JPH09221690A - 冷凍機用潤滑油 - Google Patents

冷凍機用潤滑油

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JPH09221690A
JPH09221690A JP30126496A JP30126496A JPH09221690A JP H09221690 A JPH09221690 A JP H09221690A JP 30126496 A JP30126496 A JP 30126496A JP 30126496 A JP30126496 A JP 30126496A JP H09221690 A JPH09221690 A JP H09221690A
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JP
Japan
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acid
ester
cyclohexene
lubricating oil
trimethylhexyl
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JP30126496A
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English (en)
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Mikio Saitou
未来生 斎藤
Yasuyuki Kawahara
康行 川原
Michihide Tokashiki
通秀 渡嘉敷
Yasuhisa Yoshida
安久 吉田
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New Japan Chemical Co Ltd
Original Assignee
New Japan Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加水分解安定性が良好で且つ経済性も優れた
冷凍機用基油エステルを提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係る冷凍機用潤滑油は、一般式
(1)で表される脂環式ポリカルボン酸エステルの1種
又は2種以上を含有することを特徴とする。 【化1】 [式中、Aはシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を
表す。R1は水素原子又はメチル基を表す。Xは水素原
子又は基COOR4を表す。Yは水素原子又は基COO
R5を表す。R2、R3、R4、R5は同一又は異なっ
て、炭素数3〜18の分岐状のアルキル基、炭素数3〜
10のシクロアルキル基、炭素数1〜18の直鎖状のア
ルキル基を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機用潤滑油に
関する。更に詳しくは、フロンを冷媒として用いるカー
クーラー、冷蔵庫、ルームエアコン或いは大型冷凍機等
の圧縮機の潤滑油に関するものであり、特に分子中に塩
素を含まないハイドロフルオロカーボン、即ち、HFC
−134a、HFC−134、HFC−125、HFC
−32、HFC−143a及びそれらの混合物に例示さ
れる冷媒用の潤滑油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機の冷媒としては、分子中に
塩素を含むフロン、例えばCFC−11(トリクロロモ
ノフルオロメタン)、CFC−12(ジクロロジフルオ
ロメタン)、HCFC−22(モノクロロジフルオロメ
タン)等のフロンが使用されてきた。ところが、これら
の揮発物がオゾン層を破壊したり、地球温暖化の原因と
なり、人体や地球環境に様々な悪影響を及ぼすことが徐
々に判明してきた。それに伴い、CFCは既に製造禁止
となり、HCFCは段階的に数量を減らしていくことが
国際的な取り決めとなっている。そこで、近年、塩素原
子を含有せず、オゾン層を破壊することのないHFC−
134aを代表とする代替フロンに切りかえられつつあ
る。
【0003】一方、冷凍機用の潤滑油の基本性能とし
て、冷媒との相溶性、電気絶縁性、耐加水分解性等が挙
げられている。
【0004】従来の塩素含有フロンは、鉱油系潤滑油と
相溶性が良好であるため、冷凍機用潤滑剤として鉱油系
潤滑油が用いられていた。ところが、HFC−134a
等の代替フロンは、塩素含有フロンに比べて分子極性が
より高いため、鉱油系潤滑油と相溶性が不良である。
【0005】そこで、代替フロン用潤滑油として、相溶
性の良好なポリグリコール類(ポリアルキレングリコー
ル、ポリエーテル)或いはエステル類が使われるように
なってきた。
【0006】このうち、ポリグリコール類は電気絶縁性
に問題があり、カーエアコン圧縮機には使用可能である
が、モーター内蔵型の密閉型冷凍圧縮機には使用不能で
ある。一方、エステル類は電気絶縁性が高いのでいずれ
の用途にも使用可能であり、特にネオペンチルポリオー
ルと一価のカルボン酸のエステルが実用に供されてい
る。
【0007】しかし、これらのポリオールエステルでも
直鎖のカルボン酸のエステルは加水分解に弱く、分岐カ
ルボン酸と直鎖の酸の混合酸或いは分岐カルボン酸のみ
のエステルが用いられている。それでも加水分解安定性
は充分でなく、冷凍機の組立や補修の際には空気や水分
の管理が重要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明は、加水分解安定性が良好で且つ経済性も優
れた冷凍機用基油エステルを提供することが課題とな
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討の結果、シクロアルカンポリカル
ボン酸又はシクロアルケンポリカルボン酸のエステル中
の特定の化合物が所定の目的を達成することを見いだ
し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明に係る冷凍機用潤滑油は、一
