JPH09216806A - 作物栄養補助剤及び該作物栄養補助剤を用いた作物栽培方法 - Google Patents

作物栄養補助剤及び該作物栄養補助剤を用いた作物栽培方法

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JPH09216806A
JPH09216806A JP8048359A JP4835996A JPH09216806A JP H09216806 A JPH09216806 A JP H09216806A JP 8048359 A JP8048359 A JP 8048359A JP 4835996 A JP4835996 A JP 4835996A JP H09216806 A JPH09216806 A JP H09216806A
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glucooligosaccharide
glucooligosaccharides
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crops
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Shoichi Hirooka
正一 広岡
Sunao Kamata
直 鎌田
Kaori Hasegawa
かおり 長谷川
Kunio Hanaue
邦夫 花上
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Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F11/00Other organic fertilisers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/20Liquid fertilisers

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、作物の成長促進、緑化とその期間の
延長、病気に対する抵抗性向上、又果樹の結実増加と落
下減少、糖度及び味の向上、花の色及び肌の色つやの向
上、作物の日持ち向上等に有効な作物栄養補助剤の提供
を目的とする。 【構成】本発明の作物栄養補助剤は、グルコオリゴ糖類
を成分とするもので、α−1,4’−グルコオリゴ糖
類、サイクロ−α−1,4’−グルコオリゴ糖類、α−
1,6’−グルコオリゴ糖類、α−1,6’−、α−
1,4’−グルコオリゴ糖類、β−1,2’−グルコオ
リゴ糖類、α−1,2’−グルコオリゴ糖類、β−1,
3’−グルコオリゴ糖類、α−1,3’−グルコオリゴ
糖類、β−1,4’−グルコオリゴ糖類、β−1,6’
−グルコオリゴ糖類、非還元グルコオリゴ糖類の中から
選ばれる1種又は2種以上のものより得られるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は食品である糖類を利用し
たものであって、詳述すると、グルコオリゴ糖類を成分
とする作物栄養補助剤により作物の成長促進、作物の緑
化とその期間の延長、作物の病気に対する抵抗性向上、
果樹の結実増加と落下減少、果実の糖度及び味の向上、
花の色及び肌つやの向上、作物の日持ち向上等に効果が
あり、更に詳しくは食用作物、工芸作物、緑肥作物及び
園芸作物として蔬菜、果物、草花、その他温帯作物、熱
帯作物、亜熱帯作物、温室作物、観賞作物、薬用作物、
加工用作物等に有効な食品である糖類を利用した作物栄
養補助剤に関する。
【従来の技術】一般に、作物は衣食住の用途のために耕
地に栽培される植物のことであり、その植物体の種実、
茎、葉、花、根などが利用されるものである。例えば、
「キャベツ、茶など葉が利用される作物」、「アスパラ
ガス、ウドなど茎が利用される作物」、「サツマイモ、
バレイショなど根および地下茎が利用される作物」、
「ホップ、サフランなど花が利用される作物」、「ム
ギ、トウモロコシ、ダイズなど種子が利用される作
物」、「キュウリ、ブドウ、バナナなど果実が利用され
る作物」などがある。各種の作物が生育するために必要
な物質は無機養分と糖であることが知られている。無機
養分は養分吸収として土中から取り入れられ、糖は光合
成として生産される。この生育に関与する基本元素すな
わち植物の体に含まれる元素としては30種以上が知ら
