JPH09226507A - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents
エアバッグ用ガス発生器Info
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- JPH09226507A JPH09226507A JP8058403A JP5840396A JPH09226507A JP H09226507 A JPH09226507 A JP H09226507A JP 8058403 A JP8058403 A JP 8058403A JP 5840396 A JP5840396 A JP 5840396A JP H09226507 A JPH09226507 A JP H09226507A
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- cooling
- gas
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 小型化,軽量化,低コスト化の要請に応えつ
つ安全で汎用性があり特に冷却・スラグ捕集性能でも信
頼性のあるガス発生器を提供する。 【解決手段】 有底2重管1,4の内管2,5同士及び
外管3,6同士を突き合わせて摩擦溶接することにより
形成され、点火室Pに相当する中央空間部と、その外部
に同心状に形成されガスの燃焼・冷却・スラグ捕集を行
う燃焼・フィルタ室G,Fに相当する環状空間部のう
ち、径方向外側に向けて、内部側にはガス発生剤7が収
納され外部側には冷却・スラグ捕集部材10が介装され
ると共に、前記中央空間部と環状空間部を連通する伝火
用オリフィス2a及び前記環状空間部と外部を連通する
ガス放出用オリフィス3aを設け、少なくともガス放出
用オリフィス3aを塞ぐための金属箔15,14を、前
記環状空間部の内面に貼り付けた2室構造とした。
つ安全で汎用性があり特に冷却・スラグ捕集性能でも信
頼性のあるガス発生器を提供する。 【解決手段】 有底2重管1,4の内管2,5同士及び
外管3,6同士を突き合わせて摩擦溶接することにより
形成され、点火室Pに相当する中央空間部と、その外部
に同心状に形成されガスの燃焼・冷却・スラグ捕集を行
う燃焼・フィルタ室G,Fに相当する環状空間部のう
ち、径方向外側に向けて、内部側にはガス発生剤7が収
納され外部側には冷却・スラグ捕集部材10が介装され
ると共に、前記中央空間部と環状空間部を連通する伝火
用オリフィス2a及び前記環状空間部と外部を連通する
ガス放出用オリフィス3aを設け、少なくともガス放出
用オリフィス3aを塞ぐための金属箔15,14を、前
記環状空間部の内面に貼り付けた2室構造とした。
Description
【0001】本発明は、自動車の乗員保護装置であるエ
アバッグを膨張させるためのガス発生器に関するもので
ある。
アバッグを膨張させるためのガス発生器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ガス発生剤の点火室に相当する中央空間
部と、その外部に同心状に形成され、ガスの燃焼・冷却
・スラグ捕集を行う燃焼・フィルタ室に相当する環状空
間部とを有するいわゆる2室構造のエアバッグ用ガス発
生器としては、本出願人による先の特許出願(特願平7
−333902)があり、小型化,軽量化,低コスト化
のすべての要請に十分応えられる汎用性の高いガス発生
器である。即ち、この先行例に係るガス発生器の要旨
は、図2に示すように、まず、ガス発生器のハウジング
として、2重管構造の上容器1と、2重短管構造の下容
器4とを突き合わせて摩擦溶接することにより得られる
ハウジング構造の中央空間部を点火室とし、その周囲の
環状空間部を燃焼・フィルタ室とする。点火室Pには、
下方からスクイブ18、伝火薬19が内装される。一
方、燃焼・フィルタ室には、断面が両フランジのある凹
形のリング状蓋部材16を、各フランジ16d,16e
がそれぞれ、上容器1のバリ2b、3bに当接して固定
し、この蓋部材16と上容器1とで挟まれた環状空間に
ガス発生剤7、冷却・スラグ捕集部材10を径方向に順
に収納することにより、燃焼・フィルタ室を形成してい
る。また、ガス発生剤7の層の上面及び下面には、それ
ぞれ、リング状のクッション部材8,9を介装してい
る。また、冷却・スラグ捕集部材10の上面及び下面に
はそれぞれ、シール部材11及び12を介装している。
さらに、ガス放出用オリフィス3aを塞ぐようなアルミ
箔14及び伝火用オリフィス2aを塞ぐようなアルミ箔
15を貼り付けたものである。このような構成にするこ
とで、小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に十
分応えつつ、燃焼圧力の調整が可能で、しかも安全で性
能が良く汎用性のあるエアバッグ用ガス発生器が得られ
ている。
部と、その外部に同心状に形成され、ガスの燃焼・冷却
・スラグ捕集を行う燃焼・フィルタ室に相当する環状空
間部とを有するいわゆる2室構造のエアバッグ用ガス発
生器としては、本出願人による先の特許出願(特願平7
−333902)があり、小型化,軽量化,低コスト化
のすべての要請に十分応えられる汎用性の高いガス発生
器である。即ち、この先行例に係るガス発生器の要旨
は、図2に示すように、まず、ガス発生器のハウジング
として、2重管構造の上容器1と、2重短管構造の下容
器4とを突き合わせて摩擦溶接することにより得られる
ハウジング構造の中央空間部を点火室とし、その周囲の
環状空間部を燃焼・フィルタ室とする。点火室Pには、
下方からスクイブ18、伝火薬19が内装される。一
方、燃焼・フィルタ室には、断面が両フランジのある凹
形のリング状蓋部材16を、各フランジ16d,16e
がそれぞれ、上容器1のバリ2b、3bに当接して固定
し、この蓋部材16と上容器1とで挟まれた環状空間に
ガス発生剤7、冷却・スラグ捕集部材10を径方向に順
に収納することにより、燃焼・フィルタ室を形成してい
る。また、ガス発生剤7の層の上面及び下面には、それ
ぞれ、リング状のクッション部材8,9を介装してい
る。また、冷却・スラグ捕集部材10の上面及び下面に
はそれぞれ、シール部材11及び12を介装している。
さらに、ガス放出用オリフィス3aを塞ぐようなアルミ
箔14及び伝火用オリフィス2aを塞ぐようなアルミ箔
15を貼り付けたものである。このような構成にするこ
とで、小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に十
分応えつつ、燃焼圧力の調整が可能で、しかも安全で性
能が良く汎用性のあるエアバッグ用ガス発生器が得られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行例に対しては、種々のガス発生剤を使用した性能試験
を継続したところ、その過程で改善すべき点も発見され
た。即ち、上述のように、燃焼部Gとフィルタ配置部F
とを遮断する仕切部材(図示していない)を取り除いた
ことを構成要件の一つとしており、これにより小型化,
軽量化,冷却・スラグ捕集部材の装入量増加による冷却
・スラグ捕集効率の改善を実現している。しかし、その
一方で、かかる仕切部材がないため、ガス発生剤の種類
や燃焼条件によっては、発火し燃焼したガスが燃焼部G
で周方向に十分均等に分散しないままで冷却・スラグ捕
集部材10を通過してガス放出用オリフィス3aに向か
ういわば集中的偏流が生じる場合も起こり得ることが分
かってきた。この場合は、冷却・スラグ捕集部材10の
内周側であってその集中的偏流をまともに受ける部分が
溶損し、そして、一旦その溶損が生じると、燃焼ガスの
偏流がさらに加速度的に進行する状態を呈し、冷却・ス
ラグ捕集効果を一層減少させる場合があることが分かっ
てきた。このため、先行例のガス発生器の利点を最大限
発揮させるべく、特に溶損の発生を防止し、又はたとえ
一部に溶損が発生しても、その進行を抑制して冷却・ス
ラグ捕集性能の面で十分信頼性を維持することができる
