JPH09222551A - ズームレンズのレンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズのレンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒

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JPH09222551A
JPH09222551A JP8028333A JP2833396A JPH09222551A JP H09222551 A JPH09222551 A JP H09222551A JP 8028333 A JP8028333 A JP 8028333A JP 2833396 A JP2833396 A JP 2833396A JP H09222551 A JPH09222551 A JP H09222551A
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博 野村
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和義 畔上
Hiromitsu Sasaki
啓光 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラ本体から鏡筒が繰り出された状態で、
鏡筒前端にカメラ本体側に向かう大きな外力や衝撃を受
けて鏡筒が繰り込まれても、後群レンズがフィルム面に
衝突してフィルム、後群レンズ、レンズの駆動機構等を
損傷することを防止することができるズームレンズのレ
ンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒を提供すること。 【構成】 前群レンズと後群レンズを有するズームレン
ズを備えたカメラにおいて、ズーミング操作時には、前
群レンズと後群レンズの間隔を変化させずに一体に移動
させ、レリーズ操作時に、前群レンズに対して後群レン
ズを後方に移動させ、レリーズ完了後、後群レンズを前
群レンズに接近移動させてズーミング操作時の位置に復
帰させるズームレンズのレンズ駆動方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズのレ
ンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】カメラ本体から鏡筒を繰
り出すことでズーミングを行うズームレンズを備えたカ
メラでは、カメラ本体から鏡筒が繰り出された状態で、
鏡筒前端にカメラ本体側に向かう大きな外力や衝撃を受
けると、クラッチ等の作動によって鏡筒が本体側に繰り
込まれ、よって鏡筒や該鏡筒の駆動機構の損傷が防止さ
れる。
【0003】ところで、前群レンズと後群レンズを有す
る2群タイプのズームレンズを備えたカメラでは、前群
レンズと後群レンズの間隔は広角端(ワイド端)側では
長く、望遠端(テレ端)側では短くなる。よって、前群
レンズに対して後群レンズを後方に移動させてズーミン
グを行う構成を有するカメラでは、特にワイド端側で、
前群レンズに対して後群レンズが後方(フィルム面側)
に最も離間した位置に移動することになる。このため、
カメラ本体から鏡筒を繰り出すことでズーミングを行う
2群タイプのズームレンズを備えたカメラでは、カメラ
本体から鏡筒が繰り出された状態、特にテレ端側に繰り
出された状態で鏡筒前端にカメラ本体側に向かう大きな
外力や衝撃を受けると、上述したように鏡筒や該鏡筒の
駆動機構はクラッチ等の作動によって防止されるが、鏡
筒が本体側に繰り込まれると同時に、前群レンズに対し
て後方に大きく離間した後群レンズがフィルム面に衝突
してフィルム、後群レンズ、レンズの駆動機構等を損傷
する虞れがあった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、以上の問題点に鑑みて成され
たもので、カメラ本体から鏡筒が繰り出された状態で、
鏡筒前端にカメラ本体側に向かう大きな外力や衝撃を受
けて鏡筒が繰り込まれても、後群レンズがフィルム面に
衝突してフィルム、後群レンズ、レンズの駆動機構等を
損傷することを防止することができるズームレンズのレ
ンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒を提供することを
目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、前群レンズと後群レンズを有
するズームレンズを備えたカメラにおいて、ズーミング
操作時には、前群レンズと後群レンズの間隔を変化させ
ずに一体に移動させ、レリーズ操作時に、前群レンズに
対して後群レンズを後方に移動させ、レリーズ完了後、
後群レンズを前群レンズに接近移動させてズーミング操
作時の位置に復帰させるズームレンズのレンズ駆動方法
を特徴としている。
【0006】また本発明は、前群レンズと後群レンズを
有するズームレンズを備えたカメラにおいて、ズーミン
グ操作時に前群レンズと後群レンズを一体に移動させる
全体移動手段と;レリーズ操作時に、前群レンズに対し
て後群レンズを後方に移動させ、レリーズ完了後、後群
レンズを元の位置に復帰させる後群移動手段と;を備え
たズームレンズ鏡筒を特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図示実施形態に基づいて本発
明を説明する。この実施形態は、図13に示すレンズシ
ャッタ式ズームレンズカメラに備わったズームレンズ鏡
筒に本発明を適用したものであり、最初に、この図13
について、このズームレンズカメラの概念を説明する。
このズームレンズカメラに備わったズームレンズ鏡筒1