般式(1)で表される脂環式ポリカルボン酸エステル
(以下「本エステル」という。)の1種又は2種以上を
含有することを特徴とする。
【0011】
【化2】 [式中、Aはシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を
表す。R1は水素原子又はメチル基を表す。Xは水素原
子又はCOOR4を表す。Yは水素原子又はCOOR5
を表す。R2、R3、R4、R5は同一又は異なって、
炭素数3〜18の分岐状のアルキル基、炭素数3〜10
のシクロアルキル基又は炭素数3〜18の直鎖状のアル
キル基を表す。]
【0012】本エステルは、所定の酸成分とアルコール
成分とを常法に従って、好ましくは窒素等の不活化ガス
雰囲気下、エステル化触媒の存在下又は無触媒下で加熱
攪拌しながらエステル化することにより調製される化合
物である。
【0013】本発明に係る酸成分としては、シクロアル
カンポリカルボン酸又はシクロアルケンポリカルボン酸
及びそれらの酸無水物が挙げられ、1種若しくは2種以
上の化合物を混合して用いることが可能である。
【0014】具体的には、1,2−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1,
3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸及びそれらの酸無水物が例示され、中でも1,2−シ
クロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シク
ロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−
ジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸、4−メチル−4−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸及びそれらの酸無水物が好まし
い。
【0015】本エステルを構成するアルコール成分とし
ては、炭素数3〜18の分岐アルコール、炭素数3〜1
0のシクロアルコール又は炭素数3〜18の直鎖状アル
コールが挙げられる。
【0016】具体的な分岐状アルコールとしては、イソ
プロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、イ
ソペンタノール、イソヘキサノール、2−メチルヘキサ
ノール、1−メチルヘプタノール、2−メチルヘプタノ
ール、イソヘプタノール、2−エチルヘキサノール、2
−オクタノール、イソオクタノール、3,5,5−トリ
メチルヘキサノール、イソデカノール、イソウンデカノ
ール、イソドデカノール、イソトリデカノール、イソテ
トラデカノール、イソヘキサデカノール、イソオクタデ
カノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール等が例
示される。
【0017】又、シクロアルコールとしては、シクロヘ
キサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシク
ロヘキサノール等を例示できる。
【0018】更に、直鎖状アルコールとしては、n−プ
ロパノール、n−ブタノール,n−ペンタノール、n−
ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール,
n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデカノー
ル、n−ドデカノール,n−テトラデカノール、n−ヘ
キサデカノール、n−オクタデカノール等が例示でき
る。
【0019】アルコール成分は、上記アルコールを単独
で用いることも可能であり、又、2種以上のアルコール
を用いてエステル化することも可能である。
【0020】エステル化反応を行うに際し、アルコール
成分は、例えば酸成分1当量に対して1.0〜1.5当
量、好ましくは1.05〜1.2当量程度用いられる。
【0021】更に、上記酸成分、アルコール成分の代わ
りに当該酸成分の低級アルコールエステル及び/又は当
該アルコール成分の酢酸エステル、プロピオン酸エステ
ル等を用いて、エステル交換反応により脂環式ポリカル
ボン酸エステルを得ることも可能である。
【0022】エステル化触媒としては、ルイス酸類、ア
ルカリ金属類、スルホン酸類等が例示され、具体的に、
ルイス酸としては、アルミニウム誘導体、スズ誘導体、
チタン誘導体が例示され、アルカリ金属類としてはナト
リウムアルコキシド、カリウムアルコキシド等が例示さ
れ、更に、スルホン酸類としてはパラトルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸、硫酸等が例示できる。その使用
量は、例えば、原料である酸成分及びアルコール成分の
総重量に対して0.1〜1.0重量%程度用いられる。
【0023】エステル化温度としては、150℃〜23
0℃が例示され、通常、3〜30時間で反応は完結す
る。
【0024】エステル化反応終了後、過剰の原料を減圧
下または常圧下にて留去する。引き続き、慣用の精製方
法、例えば、液液抽出、減圧蒸留、活性炭処理等の吸着
精製等により、エステルを精製することが可能である。
【0025】又、本発明に係る脂環式ポリカルボン酸エ
ステルは、相当する芳香族ポリカルボン酸エステルを核
水添することによっても得ることができる。
【0026】かくして得られる脂環式ポリカルボン酸エ
ステルの中でも、特に、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジイソブチル、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸ジシクロヘキシル、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジイソヘプチル、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジ(2−エチルヘキシル)、1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシ
