JPH09218516A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH09218516A
JPH09218516A JP8304524A JP30452496A JPH09218516A JP H09218516 A JPH09218516 A JP H09218516A JP 8304524 A JP8304524 A JP 8304524A JP 30452496 A JP30452496 A JP 30452496A JP H09218516 A JPH09218516 A JP H09218516A
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resist
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Akiko Katsuyama
亜希子 勝山
Masataka Endo
政孝 遠藤
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセスの複雑化及びコストアップを招くこ
となく、化学増幅型レジストに含まれる酸発生剤から発
生した酸の失活を抑制し、これにより、裾引き及び食い
込みのないレジストパターンを形成する。 【解決手段】 半導体基板1の上にTiN膜2を堆積し
た後、メチルスルホン酸トリメチルシランを窒素ガスで
バブリングすることにより得られたガス状の表面処理剤
5をTiN膜2の上に供給する。TiN膜2上に、酸発
生剤と酸の作用によりアルカリ可溶性となる化合物とを
含む化学増幅型ポジレジストを塗布した後、プリベーク
を行なってレジスト膜8を形成した後、所望のマスク9
を介してKrFエキシマレーザ10による露光を行な
う。この露光によって、レジスト膜8に含まれる酸発生
剤から酸が発生するが、メチルスルホン酸トリメチルシ
ランから生じたスルホン酸7が孤立電子対を持つ窒素原
子の塩基性としての働きを弱めるため、レジスト膜8の
底部においても酸発生剤から発生した酸が失活しないの
で、裾引きのない優れた形状のレジストパターン11が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
工程におけるパターン形成方法に関し、特に化学増幅型
レジストを用いるパターン形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】 近年、IC及びLSI等
の製造工程における微細パターンの形成は、加工寸法の
微細化に伴い、短波長光源を利用したプロセスの開発が
進められており、短波長光源によるリソグラフィプロセ
スにおいては、一般に、化学増幅という概念を導入した
レジストが使用される。
【0003】化学増幅型レジストとは、エネルギービー
ムが照射されると酸を発生する酸発生剤と、酸の作用に
より反応する化合物とを含む多成分系物質であって、酸
触媒による反応によりアルカリ溶解特性が変化し、アル
カリ溶解性に変化した部分又はアルカリ溶解性に変化し
なかった部分が現像液により現像されて除去されること
により、レジストパターンを形成するものである。
【0004】以下、従来の化学増幅型レジストを用いた
パターン形成方法の一例について図4(a)〜(d)及
び図5(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0005】まず、図4(a)に示すように半導体基板
1上に被加工膜となるTiN膜2を形成する。TiN膜
2の表面には、孤立電子対を持つ窒素原子3及び水酸基
4が存在している。
【0006】次に、図4(b)及び図5(a)に示すよ
うに、TiN膜2の表面にヘキサメチルジシラザン(
HMDS)ガス12を供給して、TiN膜2の表面に形
成されるレジスト膜との密着性を高める表面処理を行な
う。これにより、HMDSガス12はTiN膜2の表面
付近で加水分解反応を起こし、図5(b)に示すよう
に、水酸基4の水素原子がトリメチルシリル基(Si
(CH33 )6に置換されて、TiN膜2の表面は水
酸基4の濃度が高い親水性の状態(図5(a)に示す状
態)から疎水性の状態(図5(b)に示す状態)に変化
する。この場合、HMDSの加水分解によって強塩基で
あるアンモニア(NH3 )14が発生する。
【0007】次に、図4(c)に示すように、TiN膜
2の上に全面に亘って化学増幅型ポジレジストを塗布し
た後、プリベークを行なって、レジスト膜8を形成す
る。その後、所望のマスク9を介してKrFエキシマレ
ーザ10による露光を行なった後、熱処理及び現像を行
