JPH09222144A - 粘性ダンパ - Google Patents

粘性ダンパ

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JPH09222144A
JPH09222144A JP2931096A JP2931096A JPH09222144A JP H09222144 A JPH09222144 A JP H09222144A JP 2931096 A JP2931096 A JP 2931096A JP 2931096 A JP2931096 A JP 2931096A JP H09222144 A JPH09222144 A JP H09222144A
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JP
Japan
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plates
plate
viscous liquid
viscous
thickness
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JP2931096A
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Toshiki Watanabe
利樹 渡辺
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度上昇時に、粘性液体7の粘度低下に伴う
振動減衰性能の低下を緩和する。 【構成】 第一、第二プレート2a、3aを構成する材
料の熱膨張率を変える事により、温度上昇時、第一プレ
ート2a、2aの間隔の増大量に比べて、第二プレート
3aの厚さ寸法の増大量を多くする。この結果、温度上
昇時に粘性液体7を充填した隙間6a、6aの厚さが小
さくなり、粘性液体7の粘度低下に基づく振動減衰性能
の低下を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る粘性ダンパは、例
えば自動車用エンジンのタイミングベルト、或はオルタ
ネータやコンプレッサ等の補機を駆動する為のベルトに
適正な張力を付与する為のオートテンショナに組み込ん
だ状態で利用する。
【0002】
【従来の技術】各種機械装置で発生する振動を減衰する
為、粘性ダンパが広く使用されている。図1(A)
(B)は、この様な粘性ダンパの基本構成の2例を示し
ており、(A)は直線方向の振動を減衰する為の粘性ダ
ンパ1aを、(B)は回転方向の振動を減衰する為の粘
性ダンパ1bを、それぞれ示している。これら各粘性ダ
ンパ1a、1bはそれぞれ、少なくとも1対の第一プレ
ート2a、2bと、少なくとも1枚の第二プレート3
a、3bとを有する。このうちの第一プレート2a、2
bは、互いの側面4a、4b同士を間隔をあけて配置
し、互いに結合している。又、上記第二プレート3a、
3bは、これら互いに結合された1対の第一プレート2
a、2b同士の間に、これら各第一プレート2a、2b
に対する変位自在に配置している。即ち、図1(A)に
示した粘性ダンパ1aの場合には直線方向に、同図
(B)に示した粘性ダンパ1bの場合には回転方向に、
それぞれ変位自在に設けている。更に、上記第二プレー
ト3a、3bの両側面5a、5bと上記各第一プレート
2a、2bの側面4a、4bとの間に介在する隙間6
a、6b内に、シリコンオイル等の粘性液体7を充填し
ている。尚、図1(B)に示した構造では、上記第二プ
レート3bを固定した回転軸23の外周面と上記各第一
プレート2b、2bの内周縁との間にシールリング2
2、22を設けて、上記粘性液体7の漏洩防止を図って
いる。
【0003】上述の様な粘性ダンパ1a、1bは、上記
第二プレート3a、3bの変位速度が緩徐である場合に
は、上記粘性液体7内に発生する剪断力が小さく、これ
ら各第二プレート3a、3bが変位する事に対する抵抗
は小さい。これに対して、上記第二プレート3a、3b
の変位速度が速くなると、上記粘性液体7内に発生する
剪断力が大きくなり、この第二プレート3a、3bが変
位する事に対する抵抗が大きくなって、この第二プレー
ト3a、3bの変位を抑える力が発生する。そしてこの
力により、上記第二プレート3a、3bを結合した部材
の振動が減衰される。
【0004】尚、図1(A)に示した構造で、上記第一