0は、第1移動鏡筒20、第2移動鏡筒19、及び第3
移動鏡筒16の3つの移動鏡筒(繰出鏡筒)を有する3
段繰出タイプのズームレンズ鏡筒である。このズームレ
ンズ鏡筒10のレンズ構成は、前群レンズL1と後群レ
ンズL2の2群である。
【0008】カメラ本体には、全体移動モータ制御手段
60、後群移動モータ制御手段61、ズーム操作手段6
2、シャッタレリーズ手段63、測距装置64、測光装
置65、及びAEモータ制御手段66が設けられてい
る。
【0009】全体移動モータ制御手段60は、カメラボ
ディに設けたズーム操作レバー等のズーム操作手段62
が操作されたとき(即ちズーミング操作時)、全体移動
モータ25に対し、前群レンズL1と後群レンズL2か
らなるズームレンズをワイド側からテレ側に移動させる
ための移動指令、またはテレ側からワイド側に移動させ
るための移動指令を与える。撮影者によるズーム操作手
段62の操作によって、焦点距離が変更され、任意の焦
点距離に設定される。ファインダ視野の像倍率は、ズー
ム操作手段62による焦点距離変化に連動して変化され
る。よって撮影者は、ズーム操作手段62の操作による
焦点距離変化を、ファインダ視野の像倍率変化を観察す
ることで知ることができる。また、ズーム操作手段62
の操作によって設定される焦点距離は、例えば、LCD
表示パネル(図示せず)に表示される数値により認識す
ることができる。
【0010】全体移動モータ制御手段60はまた、シャ
ッタレリーズ手段63が操作されたとき、後群移動モー
タ制御手段61を介して駆動される後群移動モータ30
とともに全体移動モータ25を駆動して、前群レンズL
1に対して後群レンズL2を後方に移動させて被写体に
合焦させる。シャッタレリーズ手段63は、レリーズボ
タンから構成されるもので、その一段押しで測距装置6
4への測距指令と測光装置65への測光指令を与え、二
段押し(レリーズ操作)で、合焦動作させるとともに、
AEモータ制御手段66を介してAF/AEシャッタユ
ニット21のシャッタ27を動作させる。シャッタ27
は、測光装置65からの測光出力を受けて、そのシャッ
タ羽根27aを所定時間開放する。本実施形態のズーム
レンズ鏡筒では、このシャッタ羽根27aを所定時間開
放し、続いてシャッタ羽根27aを閉鎖させた直後、後
群移動モータ30を駆動して後群レンズL2を前進させ
て元の初期位置に復帰させる。このレンズ駆動態様が本
発明の特徴である。この特徴部分の詳細は後述する。
【0011】ズーム操作手段62は、操作されると、全
体移動モータ25を駆動して前群レンズL1と後群レン
ズL2を一体に移動させる。この移動と同時に後群移動
モータ制御手段61を介して後群移動モータ30を動作
させてもよいが、本ズームレンズカメラでは、ズーム操
作手段62による前群レンズL1と後群レンズL2の移
動は、焦点の位置を移動させることなく焦点距離を連続
的に変化させる従来のズーミングの概念では行なわな
い。つまり、ズーム操作手段62が操作されたとき、 全体移動モータ25のみを動作させて、前群レンズL
1と後群レンズL2を両者の空気間隔を変化させること
なく前後に移動させる態様、及び、 全体移動モータ25と後群移動モータ30の双方を動
作させて、前群レンズL1と後群レンズL2を両者の空
気間隔を変化させながら移動させる態様、とが可能であ
る。
【0012】の態様では、特定距離の被写体に常時ピ
ントは合わないが、撮影光学系による像を観察する訳で
はない本カメラのようなレンズシャッタ式カメラでは、
シャッタレリーズ時にピントが合えばよいから全く問題
がない。また、の態様では、焦点位置の移動を許容し
つつ前群レンズL1と後群レンズL2を移動させ、シャ
ッタレリーズ時に全体移動モータ25と後群移動モータ
30の双方を動作させてピントを合わせる。
【0013】ズーム操作手段62の操作に応じて上記
またはの何れかの制御態様を実行した後、ズーム操作
手段62によって設定される焦点距離の少なくとも一部
の焦点距離域においてシャッタレリーズ手段63が操作
されたとき、全体移動モータ25と後群移動モータ30
の双方を動作させて被写体に合焦させる。このときの全
体移動モータ25と後群移動モータ30による前群レン
ズL1と後群レンズL2の移動量は、測距装置64によ
る被写体距離情報によって得られる移動量だけでなく、
ズーム操作手段62によって設定される焦点距離情報に
よって得られる移動量を加味して決定される。このよう
に、シャッタレリーズ手段63が操作されたとき、全体
移動モータ25と後群移動モータ30の双方を動作させ
て合焦動作を行わせると、レンズ位置の制御に自由度が
生れ、その制御が容易になる。
【0014】なお、理論的には、ズーム操作手段62の
操作時には、全体移動モータ25と後群移動モータ30
のいずれも動作させずに単にファインダの視野倍率と焦
点距離情報だけを変化させ、シャッタレリーズ手段63
が操作されたときに、その焦点距離情報と測距装置64
による被写体距離情報とにより全体移動モータ25と後
群移動モータ30を同時に動作させて、その焦点距離情
報と被写体距離情報によって一義的に決定される位置に
前群レンズL1と後群レンズL2を移動させることもで
きる。
【0015】次に、主に図11と図12を用いて、上記
概念のズームレンズ鏡筒10を具体的にした実施形態を
説明する。本ズームレンズ鏡筒10の概略構成と動作を
最初に説明すると、前方から順に、第1移動鏡筒20、
第2移動鏡筒19、第3移動鏡筒16、及び固定鏡筒ブ
ロック12が備えられている。第3移動鏡筒16は、固
定鏡筒ブロック12の筒状部に螺合され、回動とともに
光軸方向に進退する。第3移動鏡筒16は、光軸方向に
一体に移動する、回転を規制された直進案内筒17を内
