JPH0922498A - 商品宅配用の経路情報作成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 商品の宅配の際に、道路マップ上の配達点に
ついての経路情報を道路と対応させるように視覚的に表
示するとともに各配達点と注文情報との対応づけを容易
に行えるようにし、配達員の労力を軽減する。 【構成】 経路情報作成部９は、注文情報ファイル４上
の注文情報を入力し、その住所コードを基にして宅配エ
リア別に分類し、各宅配エリアに属する各注文情報につ
いて住所・マップ対応ファイル６を参照して住所コード
に対応する道路マップ上のＸＹ座標値を求め、求めたＸ
Ｙ座標値と道路マップファイル７から読み込んだ道路直
線から求めたＸＹ座標値に最も近い道路上のＸＹ座標値
を配達点として求め、各注文情報について求めた配達点
を配達経路に従って並べ換え、注文情報をこの配達点と
同じ順序に並べ換え、経路情報８を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商品の宅配に係わり、
特に宅配車の運行経路に沿って経路情報を作成する方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】電話や郵便を介して商品を注文するいわ
ゆる通信販売が行われている。また最近ではインターネ
ットのような通信メディアを介して商品注文を行うこと
も可能となっている。電話や郵便を介する商品注文の場
合には、注文情報をデータベースとして蓄積するために
データ入力作業が必要であり、そのための人件費が必要
である。また通信メディアを介する商品注文の場合には
注文情報のデータベース作成まではコンピュータが行う
が、商品を顧客に配達する配達業務が機械化しにくく、
配達員の労力を要するものとなっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の通信販売業務で
は、注文情報に含まれる配達先住所情報を基にして宅配
経路の情報をコンピュータから出力するところまでは可
能であるが、配達員が宅配経路の情報を市販の地図に記
入し、この地図を基に商品の配達を行っていた。しかし
経路情報、注文情報及び地図を付き合わせて探しあてた
顧客の宅配先に適正な商品を届けることは、熟練した配
達員であってもかなり労力のかかるものである。

【０００４】本発明は、地図上の経路情報と注文情報と
を対応づけて１つの記憶媒体上に格納し、配達員の労力
を軽減することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、注文情報中に
含まれる住所情報を基にして多数の注文情報を宅配エリ
ア別に分類し、特定の宅配エリアについて住所情報と道
路マップ上のＸＹ座標値との対応から宅配先の道路マッ
プ上のＸＹ座標値を求め、道路マップ上で道路を構成す
る直線と求めたＸＹ座標値との距離が最短となる道路直
線上の地点を配達点として求め、同一宅配エリアに属す
る複数の注文情報についてこの処理を繰り返し、得られ
た配達点を道路の経路に沿って出発点から近い順に並べ
換え、各配達点に対応する注文情報を同じ順序に並べ換
え、並べ換えた配達点に関する情報と注文情報とを記憶
媒体上に出力する商品宅配用の経路情報作成方法を特徴
とする。

【０００６】

【作用】宅配先の道路マップ上のＸＹ座標値が求まれ
ば、道路を構成するいくつかの直線と求めたＸＹ座標値
との距離を最小にする道路直線とその道路直線上の一点
が求まる。この地点を配達点として宅配エリア内の各注
文情報について配達点を求めることができる。このよう
な配達点を道路マップ上にプロットした図面は地図と宅
配先がほぼ一体となったものであり、視覚による宅配先
の確認を容易にするものである。さらに目的地が複数あ
るときの経路を求める技法を応用して配達点を出発点か
ら近い順に並べ換え、対応する注文情報も同じ順序に並
べ換えるので、宅配先と注文情報との付き合わせが容易
になる。このようにして作成された記憶媒体を宅配車の
カーナビゲータ装置に搭載すれば、宅配先の確認及び宅
配先と注文情報との付き合わせが容易になる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。

