JPH09220661A - 超音波振動半田付け装置及びそれに使用する共振器 - Google Patents

超音波振動半田付け装置及びそれに使用する共振器

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JPH09220661A
JPH09220661A JP2817896A JP2817896A JPH09220661A JP H09220661 A JPH09220661 A JP H09220661A JP 2817896 A JP2817896 A JP 2817896A JP 2817896 A JP2817896 A JP 2817896A JP H09220661 A JPH09220661 A JP H09220661A
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JP
Japan
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resonator
solder
hole
ultrasonic vibration
solder bath
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JP2817896A
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English (en)
Inventor
Shigeru Sato
茂 佐藤
Ryoichi Ishii
亮一 石井
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Altecs Co Ltd
Original Assignee
Altecs Co Ltd
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Publication date
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  • Molten Solder (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田漏れの発生が無くしかも超音波振動のエ
ネルギー損失を少なくする。 【解決手段】 共振器14の前半部14bを半田槽1の
外側より収容孔8cを経由して用孔8bに挿入して、共
振器14の後半部14cに外嵌装着された押さえ部材1
1のリブ11bを収容孔8cに挿入すると共に、共振器
14を用孔8b及び窓11aに接触しないように配置し
て、ねじ12で押さえ部材11を受部8に締結すること
により、共振器14の支持部14aを受部8と押さえ部
材11とで挟持して、共振器14を半田槽1に固定す
る。また、共振器14を半田槽1側の超音波ホーンと振
動子13側のフィンブースタとで構成し、フィンブース
タをアルミニウムのような熱伝導性の良い材質で形成し
て、半田槽から共振器に伝達した熱を放熱すれば、振動
子を熱的に保護できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定周波数の縦
波の超音波振動を発生する振動子の出力端に結合した共
振器により、半田槽の内部で加熱溶融された半田に、超
音波振動を作用させて、ワークに半田を付ける超音波振
動半田付け装置で、特に、共振器の半田槽への取り付け
部分の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板の導体パターンに半田を付
けたり、抵抗体やコンデンサー又はICなどのような電
子・電気部品のリード線に半田を付けたり、電子・電気
部品のリード線を実装したプリント基板の導体パターン
に半田で接続したり、金属製の2つの物品を半田で結合
する場合、半田槽の内部で加熱溶融された半田に、超音
波振動を作用させることにより、ワークの被半田付け部
分にフラックスを塗布しないで、ワークに半田を付ける
ようにした超音波振動半田付け装置は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような超音波振動
半田付け装置では、共振器を半田槽に半田漏れが発生す
ることなく取り付けるのは簡単であるが、当該半田漏れ
の発生が無くしかも超音波振動のエネルギー損失を少な
