JPH09216919A - 環状オレフィン系共重合体及びその製造方法 - Google Patents

環状オレフィン系共重合体及びその製造方法

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JPH09216919A
JPH09216919A JP31357496A JP31357496A JPH09216919A JP H09216919 A JPH09216919 A JP H09216919A JP 31357496 A JP31357496 A JP 31357496A JP 31357496 A JP31357496 A JP 31357496A JP H09216919 A JPH09216919 A JP H09216919A
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JP
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carbon atoms
olefin
cyclic olefin
cyclopentadienyl
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JP31357496A
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Osamu Nishizawa
理 西澤
Kenji Takasaki
研二 高崎
Mitsutoshi Aritomi
充利 有富
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F232/00Copolymers of cyclic compounds containing no unsaturated aliphatic radicals in a side chain, and having one or more carbon-to-carbon double bonds in a carbocyclic ring system

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性と耐熱性に優れた環状オレフィン共重
合体およびその製造 【解決手段】 式(I)の有機金属化合物と、式(II)
の単位a個及び式(III)の単位b個かつa/(a+
b)が0.10〜0.90の有機アルミニウムオキシ化
合物と、からなる触媒により、環状オレフィンとα−オ
レフィンの共重合体を製造する。 (I)CpMAm-1 〔Cp:シクロペンタジエニル等、
A:ハロゲン、水素、炭化水素基、アミド基等、M:4
族又は5族の遷移金属、m:Mの原子価〕 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状オレフィンと
α−オレフィンとを共重合してなる環状オレフィン系共
重合体、及びその製造方法に関する。更に詳しくは、耐
熱性、剛性、透明性に優れた環状オレフィン共重合体、
および、特定の有機遷移金属化合物と特定の有機アルミ
ニウムオキシ化合物とを組み合わせてなる触媒を用いて
環状オレフィンと炭素数2以上のα−オレフィンを共重
合させることにより耐熱性に優れた環状オレフィン共重
合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】環開裂を伴わない環状オレフィン系重合
体は、二次的架橋が問題となる二重結合がないこと、ま
た環状オレフィンモノマーの堅固な構造のために耐熱性
に優れていることから、多くの重合体が提案されてき
た。また、環状オレフィン系重合体の製造方法として種
々の技術が報告されており、例えば可溶性バナジウム化
合物及びアルキルアルミニウム、或いは種々の有機配位
子を持つ有機金属錯体であるメタロセン化合物及びアル
モキサン等により製造する技術が報告されている。
【0003】例えば日本公開特許公報昭60−1687
08号には、テトラシクロドデセン(DMON)とエチ
レンの非晶性共重合体が開示されているが、これは環状
オレフィン含量が低い(50モル%以下)ものが殆どで
あり、耐熱性は十分でない。更に、耐熱性の向上のため
環状オレフィンの高含量化を目的として、特定のメタロ
セン化合物を用いた重合技術(例、特開平4−2683
12、特開平5−112621等)が幾つか開示されて
いる。
【0004】一方、環状オレフィン単独重合体は分子量
が低いにもかかわらず高融点(300℃以上)を示し、
高い耐熱性を示すことが知られているが(特開平2−1
67334、Polymer Internation
al(28)3(1992)等)環状オレフィンの多い
樹脂は不融化して成形が困難となる。以上から判断する
と、共重合体においても環状オレフィンの高含量化には
限界があり、極めて高い環状オレフィン含量の領域では
ランダム共重合であるがゆえに不融成分が発生し、事実
上樹脂として用いるのが困難なのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、環状オレフィ
ンの共重合体において優れた環状オレフィン連鎖を構築
することによって、低含量で高い耐熱性を示す樹脂を重
合する技術が望まれる。しかしながら、従来の触媒系で
は環状オレフィンホモ重合が合理的な時間(反応速度)