プレート2a、2aに対する第二プレート3aの変位に
伴って、粘性液体7からこの第二プレート3aに働く抵
抗(変位を阻止する方向の力)Fは、次の(1)式によ
り表される。 F=2・(ν・ρ・S/h)・v −−− (1) 尚、この(1)式中に記載されて符号の意味は、それぞ
れ次の通りである。 ν : 粘性液体7の密度 ρ : 粘性液体7の粘度 S : 第一プレート2a、2aと第二プレート3aと
の対向面積 h : 隙間6a、6aの厚さ v : 第一プレート2a、2aと第二プレート3aと
の相対速度
【0005】又、図1(B)に示した構造で、上記第一
プレート2b、2bに対する第二プレート3bの変位に
伴って、粘性液体7からこの第二プレート3bに働く抵
抗(変位を阻止する方向のトルク)Tは、次の(2)式
により表される。 T=2・(π2 ・ν・ρ・N/60・h)・(r2 4−r1 4)−−−(2) 尚、この(2)式中に記載されて符号の意味は、それぞ
れ次の通りである。 ν : 粘性液体7の密度 ρ : 粘性液体7の粘度 N : 回転数 h : 隙間6b、6bの厚さ r2 : 第一、第二プレート2b、2bの有効外径 r1 : 同じく有効内径
【0006】一方、図2は、上述の様な基本構造を有す
る粘性ダンパの具体的な使用状態の1例として、エンジ
ンのタイミングベルト等に適正な張力を付与するオート
テンショナ8に、図1(B)に示す様なロータリ型の粘
性ダンパ1bを組み込んだ構造を示している。この様な
オートテンショナ8は、例えば特開昭58−65357
号公報、同63−180759号公報に記載されてい
る。エンジンのシリンダブロック前面等に固定される固
定軸9の周囲には揺動部材10を、滑り軸受11により
揺動自在に支持している。この揺動部材10の先半部1
2は、上記固定軸9に対し偏心している。そして、この
先半部12の周囲にプーリ13を、転がり軸受14によ
り、回転自在に支持している。又、上記揺動部材10の
基半部15には、ブラケット16を外嵌固定している。
そして、このブラケット16の端部に形成した係止部1
7に図示しないばねの端部を係止する事により、上記揺
動部材10に、上記固定軸9を中心として回転する方向
の弾力を付与している。上記プーリ13の外周面は、こ
の弾力に基づき張力を付与すべき図示しないベルトに向
け弾性的に押圧される。
【0007】上記粘性ダンパ1bは、固定軸9の外周面
と揺動部材10の内周面との間に存在する空間18内に
組み込まれている。即ち、この空間18内には、内周縁
を固定軸9に対し回転不能に支持した複数枚の第一プレ
ート2b、2bと、外周縁を揺動部材10の内周面に、
この揺動部材10に対する回転を不能として支持した複
数枚の第二プレート3b、3bとを交互に配置すると共
に、粘性液体を充填している。上記複数枚の第一プレー
ト2b、2bの側面と上記複数枚の第二プレート3b、
3bの側面とは、極く狭い隙間を介して対向している。
即ち、隣り合う第一プレート2b、2bの側面内周寄り
部分同士の間には、上記各第二プレート3b、3bより
も少しだけ厚いスペーサ19、19を挟持している。そ
して、固定プレート20により、上記各第一プレート2
b、2b及びスペーサ19、19を、軸方向に押圧して
いる。又、上記各第二プレート3b、3bの外周縁部は
前記基半部15の内周面に、軸方向(図2の左右方向)
に亙る変位のみ自在に係止している。そして、この様な
スペーサ19、19の存在に基づいて隣り合う第一、第
二プレート2b、3bの側面同士の間に形成された隙間
内には、上記粘性液体が存在する。この為、両プレート
2b、3b同士が急激に変位する事は、上記隙間内に存
在する粘性液体に加わる剪断力によって防止される。こ
の結果として、ベルトの張力が部分的に急上昇した場合
にも、プーリ13が直ちには退避する事がなくなり、こ
のベルトの振動抑制が図られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図1(A)(B)に示
す様な基本構成を有し、例えば図2に示す様なオートテ
ンショナ8に組み込まれる粘性ダンパ1a、1bは、温
度上昇に伴って振動減衰能力が急激に低下する。即ち、
前述の式(1)(2)から明らかな通り、これら粘性ダ
ンパ1a、1bが第一プレート2a、2bの変位を抑え
る力F或はトルクTは、粘性液体の粘度ρに比例する。
