JPH09220417A - 磁気フィルターおよび磁気マスク - Google Patents

磁気フィルターおよび磁気マスク

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JPH09220417A
JPH09220417A JP8051058A JP5105896A JPH09220417A JP H09220417 A JPH09220417 A JP H09220417A JP 8051058 A JP8051058 A JP 8051058A JP 5105896 A JP5105896 A JP 5105896A JP H09220417 A JPH09220417 A JP H09220417A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、気体、液体中に混在された微小
な磁性不純物を磁力によって気体、液体から吸着分離す
ると共に、ミクロンメートル以下の微小非磁性不純物を
も分離して気体、液体を純化させる磁気利用による濾過
材を提供する。 【構成】 磁力を有する材料よりなる支持体と、磁界を
加えることにより磁力が誘起される繊維よりなる濾過材
とから構成されてなる磁気フィルターおよび磁気マスク
よりなる。 【効果】 本発明は、磁力を有した支持体および該支持
体により誘起された磁力を有する繊維または繊維成形加
工体によって、気体、液体中に混在された磁性不純物、
特にミクロンメートル以下の微小な磁性不純物を、気
体、液体から吸着分離すると共に、他の微小非磁性不純
物をも分離して気体、液体を純化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体、液体中に混
在された微小な磁性不純物を磁力によって気体、液体か
ら吸着分離すると共に、ミクロンメートル以下の微小非
磁性不純物をも分離して気体、液体を純化させる磁気利
用による濾過材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄分等の磁性不純物が混在された気体、
液体の濾過処理手段として磁気を利用した、いわゆる磁
性フィルターは公知であるが、従来この種の技術は、永
久磁石を内装したタンク内に磁性不純物が混在する気
体、液体を通して磁性不純物を永久磁石の表面に直接吸
着させて分離処理するのが一般的であった。
【0003】しかしながら、永久磁石の表面に直接吸着
させるこの様な従来の方法では、粒子径の小さな、例え
ばミクロンメートル以下の磁性不純物に対しては効果は
少なく、また、磁力は磁石からの距離の二乗に反比例す
るため、磁石からすこしでも離れた点においては磁力が
及ばなくなり、捕集効率が急激に悪くなる。さらに、非
磁性不純物に対しては全く効果がないものであった。従
って、磁性、非磁性不純物の混在されたものに対しては
目的とする効果的な分離処理ができないという問題点が
あった。
【0004】特開昭55ー98909号公報では、強磁
性を有する粒子を繊維形成性の有機重合体に添加し、磁
性を有する繊維を得ているが、この場合、繊維の物性を
維持する必要があるため磁性を有する粒子の添加量には
限界があり、当然磁力も弱いものとなる。また、磁力を
強めるために希土類の磁性粒子を使うなどの工夫がみら
れるが、繊維に添加できるような粒子径の極めて小さな
希土類磁石粒子はコストが非常に高く実用性に欠け、ま
た、コスト的に使い捨てとするような使い方のものは適
さない。さらに、この様な方法であると、常磁性である
ため一度フィルターが閉塞等の理由により汚染され、機
能が低下した場合それ全体を廃棄する必要があり、経済
的にも環境的にも問題がある。
【0005】また、特開昭54ー63466号公報およ
び特開昭55ー113460号公報には繊維状の材料の
表面に磁気的性質を有する粒子を付着させた素材が記載
されている。しかしこれらの場合、表面に付着できる磁
性粒子の量には限界があり、あまり多くの磁性粒子を付
着できない。従っておのずと磁力は弱いものとなり、十
分な磁気捕集を得ることは困難である。また、接着剤に
よって磁性粒子を付着させる方法であるため、使用状況
によっては脱落を起こし、磁力低下、工程汚染等の問題
を引き起こす。さらに、繊維1本1本個々の表面に磁性
粒子を付着させることは工業的に製造を考えた場合かな