改良型ガス発生器の開発が要望され、本発明者等もこれ
に応えるべく鋭意検討を続けてきたが、一定の成果を見
るに至ったので、ここに開示するものである。
行例に対しては、種々のガス発生剤を使用した性能試験
を継続したところ、その過程で改善すべき点も発見され
た。即ち、上述のように、燃焼部Gとフィルタ配置部F
とを遮断する仕切部材(図示していない)を取り除いた
ことを構成要件の一つとしており、これにより小型化,
軽量化,冷却・スラグ捕集部材の装入量増加による冷却
・スラグ捕集効率の改善を実現している。しかし、その
一方で、かかる仕切部材がないため、ガス発生剤の種類
や燃焼条件によっては、発火し燃焼したガスが燃焼部G
で周方向に十分均等に分散しないままで冷却・スラグ捕
集部材10を通過してガス放出用オリフィス3aに向か
ういわば集中的偏流が生じる場合も起こり得ることが分
かってきた。この場合は、冷却・スラグ捕集部材10の
内周側であってその集中的偏流をまともに受ける部分が
溶損し、そして、一旦その溶損が生じると、燃焼ガスの
偏流がさらに加速度的に進行する状態を呈し、冷却・ス
ラグ捕集効果を一層減少させる場合があることが分かっ
てきた。このため、先行例のガス発生器の利点を最大限
発揮させるべく、特に溶損の発生を防止し、又はたとえ
一部に溶損が発生しても、その進行を抑制して冷却・ス
ラグ捕集性能の面で十分信頼性を維持することができる
改良型ガス発生器の開発が要望され、本発明者等もこれ
に応えるべく鋭意検討を続けてきたが、一定の成果を見
るに至ったので、ここに開示するものである。
【0004】即ち、本発明のうち、請求項1記載の発明
は、小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に応え
つつ安全で汎用性のあるガス発生器であって、冷却・ス
ラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発生器を提供す
ることを目的としたものである。また、請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明によるスラグ捕集性能は維
持しつつ、冷却性能をさらに高めることができるガス発
生器を提供することを目的としたものである。また、請
求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明
の目的に加えて、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性能
の面で信頼性の高いガス発生器を提供することを目的と
したものである。また、請求項4記載の発明は、請求項
1乃至請求項3記載の発明の目的に加えて、特に冷却・
スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で信頼性の高いガ
ス発生器を提供することを目的としたものである。さら
に、請求項5記載の発明は、ガス発生剤として単位質量
当たりの発ガス量が多い燃料を使用する場合でも、請求
項1乃至請求項4記載の発明の効果を発揮し得るガス発
生器を提供することを目的としたものである。
は、小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に応え
つつ安全で汎用性のあるガス発生器であって、冷却・ス
ラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発生器を提供す
ることを目的としたものである。また、請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明によるスラグ捕集性能は維
持しつつ、冷却性能をさらに高めることができるガス発
生器を提供することを目的としたものである。また、請
求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明
の目的に加えて、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性能
の面で信頼性の高いガス発生器を提供することを目的と
したものである。また、請求項4記載の発明は、請求項
1乃至請求項3記載の発明の目的に加えて、特に冷却・
スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で信頼性の高いガ
ス発生器を提供することを目的としたものである。さら
に、請求項5記載の発明は、ガス発生剤として単位質量
当たりの発ガス量が多い燃料を使用する場合でも、請求
項1乃至請求項4記載の発明の効果を発揮し得るガス発
生器を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明のうち、請求項1記載の発明は、有底2重管の開放
側の内管同士及び外管同士を突き合わせて摩擦溶接する
ことにより形成された、ガス発生剤の点火室に相当する
中央空間部と、その外部に同心状に形成されガスの燃焼
・冷却・スラグ捕集を行う燃焼・フィルタ室に相当する
環状空間部のうち、前記環状空間部には軸中心側から径
方向外側に向けて、内部側にはガス発生剤が収納され外
部側には冷却・スラグ捕集部材が介装されると共に、前
記中央空間部と環状空間部を連通する伝火用オリフィス
及び前記環状空間部と外部を連通するガス放出用オリフ
ィスを設け、少なくともガス放出用オリフィスを塞ぐた
めの金属箔を、前記環状空間部の内面に貼り付けた2室
構造のエアバッグ用ガス発生器であって、前記冷却・ス
ラグ捕集部材が、径方向に内層部,中間層部及び外層部
に画成される多層の網目部材から構成されると共に、前
記中間層部に配置される網目部材の網目が、前記内層部
及び前記外層部に配置される網目部材の網目よりも粗く
て、しかも線径が太いものであることを特徴とする。
発明のうち、請求項1記載の発明は、有底2重管の開放
側の内管同士及び外管同士を突き合わせて摩擦溶接する
ことにより形成された、ガス発生剤の点火室に相当する
中央空間部と、その外部に同心状に形成されガスの燃焼
・冷却・スラグ捕集を行う燃焼・フィルタ室に相当する
環状空間部のうち、前記環状空間部には軸中心側から径
方向外側に向けて、内部側にはガス発生剤が収納され外
部側には冷却・スラグ捕集部材が介装されると共に、前
記中央空間部と環状空間部を連通する伝火用オリフィス
及び前記環状空間部と外部を連通するガス放出用オリフ
ィスを設け、少なくともガス放出用オリフィスを塞ぐた
めの金属箔を、前記環状空間部の内面に貼り付けた2室
構造のエアバッグ用ガス発生器であって、前記冷却・ス
ラグ捕集部材が、径方向に内層部,中間層部及び外層部
に画成される多層の網目部材から構成されると共に、前
記中間層部に配置される網目部材の網目が、前記内層部
及び前記外層部に配置される網目部材の網目よりも粗く
て、しかも線径が太いものであることを特徴とする。
【0006】このように、多層網目部材からなる冷却・
スラグ捕集部材のうち、内層部と外層部を網目が密でし
かも線径が細い網目部材とし、中間層部を網目が粗くて
しかも線径が太い網目部材とすることにより、万一、内
層部で上述した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に
溶損が生じても、中間層部は、粗目の網目部材の、熱容
量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少ないことと
いう特性を生かして、事態の悪化が進行するのを防止で
きる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶損
及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部まで進んだ燃焼ガスは、周方向及び上下方
向に適度に分散される状況が生じる。従って、内層部で
溶損が生じた場合でも、主としてフィルタ機能を受け持
つ外層部の全容積に占める燃焼ガスの流路に相当する容
積部分の割合が多くなり、その分、冷却・スラグ捕集効
