JPH09219113A - 熱伝導用ペースト - Google Patents

熱伝導用ペースト

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JPH09219113A
JPH09219113A JP2276996A JP2276996A JPH09219113A JP H09219113 A JPH09219113 A JP H09219113A JP 2276996 A JP2276996 A JP 2276996A JP 2276996 A JP2276996 A JP 2276996A JP H09219113 A JPH09219113 A JP H09219113A
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paste
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copper
substrate
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Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L24/00Arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies; Methods or apparatus related thereto
    • H01L24/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/26Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/28Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process
    • H01L24/29Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process of an individual layer connector
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0201Thermal arrangements, e.g. for cooling, heating or preventing overheating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性に優れ、安定な熱伝導性の示し、サ
ーマルビア穴埋めした場合の耐環境性に優れた熱伝導性
ペーストを提供する。 【解決手段】 LSIチップが接続される基板に開けら
れた伝熱用の穴を埋めるためのペーストであって、銅合
金粉末1重量に対して、有機バインダー1〜20重量部
含有することを特徴とする熱伝導用ペーストである。 【効果】 熱伝導性に優れ、環境試験後でも安定した熱
伝導性を有し、耐クラック性、耐ボイド性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BGA(ボールグ
リッドアレイ)、フリップチップ実装、MCM(マルチ
チップモジュール)などのLSI実装用基板に用いられ
る熱伝導用ペーストを提供する。
【0002】
【従来の技術】従来より、LSIチップの放熱方法とし
ては、LSIチップの背面から放熱フィンを設ける方法
が公知である。また、最近のパッケージの小型化の流れ
の中で、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チ
ップサイズパッケージ)などの小型化パッケージが用い
られるようになってきている。LSIパッケージの一つ
のBGAとは、LSIチップがダイボンディングなどで
接着される基板の反対側にはんだボールを接続したパッ
ケージである。
【0003】この場合には、LSIチップの電気信号の
入出力は、基板に開けられた穴の一部を用いて穴の内面
にメッキされた銅を通してマザーボード(BGAパッケ
ージが実装される基板)との信号のやり取りが行われ
る。この場合の信号のやり取りのための穴をスルーホ−
ルと言う。また、こうしたスルーホールとは別に、LS
Iチップから発生する熱を逃がすために基板に開けられ
た穴を通してマザーボード側に熱を逃がす方法が公知で
ある。熱を逃がすための穴をサーマルビアホールとい
う。このサーマルビアホールは、穴の内面に銅メッキし
た後、樹脂を充填して用いられるのが公知である。スル
ーホール、サーマルビアホール上には、平坦化、パッケ
