JPH09215868A - 多面指し処理方法 - Google Patents

多面指し処理方法

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JPH09215868A
JPH09215868A JP8027549A JP2754996A JPH09215868A JP H09215868 A JPH09215868 A JP H09215868A JP 8027549 A JP8027549 A JP 8027549A JP 2754996 A JP2754996 A JP 2754996A JP H09215868 A JPH09215868 A JP H09215868A
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淳 富士本
Tsuguo Ogura
嗣雄 小倉
Ichiro Fujisue
一郎 藤末
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2人のプレイヤーが交互に手を進める将棋、
囲碁等のゲームの盤面を1つのディスプレイ上に複数表
示し、プレーヤ(1人)対コンピュータ(複数)の多面
指しゲームを行う。 【解決手段】 予め決められた盤面の順序にしたがって
プレイヤーとコンピュータに各盤面について思考させて
交互に一手づつ進めていき、一巡したら同様にしてゲー
ムを進行させる。1つの盤面についてプレイヤーまたは
コンピュータの思考中に生じるコンピュータまたはプレ
イヤーの待ち時間を利用して、コンピュータまたはプレ
イヤーに次の盤面を思考させて、手順を前倒しするよう
にする。この場合、1つの盤面のコンピュータまたはプ
レイヤーの思考が終了して次の盤面についてプレイヤー
またはコンピュータの順番になったとき、プレイヤーま
たはコンピュータが前の盤面について思考中のときは、
当該盤面についての思考終了を待ってから次の盤面につ
いて思考させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多面指し処理方法に
係り、特にプレイヤー対コンピュータの対局ゲームにお
いて、1つの画面上にゲームの盤面を複数表示して、多
面指しができるようにした処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在市場に出回っている2人のプレイヤ
ーが交互に手を進める将棋、囲碁、オセロ(登録商標)
等のゲームは、家庭用テレビゲーム機、業務用テレビゲ
ーム機、ハンディーゲーム機、パソコン等において、
「プレイヤー1人」対「コンピュータ(1人)」の対戦
形式でゲームが行なわれている。
【0003】そのシステムは、図10に示すように、ゲ
ーム機本体またはパソコン本体31に、ディスプレイ3
2とコントローラまたはキーボードからなる入力部33
を接続し、ディスプレイ32上に映し出された画像(盤
面)において、入力部33より必要な操作手順を入力す
るようになっている。
【0004】1対1のゲームの流れは、図11に示すよ
うに、ステップA1でプレイヤーが次の一手を思考し
て、ステップA2で駒等の移動位置を決定した後、ステ
ップA3でコンピュータが次の一手を思考し、ステップ
A4で決定するという、一連の動作を繰り返すものであ
る。
【0005】このゲームの時間の流れを図12を用いて
説明する。横軸は時間、縦軸の上段はプレイヤーの思考
の流れ、下段はコンピュータの思考の流れである。プレ
イヤーが先手と仮定して対局が開始される。
【0006】ステップB3でプレイヤーが1手目を思考
し、その思考が終了すると、ステップB4とB5に移
る。
【0007】ステップB4では、プレイヤーがステップ
B5の2手目の思考の終了まで待ち時間に入る。ステッ
プB5の思考が終了すると、ステップB6とB7に移
り、ステップB6ではプレイヤーが3手目の思考を行な
い、ステップB7ではコンピュータがステップB6の思
考を終了するまで待ち時間に入る。
【0008】ステップB6の思考が終了すると、ステッ
プB8とB9に移り、ステップB8ではプレイヤーがB
9の4手目の思考を終了するまで待ち時間に入る。
【0009】B9の思考が終了すると、ステップB10
とB11に移り、ステップB10ではプレイヤーが5手
目の思考を行ない、ステップB11ではコンピュータが
B10の思考が終了するまで待ち時間に入る。
【0010】ステップB10の思考が終了すると、ステ
ップB12とB13に移り、以降同様な動作を続ける。
【0011】以上のことから、ステップ群B1(ステッ
プB4、B8、B12)はプレイヤーにとってはゲーム
に集中していない待ち時間となる。また、ステップ群B
2(ステップB7、B11)はコンピュータにとっては
待ち時間となることが解る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の1対1
のゲームには次のような問題がある。
【0013】(1) 将棋、囲碁、オセロゲーム等のコンピ
ュータ側の思考はCPUのパワーに依存し、現在のゲー
ム機クラスのCPUでは、コンピュータの次の一手の思
考時間(図11のステップA3)に最長5分位かかり、
プレイヤーが次の一手を打つまでの待ち時間が生じてし
まう。
【0014】(2) コンピュータが打つまでの待ち時間は
プレイヤーにとって精神的なイライラ感を持ち、集中力
が損なわれ、ゲームがスムーズに進行できない。
【0015】(3) プレイヤーが次の一手を思考している
間、コンピュータは動作しておらず、有効利用されてい
ない。
【0016】なお、(1) 、(2) の問題は、CPUのパワ
ーを上げてコンピュータの思考時間を短縮することによ
って理論的には解消できるが、CPUのパワーを上げる
ことは、現在のゲーム機、パソコン等においては、ハー
