JPH09221334A - ガラス母材の延伸方法 - Google Patents

ガラス母材の延伸方法

Info

Publication number
JPH09221334A
JPH09221334A JP8310866A JP31086696A JPH09221334A JP H09221334 A JPH09221334 A JP H09221334A JP 8310866 A JP8310866 A JP 8310866A JP 31086696 A JP31086696 A JP 31086696A JP H09221334 A JPH09221334 A JP H09221334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
glass base
outer diameter
stretching
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8310866A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3932585B2 (ja
Inventor
Tatsuhiko Saito
達彦 斎藤
Sumio Hoshino
寿美夫 星野
Masumi Ito
真澄 伊藤
Yuichi Oga
裕一 大賀
Toshio Danzuka
俊雄 彈塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP31086696A priority Critical patent/JP3932585B2/ja
Publication of JPH09221334A publication Critical patent/JPH09221334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3932585B2 publication Critical patent/JP3932585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ用ガラス母材を所望の外径を有す
る延伸体に精度良く延伸するための方法を提供する。 【解決手段】 ガラス母材の一端から他端に向かって該
ガラス母材の所定部位を順次加熱して軟化させながら該
ガラス母材の一端に引っ張り応力を加えることにより、
該ガラス母材を延伸する。この延伸動作では、該ガラス
母材の軟化部分の外径を測定しながら、該軟化部の外径
が予め設定された制御外径の設定値に一致するよう、該
引っ張り応力を調節している。特に、この方法は、少な
くとも延伸終了までの所定期間中、あるいは延伸開始か
ら所定期間中、前記制御外径の設定値を変化させること
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバ用ガ
ラス母材を延伸する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバ用ガラス母材を所望の
外径に延伸する方法としては、抵抗加熱炉などのヒータ
ーによりガラス母材の一方の端部から順次加熱軟化させ
て引っ張り応力などを加え、縮径されたガラス母材の外
径を非接触の外径測定器によって測定しながら、得られ
た測定値が目標値である制御外径値と一致するよう、ガ
ラス母材に引っ張り応力を加えるために上側及び下側チ
ャックの移動速度を制御する方法などが知られている。
なお、このような制御方法は、例えば、特開平4-83726
号公報、特開昭56-45843号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の延伸方法では、
得られる延伸体の外径を所望の値とするため、ガラス母
材の一部であって、引っ張り応力が加えられた状態で加
熱されることにより、テーパ状に変形した軟化部の所定
の位置の外径を外径測定器で測定し、測定した外径が設
定値である制御外径値と一致するようにガラス母材を加
熱炉に送り込むための上側チャックの移動速度と、該加
熱炉からガラス母材を引き出すための下側チャックの移
動速度(該ガラス母材に所定の引っ張り応力を加えるた
め、下側チャックの移動速度は上側チャックの移動速度
よりも早い)を制御している。
【0004】そのため、得られた延伸体の外径(以下、
仕上り外径という)は制御外径の設定値よりも幾らか小
さい値となるが、ガラス母材の両端部付近を除く、一定
の外径を有する中央部分(定常部分)を延伸していると
きは、制御外径の設定値と仕上り外径との差が一定で安
定している。このため、測定位置での外径から仕上り外
径までの縮径を見込んだ値を制御外径として設定し、上
記上側チャックの移動速度又は下側チャックの移動速度
をフィードバック制御すれば、所望の仕上り外径にガラ
ス母材を延伸することができる。
【0005】しかし、ガラス母材の両端は円錐状の形状
に端末処理がなされており、その外径が大きく変化して
いるために、ガラス母材の中央部分(定常部分)を延伸
するときと同じ制御外径の設定値に一致させるようガラ
ス母材に引っ張り応力を加えると、両端部付近では一定
の仕上り外径が得られない。具体的には、得られる延伸
体の両端部付近以外の定常部分ではその外径が一定で所
望の縮径が得られるが、両端部のテーパ部では、仕上り
外径が大きくなる(図10(a)、(b)参照)。特
に、図10(b)に示されたように、延伸開始部が太く
なった場合に、その後に続く部分がその反動で細くな
る。