れているが、このうち16元素は生育に欠くことの出来
ない必須元素とされており、炭素、酸素、水素、窒素、
リン、イオウ、カリウム、カルシウム、マグネシウムの
多量元素と鉄、銅、マンガン、亜鉛、モリブデン、ホウ
素、塩素の微量元素である。炭素、水素、酸素は作物体
内の存在量は多いが、大気(炭酸ガス)及び水として天
然供給量が豊富であるため、通常は特に与える必要はな
いものとされている。窒素、リン、カリウムは土壌中で
の存在量が比較的少なく、外部からの補給に対する植物
の反応が高いことから、特に肥料三要素としてよく知ら
れている。イオウ、カルシウム、マグネシウム、鉄、
銅、マンガン、亜鉛、モリブデン、ホウ素、塩素は土壌
中における全存在量ではなく、作物に吸収されやすい形
態(可給能)の量や他の元素との不均衡から、欠乏症を
発生することもある。炭素、酸素、水素以外の元素は、
すべて土中から一般に水溶液として吸収されるので、土
にこれらの元素が欠乏すれば、これを人工的に供給しな
ければ、土は生産力を保つことはできない。そこで肥料
取締法において特殊肥料から普通肥料に分類される数多
くの肥料製品が利用されてきた。一方、炭素、酸素、水
素は光合成により炭水化物(糖)となり、植物体の骨格
を作ったり、炭水化物は、タンパク質、脂質の生成に関
与する。また炭水化物は成長のためのエネルギー源とし
ても重要である。この光合成は二酸化炭素の固定機構と
して知られている。二酸化炭素は一連の反応を経過して
炭水化物(糖)その他の化合物に変わるが、最初の産物
が炭素が三つの三炭糖でカルビン酸回路だけで光合成を
行う場合(C3型植物)と最初の産物が炭素が四つのジ
カルボン酸でカルビン酸回路の他にジカルボン酸回路を
持つ場合(C4型植物)および一度リンゴ酸として固定
されるCAM植物などに分けられている。この光合成及
び解糖系において主体となる糖はシュクロース、グルコ
ース、フラクトースなどである。そこで従来、葉の光合
成作用の促進等のため、法律上の肥料ではないが、植物
活性剤等の名称でシュクロース(砂糖)、グルコース
(ぶどう糖)、フラクトース(果糖)などを溶解して作
物に与えることが行われてきた。例えば「花卉園芸の辞
典」朝倉書店(1986年10月25日発行)のP70
2には薬剤を含む切花保存剤(延命剤)が示されている
が、その主成分はシュクロース(ショ糖)或いはグルコ
ースとなっている。
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑み
て、本発明者らは、糖類が作物成長等に及ぼす影響につ
いて種々研究を重ねた結果、シュクロース、グルコー
ス、フラクトース等よりも、その作用機序は不明である
が、意外にもグルコオリゴ糖類が優れた作物成長等の効
果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明に係る作物栄養補
助剤は、グルコオリゴ糖類を成分とするものである。以
下に本発明を詳しく説明する。オリゴ糖類には種々のも
のがある。例えば、分岐オリゴ糖(イソマルトオリゴ
糖)、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖(転移ガラ
クトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラフィノース、スタキオ
ース)、パラチノース(イソマルチュロース)、パラチ
ノースオリゴ糖、イソラフィノース、6α−ガラクトオ
リゴ糖、カップリングシュガー(グルコシルシュクロー
ス、マルトシルシュクロース)、異性化乳糖(ラクチュ
ロース)、直鎖オリゴ糖(マルトトリオース、マルトテ
トラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオー
ス)、サイクロデキストリン(α、β、γ)、分岐サイ
クロデキストリン、糖アルコール(エリスリトール、ラ
クチトール、パラチニット、キシリトール、ソルビトー
ル、マンニトール、マルチトール、イソマルチトー
ル)、ネオトレハロース、マルチュロース、イヌロオリ
ゴ糖、レバンオリゴ糖、アガロオリゴ糖、ネオアガロオ
リゴ糖、キシロオリゴ糖、キチンオリゴ糖、キトサンオ
リゴ糖、マンノオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ダイフラ