なって、図4(d)に示すように、レジストパターン1
1を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
パターン形成方法によると、図4(d)に示すように、
レジストパターン11に裾引きが生じ、良好な形状を持
つレジストパターンが得られないという問題が発生す
る。そこで、裾引きが生じる原因について検討した結
果、孤立電子対を持つ窒素原子3及びHMDSの加水分
解によって発生したアンモニア14が、化学増幅型レジ
ストに含まれる酸発生剤から発生した酸を失活させるの
で、化学増幅型レジストに含まれる、酸の作用により反
応する化合物の反応が進み難くなるためであることが分
かった。
【0009】前記の問題は、TiN膜2に限られず、S
iN膜の上に化学増幅型レジストよりなるレジストパタ
ーンを形成する場合にも起きる。
【0010】また、半導体基板1の上にBPSG膜が形
成された場合には、次のような問題が発生する。すなわ
ち、BPSG膜の表面には孤立電子対を持つリン原子及
びボロン原子が存在し、これら孤立電子対を持つリン原
子及びボロン原子が酸発生剤から発生した酸を失活させ
るという問題、並びに、BPSG膜は吸湿性が高いため
に表面に多数の水酸基が付着し、表面に付着した水酸基
と酸発生剤から発生した酸とが反応するために、酸発生
剤から発生した酸が失活してしまうという問題がある。
この場合、BPSG膜を疎水性にするために、HMDS
による表面処理を行なうと、前述したようにアンモニア
が発生するので、やはり酸が失活してしまう。
【0011】さらに、TiN膜やBPSG膜が形成され
ていないシリコン基板の表面にも、水酸基が付着し易い
ので、前記と同様の問題が発生する。
【0012】尚、化学増幅型ポジレジストを用いる場合
には前記の裾引きが生じるが、化学増幅型ネガレジスト
を用いる場合には、レジストパターンに食い込みが発生
するという問題がある。
【0013】そこで、特開平6−84774号公報に示
されるように、半導体基板上に、ボロン及びリンを含ま
ないシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜よりなる薄膜を
形成し、該薄膜の上に化学増幅型レジストよりなるレジ
ストパターンを形成する方法が提案されている。ところ
が、半導体基板上に薄膜を形成する方法は、プロセスの
複雑化及びコストアップを招くという新たな問題が発生
する。
【0014】前記に鑑み、本発明は、プロセスの複雑化
及びコストアップを招くことなく、酸発生剤から発生し
た酸の失活を抑制し、これにより、裾引き及び食い込み
のないレジストパターンを形成することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、酸を発生する表面処理剤又は酸を含む表
面処理剤によって、半導体基板の表面処理を行なうもの
である。
【0016】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、パターン形成方法を、半導体基板の表面に、シリル
基を有すると共に酸を発生する表面処理剤を供給して、
半導体基板の表面処理を行なう工程と、前記表面処理剤
により表面処理された半導体基板上に化学増幅型レジス
トを塗布してレジスト膜を形成する工程と、前記レジス
ト膜に対して所望のマスクを用いて露光を行なった後に
現像を行なって、レジストパターンを形成する工程とを
備えている構成とするものである。
【0017】請求項1の構成により、半導体基板の上に
存在する水酸基の水素原子がシリル基と置換されるの
で、半導体基板の表面は親水性から疎水性に変化する。
また、孤立電子対を持つ原子は、表面処理剤から発生し
た酸により塩基性としての働きが弱められるので、化学
増幅型レジストに含まれる酸発生剤から発生した酸は失
活しない。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の構成に、前
記表面処理剤は、前記酸としてスルホン酸を発生すると
いう構成を付加するものである。
【0019】請求項3の発明は、請求項1の構成に、前
記表面処理剤は、一般式
【化3】 (但し、一般式中、R1 、R2 、R3 は同種又は異種で
あって炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
であり、R4 は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6の置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ベ