くするように、共振器を半田槽に取り付けるのは多大な
労力と時間を要するものであり、にわかに採用しがたい
ものである。
【0004】そこで、この発明は半田漏れの発生が無く
しかも超音波振動のエネルギー損失を少なくするよう
に、共振器を半田槽に取り付ける構造の実現を図り、品
質信頼性を向上することができる超音波振動半田付け装
置を提供しようとするものである。また、他の目的は放
熱特性の向上を図り、振動子を保護する超音波振動半田
付け装置に使用する共振器の提供も可能にすることもあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の所定周波数の
縦波の超音波振動を発生する振動子の出力端に結合した
共振器により、半田槽の内部で加熱溶融された半田に、
超音波振動を作用させて、ワークに半田を付ける超音波
振動半田付け装置は、共振器のノーダルポイントの外周
面に外側に突出する支持部を設ける一方、この共振器の
支持部より前半部の外径よりも大径で槽内外に貫通する
用孔とこの用孔より大径で共振器の支持部の挿入可能な
収容孔との口径差による段差部で形成された受面を有す
る受部を前記半田槽に設けると共に、この受部の用孔に
前半部が無接触に挿入された共振器の支持部を受部の受
面との共同により挟持する押さえ部材を当該受部に締結
したことを特徴としている。この請求項1の構成にれ
ば、共振器の前半部を半田槽の外側より受部の収容孔を
経由して用孔に挿入して、押さえ部材を受部に締結する
ことにより、共振器の支持部を受部の受面とこれに締結
された押さえ部材とで挟持して、共振器を半田槽に適正
に固定することができる。この半田槽に共振器が固定さ
れた状態において、共振器はノーダルポイントの位置で
外側に突出した支持部により半田槽に保持されていると
共に、共振器の前半部が半田槽や受部及び押さえ部材に
無接触な状態に組み付けられることにより、振動子に電
力を供給して縦波の超音波振動を発生して共振器を共振
させた場合、その超音波振動のエネルギーを共振器の前
端面に効率よく伝達できる。また、受部の用孔と収容孔
とを同軸状に形成すると共に、押さえ部材に形成したリ
ブを受部の収容孔に内接嵌合する形状に形成すれば、当
該リブを収容孔に挿入すると共に共振器を上下左右に移
動して、共振器の後半部と押さえ部材との間に閉環状の
隙間を形成することにより、共振器の前半部及び後半部
が半田槽や受部及び押さえ部材に無接触な状態に配置さ
れたことを容易に確認することができる。また、押さえ
部材を受部に複数のねじで締結する際、受部の複数のね
じ孔及び押さえ部材の複数の貫通孔を等間隔配置に形成
すれば、ねじを締結する際に、ねじ孔まわりの受部の後
端面と貫通孔まわりの押さえ部材の前面との間に、その
周方向に均一な寸法となる隙間が形成され、押さえ部材
による共振器の支持部への締結力が一様となるように調
整できて、共振器から半田やワークに作用する超音波振
動のエネルギー損失を一段と低減することができる。請
求項2の所定周波数の縦波の超音波振動を発生する振動
子の出力端に結合した共振器により、半田槽の内部で加
熱溶融された半田に、超音波振動を作用させて、ワーク
に半田を付ける超音波振動半田付け装置に使用される共
振器は、ノーダルポイントの外周面に外側に突出する支
持部で半田槽に固定される超音波ホーンと、この超音波
ホーンと振動子の出力端との間に介在させた熱伝導性の
良好な材質からなるフィンブースタとを備えたことを特
徴としている。この請求項2の構成によれば、超音波ホ
ーンの支持部により共振器を半田槽に固定して半田付け
作業を行う場合に、溶融された半田より超音波ホーンを
経由した熱をフィンブースタで放熱することにより、振
動子を熱的に保護することができる。また、フィンブー
スタの外周面を複数の溝による凹凸に形成された放熱面
積の大きな形状に形成すれば、フィンブースタの放熱特
性を一段と向上することができる。また、前記フィンブ
ースタの複数の溝を周方向に等間隔配置すれば、例えば
各溝の深さを同一寸法に形成すると共に、各溝の長さを
同一寸法に形成するというようにして、フィンブースタ
の重心がフィンブースタ中央に位置し、フィンブースタ
が超音波振動を振動子からブースタに効率よく伝達する
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜2は第1実施形態を示し、