ドウェアのコストの問題もあり、現実的でない。
【0017】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解消して、コンピュータとプレイヤーの両待ち時間
を有効に活用することによって、今までにはない多面指
しのゲームを行うことができる多面指し処理方法を提供
することにある。
【0018】しかしながらこの場合でも、ゲームを1種
類に限定してしまったり、思考難易度が固定されてしま
うと、好きなゲームを同時に楽しむことができなかった
り、ゲームが単調になるという問題がある。そこで本発
明の他の目的は、多種類のゲームを同時に楽しんだり、
盤面個々に思考難易度が変えられるようにした多面指し
処理方法を提供することにある。
【0019】また、1つの画面上にゲームの盤面を複数
表示すると、盤面が見づらくなるという問題がある。そ
こで、本発明の他の目的は、1つの画面上に複数の画面
を表示しても、盤面が見づらくならない多面指し処理方
法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、プレイヤ
ー対コンピュータで対局を行う将棋、囲碁等の交互に手
を進めるタイプのゲームであって、1つの画面上にゲー
ムの盤面を複数表示し、各盤面について1人のプレイヤ
ーがコンピュータを相手にして多面指しを行う処理方法
において、プレイヤーまたはコンピュータが思考中に生
じる待ち時間を利用してコンピュータまたはプレイヤー
に次の盤面を思考させるようにしたものである。
【0021】第2の発明は、プレイヤー対コンピュータ
で対局を行う将棋、囲碁等の交互に手を進めるタイプの
ゲームであって、1つの画面上にゲームの盤面を複数表
示し、各盤面について1人のプレイヤーがコンピュータ
を相手にして多面指しを行う処理方法において、予め決
められた盤面の順序にしたがってプレイヤーとコンピュ
ータに各盤面について思考させて交互に一手づつ進めて
いき、一巡したら同様に次の一手を交互に進めていくよ
うにゲームを進行させ、プレイヤーとコンピュータが各
盤面について思考する際、コンピュータが1つの盤面に
ついて思考中のときに生じるプレイヤーの待ち時間を利
用してプレイヤーに次の盤面について思考させ、プレイ
ヤーが1つの盤面について思考中のときに生じるコンピ
ュータの待ち時間を利用してコンピュータに次の盤面を
思考させることにより手順を前倒しさせ、かつ、コンピ
ュータの思考が1つの盤面について終了して次にプレイ
ヤーの順番になったとき、プレイヤーが前の盤面につい
て思考中のときは、当該盤面についての思考終了を待っ
てからプレイヤーに次の盤面について思考させ、プレイ
ヤーの思考が1つの盤面について終了して次にコンピュ
ータの順番になったとき、コンピュータが前の盤面につ
いて思考中のときは、当該盤面についての思考終了を待
ってから次の盤面についてコンピュータに思考させるよ
うにしたものである。
【0022】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、上記1つの画面上に異なる種類のゲームの盤面を
複数表示したものである。
【0023】第4の発明は、第1ないし第3の発明にお
いて、各盤面についてプレイヤーの技量に応じた思考難
易度をそれぞれ設定できるようにしたものである。
【0024】第5の発明は、第1ないし第4の発明にお
いて、上記複数の盤面のうち、プレイヤーが思考中の盤
面のみを拡大表示するようにしたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の多面指し処理方法
の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は盤2面の
例の多面思考の流れを示し、図2は多面指しの例示であ
る2面指しゲームを行うために1つの画面上に2つの将
棋盤面を表示した画面構成を示し、図3、4は多面指し
処理を行うためのフローチャートを示す。
【0026】図2において、10はディスプレイであ
り、1つのディスプレイ10上の画面左半分には将棋盤
面1を表示し、画面右半分には将棋盤面2を表示してあ
る。また、各将棋盤面1、2の上下にはコンピュータ側
の駒台11、12、プレイヤー側の駒台13、14がそ
れぞれ表示されている。このディスプレイ10におい
て、2つの盤面1、2についての一方の対局者をコンピ
ュータとし、他の対局者を1人のプレイヤーとすること
によって、1人のプレイヤーが2人のコンピュータを相
手にして2面指しを行う。2面指しを可能にするため
に、プレイヤーとコンピュータの待ち時間を有効に活用
するためのアルゴリズムを図3、4のようにゲーム機や
パソコン本体に組込む。
【0027】ここで、本実施の形態に用いる多面指し処
理に必要な基本設定を説明する。
【0028】(1) 1つの盤面についてプレイヤーとコン
ピュータは交互に手を進めて行くように制御される。
【0029】(2) 1つの画面上には複数の盤面があり、
複数の盤面は予め決められた順番で対局が進められて行
くように制御される。
【0030】(3) したがって、予め決められた盤面の順
序にしたがってプレイヤーとコンピュータに各盤面につ
いて思考させて交互に一手づつ進めていき、一巡したら
同様に次の一手を交互に進めていくようにしてゲームを
進行させていく。
【0031】(4) プレイヤーとコンピュータが各盤面に
ついて思考する際、コンピュータが1つの盤面について
思考中のときに生じるプレイヤーの待ち時間を利用して
プレイヤーに次の盤面について思考させる。同様に、プ
レイヤーが1つの盤面について思考中のときに生じるコ
ンピュータの待ち時間を利用してコンピュータに次の盤
面を思考させることにより手順を前倒しさせる。
【0032】(5) コンピュータの思考が1つの盤面につ
いて終了して次にプレイヤーの順番になったとき、プレ