ンジル基又は置換ベンジル基である)で示される化合物
である構成を付加するものである。
【0020】請求項3の構成により、半導体基板の表面
において、[化4]に示す反応が起きる。
【0021】
【化4】 この反応式に示すように、[化3]に示す化合物は、
[化5]に示すシリル基と[化6]に示すスルホン酸と
に分解され、他の副生成物を生じない。
【0022】
【化5】
【化6】
【0023】これにより、[化5]に示すシリル基が半
導体基板の表面を疎水性に変化させると共に、[化6]
に示すスルホン酸が孤立電子対を持つ原子の塩基性とし
ての働きを確実に弱める。また、他の副生成物、例え
ば、化学増幅型レジストに悪影響を与えるアンモニアや
アミン類等は発生しない。
【0024】具体的に請求項4の発明が講じた解決手段
は、パターン形成方法を、半導体基板の表面に、シリル
基を有する化合物と酸とを含む表面処理剤を供給して、
半導体基板の表面処理を行なう工程と、前記表面処理剤
により表面処理された半導体基板上に化学増幅型レジス
トを塗布してレジスト膜を形成する工程と、前記レジス
ト膜に対して所望のマスクを用いて露光を行なった後に
現像を行なって、レジストパターンを形成する工程とを
備えている構成とするものである。
【0025】請求項4の構成により、半導体基板の上に
存在する水酸基の水素原子がシリル基と置換されるの
で、半導体基板の表面は親水性から疎水性に変化する。
また、半導体基板の上に存在する孤立電子対を持つ原子
は、表面処理剤に含まれる酸により塩基性としての働き
が弱められるので、化学増幅型レジストに含まれる酸発
生剤から発生した酸は失活しない。
【0026】請求項5の発明は、請求項4の構成に、前
記表面処理剤に含まれる前記酸はカルボン酸又はスルホ
ン酸である構成を付加するものである。
【0027】請求項6の発明は、請求項4の構成に、前
記表面処理剤に含まれる化合物は、一般式
【化7】 (但し、一般式中、R1 、R2 、R3 は同種又は異種で
あって炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
であり、R4 は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6の置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ベ
ンジル基又は置換ベンジル基である)で示される化合物
である構成を付加するものである。
【0028】請求項6の構成により、請求項3と同様、
[化7]に示す化合物は、[化4]に示す反応により、
シリル基とスルホン酸とに分解され、他の副生成物を生
じない。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態に係
るパターン形成方法について、図1(a)〜(d)及び
図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0030】まず、図1(a)に示すように、半導体基
板1の上にTiN膜2を堆積する。この場合、前述した
ように、TiN膜2の表面には孤立電子対を持つ窒素原
子3及び水酸基4が存在しているので、TiN膜2は親
水性であると共に塩基性である。
【0031】次に、図1(b)及び図2(a)に示すよ
うに、[化8]に示す液体のメチルスルホン酸トリメチ
ルシランを窒素ガスでバブリングすることにより得られ
たガス状の表面処理剤5をTiN膜2の上に供給する。
【0032】
【化8】
【0033】このようにすると、図1(b)及び図2
(b)に示すように、メチルスルホン酸トリメチルシラ
ンが分解してトリメチルシリル基6とスルホン酸7とが
発生し、TiN膜2の表面の水酸基4がトリメチルシリ
ル基6に置換されて、TiN膜2が親水性から疎水性に
変化すると共に、スルホン酸7が孤立電子対を持つ窒素
原子の塩基性としての働きを弱める。
【0034】次に、TiN膜2上に、露光されると酸を
発生する酸発生剤と酸の作用によりアルカリ可溶性とな
る化合物とを含む化学増幅型ポジレジスト、例えばWK
R−PT−2(和光純薬製)を塗布した後、90℃の温
度下で90秒間のプリベークを行なって、図1(c)に
示すように、膜厚1.0μmのレジスト膜8を形成す
る。その後、所望のマスク9を介してKrFエキシマレ
ーザ10による露光を行なうと、レジスト膜8に含まれ
る酸発生剤から酸が発生する。前述したように、スルホ
ン酸7が孤立電子対を持つ窒素原子の塩基性としての働
きを弱めているので、酸発生剤から発生した酸はレジス