これらの図において、半田槽1は溶融された半田2を入
れる上方に開放された浴槽タイプに形成されていて、そ
の内部には半田槽1の左右壁1a,1bに両端が取り付
けられた仕切部材3により還流通路4を形成してある。
この仕切部材3の下側仕切壁3aと半田槽1の底壁1c
との間の還流通路4には、ポンプ6とポンプ6の上流側
に位置するヒーター7とを配置してあり、半田槽1の内
部に投入された半田2がヒーター7の加熱動作で溶融
し、この溶融された半田2がポンプ6の駆動で矢印方向
に還流される。
【0007】この実施形態の場合、ポンプ6より吐出さ
れた半田2は、下側仕切壁3aと半田槽1の底壁1cと
の間の還流通路4から、前側仕切壁3bと半田槽1の前
壁1dとの間の還流通路4を上昇して上側仕切壁3cを
越えた後に、後側仕切壁3dに沿って滑落して半田槽1
中における半田2の液面に入ると共に下側仕切壁3aの
後端部上を経由して、下側仕切壁3aと半田槽1の底壁
1cとの間の還流通路4へと還流して、ポンプ6に吸引
される。
【0008】また、半田槽1の前壁1dの還流通路4の
一部を構成している部分に設けられた受部8は、図3に
も示すように、前壁1dと前壁1dの外側面より外側に
突出された膨出部8aとに跨がって形成された用孔8b
を有している。膨出部8aは半田槽1とは別体に形成さ
れて半田槽1の前壁1dにねじ又は溶接等にて結合され
ている。用孔8bは後述する共振器14の支持部14a
より前側に位置する前半部14bよりも大径な相似形の
角形断面を有して半田槽1の内外に貫通している。この
用孔8bの前部側には用孔8bよりも大径な収容孔8c
を同軸上に有段形成してあり、この収容孔8cと用孔8
bとの連接部に閉環状に形成された段面が共振器14の
支持部14aを受け止める受面8dになっている。ま
た、収容孔8cまわりの膨出部8aの前端面には、周方
向に等間隔に配置された複数のねじ孔8eを形成してあ
る。
【0009】一方、シール部材9,10は、フッ素樹脂
又はテフロン等のような、溶融された半田2が付着しに
くい嫌半田性を有する材料により受面8dとほぼ合同な
閉環状を有している。
【0010】前記受部8との共同で共振器14を半田槽
1に保持する押さえ部材11は、その中央部に共振器1
4の支持部14aより後側に位置する後半部14cより
も大径な相似形を有する窓11aを有しており、この窓
11aまわりの押さえ部材11の後面に収容孔8cに内
接嵌合可能な閉環状に突出されたリブ11bを備えてい
る。押さえ部材11のリブ11bまわりには、ねじ12
を挿入するための貫通孔11cを、受部8のねじ孔8e
と位置が対応するように形成してある。
【0011】また、振動子13は図外の超音波発生器か
ら電線13aを通して受た電力により所定周波数の縦波
の超音波振動を発生して出力する、電気エネルギーを機
械エネルギーに変換する圧電素子又は磁歪素子等からな
る電気音響変換器又は電気振動変換器である。この振動
子13の出力端には、共振器14が当該出力端と共振器
14の結合端とに形成された図外のねじ孔(但し、共振
器14に形成されたねじ孔には図3において符号14d
を付してあり、このねじ孔14bは共振器14の前端面
に未貫通である)と、これらのねじ孔相互に締結される
図外のねじ棒とで、同軸状に一体に結合されていて、振
動子13から伝達された超音波振動に共振して最大振動
振幅点と最小振動振幅点(以下、ノーダルポイントと称
する)とを提供する所定の長さを有している。振動子1
3の出力端の外周面には凹部13bを形成してあり、こ
の凹部13bに図外の工具を掛け止めることにより、振
動子13の出力端に共振器14を取り付けたり又は振動
子13の出力端より共振器14を取り外す際に、振動子
13と共振器14との締結を強固にしたり、当該締結解
除が容易になる。
【0012】この実施形態の場合、共振器14は良好な
音響特性を有するチタン等のような合金からなる棒状に
形成されており、図4にも示すように、溶融された半田
2に超音波振動を作用する超音波ホーンそのものになっ
ていると共に、振動子13から見て、最大振動振幅点f
1からノーダルポイントf2を経て次の最大振動振幅点
f3までの1/2波長分の長さを有する角柱体に形成さ
れていて、その後半部14cの端面中心部に振動子13
の出力端が結合されており、ノーダルポイントf2の全
外周面より外側に突出された閉環状の支持部14aを備