イヤーが前の盤面について思考中のときは、当該盤面に
ついての思考終了を待ってからプレイヤーに次の盤面に
ついて思考させ、プレイヤーの思考が1つの盤面につい
て終了して次にコンピュータの順番になったとき、コン
ピュータが前の盤面について思考中のときは、当該盤面
についての思考終了を待ってから次の盤面についてコン
ピュータに思考させる。
【0033】以下、順次説明する。まず、第1の盤面
1、第2の盤面2共に、プレイヤーが先手の場合を仮定
した図3、4のフローを用いて概略を説明し、その後詳
細を説明する。
【0034】図3が主にプレイヤーの処理、図4が主に
コンピュータの処理である。
【0035】図3においてflag=プレイヤー状態で
ステップG10に入ると、ここでflagがコンピュー
タに切換えられる。したがって指し手はプレイヤーから
コンピュータの番に切換えられる。また、図4におい
て、flag=コンピュータ状態でステップG19に入
ると、ここでflagがプレイヤーに切換えられる。し
たがって、指し手はコンピュータからプレイヤーの番に
切換えられる。この繰り返しにより、プレイヤーとコン
ピュータは交互に手を進めて行くことになる。
【0036】フローはステップG2の盤面カウンタN=
1より始まって、最後にステップG23「N=N+1」
で盤面カウンタがアップカウントされて元のフローに戻
る。N=3になると(ステップG3)、ステップG2に
よりN=1に再セットされる。したがって、2枚の盤面
は若い順番から対局が進められ、一巡すると第1の盤面
1に戻る。
【0037】その結果、第1の盤面1についてプレイヤ
ーとコンピュータが交互に1回手を進めると、第2の盤
面2に移り、この第2の盤面2についてプレイヤーとコ
ンピュータが交互に1回手を進めるという具合にゲーム
は進行していく。第2の盤面2が終わり一巡したら、ま
た第1の盤面1から繰り返される。
【0038】2枚の盤面1、2を順に進めていく場合、
プレイヤー側の処理においてステップG45を設け、
「他の盤面(前の盤面)をプレイヤーが思考中」のとき
は、その思考を担保し、且つその思考が終了しない限
り、次の盤面の順番が来ても、その次の盤面についてプ
レイヤーが思考できないようにすることによって、ゲー
ムのルールを守っている。また、コンピュータ側の処理
においてもステップG13を設け、「他の盤面(前の盤
面)をコンピュータが思考中」のときは、その思考を担
保し、且つその思考が終了しない限り、次の盤面の順番
が来ても、その次の盤面についてコンピュータが思考で
きないようにすることによって、ゲームのルールを守っ
ている。したがって、1つの盤面についてプレイヤーま
たはコンピュータが手を進めていないのに、当該1つの
コンピュータまたはプレイヤーが先に手を進めてしまう
ことがない。
【0039】また、プレイヤー側の処理においてステッ
プG6を設け、プレイヤーが「決定ボタンをON」しな
いのに、コンピュータ側に順番が切り換わってプレイヤ
ーの思考が中断されないようにすることによって、コン
ピュータの思考中の待ち時間を利用して次の盤面につい
てプレイヤーが思考できるようにする。コンピュータ側
の処理においてもステップG15を設け、コンピュータ
が「決定」しないのに、プレイヤー側に順番が切り換わ
ってコンピュータの思考が中断されないようにすること
によって、プレイヤーの思考中の待ち時間を利用して次
の盤面についてコンピュータが思考できるように制御処
理する。
【0040】以上の制御処理をすることにより、コンピ
ュータとプレイヤーの待ち時間で他の盤面の対局も制御
されることになるため、精神的なイライラ感がなく、多
面指し将棋を楽しむことができる。以下、図1及び図
3、4を用いて詳細に説明する。
【0041】(実施の形態例1)図1の説明 まず、図1の多面思考の流れ(盤2面の例)にしたがっ
て説明する。横軸は時間、縦軸の上段はプレイヤーの思
考の流れ、下段はコンピュータの思考の流れである。
【0042】ステップC1より対局が開始され、まずプ
レイヤーが盤面1の1手目を思考し(t1)、決定(t
2)すると、ステップC2とC3に移り、C2ではプレ
イヤーが盤面2の1手目を思考し、C3ではコンピュー
タが盤面1の2手目を思考する。盤面2についてのC2
の思考が決定(t3)しても、盤面1についてのC3の
思考が決定(t4)するまでプレイヤーは待機する。盤
面1についてのC3の思考が決定(t4)すると、ステ
ップC4とC5に移り、C4ではプレイヤーが盤面1の
3手目を思考し、C5ではコンピュータが盤面2の2手
目を思考する。盤面2のC5の思考が決定(t5)する
と、盤面1についてのC4の思考が決定(t6)するま
でコンピュータは待機する。盤面1のC4の思考が決定
(t6)すると、ステップC6とC7に移り、C6では
プレイヤーが盤面2の3手目を思考し、C7ではコンピ
ュータが盤面1の4手目を思考する。盤面1についての
C7の思考が決定(t7)しても盤面2についてC6の
思考が決定(t8)するまでコンピュータは待機する。
盤面2のC6の思考が決定(t8)すると、ステップC
8とC9に移り、C8ではプレイヤーが盤面1の5手目
を思考し、C9ではコンピュータが盤面2の4手目を思
考する。盤面2のC9の思考が決定(t9)すると、盤
面1のC8の思考が決定(t10)するまでコンピュー
タは待機する。盤面1のC8の思考が決定(t10)す
ると、ステップC10とC11に移り、C10ではプレ
イヤーが盤面2の5手目を思考し、C11ではコンピュ
ータが盤面1の6手目を思考する。以降、同様な動作を
繰り返して多面指しゲームがなされていく。
【0043】この流れによってプレイヤーの待機時間は
C2終了〜C4開始の間、コンピュータの待機時間はC
5終了〜C7開始の間、C7終了〜C9開始の間の僅か
な時間となり、思考を中断する時間が激減し効率のよい