で進行しないため、α−オレフィンとの共重合において
も性能の優れた環状オレフィン連鎖を構築することは事
実上不可能であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意研究を
重ねた結果、上述したような低含有量で高い耐熱性を示
す環状オレフィン系共重合体を特定の有機遷移金属化合
物と特定のアルミニウムオキシ化合物とを組み合わせた
触媒系を用いて、環状オレフィンと炭素数2以上のα−
オレフィンとを共重合させることができることを見い出
し、本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、
(1)一般式(IV)で表わされる環状オレフィンと炭素
数2〜12のα−オレフィンを共重合して得られる共重
合体であって、
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R3 〜R14は、それぞれ独立し
て、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、または、
ハロゲン原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基
を示す。R11とR13またはR14とは、またはR12とR13
またはR14とは、互いに連結して環を形成していてもよ
い。Kは0または1以上の整数である。〕 一般式(V)を構成単位とし、環状オレフィンとα−オ
レフィンの比(環状オレフィン/α−オレフィン)が3
0/70〜90/10(モル比)であり、13C−NMR
においてδ51〜54ppmにピークを有することを特
徴とする環状オレフィン系共重合体、
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R3 〜R14およびKは一般式(I
V)と同じ、pは0〜10の整数である。)、および
【0011】(2) CpMAm-1 (I) 〔ここで、Cpはシクロペンタジエニル基を示す。Aは
ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10までのアルキ
ル基、アルコキシ基、炭素数6〜20までのアリール
基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはア
ミド基もしくは、ケイ素を含む炭素数1〜24の炭化水
素基であり、Aは取り得る数の範囲内において互いに同
じであっても異なっていてもよい。mは遷移金属Mの原
子価の値である。Mは周期律表4,5族の遷移金属を示
す。〕で表わされる有機遷移金属化合物と、下記一般式
(II)、(III )で示される有機アルミニウムオキシ化
合物
【0012】
【化7】
【0013】〔式中、R2 は炭素数2〜10の炭化水素
残基であり、上記一般式(II)で表わされる構成単位を
a個および上記一般式(III )で表わされる構成単位を
b個有してなり、そのb/(a+b)の値が0.10〜
0.90の領域を満足する値をとる。〕とからなる触媒
系を用いて下記一般式(IV)で表わされる
【0014】
【化8】
【0015】〔式中、R3 〜R14は、それぞれ独立し
て、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、または、
ハロゲン原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基
を示す。R11とR13またはR14とは、またはR12とR13
またはR14とは、互いに連結して環を形成していてもよ
い。Kは0または1以上の整数を示す。〕 環状オレフィンモノマーと、炭素数2以上のα−オレフ
ィンとを共重合することを特徴とする、環状オレフィン
系共重合体の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の環状オレフィン系共重合
体は環状オレフィンと炭素数2以上のα−オレフィンが
有機遷移金属化合物を成分とする触媒の存在下に共重合
される。有機遷移金属化合物は、一般式(I)で示され
る化合物が使用される。 CpMAm-1 (I) 一般式(I)中、Cpはシクロペンタジエニル基を示
す。
【0017】Aはハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜
10までのアルキル基、アルコキシ基、炭素数6〜20
までのアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基またはアミド基、もしくはケイ素を含む炭素数1
〜24の炭化水素基である。ハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、好
ましくは、塩素原子である。
【0018】炭素数1〜10までのアルキル基、アルコ
キシ基、炭素数6〜20までのアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基の具体例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシキ基、ブトキシ基、フェニル
基、トルイル基、ベンジル基、フェノキシ基等を挙げる
ことができる。
【0019】アミド基としては、アミド基、メチルアミ
