JPH09221985A - 推進測量機器の管内設置装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、小口径管の曲線推進工法において光
学測量機器等の測量機器を管内に設置する装置に関し、
容易に設置及び撤去．回収がおこなえる装置を提供する
ものである。 【解決手段】掘削機とそれに後続する埋設管とを発進立
て坑内より順次推進埋設することによって地中に管路を
敷設する泥水加圧型推進工法で、前記掘進機あるいは埋
設管の水平あるいは垂直位置を光学的に測量する機器を
管内に設置する装置であって、埋設管内に２本並列に配
設された送泥用配管及び排泥用配管の所定の位置に、前
記送泥用配管及び排泥用配管が自在に前後にスライド可
能なようにメガネ状に貫設したスライド助成パイプと、
前記スライド助成パイプの上部でメガネ状のスライド助
成パイプを固定するとともに測量機器を搭載するための
架台と、前記スライド助成パイプより大きな径をもちス
ライド助成パイプの前後に所定の間隔で送泥用配管及び
排泥用配管に固設したスライド幅制御リングとにより構
成される推進測量機器の管内設置装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、推進工法における
測量機器の管内設置装置に関し、詳しくは、掘進機とそ
の後方に順次連結される埋設管とを地盤内に推進させて
前記埋設管を敷設していく小口径管の曲線泥水加圧型推
進工法で、掘進機または埋設管の水平位置あるいは垂直
位置を測量する測量機器の管内設置装置に係わるもので
ある。

【０００２】

【従来技術】推進工法は、掘進機とこの掘進機後方に順
次連結した埋設管とを地盤内に推進させていく。地盤内
を推進する掘進機や埋設管の位置や姿勢が、設計された
敷設経路に沿って正確に敷設されているかは、推進工法
にとっては非常に重要なこととなる。また、泥水加圧型
推進工法のような掘進機を用いる推進工法では、推進速
度が比較的速く常に掘進機や埋設管の位置や姿勢を把握
しておくことが必要となる。そこで、推進施工中に掘進
機や埋設管の位置を測量する方法として次の方法が一般
に用いられている。

【０００３】その方法としては、発進立坑内に設置した
光学測量機器で掘進機に設置されたターゲットを視準す
ることにより、あるいは発進立坑に設置したレーザトラ
ンシットのレーザ光をターゲットに照射し、そのレーザ
スポットをＴＶカメラなどで遠隔監視する方法等が用い
られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、曲線推進の場
合には、発進立坑からターゲットは視準できなく、ま
た、照射されたレーザ光が掘進機に設置したターゲット
に受光されずに測量ができなくなっていた。このため、
光学測量が可能な距離で、所定の間隔をおいてレーザ照
射器と受光器を埋設管内に複数個設置して、各レーザ照
射器の折れ角を計測して先端の掘進機及び埋設管の位
置．姿勢を測量する方法が用いられていた。埋設管内の
レーザ照射器等の測量機器の設置方法としては、埋設管
の側壁にブラケット（架台）を設置してその上に固定す
る方法が用いられている。

【０００５】しかし、前記した方法では、小口径管の曲
線推進の場合には、埋設管内に人が入れないため、推進
完了後に埋設管内に設置したレーザ照射器等の測量機器
を管内から回収．撤去ができないという問題と、また、
小口径管の曲線推進では測量機器の設置も困難としいう
結果から、小口径管での曲線推進には光学測量が不可能
であった。

【０００６】このため、本発明は小口径管の曲線推進で
も埋設管内に設置したレーザ照射器等の測量機器を容易
に回収．撤去できる測量機器の管内設置装置を提供する
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、埋設
管内に２本並列に配設された送泥用配管及び排泥用配管
の所定の位置に、前記送泥用配管及び排泥用配管が自在
に前後にスライド可能なようにメガネ状に貫設したスラ
イド助成パイプと、前記スライド助成パイプの上部でメ
ガネ状のスライド助成パイプを固定するとともに測量機
器を搭載するための架台と、前記スライド助成パイプよ
り大きな径をもちスライド助成パイプの前後に所定の間
隔で送泥用配管及び排泥用配管に固定したスライド幅制
御用リングとにより構成されている。

【０００８】スライド助成パイプとしては、内部で送泥
用配管や排泥用配管が自在に前後にスライドできる程度
の径をもつパイプを用いればよく、鋼管パイプ等が用い
られる。

【０００９】架台としては、送泥用配管や排泥用配管に
貫設したメガネ状のスライド助成パイプを固定し、上部
に光学測量機器を搭載できる平滑な板により構成されて
いる。光学測量機器の固定方法としては、一般に用いら
れているボルト、ナットによる固定方法等を用いればよ
い。

【００１０】スライド幅制御用リングとしては、埋設管
の曲線半径を考慮して送泥用配管や排泥用配管が前後に
スライド可能な距離をおいて、前後の送排泥用配管に固
定する。スライド幅制御用リングの取り付けとしては、
推進完了後、撤去が容易なように分割したリングをボル
ト、ナット等により締め付けて固定する方法が用いられ
る。