率を改善することができる。これにより、先行例のガス
発生器を改良したもの、即ち小型化,軽量化,低コスト
化のすべての要請に応えつつ安全で汎用性のあるガス発
生器であって、冷却・スラグ捕集性能の面でも信頼性の
あるガス発生器とすることができる。なお、網目が粗く
て線径が太い網目部材としては、上記作用効果との関係
で網目が20メッシュ未満で線径が0.5mmを超える
ことが好ましく、また網目が密で線径が細い網目部材と
しては、網目が20メッシュ以上で線径が0.5mm以
下とすることが好ましい。
スラグ捕集部材のうち、内層部と外層部を網目が密でし
かも線径が細い網目部材とし、中間層部を網目が粗くて
しかも線径が太い網目部材とすることにより、万一、内
層部で上述した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に
溶損が生じても、中間層部は、粗目の網目部材の、熱容
量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少ないことと
いう特性を生かして、事態の悪化が進行するのを防止で
きる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶損
及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部まで進んだ燃焼ガスは、周方向及び上下方
向に適度に分散される状況が生じる。従って、内層部で
溶損が生じた場合でも、主としてフィルタ機能を受け持
つ外層部の全容積に占める燃焼ガスの流路に相当する容
積部分の割合が多くなり、その分、冷却・スラグ捕集効
率を改善することができる。これにより、先行例のガス
発生器を改良したもの、即ち小型化,軽量化,低コスト
化のすべての要請に応えつつ安全で汎用性のあるガス発
生器であって、冷却・スラグ捕集性能の面でも信頼性の
あるガス発生器とすることができる。なお、網目が粗く
て線径が太い網目部材としては、上記作用効果との関係
で網目が20メッシュ未満で線径が0.5mmを超える
ことが好ましく、また網目が密で線径が細い網目部材と
しては、網目が20メッシュ以上で線径が0.5mm以
下とすることが好ましい。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、中間層部が、冷却・スラグ捕集
部材の径方向の中央位置より外側に配置されたものであ
ることを特徴とする。このような構成にすれば、本発明
のガス発生器では、冷却・スラグ捕集部材の主として冷
却機能を受け持つ内層部の容積の割合を、該冷却・スラ
グ捕集部材の主としてフィルタ機能を受け持つ外層部の
容積よりも多くすることができ、従って、スラグ捕集機
能を維持しながら、その容積の割合が多い分だけ冷却機
能をさらに高めることができる。
載の発明の構成のうち、中間層部が、冷却・スラグ捕集
部材の径方向の中央位置より外側に配置されたものであ
ることを特徴とする。このような構成にすれば、本発明
のガス発生器では、冷却・スラグ捕集部材の主として冷
却機能を受け持つ内層部の容積の割合を、該冷却・スラ
グ捕集部材の主としてフィルタ機能を受け持つ外層部の
容積よりも多くすることができ、従って、スラグ捕集機
能を維持しながら、その容積の割合が多い分だけ冷却機
能をさらに高めることができる。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は請求項2記載の発明の構成のうち、内層部に配置され
る網目部材の線径が、中間層部に配置される網目部材の
線径よりは細く、かつ外層部に配置される網目部材の線
径よりは太いものであることを特徴とする。この構成で
は、上記請求項1又は請求項2記載のガス発生器の冷却
・スラグ捕集部材における内層部の網目部材として、よ
り粗めの網目部材を採用したものである。冷却・スラグ
捕集部材の内層部は、高温の燃焼ガスが真先に通過する
所、つまり熱負荷が大きく作用する所であるため、この
内層部を熱容量の点で有利な構成とすることにより、溶
損抑制効果の点で構成の差異以上にはるかに有意義なも
のとすることができ、請求項1又は請求項2記載の発明
の効果に加えて、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性能
の面で信頼性の高いガス発生器を提供することが可能と
なる。
は請求項2記載の発明の構成のうち、内層部に配置され
る網目部材の線径が、中間層部に配置される網目部材の
線径よりは細く、かつ外層部に配置される網目部材の線
径よりは太いものであることを特徴とする。この構成で
は、上記請求項1又は請求項2記載のガス発生器の冷却
・スラグ捕集部材における内層部の網目部材として、よ
り粗めの網目部材を採用したものである。冷却・スラグ
捕集部材の内層部は、高温の燃焼ガスが真先に通過する
所、つまり熱負荷が大きく作用する所であるため、この
内層部を熱容量の点で有利な構成とすることにより、溶
損抑制効果の点で構成の差異以上にはるかに有意義なも
のとすることができ、請求項1又は請求項2記載の発明
の効果に加えて、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性能
の面で信頼性の高いガス発生器を提供することが可能と
なる。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3記載の発明の構成のうち、外層部には、焼結
布及び/又はセラミックファイバからなる網目部材が介
層されたものであることを特徴とする。これにより、請
求項1乃至請求項3記載の発明の効果に加えて、特に冷
却・スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で信頼性の高
いガス発生器を提供することが可能となる。
至請求項3記載の発明の構成のうち、外層部には、焼結
布及び/又はセラミックファイバからなる網目部材が介
層されたものであることを特徴とする。これにより、請
求項1乃至請求項3記載の発明の効果に加えて、特に冷
却・スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で信頼性の高
いガス発生器を提供することが可能となる。
【0010】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
乃至請求項4記載の発明の構成のうち、ガス発生剤とし
て、窒素原子を構成元素とする有機化合物(以下「窒素
原子含有有機化合物」と略称する。)を主燃料成分とす
る化合物としたことを特徴とする。先行例におけるガス
発生剤として、単位質量当たりの発熱量が多いガス発生
剤を使用した場合、燃焼ガスの集中的偏流によって生じ
る悪影響の程度はさらに大きくなり問題であったが、本
発明のガス発生器では、多層からなる冷却・スラグ捕集
部材のうち、粗目の網目部材からなる層の、熱容量が大
きく又ガス流に対する抵抗が少ないという特性を相対的
に有利に生かすことができる。従って、本発明ではガス
発生剤として窒素原子含有有機化合物を用いた場合の方
が、いわゆるアジ化系のガス発生剤を使用した場合に比
べ、得られる効果も一層顕著と言える。
乃至請求項4記載の発明の構成のうち、ガス発生剤とし
て、窒素原子を構成元素とする有機化合物(以下「窒素
原子含有有機化合物」と略称する。)を主燃料成分とす
る化合物としたことを特徴とする。先行例におけるガス
発生剤として、単位質量当たりの発熱量が多いガス発生
剤を使用した場合、燃焼ガスの集中的偏流によって生じ
る悪影響の程度はさらに大きくなり問題であったが、本
発明のガス発生器では、多層からなる冷却・スラグ捕集
部材のうち、粗目の網目部材からなる層の、熱容量が大
きく又ガス流に対する抵抗が少ないという特性を相対的
に有利に生かすことができる。従って、本発明ではガス
発生剤として窒素原子含有有機化合物を用いた場合の方
が、いわゆるアジ化系のガス発生剤を使用した場合に比
