JPH09215342A - 高周波電源装置 - Google Patents

高周波電源装置

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Publication number
JPH09215342A
JPH09215342A JP8046832A JP4683296A JPH09215342A JP H09215342 A JPH09215342 A JP H09215342A JP 8046832 A JP8046832 A JP 8046832A JP 4683296 A JP4683296 A JP 4683296A JP H09215342 A JPH09215342 A JP H09215342A
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JP
Japan
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voltage
core
transformer
circuit
power supply
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Withdrawn
Application number
JP8046832A
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English (en)
Inventor
Tomio Ichinomiya
富美夫 一宮
Kenji Nishibe
健二 西部
光昭 ▲高▼阪
Mitsuaki Kosaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yupiteru Industries Co Ltd
Original Assignee
Yupiteru Industries Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1次側の電流に変化が現れないような負荷側
の異常状態を確実に検出することができる高周波電源装
置を提供すること 【構成】 インバータ回路13を動作させ、所定の高周
波数の交流電流をトランス14の1次巻線14aに通電
し、2次巻線14b側に高周波数の高電圧を発生させ
る。これにより、直列接続された複数本のネオン管16
を点灯させる。コア14cとアース間に検出抵抗(検出
回路)20を設ける。すると、二次側に異常があると、
負荷バランスが崩れコアに誘導電圧が発生するので、そ
れを検出抵抗を介して取り出し可能となる。つまり、検
出回路の出力を検出整流回路21に接続し、検出回路で
発生する交流電圧を検出し、それを整流平滑化して直流
電圧に変換し、その直流電圧を遮断保持回路22に与え
る。遮断保持回路は、直流電圧のレベルが基準値以上の
場合には、制御回路13bの発振を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、高周波電源装置に
関するもので、より具体的には、ネオン管などの複数の
負荷を1つのインバータで駆動するための高周波電源装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のネオン管を点灯させるた
めの高周波電源装置を示している。同図に示すように、
商用電源(図の例ではAC220V)を全波整流回路1
に接続し、そこにおいて整流し、さらに全波整流回路1
の出力側に接続された平滑コンデンサ2により平滑す
る。平滑コンデンサ2の両端子間にインバータ回路3を
接続し、そこにおいて所定の高周波数に変換する。さら
に、インバータ回路3は昇圧型のトランス4の一次側に
接続されており、前記高周波数の信号をトランス4にて
昇圧するようにしている。そして、このトランス4の2
次側をネオン管6に接続するようにしている。そして、
ネオン管6は、通常複数本を直列接続している。
【0003】インバータ回路3は、トランス4の1次側
に電流を通電したり、遮断したりするスイッチング素子
3aと、そのスイッチング素子3aのON/OFFを制
御する制御回路3bとを備えている。
【0004】ところで、2次側部分を等価回路で示す