【0006】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、光ファイバ用ガラス母材を所望の
外径を有する延伸体に精度良く延伸するための延伸方法
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る延伸方法
は、図1に示されたように、所定の外径を有する定常部
分10の第1端及び第2端(図中の矢印P1及びP2で
示された部分)のそれぞれに、該定常部分10よりも小
さい外径を有する第1及び第2テーパー部11a、11
bが設けられたガラス母材1を長手方向に延伸し、所望
の外径を有する延伸体100を得る方法である。このガ
ラス母材1の内部には、長手方向に延びた、光ファイバ
のコアとなるべき領域(以下、コア領域という)10a
が設けられており、そして、上記第1及び第2テーパー
部11a、11bには取り扱いを容易にするためのダミ
ー棒12a、12bが取り付けられている。一方、延伸
体100は、所望の外径を有する定常部分110(長手
方向に延びたコア領域110aを含む)の両端(図中の
矢印P11、P12で示された部分であって、ガラス母
材1の定常部分10の各端P1、P2にそれぞれ対応し
ている)にテーパー部111a、111b(ガラス母材
1の第1及び第2テーパー部11a、11bに対応して
いる)を有している。
【0008】具体的に、この発明に係る延伸方法は、図
2に示された延伸装置によって実行される。当該延伸方
法では、まず上述のガラス母材1のダミー棒12bが上
側チャック13に把持されるとともに、該ガラス母材1
のダミー棒12aが下側チャク14に把持されることに
より、該ガラス母材1が図2の延伸装置にセットされ
る。上側チャック13はガラス母材1を所定の速度(第
1の速度)で図中の矢印S1で示された方向に沿って、
ヒーター9内に送り込む。これにより、ガラス母材1
は、第1テーパー部11aから第2テーパー部11bに
向かって順次抵抗加熱炉などのヒーター9内に位置する
部分(加熱部分)が加熱され、該加熱部分を含む所定部
分(軟化部分200)が軟化する(加熱工程)。一方、
下側チャック14は、上記上側チャック13の移動方向
に沿って(矢印S1で示された方向に一致する矢印S2
で示された方向に沿って)該上側チャック13よりも早
く移動することにより、該上側チャック13と協働して
所定部分が軟化しているガラス母材1に引っ張り応力を
加える(延伸工程)。これにより、該ガラス母材1は上
側チャック13の移動距離と下側チャック14の移動距
離の差だけ延伸された延伸体が得られる。なお、延伸体
100の外径制御は、上記ガラス母材1の軟化部分20
0における所定部位15の外径を外径測定器6で測定し
ながら、得られる測定値を予め設定された制御外径の設
定値に一致させるよう、制御部7が、上側チャック13
及び下側チャック14の少なくともいずれか一方の移動
速度をフィードバック制御することにより行われる(制
御工程)。
【0009】特に、この発明に係る延伸方法は、少なく
とも、上記ガラス母材1の定常部分10の第2端P2と
ヒーター9の開口位置(図中、Qで示された位置)との
間隔が所定値になった時点から延伸終了時点までの期間
中、上記制御外径の設定値を変化させることを特徴とし
ている。なお、この制御外径の設定値の変更は、ヒータ
ー9内へ送り込まれるガラス母材1の移動距離に対応し
て、段階的に減少させることも、あるいは連続的に変更
させることも可能である。
【0010】また、図2の延伸装置は、上側チャック1
3と下側チャック14の速度差(移動距離の差)を利用
してガラス母材1に所望の引っ張り応力を加えることに
より、得られる延伸体100の外径を調節している。そ
のため、この制御外径の設定値を変更する期間中におけ
る、延伸体100の外径制御は、上側チャック13及び
/又は下側チャック14の移動速度を、測定値を上記設
定値に一致させるよう調節することにより行われてい
る。特に、この速度制御には、所定の時点から延伸終了
時点までの間、ガラス母材1をヒーター9内へ送り込む
ための上記上側チャック13を停止させる動作が含まれ
る。なお、図2の延伸装置において、上側チャックの停
止は上記制御外径の設定値を0に設定することにより実
現できる。
【0011】さらに、この発明に係る延伸方法は、上述
のような延伸終了時点を含む所定期間だけでなく、延伸
開始時点から所定期間中においても、制御外径の設定値
を変更するようにしてもよい。すなわち、延伸開始時点
から、ガラス母材1の定常部分10の第1端P1とヒー
ターの開口位置Qとの間隔が所定値になった時点までの
期間中、上記制御外径の設定値を変化させる。
【0012】この制御外径の設定値の変更は、ヒーター
9内へ送り込まれるガラス母材1の移動距離に対応し
て、段階的に増加させることも、あるいは連続的に増加
させることも可能である。
【0013】なお、この明細書において、延伸開始時点
とは、少なくともガラス母材1に上側チャック13と協
働して引っ張り応力を加えるための下側チャック14が
移動し始めた時点をいい、延伸終了時点とは、該下側チ
ャック14が停止した時点をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る延伸方法
を、図1〜図9を用いて説明する。
【0015】図1において、延伸対象であるガラス母材
1は、その中央部が円柱状をなす。ガラス母材1の延伸
開始端側の端部(第1テーパ部)11a、該ガラス母材
1の延伸終了端側の端部(第2テーパ部)11bの両端
部は円錐状に端末処理がなされている。さらに、これら
第1及び第2テーパー部11a、11bの末端には取扱