【０００８】図１は、本実施例の経路情報作成部を含む
システムの構成図である。１は商品の注文情報を入力す
る端末装置である。２は都道府県名、市区郡名及び町名
と住所コードとの対応を格納する住所情報ファイル、３
は商品についてのすべての情報を格納する商品情報ファ
イル、４は入力された注文情報を格納する注文情報ファ
イルである。５は住所情報ファイル２及び商品情報ファ
イル３に格納された情報を端末装置１の表示装置に表示
し、最終的に入力された注文情報を注文情報ファイルに
格納する注文受付処理部である。６は各宅配エリアごと
に住所コードと道路マップ上のＸＹ座標値の対応を格納
する住所・マップ対応ファイル、７は各宅配エリアごと
に道路についての情報をＸＹ座標による座標点列の形式
で格納する道路マップファイルである。８はある宅配エ
リアについて道路マップ情報とその上の配達点及び注文
情報の一覧表を格納する経路情報であり、例えばＣＤ−
ＲＯＭのような記憶媒体に格納される。９は注文情報フ
ァイル４上の各注文情報を入力し、その住所コードを基
にして宅配エリア別に分類し、各宅配エリアに属する各
注文情報について住所・マップ対応ファイル６を検索し
て住所コードに対応する道路マップ上のＸＹ座標値を求
め、求めたＸＹ座標値と道路マップファイル７から読み
込んだ道路の直線から最も近い道路上のＸＹ座標値を配
達点として求め、各注文情報について求めた配達点を配
達経路に従って並べ換え、経路情報８を出力する経路情
報作成部である。また経路情報作成部９は商品情報ファ
イル３を参照して配達する商品の重量を累計し、宅配車
の積載量に達したとき１個の記憶媒体へ道路マップ情報
上の配達点と注文情報の一覧表を出力する。１０は経路
情報作成部９からのメッセージを出力する端末装置であ
る。

【０００９】注文受付処理部５及び経路情報作成部９
は、情報処理装置の記憶装置に格納するプログラムを実
行することによって実現される。住所情報ファイル２、
商品情報ファイル３、注文情報ファイル４、住所・マッ
プ対応ファイル６及び道路マップファイル７はこの情報
処理装置の記憶装置に格納されるファイルである。端末
装置１はこの情報処理装置に通信回線を介して接続され
る端末装置、経路情報８はこの情報処理装置に接続され
る記憶媒体の書き込み装置上の記憶媒体に格納される情
報、端末装置１０はこの情報処理装置に接続される端末
装置である。

【００１０】住所情報ファイル２は都道府県名、市区郡
名、町名の順に住所の階層構造に従って配列され、末端
の町名には住所コードを付加するよう構成したファイル
である。住所コードは宅配エリアのコード及び宅配エリ
ア内の市区郡名と町名に対応するコードから成る。商品
情報ファイル３は各商品コードごとに単位数量当りの重
量（ｋｇ）を含む商品についてのあらゆる情報を格納す
る。注文情報ファイル４は、氏名、住所、住所コード、
商品名、商品コード、数量から成る注文情報を１レコー
ドとし、このレコードを複数個格納するファイルであ
る。住所・マップ対応ファイル６は宅配エリアごとに住
所コードと道路マップ上のページ番号、ＸＹ座標値との
対応を格納する。住所コードは宅配エリアのコード、宅
配エリア内の市区郡名と町名に対応するコード及び×丁
目×番×号に相当する部分のコードから成る。道路マッ
プファイル７は宅配エリアごとに道路マップの各ページ
について道路を少なくとも１つの直線に分解したときの
各直線の始点とページ境界上の終点のＸＹ座標値を保持
する。経路情報８は１つの宅配エリアについて道路マッ
プファイル７に格納される情報、道路マップ上の配達点
のＸＹ座標及び注文情報の一覧表を格納する。