と、図2のようになる。各ネオン管6が、並列接続され
たコンデンサCと抵抗Rで表わされ、それらが直列接続
される。そして、各ネオン管6と大地との間で浮遊容量
C1が発生する。そして、負荷であるネオン管6が割れ
たり、ガス抜けすると、抵抗Rが大きくなるので発光で
きなくなり、オープン状態となる。出力電圧がオープン
状態による持ち上りに共振が加わって上昇し、ネオン管
6が取り付けられた看板に放電したり、リード線が燃え
たりするおそれがある。
【0005】そこで、出力電圧が高圧の場合、二次側の
電流を直接検出することが困難なため、従来は、図1に
示すように、保護回路7を設け、一次側回路に流れる入
力電流を監視し、その入力電流が一定以上になった場合
に異常ありとして制御回路3bを強制的に停止しスイッ
チング素子3aをOFF(スイッチが開)にするように
している。
【0006】具体的には、トランス4の一次側に電流を
検出する検出回路7aを設け、入力電流(交流)を検出
する。その検出回路7aの出力を検出整流回路7bに送
り、そこにおいて整流平滑化して入力電流のレベルを求
める。さらに、その平滑化後の検出値を遮断保持回路7
cに送り、検出値が一定の基準値を超えた場合には、制
御回路3bに対して所定の信号を送り、動作停止するよ
うにしている。さらに、遮断保持回路7cは、一旦上記
動作停止状態になったならば、その停止状態を保持する
機能も有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、入力電流が大きくなったときに初めて遮断す
るようになっているので、二次側の異常状態の一部の現
象しか検出することができない。すなわち、例えばネオ
ン管6の一端が大地に接地しても、二次側に流れる負荷
電流は小さくなるかあまり変わらない。よって、入力電
流も変わらないため、上記した従来の装置では係る異常
を検出できない。しかし、一端が大地に接地すると、そ
の部分で放電して火花が飛ぶおそれがあるので、検出で
きないと危険である。特に、直列接続されたネオン管6
のうちの端の方で発生すると、電流値も大きいため、上
記問題が顕著となる。
【0008】また、ネオン管6の片側が外れている場合
には、そのネオン管6の接続端子には、高い開放電圧が
発生している。従って、誤ってその接続端子を触ると感
電するおそれがある。しかし、二次側は開放状態となっ
ているので、入力電流が増加することはなく、従来のも
のでは係る異常状態を検出できない。
【0009】また、高周波なため、トランス4とネオン
管6とを結ぶリード線は例えば2m以内等というように
長さも規制されるが、実際の施工では係る規制の長さよ
りも長くなるおそれがある。しかし、係る現象があった
としても、入力電流に与える影響はわずかであるので、
大きく変化することはないので、やはり異常と検出する
ことはできない。従って、従来のものでは、2次側で共
振して電圧が上昇するような異常を検出することができ
るにすぎない。
【0010】さらに、一次側に流れる電流は数A程度と
大きいので、検出回路7aに使用する検出用の抵抗や電
流検出用トランスも大きなものが必要となり、装置が大
型化する。また、大電流が流れることにより生じる発熱
に伴う熱損失も無視できない。
【0011】なお、ネオン管と同様に高周波数・高電圧
で発光させる水銀灯,ハライドランプの場合にも、イン
バータ回路及びトランス等を含む高周波電源装置が用い
られている。しかし、水銀灯等の場合には、1灯に1個
のインバータを用いるので、上記した問題がさほど発生
しない。従って、水銀灯等に用いられる電源装置を本発
明に適用することはできない。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、1次側の電流に変化が現れないような負荷側の異常
状態を確実に検出することができる高周波電源装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る高周波電源装置では、インバータ回
路と昇圧型のトランスとを備え、前記トランスの2次側
に所定の周波数の交流電圧を発生する高周波電源装置に
おいて、前記トランスは、コアに対して相互に絶縁状態
で取り付けられた1次巻線と2次巻線とを備え、前記コ
アに発生する誘導電圧を検出し、前記誘導電圧が一定の