方に有し、第2移動鏡筒19はこの直進案内筒17に対
して相対回転しながら光軸方向に進退する。第1移動鏡
筒20は、回転を規制されていて、第2移動鏡筒19に
対する相対回転により光軸方向に進退する。全体移動モ
ータ25は、固定鏡筒ブロック12に固定され、後群移
動モータ30とAEモータ29を搭載したシャッタ取付
台40は、第1移動鏡筒20に固定されている。前群レ
ンズL1は、前群レンズ支持筒34に支持された正のパ
ワーを有するレンズであり、後群レンズL2は、後群レ
ンズ支持筒50に支持された負のパワーを有するレンズ
である。
【0016】カメラボディのアパーチャ板14の前方に
固定される固定鏡筒ブロック12は、その筒状部の内周
面に、雌ヘリコイド12aと、光軸Oと平行な複数(4
本)の直進案内溝12bとを有している。この複数の直
進案内溝12bの1つには、直進案内筒17に形成され
た係合突起17c′(図12参照)が摺動自在に係合し
ている。この係合突起17c′が係合する直進案内溝1
2bの底部には、所定のパターンを有するコード板13
aが固定されている。このコード板13aは、固定鏡筒
ブロック12の外方に位置するフレキシブルプリント基
板13の一部として構成されている。アパーチャ板14
は、フィルムへの露光領域を決定するアパーチャ14a
を有する。
【0017】固定鏡筒ブロック12の筒状部には、径方
向外方に膨出しかつ光軸方向に延びるギヤ収納部12c
が形成されている(図7参照)。このギヤ収納部12c
には、光軸方向に長い駆動ピニオン15が回転自在に収
納されている。この駆動ピニオン15はその軸7の両端
部を、固定鏡筒ブロック12に設けた支持孔4とギヤ支
持板31に設けた支持孔31aにそれぞれ回転自在に支
持されている。この駆動ピニオン15の歯面は、固定鏡
筒ブロック12の内周面に突出している。
【0018】固定鏡筒ブロック12の筒状部内周には、
第3移動鏡筒16が螺合されている。この第3移動鏡筒
16は、内周面に、光軸Oと平行な複数(3本)の直進
案内溝16cを有し、後端部外周に、固定鏡筒ブロック
12の雌ヘリコイド12aと噛み合う雄ヘリコイド16
aと、駆動ピニオン15と噛み合う外周ギヤ16b(図
6参照)とを有している。駆動ピニオン15は、第3移
動鏡筒16の光軸方向の全移動域において、この外周ギ
ヤ16と噛み合う軸方向長さを有する。
【0019】第3移動鏡筒16の内周には、直進案内筒
17が、この第3移動鏡筒16と光軸方向に一体に移動
可能かつ光軸回りに相対回転可能に支持されている。直
進案内筒17は、後部外周に、径方向外方に突出する複
数(4つ)の係合突起17cを備えた後端フランジ部1
7dと、この後端フランジ部17dの前方にやや隙間を
開けて設けた、該フランジ部17dより小径の抜止フラ
ンジ部17eとを有している。この抜止フランジ部17
eの周方向に、複数の切欠部17fが形成されている。
第3移動鏡筒16は、後端部内周に、径方向内方に突出
する複数の係合突起16d(図11)を有し、この係合
突起16dを上記切欠部17fから挿入して両フランジ
部17d、17e間の隙間に位置させ、直進案内筒17
に対し相対回転することにより該直進案内筒17と結合
している。直進案内筒17の後端面には、アパーチャ1
4aと略同形の開口23aを有するアパーチャ板23が
固定されている。各係合突起17cは、固定鏡筒ブロッ
ク12の筒状部内周に形成された対応の直進案内溝12
bに摺動自在に係合されており、回転を規制されてい
る。係合突起17cの1つである係合突起17c′に
は、対応の直進案内溝12bの底部に固定されたコード
板13aと摺接してズーミング時の焦点距離に対応する
信号を発生させるための接触端子9が固定されている。
【0020】また、直進案内筒17の内周面には、光軸
Oと平行な直進案内溝17aが2本、及びこの直進案内
溝17aよりも周方向の幅が若干幅広の直進案内溝17
gが1本形成されている。
【0021】各直進案内溝17aには、直進案内部材2
2に形成された対応の係合突起28aが摺動自在に係合
し、直進案内溝17gには、直進案内部材22に形成さ
れた係合突起28bが摺動自在に係合する。また、直進
案内溝17gの底部と係合突起28bの間には、フレキ
シブルプリント基板6の一部が通されている。さらに直
進案内筒17には、その周壁を貫通しかつ円周方向及び
光軸方向に対して傾斜する複数(3本)のリード溝(カ
ム溝)17bが形成されている。
【0022】直進案内筒17の内周には、第2移動鏡筒
19が嵌合されている。この第2移動鏡筒19は、内周
面に、リード溝17bとは逆傾斜の複数(3本)のリー
ド溝19cを有し、後端部外周に、径方向外方に突出す
る複数(3つ)の断面台形状のフォロア突起19aと、
このフォロア突起19a上に位置するフォロアピン18
とを有する。このフォロアピン18は、リング部材18
bと、このリング部材18bをフォロア突起19a上に
支持する中心固定ねじ18aとからなっている。各フォ
ロア突起19aは、直進案内筒17の対応のリード溝1
7bに摺動可能に嵌まり、各フォロアピン18は、第3
移動鏡筒16の対応の直進案内溝16cに摺動可能に嵌
まる。よって、第3移動鏡筒16が回転すると、第2移
動鏡筒19が回転しながら光軸方向に直進移動する。
【0023】第2移動鏡筒19の内周には、第1移動鏡
筒20が嵌合されている。この第1移動鏡筒20は、後
端部外周に備えた複数(3つ)のフォロアピン24を、
対応する内周リード溝19cに係合させ、かつ直進案内
部材22により直進案内されている。この直進案内部材
22は、環状部22aと、この環状部22aから光軸方
向に延びる一対の案内脚部22bとを有し、第1移動鏡
筒20の内周面とAF/AEシャッタユニット21の間