ド基、エチルアミド基、ブチルアミド基、アニリド基、
ジメチルアミド基、ジエチエルアミド基、トリメチルシ
リルアミド基、トリメチルシリルメチルアミド基、トリ
メチルシリルブチルアミド基、ビストリメチルシリルア
ミド基、トリメチルシリルアニリド基、ビスジフェニル
シリルアミド基、ビスジメチルアミド基等を挙げること
ができる。
【0020】ケイ素を含む炭素数1〜24の炭化水素基
の具体例としては、トリメチルシリル基、トリフェニル
シリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、(ト
リメチルシリル)メチル基、ビス(トリメチルシリル)
メチル基等を挙げることができる。また、Aは取り得る
数の範囲内において互いに同じであっても異なっていて
もよく、mは遷移金属Mの原子価の値である。Mは、遷
移金属を示しチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナ
ジウム、ニオブ、タンタル等の周期律表4,5族の遷移
金属が好ましく、特に好ましくはジルコニウムである。
【0021】上記本発明の有機遷移金属化合物の好適な
例としては、(シクロペンタジエニル)ジルコニウムト
リクロリド、(シクロペンタジエニル)(メチル)ジル
コニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(エチ
ル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)(プロピル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペ
ンタジエニル)(ブトキシ)ジルコニウムジクロリド、
(シクロペンタジエニル)(フェニル)ジルコニウムジ
クロリド、(シクロペンタジエニル)(トルイル)ジル
コニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(ベン
ジル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)(フェノキシ)ジルコニウムジクロリド、(シクロ
ペンタジエニル)(アミド)ジルコニウムジクロリド、
(シクロペンタジエニル)(メチルアミド)ジルコニウ
ムジクロリド、
【0022】(シクロペンタジエニル)(エチルアミ
ド)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)(ブチルアミド)ジルコニウムジクロリド、(シク
ロペンタジエニル)(アニリド)ジルコニウムジクロリ
ド、(シクロペンタジエニル)(ジメチルアミド)ジル
コニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(ジエ
チルアミド)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタ
ジエニル)(トリメチルシリルアミド)ジルコニウムジ
クロリド、(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリ
ルメチルアミド)ジルコニウムジクロリド、(シクロペ
ンタジエニル)(トリメチルシリルブチルアミド)ジル
コニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(ビス
トリメチルシリルアミド)ジルコニウムジクロリド、
(シクロペンタジエニル)(ビストリメチルシリルアニ
リド)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)(ビスジフェニルシリルアミド)ジルコニウムジク
ロリド、(シクロペンタジエニル)(ビスジメチルアミ
ド)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)(トリメチルシリル)ジルコニウムジクロリド、
(シクロペンタジエニル)(トリフェニルシリル)ジル
コニウムジクロリド、(シクロペンタジエニル)(トリ
ス(トリメチルシリル)シリル)ジルコニウムジクロリ
ド、(シクロペンタジエニル)((トリメチルシリル)
メチル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)(ビス(トリメチルシリル)メチル)ジルコニウ
ムジクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(メチル)
ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ
(エチル)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)ジ(プロピル)ジルコニウムクロリド、(シクロ
ペンタジエニル)ジ(ブトキシ)ジルコニウムクロリ
ド、(シクロペンタジエニル)ジ(フェニル)ジルコニ
ウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(トルイ
ル)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)
ジ(ベンジル)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタ
