JPH09225066A - 球技用ボール芯 - Google Patents
球技用ボール芯Info
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- JPH09225066A JPH09225066A JP8039476A JP3947696A JPH09225066A JP H09225066 A JPH09225066 A JP H09225066A JP 8039476 A JP8039476 A JP 8039476A JP 3947696 A JP3947696 A JP 3947696A JP H09225066 A JPH09225066 A JP H09225066A
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Abstract
良好な反撥性、および優れた耐久性を安定して有すると
共に、成形時間も短縮し得る、球技用ボール芯を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、熱可塑性樹脂中に分散させた
ゴムエラストマーを架橋剤により動的架橋して、該熱可
塑性樹脂中に平均粒径10μm以下を有する架橋ゴムエラ
ストマー粒子を分散させた材料から成る球技用ボール芯
に関する。
Description
ゴムが溶融された熱可塑性樹脂と共に混練されながら架
橋されることをいうが、この動的架橋によりゴムを熱可
塑性樹脂中に分散させることは、例えば特公平5-29653
号公報に開示されている。
えば野球、ソフトボール、ゴルフボール等に用いられる
芯材に関する。
ールはボール芯とそれを被覆する外皮から成る簡単な構
造を有している。このボール芯は、古くは合成ゴムとコ
ルク粒とを圧搾造形して成るコルク芯であった。これに
ゴムテープを巻き付け、その上に外皮を被せて、例えば
野球のボールを形成した。また、合成ゴムまたは合成樹
脂と適度に混合して一体成形し、これに外皮を被せたも
の等も用いられていた。
を有する金属ポリアクリル酸モノマーと熱硬化性樹脂と
を混合し、加圧加熱下で化学反応させ3次元架橋成形し
た芯材を用いる例もある(特公平5-60389号公報)。
な硬度と良好な反撥性および強い耐久性が得られなかっ
た。また耐久性を得ようとすれば補強性の充填材を配合
しなければならず、高比重造形物となってしまい、ボー
ルの重量規格を適合し得なくなり、満足のいく性能を発
揮し得ないものであった。
有する金属ポリアクリル酸モノマーと熱硬化性樹脂とを
混合し、加圧加熱下で化学反応させ3次元架橋成形した
特公平5-60389号公報に記載の芯材を用いる場合でも、
成形時間が長く、かつ成形温度等の条件により硬度また
は反撥性が異なることがあり、性能の安定性に欠けると
ともに、成形に手間がかかる欠点を有する。
な従来の球技用ボール芯の有する問題点を解決し、低比
重であり、適度な硬度と良好な反撥性、および優れた耐
久性を安定して有すると共に、成形時間も短縮し得る、
球技用ボール芯を提供するものである。
を達成すべく鋭意検討を行った結果、熱可塑性樹脂中に
分散させたゴムエラストマーを架橋剤により動的架橋し
て、該熱可塑性樹脂中に平均粒径10μm以下を有する架
橋ゴムエラストマー粒子を分散させた材料を用いること
により、性能面、成形性面ともに安定した球技用ボール
芯が得られるとともに、製造上の効率面でも優れること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
クスとし、架橋ゴムエラストマーを極微細に分散するこ
とが可能である動的架橋の手法を用いることにより、単
なる架橋済みのゴムエラストマーを粉砕混合するよりも
微細な粒子を分散可能となり、従来の問題点であった、
性能、例えば硬度、反撥性、および耐久性を安定して維
持し得る。
明の球技用ボール芯に使用する樹脂は熱可塑性樹脂であ
り、射出成形可能なものが好ましい。ボールの感触を考
慮して適度な硬度が要求されるため、曲げ弾性率200〜6
00MPa、好ましくは250〜500MPaを有する方が良い。曲げ
弾性率が200MPaより小さければ、ボール硬度が低下し、
打球感・耐久性が悪くなる。また、600MPaより大きけれ
ば、逆にボールが硬くなり過ぎ、打球感が悪くなる。使
用可能な熱可塑性樹脂としては、一般的なもの、例えば
ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂等が挙げられ
る。ボールの反撥性や耐久性、および成形性を考慮し
て、樹脂種としてはアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂
が好ましい。
は、架橋性を有するものであればよく、ジエン系ゴム、
エチレンプロピレンゴム、ウレタンエラストマー、シリ
コーンゴム等が挙げられる。特に、ジエン系ゴム、エチ