の便宜のためダミー棒12a、12bが接合されてい
る。
【0016】図2は、この発明に係る延伸方法を実施す
るための延伸装置の構成を示す図であり、上記ガラス母
材1を延伸している途中状態を示している。この図2に
おいて、9は縦型加熱炉(抵抗加熱炉に含まれる)であ
る。200は延伸中のガラス母材2の引っ張り応力が加
えられた状態で加熱されることにより、テーパ状に変形
した部分であって、斜線で示してある。具体的には、縦
型加熱炉9の上端に対応する位置(図中、Qで示された
開口位置)から被加熱部3、外径被測定部位15を経
て、延伸体100の定常部分110の端部に至るテーパ
状の形状をなす部分をいう。被加熱部3は延伸中のガラ
ス母材1の縦型加熱炉9による被加熱部分であり、軟化
部200のうち縦型加熱炉9に入っている部分をいう。
210は、被加熱部3のうち、縦型加熱炉9の縦方向の
中心に位置する部分(以下、被加熱中心部という)をい
う。この被加熱中心210は、一般に他の部分と比較し
て最も高温でかつ粘度が低いため、ガラス母材1の移動
速度(ガラス母材1の太さなどの要因により可変)や引
っ張り応力に対し最も鋭敏に反応する部分である。
【0017】6は外径測定器であり、レーザ光線を発振
して軟化部200の所定部位15における外径を非接触
で測定する。この測定されるべき部位は、軟化部200
の開始端(開口位置Q)から進行方向(矢印S1、S2
で示される方向)に一定の距離だけ離れた最適位置が試
行錯誤により経験的に選ばれ、この部位15の外径と制
御外径の設定値とを比較することによりガラス母材1へ
加えられる引っ張り応力が調節される。
【0018】14は下側チャックであり、延伸対象であ
るガラス母材1の延伸開始端に位置するダミー棒12a
を把持する。13は上側チャックであり、該ガラス母材
1の延伸終了端に位置するダミー棒12bを把持する。
8は下側チャック14を矢印S2で示された方向に、所
定速度で移動させるための駆動モータ、5は上側チャッ
ク13を矢印S1で示された方向に、所定速度(下側チ
ャックよりも遅い)で移動させるための駆動モータであ
り、それぞれ協働して、ガラス母材1を延伸する。
【0019】図2の装置は、下側チャック14の移動速
度と上側チャック13の移動速度に差をつけることによ
り、ガラス母材1に引っ張り応力を加える。すなわち、
上側チャック13の単位時間当りの移動距離と下側チャ
ック14の単位時間当りの移動距離の差が単位時間当り
の延伸長となる。したがって、上側及び下側チャック1
3、14の移動速度の制御では、軟化部200の被測定
部位15における外径測定値と制御外径の設定値とを比
較し、測定値の方が大きいときは該上側チャック13と
下側チャック14との速度差を大きくするよう、また、
小さいときはこれらの速度差を小さくするように制御さ
れている。下側チャック14の引っ張り動作は、主にガ
ラス母材1を延伸するよう機能する。また、上側チャッ
ク13の送り動作は、ガラス母材1の移動速度及び移動
距離を規定するよう機能する。なお、これら上側及び下
側チャック13、14の速度制御は、ガラス母材1の外
径の変化による熱容量の変化を考慮して、ガラス母材1
の外径(特に定常部分10の外径)が小さいときは各チ
ャック13、14の移動速度を早く、大きいときは遅く
なるように制御する。
【0020】7は上記上側及び下側13、14の移動速
度及び移動距離をそれぞれ独立に調節するための制御ユ
ニットであり、外径測定器6で測定された被測定部位1
5の外径値と予め設定された制御外径の設定値とを比較
して、下側チャック14の移動速度、及び/又は上側チ
ャック13の移動速度を決定し、各駆動モータ8、5を
駆動させる。
【0021】次に、図2の延伸装置における、ガラス母
材1の延伸動作について図3(a)〜(c)を用いて説
明する。なお、上述された図3(a)〜(c)は、この
発明に係る延伸方法を時系列に表示した図である。
【0022】まず、予めその形状、大きさが分かってい
るガラス母材1は、加熱炉9を介してダミー棒12aが
下側チャック14に把持されるとともに、ダミー棒12
bが上側チャック13に把持されることにより、当該延
伸装置にセットされる(図3(a)参照)。一般に、ガ
ラス母材1のセッティングでは、該ガラス母材1の定常
部分10の下端(矢印P1で示された部分)が加熱炉9
の開口位置Qよりも上方に位置するように行われる(A
>0mm)。なお、セットされたガラス母材1のうち第
1テーパー部11aが長手方向に対して短い場合には、
該ガラス母材1の定常部分10の下端P1は加熱炉9内
に位置することもあるが、通常、この定常部分10の下
端P1と加熱炉9の開口位置Qとの間隔Aは、0mm〜
100mmの範囲に設定される。
【0023】ガラス母材1の定常部分10の延伸は、図
3(b)に示された状態から図3(c)に示された状態
へと連続的に行われる。すなわち、図3(b)は、上側
チャック13がセッティング位置(図中、破線で示され
た位置130に対応)からX1だけ移動し、下側チャッ
ク14がセッティング位置(図中、破線で示された位置
140に対応)からX2だけ移動した時点の状態(ガラ
ス母材1が(X2−X1)だけ延伸された状態)を示
す。また、図3(c)は、上側チャック13がセッティ
ング位置(図中、破線で示された位置130に対応)か
らX10だけ移動し、下側チャック14がセッティング
位置(図中、破線で示された位置140に対応)からX
20だけ移動した時点の状態(ガラス母材1が(X20
−X10)だけ延伸された状態)を示す。
【0024】このように、ガラス母材1の定常部分10
を延伸しているときは、その外径が一定になっているの