ジエニル)ジ(フェノキシ)ジルコニウムクロリド、
(シクロペンタジエニル)ジ(アミド)ジルコニウムク
ロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(メチルアミド)
ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ
(エチルアミド)ジルコニウムクロリド、(シクロペン
タジエニル)ジ(ブチルアミド)ジルコニウムクロリ
ド、(シクロペンタジエニル)ジ(アニリド)ジルコニ
ウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(ジメチル
アミド)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)ジ(ジエチルアミド)ジルコニウムクロリド、(シ
クロペンタジエニル)ジ(トリメチルシリルアミド)ジ
ルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(ト
リメチルシリルメチルアミド)ジルコニウムクロリド、
(シクロペンタジエニル)ジ(トリメチルシリルブチル
アミド)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニ
ル)ジ(ビストリメチルシリルアミド)ジルコニウムク
ロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(ビストリメチル
シリルアニリド)ジルコニウムクロリド、(シクロペン
タジエニル)ジ(ビスジフェニルシリルアミド)ジルコ
ニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)ジ(ビスジ
メチルアミド)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタ
ジエニル)ジ(トリメチルシリル)ジルコニウムクロリ
ド、(シクロペンタジエニル)ジ(トリフェニルシリ
ル)ジルコニウムクロリド、(シクロペンタジエニル)
ジ(トリス(トリメチルシリル)シリル)ジルコニウム
クロリド、(シクロペンタジエニル)ジ((トリメチル
シリル)メチル)ジルコニウムクロリド、(シクロペン
タジエニル)ジ(ビス(トリメチルシリル)メチル)ジ
ルコニウムクロリド、
【0023】(シクロペンタジエニル)トリ(メチル)
ジルコニウム、(シクロペンタジエニル)トリ(エチ
ル)ジルコニウム、(シクロペンタジエニル)トリ(プ
ロピル)ジルコニウム、(シクロペンタジエニル)トリ
(ブトキシ)ジルコニウム、(シクロペンタジエニル)
トリ(フェニル)ジルコニウム、(シクロペンタジエニ
ル)トリ(ベンジル)ジルコニウム、(シクロペンタジ
エニル)トリ(フェノキシ)ジルコニウム、(シクロペ
ンタジエニル)トリ(アミド)ジルコニウム、(シクロ
ペンタジエニル)トリ(メチルアミド)ジルコニウム、
(シクロペンタジエニル)トリ(ジメチルアミド)ジル
コニウム、(シクロペンタジエニル)トリ(ビスジメチ
ルアミド)ジルコニウム等を挙げることが出来る。
【0024】本発明は、重合触媒として、有機アルミニ
ウムオキシ化合物が有機遷移金属化合物と組合されて使
用される。有機アルミニウムオキシ化合物としては、次
の一般式(II)、(III )で示される構成単位からなる
化合物が用いられる。
【0025】
【化9】
【0026】上記一般式(II)、(III )で示される有
機アルミニウムオキシ化合物中、R 2 は、炭素数2〜1
0の炭化水素残基、好ましくは炭素数2〜6のものであ
り、具体的には、エチル基、ノルマルプロピル基、イソ
プロピル基、ノルマルブチル基、セカンダリーブチル
基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ノルマル
ヘキシル基、シクロヘキシル基である。
【0027】また、有機アルミニウムオキシ化合物は上
記式(II)で表わされる構成単位をa個および上記式
(III )で表わされる構成単位をb個有してなり、その
b/(a+b)の値が0.10〜0.90の領域を満足
する値をとる。また、a+bは一般的には2〜100、
好ましくは4〜50、さらに好ましくは8〜20であ
る。
【0028】それぞれの置換基の定量(aあるいはb
値)は13C−NMRまたは 1H−NMR測定や、水と反
応させて発生する加水分解生成物をガスクロマトグラフ
を用いて分析する方法等により知ることが出来る。有機
アルミニウムオキシ化合物の重合度あるいは分子量は、
例えばベンゼンの凝固点降下法により知ることが出来
る。
【0029】本発明に使用する有機アルミニウムオキシ
化合物は、公知の様々な条件下に調製することが出来
る。 (イ)トリメチルアルミニウムと他のトリアルキルアル
ミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等の
適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、
(ロ)トリメチルアルミニウムと他のトリアルキルアル
ミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば硫
酸銅、硫酸アルミニウム水和物、と加熱反応させる方
法、(ハ)シリカゲルなどに水分を含浸させ、トリメチ