多面指し対局を行うことができる。
【0044】図3、4の説明 次に、図1の多面思考の流れをアルゴリズムとして実現
した図3、4の多面思考(盤2面の例)のフローチャー
トを説明する。
【0045】ステップG1では初期設定で各盤面の状態
を盤1flag、盤2flagで管理するための初期値
を代入する。本例では2つの盤面ともプレイヤーが先手
で対局を開始するのでflagはプレイヤー思考中の設
定にする。
【0046】ステップG2に移り、盤面カウンタNを1
に初期化する。N=1は盤面1を、N=2は盤面2をそ
れぞれ意味する。
【0047】ステップG3ではステップG4以下の処理
のループを行うための条件判断として、盤面の数(N<
盤面数+1(本例ではN<3となる))の判定を行う。
Nが1及び2の場合は処理はステップG4に流れ、N=
3の場合は1度ループが終了し、G2の処理に戻る。な
お、ステップG2以下のループ処理はプレイヤー及びコ
ンピュータの処理、画面の更新等の処理を行うため、1
/60秒毎に1回行う。
【0048】ステップG4、G12は盤Nflagに対
するCASE分岐となる。ステップG4では、指定され
た盤面Nについて指し手がプレイヤーの番になったか否
かを判定し、盤Nflagがプレイヤーの場合はステッ
プG45に、それ以外はステップG12に移り、ステッ
プG12では、指定された盤面Nについて指し手がコン
ピュータの番になったか否かを判定し、盤Nflagが
コンピュータの場合はステップG13に、それ以外はス
テップG21にそれぞれ分岐する。
【0049】プレイヤー側の処理 ステップG4からステップG45に移ると、G45で
は、「他の盤面をプレイヤーが思考中」か否かの判定を
行ない、プレイヤーが他の盤面を思考中の時は、指定さ
れた盤面Nについての思考ができないから、他の盤面の
思考の終了をまつためにステップG12に、また他の盤
面を思考していない時は、指定された盤面Nについての
思考中となるから、ステップG5にそれぞれ分岐する。
【0050】ステップG5ではプレイヤー思考に伴う、
盤面Nの駒移動の入力の処理を行う。
【0051】ステップG6では駒移動位置を決定する決
定ボタンが押されたか否かの判定を行ない、決定ボタン
が押された場合はステップG7に、それ以外は思考が継
続中であるとしてステップG11にそれぞれ分岐する。
【0052】ステップG7ではプレイヤーの決定した駒
に対してルールに基づき駒の判定を行う。
【0053】ステップG8ではゲーム終了の判定を行な
い、終了の場合ステップG9に、それ以外はステップG
10にそれぞれ分岐する。
【0054】ステップG9では盤Nflagをゲーム終
了に変更し、ステップG11に進む。
【0055】ステップG10では、次の指し手を切換え
るために、盤Nflagをコンピュータに変更し、ステ
ップG11に進む。
【0056】ステップG11では盤Nの画面表示の更新
を行ない、ステップG12へ進む。
【0057】コンピュータ側の処理 ステップG12からステップG13に移ると、G13で
は他の盤面をコンピュータが思考中か否かの判定を行な
い、コンピュータが他の盤面を思考中の時は、指定され
た盤面Nについての思考ができないから、他の盤面の思
考の終了をまつためにステップG21に、また他の盤面
を思考していない時は、指定された盤面Nについて思考
できるから、ステップG14にそれぞれ分岐する。
【0058】ステップG14では盤面Nのコンピュータ
側の思考を行う。
【0059】ステップG15では、コンピュータが思考
を決定したか否かの判定を行ない、コンピュータ側の思
考が決定した場合はステップG16へ、それ以外は思考
が継続中であるとしてステップG20にそれぞれ分岐す
る。
【0060】ステップG16ではコンピュータの決定し
た駒に対してルールに基づき駒の判定を行う。
【0061】ステップG17ではゲーム終了の判定を行
ない、終了の場合ステップG18に、それ以外はステッ
プG19にそれぞれ分岐する。
【0062】ステップG18では盤Nflagをゲーム
終了に変更し、ステップG20に進む。
【0063】ステップG19では、次の指し手を切換え
るために、盤Nflagをプレイヤーに変更し、ステッ
プG20に進む。
【0064】ステップG20では盤面Nの画面表示の変
更を行ない、ステップG21へ進む。
【0065】まとめ処理 ステップG21では全ての盤面に対して対局中の盤面で
あるか否かを確認し、対局中の場合はステップG23
へ、対局中でない場合はステップG22に、それぞれ分
岐する。
【0066】ステップG22では全ての対局が終了し、
ゲームオーバーとなる。
【0067】ステップG23では、次の盤面を指定する
ために盤面カウンタNを+1し、ステップG3へ戻る。
【0068】なお、ステップG13のコンピュータが思
考する盤面の順番を決定するアルゴリズムとしては、コ
ンピュータ側が先手にせよ、後手にせよ盤面番号の若い
ものから順番に思考する形態をとる。
【0069】図1に沿った図3、4の具体的な流れの説
図1の多面思考の流れにおいて、t1〜t6時点を時系
列的に考える。スタートからflagの状態をまとめて
表1に示す。
【0070】
【表1】 t1〜t2 盤面1はプレイヤーが思考、盤面2は未着手。
【0071】(a)盤1flag=プレイヤーであるか
ら、ステップG3→ステップG4→ステップG45と進
む。プレイヤーは盤面1について思考中であるから、さ
らにステップG5→ステップG6と進む。決定ボタンは
押されていないので、ステップG11→ステップG12
に移る。
【0072】(b)ステップG12に移っても、盤1f
lag=プレイヤーのままであるから、YESはとれず
NOとなるためステップG21に飛ぶ。
【0073】(c)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=2とな