に案内脚部22bを直進案内可能に挿入している。また
直進案内部材22は、環状部22aの径方向外方に突出
させた、直進案内溝17aに摺動自在に係合する2つの
係合突起28aと、直進案内溝17gに摺動自在に係合
する1つの係合突起28bとを有している。
【0024】また直進案内部材22の環状部22aは、
第2移動鏡筒19の後端部に、光軸方向に一体に移動可
能かつ光軸回りに相対回転可能に結合されている。この
直進案内部材22は、後部外周に、係合突起28a、2
8bを備えた後端フランジ部22dと、この後端フラン
ジ部22dの前方にやや隙間を開けて設けた、該フラン
ジ部22dより小径の抜止フランジ部22cを有し、こ
の抜止フランジ部22cの周方向に、複数(3つ)の切
欠部22eを有している(図1、図2参照)。第2移動
鏡筒19は、後端部内周に、径方向内方に突出する複数
(3つ)の係合突起19b(図11参照;同図中に1つ
のみ表れている)を有し、各係合突起19bを対応の切
欠部22eから挿入して両フランジ部22c、22d間
の隙間に位置させ、直進案内部材22に対し相対回転す
ることにより該直進案内部材22と結合している。上記
構成により、第1移動鏡筒20は、第2移動鏡筒19が
正逆に回転するとき、回転を規制されたまま、該第2移
動鏡筒19に対して光軸方向前後に直進移動する。
【0025】この第1移動鏡筒20の前端部には、バリ
ヤ48a、48bを備えたバリア装置35が装着され、
内周面には、3枚のシャッタ羽根27a(図5)からな
るシャッタ27を備えたAF/AEシャッタユニット2
1が嵌合固定されている。このAF/AEシャッタユニ
ット21は、シャッタ取付台40の外周部に等角度間隔
で形成した複数の固定孔40a(図3)を有している。
上記複数のフォロアピン24は、このAF/AEシャッ
タユニット21の固定手段を兼ねており、第1移動鏡筒
20に形成したピン孔20aと、この固定孔40aに、
このフォロアピン24が嵌入固定されて、このシャッタ
ユニット21が第1移動鏡筒20に固定されている(図
4参照)。フォロアピン24は例えば接着、ねじ止め等
の手段で固定できる。なお、41は、第1移動鏡筒20
の前端部に固定される飾り板である。
【0026】AF/AEシャッタユニット21は、図5
と図12に示されるように、シャッタ取付台40と、こ
のシャッタ取付台40の後部に固定されるシャッタ羽根
支持環46と、このシャッタ取付台40に対して相対移
動自在に支持される後群レンズ支持筒50(後群レンズ
L2)とを有している。このシャッタ取付台40には、
レンズ支持環34とAEモータ29と後群移動モータ3
0が支持されている。このシャッタ取付台40は、前群
レンズ支持筒34を挿通させる撮影開口40dを備えた
環状部と、この環状部から後方に向けて延出された3つ
の脚部40bとを有している。この3つの脚部40b間
の隙間のうち2箇所は、直進案内部材22の一対の案内
脚部22bをそれぞれ摺動自在に係合させて移動ガイド
する直進案内部40cとして構成されている。
【0027】シャッタ取付台40にはさらに、AEモー
タ29の回転をシャッタ27に伝えるAEギヤ列45
と、後群移動モータ30の回転をスクリューシャフト4
3に伝えるレンズ駆動ギヤ列42と、フレキシブルプリ
ント基板6に接続されたフォトインタラプタ56、57
と、円周方向に多数のスリットを備えた回転板59、6
0とが支持されている。上記フォトインタラプタ56と
回転板59によって、後群移動モータ30の回転を検知
する後群移動モータ用エンコーダが構成され、フォトイ
ンタラプタ57と回転板60によって、AEモータ29
の回転を検知するAEモータ用エンコーダが構成されて
いる。
【0028】シャッタ取付台40とこの取付台40に固
定したシャッタ羽根支持環46の間に、上記シャッタ2
7と、このシャッタ27の3枚のシャッタ羽根27aを
枢支する支持部材47と、シャッタ羽根27aに回動力
を付与する環状駆動部材49とが位置している。環状駆
動部材49は、3枚のシャッタ羽根27aにそれぞれ係
合する3つの操作突起49aを等角度間隔で備えてい
る。シャッタ羽根支持環46は、前壁部に、撮影開口4
6aと、この撮影開口46aの周囲に等角度間隔で設け
た3つの支持孔46bを有し、外周部に、直進案内部4
0cから露出して上記一対の案内脚部22bの内周面を
摺動自在に支持する撓み規制面46cを有している(図
9、図10参照)。
【0029】また、シャッタ羽根支持環46の前方に位
置する支持部材47は、撮影開口46aに対向する撮影
開口47aと、3つの支持孔46bとそれぞれ対向する
3つの軸部47b(図5に一箇所のみ示す)とを有して
いる。3枚のシャッタ羽根27aはそれぞれ、一端部
に、軸部47bを挿通させる軸孔27bを有し、他端部
に、撮影開口46a、47aを遮蔽する遮蔽部を有し、
該一端部と他端部の間に、上記操作突起49aを挿通さ
せる長孔27cを有している。上記支持部材47は、シ
ャッタ羽根27aをそれぞれ支持した各軸部47bを、
シャッタ羽根支持環46の対応する支持孔46bに嵌合
させた状態で、このシャッタ羽根支持環46に固定され
ている。
【0030】環状駆動部材49は、外周部に、ギヤ列4
5からの回転を受けるギヤ部49bを有する。また支持
部材47は、3つの軸部47bと近接する位置に、円周
方向に沿う3つの円弧溝47cを有している。環状駆動
部材49の上記3つの操作突起49aは、該3つの円弧
溝47cを貫通して、各シャッタ羽根27aの長孔27
cに係合している。シャッタ羽根支持環46は、これら
環状駆動部材49、支持部材47及びシャッタ27を支
持した状態でシャッタ取付台40の後方側から挿入さ
れ、このシャッタ取付台40にねじ止めされている。