り無理がある。
【0006】一方、特開昭62ー95112号公報にお
いては、磁力を有する部材の間に磁性材繊維を充填した
ハウジング装置が提案されているが、磁性材繊維として
軟鉄の繊維を用いており次のような問題点を有してい
る。1.液体と接触するため、錆が発生する。2.製造
上の制約よりあまり細い繊維とすることが出来ない。
3.金属繊維であるため、加工性に劣る。4.金属繊維
であるため、その製造工程において手にささる等の操業
上の問題がある。5.比重が大きく、柔軟性に難点があ
るため、ハウジングのような用途では良いが、マスク等
に使用することはできない。6.ハウジングの形態であ
り、濾過面積が狭いため、液体には良いが、広い表面積
を必要とする気体の濾過には適していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、気体、液体
等に適応できる磁気フィルターであり、製造的にもコス
ト的にも優れており、上述のようなこれまでの技術にみ
られた問題点を有しない磁気フィルターを提供すること
を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、磁気フィル
ターについて、鋭意研究を続けてきた。その結果、磁力
を有する支持体と、磁力が誘起されうる繊維よりなる濾
過材とから構成されてなる磁気フィルターとすることに
より、上記の課題を解決できることを見いだし、本発明
を完成するに至った。即ち本発明は、磁力を有する材料
よりなる支持体と、磁界を加えることにより磁力が誘起
される繊維よりなる濾過材とから構成されてなる磁気フ
ィルターよりなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の支持体となる磁力を有する材料としては、磁界を
加えることにより磁力を有する材料、あるいは着磁によ
り永久に磁力を有する材料である限り特に限定はない。
例えば、磁界を加えることにより磁力を有する材料であ
る軟磁性材料では、マンガンー亜鉛フェライト、銅ー亜
鉛フェライト、ニッケルー亜鉛フェライトなどの酸化鉄
を主成分とする複合金属酸化物、カルボニル鉄、アーム
コ鉄などの純鉄、ケイ素を鉄に合金させたケイ素鋼、鉄
ーニッケル合金、パーマロイ、ミューメタル、鉄ーアル
ミニウム合金、センダスト、鉄ーケイ素ーアルミニウム
合金、モリブデン・スーパーマロイなどの高透磁率合
金、パーメンダーなどの高磁気飽和値合金、パーミンバ
ール、イソパーム、TMダストコアなどの定透磁率合
金、サーモパーム、モネル合金、MS合金などの整磁合
金、方向性ケイ素鋼、デルタマックス、マグネシウムー
マンガンフェライトなどの角型ヒステリシス材料などが
あげられる。
【0010】また、着磁により永久に磁力を有する材料
である永久磁石材料としては、例えば、KS鋼、炭素
鋼、MT鋼などの焼き入れ磁石鋼、ケスター合金、MK
合金、KS合金、アルニコ5、バイカロイ、キュニフ
ェ、キュニコ、ESD磁石、などの析出硬化型合金、O
P磁石、バリウムフェライト磁石、ガンマフェライト磁
石などの焼結磁石、ニッケルーアルフェル合金、ニッケ
ルーコバルト系などの磁歪合金、サマリウムコバルト、
ネオジムー鉄−ホウ素などの鉄族遷移金属と希土類金属
の化合物である希土類磁石などがあげられる。
【0011】本発明にもちいる磁力を有する支持体の形
状、形態としては、使用される用途に応じて適宜選択す
ることができ特に限定はない。例えば、単体としての形
状として、棒状、球状、平板状、紡錘状、円盤状、リン
グ状、立方体状、シリンダー状、ディスク状など、ある
いはこれらを組み合わせた形状として、格子状、網目
状、短冊状、大きさの違うリングを重ね合わせたものと
いった形態のものを用いることができる。
【0012】また、磁力を有する支持体への着磁の方法
としても、使用される用途に応じて適宜選択することが
でき特に限定はなく、全面に着磁する方法、スパイラル
状に着磁する方法、ステップ状に着磁する方法、ストラ
イプ状に着磁する方法などその用途に応じて選択するこ
とが出来る。
【0013】本発明に採用する磁力が誘起される繊維
は、磁界をくわえることにより磁力が誘起される繊維で
あれば特に限定はないが、紙、不織布、編み物、織物と
加工することができる加工性の良さと、重量が軽く適応
範囲がひろい有機繊維系、即ち磁界をくわえることによ