って盤面1が盤面2に切換えられ、盤2flag=プレ
イヤーの状態になって、ステップG3に戻る。
【0074】(d)G3に戻った状態は、盤2flag
=プレイヤーであるから、ステップG4→ステップG4
5と進むが、プレイヤーは他の盤面である盤面1につい
て思考中であるからステップG12に飛ぶ。
【0075】(e)ステップG12に飛んでも、盤2f
lag=プレイヤーの状態は変らないので、ステップG
12からそのままステップG21に移り、ステップG1
2でN=3となり、盤3flag=プレイヤーの状態で
ステップG3に戻る。
【0076】(f)N≧3であるから、ステップG3か
らステップG2に進み、盤面カウンタはN=1にリセッ
トされる。したがって、盤1flag=プレイヤーの状
態となる。ここまでが1回の処理(1/60秒)であ
る。
【0077】以下、(a)〜(f)が繰り返され、図1
のステップC1において、盤面1におけるプレイヤーの
決定(t2)を待つ。
【0078】t2 盤面1はプレイヤーの思考が決定し、盤1flagはコ
ンピュータに切り換わる。盤面2はプレイヤーの思考が
スタートする。
【0079】(g)盤1flag=プレイヤーの状態の
とき、プレイヤーが盤面1の決定ボタンをONすると、
ステップG6→ステップG7→G8→G10へと進み、
G10で盤1flag=プレイヤーから、盤1flag
=コンピュータに切換えられる。そして、ステップG1
1→ステップG12と移る。
【0080】(h)ステップG12に移った後、ステッ
プG13に進む。このとき図1のステップC3から解る
ように、コンピュータは「他の盤面となる盤面2を思考
していない」ので、ステップG14で盤面1の思考を開
始し、決定の有無判定をするステップG15に進む。思
考は開始されたばかりで決定はなされないので、ステッ
プ20→ステップG21と移る。
【0081】(i)ステップG21では対局中の盤面が
あるので、ステップG21→ステップG23と進み、こ
こで盤面1が盤面2に切換えられ、ステップG3に戻
る。このとき、盤2flagはステップG1でセットし
た初期設定=プレイヤーである。
【0082】t2〜t3 盤面1はコンピュータが思考、盤面2はプレイヤーの入
力部の処理および決定ボタンONのチェックを行う。
【0083】(j)ステップG3に戻ると、盤2fla
g=プレイヤーであるから、ステップG4→ステップG
45→ステップG5→ステップG6→ステップG11→
ステップG12→ステップG21と移る。
【0084】(k)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=3とな
りステップG3に戻る。
【0085】(l)ステップG3でN≧3であるから、
ステップG3→ステップG2と進み、盤面カウンタはN
=1にリセットされる。したがって、盤1flag=コ
ンピュータの状態となる。
【0086】(m)ステップG4では、盤1flag=
コンピュータであるから、直接ステップG12へ移り、
さらにステップG13に進む。コンピュータは盤面1を
思考中なので、ステップG14で盤面1の思考をし、決
定の有無判定をするステップG15に進む。決定は未だ
なされないので、ステップG20→ステップG21と移
る。
【0087】(n)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=2とな
って盤面1が盤面2に切換えられ、盤2flag=プレ
イヤーの状態になって、ステップG3に戻る。
【0088】以下、(j)〜(n)を繰り返し、図1の
ステップC2において盤面2についてのプレイヤーの決
定(t3)を待つ。また、上記説明から解るように、図
1のステップC3のコンピュータが盤面1について思考
している間、プレイヤーは次の盤面2について前倒しし
て思考することができる(ステップC2)。
【0089】t3 盤面1はコンピュータが引続き思考を続け、盤面2はプ
レイヤーが決定ONとなり、G7、G8、G10と流
れ、盤2flagはコンピュータに切り換わる。
【0090】(o)プレイヤーが盤面2の決定ボタンを
ONすると、ステップG3からステップG4→G45→
G5→G6→G7→G8→G10に移り、G10で盤2
flag=プレイヤーから盤2flag=コンピュータ
に切換えられる。そして、ステップG11→ステップG
12と移る。
【0091】(p)ステップG12に移った後、ステッ
プG13に進む。図1のステップC3から解るように、
「コンピュータは他の盤面である盤面1を思考中」なの
で、ステップ13から直接ステップG21に飛ぶ。
【0092】(q)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=3とな
りステップG3に戻る。
【0093】t3〜t4 盤面1はコンピュータが引続き思考を続け、盤面2はコ
ンピュータの番であるが、盤面1を思考中であるため待
機する。なお、この間のプレイヤーは待機状態にある。
【0094】(r)ステップG3でN≧3であるから、
ステップG3→ステップG2と進み、盤面カウンタはN
=1にリセットされる。従って、盤1flag=コンピ
ュータの状態となる。
【0095】(s)ステップG4では盤1flag=コ
ンピュータであるから、直接ステップG12へ移り、さ
らにステップG13に進む。コンピュータは盤面1を思
考中なので、ステップG14で盤面1の思考をし、決定
の有無判定をするステップG15に進む。決定はまだな
されないので、ステップG20→ステップG21と移
る。
【0096】(t)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=2とな
って盤面1が盤面2に切換えられ、盤2flag=コン
ピュータの状態になって、ステップG3に戻る。
【0097】(u)ステップG3からG4→G12→G