えている。
【0013】共振器14を半田槽1に組付けるには、共
振器14の後半部14cに1つのシール部材10と押さ
え部材11とを外嵌装着すると共に振動子13を結合す
る一方、共振器14の前半部14bにもう1つのシール
部材9を外嵌装着して、半田槽1に設けられたポンプ6
やヒーター7を動作しない状態、好ましくは、半田槽1
に半田2を入れていない状態において、共振器14の前
半部14bを半田槽1の外側より収容孔8cを経て用孔
8bに挿入して、共振器14の先端部を半田槽1の内部
に突出させると共に、押さえ部材11の窓11aを共振
器14の後半部14cに外嵌装着して、ねじ12を押さ
え部材11の貫通孔11cより受部8のねじ孔8eに締
結することにより、押さえ部材11のリブ11bがシー
ル部材9,10及び支持部14aを受面8d側に押圧
し、その反作用として、当該リブ11bと受面8dと支
持部14aとの間でシール部材9,10が復元弾性を蓄
えた状態で圧縮されて、支持部14aが受部8、押さえ
部材11、シール部材9,10で挟み付けられ、共振器
14が半田槽1に固定される。この押さえ部材11を受
部8に固定する際に、共振器14の前半部14b及び後
半部14cを、受部8の用孔8b及び収容孔8cに、例
えば同軸状となるように配置することで、無接触な状態
に配置して、ねじ12を締結してある。
【0014】一方、ワーク支持機構15は、半田槽1の
後壁1eの上縁より前方に延設されたベース15aを有
し、このベース15a上にはレバー15bの一端を回転
自在に連結してある。レバー15bの前端部に形成され
た長孔15cに摺接係合されたチャックアーム15d
は、半田槽1の左右壁1a,1bにわたり設けられた前
後一対のストッパ15e,15f間よりベース15aと
半田槽1の前壁1dとの間の空間を経由して前壁1dと
仕切部材3との間の還流通路4まで達する長さを有して
おり、その下部には被半田付け部品としてのワーク16
を吊り下げるように支持するチャック部15gを設けて
ある。また、レバー15bの中間部にはベース15a上
に立設された支柱15hに回転自在に取り付けられたエ
アーシンダー15iのピストンロッド15jを回転自在
に連結してある。
【0015】このエアーシンダー15iが縮小動作する
と、ピストンロッド15jがレバー15bを持ち上げ、
レバー15bがベース15aとの連結点15kを中心と
して上方に回転して、チャックアーム15dが長孔15
c内を摺動すると共にストッパ15e,15fに案内さ
れながら上方に移動して、チャック部15gに挟持され
たワーク16が前壁1dと仕切部材3との間の還流通路
4中の溶融された半田2より引き上げられる。このワー
ク16が引き上げられた状態において、エアーシンダー
15iが伸長動作すると、ピストンロッド15jがレバ
ー15bを下降させ、レバー15bが連結点15kを中
心として下方に回転して、チャックアーム15dが長孔
15c内を摺動すると共にストッパ15e,15fに案
内されつつ下方に移動し、チャック部15gに挟持され
たワーク16が吊り下げられた状態で前壁1dと仕切部
材3との間の還流通路4中の溶融された半田2に浸され
て共振器14の前端面と所定間隔を以て相対峙するよう
に配置される。
【0016】以上の実施形態の構造によれば、受部8が
半田槽1側の用孔8bと反半田槽1側の収容孔8cとの
口径差による受面8dを有しているので、共振器14の
前半部14bを半田槽1の外側より収容孔8cを経由し
て用孔8bに挿入して、共振器14の後半部14cに外
嵌装着された押さえ部材11のリブ11bを収容孔8c
に挿入すると共に、共振器14を用孔8b及び窓11a
に接触しないように配置して、ねじ12で押さえ部材1
1を受部8に締結すれば、シール部材9,10がリブ1
1bと共振器14の支持部14aと受面8dとの間で復
元弾性を蓄えて圧縮され、共振器14の支持部14aが
受部8とこれに締結された押さえ部材11とで挟持され
て、共振器14を半田槽1に適正に固定できる。この状
態において、共振器14はノーダルポイントf2で外側
に突出した支持部14aで半田槽1に保持されていると
共に、共振器14の前半部14b及び後半部14cが半
田槽1及び受部8並びに押さえ部材11に無接触な状態
に組み付けられているので、振動子13に電力を供給し
て縦波の超音波振動を発生して共振器14を共振させた
場合、その超音波振動のエネルギーを共振器14の前端