り磁力を発現する粒子を含有した有機繊維であるものが
好ましい。またその繊維径は、あまり太いと目開きが大
きくなりすぎ磁気フィルターとしての効果が期待できな
いこと、また、加工性に問題がでてくることより、10
0μm以下、より好ましくは50μm以下であることが
好ましい。
【0014】該繊維に含有される磁力を発現する粒子と
しては、磁界をくわえることにより磁力を発現する粒子
である限り特に限定はなく、例えば上記の軟磁性材料の
粒子等をあげることができる。また、該粒子の平均粒子
径は、その繊維直径に応じて選択でき特に限定はない
が、平均粒子径が、5μm以下であり、かつ該粒子の繊
維への含有量が90重量%以下である場合良好な結果を
得ることが出来る。ここで、磁力を発現する粒子の粒子
径が、5μmを越える場合繊維直径に対する相対的な粒
子径が大きくなりすぎるため、繊維形成性有機高分子マ
トリックスの不連続が生じ易くなり、特に粒子の凝集を
伴った場合に顕著となり、良好な繊維物性を得ることは
困難となる。また、磁性粒子の含有量は、磁性材料とし
ての磁気特性を発現させるためできるだけ多いほうが望
ましいが、90重量%を越えた場合、磁性粒子の占有体
積が大きくなりすぎ、繊維形成性有機高分子マトリック
スの不連続が生じやすくなり良好な繊維物性の繊維を得
ることが困難となる。
【0015】繊維中へ添加する磁力を発現する粒子の形
状は、多角形、針状、球状、立方体状、紡錘状、板状な
ど形状に限定することなく使用可能であるが、分散性お
よび耐磨耗性の観点から球状または紡錘状をしたものの
ほうが好ましい。
【0016】本発明の磁力が誘起される繊維において、
該繊維を構成するポリマーとしては、繊維形成性を有す
る限りにおいては特に限定は無く、天然ポリマー、半合
成ポリマー及び合成ポリマーのいずれであってもよい。
具体的なポリマーとしては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、塩化ビニル、ABS樹脂、ナイロン、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリスチ
レン、ポリアセタール、ポリカーボネイト、アクリル樹
脂、フッ素樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエス
テルエラストマー、メラミン樹脂、ユリア樹脂、4フッ
化エチレン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂及びフェノール樹脂等のプラスチック
系ポリマー;ナイロン、ポリエチレン、レーヨン、アセ
テート、アクリル、ポリビニルアルコール、ポリプロピ
レン、キュプラ、トリアセテート、ビニリデン等の一般
の繊維形成性のポリマー;天然ゴム及びシリコーンゴ
ム、SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム)、CR(ク
ロロプレンゴム)、EPM(エチレン・プロピレンゴ
ム)FPM(フッ素ゴム)、NBR(ニトリルゴム)、
CSM(クロルスルホン化ポリエチレンゴム)、BR
(ブタジエンゴム)、IR(合成天然ゴム)、IIR
(ブチルゴム)、ウレタンゴム及びアクリルゴム等の合
成ゴム系のポリマー等があげられる。中でも特に、磁性
を発現する無機系の粒子との親和性の高いポリアクリロ
ニトリル系重合体を用いた場合良好な結果が得られる。
【0017】本発明において、磁界を加えることにより
磁力が誘起される繊維よりなる濾過材の形態としては、
使用される用途に応じて適宜選択でき、特に限定はな
く、例えば、繊維自体を用いたもの、抄紙によるシート
状のもの、不織布、編み地、織り地、あるいはこれらを
組み合わせたものなど自由に加工することができる。
【0018】本発明における支持体と磁力が誘起される
繊維よりなる濾過材を組み合せた磁気フィルターの製造
方法としても、該繊維が、磁界を加えられることにより
磁力を発現する限りにおいては特に限定はない。例え
ば、球状、棒状、櫛状あるいは網目状などの支持体のま
わりを磁力発現繊維でなる濾過材で囲む方法、逆に該濾
過材を球状、棒状、櫛状あるいは網目状などの磁力を有
する支持体の間に配する方法など用途に応じて適宜選択
できる。また、該濾過材は支持体に固定する方法でも、