値以上の時に出力を停止するようにした(請求項1)。
【0014】ここで、出力を停止するとは、請求項2以
降で規定し、実施の形態でも説明したように、インバー
タ回路を停止してトランスの1次巻線に電流を通電しな
いようにしてもよいが、本発明ではこれに限ることな
く、各種のスイッチ手段等を設け、そのスイッチを開く
ようにしてもよい。すなわち、1次側のスイッチを開い
てトランスの1次巻線に通電しないようにしてもよい。
また、2次側(少なくとも出力端子よりも内部)に設
け、出力端子には電圧が発生しないようにしてもよい。
これ以外にも異常時は出力がされないような構成であれ
ば何でもよい。
【0015】一方、課題を解決するためのより具体的な
構成としては、インバータ回路と昇圧型のトランスとを
備え、前記トランスの2次側に所定の周波数の交流電圧
を発生する高周波電源装置において、前記トランスは、
コアに対して相互に絶縁状態で取り付けられた1次巻線
と2次巻線とを備え、前記コアに発生する誘導電圧を検
出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段により検出さ
れた前記誘導電圧が一定の値以上の時に前記インバータ
回路の動作を停止する停止手段とを備えて構成すること
である(請求項2)。
【0016】ここで、停止手段の動作の可否の基準とな
る誘導電圧であるが、誘導電圧が一定の値以上であるこ
とを直接検出するものに限らず、適宜変換処理して得ら
れた信号に基づいて間接的に検出するものも含む。そし
て、停止手段が、実施の形態では、遮断保持回路22に
相当する。
【0017】また好ましくは、前記電圧検出手段が、前
記コアに発生する交流の誘導電圧を取り出す手段と、そ
の取り出された交流の誘導電圧に応じた所定レベルの直
流信号に変換する変換手段とを備えて構成することであ
る(請求項3)。さらに、前記交流誘導電圧を取り出す
手段が、前記コアとアースとの間に挿入された検出抵抗
とするとより好ましい(請求項4)。そして、実施の形
態では、取り出す手段が検出回路20に対応し、変換手
段は、検出整流回路21に対応する。そして、直流信号
としては、実施の形態では直流電圧としたが、これに限
らず、直流電流その他のものに変換してもよい。
【0018】一方、本発明で用いられるトランスとして
は、以下の要件(1)〜(5)を満たすようにするとよ
い(請求項5)。(1)コアは複数に分割され、固定金
具を装着することにより固定される。(2)コアの所定
の脚部には、1次巻線と2次巻線が、相互に絶縁状態で
取り付けられる。(3)1次巻線は、ボビンに巻き付け
られて構成され、そのボビンには少なくとも3本のリー
ドピンを設け、1次巻線の端部を前記リードピンに接続
する。(4)前記固定金具は、1次巻線をまたぐように
して取り付けられる。(5)前記巻線が未接続のリード
ピンと、前記固定金具とは、導電性部材で連結される。
【0019】本発明が対象とする負荷としては、複数直
列接続したネオン管などである。そして、正常時は負荷
のバランスがとれているので、コアの両端の対地電圧は
等しい。よって、コアに2次巻線側から誘導電圧が発生
しないか、仮にしたとしてもごく小さい値となる。
【0020】一方、管割れや地絡などの異常が発生する
と、負荷のバランスが崩れ、コアの両端の対地電圧に差
が発生する。これにより、コアに誘導電圧が発生する。
従って、2次側の異常の有無は、コアの誘導電圧を監視
することにより、判断できる。
【0021】そこで本発明では、例えば、コアを検出抵
抗などの検出部材を介してアースに接続すると、誘導電
圧が発生した場合にはコアから検出抵抗を通ってアース
に電流が流れる。それに伴い検出抵抗の両端には所定の
電圧が発生し、その大きさは誘導電圧に比例する。従っ
て、係る電圧を監視し、一定の値以上の時に異常ありと
判断し、出力を停止する。このようにすると、1次側の
電流値がさほど上昇しない、地絡や管割れ等でもコアに
は電圧が誘起されるので、確実に異常状態が検出され
る。
【0022】また、請求項3のようにすると、コアに発
生する誘導電圧(交流)が所定の直流信号に変換される
ので、単純なしきい値処理による弁別で、異常か否かの
判断が行える。
【0023】請求項5に記載した発明では、コアに発生