ージ後のボイドをなくすためと電気的信号回路の一部と
して、チップからの熱伝導性向上を兼ねて穴上を銅メッ
キするのが公知の方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の中で、
LSIのクロック周波数の高速化、高密度化、ファイン
ライン化に伴って、LSIチップよりの発熱量の増大
(ジュール熱)、それに伴うパッケージ自体の高温度化
が問題視されてきた。特に、高温度によることでのパッ
ケージに用いられている有機ポリマーの劣化や、有機ポ
リマーと無機物との密着性の低下など高価なLSIパッ
ケージにとっては重大な問題になりつつある。また、サ
ーマルビアに樹脂を穴埋めした場合には、穴の内壁の銅
メッキと樹脂との熱膨張の差による剥がれやクラック性
が問題になってくる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するためになされたものである。即ち、本発明は平均粒
子径0.5〜30ミクロンの銅合金粉末100重量部に
対して有機バインダー1〜20重量部を含有するペース
トであって、LSIチップが電気的に接続される1層以
上からなる基板中に、放熱あるいはまたは導通のため開
けられた穴に充填される熱伝導用ペーストを提供するも
のである。
【0006】本発明に用いることのできる銅合金粉末と
しては、Cuー(Ag,Ti,Fe,Co,Mn,S
n,Au,Pt,Pd,Si,B,P,C,Mg,P
b,Bi,Znより選ばれた1種類以上)を用いるのが
好ましい。中でも、銀銅合金粉末がより好ましく、さら
に、粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度より高い銀銅合金
粉末が好ましい。
【0007】本発明で銅合金粉末を用いる理由として
は、本発明の熱伝導用ペーストを基板に開けられた穴に
充填して用いるが、このときヒートサイクル等の熱膨張
収縮時に、充填されているペースト硬化物の熱膨張と基
板上あるいは内層の銅回路や穴の内面の銅メッキとの熱
膨張が近いために、サーマルビア内での剥がれやクラッ
クの問題がほとんど解決されるためである。熱伝導用ペ
ーストは60体積%以上充填することが好ましい。
【0008】銅合金粉末の中でも、銅成分を50原子%
以上含有する銅合金粉末が好ましいが、銅自体である
と、銅粉末の酸化により熱伝導が粉末同士の接触に寄与
する効果が大きいため、酸化により徐々に熱伝導性が低
下する。本発明では、AgX Cu1-X 合金(0.001
≦x≦0.5:xは原子比)でかつ粒子表面の銀濃度が
平均の銀濃度より高い銅合金粉末を用いるのがより好ま
しいが、この粉末を用いることにより、銅の表面の酸化
を防止するのみならず、良好な熱伝導性を有する銀が表
面に存在するために、粒子粒子同士の接触によるより良
好な熱伝導性及び導電性を提供できる。xが0.001
未満の場合には、銅粒子が酸化し易く、熱伝導性におけ
る安定性が悪い。0.5を超える場合には、銅成分が少
なくなるため、銅導体回路との熱膨張率の差が大きくな
りマッチング性が悪い。好ましくは、0.01〜0.5
である。
【0009】表面に銀濃度が高い銅合金の場合、表面の
銀濃度は、平均の銀濃度の1.3倍以上90倍以下が好
ましく、さらに、2倍以上90倍以下が好ましい。銀粒
子でるとマイグレーションの問題があるので好ましくな
い。この場合の表面の銀濃度は、XPSで測定されたA
g3d、Cu2pより算出した値であり、平均の銀濃度
は、銅合金粉末を濃硝酸に溶解後、ICPにより測定し
た値である。表面の銀濃度と平均の銀濃度との比は、そ
れぞれで得られた値の比率を求めた。
【0010】本発明で用いる銅合金粉末は、平均粒子径
0.5〜30ミクロンであるが、平均粒子径0.5ミク
ロン未満であると凝集と分散不足の問題、30ミクロン
を超えると穴に充填時に流れ性が不足したり、粒子接点
不足で熱伝導不足になりがちである。好ましくは、0.
7〜25ミクロン、より好ましくは、1〜15ミクロン
である。平均粒子径はレーザー回折型粒径測定装置にて
測定した時の体積積算平均粒子径を用いた。また、粒度
分布をもっているのが好ましく、粒度分布をもっている
ことによりパッキング性が向上し、伝熱に寄与する導電
粒子の割合が増加する。粒度分布としては、最小粒子径
(体積積算値5%での粒子径)と最大粒子径(体積積算
値95%での粒子径)の比が0.01〜0.6が好まし
い。
【0011】本発明で用いる銅合金粉末は、公知技術で
製造されるもので構わない。例えば不活性ガスアトマイ
ズ法、共沈法、メカニカルアロイング法、電解法などが