べ、得られる効果も一層顕著と言える。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。図1(a)は、本発明(請求
項1記載の発明)の一実施形態を示す要部断面図であ
る。なお、図2に示す従来のガス発生器と同一の構成部
分については、同一の符号を付すこととする。
面を参照しつつ説明する。図1(a)は、本発明(請求
項1記載の発明)の一実施形態を示す要部断面図であ
る。なお、図2に示す従来のガス発生器と同一の構成部
分については、同一の符号を付すこととする。
【0012】図1(a)において、まず、ガス発生器の
ハウジングは、一方端(図では上方端)が閉鎖された2
重管構造のアルミ製上容器1と、軸中心部に開口部を有
する2重短管構造のアルミ製下容器4とを、各内側円筒
壁2,5の先端同士及び各外側円筒壁3,6の先端同士
の2か所を突き合わせて摩擦溶接することにより、中央
空間部とその周囲の環状空間部が形成された構造とされ
ている。中央空間部には、下方からスクイブ18、伝火
薬19が内装されることにより点火室Pが形成されてい
る。
ハウジングは、一方端(図では上方端)が閉鎖された2
重管構造のアルミ製上容器1と、軸中心部に開口部を有
する2重短管構造のアルミ製下容器4とを、各内側円筒
壁2,5の先端同士及び各外側円筒壁3,6の先端同士
の2か所を突き合わせて摩擦溶接することにより、中央
空間部とその周囲の環状空間部が形成された構造とされ
ている。中央空間部には、下方からスクイブ18、伝火
薬19が内装されることにより点火室Pが形成されてい
る。
【0013】また、環状空間部には、まず、リング状の
蓋部材16として、その外筒壁16bと内筒壁16aの
間に底部16cを有する2重短管構造の金属製筒状部材
であって、その底部16cが下容器4の下蓋21の内面
上を這うような凹断面形状に形成されたものを採用し、
その内周縁部16d,外周縁部16eでそれぞれ、上容
器1のバリ2b、バリ3bに当接するように固定配置さ
れている。そして、上容器1とリング状蓋部材16とで
挟まれた環状空間にガス発生剤7、冷却・スラグ捕集部
材10が径方向に順に収納されることにより、燃焼・フ
ィルタ室が形成されている。Gは燃焼部を、Fはフィル
タ配置部を示す。ここで、ガス発生剤7としては、窒素
原子含有有機物を主燃料成分とする化合物(以下、「火
薬組成物」という。)で、単位質量当たりの発ガス量が
多いという燃焼特性を有するものを使用する。このよう
な火薬組成物として、具体的には次の(a)〜(c)の
群から選択された各成分を共に混合したものが採用する
ことが好ましい。 (a)燃焼分解してガスを発生する主燃料成分たる窒素
原子含有有機物が、アゾジカルボンアミド,カルボヒド
ラジド,ジシアンジアミド,アミノテ トラゾール,ア
ミノグアニジン,トリアミノグアニジンナイトレート,
ニトログアニジン,トリアゾール,テトラゾール,アゾ
ビテトラゾール,ビテトラゾール,あるいはこれらの塩
からなる群より選択されたもの。 (b)上記燃料成分を燃焼させる酸化剤。 (c)上記酸化反応を調整する触媒としての燃焼調整
剤。 窒素原子含有有機物を上記のように限定することによ
り、特に分子中の窒素含有率が高く且つ実質的に安価で
大量入手の容易なものを使用するため、安価なガス発生
器の製造にも十分対応できる。
蓋部材16として、その外筒壁16bと内筒壁16aの
間に底部16cを有する2重短管構造の金属製筒状部材
であって、その底部16cが下容器4の下蓋21の内面
上を這うような凹断面形状に形成されたものを採用し、
その内周縁部16d,外周縁部16eでそれぞれ、上容
器1のバリ2b、バリ3bに当接するように固定配置さ
れている。そして、上容器1とリング状蓋部材16とで
挟まれた環状空間にガス発生剤7、冷却・スラグ捕集部
材10が径方向に順に収納されることにより、燃焼・フ
ィルタ室が形成されている。Gは燃焼部を、Fはフィル
タ配置部を示す。ここで、ガス発生剤7としては、窒素
原子含有有機物を主燃料成分とする化合物(以下、「火
薬組成物」という。)で、単位質量当たりの発ガス量が
多いという燃焼特性を有するものを使用する。このよう
な火薬組成物として、具体的には次の(a)〜(c)の
群から選択された各成分を共に混合したものが採用する
ことが好ましい。 (a)燃焼分解してガスを発生する主燃料成分たる窒素
原子含有有機物が、アゾジカルボンアミド,カルボヒド
ラジド,ジシアンジアミド,アミノテ トラゾール,ア
ミノグアニジン,トリアミノグアニジンナイトレート,
ニトログアニジン,トリアゾール,テトラゾール,アゾ
ビテトラゾール,ビテトラゾール,あるいはこれらの塩
からなる群より選択されたもの。 (b)上記燃料成分を燃焼させる酸化剤。 (c)上記酸化反応を調整する触媒としての燃焼調整
剤。 窒素原子含有有機物を上記のように限定することによ
り、特に分子中の窒素含有率が高く且つ実質的に安価で
大量入手の容易なものを使用するため、安価なガス発生
器の製造にも十分対応できる。
【0014】上記の火薬組成物を使用するに当たって
は、事前に粒径を調整しておくことが好ましく、例えば
個数基準50%平均粒径が5〜80μmとなる様に調整
するのが好ましい。また、使用しうる酸化剤の具体例と
しては硝酸塩,亜硝酸塩,オキソハロゲン酸塩等が挙げ
られるが、これらのうち硝酸塩が好ましく、殊に硝酸カ
リウムが好ましい。酸化剤の添加量としては、硝酸塩を
火薬組成物中に50重量%以上含有することが好まし
い。これは、発生ガスの燃焼特性の改善、特にNOX 低
減効果に有益だからである。酸化剤を使用する際も、事
前に火薬組成物と同程度に粒径を調整しておくことが好
ましい。
は、事前に粒径を調整しておくことが好ましく、例えば
個数基準50%平均粒径が5〜80μmとなる様に調整
するのが好ましい。また、使用しうる酸化剤の具体例と
しては硝酸塩,亜硝酸塩,オキソハロゲン酸塩等が挙げ
られるが、これらのうち硝酸塩が好ましく、殊に硝酸カ
リウムが好ましい。酸化剤の添加量としては、硝酸塩を
火薬組成物中に50重量%以上含有することが好まし
い。これは、発生ガスの燃焼特性の改善、特にNOX 低
減効果に有益だからである。酸化剤を使用する際も、事
前に火薬組成物と同程度に粒径を調整しておくことが好
ましい。
【0015】また、燃焼調整剤としては、次の〜の
群から選択された物質を含有するものであることが好ま
しい。 ジルコニウム,ハフニウム,モリブデン,タングステ
ン,マンガン,ニッケル,鉄又はその酸化物若しくは硫
化物の一種以上。 炭素又は硫黄若しくはリンの一種以上。 上記及びの混合物。 このような燃焼調整剤は、上記酸化剤と主燃料成分であ
る窒素含有有機物との酸化反応(燃焼)速度を調整する
機能を有している。燃焼調整剤の添加量は、単位火薬組
成物当りのガス発生量を損なわない様に且つ過剰の燃焼
残査を生じさせない様にするため、火薬組成物重量に対
して10%以下とする事が好ましい。燃焼調整剤を使用
する際も、例えば個数基準50%平均粒径が10μm以
下となる様に粒度調整しておくことが好ましい。
群から選択された物質を含有するものであることが好ま
しい。 ジルコニウム,ハフニウム,モリブデン,タングステ
ン,マンガン,ニッケル,鉄又はその酸化物若しくは硫
化物の一種以上。 炭素又は硫黄若しくはリンの一種以上。 上記及びの混合物。 このような燃焼調整剤は、上記酸化剤と主燃料成分であ
る窒素含有有機物との酸化反応(燃焼)速度を調整する
機能を有している。燃焼調整剤の添加量は、単位火薬組
成物当りのガス発生量を損なわない様に且つ過剰の燃焼
残査を生じさせない様にするため、火薬組成物重量に対
して10%以下とする事が好ましい。燃焼調整剤を使用
する際も、例えば個数基準50%平均粒径が10μm以
下となる様に粒度調整しておくことが好ましい。
【0016】さらに、燃焼・フィルタ室の燃焼部Gに位
置する上蓋20の下面及びリング状蓋部材16の上面に
は、それぞれクッション部材8,9が介装されている。
また、上容器1の外側円筒壁3の内周面にガス放出用オ
リフィス3aを塞ぐためのアルミ箔14が貼り付けられ
ると共に、内側円筒壁2の外周面(燃焼部G側の周面)