レンプロピレンゴムが好ましい。
熱可塑性樹脂とゴムエラストマーの混合比は、95/5〜30
/70(熱可塑性樹脂/ゴムエラストマーの重量比)が好まし
く、より好ましくは70/30〜50/50の範囲内である。熱可
塑性樹脂とゴムエラストマーの混合比は、95/5よりゴム
エラストマーが少なくなれば硬すぎまた割れ易く耐久性
に乏しい。30/70よりゴムエラストマーが多くなると、
ボールが軟らかくなり過ぎ、打球感、耐久性または反撥
性も低下し、ボールとしての硬度が不足し実用的でな
い。更にゴムエラストマー分が増えると、実際の成形時
に樹脂の流れが悪く、加工性の低下につながる。
剤としては、過酸化物以外であればいずれも使用可能で
あり、マトリックスの樹脂を損なわないものであれば差
し支えないが、オキシム類、硫黄および加硫促進剤の併
用、硫黄単独、加硫促進剤単独等が用いられる。オキシ
ム類の例としては、p-ベンゾイルキノンジオキシム、p,
p'-ジベンゾイルキノンジオキシムが挙げられる。加硫
促進剤の例としては、ジベンゾチアジルジスルフィド、
メルカプトベンゾチアゾール、テトラメチルチウラムジ
スルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドが挙げ
られる。それらの配合量としては、ゴムエラストマー10
0重量部に対して、0.2〜10重量部、好ましくは1〜5重
量部である。
ために充填材、分散剤、安定剤、老化防止剤、色素等を
含有してもよい。また、成形性を改善するために可塑剤
やオイル等を配合してもよい。加えて、通常用いられる
コルク粒を配合してもよい。これらの配合量は、アイオ
ノマー/ゴム 100重量部に対して、10〜70重量部であ
る。
くともアイオノマー樹脂、ジエン系ゴム、架橋剤の3種
をニーダー、バンバリー、押出機、ロール等で混合して
行う。この3種の混合はアイオノマー樹脂、ジエン系ゴ
ム、架橋剤の順でもよいし、予めロール等で混合したも
のを動的架橋に付してもよい。但し、予備混合は架橋剤
の活性化温度以下で行う必要がある。動的架橋を行う温
度は、架橋剤の活性化温度より20℃低い温度から250℃
までが適している。例えば、オキシム系の場合、活性化
温度が一般に180℃であるので、動的架橋時の温度とし
ては160〜250℃の範囲が適している。また、硫黄および
加硫促進剤を併用する場合、活性化温度が一般に150℃
程度であるので、動的架橋時の温度としては130〜250℃
の範囲が適している。動的架橋時の温度が上記温度より
低い場合は、ジエン系ゴムの架橋が起こらないか、ある
いは架橋反応の進行が遅いため、生産効率が悪り、また
動的架橋時の温度が250℃より高くなると、ジエン系ゴ
ムの劣化が生じ、打球感をソフトにする効果などが十分
に発現されなくなる恐れがある。なお、動的架橋の際、
ジエン系ゴムの架橋により一旦上昇したトルクが低下
し、安定する直前あるいは安定した直後に動的架橋を終
了するのが好ましい。
が熱可塑性樹脂中に微分散される。ゴムエラストマーは
粒子状で存在し、その粒径は10μm以下、好ましくは5
μm以下である。10μmより大きくなると、繰り返し打撃
によりその粒子が応力集中の原因となり、耐久性低下に
つながる。更に、最低限度については細かいほど耐久性
が優れることがわかっている。動的架橋で得られた材料
を成形することにより、球技用ボール芯が得られる。成
形方法は限定的でないが、射出成形、プレス成形等が一
般的である。
良好な反撥性、および優れた耐久性を安定して有すると
共に、成形時間も短縮し得る、球技用ボール芯を提供す
る。
を外皮で被覆することにより、球技用ボールが得られ
る。外皮は、例えば野球用ボールであれば、皮革が一般
的であり、ゴルフボールではアイオノマー樹脂またはバ
ラタが用いられる。本発明の球技用のボール芯は、球技
の種類に拘らず、中実のボールの芯材として有効に用い
ることができる。
但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1〜10および比較例1〜4)表1(実施例)および
表2(比較例)に示した配合を、樹脂用押出機により、架
橋剤としてp-キノンジオキシムを用いて動的架橋させ、
予めペレット化した(押出機条件:160℃)。得られたペ
レットを射出成形し、ボール芯を得た(成形条件:180℃
30秒)。得られたボール芯中に分散された架橋ゴムエラ
ストマー粒子の粒径を表1および表2に示す。続いて、
得られたボール芯に外皮(皮革)を被覆し、ボールを得
た。得られた各ボールについて、打球感、耐久性および
反撥性の評価を行い、その結果を表1および表2に示し
た。試験方法は以下の通り行った。
し、その感触を比較した。 評価基準 ◎ …非常に良い ○ …良い △ …少し悪い × …悪い 耐久性 連続打撃試験機(自社製)を用い、100回打撃後の芯の状