挙げられる。中でも、不活性ガスアトマイズ法、メカニ
カルアロイング法で製造される銅合金粉末が好ましい。
より好ましくは、不活性ガスアトマイズ法である。本発
明の熱伝導性ペーストは、銅合金粉末100重量部に対
して、有機バインダー1〜20重量部含有するが、有機
バインダーとしては、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、光
硬化型、電子線硬化型樹脂より選ばれた1種類以上であ
る。この時、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、フェノール樹脂、熱硬化型ポリイミド樹
脂、熱硬化型アクリル樹脂などが挙げられる。中でも、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが好ましい。エポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノール
F型、脂肪酸変性、エラストマー変性、o クレゾールノ
ボラック、臭素化変性などが挙げられる。好ましくは、
液状のエポキシ樹脂を含むものが好ましく、さらに、シ
リコーン樹脂を含むものが好ましい。エポキシ樹脂を用
いる場合には、公知の硬化剤を用いることができるのは
言うまでもない。特に、熱伝導性ペーストのポットライ
フより、潜在性硬化剤が好ましい。潜在性硬化剤として
は、マイクロカプセル型の硬化剤が好ましい。特に、硬
化時に揮発成分の抜けによるボイドを極力さけるため
に、揮発成分が極力少ない無溶剤型のタイプが好まし
い。ボイドが多いと、吸水により硬化物の劣化や、ヒー
トサイクル時に膨れなどの問題を生じる。
【0012】熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルケト
ン、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンス
ルサイド、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、ポリスチレン樹脂、スチレンブタジ
エン樹脂等の公知の樹脂を熱硬化型樹脂に併用して用い
ると熱膨張による応力を緩和できるため好ましい。
【0013】必要に応じて少量の公知の溶剤を加えるこ
とができる。また、チキソ剤、カップリング剤、酸化防
止剤などの添加剤をくわえても構わない。有機バインダ
ーの役割としては、銅合金粉末を充分に分散させるため
のバインダーとして働き、特に銅合金粉末同士の接触を
確保することと、基板に開けられた穴の内壁及び基板上
と充分な密着力を持たせるためである。特にLSIが接
続する基板として最終的に外気と密閉されて使用される
が、この時、僅かな吸水と熱応力の発生でクラックが入
ったりすると高価なLSI自体の破損につながる可能性
を有している。そのためにも、吸水性が少なく、耐熱性
に優れる有機バインダーが望ましい。有機バインダー
は、銅合金粉末100重量部に対して、1〜20重量部
含有することを特徴とするが、1重量部未満であると、
充填された銅合金粉末の隙間を埋めるために充分なバイ
ンダー量でなく空隙が生じる。20重量部を超える場合
には、銅合金粉末同士の接触を充分に確保できないこと
と、熱伝導性を十分に確保できない。好ましくは、2〜
20重量部、さらに好ましくは、4〜17重量部であ
る。特に、充填時に空隙を完全に埋められるような有機
バインダー量が好ましい。
【0014】本発明の導電・熱伝導用ペーストを用いる
1層以上の基板とは、公知のプリント配線板や、積層セ
ラミックス基板、プリプレグのプレス積層したプリント
配線板、感光性樹脂とフォトリソグラフィー技術を用い
て塗工、銅メッキ、エッチング等のプロセスの繰り返し
によりビルドアップさらにプリント配線板、樹脂コート
銅箔を積層して作成されたプリント配線板などを用いる
ことができる。基板厚みは特に指定はないが、1層の場
合、20ミクロン前後から5、10mm程度の厚さまで
の多層基板まで用いることができる。アスペクト比は特
に指定はないが、5前後までは充分適応可能である。基
板の材質としては、ガラスエポキシ、紙フェノール、ポ
リイミド、ポリフェニレンエーテル、シアネート、ポリ
アミドイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイ
ミド、BTレジン、アルミナ、窒化アルミナ、感光性エ
ポキシアクリレート樹脂によるビルドアップ基板、PTFE
基板などの基板を用いることができる。
【0015】基板に開けられた穴は、レーザー、ドリ
ル、パンチング、フォトリソグラフィー技術などで基板