13に進む。図1のステップC3から解るように、「コ
ンピュータは他の盤面である盤面1を思考中」なので、
ステップ13から直接ステップG21に飛ぶ。
【0098】(v)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=3とな
りステップG3に戻る。
【0099】以下、(r)〜(v)を繰り返し、図1の
ステップC3において盤面1についてのコンピュータの
決定(t4)を待つ。このように盤面2についてプレイ
ヤーが決定ボタンを押した時点(t3)で、プレイヤー
が盤面1について思考中(ステップC3)であるとき
は、その思考が終了するまで、コンピュータ側の処理が
繰り返される。
【0100】t4 盤面1はコンピュータの思考が終了し、盤1flagは
プレイヤーに切り換わる。盤面2はコンピュータの思考
がスタートする。
【0101】(w)図1のステップC3において、盤面
1の決定(t4)がコンピュータによってなされると、
ステップG15→ステップG16→G17→G19へと
進み、G19で盤1flag=コンピュータから、盤1
flag=プレイヤーに切換えられる。そしてステップ
G20→ステップG21と移る。
【0102】(x)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=2とな
って盤面1が盤面2に切換えられ、ステップG3に戻
る。
【0103】t4〜t5 盤面1はプレイヤーが思考中、盤面2はコンピュータが
思考中。
【0104】(y)盤2flag=コンピュータである
から、ステップG3からステップG4→ステップG12
→ステップG13と移り、ステップG13では、コンピ
ュータが「他の盤面1を思考中ではない」から、さらに
ステップG14→G15→G20→G21と進む。
【0105】(z)ステップG21では、対局中の盤面
があるので、ステップG23に進み、ここでN=3とな
りステップG3に戻る。
【0106】(a1)ステップG3において、N≧3で
あるから、ステップG3からステップG2に進み、盤面
カウンタはN=1にリセットされる。したがって、盤1
flag=プレイヤーの状態となる。
【0107】(b1)ステップG4→ステップG45→
ステップG5→ステップG6→ステップG11→ステッ
プG12→ステップG21と移る。
【0108】(c1)ステップG21では、対局中の盤
面があるので、ステップG23に進み、ここでN=2と
なり、盤2flag=コンピュータの状態でステップG
3に戻る。
【0109】以下、(y)〜(c1)を繰り返し、図1
のステップC5において盤面2についてのプレイヤーの
決定(t5)を待つ。また、上記説明から解るように、
図1のステップC4のプレイヤーが盤面1について思考
している間、コンピュータは次の盤面2について前倒し
して思考することができる(ステップC5)。
【0110】t5 盤面1はプレイヤーが引続き思考中、盤面2はコンピュ
ータの思考が終了し、盤2flagはプレイヤーに切り
換わる。
【0111】(d1)図1のステップC5において、盤
面2の決定がコンピュータによってなされると(t
5)、ステップG15→ステップG16→G17→G1
9へと進み、G19で盤2flag=コンピュータから
盤2flag=プレイヤーに切換えられる。そして、ス
テップG20→ステップG21と移る。
【0112】(e1)ステップG21では、対局中の盤
面があるので、ステップG23に進み、ここでN=3と
なって、盤3flag=プレイヤーの状態になって、ス
テップG3に戻る。
【0113】t5〜t6 盤面1はプレイヤーが引続き思考中、盤面2はプレイヤ
ーの番であるが、盤面1を思考中であるため、待機す
る。なお、この間はコンピュータは待機状態にある。
【0114】(f1)N≧3であるから、ステップG3
からステップG2に進み、盤面カウンタはN=1にリセ
ットされ、盤1flag=プレイヤーの状態でステップ
G3に戻る。
【0115】(g1)ステップG3→ステップG4→ス
テップ45に進む。図1のステップC4に示すように、
プレイヤーは盤面1について思考中であるから、ステッ
プG5を経て決定ボタンを判定するステップG6に進
む。決定ボタンは未だ押されていないので、ステップス
G11→ステップG12と移る。
【0116】(h1)ステップG12では、盤1fla
g=プレイヤーの状態であるため、直接ステップG21
へ進む。
【0117】(i1)ステップG21では、対局中の盤
面があるので、ステップG23に進み、ここでN=2と
なって盤面1が盤面2に切換えられ、盤2flag=プ
レイヤーの状態になってステップG3に戻る。
【0118】(j1)ステップG3からステップG4で
は、盤2flag=プレイヤーであるから、ステップ4
5に進む。プレイヤーは他の盤面である盤面1について
思考中であるから、直接ステップG12へ飛ぶ。
【0119】(k1)ステップG12では、盤2fla
g=プレイヤーであるから、ステップ12から直接ステ
ップG21に移り、ステップ12でN=3となりステッ
プG3に戻る。
【0120】以下、(f1)〜(k1)が繰り返され、
図1のステップC4において盤面1についてのコンピュ
ータの決定(t6)を待つ。このように盤面2について
コンピュータが決定した時点(t5)で、プレイヤーが
盤面1について思考中(ステップC4)であるときは、
その思考が終了するまで、プレイヤー側の処理が繰り返
される。
【0121】t6 盤面1はプレイヤーの思考が決定し、盤1flagはコ
ンピュータに切り換わる。盤面2はプレイヤーの思考が
スタートする。
【0122】(l1)盤1flag=プレイヤーの状態
のとき、プレイヤーが盤面1の決定ボタンをONする
と、ステップG6→ステップG7→G8→G10へと進
み、G10で盤1flag=プレイヤーから、盤1fl