【0031】シャッタ羽根支持環46の後方には、シャ
ッタ取付台40にスライドシャフト51、52を介して
相対移動自在に支持された後群レンズ支持筒50が配置
されている。シャッタ取付台40と後群レンズ支持筒5
0は、スライドシャフト51に嵌合されたコイルばね6
1によって互いに離れる方向に移動付勢されており、こ
れにより両者間のガタが除去されている。また、上記ギ
ヤ列42に備えられた駆動ギヤ42aは、軸方向の移動
が規制されており、その内周に雌ねじが形成されてい
る。この雌ねじに、後群レンズ支持筒50に一端部を固
定されたスクリューシャフト43が螺合しており、これ
ら駆動ギヤ42aとスクリューシャフト43とにより送
りねじ機構が構成されている。よって、後群移動モータ
30が回転駆動して駆動ギヤ42aが正逆いずれかに回
転すると、スクリューシャフト43がこの駆動ギヤ42
aに対して進退し、後群レンズ支持筒50つまり該支持
筒50に支持した後群レンズL2が前群レンズL1に対
して相対移動する。
【0032】シャッタ取付台40の前部には、このシャ
ッタ取付台40に支持した上記モータ29、30等を押
える押え部材53、55がねじ止めされている。シャッ
タ取付台40に一端部を固定された上記フレキシブルプ
リント基板6には、モータ29、30、及びフォトイン
タラプタ56、57が接続されている。第1〜第3移動
鏡筒20、19、16及びAF/AEシャッタユニット
21等を組立てた状態において、直進案内筒17の後端
面にアパーチャ板23が固定され、また筒状部11の前
端部に、環状の抜止め部材33が嵌着されている。
【0033】本実施形態では、前群レンズL1と後群レ
ンズL2をそれぞれ、AF/AEシャッタユニット21
の構成部材の1つとし、該ユニット21に、AEモータ
29と後群移動モータ30を搭載している。この構成に
よると、前群レンズL1と後群レンズL2の支持構造及
び駆動構造を単純化できるという利点があるが、前群レ
ンズL1と後群レンズL2のうちの少なくとも一方を、
シャッタ取付台40、環状駆動部材49、支持部材4
7、シャッタ27及びシャッタ羽根押え環46等を備え
たAF/AEシャッタユニット21とは別部材とし、該
ユニットとは別の支持部材に支持しても、本ズームレン
ズは成立する。
【0034】本ズームレンズカメラは、次のように作動
する。ズームレンズ鏡筒10が最も繰り込まれた図9の
レンズ収納状態において、図示しない電源スイッチをオ
ンすると、全体移動モータ25が正方向に若干量回転駆
動する。すると、この回転が、支持部32に支持された
ギヤ列26を介して駆動ピニオン15に伝えられ、第3
移動鏡筒16が繰り出し方向に回転されるため、第2移
動鏡筒19と第1移動鏡筒20が該第3移動鏡筒16と
ともに光軸方向に若干量繰り出され、カメラはズームレ
ンズをワイド端に位置させた撮影可能状態となる。
【0035】この撮影可能状態において、ズーム操作手
段62をテレ側に操作すると、全体移動モータ制御手段
60を介して全体移動モータ25が正方向に回転駆動
し、駆動ピニオン15、外周ギヤ16bを介して第3移
動鏡筒16を繰り出し方向に回転させる。したがって、
この第3移動鏡筒16が雌ヘリコイド12aと雄ヘリコ
イド16aの関係により固定鏡筒ブロック12から繰り
出され、同時に、直進案内筒17が、係合突起17cと
直進案内溝12bの関係によって固定鏡筒ブロック12
に対し相対回転しない状態で、該第3移動鏡筒16とと
もに光軸前方に進出する。このとき第2移動鏡筒19
は、フォロアピン18をリード溝17bと直進案内溝1
6cに同時に係合させていることにより、第3移動鏡筒
16と同方向に相対回転しながら該移動鏡筒16に対し
て光軸前方に相対移動する。また第1移動鏡筒20は、
直進案内部材22によって直進案内されかつフォロアピ
ン24をリード溝19cによって移動ガイドされるた
め、固定鏡筒ブロック12に対して相対回転しない状態
で、第2移動鏡筒19からAF/AEシャッタユニット
21とともに光軸前方に進出する。
【0036】ズームレンズ鏡筒10がこのように駆動す
る間、後群移動モータ30は駆動しないため、前群レン
ズL1と後群レンズL2は互いの距離を一定に保ったま
ま一体的に光軸方向に移動する(図8参照)。ズーム操
作手段62によって設定される焦点距離は、表示手段
(図示せず)によって表示される。
【0037】ズーム操作手段31によって設定される任
意の焦点距離において、レリーズボタンが一段押しされ
ると、測距装置64に測距指令が及び測光装置65に測
光指令が与えられて、測距及び測光が開始される。その
後、レリーズボタンが二段押しされると、全体移動モー
タ25と後群移動モータ30の双方が、測距装置64に
よる被写体距離情報によって得られる移動量と、ズーム
操作手段31により設定される焦点距離情報によって得
られる移動量とを加味して決定された移動量だけ前群レ
ンズL1と後群レンズL2を移動させて設定焦点距離に
するとともに被写体に合焦させ、AEモータ制御手段6
6を介してAEモータ29が、測光装置65からの被写
体輝度情報に応じて環状駆動部材49を回転駆動し、所
定の露出を満たすようにシャッタ27を駆動する。この
シャッタレリーズの終了後、全体移動モータ25と後群
移動モータ30の双方が直ちに駆動されて、前群レンズ
L1と後群レンズL2がシャッタレリーズ前の状態に戻
される。
【0038】上述したレリーズボタンの二段押しによる
前群レンズL1と後群レンズL2の移動制御に関して、
より詳細には、レリーズボタンが二段押しされたとき、
後群移動モータ30が、測距装置64による被写体距離
情報によって得られる移動量と、ズーム操作手段31に
より設定される焦点距離情報によって得られる移動量と
を加味して決定された移動量だけ前群レンズL1に対し