ル)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6
−ジメチル−4−ヘプチル)、1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸ジイソデシル、1,2−シクロヘキサンジ
カルボン酸ジイソウンデシル、4−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸ジシクロヘキシル、4−シクロヘ
キセン−1,2−ジカルボン酸ジイソヘプチル、4−シ
クロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ(2−エチルヘ
キシル)、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
ジ(3,5,5,−トリメチルヘキシル)、3−メチル
−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5
−トリメチルヘキシル)、4−メチル−1,2−シクロ
ヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキ
シル)、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、4
−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、1,2,4,
5−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラ(3,5,
5−トリメチルヘキシル)よりなる群から選ばれる1種
若しくは2種以上のエステル等が推奨される。
【0027】上記の脂環式ポリカルボン酸エステルは、
対応する芳香族ポリカルボン酸エステルや脂肪族ジエス
テル等に比較して著しく加水分解安定性が高い特長があ
る。更に、従来一般的に用いられてきたネオペンチルポ
リオールエステルに比べて加水分解安定性が同等若しく
はそれ以上である。
【0028】一般に、エステルが水と共存する状態で高
温にさらされたとき、所定のカルボン酸とアルコールに
分解する。ここでエステルの加水分解物の酸価の上昇が
小さければ安定性が大と考えられる。高温での安定性を
比較すると脂肪族ジカルボン酸エステル、芳香族ポリカ
ルボン酸エステル類類は酸価の上昇が大きいが、シクロ
アルカンポリカルボン酸エステル又はシクロアルケンポ
リカルボン酸エステルは酸価の上昇が小さい。また金属
表面の見かけの変化もほとんどない。
【0029】潤滑油中に於ける本エステルの含有量とし
ては10重量%以上が推奨される。10重量%未満では
加水分解安定性の面で劣る。
【0030】更に、本発明に係る冷凍機用潤滑油は、当
該エステル以外のエステル(以下「併用エステル」とい
う)の1種若しくは2種以上の化合物を混合することも
可能である。
【0031】併用エステルとしては、アジピン酸エステ
ル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、フタ
ル酸エステル、トリメリット酸エステル、及びポリオー
ルエステル等が挙げられるが、体積固有抵抗、フロンと
の相溶性、粘度等の物性バランスを考慮した場合、ネオ
ペンチルポリオールと一価のカルボン酸からなるポリオ
ールエステルが特に好ましい。ポリオールエステルは、
多価アルコール成分としてネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール等、又、酸成分としてイソ酪酸、2−
エチル酪酸、イソバレリン酸、ピバリン酸、シクロヘキ
サンカルボン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルペ
ンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン
酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸等からなるエス
テルが推奨される。
【0032】潤滑油中における併用エステルの含有量と
しては、10〜90重量%が推奨される。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明に係る冷凍機用潤滑油に
は、基油の性能を向上させるために酸化防止剤、金属不
活性剤、摩耗防止剤、消泡剤、加水分解抑制剤等の添加
剤の1種又は2種以上を適宜配合することも可能であ
る。所定の効果を奏する限り特に限定されるものではな
いが、その具体的な例を以下に示す。
【0034】酸化防止剤としては、フェノール系、アミ
ン系、硫黄系等のものがあり、例えば2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−メチレン
ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,
2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、フェニル−α−ナフチルアミン、オクチルフェ
ニル−α−ナフチルアミン、p,p’−ジオクチルジフ
ェニルアミン、ジベンジルジサルファイド等を用いるこ
とができる。これらの酸化防止剤は、通常、基油に対し
て0.01〜5.0重量%,好ましくは0.1〜2.0
重量%添加するのが良い。
【0035】金属不活性剤としては、ベンゾトリアゾー
ル、アルキルベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾト
リアゾール、チアジアゾール誘導体等を使用できる。こ
れらの金属不活性剤は、基油に対して0.01〜1.0
重量%添加するのが良い。
【0036】摩耗防止剤としては、トリクレジルホスフ
ェート、クレジルジフェニルホスフェート、アルキルフ