ag=コンピュータに切換えられる。そして、ステップ
G11→ステップG12と移る。
【0123】(m1)ステップG12に移った後、ステ
ップG13に進む。このとき図1のステップC7から解
るように、コンピュータは「他の盤面となる盤面2を思
考していない」ので、ステップG14で盤面1の思考を
開始し、決定の有無判定をするステップG15に進む。
思考は開始されたばかりで決定はなされないので、ステ
ップ20→ステップG21と移る。
【0124】(n1)ステップG21では対局中の盤面
があるので、ステップG21→ステップG23と進み、
ここで盤面1が盤面2に切換えられ、ステップG3に戻
る。
【0125】以後、同様にして図1のステップC6〜C
11…が進められていき、これらのステップ中の他の時
点(t7〜t10)も上述したのと同様に考えることが
できる。このようにして図3、4のアルゴリズムによっ
て、図1の多面思考の流れを実現することができ、コン
ピュータとプレイヤーの待ち時間で他の盤面の対局も制
御されることになるため、精神的なイライラ感がなく、
多面指し将棋を楽しむことができる。
【0126】(実施の形態例2)次に説明するゲーム
は、プレイヤー1人対コンピュータ2人で対局を行う2
面指しゲームである点で、上述した実施の形態例1と変
らないが、盤面個々に種々の思考難易度を設定できるよ
うにした点で異なる。
【0127】盤面個々に種々の思考難易度を設定するた
めに、図5、6に示すように、各盤面に対して将棋の初
期設定を行う。以下、初期設定の流れに沿って説明す
る。図示していない入力部のスタートSWを押すことに
よりゲームがスタートする。
【0128】ステップH1では2面指しモードの選択で
あり、2つの対局面に対して平手、駒落の選択を対局
A、対局B、対局Cの3つの中から1つ選択する。対局
A(どちらも平手)を選択した場合はステップH2へ、
対局B(平手と駒落)を選択した場合はステップH3
へ、対局C(どちらも駒落)を選択した場合はステップ
H4へと、それぞれ分岐する。
【0129】ステップH2、ステップH3、ステップH
4では手合設定で先手、後手を2つの対局面に対して決
定する。
【0130】ステップH5、ステップH6、ステップH
7ではコンピュータ側の思考のレベルを1(易しい)〜
10(難しい)の10段階から2つの対局面に対してそ
れぞれ選択する。
【0131】ステップH8、ステップH9、ステップH
10では待ち時間の設定を2つの対局面に対してそれぞ
れ選択する。
【0132】ステップH11、ステップH12では駒落
の盤面に関してどの条件の駒落にするかそれぞれ選択す
る。
【0133】以上で、2面指し将棋の対局を開始すべき
設定が整えられる。ステップH13から対局を開始す
る。
【0134】以降は、実施の形態例1で説明した考え方
にそって対局が進行していく。このように、盤面個々に
思考難易度設定を設けることにより、プレイヤーの技量
に応じた難易度設定でゲームを楽しめることができる。
【0135】(実施の形態例3)この実施の形態例は、
ゲーム機ないしパソコンに複数のゲームプログラムを組
み込むことにより、1つのディスプレイ上に表示された
複数の盤面個々にゲームの種類を異ならせるようにした
ものである。
【0136】図7は将棋盤と囲碁の盤面を1つのディス
プレイ上に各々1面表示する実施例である。画面左半分
には将棋盤面1を表示し、画面右半分には囲碁盤面21
を表示する。8、9は将棋の駒台である。
【0137】アルゴリズムの基本的な考え方は実施の形
態例1及び2と同様である。このように種類の異なる複
数のゲームプログラムをゲーム機ないしパソコンに組込
むことにより、盤面個々にゲームの種類を選択すること
ができる。これによって、一つのゲームにこだわること
なく、好きなゲームを同時に楽しむことができる。
【0138】(実施の形態例4)これは、図8に示すよ
うに、将棋面の盤面を1つのディスプレイ上に7面表示
する実施の形態例である。7つの将棋盤面1〜7を均等
の大きさで表示するにはディスプレイの解像度及びレイ
アウト上の関係で盤面が小さくなり、見難い問題がある
ため、例えば、プレイヤーが今思考すべきの1つの将棋
盤面1のみを拡大して表示し、残りの6つの将棋盤面2
〜7を小さく表示する。図示例では、ディスプレイ10
の左側に大きな将棋盤面1を表示し、残りの6つの将棋
盤面2〜6を右側に上下3つづつ小さく並べて表示して
ある。これらの将棋盤面1〜7は、逐次大小を切替えて
表示する。これにより多数の盤面に対してもレイアウト
上の対応が図れる。
【0139】次に、このような将棋盤面7面の切換えの
画面表示フローを図9にしたがって説明する。
【0140】ステップJ1では左側の大画面にプレイヤ
ーの思考すべき盤面を拡大表示する。
【0141】ステップJ2では上段左の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の1番目に小さいものを表示
する。
【0142】ステップJ3では上段中の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の2番目に小さいものを表示
する。
【0143】ステップJ4では上段右の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の3番目に小さいものを表示
する。
【0144】ステップJ5では下段左の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の4番目に小さいものを表示
する。
【0145】ステップJ6では下段中の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の5番目に小さいものを表示
する。
【0146】ステップJ7では下段右の小画面にコンピ
ュータの思考する盤面番号の6番目に小さいものを表示