面に効率よく伝達できる。
【0017】とりわけ、この実施形態の構造によれば、
受部8に形成された用孔8bと収容孔8cとを同軸状に
形成してあると共に、押さえ部材11のリブ11bを受
部8の収容孔8cに内接嵌合する形状に構成したので、
当該リブ11bを収容孔8cに挿入すると共に、ねじ1
2で押さえ部材11を軽く締め付けた状態において、共
振器14を上下左右に移動して、共振器14の後半部1
4cと押さえ部材11の窓11aとの間に閉環状の隙間
を形成することにより、共振器14の前半部14b及び
後半部14cが半田槽1や受部8及び押さえ部材11に
無接触な状態に配置されたことを容易に確認できる。
【0018】しかも、この実施形態の構造によれば、受
部8の複数のねじ孔8e及び押さえ部材11の複数の貫
通孔11cを等間隔配置に形成したので、ねじ12を締
結する際に、すきまゲージのような測定用具を利用し
て、ねじ孔8eまわりの受部8の前端面と貫通孔11c
まわりの押さえ部材11の後面と間に、その周方向に均
一な寸法となる隙間を形成することにより、押さえ部材
11による共振器14の支持部14aへの締結力が一様
となるように調整できて、共振器14から半田2やワー
ク16に作用する超音波振動のエネルギー損失を一段と
低減することができる。
【0019】一方、この実施形態において、半田槽1に
半田2を入れると共に、ヒータ7を発熱動作させて半田
槽1内の半田2を溶融させた後に、ポンプ6を駆動して
半田2を半田槽1の内部で還流させた状態で、ワーク支
持機構15の上昇限度位置に停止されたチャック部15
gにワーク16を挟持させた後、当該チャック部15g
を下降して、ワーク16を図1に示すように半田2に浸
すと共に共振器14と対向配置する一方、振動子13へ
の電力供給で共振器14を縦波の超音波振動で共振させ
ると、この縦波の超音波振動が共振器14から半田2を
経由してワーク16に作用して、ワーク16の半田付け
必要個所に溶融された半田2が適切に付着し、所定時間
の経過後に、ワーク支持機構15のチャック部15gを
上昇してワーク16を半田2より引き上げて、前記ワー
ク16に付着した半田2が固化したら、当該ワーク16
をチャック部15gより取り外すことにより、ワーク1
6に半田2を付ける作業の1サイクルが終了する。
【0020】図5〜6は第2実施形態を示しており、こ
の実施形態は例えば電子・電気部品などのリード線に半
田2を付けたり、又はプリント基板の導体に実装部品の
リード線を半田2で付ける場合のように、ワークの全体
を溶融された半田2に浸すことができない半田付け作業
に適するようにした構造に特徴がある。これらの図にお
いて、半田槽20は溶融された半田2を入れる箱形に形
成されていて、その上壁20aには図6に仮想線で示し
た後述するワーク22を半田槽20の内部に出し入れす
る作業孔20bを有しており、その内部には半田槽20
の底壁20cより上方へ膨出形成された内筒20dを備
えている。内筒20dの上端縁は上壁20aより下方に
離隔していると共に作業孔20bより大きな平面を囲ん
でおり、この上端縁より下位の内筒20dの内部には隔
壁20eを有している。隔壁20eは内筒20dの上部
に一定量の溶融された半田2を溜める上方に開放された
作業槽20fを形成している。この作業槽20fはその
内底部にポンプ6を配置していると共に、ポンプ6のイ
ンレットポートに通じる吸入口20gを有している。こ
の作業槽20fの隔壁20eよりも下部には振動子13
の出力端に図外のねじ孔とねじ棒とで同軸に結合された
共振器14が収納される格納室20hを形成している。
【0021】この隔壁20eには共振器14が押さえ部
材11との共同で固定される受部8を設けてある。つま
り、共振器14の後半部14cに1つのシール部材10
と押さえ部材11とを外嵌装着すると共に振動子13を
結合する一方、共振器14の前半部14bにもう1つの
シール部材9を外嵌装着して、半田槽20の作業槽20
fに半田2を入れていない状態において、共振器14の
前半部14bを格納室20hの外側より受部8の収容孔
8cを経由して用孔8bに無接触に挿入して、共振器1
4の先端部を作業槽20fの内部に突出させた後、押さ
え部材11の窓11aを共振器14の後半部14cに無
接触に外嵌装着して、ねじ12を貫通孔11cより受部
8のねじ孔8eに締結して、押さえ部材11を受部8に