にも、伝火用オリフィス2aを塞ぐようなアルミ箔15
が貼り付けられている。また、燃焼・フィルタ室のフィ
ルタ配置部Fに位置する上蓋20の下面と冷却・スラグ
捕集部材10の上面との間及び冷却・スラグ捕集部材1
0の下面とリング状蓋部材16の上面との間には、リン
グ状のシール部材11,12が介装されている。また、
燃焼・フィルタ室の下側でかつ点火室P側の隅部には、
リング状蓋部材16の内筒壁16aから先端までの部分
を内側円筒壁2のバリ2bに支障なく当接させられるよ
うな空間Sを周方向にわたって形成するためのガイド部
材17が内装されている。
置する上蓋20の下面及びリング状蓋部材16の上面に
は、それぞれクッション部材8,9が介装されている。
また、上容器1の外側円筒壁3の内周面にガス放出用オ
リフィス3aを塞ぐためのアルミ箔14が貼り付けられ
ると共に、内側円筒壁2の外周面(燃焼部G側の周面)
にも、伝火用オリフィス2aを塞ぐようなアルミ箔15
が貼り付けられている。また、燃焼・フィルタ室のフィ
ルタ配置部Fに位置する上蓋20の下面と冷却・スラグ
捕集部材10の上面との間及び冷却・スラグ捕集部材1
0の下面とリング状蓋部材16の上面との間には、リン
グ状のシール部材11,12が介装されている。また、
燃焼・フィルタ室の下側でかつ点火室P側の隅部には、
リング状蓋部材16の内筒壁16aから先端までの部分
を内側円筒壁2のバリ2bに支障なく当接させられるよ
うな空間Sを周方向にわたって形成するためのガイド部
材17が内装されている。
【0017】さらに、冷却・スラグ捕集部材10が、径
方向に内層部10a,中間層部10b及び外層部10c
に画成される多層の網目部材から構成されると共に、前
記中間層部10bに配置される網目部材の網目が、前記
内層部10a及び前記外層部10cに配置される網目部
材の網目よりも粗いものが採用されている。内層部10
a,外層部10cの網目部材としては、もちろん網目の
細かいものが使用されるが、その程度は、基本的には燃
焼ガスの性状等に応じて適宜決定可能することができ
る。
方向に内層部10a,中間層部10b及び外層部10c
に画成される多層の網目部材から構成されると共に、前
記中間層部10bに配置される網目部材の網目が、前記
内層部10a及び前記外層部10cに配置される網目部
材の網目よりも粗いものが採用されている。内層部10
a,外層部10cの網目部材としては、もちろん網目の
細かいものが使用されるが、その程度は、基本的には燃
焼ガスの性状等に応じて適宜決定可能することができ
る。
【0018】このように、多層網目部材からなる冷却・
スラグ捕集部材10のうち、内層部10aと外層部10
cを細かい網目の網目部材とし、中間層部10bを粗い
網目の網目部材とした結果、万一、内層部10aで上述
した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に溶損が生じ
ても、中間層部10bは、熱容量が大きいこと及びガス
流に対する抵抗が少ないという特性を有する粗目の網目
部材で形成されているため、その特性が生かされ、冷却
・スラグ捕集部材10で事態の悪化が進行するのを防止
できる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶
損及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部10bまで進んだ燃焼ガスは、周方向及び
上下方向に適度に分散される状況が生じる。従って、内
層部10aで溶損が生じた場合でも、主としてフィルタ
機能を受け持つ外層部10cの全容積に占める燃焼ガス
の流路に相当する容積部分の割合が多くなり、その分、
冷却・スラグ捕集効率を改善することができる。これに
より、図2に示す先行例のガス発生器を改良したもの、
即ち小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に応え
つつ安全で汎用性のあるガス発生器であって、冷却・ス
ラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発生器とするこ
とができる。なお、上記の多層網目部材からなる冷却・
スラグ捕集部材10としては、要部断面模式図である図
1(b)に示すように、内層部10a及び外層部10c
そのものを5層で形成し、かつ中間層部10bそのもの
を2層で形成したものを採用することもできる。この変
形例は、各層そのものを多層構造とした構成の一例であ
って、要は径方向に密・粗・密の順序で網目部材が層を
なしている限り、各層を単層とするか複数層かは適宜決
定することができる。
スラグ捕集部材10のうち、内層部10aと外層部10
cを細かい網目の網目部材とし、中間層部10bを粗い
網目の網目部材とした結果、万一、内層部10aで上述
した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に溶損が生じ
ても、中間層部10bは、熱容量が大きいこと及びガス
流に対する抵抗が少ないという特性を有する粗目の網目
部材で形成されているため、その特性が生かされ、冷却
・スラグ捕集部材10で事態の悪化が進行するのを防止
できる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶
損及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部10bまで進んだ燃焼ガスは、周方向及び
上下方向に適度に分散される状況が生じる。従って、内
層部10aで溶損が生じた場合でも、主としてフィルタ
機能を受け持つ外層部10cの全容積に占める燃焼ガス
の流路に相当する容積部分の割合が多くなり、その分、
冷却・スラグ捕集効率を改善することができる。これに
より、図2に示す先行例のガス発生器を改良したもの、
即ち小型化,軽量化,低コスト化のすべての要請に応え
つつ安全で汎用性のあるガス発生器であって、冷却・ス
ラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発生器とするこ
とができる。なお、上記の多層網目部材からなる冷却・
スラグ捕集部材10としては、要部断面模式図である図
1(b)に示すように、内層部10a及び外層部10c
そのものを5層で形成し、かつ中間層部10bそのもの
を2層で形成したものを採用することもできる。この変
形例は、各層そのものを多層構造とした構成の一例であ
って、要は径方向に密・粗・密の順序で網目部材が層を
なしている限り、各層を単層とするか複数層かは適宜決
定することができる。
【0019】また、先行例のガス発生器(図2参照)
で、ガス発生剤7の発熱量が多い場合には、燃焼ガスの
集中的偏流によって生じる悪影響の度合いがさらに大き
くなるという問題であった。これに対し、本発明の実施
形態に係るガス発生器では、多層からなる冷却・スラグ
捕集部材10のうち、粗目の網目部材からなる層(内層
部10b)の、熱容量が大きいこと及びガス流に対する
抵抗が少ないという特性を相対的に有利に生かすことが
できる。従って、本発明ではガス発生剤として窒素原子
含有有機化合物を用いた場合の方が、、いわゆるアジ化
系のガス発生剤を使用した場合に比べ、得られる効果も
一層顕著と言える。
で、ガス発生剤7の発熱量が多い場合には、燃焼ガスの
集中的偏流によって生じる悪影響の度合いがさらに大き
くなるという問題であった。これに対し、本発明の実施
形態に係るガス発生器では、多層からなる冷却・スラグ
捕集部材10のうち、粗目の網目部材からなる層(内層
部10b)の、熱容量が大きいこと及びガス流に対する
抵抗が少ないという特性を相対的に有利に生かすことが
できる。従って、本発明ではガス発生剤として窒素原子
含有有機化合物を用いた場合の方が、、いわゆるアジ化
系のガス発生剤を使用した場合に比べ、得られる効果も
一層顕著と言える。
【0020】次に、図1(c)は請求項2記載の発明の