【００１１】埋設管が曲線区間に入ると埋設管継手部の
外側の開口により内側と外側の長さが異なってくること
になり、外側の配管が内側の配管より多く移動すること
となるが、本発明のスライド助成パイプにより、送泥用
配管と排泥用配管は所定の距離だけスムーズに前後進す
ることができる。このため、光学測量機器は送泥用配管
や排泥用配管に左右されることなく維持できる。また、
推進完了後の光学機器等の撤去は、送泥用配管と排泥用
配管を引き抜くと、スライド幅制御用リングまでの長さ
までスライド助成パイプは滑るが、スライド幅制御用リ
ングに止められて、送泥用配管と排泥用配管とともに回
収されることとなる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の形態を図面に基づ
いて説明する。図１及び図２は、本発明による推進測量
器の管内設置装置１の全体を説明する平面図及び横断面
図である。埋設管９内には、送泥用配管６と排泥用配管
７が並列に配設されている。送泥用配管６と排泥用配管
７には、推進測量機器８であるレーザ照射器等が見通せ
る範囲内の所定の位置に、スライド助成パイプ２がメガ
ネ状に貫設されている。スライド助成パイプ２は、円形
の板状の架台３の下部で固定されている。架台３上に
は、推進測量機器８が搭載され、ボルト、ナット等によ
って固定される。送泥用配管６と排泥用配管７の配設位
置は、掘進機１０の機種等によって左右が入れ代わるこ
とがある。

【００１３】図３は、推進測量機器８の管内設置装置１
を説明する縦断面図である。スライド助成パイプ２の前
後には、埋設管９の曲線半径に応じてスライドが可能な
ように所定の間隔をおいて、スライド幅制御用リング
４、５が固定されている。スライド幅制御用リング４、
５の構造としては、撤去がしやすいように分割した構造
としてボルト、ナット等で緊結して固定する方法が用い
られる。

【００１４】図４は、直線部推進時の管内設置装置１の
状況を説明する平面図である。埋設管の設計曲線半径を
想定して、掘進機１０から所定の間隔をもった位置に管
内設置装置１が設置されている。通常、送泥用配管６と
排泥用配管７の長さは、埋設管９の長さに合わせて製作
され、埋設管の接続時と並行して接続されていく。直線
部では、送泥用配管６と排泥用配管７の長さに変化はな
く、管内設置装置１も偏向することなく推進埋設がおこ
なわれていく。

【００１５】図５は、曲線推進時の管内設置装置１の状
況を説明する平面図である。曲線始点から掘進機１０は
所定の方向に偏向され、掘進されていく。掘進機１０に
後続する埋設管９は、掘進機１０が構成した掘削穴に追
随して曲線を形成していく。埋設管９は、各継手部の曲
線外側で開口して曲線を形成していくこととなり、埋設
管９内では各配管６、７が曲線形成とともにスライドす
る。このスライド量は曲線外側ほど多くなり、埋設管９
内に配設された送泥用配管６と排泥用配管７では、本実
施例において曲線外側となる送泥用配管６の方が多くス
ライドすることとなる。スライド助成パイプ２は、送泥
用配管６と排泥用配管７のスライドに対し、余裕をもっ
た径で貫設されているので、送泥用配管６や排泥用配管
７は自在にスライドできる。

【００１６】次に、推進測量の管内設置装置１及びレー
ザ照射器等の測量機器８の撤去．回収方法について説明
する。推進埋設施工が完了すると、到達立坑側より掘進
機１０が撤去され、発進立坑または到達立坑側のどちら
かより送泥用配管６と排泥用配管７を牽引しながら回収
していく。送泥用配管６及び排泥用配管７の牽引にとも
なってスライド助成パイプ２は、スライドしてその場所
に残ろうとするが、前後のどちらかのスライド制御用リ
ング４、５に当接することによって、各配管６、７とと
もに牽引されて回収される。

【００１７】

【発明の効果】以上に述べたとおり、本発明の管内設置
装置により、小口径管の曲線推進施工の推進測量でも、
埋設管内の送泥用配管や排泥用配管による異なったスラ
イドにも自在に対応できる機構となっているので、管内
設置装置が大きく偏向したり、無理な偏向力がかかるこ
とがなくなった。また、管内設置装置のスライド制御用
リングにより、送泥用配管や排泥用配管の撤去とともに
容易に管内設置装置及び推進測量機器の回収がおこなえ
るようになった。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の推進測量機器の管内設置装置全体を説
明する平面図である。

【図２】本発明の推進測量機器の管内設置装置を説明す
る横断面図である。

【図３】本発明の推進測量機器の管内設置装置全体を説
明する縦断面図である。

【図４】直線部推進時の管内設置装置の状況を説明する
平面図である。

【図５】曲線部推進時の管内設置装置の状況を説明する
平面図である。

【符号の説明】

１ 管内接装置 ２ スライド助成パイプ ３ 架台 ４ 前部スライド制御用リング ５ 後部スライド制御用リング ６ 送泥用配管 ７ 排泥用配管 ８ 推進測量機器 ９ 埋設管 １０ 掘進機

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】掘進機とそれに後続する埋設管とを発進立
   坑内より順次推進埋設することによって地中に管路を敷
   設する推進工法の泥水加圧型推進工法で、前記掘進機あ
   るいは埋設管の水平あるいは垂直位置を光学的に測量す
   る機器を管内に設置する装置であって、埋設管内に２本
   並列に配設された送泥用配管及び排泥用配管の所定の位
   置に、前記送泥用配管及び排泥用配管が自在に前後にス
   ライド可能なようにメガネ状に貫設したスライド助成パ
   イプと、前記スライド助成パイプの上部でメガネ状のス
   ライド助成パイプを固定するとともに測量機器を搭載す
   るための架台と、前記スライド助成パイプより大きな径
   をもちスライド助成パイプの前後に所定の間隔で送泥用
   配管及び排泥用配管に固設したスライド幅制御用リング
   とにより構成されることを特徴とする推進測量機器の管
   内設置装置。