC
X1に対して加極となる方向に券回されている(図1の
ループL1 ,L2 の矢印参照)。
【0023】列車イに搭載される車上受信器40は、車
上子イ′内のLCX1に対向して設けられたアンテナ4
1からの信号をフィルタ処理及び増幅処理する受信回路
42と、この受信回路42の出力信号を後述する地上と
同一のPN符号(PN1 )を発生するPNG43からの
PN符号(PN1 )で逆拡散処理する逆拡散回路44
と、この逆拡散回路44からの信号を帯域フィルタ回路
で処理するとともに、そのフィルタ処理された信号を処
理して地上からの信号を抽出するDEM45と、抽出さ
れた信号をデコードするデータデコータ46とを有して
いる。
【0024】上記PNG43は、地上のPN符号(PN
1 )と同期を採るために、受信回路42の出力の一部を
処理して同期信号を得るように構成されている。
【0025】すなわち、受信回路42の出力の一部は、
復調回路47に導かれ、ここで、車上で用いられた搬送
波と同じ搬送波(fc1 )で復調されて、地上で用いら
れたPN符号(PN1 )を含む信号が抽出される。そし
て、その抽出された信号は、ローパスフィルタ48でフ
ィルタ処理されたのち、相間器49aに入力される。
【0026】相間器49aでは、地上で用いられたPN
符号(PN1 )と同一の対比するPN符号(PN1 )を
用い、入力したPN符号と対比するPN符号とが一致し
たときにパルス信号を同期検出回路49bに出力するよ
うに構成されている。この同期検出回路49bは、相間
器49aからの信号を受けたときにPNG43に同期信
号を出力するように構成されている。また、同期検出回
路49bからの出力信号は、車上送信器30のPGN3
2の駆動信号としても用いられるように構成されてい
る。したがって、地上側及び車上側のPNG12,2
2,32,43は、同期状態が保てるように工夫されて
いる。
【0027】本実施例装置において、地上送信器10か
らLCX1に送信する際は、150MHz〜2.6GH
zで送信することができる。しかも、LCX1は、結合
損失が大きいので微弱電波範囲となり何等法的規制を受
けることがなく、つまり通信のための免許を必要とする
ことなく送信することができる。
【0028】また、地上送信器10から車上送信器40
に送信するデータ中には、列車制御用の速度指示データ
等の他に、その列車で使用するPN符号、つまり、その
列車から地上へ向けて送信する際に使用するPN符号
(PN2 )を指定するデータを含めることができる。
【0029】さらに、地上送信器10から車上に向けて
送信する際、FSK11及び拡散回路13により2重変
調が行われるので、隣接分離特性が優れるとともに、S
/N比を向上させることができ、データ伝送速度も10
0KBPS以上とすることができる。
【0030】車上送信器30から地上受信器20への送
信は、50KHz〜250KHzの誘導無線帯域を使用
することができ、また、その送信に際しては、地上送信
器10と同様に、FSK31及び拡散回路33により2
重変調が行われるのでS/N比を向上させることができ
る。この車上から地上への送信においては、データ伝送
速度を1200BPS程度とすることができる。
【0031】なお、上述の実施例では、LCX1に一列
車が存続するときの例を示したが、複数の列車が存続す
ると多重通信になるが、各列車ごとにPN符号が割当ら
れているので問題が生じない。この場合、地上受信器2
0の相間器29aでは、各PN符号間に起因する符号間
干渉データが得られるので、このデータに基づいて相互
相関の少ないタイミングで各列車が地上に向けてデータ
を送出できるように地上側から車上に向けて制御信号を
送出することができる。
【0032】また、地上受信器20の同期検出回路29
bは、相間器29aからの信号だけでなく、タイミング
信号発生回路15からのタイミング信号でPNG22を
駆動させるので、各列車に対応したチャンネルのみを選
択して駆動させることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る列車制御用通信装置は、軌
間中央に布設されたLCXと、地上から車上へ向けて送
信する信号を前記LCXに供給する地上送信器と、その
LCXからの信号を受信する車上受信器と、車上から地
上へ向けて信号を送信する車上送信器と、その車上送信
器からの信号を前記LCXの外部導体と前記軌道とで形
成されたループを介して受信する地上受信器とからなる
ので、車上,地上間で、高信頼度の情報量の多い通信を
行うことができる。また、送受信にPN符号を用いたと
きは、S/N比を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 漏洩同軸ケーブル(LCX) 1a 外部導体 1b 芯線 10 地上送信器 20 地上受信器 30 車上送信器 40 車上受信器 イ 列車(車上) イ′ 車上子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌間中央で、かつ軌道に沿って布設され
    た漏洩同軸ケーブルと、 地上から車上へ向けて送信する信号を前記漏洩同軸ケー
    ブルに供給する地上送信器と、 前記漏洩同軸ケーブルからの信号を受信する車上受信器
    と、 車上から地上へ向けて信号を送信する車上送信器と、 前記車上送信器からの信号を前記漏洩同軸ケーブルの外
    部導体と前記軌道とで形成されたループを介して受信す
    る地上受信器と、 を有することを特徴とする列車制御用通信装置。
  2. 【請求項2】地上から車上に向けて送信される信号は所
    定のPN符号を用いて拡散処理されるとともに、車上で
    受信された信号はそのPN符号を用いて逆拡散処理され
    るものであることを特徴とする請求項1記載の列車制御
    用通信装置。
  3. 【請求項3】車上から地上に向けて送信される信号は所
    定のPN符号を用いて拡散処理されるとともに、地上で
    受信された信号はそのPN符号を用いて逆拡散処理され
    るものであることを特徴とする請求項1又は2記載の列
    車制御用通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100492738B1 (ko) * 1998-12-31 2005-10-26 주식회사 로템 철도차량용 문자방송 시스템_
JP2009171655A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Nippon Signal Co Ltd:The Ats装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100492738B1 (ko) * 1998-12-31 2005-10-26 주식회사 로템 철도차량용 문자방송 시스템_
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