ルアルミニウムで処理した後に、他のアルミで追加処理
する方法、もしくはその逆の方法、(ニ)メチルアルミ
ニウムオキシ化合物と他のアルキルアルミニウムオキシ
化合物を公知の方法で合成し、これら2成分を所定量混
合し、加熱反応させる方法、(ホ)テトラアルキルジア
ルミノキサンとトリアルキルアルミニウムを混合加熱し
た後、水を加える方法がある。
【0030】上記有機アルミニウムオキシ化合物の調製
に用いるアルキルアルミニウムの具体例としては、トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウム等を挙げることが出来、テトラア
ルキルジアルミノキサンの具体例としては、テトラエチ
ルジアルミノキサン、テトラノルマルプロピルジアルア
ルミノキサン、テトライソプロピルジアルミノキサン、
テトラノルマルブチルジアルミノキサン、テトライソブ
チルジアルミノキサン、テトラノルマルヘキシルジアル
ミノキサン等を挙げることが出来る。
【0031】前記一般式(IV)で表わされる環状オレフ
ィンとしては、例えば、ノルボルネン、1,4,5,8
−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン等の多環環状オレフィンあるい
は、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−
ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5−
フェニル−2−ノルボルネン、5−ベンジル−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビ
ニル−2−ノルボルネン、5−クロロ−2−ノルボルネ
ン、5−フルオロ−2−ノルボルネン、5−クロロメチ
ル−2−ノルボルネン、5−メトキシ−2−ノルボルネ
ン、7−メチル−2−ノルボルネン、5−イソブチル−
2−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネ
ン、5,5−ジクロロ−2−ノルボルネン、5,5,6
−トリメチル−2−ノルボルネン、5,5,6−トリフ
ルオロ−6−トリフルオロメチルノルボルネン、2−メ
チル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチ
ル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−
ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等の
置換多環環状オレフィンがある。
【0032】これらの中でも特に好ましいのは多環環状
オレフィン、中でもノルボルネンである。上記の環状オ
レフィンとの共重合に供されるα−オレフィンとしては
炭素数が2〜20好ましくは2〜12のα−オレフィン
即ち、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル
1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−エイコ
セン等を挙げることができる。
【0033】本発明における重合方法については特に制
限はなく、慣用の重合形式、例えば、スラリー重合法、
気相重合法、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等の
いずれの方法を用いても良いが、スラリー重合法、溶液
重合法及び塊状重合法が好適である。また、バッチ法で
も連続法でも良い。本発明で使用する触媒の構成成分で
ある有機遷移金属化合物(I)および有機アルミニウム
オキシ化合物(IIまたはIII )は、モノマーの存在ある
いは非存在を問わず、それぞれ別々に重合系に添加して
も良いし、重合系に添加する前に各触媒成分を接触処理
して用いてもかまわない。ここで、各触媒成分を接触処
理する場合、各触媒成分の接触順序については、特に制
限はなく、任意の順序で接触させることが出来る。上記
のように各触媒成分を接触処理するには、不活性溶媒中
で、不活性ガス雰囲気下、各成分を接触させる。
【0034】重合の際用いられる環状オレフィンとα−
オレフィンの仕込みモル比に特に制限はないが、好まし
いのは環状オレフィン:α−オレフィン=1:1〜20
0:1、特に好ましくは3:1〜100:1である。ま
たコモノマーの取り込み率は重合温度の選択、或いはモ
ノマーの仕込み比、又は気体状α−オレフィンの圧力に
よって希望通りに調節することができる。共重合体中の
好ましい環状オレフィンの含有量は20〜95モル%、
好ましくは30〜90モル%、特に好ましくは50〜8
5モル%である。環状オレフィンの含有量が20モル%
を下廻ると耐熱性が不充分となり、95モル%を上廻る
と共重合体が不融となったり、流動性が不充分となる。
【0035】重合条件に関しては、重合温度は通常−7
8〜150℃、好ましくは−30〜80℃の範囲であ
る。また、α−オレフィンと環状オレフィンの重合時の
フィード方法については特に制限はされないが、両方の
モノマーの存在下に触媒を加えるか、環状オレフィンに
触媒を加えた後にα−オレフィンを導入するのが好まし
い。
【0036】本発明で使用する触媒の構成成分である有
機遷移金属化合物(I)および有機アルミニウムオキシ