する誘導電圧の外部への取り出し経路として、コアを固
定する固定金具を用いることにより、簡単な構成で取り
出すことが可能となる。すなわち、固定金具は、金属で
あるので導電性を有している。そして、固定金具は直接
コアに接触されるので、コアと同電位となる。そして、
固定金具が導電性部材を介して電気的に接続されている
ので、コアに発生する電圧は、固定金具,導電性部材,
リードピンを介して取り出し可能となる。
【0024】従って、リードピンを回路基板に取り付け
るとともに、回路基板に設けた検出抵抗とリードピンを
接続することなどにより、簡単に誘導電圧を取り出すこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図3は、本発明に係る高周波電源
装置の好適な実施の形態の一例を示している。同図に示
すように、商用電源から高周波・高電圧に変換する構成
は従来のものと同様である。すなわち、全波整流回路1
0の入力側に商用電源11を接続し、全波整流回路10
の出力側に平滑コンデンサ12を接続する。これによ
り、商用電源は、全波整流された後平滑化されて直流電
圧に変換される。
【0026】平滑コンデンサ12には、インバータ回路
13並びに絶縁型の昇圧トランス14を取り付ける。そ
して、トランス14は、1次巻線14aと2次巻線14
b及び両巻線14a,14bを装着するコア14cを備
えている。インバータ回路13は、トランス14の1次
巻線14aに電流を通電したり、遮断したりするスイッ
チング素子13aと、そのスイッチング素子13aのO
N/OFFを制御する制御回路13bとを備えている。
【0027】そして、このトランス14の2次巻線14
bの出力端子15にネオン管16を接続可能としてい
る。本例では、出力端子15を2個設け、両出力端子1
5間に所定数(例えば10個)のネオン管16を直列接
続するようになっている。そして、各ネオン管16は、
いずれも同一の定格のものを使用している。なお、係る
構成までは、上記した従来のものと同様である。
【0028】ここで本発明では、二次側の負荷バランス
を検出するために、二次巻線14bからコア14cへの
静電誘導電圧を検出するための電圧検出回路20を設け
ている。具体的には、コア14cを検出抵抗を介してア
ースに落とすようにし、その検出抵抗の両端子間電圧を
検出するようにしている。なお、アースは、回路中のア
ースでもよく、あるいは大地を用いてもよい。
【0029】そして、検出回路20の出力を検出整流回
路21に接続する。この検出整流回路21では、検出回
路20で発生する交流電圧を検出し、それを整流平滑化
して直流電圧に変換し、その直流電圧を遮断保持回路2
2に与えるようにしている。そして、遮断保持回路22
では、直流電圧のレベルが基準値以上の場合には、制御
回路13bに対して動作を停止させるようにしている。
【0030】次に、上記した装置の作用について説明す
る。各ネオン管16が正常に接続されている場合には、
2次巻線14bの出力15の両端でバランスが取れてい
るので、コア14cには電圧が誘起されない。したがっ
て、コア14cに接続された検出抵抗には電流が流れな
い。よって、遮断保持回路22も動作せず、制御回路1
3bは通常の制御を行い、スイッチング素子13aを所
定のタイミングでON/OFFさせ、トランス14の1
次巻線14aに、所定の高周波数の電流を流す。そし
て、2次巻線14bに高電圧が発生し、ネオン管16を
発光させる。
【0031】一方、例えば直列接続されたネオン管16
のうちの1本が割れたり、ネオン管16が外れてトラン
ス14の2次側端子が開放状態になったり、ネオン管1
6の一端が接地したり、トランス14の2次巻線14b
とネオン管16接続するリード線の長さが規定以上ある
場合には、図2に示す負荷側の等価回路における抵抗値
や容量が局部的に変化し、全体としてバランスが崩れ
る。すると、コア14cに大電圧が誘起されるので、そ
の電圧を検出回路20で検出する。つまり、コア14c
に電圧が発生すると、コア14cからアースに電流が流
れるため、検出回路20内の検出抵抗の両端に所定の電
圧が発生する。よって、その検出抵抗の両端の電圧を取
り出すことにより、コア14cに発生した電圧を間接的
に検出できる。
【0032】この時、検出した電圧は、交流であるの