クトースアンハイドライド(DFA)、イソマルトシュ
クロース、キシロシュクロース、キシロシルフラクトシ
ド、乳化オリゴ糖(ラクトシュクロース)等に加えて、
更にはポリデキストロース、分岐デキストリン、食物繊
維(難消化性多糖類)などがある。本発明は、上記のオ
リゴ糖類のうち、特にグルコオリゴ糖類が作物成長促進
等の優れた生理効果を示す知見より導かれたものであ
る。このような作物栄養補助剤は、従来、全く見あたら
ないものである。グルコオリゴ糖類は、結合様式の組み
合わせの違いによって分類される。α−1,4’−グル
コオリゴ糖類はマルトオリゴ糖(直鎖オリゴ糖)であ
り、代表的なものはマルトースである。サイクロ(シク
ロ)−α−1,4’−グルコオリゴ糖は、サイクロデキ
ストリンであり、代表例はα−サイクロデキストリンで
ある。α−1,6’−グルコオリゴ糖はイソマルトオリ
ゴ糖(分岐オリゴ糖)であり、代表例はイソマルトース
である。α−1,6’−、α−1,4’−グルコオリゴ
糖の代表例はパノース、イソパノースであり、分岐オリ
ゴ糖製品にも含まれる。β−1,2’−グルコオリゴ糖
類はソホロオリゴ糖であり、代表例はソホロースであ
る。α−1,2’−グルコオリゴ糖類の代表例はコージ
ビオースであり、分岐オリゴ糖製品にも含まれる。β−
1,3’−グルコオリゴ糖類はラミナリオリゴ糖であ
り、代表例はラミナリビオースである。α−1,3’−
グルコオリゴ糖類はニゲロオリゴ糖であり、代表例はニ
ゲロースである。β−1,4’−グルコオリゴ糖類はセ
ロオリゴ糖であり、代表例はセロビオースである。β−
1,6’−グルコオリゴ糖類はゲンチオオリゴ糖であ
り、代表例はゲンチビオースである。非還元グルコオリ
ゴ糖類の代表例はトレハロース、ネオトレハロース、イ
ソトレハロースである。これらのグルコオリゴ糖類は、
一般的には澱粉を原料として製造される。例えば特開平
3−31294号の如く澱粉を酸糖化すればグルコース
(ぶどう糖)とともに種々の結合様式のグルコオリゴ糖
類の混合物が得られる。また特定の酵素を用いて澱粉を
酵素糖化すれば特定の結合様式を主体とするグルコオリ
ゴ糖類を得ることができる。これらのグルコオリゴ糖類
は前記特開平3−31294号に示した如くクロマト分
離等により高純度とすることができる。一方、グルコオ
リゴ糖類のうち、マルトオリゴ糖(直鎖オリゴ糖)、サ
イクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖(分岐オリゴ
糖)、ゲンチオオリゴ糖、非還元オリゴ糖(トレハロー
ス)は市販製品もある。本発明の作物栄養補助剤として
用いるグルコオリゴ糖類の製法上の制限はない。また該
市販製品のグルコオリゴ糖類も本発明の作物栄養補助剤
として利用できる。本発明により得られた作物栄養補助
剤は、葉果面散布として作用させる方法、土壌散布して
根からの吸収により作用させる方法、或いは水耕栽培に
おいては液肥に添加して作用させる方法等により使用す
るものである。葉果面散布及び土壌散布の場合は、本発
明の作物栄養補助剤をm2あたり0.5〜20g程度と
なるように、水で10〜1000倍に希釈して散布する
が、グルコオリゴ糖類として10%以下の濃度とする。
散布頻度は月当り1〜60回程度とする。液肥に添加す
る場合は、本発明の作物栄養補助剤をグルコオリゴ糖類
として10%以下の濃度とするが、望ましくは0.00
01〜3.0%程度の濃度にて作用させる。その結果、
本発明の作物栄養補助剤は、例えば、アワ、キビ、ソ
バ、アズキなどの食用作物、ワタ、アサ、アマ、イグ
サ、クワ、テンサイ、サトウキビ、ステビア、ナタネ、
ゴマ、ラッカセイ、オリーブ、ベニバナ、サフラン、タ
バコ、チヤ、ジョチュウギク、ラベンダー、ユーカリ
苗、シチトウイ、ハッカ、コショウ、ホップ、タデアイ
などの工芸作物、レンゲソウ、クローバなどの緑肥作
物、レッドクローバー、コンモンベッチ、オーチャード
グラス、などの飼料作物、ベントグラス類、フェスク
類、ライグラス類、バミューダグラス類、ノシバ、コウ
ライシバなどの芝草、キュウリ、シロウリ、カボチャ、
マクワ、メロン、スイカ、ナス、トマト、トウガラシ、
ピーマン、オクラ、イチゴ、ソラマメ、エンドウ、イン
ゲンマメ、エダマメ、モヤシ、コーヒー、ココア、ハ
ス、クワイ、ショウガ、ヤマノイモ、サトイモ、ナガイ
モ、コンニャク、タマネギ、ネギ、ニンニク、ラッキ
ョ、ダイコン、ニンジン、オタネニンジン(朝鮮人