ト膜8の底部においても失活しない。
【0035】次に、レジスト膜8に対して110℃のホ
ットプレートにより90秒間の熱処理を行なって酸の触
媒反応を進行させた後、2.38w%のテトラメチルア
ンモニウムヒドロキサイドを含む現像液により60秒間
の現像を行なうと、図1(d)に示すような裾引きのな
い良好な形状のレジストパターン11が得られる。
【0036】以上のように、第1の実施形態によると、
表面処理剤として[化8]に示すメチルスルホン酸トリ
メチルシランを含む表面処理剤によりTiN膜2の表面
処理を行なっているため、TiN膜2が親水性から疎水
性に変化すると共に、孤立電子対を持つ窒素原子の塩基
性としての働きが弱められているので、酸発生剤から発
生した酸の失活が防止されて裾引きのないレジストパタ
ーンが得られる。
【0037】尚、表面処理剤としては、メチルスルホン
酸トリメチルシランに代えて、[化9]に示すトリフル
オロメチルスルホン酸トリメチルシラン又は[化10]
に示すp−トルエンスルホン酸トリメチルシランを含む
表面処理剤を用いてもよい。
【0038】
【化9】
【化10】
【0039】また、表面処理剤としては、メチルスルホ
ン酸やトルエンスルホン酸と異なる他のスルホン酸又は
カルボン酸を発生するものを用いてもよい。
【0040】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るパターン形成方法について、図3
(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0041】まず、第1の実施形態と同様、半導体基板
1の上にTiN膜2を堆積する。この場合にも、TiN
膜2の表面には孤立電子対を持つ窒素原子及び水酸基が
存在しており、TiN膜2は親水性であると共に塩基性
である。
【0042】次に、HMDSと酢酸との混合溶液を窒素
ガスでバブリングして得られたガス状の表面処理剤をT
iN膜2の上に供給する。ガス状の表面処理剤とバブリ
ング用のガスとの割合については、表面処理剤の供給時
間及び窒素ガスの流量等を考慮して調整することが好ま
しい。このようにすると、図3(a)に示すように、T
iN膜2の表面はHMDS12と酢酸13との混合ガス
の雰囲気に晒されるので、図3(b)に示すように、T
iN膜2の表面の水酸基の水素原子がHMDS12の加
水分解により生成されたトリメチルシリル基6に置換さ
れてTiN膜2の表面は疎水性に変化すると共に、Ti
N膜2の上にアンモニア14が発生する。また、TiN
膜2の表面に存在する孤立電子対を持つ窒素原子及びT
iN膜2の上に存在するアンモニアは酢酸13と反応し
て中和される。
【0043】次に、第1の実施形態と同様、TiN膜2
上に、露光されると酸を発生する酸発生剤と酸の作用に
よりアルカリ可溶性となる化合物とを含む化学増幅型ポ
ジレジストを塗布した後、90℃の温度下で90秒間の
プリベークを行なってレジスト膜を形成し、その後、所
望のマスクを介してKrFエキシマレーザによる露光を
行なう。この露光によって、レジスト膜に含まれる酸発
生剤から酸が発生する。表面処理剤に含まれる酢酸13
が孤立電子対を持つ窒素原子の塩基性としての働きを弱
めているので、酸発生剤から発生した酸はレジスト膜の
底部においても失活しない。
【0044】次に、レジスト膜に対して110℃のホッ
トプレートにより90秒間の熱処理を行なって酸の触媒
反応を進行させた後、2.38w%のテトラメチルアン
モニウムヒドロキサイドを含む現像液により60秒間の
現像を行なうと、裾引きのない良好な形状のレジストパ
ターンが得られる。
【0045】以上のように、第2の実施形態によると、
HMDSと酢酸とを含む表面処理剤によりTiN膜2の
表面処理を行なっているため、TiN膜2が親水性から
疎水性に変化すると共に、孤立電子対を持つ窒素原子の
塩基性としての働きが弱められているので、酸発生剤か
ら発生した酸の失活が防止されて裾引きのない良好な形
状のレジストパターンが得られる。HMDS12から発
生したアンモニア14は酢酸13と中和反応を起こすの
で、酸を失活させることはない。
【0046】また、第2の実施形態によると、TiN膜
12の表面を疎水性にするHMDSと、孤立電子対を持
つ窒素原子の塩基性としての働きを弱める酢酸との混合
液よりなる表面処理剤を用いているため、両者の混合割
合を変化させることにより親水性を疎水性に変化させる
度合いと塩基性として働く酸の濃度とを別個に調整でき
るので、レジスト膜の下地膜の種類に確実に対応するこ
とができる。
【0047】尚、前記第2の実施形態においては、表面