化合物(IIまたはIII )の使用量は任意である。一般に
は溶液重合系の場合、有機遷移金属化合物の使用量は、
10-7〜102 ミリモル/リットル、さらには10-4
10ミリモル/リットルの範囲が好ましい。アルミニウ
ムオキシ化合物の場合Al/遷移金属のモル比は通常1
0〜100,000、さらに100〜10,000の範
囲が好ましい。モノマーとして使用する環状オレフィン
の使用量は、原料モノマー(IV)/上記遷移金属化合物
(I)(モル比)が1〜106 、好ましくは1〜105
である。また、重合体の分子量を調節する方法として
は、各触媒成分の種類や使用量、重合温度、重合時間の
選択、さらには水素存在下での重合による方法等が挙げ
られる。
【0037】重合溶媒を用いる場合には、該溶媒とし
て、例えば塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロ
ヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油等の
石油留分、またこれらの混合溶媒などが挙げられる。こ
れらの中でも芳香族炭化水素が好ましい。
【0038】本発明による重合体の数平均分子量Mn
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー、ポリエチレン換算)で測定した値で3,000〜3
00,000、好ましくは6,000〜100,000
の範囲にある。Mnが3,000を下廻ると機械的強度
が低下し、300,000を上廻ると流動性が不充分な
ものとなる。また、分子量分布は4以下、好ましくは
3.5以下、特に好ましくは3以下の範囲にある。分子
量分布が4より大きくなると低分子共重合体の含量が多
くなり、機械的強度の低下等の原因となる。
【0039】本触媒系で重合したポリマーは、13C−N
MRにおいて従来の触媒系とは異なった微細構造を有す
る(図2参照)。特に、図3に示した本触媒系によるノ
ルボルネンホモ重合体と共通した特徴的ピーク(δ51
〜53、δ35〜40)を有する。これ等のピークは従
来例(特開平6−336526)ではみられない。また
同程度の環状オレフィン含量を持つ従来のポリマーに比
べ、20℃以上高いガラス転移温度を示すと共に250
℃のプレス成形時においても不融分を生じない。
【0040】これ等のピークは環状オレフィンの連鎖で
あると帰属されるが、これらの環状オレフィンの繰り返
し単位は3〜200、好ましくは5〜150である。3
を下廻ると耐熱性が同含量の従来のポリマーと同程度と
なり、200を超えると不融又は流動性不良となる。
【0041】如何なる理論に拘束されることは無いが、
本触媒系においてこのようなポリマーが重合されるの
は、本来本触媒系が環状オレフィンホモ重合において、
高分子量体が重合されるということに起因するものと考
えられる。すなわち本触媒系においては、合理的速度で
環状オレフィンが重合され得るために、ポリマー鎖中に
環状オレフィンのブロック部が構築され、それが生成ポ
リマーの高耐熱性に影響を与えているものであると考え
られる。従来の触媒系ではホモ重合が合理的速度で進行
しないために、そのような連鎖を持ったポリマーが重合
され得なかったのであろう。
【0042】
【実施例】下記の実施例及び比較例は、本発明をより具
体的に示すものであるが、本発明は下記に限定されるも
のではない。 〈Mw,Mn,Mw/Mn〉ゲル・パーミエーション・
クロマトグラフィー(GPC)により、o−ジクロロベ
ンゼンを溶媒とし、ポリエチレン換算で算出した。
【0043】〈DSC測定〉セイコー電子工業(株)社
製示差走査熱量測定機(DSC)により、加熱速度10
℃/minで、第二加熱曲線を使用して求めた。 〈ノルボルネン含量〉δ46〜54の重合主鎖炭素と、
δ29〜32のエチレン及びノルボルネンの5位、6位
のピークの和の積分値の比から求めた。
【0044】[I]アルミニウムオキシ化合物の製造 (メチルイソブチルアルモキサンの製造)十分に窒素置
換した攪拌機および還流コンデンサー付きの1000ミ
リリットルフラスコに、脱水および脱酸素したトルエン
100ミリリットルを導入した。次いで、2本の滴下ロ
ートの一方に、トリメチルアルミニウム0.72グラム
(10ミリモル)およびトリイソブチルアルミニウム
2.94グラム(15ミリモル)をトルエン50ミリリ
ットルに希釈したものを、他の一方に飽和水含有のトル
エンを、それぞれ導入し、この混合アルミニウム溶液お
よび飽和水含有トルエンを、30℃の条件下で、Alお
よびH2 Oが等モルになる条件を維持しながら3時間か
けて反応系にフィードした。フィード終了後、50℃に
昇温し、2時間反応操作を行なった。反応終了後、溶媒
を減圧留去して2.1グラムの白色固体を得た。この白
色固体の13C−NMRを測定した結果、イソブチル基含
有率は0.60であった。
【0045】[II]エチレン、ノルボルネン共重合 〈実施例1〉充分に窒素置換された1Lオートクレーブ
にエチレンガスを導入、パージを繰り返し、槽内をエチ
レンガスで置換した。これにノルボルネンのトルエン溶
液28.5ml(20g)を入れ、トルエン181.5
mlを加え、25℃に設定した後、先に調製したメチル
イソブチルアルモキサン25ミリモルを導入し、15分
そのまま攪拌した。次にシクロペンタジエニルジルコニ