支持体から着脱ができる方法でもどちらも用途によって
使い分けることができる。特に、着脱が可能な場合、汚
れたフィルター、あるいは能力の低下したフィルター等
を容易に更新できるため、コスト的にも、操作的にも有
利である。
【0019】本発明の磁気フィルターの用途としては、
気体、液体を濾過する様々な用途に適応できるが、軽い
有機繊維系である濾過材であり、広い濾過面積を持つこ
とより気体の濾過に適しており、さらには、鉄粉などを
吸着除去できる磁気マスクに適している。特に、磁力が
誘起される繊維よりなる濾過材を、磁力を有する格子状
の支持体に重ねることにより優れた磁気マスクとなる。
特に、該濾過材のみを着脱可能とした方式によるものが
コスト的にも優れている。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明するが、本発明の要旨はこれによって限定され
るものではない。
【0021】
【実施例1】重量平均分子量89000のアクリロニト
リル/アクリル酸メチル共重合体30重量部をチオシア
ン酸ナトリウムの55%水溶液500重量部に73℃で
溶解し、粒子径0.2μmのソフトフェライト微粒子7
0重量部を添加、さらに5時間撹拌を行いこのフェライ
ト粒子を均一に分散することにより紡糸原液を得た。該
紡糸原液を孔径0.07mm、孔数5000の紡糸ノズ
ルを用いてー2℃、15%のチオシアン酸ナトリウム水
溶液中に紡出した後、水洗、延伸(総延伸倍率12
倍)、乾燥緻密化、捲縮処理、緩和熱処理及び油剤処理
を施して単繊維直径22μmの磁性が誘起される繊維1
Aを得た。この磁性繊維を評価したところ、単繊維強度
82MPa、単繊維伸度23%、結節強度35MPaで
あり、充分後加工に耐えるだけの繊維物性を有してい
た。得られた繊維1Aを用い、抄紙した紙1B、不織布
1C、編み物1D、織物1Eを作成し、磁界を加えるこ
とにより磁力が誘起される繊維および繊維加工成形体で
なる濾過材を得た。
【0022】図1は本発明の磁気フィルターの1例とし
て型式1を示すものであり、円柱状、角柱状等の棒状の
永久磁石または磁界を加えられて磁力を有するようにな
る支持体1、および上記の繊維1Aよりなる濾過材で構
成されてなる。これは、通常の磁気フィルターを繊維1
Aで覆うことにより、小さな粒子径の磁性不純物あるい
は、非磁性不純物さえも容易にしかも効率よく除去でき
る磁気フィルターである。
【0023】図2は本発明の1例として型式2を示すも
のであり、交互にNおよびSに着磁された永久磁石より
なる網目状の支持体3、および上記の不織布1Cよりな
る濾過材4が面同士で密着されてなる平板状磁気フィル
ター5である。型式2は、大きな表面積を必要とする場
合に適しており、また、繊維あるいは繊維加工成形体で
なる濾過材4が汚染などにより能力が低下した場合、濾
過材4の部分のみを更新することができるという利点が
ある。また、図3は、濾過材である不織布1Cを、磁性
を有する支持体6で挟んでなる型式2の別の態様であ
る。
【0024】図4は本発明の1例である磁気マスクへの
応用例を示すものであり、着脱可能な抄紙した紙1Bよ
り成形したシート状濾過材7、該シート状濾過材7を挿
入することのできる口の開いたマスク本体8、耳かけ1
0、およびマスク本体8に固定された永久磁石よりなる
網目状支持体9より構成される。該磁気マスクは、取り
扱いが容易でさらに着脱可能であることよりコスト的に
も安いものとすることができる。また、磁性が誘起され
たシート状の濾過材よりなるため、磁性不純物を効率よ
く除去できるばかりか、非磁性不純物までも効率よく捕
捉することができ利用効率は高い。
【0025】
【実施例2】孔径0.14mmの紡糸ノズルを用いた以
外は実施例1と同様な方法により、繊維径45μmの磁
性が誘起される繊維2Aを得た。さらに該繊維2Aを用
い不織布2Cに加工した。
【0026】
【実施例3】粒子径2.1μmのソフトフェライト微粒
子を用いた以外は実施例2と同様な方法により、繊維径
42μmの磁性が誘起される繊維3Aを得た。さらに該
繊維3Aを用い不織布3Cに加工した。
【0027】
【比較例】
【0028】
【比較例1】孔径0.38mmの紡糸ノズルを用いた以
外は実施例3と同様な方法により、繊維径125μmの
磁性が誘起される繊維H1Aを得た。さらに該繊維H1
Aを用い不織布H1Cに加工した。