一実施形態に係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断面
模式図である。即ち、図1(a)の実施形態に係る冷却
・スラグ捕集部材10と異なるところは、中間層部10
bが、冷却・スラグ捕集部材10の径方向の中央位置よ
り外側に配置した点にある。この結果、冷却・スラグ捕
集部材10の主として冷却機能を受け持つ内層部10a
の容積の割合を、該部材10の主としてフィルタ機能を
受け持つ外層部10cの容積よりも多くすることができ
る。従って、図1(a)の実施形態に係るガス発生器に
比べ、スラグ捕集機能を維持しながら、その容積の割合
が多い分だけ冷却機能をさらに高めたガス発生器を提供
することができる。
一実施形態に係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断面
模式図である。即ち、図1(a)の実施形態に係る冷却
・スラグ捕集部材10と異なるところは、中間層部10
bが、冷却・スラグ捕集部材10の径方向の中央位置よ
り外側に配置した点にある。この結果、冷却・スラグ捕
集部材10の主として冷却機能を受け持つ内層部10a
の容積の割合を、該部材10の主としてフィルタ機能を
受け持つ外層部10cの容積よりも多くすることができ
る。従って、図1(a)の実施形態に係るガス発生器に
比べ、スラグ捕集機能を維持しながら、その容積の割合
が多い分だけ冷却機能をさらに高めたガス発生器を提供
することができる。
【0021】次に、図1(d)は請求項3記載の発明に
係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断面模式図であ
る。この図に示す冷却・スラグ捕集部材10の特徴は、
内層部10aに配置される網目部材の線径を、中間層部
10bに配置される網目部材の線径よりは細く、かつ外
層部10cに配置される網目部材の線径よりは太いもの
とした点にある。即ち、図1(a)の実施形態に係る冷
却・スラグ捕集部材10と異なるところは、内層部10
aの網目部材として、より粗めの網目部材を採用した点
である。冷却・スラグ捕集部材10の内層部10aは、
高温の燃焼ガスが真先に通過する所、つまり熱負荷が大
きく作用する所であるため、この内層部10aを熱容量
の点で有利な構成とすることにより、溶損抑制効果の点
で構成の差異以上にはるかに有意義なものとすることが
できる。従って、図1(a)〜(c)の実施形態に係る
ガス発生器に比べ、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性
能の面で信頼性の高いガス発生器を提供することが可能
となる。
係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断面模式図であ
る。この図に示す冷却・スラグ捕集部材10の特徴は、
内層部10aに配置される網目部材の線径を、中間層部
10bに配置される網目部材の線径よりは細く、かつ外
層部10cに配置される網目部材の線径よりは太いもの
とした点にある。即ち、図1(a)の実施形態に係る冷
却・スラグ捕集部材10と異なるところは、内層部10
aの網目部材として、より粗めの網目部材を採用した点
である。冷却・スラグ捕集部材10の内層部10aは、
高温の燃焼ガスが真先に通過する所、つまり熱負荷が大
きく作用する所であるため、この内層部10aを熱容量
の点で有利な構成とすることにより、溶損抑制効果の点
で構成の差異以上にはるかに有意義なものとすることが
できる。従って、図1(a)〜(c)の実施形態に係る
ガス発生器に比べ、特に冷却・スラグ捕集部材の冷却性
能の面で信頼性の高いガス発生器を提供することが可能
となる。
【0022】次に、図1(e)は、請求項4記載の発明
の一実施形態に係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断
面模式図である。図1(a)の実施形態と異なるところ
は、外層部10cに、焼結布及び/又はセラミックファ
イバからなる網目部材の補助層部40を介層させた点に
ある。この結果、図1(a)〜(d)の実施形態に係る
ガス発生器に比べ、特に冷却・スラグ捕集部材のスラグ
捕集性能の面で信頼性の高いガス発生器を提供すること
が可能となる。なお、冷却・スラグ捕集部材10が、図
1(b)に示すような多重の多層構造体である場合は、
図1(f)に示すように、外層部10cの中央部に位置
する1又は2層分を補助層部40とすればよい。
の一実施形態に係る冷却・スラグ捕集部材10の要部断
面模式図である。図1(a)の実施形態と異なるところ
は、外層部10cに、焼結布及び/又はセラミックファ
イバからなる網目部材の補助層部40を介層させた点に
ある。この結果、図1(a)〜(d)の実施形態に係る
ガス発生器に比べ、特に冷却・スラグ捕集部材のスラグ
捕集性能の面で信頼性の高いガス発生器を提供すること
が可能となる。なお、冷却・スラグ捕集部材10が、図
1(b)に示すような多重の多層構造体である場合は、
図1(f)に示すように、外層部10cの中央部に位置
する1又は2層分を補助層部40とすればよい。
【0023】次に、ガス発生器の組み立て方を、図1
(a)に示す実施形態を例にとって説明する。まず、有
底2重管構造の上容器1の外側円筒壁3の内周面にガス
放出用オリフィス3aを塞ぐためのアルミ箔14を貼り
付けると共に、内側円筒壁2の外周面にも、伝火用オリ
フィス2aを塞ぐためのアルミ箔15を貼り付けた後、
この上容器1をその開口部が上を向くように、図示され
ていない架台上に固定する。次いで、環状空間部に対
し、上方から(図面では下方から)円筒状の多層網目部
材からなる冷却・スラグ捕集部材10を外側円筒壁3の
内周面に沿って装入するが、予め上下両端面にシール部
材11,12を貼り付けたものを装入する。
(a)に示す実施形態を例にとって説明する。まず、有
底2重管構造の上容器1の外側円筒壁3の内周面にガス
放出用オリフィス3aを塞ぐためのアルミ箔14を貼り
付けると共に、内側円筒壁2の外周面にも、伝火用オリ
フィス2aを塞ぐためのアルミ箔15を貼り付けた後、
この上容器1をその開口部が上を向くように、図示され
ていない架台上に固定する。次いで、環状空間部に対
し、上方から(図面では下方から)円筒状の多層網目部
材からなる冷却・スラグ捕集部材10を外側円筒壁3の
内周面に沿って装入するが、予め上下両端面にシール部
材11,12を貼り付けたものを装入する。
【0024】冷却・スラグ捕集部材10を装入した後、
リング状のクッション部材8を上蓋20の内面に敷き、
冷却・スラグ捕集部材10と内側円筒壁2との間の空間
にガス発生剤7を装入する。ガス発生剤を前記空間の7
分目程度まで装入した時点でその装入を一旦止める。そ
して、段付き短筒状のガイド部材17を、その小径側を
下にした状態で内側円筒壁2の段付き部2cまではめ込
む。この後、ガイド部材17の上端の高さまで(シール
部材12の上端と同程度か少し低めの位置)までガス発
生剤7の装入を続ける。
リング状のクッション部材8を上蓋20の内面に敷き、
冷却・スラグ捕集部材10と内側円筒壁2との間の空間
にガス発生剤7を装入する。ガス発生剤を前記空間の7
分目程度まで装入した時点でその装入を一旦止める。そ
して、段付き短筒状のガイド部材17を、その小径側を
下にした状態で内側円筒壁2の段付き部2cまではめ込
む。この後、ガイド部材17の上端の高さまで(シール
部材12の上端と同程度か少し低めの位置)までガス発
生剤7の装入を続ける。
【0025】ガス発生剤7の装入が終われば、その上面
にリング状のクッション部材9を敷く。次に、リング状
蓋部材16を、その外筒壁16bが冷却・スラグ捕集部
材10の外周面に沿い、その内筒壁16aがガイド部材
17の内周面に沿うように冠着する。次に、所定の薄状
容器に封入した伝火薬19を中央空間部に装入する。次
に、予めスクイブ18が装着された有底2重短管構造の
下容器4を、その内側円筒壁5と外側円筒壁6がそれぞ
れ上容器1の内側円筒壁2と外側円筒壁3の環状先端面
同士で当接させる。この状態で、固定された上容器1に