固定することにより、共振器14が受部8、押さえ部材
11、復元弾性を蓄えた状態で圧縮されたシール部材
9,10により挟み付けられて半田槽20に取り付けら
れている。
【0022】また、半田槽20の内部には半田槽20の
周壁20iと底壁20c及び内筒20dにより還流通路
21を形成してある。この還流通路21にはヒーター7
を配置してあって、半田槽20の内部に投入された半田
2がヒーター7の加熱動作で溶融し、この半田2がポン
プ6の駆動で矢印方向に還流される。この実施形態の場
合、ポンプ6より吐出された半田2は内筒20dと半田
槽20の底壁20cとの間の還流通路21より吸入口2
0gを経由して作業槽20fの内部に溜まり、その作業
槽20fから溢れた半田2は内筒20dの上端縁より半
田槽20中における半田2の液面に入って還流通路21
へと還流して、吸入口20gよりポンプ6に吸引され
る。
【0023】この実施形態の構造によれば、溶融された
半田2が図5に矢印で示す方向に還流していて、半田2
の液面が表面張力で作業槽20fより盛り上がって鏡面
のような性状を呈していると共に、振動子13への電力
供給で共振器14を縦波の超音波振動で共振させた状態
において、ワークとして、例えば図5に仮想線で示す電
子・電気部品22を半田槽20の上方より作業孔20b
を経由して半田槽20の内部に搬入し、当該電子・電気
部品22のリード線22aを作業槽20f中の半田2に
浸して共振器14に対向配置すことにより、ワークの一
部としての前記電子・電気部品22のリード線22aに
半田2を盛り付けることができる。
【0024】この実施形態では図示は省略したが、半田
槽20に付設するか又は半田槽20とは別に設置した図
外のワーク支持機構で電子・電気部品22を支持して、
電子・電気部品22のリード線22aに半田2を付ける
ことは可能である。
【0025】図7は第3実施形態を示しており、この図
において、半田槽30は溶融された半田2を入れる上方
に開放された浴槽タイプに形成されていて、その底壁3
0aには半田2を加熱溶融するためのヒーター31を埋
め込んであると共に受部32を設けてある。この受部3
2は、底壁30aと底壁30aの外側面より外側に突出
された膨出部32aとに跨がって形成された用孔32b
を有している。この用孔32bは共振器33の支持部3
3aより前側(図7で上側)に位置する前半部33bよ
りも大きな相似形の円形断面を有して半田槽30の内外
に貫通している。この用孔32bの膨出部32a側には
用孔32bよりも大径な雌ねじを有する収容孔32cを
同軸上に有段形成してあり、この収容孔32cと用孔3
2bとの連接部に閉環状に形成された段面が共振器33
の支持部33aを受け止める受面32dになっている。
また、受部32との共同で共振器33を半田槽30に保
持する押さえ部材34は、その外周面に収容孔32cの
雌ねじにねじ嵌合する雄ねじを有していると共に、当該
外周面の後端部に雄ねじの未形成な工具嵌合部34aを
有している。また、押さえ部材34の中央部には共振器
33の支持部33aより後側に位置する後半部33cよ
りも大きなな相似形の円形断面を有する窓34bを形成
してある。また、シール部材35,36は、フッ素樹脂
又はテフロン等のような、溶融された半田2が付着しに
くい嫌半田性を有する材料により受面32dとほぼ合同
な閉環状を有している。
【0026】この実施形態の構造によれば、シール部材
35,36を共振器33の前半部33b及び後半部33
cに嵌合装着し、半田槽30に半田2を投入していない
状態において、共振器33の前半部33bを半田槽1の
外側より収容孔32cを経て用孔32bに無接触に挿入
すると共に、共振器30の先端部を半田槽1の内部に突
出させて、共振器33の後半部33cに押さえ部材34
の窓34bを外嵌して、押さえ部材34を受部32の収
容孔32cに雌雄ねじの嵌合を介して装着した後に、押
さえ部材34の工具嵌合部34aにスパナのような工具
を嵌めて、押さえ部材34を受部32に締結、固定する
ことにより、共振器33の支持部33aが受部32、押
さえ部材34、シール部材35,36の共同により挟み
付けられて、共振器14を半田槽30に固定することが
できる。
【0027】この状態において、半田槽30に半田2を
入れると共に、ヒーター31を加熱動作して、半田2を
加熱溶融する一方、共振器30の後半部34cに図外の