参)、カブ、ゴボウ、ハクサイ、ツケナ、クレソン、サ
ラダナ、ミツバ、青ジソ、カイワレダイコン、コマツ
ナ、ゴガツナ、チンゲンサイ、ミズナ、カラシナ、キャ
ベツ、コモチカンラン、ハナヤサイ、レタス、ブロッコ
リー、セルリ、パセリ、ワサビ、チシヤ、ドクダミ、ゼ
ンマイ、ミョウガ、サンショウ、シュンギク、ホウレン
ソウ、フダンソウ、アスパラガス、モウソウダケ、タケ
ノコ、マシュルーム、シイタケ、ナメコ、エノキダケ、
ヒラタケ、ハラタケなどの蔬菜、サンザシ、マルメロ、
カリン、モモ、スモモ、サクランボ、アンズ、ウメ、ア
セロラ、クルミ、クリ、ペカン、アーモンド、ハシバ
ミ、カキ、ナツメ、ザクロ、イチヂク、ビワ、バナナ、
パイナップル、キイチゴ、スグリ、フサスグリ、クラン
ベリー、キウイフルーツなどの果物、花卉としてはスイ
トピー、アサガオ、キンセンカなどの1・2年草、マー
ガレット、キク、カーネションなどの宿根草、ユリ、チ
ューリップ、シクラメンなどの球根、バラ、タケ、サ
サ、アジサイなどの花木、セントポーリア、ブーゲンビ
レア、ハイビスカスなどの温室植物、ヤシ、ゴム、オモ
トなどの観葉植物、カトレア、デンドロビウム、バンダ
などのラン類、シャコバサボテン、ユーフォルビア、ア
ロエなどのサボテンと多肉食物、モウセンゴケ、ムシト
リスミレ、ネペンテスなどの食虫植物、スイレン、ハ
ス、カキツバタなどの水生植物、アオキ、マンリョウ、
ツバキなどの斑入植物、フウセンカズラ、クレマチス、
トケイソウなどのつる性植物、カンノンチク、シュロチ
ク、フェニックスなどのヤシ科植物、その他の高山植
物、山菜、漢方薬草あるいは海草などに施肥することに
より、作物の成長促進、作物の緑化とその期間の延長、
作物の病気に対する抵抗性向上、果樹の結実増加と落果
減少、果実の糖度及び味の向上、花の色及び肌つやの向
上、作物の日持ち向上等に顕著な効果がある。本発明の
グルコオリゴ糖類を成分とする作物栄養補助剤が、植物
に対して及ぼす、その作物成長等の現象効果は明確であ
るが、これは、直接作物に吸収、利用されることによる
のか、あるいは土の理学的性質を改善し、あわせて土の
中の有益な微生物の繁殖を促すことなどによるものか、
作用機序はいまのところ不明である。本発明に係る作物
栄養補助剤は液状であるが、噴霧乾燥法により粉末とす
ることもできる。また、泥炭、腐植酸質資材、木炭、ゼ
オライト、バーミキュライト、パーライト、ベントナイ
ト、ポリエチレンイミン系資材、ポリビニルアルコール
系資材などの吸着性を有する資材に吸着させることによ
り粉末とすることもできる。
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明は係る実施例に限定されるものではなく、その要
旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。 [反応例1]反応例としては特開平3−31294号に
記載される実施例に準じて、酸糖化法によるグルコオリ
ゴ糖類製品を調製した。即ち、内容量3000mlの撹
拌機(30r.p.m)付きの単缶式糖化缶(加圧缶)
を用いた。仕込み水2000mlにシュウ酸を加えてp
H1.7に調製した。これにコーンスターチ1400g
を加えて澱粉乳とし、温度140℃で糖化した。糖化温
度140℃まで要した時間は25分であった。140℃
にあがってから撹拌機を回転させ、糖化進行の均一化を
図りながら40分間糖化した。糖化終了後、炭酸カルシ
ウムを加えpH5.6まで中和し、濾過、イオン交換精
製、活性炭精製、濃縮してグルコオリゴ糖含有の酸糖化
ぶどう糖を調製した。得られた酸糖化ぶどう糖は水分2
4.5%、固形分75.5%、固形当たりの糖組成はD
P1区分74.4%、DP2区分20.5%、DP3以
上区分5.1%でグルコオリゴ糖類合計25.6%であ
った。該酸糖化ぶどう糖を所定の濃度に希釈し、強酸性
陽イオン交換樹脂に通液させ、グルコオリゴ糖類を主成
分として含有するA画分とグルコースを主成分として含
有するB画分に分離した。B画分は製品から除去し、A
画分は目的の製品とする画分であり、濾過、イオン交換
精製、活性炭精製、濃縮してグルコオリゴ糖類製品とし
た。得られた酸糖化法によるグルコオリゴ糖類製品は水
分24.5%、固形分75.5%、固形当たりの糖組成
はDP1区分11.5%、DP2区分72.4%、DP
3以上区分16.1%で、グルコオリゴ糖類合計88.