で、その交流電圧を検出整流回路21にて整流し、さら
に平滑化して直流電圧に変換する。そして、その直流電
圧が、遮断保持回路22にて基準値と比較され、基準値
以上の場合に以上と判断され、制御回路13bが停止さ
れる。
【0033】よって、トランス14の2次巻線13bに
電圧が発生せず、2次側で共振したりすることがない。
また、ネオン管16の一端が外れて出力端子15がオー
プンになったり、ネオン管16の一端が接地されたとし
ても、上記のようにトランス14の2次巻線14bの出
力電圧は0であるので、感電したり火花が飛ぶおそれが
なくなる。さらにリード線の長さが規定以上に長い場合
も、それにより2次側の負荷バランスが崩れた場合に
は、検出が可能となる。
【0034】図4は、上記した実施の形態に対応する具
体的な回路図を示している。同図に示すように、制御回
路13bを構成する制御ICにより、2つのスイッチン
グ素子13a,13aを交互にON/OFFし、トラン
ス14の1次巻線14aに交流電流を通電するようにな
っている。なお、制御ICは、3番ピンがオープンの時
は所定の周波数で発振し、3番ピンがアースに落ちる
(Lowになる)と発振を停止するように機能する。
【0035】そして検出回路20としては、コア14c
と1次側回路のアースとの間に設けた検出抵抗R1によ
り構成している。そして、その検出抵抗R1の両端子間
に発生する電圧を検出するようにしている。
【0036】また、検出整流回路21は、検出抵抗R1
の一端に接続されたダイオードD1と、ダイオードD1
とアースとの間に設けられたコンデンサC3と、そのコ
ンデンサC3と並列に設けられた2つの抵抗R2,R3
とから構成されている。そして、ダイオードD1により
整流し、コンデンサC3により平滑化するようになって
いる。さらに、2つの抵抗R2,R3により分圧され、
検出抵抗R1の両端子間電圧(交流)に応じた電圧(直
流)が出力されるようにしている。
【0037】遮断保持回路22は、2つのトランジスタ
Q1,Q2と、抵抗R4,R5,R6及びコンデンサC
4とを備えている。そして、より具体的には、IC内に
ある基準電圧(ツェナー電圧)Vcc(IC1−4番
間)の両端子間に対し、トランジスタQ2,抵抗R5,
R6を直列に接続する。そして、トランジスタQ2がO
Nした時、トランジスタQ2のONを保持させるよう
に、トランジスタQ2のベースと基準電圧Vccの間へ
抵抗R4を通してトランジスタQ1のコレクタ−エミッ
タを接続する。そして、その第2のトランジスタQ2の
エミッタ−コレクタを介して第1のトランジスタQ1の
ベースがアースに接続され、第2のトランジスタQ2が
ONになると、第1のトランジスタQ1のベースがアー
スと導通するようになっている。コンデンサC4はトラ
ンジスタQ2のサージによる誤動作を防止する。
【0038】また、上記した検出整流回路21を構成す
る抵抗R2,R3の各抵抗値は、異常時に第2のトラン
ジスタQ2がONするようなベース電圧を印加できるよ
うな値に設定している。なお、トランジスタQ1,Q2
に替えて、サイリスタを用いることもできる。
【0039】係る構成にすると、正常時は検出抵抗R1
の両端に電圧が発生しないので、第2のトランジスタQ
2のベースにも電圧が印加されず、OFFとなる。した
がって、制御ICの3番ピンもオープンとなるので、制
御ICは正常に発振動作し、トランス14の2次巻線1
4bには、所望の高周波数・高電圧が発生し、ネオン管
16を点灯させる。
【0040】一方、2次側に異常が発生すると、コア1
4cに高電圧が誘起され、それにともない検出抵抗R1
の両端に所定の電圧が発生する。よって、第2のトラン
ジスタQ2のベースにしきい値(基準値)以上の電圧が
印加されることになり、第2のトランジスタQ2がON
になる。すると、制御ICの3番ピンはダイオードを介
してアースに落ちてLowになるので、発振が停止す
る。これにより、スイッチング素子13aも動作が停止
し、トランス14の1次巻線14aに対する交流電流の
通電が遮断される。
【0041】さらに、一度第2のトランジスタQ2がO
Nになると、第1のトランジスタQ1のベースに所定の
電圧が印加され、その第1のトランジスタQ1もONす
る。すると、抵抗R4を介してトランジスタQ2のベー
