JPH09214465A - Ofdm受信装置 - Google Patents

Ofdm受信装置

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JPH09214465A
JPH09214465A JP8019892A JP1989296A JPH09214465A JP H09214465 A JPH09214465 A JP H09214465A JP 8019892 A JP8019892 A JP 8019892A JP 1989296 A JP1989296 A JP 1989296A JP H09214465 A JPH09214465 A JP H09214465A
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JP
Japan
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signal
ofdm
band
transmission system
filter
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Application number
JP8019892A
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English (en)
Inventor
Makoto Sato
佐藤  誠
Tatsuya Ishikawa
石川  達也
Noboru Taga
昇 多賀
Takashi Seki
隆史 関
Yuji Ohashi
裕司 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09214465A publication Critical patent/JPH09214465A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる伝送方式が存在しているOFDM信号
が入力された場合でも、所望の伝送方式の信号につい
て、他の伝送方式の信号に影響を受けることなく正確な
同期再生を行うことができるようにする。 【解決手段】 受信OFDM信号を直交検波器107に
より直交検波し、同期再生系フィルタ115によりその
直交検波出力に含まれる被復調伝送方式とは異なる伝送
方式の信号帯域を除去した後に、同期再生部123にて
OFDM復調を行うのに必要な同期信号を再生すること
で、他の伝送方式の影響を受けることなく同期再生を行
えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OFDM受信装置
の同期再生に関し、特に伝送帯域内に異なる伝送方式が
存在した場合の同期再生に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声信号及び映像信号の伝送にお
いてディジタル変調方式の開発が盛んである。特に、デ
ィジタル地上放送においては、マルチパス妨害に強い、
周波数利用効率が高い、などの特徴を有する直交周波数
分割多重(OFDM)変調方式が注目されている。OF
DM方式の詳細は、文献ITU−RS寄書(TG11/
3)またはテレビジョン学会研究報告Vol.17.N
o.54.pp7−12、BCS´93−33(Se
p.1993)などに述べられているので、ここでは本
発明に関連する従来の技術について説明する。
【0003】OFDM伝送では、互いに直交する複数キ
ャリアにデータを割り当てて変調及び復調を行う。これ
は、送信側では複数のシンボルデータに対してIFFT
(逆フーリエ変換)処理を行い、受信側では受信データ
に対してFFT(フーリエ変換)処理を行うことにより
実現できる。
【0004】OFDM受信装置においては、入力された
OFDM信号の復調を行う際に、必要な同期信号を再生
する。また、伝送帯域内に異なる伝送方式が存在する場
合、異なる伝送方式からの妨害を軽減するため、OFD
M送信装置側では、異なる伝送方式が存在する帯域にO
FDM搬送波を送らない領域(キャリアホール)を設け
て送信する。このため、OFDM受信装置ではFFT部
でキャリアホールを除く帯域のFFT処理を行うことで
本線系の復調信号処理を行う。また、復調に必要な同期
信号の再生は、異なる伝送方式を含んだOFDM信号か
ら同期再生を行う。
【0005】図8は従来のOFDM受信装置の構成を示
すもので、入力端子801には、図示しないチューナに
よって受信されて中間周波数帯の信号(以下IF信号と
言う)に変換されたOFDM変調波が入力される。この
入力端子801に与えられるOFDM変調波は、送信側
において、例えばQAM信号をOFDM変調した後、所
定のキャリアに直交変調したものである。
【0006】尚、QAM信号は、複素表現の実部に対応
するIデータと虚部に対応するQデータとによってシン
ボルを表すことができる。入力端子801に供給された
OFDM変調波は、帯域通過フィルタ(BPF)802
により帯域外のノイズが除去された後、周波数変換器8
03により所定の周波数に変換され、オート・ゲイン・
コントロール(AGC)アンプ804により最適な値に
振幅制御され、A/Dプリフィルタ(LPF)805に
より所定帯域以下に制限され、A/D変換器806によ
りディジタル信号に変換された後、直交検波器807に
供給される。
【0007】直交検波器807は、内部で発生されるキ
ャリア周波数が同期再生部822で生成される周波数制