一方、周知の様にこの粘度ρは、温度上昇と共に低下す
る。この結果、例えば図2に示す様なオートテンショナ
8に組み込まれる粘性ダンパ1b(1aも同様)の振動
減衰能力は、図3に実線aで示す様に、温度上昇と共に
急激に低下する。
【0009】オートテンショナ8が組み込まれるエンジ
ンは、運転時に相当に温度上昇する為、このオートテン
ショナ8に組み込まれた粘性ダンパ1bがこの様な温度
特性を持つ事は好ましくない。本発明はこの様な事情に
鑑みて、温度上昇に伴う粘性ダンパの振動減衰能力の低
下を緩和すべく発明したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の粘性ダンパは、
前述した従来の粘性ダンパと同様に、互いの側面同士の
間に間隔をあけて配置され、互いに結合された少なくと
も1対の第一プレートと、これら1対の第一プレート同
士の間に、これら各第一プレートに対する変位自在に配
置された、少なくとも1枚の第二プレートと、この第二
プレートの両側面と上記各第一プレートの側面との間に
介在する隙間内に充填された粘性液体とを備える。特
に、本発明の粘性ダンパに於いては、次のの少なく
とも一方の機能を持たせる事により、温度変化に伴う特
性変化を緩和する。 上記第二プレートの両側面と上記各第一プレートの
側面との間に介在して粘性液体を充填した隙間の厚さ
を、温度上昇に伴って小さくする。 上記各第一プレートの側面同士の間に存在する第二
プレートの位置を、温度上昇に伴って上記各第一プレー
トの側面同士の中央部から何れかの側面の側に偏らせ
る。
【0011】尚、上記の機能を持たせる為に、例えば
第一プレートの側面同士を連結したり、或はこの第一プ
レートの側面同士の間に挟持する、上記第二プレートよ
りも少しだけ厚い連結壁或はスペーサを、この第二プレ
ートを構成する材料よりも熱膨張率が小さな材料により
造る。又、上記の機能を持たせる為に、例えば上記第
一プレートを互いに同心の円筒状に形成し、上記第二プ
レートを一方の第一プレートの外周側面と他方の第一プ
レートの内周側面との間の隙間に挿入する。そして、上
記第一プレートを構成する材料の熱膨張率と、上記第二
プレートを構成する材料の熱膨張率とを互いに異ならせ
る。
【0012】
【作用】上述の様に構成される本発明の粘性ダンパの場
合には、次の様にして温度上昇に伴う粘性ダンパの振動
減衰能力の低下を緩和する。先ず、の機能を持たせた
場合には、温度上昇時に粘性液体の粘度低下に基づく振
動減衰能力の低下を、隙間の厚さが小さくなる事による
振動減衰能力の上昇が相殺する。この結果、温度上昇時
に於ける粘性ダンパの振動減衰能力の低下が緩和され
る。又、の機能を持たせた場合には、温度上昇時に粘
性液体の粘度低下に基づく振動減衰能力の低下を、第二
プレートが何れかの第一プレートの側に偏る事による振
動減衰能力の上昇が相殺する。この結果、温度上昇時に
於ける粘性ダンパの振動減衰能力の低下が緩和される。
【0013】
【発明の実施の形態】先ず、図4(A)(B)は、本発
明の実施の形態の第1例として、上記の機能を持たせ
る事により、温度上昇に伴う粘性ダンパ1a(1bも同
様)の振動減衰能力の低下を緩和させる、基本構造を示
している。1対の第一プレート2a、2a(2b、2
b)及びこれら両第一プレート2a、2aの端縁同士を
連続させる連結壁21は、例えば鉄等、比較的熱膨張率
の小さな材料により造っている。この連結壁21の厚さ
21は、第二プレート3a(3b)の厚さT3aよりも少
しだけ大きい。従って、この第二プレート3aを上記第
一プレート2a、2a同士の間に配置した状態では、こ
れら両第一プレート2a、2aの側面4a、4a(4
b、4b)と上記第二プレート3aの両側面5a、5a
(5b、5b)との間に、それぞれ厚さh{=(T21
3a)/2}なる隙間6a、6a(6b、6b)が形成
される。上記の機能を持たせるべく、上記第二プレー
ト3aは、アルミニウム或はアルミニウム合金等、比較
的熱膨張率が大きな材料により造る。上記隙間6a、6
aには、粘性液体7を充填している。
【0014】上述の様に構成される本発明の粘性ダンパ
の場合には、温度上昇時に粘性液体7の粘度低下に基づ
く振動減衰能力の低下を、隙間6a、6aの厚さhが小
さくなる事による振動減衰能力の上昇が相殺する。即
ち、温度上昇に伴って上記連結壁部21の厚さ寸法T21
及び上記第二プレート3aの厚さ寸法T3aが増大する