対して下容器4を把持して所定の圧力で回動しつつ押し
込む。この結果、当接面は摩擦熱で溶かされ、上容器1
と下容器4の突き合わせ溶接が終了する。終了時点で
は、リング状蓋部材16の外周縁部16e及び内周縁部
16dが、周方向にわって上容器1のばり2b,3bと
密着し且つこのばり2b,3bで押さえつけられた状態
となっている。こうして、ガス発生器の組み立て作業は
終了する。
にリング状のクッション部材9を敷く。次に、リング状
蓋部材16を、その外筒壁16bが冷却・スラグ捕集部
材10の外周面に沿い、その内筒壁16aがガイド部材
17の内周面に沿うように冠着する。次に、所定の薄状
容器に封入した伝火薬19を中央空間部に装入する。次
に、予めスクイブ18が装着された有底2重短管構造の
下容器4を、その内側円筒壁5と外側円筒壁6がそれぞ
れ上容器1の内側円筒壁2と外側円筒壁3の環状先端面
同士で当接させる。この状態で、固定された上容器1に
対して下容器4を把持して所定の圧力で回動しつつ押し
込む。この結果、当接面は摩擦熱で溶かされ、上容器1
と下容器4の突き合わせ溶接が終了する。終了時点で
は、リング状蓋部材16の外周縁部16e及び内周縁部
16dが、周方向にわって上容器1のばり2b,3bと
密着し且つこのばり2b,3bで押さえつけられた状態
となっている。こうして、ガス発生器の組み立て作業は
終了する。
【0026】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明は、要
するに多層網目部材からなる冷却・スラグ捕集部材のう
ち、内層部と外層部を細かい網目の網目部材とし、中間
層部を粗い網目の網目部材とすることにより、万一、内
層部で上述した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に
溶損が生じても、中間層部は、粗目の網目部材の、熱容
量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少ないことと
いう特性を生かして、事態の悪化が進行するのを防止で
きる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶損
及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部まで進んだ燃焼ガスは、周方向に適度に分
散される状況が生じる。従って、内層部で溶損が生じた
場合でも、主としてフィルタ機能を受け持つ外層部の全
容積に占める燃焼ガスの流路に相当する容積部分の割合
が多くなり、その分、冷却・スラグ捕集効率を改善する
ことができる。これにより、先行例のガス発生器を改良
したもの、即ち小型化,軽量化,低コスト化のすべての
要請に応えつつ安全で汎用性のあるガス発生器であっ
て、冷却・スラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発
生器とすることができる。
するに多層網目部材からなる冷却・スラグ捕集部材のう
ち、内層部と外層部を細かい網目の網目部材とし、中間
層部を粗い網目の網目部材とすることにより、万一、内
層部で上述した燃焼ガスの集中的偏流のために局部的に
溶損が生じても、中間層部は、粗目の網目部材の、熱容
量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少ないことと
いう特性を生かして、事態の悪化が進行するのを防止で
きる。即ち、まず、高温の燃焼ガスが通過する際の溶損
及び周囲への溶損伝播を回避することができる。しか
も、中間層部まで進んだ燃焼ガスは、周方向に適度に分
散される状況が生じる。従って、内層部で溶損が生じた
場合でも、主としてフィルタ機能を受け持つ外層部の全
容積に占める燃焼ガスの流路に相当する容積部分の割合
が多くなり、その分、冷却・スラグ捕集効率を改善する
ことができる。これにより、先行例のガス発生器を改良
したもの、即ち小型化,軽量化,低コスト化のすべての
要請に応えつつ安全で汎用性のあるガス発生器であっ
て、冷却・スラグ捕集性能の面でも信頼性のあるガス発
生器とすることができる。
【0027】また、請求項2記載の発明は、冷却・スラ
グ捕集部材の中間層部が、該部材の径方向の中央位置よ
り外側に配置されたものである。これにより、冷却・ス
ラグ捕集部材の主として冷却機能を受け持つ内層部の容
積の割合を、該冷却・スラグ捕集部材の主としてフィル
タ機能を受け持つ外層部の容積よりも多くすることがで
きる。従って、スラグ捕集機能を維持しながら、その容
積の割合が多い分だけ冷却機能をさらに高めることがで
きる。
グ捕集部材の中間層部が、該部材の径方向の中央位置よ
り外側に配置されたものである。これにより、冷却・ス
ラグ捕集部材の主として冷却機能を受け持つ内層部の容
積の割合を、該冷却・スラグ捕集部材の主としてフィル
タ機能を受け持つ外層部の容積よりも多くすることがで
きる。従って、スラグ捕集機能を維持しながら、その容
積の割合が多い分だけ冷却機能をさらに高めることがで
きる。
【0028】また、請求項3記載の発明は、冷却・スラ
グ捕集部材の内層部に配置される網目部材の線径を、中
間層部に配置される網目部材の線径よりは細く、かつ外
層部に配置される網目部材の線径よりは太くしたもので
ある。要するに、上記請求項1又は請求項2記載のガス
発生器の冷却・スラグ捕集部材における内層部の網目部
材として、より粗めの網目部材を採用したものである。
従って、冷却・スラグ捕集部材の内層部は、高温の燃焼
ガスが真先に通過する所、つまり熱負荷が大きく作用す
る所とであるため、この内層部を熱容量の点で有利な構
成とすることにより、溶損抑制効果の点で構成の差異以
上にはるかに有意義なものとすることができ、請求項1
又は請求項2記載の発明の効果に加えて、特に冷却・ス
ラグ捕集部材の冷却性能の面で信頼性の高いガス発生器
を提供することが可能となる。
グ捕集部材の内層部に配置される網目部材の線径を、中
間層部に配置される網目部材の線径よりは細く、かつ外
層部に配置される網目部材の線径よりは太くしたもので
ある。要するに、上記請求項1又は請求項2記載のガス
発生器の冷却・スラグ捕集部材における内層部の網目部
材として、より粗めの網目部材を採用したものである。
従って、冷却・スラグ捕集部材の内層部は、高温の燃焼
ガスが真先に通過する所、つまり熱負荷が大きく作用す
る所とであるため、この内層部を熱容量の点で有利な構
成とすることにより、溶損抑制効果の点で構成の差異以
上にはるかに有意義なものとすることができ、請求項1
又は請求項2記載の発明の効果に加えて、特に冷却・ス
ラグ捕集部材の冷却性能の面で信頼性の高いガス発生器
を提供することが可能となる。
【0029】また、請求項4記載の発明は、冷却・スラ
グ捕集部材の外層部には、焼結布及び/又はセラミック
ファイバからなる網目部材を介層したものである。これ
により、請求項1乃至請求項3記載の発明の効果に加え
て、特に冷却・スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で
信頼性の高いガス発生器を提供することが可能となる。
グ捕集部材の外層部には、焼結布及び/又はセラミック
ファイバからなる網目部材を介層したものである。これ
により、請求項1乃至請求項3記載の発明の効果に加え
て、特に冷却・スラグ捕集部材のスラグ捕集性能の面で
信頼性の高いガス発生器を提供することが可能となる。
【0030】また、請求項5記載の発明は、ガス発生剤
を、窒素原子含有有機物を主燃料成分とする化合物とし
たものである。このため、先行例に係るガス発生器で
は、ガス発生剤として、単位質量当たりの発熱量が多い
この種ガス発生剤を使用した場合、燃焼ガスの集中的偏
流によって生じる悪影響の程度はさらに大きくなり問題
であったが、本発明のガス発生器では、多層からなる冷
却・スラグ捕集部材のうち、粗目の網目部材からなる層
の、熱容量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少な