で、軟化部200の被測定部位15における外径に対し
て、仕上がり外径(延伸体100の定常部分110の外
径)は略一定の割合で縮径する。そのため、制御ユニッ
ト7は、外径測定器6から得られる測定部位15の外径
値と、制御外径の設定値とを比較し、該測定値が設定値
に一致するようガラス母材1に加えられる引っ張り応力
を調整している。具体的には、図2の延伸装置では、上
側チャック13の移動距離と下側チャック14の移動距
離との間に所定の差を与えることにより(上側チャック
13の単位時間当たりの移動距離よりも下側チャック1
4の単位時間当たりの移動距離を大きくすることによ
り)、ガラス母材1に引っ張り応力を加えているので、
該上側チャック13及び/又は下側チャック14の移動
速度を調整することにより、単位時間当たりの該ガラス
母材1の延伸長を変え、結果的に、得られる延伸体10
0の仕上がり外径を制御している。
【0025】次に、図3(c)に示されたように、ガラ
ス母材1の上端(図中、矢印P2で示された部分)と加
熱炉9の開口位置Qとの間隔Bが所定値になった時点以
降から延伸終了時点までの端部延伸動作を図5のフロー
チャートを用いて説明する。なお、以下の説明では、上
記間隔Bが負の数であるとき、該間隔Bは、図4(a)
に示されたように、ガラス母材1の定常部分10の上端
P2が加熱炉9内に入る前の状態を示すものとする。一
方、上記間隔Bが正の数であるとき、該間隔Bは、図4
(b)に示されたように、ガラス母材1の定常部分10
の上端P2が加熱炉9内に入った状態を示すものとす
る。
【0026】定常状態(図3(b)に示されたように、
ガラス母材1の定常部分10を延伸する定常部分延伸動
作が行われている状態)では、制御ユニット7は、外径
測定装置6からの測定値と制御外径の設定値とを一致さ
せるように、駆動モータ5、8を制御している(上側及
び下側チャック13、14の速度制御)。一方、図2の
延伸装置にセットされたガラス母材1の形状及びサイズ
は予め分っているため、制御ユニット7はガラス母材1
に関する情報と上側チャック13の移動距離とから、加
熱炉9の開口位置Qとガラス母材1の定常部分10の上
端P2との間隔Bを延伸終了時点まで監視している(ス
テップST1、ST2)。
【0027】そして、上記間隔Bが所定値a以上となっ
たとき、上述の定常状態における制御外径の設定値を変
更するよう、制御ユニット7は定常部分延伸動作から端
部延伸動作へ移行する。この端部延伸動作では、上記間
隔Bが少なくとも所定の条件(B≧β)を満たすまで、
制御外径の設定値を変更していく。
【0028】定常状態からこの端部延伸状態に移行した
段階では、該設定値を所定値だけ小さくし(ステップS
T6)、間隔Bが上記条件を満たしているか否かを判断
する(ステップST7)。もし、この条件が満たされて
いなければ、制御ユニット7は、続けて間隔Bを算出し
(ステップST3)、該設定値を変更する時期を規定す
る値αi(i=1,2,3,…;α1≦α2≦α3≦…)以
上であるか否かを判断する(ステップST4)。以後、
制御ユニット7は、上記条件が満たされるまで、変数i
をインクリメントしながら上述の設定値の変更動作を繰
り返す(ステップST3〜ST7)。なお、この明細書
において、延伸終了時点とは、少なくとも下側チャック
14が停止した時点を意味する。
【0029】実施例1 次に、具体的な端部延伸動作として、直径70mm(定
常部分10の直径)のガラス母材1を直径40mm(定
常部分110の直径)の延伸体100に延伸する実施例
1について説明する。
【0030】用意されたガラス母材1は、外径70m
m、長さ500mmの円柱状ガラス体(定常部分10)
と、その両端に取り付けられた、それぞれ長さ(ガラス
母材1における長手方向の長さ)100mmの円錐状ガ
ラス部(各テーパー部11a、11b)からなる。さら
に、該テーパー部11a、11bの端部にそれぞれ外径
30mmのダミー棒12a、12bが溶着接続されてい
る。
【0031】なお、定常状態(図3(b)に示されたよ
うに、該ガラス母材1の定常部分10を延伸している期
間)での延伸条件は、上側チャック13の設定速度が1
0.0mm/分、下側チャック14の設定速度が30.
6mm/分、そして、制御外径の設定値Dxが44.0
mmである。
【0032】この延伸動作では、まず上記上側チャック
13と下側チャック14の速度比を1.0:3.06に
維持しつつ、10分間かけて上側及び下側チャック1
3、14の移動速度を上記設定速度まで上昇させた(図
3(b)に示された定常状態)。その後、下側チャック
14の移動速度が一定に維持された状態で上側チャック
13の移動速度を、軟化部200の被測定部位15にお
ける外径変化を打ち消すように変化させるフィードバッ
ク制御(外径制御)を行いながら、用意されたガラス母
材1の定常部分10の延伸を行った。なお、制御ユニッ
ト7は、上述の外径制御(定常部分延伸動作)を行うと
ともに、この期間中、該定常部分延伸動作から端部延伸
動作へ切替えるため、既知のガラス母材1に関する情報
及び上側チャックの移動距離から、該定常部分10の上
端P2と加熱炉9の開口位置Qとの間隔Bを計算してい
る。
【0033】この実施例1の端部延伸動作では、上記間
隔Bが0mmのときに、定常状態での制御外径の設定値
Dxを0.5mm下げ(設定値は43.5mm)、上記
間隔Bが+10mmのときに設定値をさらに0.5mm
下げる(設定値は43.0mm)。そして、上記間隔B
が+20mmのときに上側チャック13を停止させ、下
側チャック14のみをさらに上記設定速度で500mm