ウムトリクロリドのトルエン溶液をジルコニウム原子換
算で25マイクロモル加え、エチレンをゲージ圧力で
0.2kg/cm2 に設定し、2時間攪拌した。エチレ
ンをパージ後、メタノール30mlを加え、重合を停止
した。重合溶液を、塩酸を0.1規定濃度で含むアセト
ン:メタノール=1:2の混合溶液1Lに注ぎ、10分
攪拌の後濾過した。得られた白色固体を、中性になるま
でメタノールで洗浄し、減圧乾燥させた。重合体の収量
は5.6gであった。GPCによる分子量測定の結果、
Mnは10100、Mw/Mnは1.8、ノルボルネン
含量は71モル%、DSC測定の結果Tg(ガラス転移
温度)は217℃であった(表2)。
【0046】〈実施例2〜4〉実施例1において、重合
条件を表1のようにした以外は、全く同様に行なった
(ノルボルネン溶液+トルエン=210mlとなるよう
にトルエンを加えた)。結果を表1に示す。 〈実施例5〉十分に窒素置換された1Lオートクレーブ
にノルボルネンのトルエン溶液35.7ml(25g)
を入れ、トルエン174.3mlを加え、30℃に設定
した後、参考例で製造したメチルイソブチルアルモキサ
ン25ミリモルを導入し、15分そのまま攪拌した。次
にシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリドのト
ルエン溶液をジルコニウム原子換算で25マイクロモル
加え、重合槽内を窒素ガスで微加圧にして15分反応さ
せた。次に、エチレンをゲージ圧力で1.0kg/cm
2 に設定し、2時間攪拌した。エチレンをパージ後、メ
タノール30mlを加え、重合を停止した。以下の後処
理を実施例1と同様に行なって19.6gの白色重合体
を得た。結果を表1に示す。
【0047】・粘弾性の測定 上記ポリマーから、280℃で厚さ1mmのシートを作
成し、縦5mm×横50mmの試験片を切り出し、レオ
メトリックス社製固体粘弾性アナライザーにて貯蔵弾性
率E′を測定した。その結果、23℃におけるE′は
3.1GPaであった。
【0048】〈比較例1〉実施例1において、シクロペ
ンタジエニルジルコニウムトリクロリドのかわりにペン
タメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリ
ドのトルエン溶液25マイクロモル(ジルコニウム原子
換算)を用い、重合温度を25℃から50℃にした以外
は全く同様に重合を行なった。結果を表1に示す。得ら
れた重合体の13C−NMRは文献(New.J.Che
m.(18)105(1994))と一致し、本発明に
よる特徴的吸収は見られず、Tgの上昇も見られなかっ
た。
【0049】〈比較例2〉窒素置換された500ml四
つ口フラスコにメカニカルスターラー、温度計、バブラ
ーを取り付けた3方コックを装着し、エチレンで十分置
換した。ついでノルボルネンのトルエン溶液143ml
(100g)、トルエン67mlを入れ、オイルバスで
70℃に設定した後に先に調製したメチルイソブチルア
ルモキサン25ミリモルを加え、15分攪拌した。次に
ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロ
リドをトルエン溶液で25マイクロモル導入し、バブラ
ーからエチレンがわずかに出る程度にエチレンをフィー
ドしながら3時間重合した。実施例1と同様の後処理を
行なって5.6gの重合体を得た。結果を表1に示す。
NMRからは本発明に特徴的な吸収は見られず、Tgの
上昇も見られなかった。
【0050】〈比較例3〉実施例1において、メチルイ
ソブチルアルモキサンのかわりに東ソー・アクゾ社製ポ
リメチルアルモキサンを用いた以外は全く同様に重合を
行なった。重合条件、結果を表1に示す。Tgの上昇は
見られなかった。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】〈比較例4〉エチレンガスによるパージと
エチレンの供給を省略した他は実施例1と同様の実験を
行ない、得られたポリマーの13C−NMRのスペクトル
を測定した(図3)。結果を表3、表4に示す。
【0054】〈比較例5〉充分に窒素置換された500
ml四つ口フラスコにノルボルネンのトルエン溶液3
3.9ml(25g)とトルエン180mlを入れ、こ
れにトリイソブチルアルミニウム2.5ミリモルを加え
て15分撹拌した。これにジメチルシリレンビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン
溶液をジルコニウム原子換算で25マイクロモル、ジメ
チルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸25マイクロモルをこの順に入れ、50℃に設
定してエチレンガスを40l/hで1時間流通した。実
施例1と同様に後処理を行って1.7gの白色重合体を
得た。結果を表3に示す。また、この重合体の13C−N
MRスペクトルによればノルボルネン含量は56モル%
であったが本発明による特徴的吸収は観測されず、Tg
の上昇も見られなかった(図4、表4)。
【0055】〈比較例6〉エチレンの供給を省略し、重
合時間を2時間とした他は比較例5と同様の実験を行っ
た。結果を表3に示す。この触媒系ではノルボルネンホ
モ重合の活性、分子量共に低く、ノルボルネン連鎖がで