御信号により制御され、そのキャリアにより直交検波を
行って、ベースバンドのOFDM変調波を得る。この直
交検波器807の同相検波軸出力(Iデータ)と直交検
波軸出力(Qデータ)はそれぞれOFDM変調波の実部
及び虚部であり、ディジタルLPF808、809を介
してFFT回路810に供給される。
【0008】FFT回路810は、Iデータ及びQデー
タのガード期間を除いた有効シンボルまたはキャリアホ
ール以外の部分のFFT処理を行うもので、その出力は
各キャリアの振幅及び位相を表す複素データであり、共
に等化回路811に供給される。この等化回路811
は、入力された複素データに対してマルチパスなどによ
る振幅及び位相のずれの補正処理を行うものである。そ
の出力はデマルチプレクサ(DEMUX)812により
ヌルシンボル及び基準シンボルが分離され、情報シンボ
ルの復調Iデータ、復調Qデータのみとなって、それぞ
れ端子813、814から受信データとして出力され
る。
【0009】一方、ディジタルLPF808、809か
ら出力されるIデータ及びQデータは共に分岐されて同
期再生部822に供給され、AFC回路815、ヌルシ
ンボル検出回路816、AGC回路818、相関回路8
19に供給される。
【0010】AFC回路815はI、Qデータから周波
数制御信号を生成するもので、この周波数制御信号は直
交検波部807に供給される。AGC回路818はI、
Qデータから振幅制御信号を生成するもので、この振幅
制御信号はAGCアンプ804に供給される。
【0011】ヌルシンボル検出回路816は、I、Qデ
ータからヌル期間の位置を検出することで粗いフレーム
信号を生成するもので、このフレーム信号はタイミング
検出回路817に供給される。相関回路819は、I、
Qデータについて、基準シンボル発生回路821で発生
される基準シンボル信号との相関演算を行うもので、そ
の相関演算結果はタイミング検出回路817とクロック
再生回路820に供給される。
【0012】タイミング検出回路817は、ヌルシンボ
ル検出回路816からのフレーム信号と相関回路819
からの相関信号によりシンボルに同期したタイミング信
号を生成する。また、クロック再生回路820は、相関
回路819からの相関信号により標本化クロックを再生
する。これらのタイミング信号及び再生クロックは、詳
細は図示しないが、OFDM変調波の復調に供される。
【0013】図9は前記の基準シンボルを伝送する場合
のOFDM伝送方式の例である。この方式では、複数の
OFDMシンボルにより伝送フレームが構成される。フ
レームの先頭には、ヌルシンボルと呼ばれる無信号期間
が伝送される。これによりフレーム同期が検出されると
共に、シンボルタイミングの粗同期も検出される。フレ
ームの2番目には、タイミング同期用の基準シンボルが
送信され、これにより精密なシンボル同期が検出され
る。フレームの3番目には、付加的な情報を伝送する制
御シンボルが伝送される。フレームの4番目以降には情
報シンボルが伝送される。
【0014】タイミング同期用の基準シンボルの例とし
ては、サインスイープ波形がある。サインスイープ波形
は、図10(a)、(b)に示すように周波数が時間と
共に直線的に変化する複素正弦波(Iデータ及びQデー
タ)である。この波形は大きな自己相関を示すので、受
信信号に含まれるサインスイープ波形の相関を検出する
ことにより、シンボルタイミングを検出することができ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上、OFDM受信装
置における同期再生系について説明したが、次に本発明
が解決しようとする課題について述べる。OFDM伝送
方式を用いたディジタル放送において、伝送帯域内に異
なる伝送方式(例えばNTSC方式、PAL方式、SE
CAM方式)が存在する場合に、その信号の影響を受け
ることなく受信同期再生ができることが望ましい。これ
により、異なる伝送方式との共存を行った場合のOFD
M伝送において、異なる伝送方式による影響を受けるこ
となく安定した受信同期再生を行うことが可能となる。
【0016】異なる伝送方式と共存したOFDM伝送方
式の受信装置においては、どのようなOFDM信号が入
力された場合でも正確な同期再生を行う必要があるが、
従来の受信装置ではこの点が考慮されていなかった。
【0017】そこで本発明では、異なる伝送方式が存在
しているOFDM信号が入力された場合でも、所望の伝
送方式の信号について、他の伝送方式の信号に影響を受
けることなく正確な同期再生を行うことができるOFD
M受信装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係るOFDM受信装置は、直交周波数分
割多重(以下、OFDM)信号を受信し、同一チャンネ
ルで伝送帯域内に互いに異なる複数のサービスの伝送方
式が存在する場合に、いずれかのサービスの伝送方式に
よるOFDM信号を選択的に受信してその変調波を復調
するものであって、前記受信OFDM信号を直交検波す
る直交検波手段と、この手段の直交検波出力から前記O
FDM変調波を復調する復調手段と、前記直交検波手段
の直交検波出力に含まれる被復調伝送方式とは異なる伝
送方式の信号帯域を除去する帯域制御手段と、この手段
で得られた直交検波信号から前記復調手段で復調を行う
のに必要な同期信号を再生する同期再生手段とを具備し
て構成される。
【0019】すなわち、上記構成によるOFDM受信装
置では、帯域制御手段により、復調しようとする伝送方