スにICの基準電圧Vccが接続され、第2のトランジ
スタQ2のしきい値以上になる。したがって、第2のト
ランジスタQ2は、検出抵抗R1の両端子間電圧が低下
したとしても、ICの基準電圧Vccからの電圧供給に
よりON状態を保持し、制御ICの発振を停止し続け回
路を遮断する。
【0042】さらに、異常時に検出抵抗R1を流れる電
流は、数mA程度となり、1次側回路を流れる電流に比
べると非常に小さい。従って、検出抵抗R1の抵抗値も
従来のものに比べて小さくすることができ、そこにおい
て発生する熱損失も抑制できる。また、検出抵抗に替え
てトランスを用いることもできるが、流れる電流が小さ
いので、小型なトランスを用いることができ、装置全体
の小型化を図ることができる。
【0043】次に、上記した構成の動作を確認する実験
を行った。図5は、異常を検出する回路部分を示したも
ので、図4に示す素子と同一のものは同一符号を付し、
詳細な説明を省略する。なお、各素子の横に記載した数
値は、それぞれ抵抗値及び容量値を示している。そし
て、2次側の状態を適宜変更し、その時の検出抵抗R1
の両端子間電圧V1と、整流平滑化されたコンデンサC
2の端子電圧V2を測定した。
【0044】例えば、ネオン管16を10本接続した正
常状態では、入力電圧を220Vとすると、図6に示す
ようになり、V2は、約6Vとなっていた。そして、直
列接続されたネオン管の一番端にあるネオン管の一端を
アースに落とした異常状態(地絡)を作り、そのときの
V1,V2を測定すると、図7に示すようになった。こ
の時も入力電圧は220Vである。そして、V2は約3
3Vとなる。さらに、直列接続されたネオン管の一番端
にあるネオン管を割り、トランス14の2次巻線側をオ
ープン状態とした異常状態(菅割れ)を作り、そのとき
のV1,V2を測定すると、図8に示すようになった。
この時も入力電圧は220Vである。そして、V2は約
48Vとなる。
【0045】図6〜図8を比較すると明らかなように、
異常の種類に関係なく、検出抵抗R1の端子間電圧V1
が異常時のほうが大きくなり、それにともないV2も上
昇する。したがって、異常を確実に検出し、2次巻線1
4bへの出力を停止することができる。
【0046】さらに、入力電圧,接続するネオン管の本
数並びに異常が発生する場所を替え、その時の電圧V2
を測定すると、下記の表に示すようになった。入力電圧
は、180V,220V,250Vの3種類とした。ま
た、接続するネオン管の本数は、2本から12本までの
偶数本について実験を行い、管割れについては、10本
に限定し、管割れの発生箇所を変えた。そして、具体的
には、正常状態のものは、下記表1に示すようになっ
た。
【0047】
【表1】 また、地絡については、ネオン管の本数(N)を替える
都度、一番端を接地した場合と、さらに、10本のネオ
ン管を直列接続し、端からn番目とn+1番目のネオン
管の間を接地した場合について測定した。その測定結果
は、それぞれ表2に示すようになった。なお、表中「N
−0」は、N本のネオン管を直列接続し、そのときの0
番目(一番端)を接地したことを意味する。また、「1
0−n」は、10本のネオン管の端からn本目(実験で
は2本目と4本目)とn+1本目のネオン管のところで
接地した場合を意味する。
【0048】
【表2】 さらに、管割れについては、直列接続した10本のネオ
ン管のうち、一番端(10−1),端から3番目(10
−3),端から5番目(10−5)のネオン管を割った
場合について測定した。そのときの測定結果は、それぞ
れ表3に示すようになった。
【0049】
【表3】 上記した各表から明らかなように、異常状態と正常状態
とでは発生する電圧が大きく異なり、上記した実験結果
に基づくと、電圧V2が9Vを越えたときに異常と判定
(第2のトランジスタのベース電圧がしきい値になる)
できるように、抵抗R3,R4を設定すると、異常状態
を確実に検出できる。
【0050】さらに、直列接続されたネオン管の端に近
い方で異常が起こるほど、発生する電圧は大きくなる。
そして、そのように端の方で異常が起こるほど危険度が
増すので、本発明では危険な状態になるほど、迅速かつ
確実に動作を停止できるようになり好ましい。
【0051】なお、図4に示した例では、検出抵抗を1