移動させて、この延伸動作を終了した。なお、延伸動作
の終了時点は、少なくとも下側チャック14が停止した
時点をいう。また、この実施例1では、延伸終了前に上
側チャック13を停止させているが、これは、上記制御
外径の設定値を0mmに設定することにより実現され
る。
【0034】以上説明された実施例1の結果、得られた
延伸体100の端部外観を図7に示す。この図より明ら
かなように定常部分110からテーパー部111bにか
けて滑らかにその外径が減少し、40mm±1.0mm
の精度で均一な外径の延伸ガラス母材(延伸体100)
が得られた。
【0035】実施例2 次に、直径130mm(定常部分10の直径)のガラス
母材1を直径70mm(定常部分110の直径)の延伸
体100に延伸する実施例2について説明する。
【0036】用意されたガラス母材1は、外径130m
m、長さ500mmの円柱状ガラス体(定常部分10)
と、その両端に取り付けられた、それぞれ長さ200m
mの円錐状ガラス部(各テーパー部11a、11b)か
らなる。さらに、該テーパー部11a、11bの端部に
それぞれ外径30mmのダミー棒12a、12bが溶着
接続されている。
【0037】なお、定常状態での延伸条件は、上側チャ
ック13の設定速度が10.0mm/分、下側チャック
14の設定速度が34.5mm/分、そして、制御外径
の設定値Dxが78.0mmである。
【0038】この延伸動作では、まず上記上側チャック
13と下側チャック14の速度比を1.0:3.45に
維持しつつ、10分間かけて上側及び下側チャック1
3、14の移動速度を上記設定速度まで上昇させた(図
3(b)に示された定常状態)。その後、下側チャック
14の移動速度が一定に維持された状態で上側チャック
13の移動速度を、軟化部200の被測定部位15にお
ける外径変化を打ち消すように変化させるフィードバッ
ク制御(定常部分延伸動作)を行いながら、用意された
ガラス母材1の定常部分10の延伸を行った。
【0039】この実施例2の端部延伸動作では、制御ユ
ニット7で算出された上記間隔Bが−30mmのとき
に、制御外径の設定値を0.5mm下げ(設定値は7
7.5mm)、上側チャック13が10mm進むごとに
(上記間隔Bが10mm大きくなるごとに)制御外径の
設定値を0.5mmずつ下げた。最終的に間隔Bは+8
0mmで設定値を72.0mmに設定して延伸動作を終
了した。なお、この実施例2では上側チャック13は延
伸終了まで停止させない。
【0040】以上の端部延伸動作の開始は、上記間隔B
の値が−50mm〜+50mmの範囲内にあるときが適
している。また、最終的に設定される制御外径値は、少
なくとも、定常状態での設定値Dxに対して2mm以上
小さいことが好ましい。この端部延伸動作では延伸終了
前であって、間隔Bが−10mm〜+120mmのいず
れかの時点で、上側チャック13を停止させる場合があ
る。したがって、制御外径の設定値の取り得る範囲は、
図6中の斜線で示された領域である。
【0041】次に、延伸開始から所定期間までの端部延
伸動作を、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0042】まず、ガラス母材は初期位置γ1にセット
されるとともに、制御外径が初期値にセットされる(ス
テップST8)。その後、加熱炉9を十分に加熱した状
態で、上側チャック13及び下側チャック14をそれぞ
れ所定速度で移動させる(延伸動作の開始)。この時、
制御ユニット7では、上記上側及び下側チャック13、
14の移動速度の制御の他、その形状、大きさが予め分
っているガラス母材1の定常部分10の下端P1と加熱
炉9の開口位置Qとの間隔Aを、上側チャック13の移
動距離から算出して(ステップST9)、制御外径の設
定値を変更する時期を規定する母材位置γj(j=1、
2、3、…;γ1>γ2>γ3>…>0)と、間隔Aとを
比較する(ステップST10)。この時、上記間隔Aが
設定値を過ぎる毎に、変数jをインクリメントし(ステ
ップST11)、制御外径の設定値を変更する(ステッ
プST12)。そして、最終的に上記間隔Aが0mmと
なった時点で(ステップST13)、定常状態の制御外
径の設定値Dxがセットされ(ステップST14)、定
常状態の定常部分延伸動作に移行する。
【0043】なお、上述の動作では、A=0mmを端部
延伸動作の終了条件としているが、ガラス母材1の下端
テーパー部11aの長さが短い場合にはこの終了条件は
負の値であってもよい(定常部分10の下端P1が加熱
炉9内に位置する状態)。
【0044】実施例3 次に、直径130mm(定常部分10の直径)のガラス
母材1を直径70mm(定常部分110の直径)の延伸
体100に延伸する実施例3(実施例2と同じ条件)に
ついて説明する。
【0045】用意されたガラス母材1は、外径130m
m、長さ500mmの円柱状ガラス体(定常部分10)
と、その両端に取り付けられた、それぞれ長さ200m
mの円錐状ガラス部(各テーパー部11a、11b)か
らなる。さらに、該テーパー部11a、11bの端部に
それぞれ外径30mmのダミー棒12a、12bが溶着
接続されている。
【0046】なお、定常状態での延伸条件は、上側チャ
ック13の設定速度が10.0mm/分、下側チャック
14の設定速度が34.5mm/分、そして、制御外径
の設定値Dxが78.0mmである。
【0047】延伸動作の開始から所定期間までに行われ
る、この端部延伸動作では、まず、ガラス母材1がA=
+80mmの位置にセットされる。そして、上側チャッ
ク13と下側チャック14とを、初期の速度比を1.