態を目視評価した。 評価基準 ◎ …全く変化なし ○ …変化なし △ …少しひび × …割れあり 反撥性 2m高さからのリバウンドを評価した。 評価基準 ◎ …よく弾む (170cm以上) ○ …弾む (150cm以上) △ …弾まない (130cm以上) × …全く弾まない(130cm以下)
は、比較例1〜4に比較して、打球感、耐久性、反発性
ともに優れた球技用ボールを提供する芯材を達成し得る
ことがわかる。また、射出成形の際に、成形時間は20秒
〜1分間であったが、従来の熱硬化性樹脂(メラミン樹
脂またはフェノール樹脂)を用いた場合の成形時間少な
くとも20〜30分間が必要であることと比較すると大きな
成形時間の短縮が達成された。
塑性樹脂中に分散させたゴムエラストマーを架橋剤によ
り動的架橋して、該熱可塑性樹脂中に平均粒径10μm以
下を有する架橋ゴムエラストマー粒子を分散させた熱可
塑性樹脂で形成することにより、打球感、耐久性および
反撥性、並びに製造上の効率を向上させたものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂中に分散させたゴムエラス
トマーを架橋剤により動的架橋して、該熱可塑性樹脂中
に平均粒径10μm以下を有する架橋ゴムエラストマー粒
子を分散させた材料から成る球技用ボール芯。 - 【請求項2】 該熱可塑性樹脂とゴムエラストマーの配
合比が、95/5〜30/70(熱可塑性樹脂/ゴムエラストマー
の重量比)の範囲である請求項1記載の球技用ボール
芯。 - 【請求項3】 該熱可塑性樹脂が曲げ弾性率200〜600MP
aを有する請求項1記載の球技用ボール芯。 - 【請求項4】 該熱可塑性樹脂がアイオノマー樹脂であ
る請求項1記載の球技用ボール芯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03947696A JP3735402B2 (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 球技用ボール芯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03947696A JP3735402B2 (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 球技用ボール芯 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09225066A true JPH09225066A (ja) | 1997-09-02 |
JP3735402B2 JP3735402B2 (ja) | 2006-01-18 |
Family
ID=12554126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03947696A Expired - Fee Related JP3735402B2 (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 球技用ボール芯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3735402B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6818701B2 (en) | 2001-12-26 | 2004-11-16 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball |
WO2005042624A1 (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-12 | Zeon Corporation | 熱可塑性エラストマー組成物及び成形品 |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP03947696A patent/JP3735402B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6818701B2 (en) | 2001-12-26 | 2004-11-16 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball |
WO2005042624A1 (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-12 | Zeon Corporation | 熱可塑性エラストマー組成物及び成形品 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3735402B2 (ja) | 2006-01-18 |
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