【００１１】注文受付処理部５は商品情報ファイル３に
格納される商品情報を読み出して端末装置１上の表示装
置に商品情報を表示し端末装置１と対話的な処理をした
後、注文する商品と数量が決定したとき端末装置１から
氏名の入力を求める。次に住所情報ファイル２に格納さ
れる都道府県名の全体をメニユーとして端末装置１に表
示し、選択された都道府県名について市区郡名の一覧を
端末装置１に表示し、選択された市区郡名について町名
の一覧を端末装置１に表示する。町名が選択されたと
き、注文受付処理部５は端末装置１に×丁目×番×号に
相当する部分の入力を促す。このようにして住所情報が
入力されたとき、注文受付処理部５は氏名、住所、住所
コード、商品名、商品コード、数量から成る注文情報を
作成し、注文情報ファイル４に格納する。ここで住所コ
ードは住所情報ファイル２に格納される住所コードに×
丁目×番×号に相当する部分の数値が付加されている。

【００１２】図２は、経路情報作成部９の処理の流れを
示すフローチャートである。経路情報作成部９は注文情
報ファイル４に格納される注文情報を住所コード中の宅
配エリア・コードをキーにしてソートする（ステップ６
１）。次にソート済みの注文情報ファイル４について最
初の宅配エリア・コードをもつ注文情報を読み込み（ス
テップ６２）、ファイルの終端でない（ステップ６３Ｎ
Ｏ）ので、道路マップファイル７から当該宅配エリアの
道路マップの全体図を読み込み（ステップ６４）、読み
込んだ注文情報を１レコード取り出す（ステップ６
５）。注文情報が尽きたのでなければ（ステップ６６Ｎ
Ｏ）、注文情報の住所コードをキーにして住所・マップ
対応ファイル６を検索し、宅配エリアの詳細図のページ
番号及び住所に対応するＸＹ座標値を得る（ステップ６
７）。次に得られた詳細図のページ番号を基にして道路
マップファイル７から詳細図を読み込む（ステップ６
８）。すでに詳細図の同ページが読み込まれていればそ
の情報にアクセスするだけである。次に詳細図上の道路
を表現する直線と住所コードに対応するＸＹ座標値との
距離を計算し、距離を最短とする道路直線上のＸＹ座標
値を求める（ステップ６９）。求めたＸＹ座標値を配達
点とし、宅配エリアの全体図上の道路直線上の対応する
ＸＹ座標値を求める。次に求めた配達点にＰ１，Ｐ２，
・・・のような符号を与え、符号Ｐｉと全体図上の配達
点座標、詳細図上の配達点座標、道路マップファイル７
から得られた道路名称等の情報と対応させて内部的なテ
ーブルに登録する（ステップ７０）。また当該注文情報
にも同一の符号Ｐｉを付加する。次に注文情報中の商品
コードをキーにして商品情報ファイル３を検索してその
商品の単位数量当りの重量を求め、注文情報中の数量を
掛けて配達品の重量を求め、それまで累計していた配達
品の重量に加える（ステップ７１）。その結果が宅配車
の規定重量に達しなければ（ステップ７２ＮＯ）、ステ
ップ６５に戻り、次の注文情報レコードについて上記処
理を繰り返す。このようにして同一宅配エリアに属する
注文情報が尽きたとき（ステップ６６ＹＥＳ）、作成し
たテーブル上の配達点情報を出発点からの道路を経由し
た距離の近いものから順に並び換える（ステップ７
３）。道路上の複数の点を出発点に近いものから順に順
番をつける技術はカー・ナビゲーションの技術等で知ら
れている。次に出発点から始まり経由する道路の名称、
交差点名など経路情報一覧を作成し、経路情報８に出力
する（ステップ７４）。次に宅配エリアの全体図に配達
点をマークし符号Ｐｉをつけた道路マップを出力し、各
詳細図に配達点をマークし符号Ｐｉをつけた道路マップ
を経路情報８に出力する（ステップ７５）。最後に当該
宅配エリア内の注文情報を配達点Ｐｉの順序に並べ換え
て経路情報８に出力し（ステップ７６）、経路情報８の
記憶媒体を取り替えるよう端末装置１０にメッセージを
出力し（ステップ７７）、配達点についてのテーブルと
重量累計をクリアしてからステップ６２に戻る。配達品
の重量の累計が規定重量に達したとき（ステップ７２Ｙ
ＥＳ）、ステップ７３へ行って上記の処理を行う。この
ようにして宅配エリアごとにステップ６２〜７７の処理
を繰り返し、ソート済みの注文情報ファイル４上の情報
が尽きたとき（ステップ６３ＹＥＳ）、処理を終了す
る。上記処理によれば、商品重量の累計が規定重量に達
した宅配エリアについては注文情報の処理を打ち切るこ
とになるが、同宅配エリア内の残りの注文情報について
ステップ６５から処理を再開してもよい。すなわちステ
ップ７７の処理を行い、配達点テーブル等をクリアし、
重量による打ち切りの場合にはステップ６５に戻るので
ある。