て後群レンズL2を後方に移動させ、同時に、全体移動
モータ25が、測距装置64による被写体距離情報によ
って得られる移動量と、ズーム操作手段31により設定
される焦点距離情報によって得られる移動量とを加味し
て決定された移動量だけ前群レンズL1を移動させ、こ
れら前群レンズL1と後群レンズL2の合成移動によっ
て設定焦点距離にするとともに被写体に合焦させる。そ
の後、シャッタレリーズ完了後、後群移動モータ30が
直ちに駆動されて後群レンズL2が前群レンズL1に向
かって移動されてシャッタレリーズ前の位置に戻され、
同時に、全体移動モータ25が直ちに駆動されて前群レ
ンズL1がシャッタレリーズ前の位置に戻される。
【0039】ズーム操作手段62がワイド側に操作され
ると、全体移動モータ25が逆方向に回転駆動し、第3
移動鏡筒16が繰り込み方向に回転されて、直進案内筒
17とともに固定鏡筒ブロック12の筒状部11に繰り
込まれる。同時に第2移動鏡筒19が、第3移動鏡筒1
6と同方向に回転しながら該移動鏡筒16に対して繰り
込まれ、第1移動鏡筒20が、回転する第2移動鏡筒1
9に対してAF/AEシャッタユニット21とともに繰
り込まれる。この繰込駆動時においても、後群移動モー
タ30は、上述の繰出駆動時と同様、駆動しない。そし
てズームレンズ鏡筒10は、電源スイッチが切られる
と、これに基づき全体移動モータ25の回転駆動によっ
て、図11に示すレンズ収納位置に繰り込まれる。
【0040】図17は前群レンズL1及び後群レンズL
2の移動軌跡を示しており、図18は前群レンズL1に
対する後群レンズL2の移動領域を示している。これら
図17及び図18を用いて、本実施形態のズームレンズ
カメラのズームレンズ鏡筒の特徴であるレンズ駆動制御
を更に詳しく述べる。図17中、A線は前群レンズL1
の軌跡を示しており、B線は、レリーズボタンが二段押
しされる前の後群レンズL2の軌跡を示しており、C線
は、レリーズボタンが二段押しされたときにおける後群
レンズL2の軌跡を示している。この図から、合焦動作
の際、前群レンズL1と後群レンズL2の間隔はワイド
端(W端)側では長く、テレ端(T端)側では短くなる
ことが解る。
【0041】後群レンズL2は、ズーム操作手段62の
操作前及び操作中は、図18の待機位置に位置されて、
前群レンズL1との間隔が一定に保たれている。その
後、レリーズボタンが二段押しされたとき、後群レンズ
L2が後方(図18の右側)に移動し、撮影位置まで移
動して合焦動作が行われる。この後群レンズL2の後方
移動の際、先ずフォトセンサ(図示せず)を介して後群
レンズL2(後群レンズ支持筒50)の初期位置(基準
位置)が検出され、この初期位置検出時からパルスカウ
ントを開始し、測距装置64による被写体距離情報によ
って得られる移動量と、ズーム操作手段31により設定
される焦点距離情報によって得られる移動量とを加味し
て決定された移動量に対応するパルスカウント数に達し
たときに後群移動モータ30を停止させる。図18中の
「調整量」と記された範囲は、ズームレンズ鏡筒10が
テレ端に位置されかつ測距した被写体が無限遠にある場
合における、初期位置からの最小パルスカウント数に相
当する範囲である。つまり、後群レンズL2は、少なく
とも初期位置からこの調整量だけ前群レンズL1に対し
て後方に移動される。
【0042】図14は、ズームレンズ鏡筒10がワイド
端近傍に位置されかつレリーズボタンが二段押しされる
前の状態を示している。図15は、ズームレンズ鏡筒1
0がワイド端近傍に位置されかつレリーズボタンが二段
押しされた直後の状態を示している。上述したように、
図15に示す状態からシャッタレリーズ完了後、後群移
動モータ30が直ちに駆動されて後群レンズL2が前群
レンズL1に向かって移動されて図14に示す状態に戻
される。
【0043】図15に示す状態からシャッタレリーズ完
了後、後群移動モータ30を直ちに駆動せずに、後群レ
ンズL2を撮影位置に位置させたままに(即ち図15に
示す状態のまま)にすると、第1移動鏡筒20前端にカ
メラ本体側(図15の右側)に向かう大きな外力や衝撃
を受けると、全移動鏡筒(第1移動鏡筒20、第2移動
鏡筒19、第3移動鏡筒16)がカメラ本体側に繰り込
まれて後群レンズL2がフィルムFに衝突してフィルム
Fや後群レンズL2のみならず、他の周辺機構等を損傷
する虞れがある。この状態を図16に示している。
【0044】しかしながら、本実施形態のカメラに備わ
ったズームレンズ鏡筒のレンズ駆動制御によれば、図1
5に示す状態からシャッタレリーズ完了後、後群移動モ
ータ30が直ちに駆動されて後群レンズL2が前群レン
ズL1に向かって移動されて図14に示す状態に戻され
るため、上述したような問題が起こることはない。
【0045】上記実施形態は、3段繰出ズームレンズ鏡
筒に本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限
定されず、1段、2段または4段以上の繰出ズームレン
ズ鏡筒にも適用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明のズームレンズの
レンズ駆動方法およびズームレンズ鏡筒によれば、ズー
ミング操作時には、前群レンズと後群レンズの間隔を変
化させずに一体に移動させ、レリーズ操作時に、前群レ
ンズに対して後群レンズを後方に移動させ、レリーズ完
了後、後群レンズを前群レンズに接近移動させてズーミ
ング操作時の位置に復帰させるので、カメラ本体から鏡
筒が繰り出された状態で、鏡筒前端にカメラ本体側に向
かう大きな外力や衝撃を受けて鏡筒が繰り込まれても、
後群レンズがフィルム面に衝突してフィルム、後群レン