【0029】
【比較例2】粒子径12.0μmのソフトフェライト粒
子を用いた以外は実施例3と同様な方法により繊維作成
を試みたが、ノズルでの昇圧が発生し、良好な繊維は得
ることが出来なかった。次に、この粒子径12.0μm
のソフトフェライト粒子の添加量を10%に低下させ、
実施例3と同様な方法により紡糸を行ったところ繊維径
47μmの磁性が誘起される繊維H2Aを得た。さらに
該繊維H2Aを用い不織布H2Cに加工した。
【0030】上記実施例および比較例より得られた不織
布、編み地および織り地を用い、実施例1の型式2の磁
気フィルターに加工し、面風速が2.5m/secの時
の気体中での磁性微粒子の集塵効率および圧力損失、ま
た面流速が0.2m/secの時の水中での磁性微粒子
の集塵効率を評価した。また、比較例3としては、磁性
が誘起される繊維よりなる濾過材を用いず、支持体のみ
の状態のものとした。これらの結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すとおり、本発明の磁気フィルタ
ーは、磁力が誘起される繊維を用いていない比較例3に
比べて、水中でも、気体中でも集塵効率に優れているこ
とが明かである。また圧力損失は比較例3に比べ上昇し
てはいるが、実際に使用できるレベルの範囲内にある。
一方、比較例1では繊維径が太すぎるため十分な集塵効
率が発現されておらず、また、比較例2ではフェライト
の含有量が少ないため集塵効率は極度に低下している。
【0033】
【発明の効果】本発明は、磁力を有した支持体および該
支持体により誘起された磁力を有する繊維または該繊維
成形加工体でなる濾過材で構成された磁気フィルターに
よって、気体、液体中に混在された磁性不純物、特にμ
m以下の微小な磁性不純物を、気体、液体から吸着分離
すると共に、他の微小非磁性不純物をも分離して気体、
液体を純化させることができる。さらに、該繊維および
繊維成形加工体は着脱可能であり、容易に更新すること
ができ吸着能力を復元させることができるものである。
また、本発明になる磁気マスクは、安価で、扱いやす
く、捕集効率も優れるものであり、花粉症の原因となる
花粉等をも吸着除去することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示したもので、図1は、本発明
における型式1を示したもの、図2は、本発明における
型式2およびその構成を示したもの、図3は、型式2の
うちの他の例を示したもの、図4は、本発明の磁気スク
を示したものである。 1・・・磁力を有してなる支持体 2・・・誘起された磁力を有する繊維よりなる濾過材 3・・・網目状の磁力を有してなる支持体 4・・・誘起された磁力を有する繊維よりなる紙、不織
布、編み地、織り地状の濾過材 5・・・磁気フィルター 6・・・磁力を有してなる支持体 7・・・抄紙した紙で成形したシート状濾過材 8・・・マスク本体 9・・・内部に固定された磁力を有してなる支持体 10・・耳かけ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁力を有する材料よりなる支持体と、磁
    界を加えることにより磁力が誘起される繊維よりなる濾
    過材とから構成されてなることを特徴とする磁気フィル
    ター。
  2. 【請求項2】 濾過材を構成する繊維が、磁界を加える
    ことにより磁力を発現する粒子を含有した繊維径50μ
    m以下の有機繊維であることを特徴とする請求項1記載
    の磁気フィルター。
  3. 【請求項3】 磁力を発現する粒子の平均粒子径が5μ
    m以下であり、かつ有機繊維がポリアクリロニトリル系
    重合体よりなることを特徴とする請求項2記載の磁気フ
    ィルター。
  4. 【請求項4】 濾過材が着脱可能であり、容易に更新で
    きることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    の磁気フィルター。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかの磁気フィル
    ターよりなることを特徴とする磁気マスク。
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