ねじ孔とこれに締結された図外のねじ棒とで同軸に結合
した図外の振動子への電力供給で共振器33を縦波の超
音波振動で共振させて、半田槽30の上方より溶融され
た半田2に図外のワークを浸すことにより、当該ワーク
に半田2を付けることができるので、半田2を還流しな
い少量生産に適する簡素な構造の超音波振動半田付け装
置を提供することができる。
【0028】前記第1〜第3実施形態では共振器14,
33の支持部14a,33aの両側にシール部材9,1
0,35,36を介在させたことにより、半田2を23
0〜300度程度の高温に溶融して半田2の表面張力が
低下しても、半田2が受部8と支持部14aとの接触面
間や押さえ部材11と支持部14aとの接触面間から漏
れるのを阻止するようにしたが、半田2の種類と溶融温
度にもよるが、半田2の溶融温度が低くて表面張力が高
い場合には、シール部材9,10,35,36を省略し
ても、半田2が受部8と支持部14aとの接触面間や押
さえ部材11と支持部14aとの接触面間から漏れるの
を阻止することができる。
【0029】図8は第4実施形態を示し、同図におい
て、前記第1〜第3実施形態の共振器14又は33に相
当する共振器40は、チタン等のような合金からなる棒
状の超音波ホーン41と、これの一端に図外のねじ孔と
図外のねじ棒とで同軸状に一体に結合されたチタン、ア
ルミニウム又は焼き入れされた鉄等のいずれかの材質か
らなる棒状のブースタ42と、これの一端に図外のねじ
孔と図外のねじ棒とで同軸状に一体に結合されたアルミ
ニウムのような熱伝導性の良好な材質からなる棒状のフ
ィンブースタ43とにより構成されており、このフィン
ブースタ43の一端には第1〜第3実施形態の振動子1
3に相当する振動子44の出力端を図外のねじ孔と図外
のねじ棒とで同軸状に一体に結合してある。この振動子
44側から見て、フィンブースタ43は最大振動振幅点
f11からノーダルポイントf12を経た次の最大振動
振幅点f13までの1/2波長分の長さを有し、ブース
タ42は最大振幅点f13からノーダルポイントf14
を経た次の最大振動振幅点f15までの1/2波長分の
長さを有し、超音波ホーン41は最大振動振幅点f15
からノーダルポイントf16を経た次の最大振動振幅点
f17までの1/2波長分の長さを有している。超音波
ホーン41のノーダルポイントf16の全外周面には閉
環状の支持部41aを外側に突設してある。ブースタ4
2、フィンブースタ43及び振動子44の出力端は、そ
の外周面に締結・取り外し用の図外の工具を掛け止める
凹部42a,42b,43a,43b,44aを有して
いる。また、フィンブースタ43はアルミニウムの棒体
より切削加工され、その外周面に複数の溝43cを周方
向に等間隔配置した放熱特性の良い形状に形成されてい
る。
【0030】この実施形態の構造によれば、前記第1〜
第3実施形態の共振器14,33のように、共振器40
の超音波ホーン41の支持部41aを受部8,32と押
さえ部材11,34とで挟持して半田槽1,20,30
に固定して半田付け作業を行った場合において、溶融さ
れた半田2より超音波ホーン41、ブースタ42を経由
してフィンブースタ43に伝達された熱が、アルミニウ
ムのうな放熱特性の良い材料からなるフィンブースタ4
3で放熱されて振動子44に伝わりにくくして、振動子
44を熱的に保護することができる。
【0031】このフィンブースタ43の外周面は複数の
溝43cによる凹凸に形成された放熱面積の大きな形状
に形成されているので、当該フィンブースタ43の放熱
特性を一段と向上することができる。
【0032】また、このフィンブースタ43の複数の溝
43cは周方向に等間隔配置されているので、例えば各
溝43cの深さを同一寸法に形成すると共に、各溝43
cの長さを同一寸法に形成するというようにして、フィ
ンブースタ43の重心をフィンブースタ43中央に位置
させることにより、フィンブースタ43が超音波振動を
振動子44からブースタ42に効率よく伝達することが
できる。
【0033】図9〜10はフィンブースタの異なる実施
形態を示している。図9のフィンブースタ43Aは周方
向に等間隔配置されて深さの等しい複数の溝43dがフ
ィンブースタ43Aの両端に突き抜けたように形成して
ある。このフィンブースタ43Aは、その両端面の中央
部に所定深さのねじ孔43e,43fを形成してあり、