5%であった。ここでDPIは主にグルコースである。
DP2はα−結合の二糖類としてはニゲロース(α−
1,3’−グルコオリゴ糖類)、コージビオース(α−
1,2’−グルコオリゴ糖類)、イソマルトース(α−
1,6’−グルコオリゴ糖類)、マルトース(α−1,
4’−グルコオリゴ糖類)、α−トレハロース(非還元
グルコオリゴ糖類:トレハロース)などであり、β−結
合の二糖類としてはゲンチビオース(β−1,6’−グ
ルコオリゴ糖類)、ラミナリビオース(β−1,3’−
グルコオリゴ糖類)、ソホロース(β−1,2’−グル
コオリゴ糖類)、セロビオース(β−1,4’−グルコ
オリゴ糖類)、β−トレハロース(非還元グルコオリゴ
糖類:イソトレハロース)などである。DP3以上はα
−結合の三糖類としてはニゲロトリオース(α−1,
3’−グルコオリゴ糖類)などであり、β−結合の三糖
類としてはゲンチオトリオース(β−1,6’−グルコ
オリゴ糖類)などである。 [実施例1]ゴルフ場のグリーンよりベントグラスの株
を採取した。葉(地上部)は2mm、根(地下部)は1
cmの幅の立方体にカットした。これをサンドグリーン
砂(無肥料)の培地からなる栽培装置に植え、生育状態
を観察した。前記反応例1で調製した酸糖化法によるグ
ルコオリゴ糖類製品を濃度0.5%となるように水で約
150倍に希釈し、作物栄養補助剤とした。ベントグラ
ス1m2あたり、本発明の作物栄養補助剤1000ml
の割合で、0日、10日後、20日後の3回潅水して、
温度15〜25℃で30日間生育させ、ベントグラスの
葉と根の長さを測定した。 [実施例2]市販製品の酵素糖化法によるグルコオリゴ
糖類としてイソマルトオリゴ糖(分岐オリゴ糖)[商品
名:グンエイオリゴS]を作物栄養補助剤とした。これ
はα−1,6’−グルコオリゴ糖類を主体とする物で、
水分24.5%、固形分75.5%、固形当たりの標準
糖組成はDP1区分24%、DP2区分23%、DP3
区分21%、DP4区分32%で、グルコオリゴ糖類合
計76%(分岐オリゴ糖類合計としては67%)であ
る。ここでDP1は主にグルコースである。DP2はイ
ソマルトース(α−1,6’−グルコオリゴ糖類)、マ
ルトース(α−1,4’−グルコオリゴ糖類)などであ
る。DP3はパノース(α−1,6’−、α−1,4’
−グルコオリゴ糖類)、イソマルトトリオース(α−
1,6’−グルコオリゴ糖類)などである。DP4以上
はイソマルトテトラオース(α−1,6’−グルコオリ
ゴ糖類)、イソマルトペンタオース(α−1,6’−グ
ルコオリゴ糖類)などである。施用条件は実施例1と同
一条件である。 [実施例3]市販製品の酵素糖化法によるグルコオリゴ
糖類として非還元オリゴ糖(トレハロース)の高純度含
水結晶品「試薬」を作物栄養補助剤とした。施用条件は
実施例1と同一条件である。 [比較例]グルコースの高純度含水結晶ぶどう糖品(商
品名:コーソグル群栄)を作物栄養補助剤とした。これ
を比較例とした。施用条件は実施例1と同一条件であ
る。下記表1に実施例1〜3及び比較例の結果を記す。
【表1】ベントグラスに対する生育結果 表1中の比較例に対して実施例1〜3は、ベントグラス
の生育が促進されていることが分かる。これは、グルコ
オリゴ糖類の方がグルコースよりも作物の栄養に及ぼす
影響が大きいことを示すものである。
【発明の効果】以上詳述した本発明は、グルコオリゴ糖
類が作物成長促進等の優れた生理効果を示す知見より導
かれたもので、作物の成長促進、作物の緑化とその期間