ェニルホスフェート類、トリブチルホスフェート、ジブ
チルホスフェート等のりん酸エステル類、トリブチルホ
スファイト、ジブチルホスファイト、トリイソプロピル
ホスファイト等の亜りん酸エステル類が一般的である。
これらの摩耗防止剤は、基油に対して0.01〜5.0
重量%、好ましくは0.01〜2.0重量%添加するの
が良い。
【0037】消泡剤としては、液状シリコーンが適して
おり、好ましくは基油に対して0.0005〜0.01
重量%の量で添加される。
【0038】加水分解抑制剤としては、エポキシ化合
物、例えば、アルキルグリシジルエーテル類、アルキレ
ングリコールグリシジルエーテル類、脂環式エポキシ化
合物類、フェニルグリシジルエーテル及びその誘導体で
あり、当該添加量としては、基油に対して0.05〜
2.0重量%が適当である。
【0039】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を詳しく説明す
る。尚、各例における潤滑油の特性は、以下の方法によ
り評価した。
【0040】加水分解安定性試験 内径6.6mm、高さ30cmのガラス試験管に長さ4cmの
鉄、銅及びアルミの針金を入れ、試料エステルを2.0
g、蒸留水を0.2g秤りとる。アスピレーターで脱気
しながらその試験管を封じ、オーブンに入れて175℃
で20時間加熱する。その後試料を取り出し、酸価を測
定するとともに針金の表面状態を目視にて観察し、以下
のように3段階に評価する。 ○:変化なし △:若干の変色みられる ×:黒色、または褐色に変化した
【0041】動粘度 ウベローデ粘度計を用いてJIS−K−2283に準拠
して測定する。
【0042】体積固有抵抗 JIS−C−2101に準拠して25℃にて測定する。
【0043】フロン相溶性試験 ガラス管に試料油が10重量%となるように試料油とH
FC−134aを加えて封管し、−60℃〜100℃で
の二相分離温度を測定する。
【0044】製造例1 攪拌機、温度計、冷却管付き水分分留器を備えた4ツ口
フラスコ1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物
(本品は4−シクロヘキセン−1、2−ジカルボン酸無
水物を核水添することにより調整した)243.2g
(1.6モル)及びイソヘプタノール408.3g
(3.5モル)を仕込み、金属触媒存在下、減圧下にて
200℃まで昇温した。生成した水を水分分留器にとり
ながらエステル化反応を約9時間行った。反応後、過剰
のイソヘプタノールを蒸留で除去し、苛性ソーダで中和
し、その後中性になるまで水洗した。その後、活性炭処
理を行い、濾過後、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸ジイソヘプチル483.0gを得た。酸価及び流動点
を第1表に示す。
【0045】製造例2〜11 製造例1と同様の方法により、第1表に示す各エステル
を得た。各エステルの酸価及び動粘度を第1表に示す。
【0046】製造例12〜20 製造例1と同様の方法により、第2表に示す各エステル
を得た。各エステルの酸価及び動粘度を第2表に示す。
【0047】製造例21 トリメリット酸無水物192.0g(1.0モル)、2
−エチルヘキサノール429.0g(3.3モル)を原
料とし、製造例1と同じ方法でエステル化し、トリメリ
ット酸トリオクチル513.0gを得た。トリメリット
酸トリオクチルエステル80.0g(0.15モル)を
オートクレーブにとり、核水素化触媒存在下、温度13
0℃、水素圧力50kg/cm2Gの条件下で1時間反応を
行い、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸トリ
(2−エチルヘキシル)75.0gを得た。酸価及び動
粘度を第2表に示す。
【0048】製造例22 製造例21と同様の方法により、ピロメリット酸テトラ
(3,5,5−トリメチルヘキシル)を核水添すること
により1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸テトラ(3,5,5−トリメチルヘキシル)を調製し
た。酸価及び動粘度を第2表に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】製造比較例1〜4 製造例1と同様の方法により、第3表に示す各エステル
を得た。各エステルの酸価及び動粘度を第3表に示す。
【0052】製造比較例5 原料としてピロメリット酸部分無水物及び3,5,5−
トリメチルヘキサノールを用い、製造例1と同様の方法
によりエステル化し、ピロメリット酸テトラ(3,5,
5−トリメチルヘキシル)を得た。酸価及び流動点を第
3表に示す。
【0053】
【表3】
【0054】実施例1〜11 製造例1〜11で得られたエステルの加水分解安定性を
評価した。得られた結果を第4表に示す。
【0055】実施例12〜22 製造例12〜22で得られたエステルの加水分解安定性
を評価した。得られた結果を第5表に示す。
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】比較例1〜5 製造比較例1〜5で得られたエステルの加水分解安定性
を評価した。得られた結果を第6表に示す。
【0059】比較例6〜11 市販の可塑剤用として用いる脂肪族二塩基酸エステル及
び芳香族エステルを比較例6〜11のエステルとし、そ
れらの加水分解安定性を評価した。得られた結果を第6
表に示す。
【0060】
【表6】
【0061】実施例23 1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−
トリメチルヘキシル)とペンタエリスリトールテトラ
(3,5,5−トリメチルヘキサノエート)とを重量比
1:1で混合し、得られた混合エステルの動粘度、体積
固有抵抗、フロン相溶性及び加水分解安定性を測定し
た。その結果を第7表に示す。
【0062】実施例24 1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−
トリメチルヘキシル)、ペンタエリスリトールテトラ