に開けられた穴で構わない。穴は銅スルーメッキ、その
他のメッキ処理を施したものでも構わない。穴径として
は、フォトビアの20ミクロン程度からドリル形成時の
2mm程度の穴に適応できる。ただし、ペーストの粘度
特性や粒子径の点から、50ミクロンから1.5mm程
度の穴径が好ましい。
【0016】本発明の熱伝導用ペーストを基板中の穴に
埋め込むことを目的とする。この場合ペーストを穴に埋
め込み、硬化させることで銅合金粉末同士の接点、熱伝
導性を確保し、有機バインダーが穴の側面との密着性を
確保する。穴へのペーストの埋め込み方法としては、ス
クリーン印刷法やピンあるいはドリルによる方法などが
好ましい。スクリーンで印刷する場合には、両側からス
キージーで掻き取る方法が好ましい。この場合には、直
接ペーストを基板上に展開して印刷するか、マスクを通
して穴にだけ埋め込みマスクを剥がす様な方法でも構わ
ない。ピンやドリルで穴埋めする場合には、ぺーストの
粘度調製だけで充分適応可能であり、公知の方法で構わ
ない。
【0017】穴に埋め込まれたペーストの硬化の方法と
しては、熱硬化タイプのペーストと同様に用いることが
でき、熱風炉、赤外線炉、遠赤外線炉、リフロー炉、V
PS炉など公知の炉を用いることができる。硬化雰囲気
としては、空気中で構わないが、不活性雰囲気中がより
好ましい。不活性雰囲気とは、窒素、アルゴン、水素、
ヘリウムなどの単独あるいは混合物などであり減圧ある
いは真空中でも構わない。
【0018】こうして得られる硬化物は、LSIチップ
の動作により発生する熱を基板の反対側に放熱すること
ができる。また、同時に開けられた導通を得るためのス
ルーホール穴に詰めた場合には、さらに熱伝導を向上で
きる。このため、銅メッキされた導通のためのスルーホ
ールにも用いることができる。本発明の熱伝導ペースト
の基板穴への埋め込み量が穴の空間体積当たり、60体
積%以上穴埋めすることが好ましく、60体積%未満で
あると充分な熱伝導あるいは導通を得ることができな
い。さらに好ましくは70体積%以上である。穴の口か
ら出る直前の体積量すなわち100体積%以上まで埋め
込んでも構わない。ただし、あまり埋め込みすぎると後
のエッチングや研磨工程がかかり過ぎるため150%ま
でなら構わない。埋め込み体積%の測定は、穴の中心を
含む断面をエッチングにより出し、光学顕微鏡で観察し
た場合の基板の各穴の体積中に充填されているペースト
硬化物の面積値と穴径より算出した。
【0019】熱伝導性ペーストを充填した穴上に公知の
材料のように銅メッキ、スズメッキ、はんだメッキして
用いることができる。また、本発明の熱伝導性ペースト
は、銅合金粉末(好ましくは、銅銀合金粉末)を多量に
含んでいるために、硬化物表面に銅合金粉末が若干なり
とも顔を出すため、メッキする場合には、メッキの核と
なりやすくメッキも良好にできる。この場合、顔を出す
というのは、硬化物表面を蛍光X線により銅成分が測定
可能なことを意味する。測定可能とは、銅成分のピ−ク
より100ppm 以上の測定量が検出されることを意味す
る。
【0020】本発明の熱伝導用ペーストを穴に充填し硬
化した硬化物には多量の銅合金粉末が存在しているため
に、一方向の熱膨張の応力を分散させる効果、及び銅回
路を有する基板での熱による膨張に追随でき、クラック
などの発生の心配がない特徴を持っている。さらに、本
発明のペーストに、一般式AgX Cu1-x (0.001
≦x≦0.5、xは原子比)で表され、かつ粒子表面の
銀濃度が平均の銀濃度より高いことを特徴とする銅合金
粉末を用いることで、銀と銅との成分で構成されること
による良好な熱伝導性、銅成分を多量に含むことによる
銅回路との熱膨張の良好なマッチング性、表面に高い銀
濃度を有する銅合金粉末同士の接点による良好な安定な
熱伝導性が確保できるなど大きなメリットを得ることが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱伝導性ペースト
の実施例、比較例を示す。 (粉末作成例)銅と第二成分として、銀とから選ばれた
1種類を所定量に混合して下記の方法で銅合金粉末を作
成した。銅と所定量の第二成分を黒鉛るつぼまたはボロ
ンナイトライドのるつぼに1kg入れ、高周波誘導加熱
装置を用いて1700℃まで窒素中で加熱溶解した。溶
解後、るつぼ先端に取り付けたノズルより大気圧ヘリウ
ムガスで充填されている雰囲気中へ融液の状態で噴出し
た。噴出と同時に、30kg/cm2 のヘリウムガスを
融液に対して噴出し、融液を微粉化凝固した。得られた
銅合金粉末を気流分級機(LC15N:日新エンジニア
リング社製)で所定のカットポイントで分級した。得ら