ズ、レンズの駆動機構等が損傷することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したズームレンズ鏡筒の一部を拡
大して示す斜視図である。
【図2】同ズームレンズ鏡筒の一部を図1と異なる状態
を示す斜視図である。
【図3】同ズームレンズ鏡筒の一部を拡大して示す分解
斜視図である。
【図4】同ズームレンズ鏡筒のAF/AEシャッタユニ
ットを第1移動鏡筒に組付けた状態を示す斜視図であ
る。
【図5】同ズームレンズ鏡筒のAF/AEシャッタユニ
ットの主要な部材を示す分解斜視図である。
【図6】同ズームレンズ鏡筒の第3移動鏡筒を示す斜視
外観図である。
【図7】同ズームレンズ鏡筒の固定鏡筒ブロックを示す
正面図である。
【図8】同ズームレンズ鏡筒の最大繰出状態を示す上半
断面図である。
【図9】同ズームレンズ鏡筒のレンズ収納状態における
要部を示す上半断面図である。
【図10】同ズームレンズ鏡筒の最大繰出状態における
要部を示す上半断面図である。
【図11】同ズームレンズ鏡筒全体のレンズ収納状態を
示す上半断面図である。
【図12】同ズームレンズ鏡筒全体を示す分解斜視図で
ある。
【図13】同ズームレンズ鏡筒の作動を制御する制御系
を示すブロック図である。
【図14】同ズームレンズ鏡筒がワイド端近傍に位置さ
れかつレリーズボタンがレリーズ操作される前の状態を
示す上半断面図である。
【図15】同ズームレンズ鏡筒がワイド端近傍に位置さ
れかつレリーズボタンがレリーズ操作された直後の状態
を示す上半断面図である。
【図16】第1移動鏡筒前端にカメラ本体側に向かう外
力を受けて全移動鏡筒がカメラ本体側に繰り込まれて後
群レンズがフィルムFに衝突した状態を示す上半断面図
である。
【図17】前群レンズ及び後群レンズの移動軌跡を示す
図である。
【図18】前群レンズに対する後群レンズの移動領域を
示す図である。
【符号の説明】
10 ズームレンズ鏡筒 12 固定鏡筒ブロック 16 第3移動鏡筒 19 第2移動鏡筒 20 第1移動鏡筒 21 AF/AEシャッタユニット F フィルム L1 前群レンズ L2 後群レンズ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】固定鏡筒ブロック12の筒状部内周には、
第3移動鏡筒16が螺合されている。この第3移動鏡筒
16は、内周面に、光軸Oと平行な複数(3本)の直進
案内溝16cを有し、後端部外周に、固定鏡筒ブロック
12の雌ヘリコイド12aと噛み合う雄ヘリコイド16
aと、駆動ピニオン15と噛み合う外周ギヤ16b(図
6参照)とを有している。駆動ピニオン15は、第3移
動鏡筒16の光軸方向の全移動域において、この外周ギ
ヤ16bと噛み合う軸方向長さを有する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】第3移動鏡筒16の内周には、直進案内筒
17が、この第3移動鏡筒16と光軸方向に一体に移動
可能かつ光軸回りに相対回転可能に支持されている。直
進案内筒17は、後部外周に、径方向外方に突出する複
数(4つ)の係合突起17cを備えた後端フランジ部1
7dと、この後端フランジ部17dの前方にやや隙間を
開けて設けた、該フランジ部17dより小径の抜止フラ
ンジ部17eとを有している。この抜止フランジ部17
eの周方向に、複数の切欠部17fが形成されている。
第3移動鏡筒16は、後端部内周に、径方向内方に突出
する複数の係合突起16d(図11)を有し、この係合
突起16dを上記切欠部17fから挿入して両フランジ
部17d、17e間の隙間に位置させ、直進案内筒17
に対し所定量相対回転することにより該直進案内筒17
と結合している。直進案内筒17の後端面には、アパー
チャ14aと略同形の開口23aを有するアパーチャ板
23が固定されている。各係合突起17cは、固定鏡筒
ブロック12の筒状部内周に形成された対応の直進案内
溝12bに摺動自在に係合されており、回転を規制され
ている。係合突起17cの1つである係合突起17c′
には、対応の直進案内溝12bの底部に固定されたコー
ド板13aと摺接してズーミング時の焦点距離に対応す
る信号を発生させるための接触端子9が固定されてい
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】直進案内筒17の内周には、第2移動鏡筒
19が嵌合されている。この第2移動鏡筒19は、内周
面に、リード溝17bとは逆傾斜の複数(3本)のリー
ド溝19cを有し、後端部外周に、径方向外方に突出す
る複数(3つ)の断面台形状のフォロア突起19aと、
このフォロア突起19a上に位置するフォロアピン18
とを有する。このフォロアピン18は、リング部材18
aと、このリング部材18aをフォロア突起19a上に
支持する中心固定ねじ18bとからなっている。各フォ
ロア突起19aは、直進案内筒17の対応のリード溝1
7bに摺動可能に嵌まり、各フォロアピン18は、第3
移動鏡筒16の対応の直進案内溝16cに摺動可能に嵌
まる。よって、第3移動鏡筒16が回転すると、第2移
動鏡筒19が回転しながら光軸方向に直進移動する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また直進案内部材22の環状部22aは、
第2移動鏡筒19の後端部に、光軸方向に一体に移動可
能かつ光軸回りに相対回転可能に結合されている。この
直進案内部材22は、後部外周に、係合突起28a、2
8bを備えた後端フランジ部22dと、この後端フラン
ジ部22dの前方にやや隙間を開けて設けた、該フラン
ジ部22dより小径の抜止フランジ部22cを有し、こ
の抜止フランジ部22cの周方向に、複数(3つ)の切