0:3.45として駆動させる。制御ユニット7は、上
側チャック13の移動速度を一定の割合(すなわち加速
度一定)で増加させつつ、下側チャック14の移動速度
を、軟化部200の被測定部位15における外径変化を
打ち消すように変化させるフィードバック制御(外径制
御)を行う(図9参照)。なお、図9において、この動
作中の上側チャック13及び下側チャック14の移動速
度は、それぞれvU、vLで示されている。
【0048】この端部延伸動作では、延伸動作の開始時
点(A=+80mm)の設定値を74mmとし、上部チ
ャック13が10mm進むごとに(間隔Aが10mm小
さくなるごとに)、制御外径の設定値0.5mmずつ大
きくし、最終的には、間隔Aが0mmとなった時点で設
定値を78mm(=Dx)とした。
【0049】比較のために、上述の端部延伸動作を行わ
ない延伸方法により得られた延伸体の各端部の外観を図
10(a)及び図10(b)に示す。
【0050】図10(a)は、実施例1及び2と同じ定
常状態の延伸条件で延伸したときの延伸体端部(比較例
1及び2)を示し、図10(b)は実施例3と同じ定常
状態の延伸条件で延伸したときの延伸体端部(比較例
3)を示している。
【0051】実施例1及び2の端部延伸動作を行ってい
ない比較例1及び2は、いずれも図10(a)に示され
たように、延伸体100の上端が太くなった。具体的
に、比較例1(実施例1のガラス母材を使用)では延伸
体100の定常部分110の外径(仕上り外径)D1よ
りも上端の外径D2は10〜15mm程度太くなった。
また、比較例2(実施例2のガラス母材を使用)では、
上端の外径D2はD1よりも5〜8mm太くなった。こ
のため、延伸体100の有効領域はこの発明に係る延伸
方法により得られた延伸体100よりも300mm〜6
00mm程度短くなる。
【0052】一方、比較例3は、図10(b)に示され
たように、下端が太くなるとともに、一部ネックダウン
を起している部分も確認できる。この比較例3では、太
くなった部分の外径D4は定常部分110の外径(仕上
り外径)D1よりも3mm〜5mm程度太くなり、ネッ
クダウンを起こしている部分の外径D3はD1よりも1
mm程度細くなっている。このため、延伸体100の有
効領域は、この発明に係る延伸方法で得られた延伸体1
00よりも500mm〜700mm程度短くなる。
【0053】次に、得られる延伸体の外径変動について
以下考察する。通常、外径測定を軟化部200の範囲の
うち、仕上り外径に近いところで測定すれば制御外径の
値と仕上り外径との差が小さくなるので、仕上り外径の
精度が向上し、外径変動は小さくなるのではないかと考
えられる。しかし、被測定部位15が被加熱部3から遠
くなると制御の時間遅れが大きくなるため、仕上り外径
を安定に制御することが困難となる。
【0054】逆に、被測定部位15を被加熱部3に近い
位置にすると、制御性はよくなるが制御外径の値と仕上
り外径との差が大きいために、延伸前の外径が変化など
した場合、その影響が仕上り外径に現われ易く、外径変
動が起こり易くなる。したがって、一般にはこの制御の
応答性と外径変動の安定性とのトレードオフとして、ガ
ラス母材1の被加熱部3から一定の移動距離だけ離れた
テーパ状の軟化部200の範囲において経験的に発見し
た最適位置で外径を測定し、引っ張り速度(下側チャッ
ク14の移動速度に依存)を制御している。
【0055】この結果、被測定部位15は、被加熱部3
から離れているために、被測定部位15での外径を制御
外径の設定値に合せようとして、引っ張り速度を制御し
ても、その効果は被加熱中心部210に最も顕著に現わ
れ、かつその効果は被加熱中心部210から被測定部位
15までの移動時間を経過したのちでなければ検出でき
ず、制御命令をフィードバックできないことになる。
【0056】ガラス母材1の下端P1近傍に位置する円
錐形状のテーパー部11a付近を延伸する場合、被加熱
中心部210での外径が定常部分延伸時の外径に近くな
っても、被測定部位15の外径が定常部分延伸時の制御
外径の設定値よりもかなり小さいという位置関係にあ
る。したがって、下側チャック14の移動速度は小さく
なるように制御されるが、被加熱中心部210での外径
は定常部分延伸時のそれとあまり変わらないために、仕
上り外径が逆に太くなる。
【0057】これに対し、延伸体の上端(ガラス母材1
の上端P2近傍に位置するテーパー部11bに対応する
部分)が太くなる原因は、ガラス母材1の上端と下端で
軟化部200と被測定部位15におけるガラス母材1の
各外径の大きさの関係が逆になっていることから、本質
的に異なる。
【0058】前述のように、制御外径は、被測定部位1
5で測定された外径から仕上り外径までの一定の縮径を
見込んで設定されている。しかし、この縮径の大きさ
は、ガラス母材1の外径によって異なるものであり、該
ガラス母材1の外径が大きければ、縮径も大きく、該ガ
ラス母材1の外径が小さければ、縮径も小さくなる。
【0059】そこで、ガラス母材1の上端P2近傍に位
置する円錐形状のテーパー部11b付近を延伸する場
合、軟化部200の外径が徐々に小さくなってくる(テ
ーパー部11bを加熱しているため)ため、被測定部位
15での外径と仕上り外径との差も小さくなってくる。
この状態で被測定部位15での外径を定常状態の制御外
径と一致させるように制御すると、仕上り外径が太くな
る。
【0060】すなわち、ガラス母材1の上端P2近傍に
位置する円錐形状のテーパー部11bを延伸するとき、
被測定部位15での外径が制御外径の値よりも小さくな
ると、上側チャック13あるいは下側チャック14は通
常の延伸速度よりも遅くなるように制御される。しか
し、この場合すでに被測定部位15を通り過ぎた、仕上
り外径に近い部分もまだ温度が高く粘度が低いので、移
動速度の低下の影響を受けて、結果的に得られた延伸体
端部の仕上り外径が太くなる。
【0061】従来、この両端部テーパー部11a、11
b付近の延伸方法に関する発明として例えば特開平4-83
728号公報に記載されている方法でも、これらの課題は
まだ十分解決されていない。
【0062】なお、上記実施例は、ガラス母材1の定常
部分10の直径が一定の場合について実施したが、この
発明はこれに限られるものではなく、該定常部分10の
直径が変化する場合であっても、適用可能である。
【0063】また、上記実施例では、ガラス母材1の下
端P1近傍に位置するテーパー部11aを延伸するとき
は、上側チャック13の移動速度を一定として、下側チ
ャック14の移動速度を制御している。この実施例の変
形例としては、上側チャック13の移動速度をテーパー
部11aの外径の増加に対応して減少させてもよい。こ