の延長等に有効であることはもちろん、食品である糖類
の新規な利用法を提供するものであり、本発明によれば
以下の効果を奏する。請求項1記載の本発明によれば、
食品であるグルコオリゴ糖類を利用して作物の成長促
進、作物の緑化とその期間の延長、作物の病気に対する
抵抗性向上、果樹の結実増加と落下減少、果実の糖度と
味の向上、花の色及び肌つやの向上、作物の日持ち向上
等に有効な作物栄養補助剤を提供することができる。請
求項2記載の発明によれば、グルコオリゴ糖類を成分と
する作物栄養補助剤を用いた作物栽培方法を提供するこ
とができる。請求項3記載の発明によれば、種々の結合
様式の組み合わせのグルコオリゴ糖類を作物栄養補助剤
として提供することができる。請求項4記載の発明によ
れば、作物の成長促進等を効果的に図ることができる作
物栄養補助剤としての成分を提供することができる。請
求項5記載の発明によれば、作物の成長促進等を効果的
に図ることができる作物栄養補助剤としての濃度を提供
することができる。請求項6記載の発明によれば、作物
栄養補助剤を液状又は粉末状としたもので作物への施用
が容易な作物栄養補助剤を提供することができる。請求
項7記載の発明によれば、葉果面散布葉、土壌栽培用、
水耕栽培用として適切な作物栄養補助剤を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花上 邦夫 群馬県高崎市宿大類町700番地 群栄化学 工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グルコオリゴ糖類を成分とすることを特徴
    とする作物栄養補助剤。
  2. 【請求項2】グルコオリゴ糖類を成分とする作物栄養補
    助剤を用いて作物を栽培することを特徴とする作物栽培
    方法。
  3. 【請求項3】前記グルコオリゴ糖類はα−1,4’−グ
    ルコオリゴ糖類、サイクロ−α−1,4’−グルコオリ
    ゴ糖類、α−1,6’−グルコオリゴ糖類、α−1,
    6’−、α−1,4’−グルコオリゴ糖類、β−1,
    2’−グルコオリゴ糖類、α−1,2’−グルコオリゴ
    糖類、β−1,3’−グルコオリゴ糖類、α−1,3’
    −グルコオリゴ糖類、β−1,4’−グルコオリゴ糖
    類、β−1,6’−グルコオリゴ糖類、非還元グルコオ
    リゴ糖類の中から選ばれる1種又は2種以上の混合物で
    ある請求項1記載の作物栄養補助剤。
  4. 【請求項4】前記グルコオリゴ糖類は固形分中のグルコ
    オリゴ糖類の含有率が100分の20を超えるものであ
    ることを特徴とする請求項1及び3のいずれか1項に記
    載の作物栄養補助剤。
  5. 【請求項5】前記グルコオリゴ糖含有糖類を成分とする
    作物栄養補助剤を作用させる濃度は、グルコオリゴ糖類
    として10%以下であることを特徴とする請求項2記載
    の作物栽培方法。
  6. 【請求項6】液状あるいは粉末状である請求項1記載の
    作物栄養補助剤。
  7. 【請求項7】葉果面散布用、土壌栽培用、水耕栽培用で
    ある請求項1記載の作物栄養補助剤。
JP8048359A 1996-02-09 1996-02-09 作物栄養補助剤及び該作物栄養補助剤を用いた作物栽培方法 Pending JPH09216806A (ja)

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