欠部22eを有している(図1、図2参照)。第2移動
鏡筒19は、後端部内周に、径方向内方に突出する複数
(3つ)の係合突起19b(図11参照;同図中に1つ
のみ表れている)を有し、各係合突起19bを対応の切
欠部22eから挿入して両フランジ部22c、22d間
の隙間に位置させ、直進案内部材22に対し所定量相対
回転することにより該直進案内部材22と結合してい
る。上記構成により、第1移動鏡筒20は、第2移動鏡
筒19が正逆に回転するとき、回転を規制されたまま、
該第2移動鏡筒19に対して光軸方向前後に直進移動す
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】AF/AEシャッタユニット21は、図5
と図12に示されるように、シャッタ取付台40と、こ
のシャッタ取付台40の後部に固定されるシャッタ羽根
支持環46と、このシャッタ取付台40に対して移動自
在に支持される後群レンズ支持筒50(後群レンズL
2)とを有している。このシャッタ取付台40には、前
群レンズ支持筒34とAEモータ29と後群移動モータ
30が支持されている。このシャッタ取付台40は、前
群レンズ支持筒34の後端部と係合する撮影開口40d
を備えた環状部と、この環状部から後方に向けて延出さ
れた3つの脚部40bとを有している。この3つの脚部
40b間の隙間のうち2箇所は、直進案内部材22の一
対の案内脚部22bをそれぞれ摺動自在に係合させて移
動ガイドする直進案内部40cとして構成されている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】シャッタ取付台40にはさらに、AEモー
タ29の回転をシャッタ27に伝えるAEギヤ列45
と、後群移動モータ30の回転をスクリューシャフト4
3に伝えるレンズ駆動ギヤ列42と、フレキシブルプリ
ント基板6に接続されたフォトインタラプタ56、57
と、円周方向に多数のスリットを備えた回転板58、5
9とが支持されている。上記フォトインタラプタ57と
回転板59によって、後群移動モータ30の回転を検知
する後群移動モータ用エンコーダが構成され、フォトイ
ンタラプタ56と回転板58によって、AEモータ29
の回転を検知するAEモータ用エンコーダが構成されて
いる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】シャッタ羽根支持環46の後方には、シャ
ッタ取付台40にスライドシャフト51、52を介して
移動自在に支持された後群レンズ支持筒50が配置され
ている。シャッタ取付台40と後群レンズ支持筒50
は、スライドシャフト51に嵌合されたコイルばね3に
よって互いに離れる方向に移動付勢されており、これに
より両者間のガタが除去されている。また、上記ギヤ列
42に備えられた駆動ギヤ42aは、軸方向の移動が規
制されており、その内周に雌ねじが形成されている。こ
の雌ねじに、後群レンズ支持筒50に一端部を固定され
たスクリューシャフト43が螺合しており、これら駆動
ギヤ42aとスクリューシャフト43とにより送りねじ
機構が構成されている。よって、後群移動モータ30が
回転駆動して駆動ギヤ42aが正逆いずれかに回転する
と、スクリューシャフト43がこの駆動ギヤ42aに対
して進退し、後群レンズ支持筒50つまり該支持筒50
に支持した後群レンズL2が前群レンズL1に対して移
動する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】本実施形態では、前群レンズL1と後群レ
ンズL2をそれぞれ、AF/AEシャッタユニット21
に支持し、該ユニット21に、AEモータ29と後群移
動モータ30を搭載している。この構成によると、前群
レンズL1と後群レンズL2の支持構造及び駆動構造を
単純化できるという利点があるが、前群レンズL1と後
群レンズL2のうちの少なくとも一方を、シャッタ取付
台40、環状駆動部材49、支持部材47、シャッタ2
7及びシャッタ羽根押え環46等を備えたAF/AEシ
ャッタユニット21とは別部材とし、該ユニットとは別
の支持部材に支持しても、本ズームレンズは成立する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前群レンズと後群レンズを有するズーム
    レンズを備えたカメラにおいて、 ズーミング操作時には、前群レンズと後群レンズの間隔
    を変化させずに一体に移動させ、 レリーズ操作時に、前群レンズに対して後群レンズを後
    方に移動させ、 レリーズ完了後、後群レンズを前群レンズに接近移動さ
    せてズーミング操作時の位置に復帰させることを特徴と
    するズームレンズのレンズ駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、レリーズ操作時、後
    群レンズを、その時点の被写体距離と、ズーミング操作
    により決定された焦点距離とに応じた移動量だけ、前群
    レンズに対して後方に移動させるズームレンズのレンズ
    駆動方法。
  3. 【請求項3】 前群レンズと後群レンズを有するズーム
    レンズを備えたカメラおいて、 ズーミング操作時に前群レンズと後群レンズを一体に移
    動させる全体移動手段と;レリーズ操作時に、前群レン
    ズに対して後群レンズを後方に移動させ、レリーズ完了
    後、後群レンズを元の位置に復帰させる後群移動手段
    と;を備えたことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
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