きにくいことがわかる(表4)。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本触媒系を用いて
シクロオレフィンと炭素数2以上のα−オレフィンを共
重合させた場合、環状オレフィン含量を従来知られてい
る範囲に抑えたままで、より高い耐熱性を示す。即ち、
本発明による重合体は、耐熱性、剛性などの機械的特性
に優れ、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、誘電特性等に優
れた性質を有しているので、例えば、電気アイロンの水
タンク、電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基
板、高周波用回路基板、透明導電性シート若しくはフィ
ルム等の電気分野、光ディスク、光ファイバー、ガラス
窓等の用途の光学分野、注射器、ピペット、アニマルゲ
ージなどの医療、化学分野、カメラボディ、各種計器
類、ハウジング、フィルム、ヘルメットなどの分野に利
用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理解を助けるための説明図である。
【図2】本発明実施例1による重合体の13C−NMRス
ペクトルである。
【図3】比較例4による重合体の13C−NMRスペクト
ルである。
【図4】比較例5による重合体の13C−NMRスペクト
ルである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(IV)で表わされる環状オレフィ
    ンと炭素数2〜12のα−オレフィンとを共重合して得
    られる共重合体であって、 【化1】 〔式中、R3 〜R14は、それぞれ独立して、水素原子、
    炭素数1〜20の炭化水素基、または、ハロゲン原子、
    酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示す。R11
    13またはR14とは、またはR12とR13またはR14
    は、互いに連結して環を形成していてもよい。Kは0ま
    たは1以上の整数である。〕 一般式(V)を構成単位とし、環状オレフィンとα−オ
    レフィンの比(環状オレフィン/α−オレフィン)が3
    0/70〜90/10(モル比)であり、13C−NMR
    においてδ51〜54ppmにピークを有することを特
    徴とする環状オレフィン系共重合体。 【化2】 (式中、R3 〜R14およびKは一般式(IV)と同じ、p
    は0〜10の整数である。)
  2. 【請求項2】 α−オレフィンがエチレンである請求項
    1記載の環状オレフィン系共重合体。
  3. 【請求項3】 下記の有機遷移金属化合物と下記の有機
    アルミニウムオキシ化合物からなる触媒に、下記一般式
    (IV)で表わされる環状オレフィンと炭素数2以上のα
    −オレフィンを接触させて環状オレフィン系共重合体を
    製造することを特徴とする、環状オレフィン系共重合体
    の製造方法。 〈有機遷移金属化合物〉下記一般式(I)で表わされる
    有機金属化合物 CpMAm-1 (I) 〔ここで、Cpはシクロペンタジエニル基を示す。A
    は、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10のアルキ
    ル基もしくはアルコキシ基ないし炭素数6〜18のアリ
    ールオキシ基、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭
    素数7〜20のアラルキル基、炭素原子および(また
    は)ケイ素原子を0〜8個含むアミド基、またはケイ素
    原子を含む炭素数1〜24の炭化水素基であり、Aは取
    り得る数の範囲内において互いに同じであっても異なっ
    ていてもよい。Mは、周期律表4族または5族の遷移金
    属を示す。mは、遷移金属Mの原子価の値である。〕 〈有機アルミニウムオキシ化合物〉下記一般式(II)で
    表わされる構成単位をa個および下記一般式(III )で
    表わされる構成単位をb個有してなり、そのb/(a+
    b)の値が0.10〜0.90の領域を満足する値をと
    る、有機アルミニウムオキシ化合物。 【化3】 〔式中、R2 は、炭素数2〜10の炭化水素残基であ
    る。〕 【化4】 〔式中、R3 〜R14は、それぞれ独立して、水素原子、
    炭素数1〜20の炭化水素基、または、ハロゲン原子、
    酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示す。R11
    13またはR14とは、またはR12とR13またはR14
    は、互いに連結して環を形成していてもよい。Kは0ま
    たは1以上の整数である。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002072180A1 (en) * 2001-03-08 2002-09-19 One Baxter Parkway Polymeric syringe body and stopper

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