次側回路のアースに接続するようにしたが、本発明はこ
れに限ることはなく、例えば図9に示すように、大地に
接地することもできる。
【0052】但し、その場合には、1次側回路を大地に
対して絶縁を図るために、検出整流回路21と、遮断保
持回路22とをフォトカプラ24を介して電気的に絶縁
状態で接続するようにしている。なお、各回路の具体的
な構成は、基本的には、図4に示したものと同様であ
り、同一符号を付し各部の詳細な説明を省略する。
【0053】なお、上記した各例では、いずれもトラン
ス14の2次巻線はアースに対して非接地としている
が、図10に示すように、2次巻線14bの中間でアー
スに接地するタイプのものに対しても適用できる。そし
て、そのような場合の具体的な回路図は、図4,図9に
示すトランス14の2次巻線の中間地点をアースに落と
したものとなる。
【0054】図11は、本発明に用いられるトランス1
4の一例を示している。同図に示すように、コア14c
は、2つのUコア26,26を用い、そのUコア26の
側面に形成した溝26a内に固定金具27を装着する。
そして、その固定金具27のばね力により2つのUコア
26が固定される。
【0055】さらに、Uコア26の脚部26bには、1
次巻線14aと2次巻線14bがそれぞれ装着されてい
る。1次巻線14aは角型ボビン28の周囲に巻線29
を施すことにより構成され、その角型ボビン28には、
4つのリードピン30が取り付けられる。そして、その
うちの2本のリードピン30には、巻線29の両端が電
気的に接続され、そのリードピン30を介して図示省略
の回路基板に接続されるようになっている。
【0056】なお、このようにリードピン30を回路基
板に形成された所定の孔内に挿入することにより、回路
基板上にトランスを実装するため、リードピン30を4
個設け、トランスを安定状態で固定できるようにしてい
る。従って、巻線29の両端をそのリードピンに接続す
ると、残りの2本のリードピンは、通常は電気的には未
接続で、固定用に利用されている。
【0057】ここで本発明では、固定金具27と、巻線
29が接続されていないリードピン30とを導通させ
る。具体的には、導電性テープ31その他各種の材料を
用いて両者を接続する。すると、コア14cは、固定金
具27,導電性テープ31を介して所定のリードピン3
0と導通状態になる。したがって、そのリードピン30
を回路基板上に実装した検出抵抗とプリント配線により
接続することにより、コア14cに発生した電圧を簡単
に取り出すことができる。
【0058】このようにすると、従来単に固定用にしか
使用していなかったリードピンを介してコアに発生する
電圧を取り出すことができる。そして、そのために必要
な新たな部材としては、導電性テープ31で済み、構成
も簡略化できる。そして、回路基板上に実装するだけ
で、検出抵抗との接続も容易に行える。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る高周波電源
装置では、2次側で異常が発生すると、負荷のバランス
が崩れてコアの両端での対地電圧に差が生じ、2次巻線
からコアに対して誘導電圧が発生する。そして、この誘
導電圧は、1次側の電流が増加しないような異常状態で
も発生する。従って、その誘導電圧が一定の値異常の時
に出力を停止するようにしたので、従来検出できなかっ
た1次側の電流に変化が現れないような負荷側の異常状
態であっても、確実に検出することができる。もちろん
1次側の電流が上昇するような異常(共振)の場合も検
出できる。
【0060】また、コアから流れる電流は小さいので、
たとえ検出抵抗を設けたとしても発熱量が可及的に抑制
され、熱損失を低減できる。また、トランス等を用いて
誘導電圧を取り出す場合にも、電流値が小さいので使用
するトランスも小さなものにでき、装置全体の小型化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高周波電源装置の一例を示す図である。
【図2】負荷側の等価回路である。
【図3】本発明に係る高周波電源装置の第1の実施の形
態を説明する図である。
【図4】第1の実施の形態のより具体的な構成を示す回
路図である。
【図5】コアに発生する電圧を検出する回路の具体例を