【００１３】図３は、経路情報８に格納されるデータを
ナビゲータ装置の表示部に表示したときのデータ形式の
例を示す図である。図３（ａ）は経路情報一覧を示す図
である。図３（ｂ）は宅配エリアの詳細図とその上にマ
ークした配達点を示す図である。宅配エリアの全体図も
同様の図となる。図３（ｃ）は注文情報一覧を示す図で
あり、各注文情報レコードは配達経路の順番に従って配
列されている。同一氏名、住所に対して複数の商品名が
あるときには、配達点、氏名及び住所が繰り返される。

【００１４】以上の処理を経て作成された経路情報８を
格納した記憶媒体は、各宅配車のナビゲータ装置に搭載
され、ナビゲータ装置によって表示装置上に表示され
る。表示画面のページを切り替えることにより、経路情
報一覧、宅配エリアの全体図、詳細図又は注文情報一覧
が表示される。経路情報一覧及び注文情報一覧はページ
を進めたり戻したりして次ページ又は前ページが表示さ
れる。また道路マップの詳細図はスクロールによって上
隣、下隣、右隣及び左隣が表示される。

【００１５】なお上記実施例では、各宅配エリアについ
て道路マップの全体図と詳細図の両方を用いたが、いず
れか一方でも可能である。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、道路マップ上でその配
達経路に沿って配達点が視覚的に表示されるとともに各
配達点と注文情報との対応づけが容易になるので、宅配
の配達員の労力を軽減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の経路情報作成部９を含むシステムの構
成図である。

【図２】実施例の経路情報作成部９の処理の流れを示す
フローチャートである。

【図３】経路情報８に格納されるデータを表示装置上に
表示したときの表示形式の例を示す図である。

【符号の説明】

６・・・住所・マップ対応ファイル、７・・・道路マッ
プファイル、８・・・経路情報、９・・経路情報作成部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】宅配の配達先である氏名、住所に関する情
   報及び宅配の対象である商品に関する情報を含む注文情
   報が複数個格納される注文情報ファイルについて、該注
   文情報の住所に関する情報を基にして該注文情報を宅配
   エリア別に分類し、 １つの宅配エリアに属する注文情報について該住所に関
   する情報をキーにして住所に関する情報と道路マップ上
   のＸＹ座標値との対応を格納する住所・マップ対応ファ
   イルを検索して対応するＸＹ座標値を求め、 ＸＹ座標上の直線の結合で表現される道路について、道
   路直線と該ＸＹ座標値との距離が最短となるＸＹ座標値
   を配達点として求め、 １つの宅配エリアに属する複数の注文情報について上記
   処理を繰り返し、 求めた配達点を道路直線に沿って出発点から近い順に並
   べ換え、該配達点に対応する注文情報を配達点と同じ順
   序に並べ換え、 並べ換えた配達点に関する情報と注文情報とを記憶媒体
   上に出力することを特徴とする商品宅配用の経路情報作
   成方法。