が、連結壁部21の厚さ寸法T21の増加量△T21が上記
第二プレート3aの厚さ寸法T3aの増加量△T3aよりも
小さい(△T21<△T3a)。従って、上記隙間6a、6
aの厚さが、△h{=(△T3a−△T21)/2}分だけ
減少する。前記(1)(2)式から明らかな通り、この
様な隙間6a、6aの厚さ減少は、粘性液体7から第二
プレート3aに働く抵抗F(T)の増大に結び付く。こ
の結果、温度上昇時に上記粘性液体7の粘度が温度上昇
に伴って減少しても、粘性ダンパの振動減衰能力の低下
が緩和される。即ち、前記従来構造の場合には、粘性ダ
ンパ1aの振動減衰能力が図3に実線aで示す様に、温
度上昇と共に急激に低下するのに対して、本発明の粘性
ダンパの場合には、同図に破線bで示す様に、緩徐に低
下する。尚、使用温度範囲内で上記隙間6a、6aが消
滅しない様に、上記厚さh及び熱膨張率の差を規制する
事は勿論である。
【0015】尚、上述の様なの機能を持たせる事によ
り、粘性ダンパの温度特性を改良する事は、図2に示す
様なオートテンショナ8に組み込まれた粘性ダンパ1b
でも実施できる。即ち、例えば複数枚の第二プレート3
b、3bを、アルミニウム又はアルミニウム合金等の比
較的熱膨張率が大きな材質により造り、各第一プレート
2b、2b同士の間に挟持するスペーサ19、19を、
鋼等の比較的熱膨張率が小さな材料により造る。隣り合
う第一プレート2bの側面と第二プレート3bの側面と
の間の隙間の大きさは、上記スペーサ19、19の厚さ
と各第二プレート3b、3bの厚さの差とにより定ま
る。従って、上記各部材3b、19の材料を上述の様に
選択すれば、温度上昇時に粘性液体の粘度低下に基づく
振動減衰能力の低下を、隙間の厚さが小さくなる事によ
る振動減衰能力の上昇により相殺できる。そして、上記
オートテンショナ8がベルトの振動を抑える機能が、温
度変化により大きく変化する事を防止できる。
【0016】次に、図5〜6は、本発明の実施の形態の
第2例として、前記の機能を持たせる事により、温度
上昇に伴う粘性ダンパ1cの振動減衰能力の低下を緩和
させる構造を示している。本例の場合には、それぞれが
円筒状に形成されて同心円状に配置された第一プレート
2c、2cと第二プレート3c、3cとを、直径方向
(図5〜6の左右方向)に亙り交互に配置している。そ
して、上記第一プレート2c、2cと第二プレート3
c、3cとを、互いに熱膨張率が異なる材料により造っ
ている。図示の例では、上記第一プレート2c、2cを
鉄等の比較的熱膨張率の小さな材料により造り、上記第
二プレート3c、3cを、アルミニウム、アルミニウム
合金等の比較的熱膨張率の大きな材料により造ってい
る。
【0017】上述の様に構成される本例の場合には、温
度上昇時に粘性液体7の粘度低下に基づく振動減衰能力
の低下を、上記各第二プレート3c、3cが、直径方向
外側に存在するの第一プレート2c、2cの側に偏る事
による振動減衰能力の上昇が相殺する。即ち、本例の構
造の場合、常温時には第二プレート3cが図6(A)に
示す様に、直径方向に隣り合う第一プレート2c、2c
の中央位置に存在する。そして、上記第二プレート3c
の内周側面及び外周側面と、直径方向外側に存在する第
一プレート2cの内周側面及び直径方向内側に存在する
第一プレート2cの外周側面との間に、それぞれ厚さh
なる隙間6c、6cが存在する。この状態で、上記粘性
液体7により上記第二プレート3cに加えられる、トル
クT0 は、上記厚さhとの関係で、次の(3)式で表さ
れる。尚、この(3)式{及び後述の(4)式}中のK
は、上記厚さh以外の変数を、簡略化の為にまとめたも
のである。 T0 =K・(1/h+1/h) −−− (3)
【0018】温度上昇時には第一プレート2c、2c及
び第二プレート3cの直径が拡大するが、第一プレート
2c、2cの直径増大量に比べて第二プレート3cの直
径増大量が大きい。従って、上記第二プレート3cの内
周側面及び外周側面と、直径方向外側に存在する第一プ
レート2cの内周側面及び直径方向内側に存在する第一
プレート2cの外周側面との間に存在する隙間6c、6
cのうち、直径方向外側の隙間の厚さが△hだけ減少
し、直径方向内側の隙間の厚さが△hだけ増大する。
尚、実際には、上記第一プレート2c、2c同士の間隔
及び上記第二プレート3cの厚さも変化するが、簡略の
為、これら間隔及び厚さの変化は無視する。ちなみに、