いという特性を相対的に有利に生かすことができる。従
って、本発明ではガス発生剤として窒素原子含有有機化
合物を用いた場合の方が、いわゆるアジ化系のガス発生
剤を使用した場合に比べ、得られる効果も一層顕著と言
える。
を、窒素原子含有有機物を主燃料成分とする化合物とし
たものである。このため、先行例に係るガス発生器で
は、ガス発生剤として、単位質量当たりの発熱量が多い
この種ガス発生剤を使用した場合、燃焼ガスの集中的偏
流によって生じる悪影響の程度はさらに大きくなり問題
であったが、本発明のガス発生器では、多層からなる冷
却・スラグ捕集部材のうち、粗目の網目部材からなる層
の、熱容量が大きいこと及びガス流に対する抵抗が少な
いという特性を相対的に有利に生かすことができる。従
って、本発明ではガス発生剤として窒素原子含有有機化
合物を用いた場合の方が、いわゆるアジ化系のガス発生
剤を使用した場合に比べ、得られる効果も一層顕著と言
える。
【図1】本発明の一実施形態を示す要部断面図であり、
(a)は請求項1記載の発明の一実施形態を示す要部断
面図である。また、(b)は請求項1記載の発明に係る
冷却・スラグ捕集部材の変形例を示す要部断面模式図で
ある。(c)は、請求項2記載の発明に係る冷却・スラ
グ捕集部材の要部断面模式図である。(d)は、請求項
3記載の発明に係る冷却・スラグ捕集部材の要部断面模
式図である。(e)は請求項4記載の発明に係る冷却・
スラグ捕集部材の要部断面模式図である。(f)は、請
求項4記載の発明に係る冷却・スラグ捕集部材の変形例
を示す要部断面模式図である。
(a)は請求項1記載の発明の一実施形態を示す要部断
面図である。また、(b)は請求項1記載の発明に係る
冷却・スラグ捕集部材の変形例を示す要部断面模式図で
ある。(c)は、請求項2記載の発明に係る冷却・スラ
グ捕集部材の要部断面模式図である。(d)は、請求項
3記載の発明に係る冷却・スラグ捕集部材の要部断面模
式図である。(e)は請求項4記載の発明に係る冷却・
スラグ捕集部材の要部断面模式図である。(f)は、請
求項4記載の発明に係る冷却・スラグ捕集部材の変形例
を示す要部断面模式図である。
【図2】従来のガス発生器を示す要部断面図である。
1 上容器 2 内側円筒壁 2a 伝火用オリフィス 3 外側円筒壁 3a ガス放出用オリフィス 4 下容器 5 内側円筒壁 6 外側円筒壁 7 ガス発生剤 8 クッション部材 9 クッション部材 10 冷却・スラグ捕集部材 10a 内層部 10b 中間層部 10c 外層部 11,12 シール部材 14,15 アルミ箔 16 蓋部材 17 ガイド部材 18 スクイブ 19 伝火薬 40 補助層部 F フィルタ配置部 G 燃焼部 P 点火室
フロントページの続き (72)発明者 佐宗 高 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 黒岩 顕彦 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 宮本 典久 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内
Claims (5)
- 【請求項1】 有底2重管(1,4)の開放側の内管
(2,5)同士及び外管(3,6)同士を突き合わせて
摩擦溶接することにより形成された、ガス発生剤の点火
室(P)に相当する中央空間部と、その外部に同心状に
形成されガスの燃焼・冷却・スラグ捕集を行う燃焼・フ
ィルタ室(G,F)に相当する環状空間部のうち、前記
環状空間部には軸中心側から径方向外側に向けて、内部
側にはガス発生剤(7)が収納され外部側には冷却・ス
ラグ捕集部材(10)が介装されると共に、前記中央空
間部と環状空間部を連通する伝火用オリフィス(2a)
及び前記環状空間部と外部を連通するガス放出用オリフ
ィス(3a)を設け、少なくともガス放出用オリフィス
(3a)を塞ぐための金属箔(14)を、前記環状空間
部の内面に貼り付けた2室構造のエアバッグ用ガス発生
器であって、前記冷却・スラグ捕集部材(10)が、径
方向に内層部(10a),中間層部(10b)及び外層
部(10c)に画成される多層の網目部材から構成され
ると共に、前記中間層部(10b)に配置される網目部
材の網目が、前記内層部(10a)及び前記外層部(1
0c)に配置される網目部材の網目よりも粗くて、しか
も線径が太いものであることを特徴とするエアバッグ用
ガス発生器。 - 【請求項2】 前記中間層部(10b)が、冷却・スラ
グ捕集部材(10)の径方向の中央位置より外側に配置
されたものである請求項1記載のエアバッグ用ガス発生
器。 - 【請求項3】 前記内層部(10a)に配置される網目
部材の線径が、前記中間層部(10b)に配置される網
目部材の線径よりは細く、かつ前記外層部(10c)に
配置される網目部材の線径よりは太いものである請求項
1又は請求項2記載のエアバッグ用ガス発生器。 - 【請求項4】 前記外層部(10c)には、焼結布及び
/又はセラミックファイバからなる網目部材が介層され
たものである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
エアバッグ用ガス発生器。 - 【請求項5】 前記ガス発生剤は、窒素含有有機物を主
燃料成分とする化合物である請求項1乃至請求項4のい
ずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8058403A JPH09226507A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エアバッグ用ガス発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8058403A JPH09226507A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エアバッグ用ガス発生器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09226507A true JPH09226507A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=13083405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8058403A Pending JPH09226507A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | エアバッグ用ガス発生器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09226507A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004261629A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-09-24 | Chuo Spring Co Ltd | 濾過部材の製造方法 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP8058403A patent/JPH09226507A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004261629A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-09-24 | Chuo Spring Co Ltd | 濾過部材の製造方法 |
US7640663B2 (en) | 2003-01-24 | 2010-01-05 | Chuo Hatsujo Kabushiki Kaisha | Filter member producing method |
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