処理剤に含まれるシリル基を有する化合物としては、H
MDSを用いたが、これに代えて、トリアルキルシリル
基等のシリル基を有する化合物を適宜用いることができ
る。特に、第1の実施形態において用いたメチルスルホ
ン酸トリメチルシラン、トリフルオロメチルスルホン酸
トリメチルシラン又はp−トルエンスルホン酸トリメチ
ルシランを用いると、アンモニアが発生しないと共に酸
を発生させるので好ましい。
【0048】また、前記第2の実施形態においては、表
面処理剤に含まれる酸としては、酢酸を用いたが、これ
に代えて、ギ酸、プロピオン酸等のその他のカルボン酸
又はスルホン酸を用いてもよい。
【0049】また、第1及び第2の実施形態において
は、半導体基板1の上に形成されたTiN膜2の上にレ
ジストパターンを形成する場合について説明したが、塩
基性のSiN膜若しくは吸湿性のBPSG膜の上にレジ
ストパターンを形成する場合、又はシリコン等の半導体
基板1の上にレジストパターンを形成する場合にも、第
1及び第2の実施形態に係る表面処理剤は効果を有す
る。すなわち、SiN膜に対して第1又は第2の実施形
態に係る表面処理剤を用いて表面処理を行なうと、孤立
電子対を持つ窒素原子の塩基性としての働きが弱めら
れ、BPSG膜に対して第1又は第2の実施形態に係る
表面処理剤を用いて表面処理すると、孤立電子対を持つ
リン又はボロンの塩基性としての働きが弱められる。
【0050】また、第1及び第2の実施形態において、
レジストとして化学増幅型ポジレジスト、例えばWKR
−PT−2を用いたが、他の化学増幅型ポジレジストを
用いてもよいし、化学増幅型ネガレジストを用いてもよ
い。化学増幅型ネガレジストを用いる場合には、レジス
トパターンの食い込みを防止することができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明に係るパターン形成方法
によると、半導体基板の上に存在する水酸基の水素原子
がシリル基と置換されるため、半導体基板の表面は親水
性から疎水性に変化し、また半導体基板の上に存在する
孤立電子対を持つ原子は表面処理剤から発生した酸によ
り塩基性としての働きが弱められるため、化学増幅型レ
ジストに含まれる酸発生剤から発生した酸が失活しない
ので、裾引きや食い込みのないレジストパターンが得ら
れる。
【0052】このため、プロセスの複雑化及びコストア
ップを招くことなく、優れた形状のレジストパターンを
安定して形成することができる。
【0053】請求項2の発明に係るパターン形成方法に
よると、表面処理剤は酸としてスルホン酸を発生し、ス
ルホン酸が孤立電子対を持つ原子の塩基性としての働き
を確実に弱めるため、酸発生剤から発生した酸の失活が
確実に防止されるので、裾引きや食い込みを確実に防止
することができる。
【0054】請求項3の発明に係るパターン形成方法に
よると、半導体基板の表面が確実に疎水性に変化すると
共に孤立電子対を持つ原子の塩基性としての働きが確実
に弱められる上に、化学増幅型レジストに悪影響を与え
るアンモニアやアミン類等が発生しないので、安定した
形状のレジストパターンを確実に形成することができ
る。
【0055】請求項4の発明に係るパターン形成方法に
よると、半導体基板の上に存在する水酸基の水素原子が
シリル基と置換されるため、半導体基板の表面は親水性
から疎水性に変化し、また半導体基板の上に存在する孤
立電子対を持つ原子は表面処理剤に含まれる酸により塩
基性としての働きが弱められるため、化学増幅型レジス
トに含まれる酸発生剤から発生した酸が失活しないの
で、裾引きや食い込みのないレジストパターンが得られ
る。
【0056】また、シリル基を有する化合物と酸との混
合割合を調整することにより、TiN膜、SiN膜又は
BPSG膜等の半導体基板の種類に応じた最適な表面処
理剤を実現できる。
【0057】請求項5の発明に係るパターン形成方法に
よると、表面処理剤に含まれるカルボン酸又はスルホン
酸が孤立電子対を持つ原子の塩基性としての働きを確実
に弱めるため、酸発生剤から発生した酸の失活が確実に
防止されるので、裾引きや食い込みを確実に防止するこ
とができる。
【0058】請求項6の発明に係るパターン形成方法に
よると、化学増幅型レジストに悪影響を与えるアンモニ
アやアミン類等が発生しないので、安定した形状のレジ
ストパターンを確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
るパターン形成方法の各工程を示す模式的断面図であ
る。
【図2】(a)及び(b)は前記第1の実施形態に係る