れは、ガラス母材1の外径の変化による熱容量の変化に
対応して各チャック13、14の移動速度を変化させて
軟化部200の粘度をできるだけ一定とし、一層精度の
よい仕上り外径を得るためである。
【0064】同じ理由により、ガラス母材1の上端P2
近傍に位置するテーパー部11bを延伸するときは、外
径の減少に応じて下側チャック14の移動速度を増加す
るように設定した状態で、上側チャック13の移動速度
を制御させてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、延伸前
のガラス母材の外径が均一でない場合(テーパー部を有
する場合)であっても、その全長にわたり外径が極めて
均一な延伸体を得ることができ、資源の有効利用が可能
になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】延伸対象であるガラス母材の各部と、延伸後の
延伸体の各部をそれぞれ対応させた説明をするための図
である。
【図2】この発明に係る延伸方法を実施するための装置
の構成を示す図である。
【図3】延伸動作の開始から延伸動作の終了までの、ガ
ラス母材の形状変化を説明するための概念図である。
【図4】図3(c)に示されたガラス母材とヒーターの
位置関係を説明するための図である。
【図5】定常状態から延伸動作の終了までの所定期間中
の端部延伸動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】図5のフローチャートに示された端部延伸動作
において、上側チャックの移動距離に対する制御外径の
設定値の変化の関係を示すグラフである。
【図7】この発明に係る延伸方法により得られた延伸体
の外観を示す図である。
【図8】延伸動作の開始から所定期間中の端部延伸動作
を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8のフローチャートに示された端部延伸動作
において、ガラス母材の位置に対する上側及び下側チャ
ックの速度変化の関係を示すグラフである。
【図10】この発明に係る延伸方法を実施しなかったと
きの、延伸体の各端部の外観を示す図である。
【符号の説明】
1…ガラス母材、6…外径測定装置、7…制御ユニッ
ト、9…縦型加熱炉、10、110…定常部分、11
a、11b、111a、111b…テーパー部、12
a、12b…ダミー棒、13…上側チャック、14…下
側チャック、15…外径被測定部位、100…延伸体、
200…軟化部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大賀 裕一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 彈塚 俊雄 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の外径を有する定常部分の第1端と
    該第1端に対向する第2端のそれぞれに、該定常部分よ
    りも小さい外径を有する第1及び第2テーパー部が設け
    られたガラス母材を長手方向に延伸し、所望の外径を有
    する延伸体を得るためのガラス母材の延伸方法におい
    て、 前記ガラス母材を第1の速度で、該ガラス母材の第1テ
    ーパー部側からヒーター内に送り込むことにより、該ガ
    ラス母材の第1テーパー部から第2テーパー部に向かっ
    て、該ガラス母材の所定部位を順次加熱して軟化させる
    ための加熱工程と、 前記加熱工程と並行して行われる工程であって、前記ガ
    ラス母材の進行方向に沿って該ガラス母材の第1テーパ
    ー部を、前記第1の速度よりも早い第2の速度で移動さ
    せることにより、該ガラス母材に引っ張り応力を加える
    ための延伸工程と、 前記加熱工程及び前記延伸工程と並行して行われる工程
    であって、前記ヒーターにより加熱され軟化している、
    前記ガラス母材の軟化部の外径を外径測定器で測定しな
    がら、該外径測定器から得られる測定値が予め設定され
    た制御外径の設定値に一致するよう、前記第1の速度及
    び前記第2の速度のうち少なくともいずれか一方を調節
    するための制御工程とを備え、 少なくとも、前記ガラス母材の前記定常部分の第2端と
    前記ヒーターの開口位置との間隔が所定値になった時点
    から延伸終了時点までの期間中、前記制御外径の設定値
    を変化させることを特徴とするガラス母材の延伸方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラス母材の前記定常部分の第2端
    と前記ヒーターの開口位置との間隔が所定値になった時
    点から延伸終了時点までの期間中、前記制御外径の設定
    値を、前記ヒーター内へ送り込まれる前記ガラス母材の
    移動距離に対応して、段階的に減少させることを特徴と
    する請求項1記載のガラス母材の延伸方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラス母材の前記定常部分の第2端
    と前記ヒーターの開口位置との間隔が所定値になった時
    点から延伸終了時点までの期間中、いずれかの時点から
    延伸終了時点まで前記ヒーターへの前記ガラス母材の送
    り込み動作を停止することを特徴とする請求項1又は2
    記載のガラス母材の延伸方法。
  4. 【請求項4】 所定の外径を有する定常部分の第1端と
    該第1端に対向する第2端のそれぞれに、該定常部分よ
    りも小さい外径を有する第1及び第2テーパー部が設け
    られたガラス母材を長手方向に延伸し、所望の外径を有
    する延伸体を得るためのガラス母材の延伸方法におい
    て、 前記ガラス母材を第1の速度で、該ガラス母材の第1テ
    ーパー部側からヒーター内に送り込むことにより、該ガ
    ラス母材の第1テーパー部から第2テーパー部に向かっ
    て、該ガラス母材の所定部位を順次加熱して軟化させる
    ための加熱工程と、 前記加熱工程と並行して行われる工程であって、前記ガ
    ラス母材の進行方向に沿って該ガラス母材の第1テーパ
    ー部を、前記第1の速度よりも早い第2の速度で移動さ
    せることにより、該ガラス母材に引っ張り応力を加える
    ための延伸工程と、 前記加熱工程及び前記延伸工程と並行して行われる工程
    であって、前記ヒーターにより加熱され軟化している、
    前記ガラス母材の軟化部の外径を外径測定器で測定しな
    がら、該外径測定器から得られる測定値が予め設定され