これら間隔及び厚さの変化も、温度上昇時に振動減衰能
力が劣化するのを防止する方向に作用する。
【0019】上述の様に第二プレート3cの内周側と外
周側とに存在する隙間6c、6cのうち、直径方向外側
の隙間の厚さが△hだけ減少し、直径方向内側の隙間の
厚さが△hだけ増大した状態では、上記粘性液体7によ
り上記第二プレート3cに加えられる、トルクT1 は、
次の(4)式で表される。 T1 =K・{1/(h−△h)+1/(h+△h)} −−− (4) このT1 が前記T0 よりも大きければ、上記厚さの変化
が、温度上昇時に於ける粘性ダンパの振動減衰能力の低
下を緩和する方向に作用する事になる。 T1 −T0 =K・{1/(h−△h)+1/(h+△
h)−(1/h+1/h)}=K・{2・△h2 /h
(h2 −△h2 )}>0 であるから、本例の場合も、温度上昇時に於ける粘性ダ
ンパの振動減衰能力の低下を緩和できる。
【0020】
【発明の効果】本発明の粘性ダンパは、以上に述べた通
り構成され作用して、温度変化に伴う振動減衰能力の変
化を少なく抑える事が可能になるので、オートテンショ
ナ等、粘性ダンパを組み込んだ各種機器の温度特性を向
上させて、これら各種機器の性能向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘性ダンパの基本構造の2例を示しており、
(A)は第1例の略斜視図、(B)は第2例の略断面
図。
【図2】粘性ダンパを組み込んだオートテンショナの1
例を示す断面図。
【図3】温度変化に伴う粘性ダンパの振動減衰能力の変
化を示す線図。
【図4】本発明の実施の形態の第1例を示しており、
(A)は低温時、(B)は高温時の状態を示す、それぞ
れ部分略断面図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を示す、略断面
図。
【図6】(A)は低温時、(B)は高温時の状態を示
す、それぞれ図5のX部に相当する断面図。
【符号の説明】
1a、1b、1c 粘性ダンパ 2a、2b、2c 第一プレート 3a、3b、3c 第二プレート 4a、4b、5a、5b 側面 6a、6b、6c 隙間 7 粘性液体 8 オートテンショナ 9 固定軸 10 揺動部材 11 滑り軸受 12 先半部 13 プーリ 14 転がり軸受 15 基半部 16 ブラケット 17 係止部 18 空間 19 スぺーサ 20 固定プレート 21 連結壁部 22 シールリング 23 回転軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの側面同士の間に間隔をあけて配置
    され、互いに結合された少なくとも1対の第一プレート
    と、これら1対の第一プレート同士の間に、これら各第
    一プレートに対する変位自在に配置された、少なくとも
    1枚の第二プレートと、この第二プレートの両側面と上
    記各第一プレートの側面との間に介在する隙間内に充填
    された粘性液体とを備えた粘性ダンパに於いて、次の
    の少なくとも一方の機能を持たせる事により、温度変
    化に伴う特性変化を緩和した事を特徴とする粘性ダン
    パ。 上記第二プレートの両側面と上記各第一プレートの
    側面との間に介在して粘性液体を充填した隙間の厚さ
    を、温度上昇に伴って小さくする。 上記各第一プレートの側面同士の間に存在する第二
    プレートの位置を、温度上昇に伴って上記各第一プレー
    トの側面同士の中央部から何れかの側面の側に偏らせ
    る。
JP2931096A 1996-02-16 1996-02-16 粘性ダンパ Pending JPH09222144A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053923A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Toyota Motor Corp ビスカスカップリング、およびサスペンション装置
US10401251B2 (en) 2014-09-25 2019-09-03 Inficon Gmbh Film chamber with retaining profile

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