れた分級粉を粒度分布計(RODOS SR型(SYM
ATEC HEROS&RODOS社製)にて測定し、
体積積算平均径を平均粒子径とした。また、最小粒子径
は小径側より体積積算した積算値5体積%に相当する粒
子径、最大粒子径は、体積積算値95%に相当する粒子
径の比を求めた。
【0022】平均濃度は、1gの銅合金粉末を濃硝酸に
溶解してICP(高周波誘導結合型プラズマ発光分析
計;セイコー電子製:JY3882)にて測定した。銀
を含有する銅合金粉末の表面濃度は、XPS(XSAM
800:KRATOS社製)にてCu2p、Ag3dの
ピーク面積値をもとに装置内ファクターより算出した。
【0023】
【実施例】表1に示される銅合金粉末を用いて表3、表
4に示される熱伝導性ペーストを調製し評価した。ペー
ストの調製法としては、銅合金粉末と有機バインダーを
所定量計量したのち、プラネタリーミキサーにて混合攪
拌してペースト状にした。得られたペーストを基板の穴
埋め(1cm2 当たり64個の穴を有する)に両面スク
リーン印刷を用いて穴埋めし、さらに硬化を窒素の熱風
炉、及びリフロー炉にて硬化し、硬化温度は、180〜
200℃で1〜2時間行った。また、シリコーン樹脂の
みを先に充填し、残りの体積分を本発明の熱伝導用ペー
ストを充填した場合も試験した。
【0024】ペースト硬化物を基板穴中に含む基板を穴
のところでカット研磨して光学顕微鏡にて穴埋め量を観
測した。熱伝導性については、銅メッキのみの場合(穴
は中空の状態)と比べて評価した。銅メッキした場合と
比べて30%以上の熱伝導率が得られる場合を良好であ
るとした。30%未満を不可とした。測定はレーザーフ
ラッシュ型熱定数測定装置を用いて行った(真空理工
製)。環境試験は、プレッシャークッカー試験(121
℃ 2気圧 96HR)で行った。
【0025】また、硬化物中クラックは、断面を光学顕
微鏡にて観察した、同時にボイドも観察した。メッキ性
についても、銅メッキし、硬化膜表面のクラック性、剥
がれを環境試験後に観察した。
【0026】
【比較例】実施例と同様に作製した熱伝導性ペースト組
成物及び特性評価を表5、表6、表7に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【発明の効果】本発明は、これまでの公知材料に対して
下記の効果を有している。(1)主成分が銅で構成され
良好な熱伝導性を有している。また、粒子表面に銀を高
濃度に有する銅合金粉末を用いた場合では、さらに、接
点での熱伝導、接点の酸化が少なく安定した熱伝導性に
優れる。(2)銅を主成分にするために、銅回路を有す
る基板での熱膨張によるマッチング性が良く剥がれやク
ラックが少ない。(3)金属粉末を樹脂に分散している
ために熱ストレスを硬化物で緩和しやすく、一方向への
剥がれクラックが少ない。(4)銅合金金属粉末でかつ
銀が表面に高濃度に存在するため硬化物表面に存在する
金属粒子上にメッキがかかりやすい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径0.5〜30ミクロンの銅合
    金粉末100重量部に対して有機バインダー1〜20重
    量部を含有するペーストであって、LSIチップが電気
    的に接続される1層以上からなる基板中に、放熱あるい
    はまたは導通のため開けられた穴に充填されることを特
    徴とする熱伝導用ペースト。
  2. 【請求項2】 銅合金粉末が銀銅合金粉末からなる請求
    項1記載の熱伝導用ペースト。
  3. 【請求項3】 銅合金粉末が、一般式AgX Cu
    1-X (0.001≦x≦0.5、xは原子比)で表さ
    れ、かつ粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の1.3倍よ
    り高いことを特徴とする請求項1又は2記載の熱伝導用
    ペースト。
  4. 【請求項4】 有機バインダーが、熱硬化型、熱可塑
    性、光硬化型、電子線硬化型より選ばれた1種類以上の
    樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の熱伝導用ペースト。
  5. 【請求項5】 LSIチップが接続される基板上あるい
    は内層に銅を主成分とする導体回路が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導
    用ペースト。
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