(3,5,5−トリメチルヘキサノエート)、トリメチ
ロールプロパントリ(3,5,5−トリメチルヘキサノ
エート)を重量比1:1:1で混合し、得られた混合エ
ステルの動粘度、体積固有抵抗、フロン相溶性及び加水
分解安定性を測定した。その結果を第7表に示す。
【0063】比較例12〜13 製造比較例1〜2のエステルを比較例12〜13のエス
テルとして用い、実施例23と同様の方法により体積固
有抵抗、フロン相溶性を測定した。その結果を第7表に
示す。
【0064】
【表7】
【0065】
【発明の効果】本発明に係る冷凍機用潤滑油は、従来か
ら冷凍機油に用いられているポリオールエステルに比べ
て加水分解安定性が良好である。従って、酸価の上昇が
格段に小さく、金属の表面変化も少ない。またポリオー
ルエステルと併用したときも加水分解安定性は改善さ
れ、更に低温でフロンとの相溶性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 安久 京都府京都市伏見区葭島矢倉町13番地 新 日本理化株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される脂環式ポリカル
    ボン酸エステルの1種又は2種以上を含有することを特
    徴とする冷凍機用潤滑油。 【化1】 [式中、Aはシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を
    表す。R1は水素原子又はメチル基を表す。Xは水素原
    子又はCOOR4を表す。Yは水素原子又はCOOR5
    を表す。R2、R3、R4、R5は同一又は異なって、
    炭素数3〜18の分岐状のアルキル基、炭素数3〜10
    のシクロアルキル基又は炭素数3〜18の直鎖状のアル
    キル基を表す。]
  2. 【請求項2】 脂環式ポリカルボン酸エステルが、1,
    2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン
    −1,2−ジカルボン酸及びそれらの無水物よりなる群
    から選ばれる1種若しくは2種以上の化合物を酸成分と
    するエステルである請求項1に記載の冷凍機用潤滑油。
  3. 【請求項3】 脂環式ポリカルボン酸エステルが、シク
    ロヘキサノール、イソヘプタノール、2−エチルヘキサ
    ノール及び3,5,5−トリメチルヘキサノールよりな
    る群から選ばれる1種若しくは2種以上の化合物をアル
    コール成分とするエステルである請求項1又は請求項2
    に記載の冷凍機用潤滑油。
  4. 【請求項4】 脂環式ポリカルボン酸エステルが、1,
    2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル、1,2
    −シクロヘキサンジカルボン酸ジシクロヘキシル、1,
    2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソヘプチル、1,
    2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチルヘキシ
    ル)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,
    5,5−トリメチルヘキシル)、1,2−シクロヘキサ
    ンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチル−4−ヘプチ
    ル)、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシ
    ル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソウンデ
    シル、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジシ
    クロヘキシル、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
    ン酸ジイソヘプチル、4−シクロヘキセン−1,2−ジ
    カルボン酸ジ(2−エチルヘキシル)、4−シクロヘキ
    セン−1,2−ジカルボン酸ジ(3,5,5,−トリメ
    チルヘキシル)、3−メチル−1,2−シクロヘキサン
    ジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、
    4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ
    (3,5,5−トリメチルヘキシル)、3−メチル−4
    −シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ(3,5,
    5−トリメチルヘキシル)、4−メチル−4−シクロヘ
    キセン−1,2−ジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメ
    チルヘキシル)、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
    ラカルボン酸テトラ(3,5,5−トリメチルヘキシ
    ル)よりなる群から選ばれる1種若しくは2種以上のエ
    ステルである請求項1に記載の冷凍機用潤滑油。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表されるR2、R3、R
    4及びR5中に占める炭素数3〜18の直鎖状のアルキ
    ル基の含有量が、50モル%以下である請求項1〜4の
    いずれかの請求項に記載の冷凍機用潤滑油。
  6. 【請求項6】 脂環式ポリカルボン酸エステルの含有率
    が、10重量%以上である請求項1〜5のいずれかの請
    求項に記載の冷凍機用潤滑油。
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