する。
【0147】ステップJ8では対局盤面の変更があるま
でループを続け、変更が生じたとき、ステップJ1に戻
る。
【0148】このようにプレイヤーの思考する将棋盤面
のみを拡大表示するようにしたので、将棋面の盤面を1
つのディスプレイ上に多面表示しても、見易い多面指し
ゲームが実現できる。
【0149】
【発明の効果】
(1) 請求項1に記載の発明によれば、プレイヤーまたは
コンピュータの待ち時間を利用するので、1つの画面上
で今までにない多面指しゲームができる。
【0150】(2) 請求項2に記載の発明によれば、コン
ピュータまたはプレイヤー思考中はプレイヤーまたはコ
ンピュータは他の盤面の思考を行うため複数のゲームが
確実に同時進行し、このため待ち時間が激減し精神的な
イライラ感がなく、スムーズにゲーム進行できる。
【0151】(3) 請求項3に記載の発明によれば、種類
の異なる複数のゲームを組込むことにより、盤面個々に
ゲームの種類を選択することができる。これによって、
一つのゲームにこだわることなく、好きなゲームを同時
に楽しむことができる。
【0152】(4) 請求項4に記載の発明によれば、各盤
面に思考難易度を設定できるようにしたので、プレイヤ
ーの技量に応じた難易度設定でゲームを楽しむことがで
きる。このため盤面個々にプレイヤーの意思で次の一
手、戦法、守備等の作戦を組むことができ、技量向上に
繋がる。
【0153】(5) 請求項5に記載の発明によれば、プレ
イヤーが思考中の盤面のみを拡大表示するようにしたの
で、1つの画面上に盤面を複数表示しても、思考する盤
面が見やすくなりゲーム性を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多面指し処理方法の実施の形態に係る
盤2面の例の多面思考の流れを示す説明図である。
【図2】本実施の形態の将棋盤2面の画面構成を示す説
明図である。
【図3】本実施の形態に係る盤2面の例の多面思考を行
わせるフローチャートである。
【図4】図3の続きのフローチャートである。
【図5】本実施の形態に係る思考難易度を設定する場合
の2面指し将棋の初期設定の流れを示すフローチャート
である。
【図6】図5の続きのフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る異なる種類のゲームを複数
表示する場合の将棋盤、囲碁盤の各々1面の画面構成を
示す説明図である。
【図8】本実施の形態に係る将棋の盤7面の画面構成を
示す説明図である。
【図9】図8の将棋盤7面の画面表示を行わせるための
フローチャートである。
【図10】ゲーム機またはパソコンのシステム構成図で
ある。
【図11】従来の1対1のゲームの流れ図である。
【図12】図11の1対1のゲームの時間の流れを示す
説明図である。
【符号の説明】
1 将棋盤面 2 将棋盤面 10 ディスプレイ(画面)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレイヤー対コンピュータで対局を行う将
    棋、囲碁等の交互に手を進めるタイプのゲームであっ
    て、 1つの画面上にゲームの盤面を複数表示し、各盤面につ
    いて1人のプレイヤーがコンピュータを相手にして多面
    指しを行う処理方法において、 プレイヤーまたはコンピュータが思考中に生じる待ち時
    間を利用してコンピュータまたはプレイヤーに次の盤面
    を思考させるようにしたことを特徴とする多面指し処理
    方法。
  2. 【請求項2】プレイヤー対コンピュータで対局を行う将
    棋、囲碁等の交互に手を進めるタイプのゲームであっ
    て、1つの画面上にゲームの盤面を複数表示し、各盤面
    について1人のプレイヤーがコンピュータを相手にして
    多面指しを行う多面指し処理方法において、 予め決められた盤面の順序にしたがってプレイヤーとコ
    ンピュータに各盤面について思考させて交互に一手づつ
    進めていき、一巡したら同様に次の一手を交互に進めて
    いくようにゲームを進行させ、 プレイヤーとコンピュータが各盤面について思考する
    際、コンピュータが1つの盤面について思考中のときに
    生じるプレイヤーの待ち時間を利用してプレイヤーに次
    の盤面について思考させ、プレイヤーが1つの盤面につ
    いて思考中のときに生じるコンピュータの待ち時間を利
    用してコンピュータに次の盤面を思考させることにより
    手順を前倒しさせ、 かつ、コンピュータの思考が1つの盤面について終了し
    て次にプレイヤーの順番になったとき、プレイヤーが前
    の盤面について思考中のときは、当該盤面についての思
    考終了を待ってからプレイヤーに次の盤面について思考
    させ、プレイヤーの思考が1つの盤面について終了して
    次にコンピュータの順番になったとき、コンピュータが
    前の盤面について思考中のときは、当該盤面についての
    思考終了を待ってから次の盤面についてコンピュータに
    思考させるようにしたことを特徴とする多面指し処理方
    法。
  3. 【請求項3】上記1つの画面上に異なる種類のゲームの
    盤面を複数表示した請求項1または2に記載の多面指し
    処理方法。
  4. 【請求項4】各盤面についてプレイヤーの技量に応じた
    思考難易度をそれぞれ設定できるようにした請求項1な
    いし3のいずれかに記載の多面指し処理方法。
  5. 【請求項5】上記複数の盤面のうち、プレイヤーが思考
    中の盤面のみを拡大表示するようにした請求項1ないし
    4のいずれかに記載の多面指し処理方法。
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