パターン形成方法における表面処理工程を示す模式図で
ある。
【図3】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に
係るパターン形成方法における表面処理工程を示す模式
的断面図である。
【図4】従来のパターン形成方法の各工程を示す模式的
断面図である。
【図5】前記従来のパターン形成方法における表面処理
工程を示す模式図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 TiN膜 3 塩基 4 水酸基 5 表面処理剤 6 トリメチルシリル基 7 スルホン酸 8 レジスト膜 9 マスク 10 KrFエキシマレーザ光 11 レジストパターン 12 HMDS 13 酢酸 14 アンモニア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面に、シリル基を有する
    と共に酸を発生する表面処理剤を供給して、半導体基板
    の表面処理を行なう工程と、 前記表面処理剤により表面処理された半導体基板上に化
    学増幅型レジストを塗布してレジスト膜を形成する工程
    と、 前記レジスト膜に対して所望のマスクを用いて露光を行
    なった後に現像を行なって、レジストパターンを形成す
    る工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記表面処理剤は、前記酸としてスルホ
    ン酸を発生することを特徴とする請求項1に記載のパタ
    ーン形成方法。
  3. 【請求項3】 前記表面処理剤は、一般式 【化1】 (但し、一般式中、R1 、R2 、R3 は同種又は異種で
    あって炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
    であり、R4 は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
    6の置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ベ
    ンジル基又は置換ベンジル基である)で示される化合物
    であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成
    方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板の表面に、シリル基を有する
    化合物と酸とを含む表面処理剤を供給して、半導体基板
    の表面処理を行なう工程と、 前記表面処理剤により表面処理された半導体基板上に化
    学増幅型レジストを塗布してレジスト膜を形成する工程
    と、 前記レジスト膜に対して所望のマスクを用いて露光を行
    なった後に現像を行なって、レジストパターンを形成す
    る工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方
    法。
  5. 【請求項5】 前記表面処理剤に含まれる前記酸はカル
    ボン酸又はスルホン酸であることを特徴とする請求項4
    に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記表面処理剤に含まれる化合物は、一
    般式 【化2】 (但し、一般式中、R1 、R2 、R3 は同種又は異種で
    あって炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
    であり、R4 は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
    6の置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ベ
    ンジル基又は置換ベンジル基である)で示されることを
    特徴とする請求項4に記載のパターン形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR19990055771A (ko) * 1997-12-27 1999-07-15 김영환 감광막 형성방법
KR20030062200A (ko) * 2002-01-16 2003-07-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 레지스트 패턴 형성방법

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