    た制御外径の設定値に一致するよう、前記第1の速度及
    び前記第2の速度のうち少なくともいずれか一方を調節
    するための制御工程とを備え、 少なくとも、延伸開始時点から、前記ガラス母材の前記
    定常部分の第1端と前記ヒーターの開口位置との間隔が
    所定値になった時点までの期間中、前記制御外径の設定
    値を変化させることを特徴とするガラス母材の延伸方
    法。
  5. 【請求項5】 延伸開始時点から、前記ガラス母材の前
    記定常部分の第1端と前記ヒーターの開口位置との間隔
    が所定値になった時点までの期間中、前記制御外径の設
    定値を、前記ヒーター内へ送り込まれる前記ガラス母材
    の移動距離に対応して、段階的に増加させることを特徴
    とする請求項4記載のガラス母材の延伸方法。
JP31086696A 1995-12-06 1996-11-21 ガラス母材の延伸方法 Expired - Lifetime JP3932585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31086696A JP3932585B2 (ja) 1995-12-06 1996-11-21 ガラス母材の延伸方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31781095 1995-12-06
JP7-317810 1995-12-06
JP31086696A JP3932585B2 (ja) 1995-12-06 1996-11-21 ガラス母材の延伸方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09221334A true JPH09221334A (ja) 1997-08-26
JP3932585B2 JP3932585B2 (ja) 2007-06-20

Family

ID=26566492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31086696A Expired - Lifetime JP3932585B2 (ja) 1995-12-06 1996-11-21 ガラス母材の延伸方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3932585B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10182179A (ja) * 1996-12-24 1998-07-07 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 光ファイバ母材と該母材を用いた光ファイバの製造方法
JP2010248033A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ用ガラス母材の延伸方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10182179A (ja) * 1996-12-24 1998-07-07 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 光ファイバ母材と該母材を用いた光ファイバの製造方法
JP2010248033A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ用ガラス母材の延伸方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3932585B2 (ja) 2007-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100187597B1 (ko) 유리모재의 연신방법
US6938442B1 (en) Method for elongating a cylinder of silica glass
CN109531999B (zh) 退丝方法、fdm打印装置、存储介质和处理器
JP3777746B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JPH09221334A (ja) ガラス母材の延伸方法
JP4443433B2 (ja) 光ファイバ母材延伸方法
US8881552B2 (en) Apparatus for fabricating a glass rod and method of same
JP4453552B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP4333335B2 (ja) ガラス母材の外径制御方法及びガラス母材延伸装置
JP3824671B2 (ja) ガラスロッドの延伸方法
JP3054610B2 (ja) ガラスインゴットの延伸方法
JPH0597459A (ja) 光フアイバ母材の延伸装置
JP4325165B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP3151358B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法
JP4258610B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
JP4120783B2 (ja) ガラス母材の延伸方法およびこれに用いられる延伸装置
US20050213904A1 (en) Method and apparatus for processing a preform
JP2001019457A (ja) ガラス母材延伸装置及び方法
JPH11199261A (ja) ガラスロッドの延伸方法
JPH0483726A (ja) ガラス母材の延伸方法
JP4692049B2 (ja) ガラス体の延伸方法
CN107108326B (zh) 光纤母材以及光纤的制造方法
JP2000203864A (ja) 光ファイバ用プリフォ―ムの端部絞り方法
JP2003206147A (ja) ガラス母材の延伸方法
JPH1081530A (ja) 延伸方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100330

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140330

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term