示す図である。
【図6】正常状態の測定結果を示す図である。
【図7】地絡状態の測定結果を示す図である。
【図8】管割れ状態の測定結果を示す図である。
【図9】第1の実施の形態のより具体的な別の構成を示
す回路図である。
【図10】本発明に係る高周波電源装置の第2の実施の
形態を説明する図である。
【図11】本実施の形態で使用されるトランスを示す図
である。
【符号の説明】
13 インバータ回路 14 トランス 14a 1次巻線 14b 2次巻線 14c コア 20 検出回路(電圧検出手段) 21 検出整流回路(電圧検出手段,変換手段) 22 遮断保持回路(停止手段) 26 コア 27 固定金具 28 ボビン 29 巻線 30 リードピン 31 導電性テープ(導電性部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ回路と昇圧型のトランスとを
    備え、前記トランスの2次側に所定の周波数の交流電圧
    を発生する高周波電源装置において、 前記トランスは、コアに対して相互に絶縁状態で取り付
    けられた1次巻線と2次巻線とを備え、 前記コアに発生する誘導電圧を検出し、前記誘導電圧が
    一定の値以上の時に出力を停止するようにした高周波電
    源装置。
  2. 【請求項2】 インバータ回路と昇圧型のトランスとを
    備え、前記トランスの2次側に所定の周波数の交流電圧
    を発生する高周波電源装置において、 前記トランスは、コアに対して相互に絶縁状態で取り付
    けられた1次巻線と2次巻線とを備え、 前記コアに発生する誘導電圧を検出する電圧検出手段
    と、 前記電圧検出手段により検出された前記誘導電圧が一定
    の値以上の時に前記インバータ回路の動作を停止する停
    止手段とを備えた高周波電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧検出手段が、前記コアに発生す
    る交流の誘導電圧を取り出す手段と、 その取り出された交流の誘導電圧に応じた所定レベルの
    直流信号に変換する変換手段とを備えた請求項2に記載
    の高周波電源装置。
  4. 【請求項4】 前記交流誘導電圧を取り出す手段が、前
    記コアとアースとの間に挿入された検出抵抗である請求
    項3に記載の高周波電源装置。
  5. 【請求項5】 前記トランスが、以下の要件(1)〜
    (5)を満たすようにした請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の高周波電源装置。 (1)コアは複数に分割され、固定金具を装着すること
    により固定される。 (2)コアの所定の脚部には、1次巻線と2次巻線が、
    相互に絶縁状態で取り付けられる。 (3)1次巻線は、ボビンに巻き付けられて構成され、
    そのボビンには少なくとも3本のリードピンを設け、1
    次巻線の端部を前記リードピンに接続する。 (4)前記固定金具は、1次巻線をまたぐようにして取
    り付けられる。 (5)前記巻線が未接続のリードピンと、前記固定金具
    とは、導電性部材で連結される。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6018857A (en) * 1997-10-30 2000-02-01 Ave Connaught Device and method for mounting a stent onto a balloon catheter
JP2005327725A (ja) * 2004-05-11 2005-11-24 Samsung Electronics Co Ltd バックライトアセンブリー及びこれを備えた表示装置
JP2009159670A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Fdk Corp インバーター装置
KR100952747B1 (ko) * 2008-10-22 2010-04-13 한솔엘씨디 주식회사 페라이트코어의 유기전압을 이용한 인버터

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