一方のねじ孔43eにより図8に示すように振動子44
を結合し、他方のねじ孔43fによりブースタ42又は
超音波ホーン41を結合するようになっている。
【0034】図10のフィンブースタ43Bは周方向に
等間隔配置されて深さの等しい複数の溝43gの数を図
9に示したフィンブースタ43Aよりも多くしたと共に
その深さも深く形成して放熱特性をより一層向上するよ
うにしたものである。また、このフィンブースタ43B
の両端面は各溝43gの半円弧状の底部に外接する外周
面を有する凸部43h,43iを備え、各凸部43h,
43iの端面には図9に示したねじ孔43e,43fと
同様なねじ孔43j,43kを形成してある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態を示す図2のA−A線に沿う断
面図。
【図2】 第1実施形態を示す斜視図。
【図3】 第1実施形態の要部を示す分解斜視図。
【図4】 第1実施形態の共振器と振動子と超音波振動
波形との関係を示す模式図。
【図5】 第2実施形態を示す図6のB−B線に沿う断
面図。
【図6】 第2実施形態を示す斜視図。
【図7】 第3実施形態を示す断面図。
【図8】 第4実施形態の共振器と振動子と超音波振動
波形との関係を示す模式図。
【図9】 第5実施形態のフィンブースタを示す図であ
る。
【図10】 第6実施形態のフィンブースタを示す図で
ある。
【符号の説明】
1,20,30 半田槽 8,32 受部 8b,32b 用孔 8c,32c 収容孔 8d,32d 受面 11,34 押さえ部材 11a,34b 押さえ部材の窓 11b 押さえ部材のリブ 13,44 振動子 14,33,40 共振器 14a,33a,41a 共振器の支持部 14b,33b,41b 共振器の前半部 14c,33c,41c 共振器の後半部 43,43A,43B フィンブースタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数の縦波の超音波振動を発生す
    る振動子の出力端に結合した共振器により、半田槽の内
    部で加熱溶融された半田に、超音波振動を作用させて、
    ワークに半田を付ける超音波振動半田付け装置におい
    て、共振器のノーダルポイントの外周面に外側に突出す
    る支持部を設ける一方、この共振器の支持部より前半部
    の外径よりも大径で半田槽内外に貫通する用孔とこの用
    孔より大径で共振器の支持部の挿入可能な収容孔との口
    径差による段差部で形成された受面を有する受部を前記
    半田槽に設けると共に、この受部の用孔に前半部が無接
    触に挿入された共振器の支持部を受部の受面との共同に
    より挟持する押さえ部材を当該受部に締結したことを特
    徴とする超音波振動半田付け装置。
  2. 【請求項2】 所定周波数の縦波の超音波振動を発生す
    る振動子の出力端に結合した共振器により、半田槽の内
    部で加熱溶融された半田に、超音波振動を作用させて、
    ワークに半田を付ける超音波振動半田付け装置に使用さ
    れる共振器であって、ノーダルポイントの外周面に外側
    に突出する支持部で半田槽に固定される超音波ホーン
    と、この超音波ホーンと振動子の出力端との間に介在さ
    せた熱伝導性の良好な材質からなるフィンブースタとを
    備えたことを特徴とする共振器。
JP2817896A 1996-02-15 1996-02-15 超音波振動半田付け装置及びそれに使用する共振器 Pending JPH09220661A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7287537B2 (en) * 2002-01-29 2007-10-30 Akrion Technologies, Inc. Megasonic probe energy director

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7287537B2 (en) * 2002-01-29 2007-10-30 Akrion Technologies, Inc. Megasonic probe energy director

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