式とは異なる他の伝送方式の帯域成分を除去したOFD
M信号を生成し、この信号により同期再生を行うこと
で、他の伝送方式の影響を受けることなく同期再生を行
えるようにしている。
【0020】上記構成において、自動利得制御を行う場
合には、前記帯域制御手段に入力する前の直交検波信号
に基づいて前記直交検波手段のOFDM入力レベルを一
定に制御することで、自動利得制御に帯域制限による影
響を与えないようにすることができる。
【0021】前記帯域制御手段には、前記直交検波出力
から前記被復調伝送方式とは異なる伝送方式の信号帯域
を個別に除去する櫛型フィルタを利用できる。また、前
記帯域制御手段は、前記直交検波出力から前記被復調伝
送方式とは異なる伝送方式によって影響を受けない帯域
のみを抽出する帯域通過フィルタを利用できる。この場
合、前記帯域通過フィルタは、前記直交検波出力の中心
周波数について対称な帯域を抽出することが望ましい。
【0022】また、前記帯域制御手段は、前記被復調伝
送方式とは異なる伝送方式の信号に合わせてフィルタ特
性を可変するフィルタ特性制御手段を備えれば、異なる
伝送方式の帯域を確実に除去することができ、安定した
OFDM信号の同期再生を行うことが可能となる。
【0023】前記帯域制御手段としては、例えば、前記
被復調伝送方式とは異なる伝送方式がテレビジョン信号
の場合には、その方式の映像搬送波、色副搬送波、音声
搬送波の帯域を除去するフィルタ特性を持たせるように
するとよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図7を参照して本
発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に
おけるOFDM受信装置の全体構成を示すブロック回路
図である。
【0025】入力端子101には、図示しないチューナ
によって受信されて中間周波数帯の信号(以下IF信号
と言う)に変換されたOFDM変調波が入力される。こ
の入力端子101に与えられるOFDM変調波は、送信
側において、例えばQAM信号がOFDM変調された
後、所定のキャリアに直交変調されて伝送されたもので
ある。尚、QAM信号は、複素表現の実部に対応するI
データと虚部に対応するQデータとによってシンボルを
表すことができる。
【0026】入力端子101に供給されたOFDM変調
波は、帯域通過フィルタ(BPF)102により帯域外
のノイズが除去された後、周波数変換器103により所
定の周波数に変換され、オート・ゲイン・コントロール
(AGC)アンプ104により最適な値に振幅制御さ
れ、A/Dプリフィルタ(LPF)105により所定帯
域以下に制限され、A/D変換器106によりディジタ
ル信号に変換された後、直交検波器107に供給され
る。
【0027】直交検波器107は、内部で発生されるキ
ャリア周波数が同期再生部123で生成される周波数制
御信号により制御され、そのキャリアにより直交検波を
行って、ベースバンドのOFDM変調波を得る。この直
交検波器107の同相検波軸出力(Iデータ)と直交検
波軸出力(Qデータ)はそれぞれOFDM変調波の実部
及び虚部であり、ディジタルLPF108、109を介
してFFT回路110に供給される。
【0028】FFT回路110は、Iデータ及びQデー
タのガード期間を除いた有効シンボルまたはキャリアホ
ール以外の部分のFFT処理を行うもので、その出力は
各キャリアの振幅及び位相を表す複素データであり、共
に等化回路111に供給される。この等化回路111
は、入力された複素データに対してマルチパスなどによ
る振幅及び位相のずれの補正処理を行うものである。そ
の出力はデマルチプレクサ(DEMUX)112により
ヌルシンボル及び基準シンボルが分離され、情報シンボ
ルの復調Iデータ、復調Qデータのみとなって、それぞ
れ端子113、114から受信データとして出力され
る。
【0029】一方、ディジタルLPF108、109か
ら出力されるIデータ及びQデータは共に分岐されて、
AGC回路119と同期再生系フィルタ115に供給さ
れる。AGC回路119は同期再生フィルタ115に入
力する前の異なる伝送方式の信号成分を含む直交変波信
号に基づいて振幅制御信号を生成するもので、この振幅
制御信号はAGCアンプ104に供給される。同期再生
系フィルタ115は、伝送帯域内の所望の伝送方式とは
異なる他の伝送方式の帯域除去を行って、所望の伝送方
式のOFDM信号のみを抜き出す。
【0030】同期再生系フィルタ115から出力された
Iデータ及びQデータは、同期再生部123に供給さ
れ、AFC回路116とヌルシンボル検出回路117と
相関回路120に供給される。
【0031】AFC回路116は異なる伝送方式に影響
されない周波数制御信号を生成するもので、直交検波器
107に供給される。ヌルシンボル検出回路117は、
I、Qデータから異なる伝送方式に影響されないヌル期
間の位置を検出することで粗いフレーム信号を生成する
もので、このフレーム信号はタイミング検出回路118
に供給される。相関回路120は、I、Qデータについ
て基準シンボル発生回路122で発生される基準シンボ
ル信号との相関演算を行うことで、異なる伝送方式に影
響されないシンボル同期再生を行うもので、その相関演
算結果はタイミング検出回路118及びクロック再生回
路121に供給される。
【0032】タイミング検出回路118は、ヌルシンボ
ル検出回路117からのフレーム信号及び相関回路12
0からの相関信号によりシンボルに同期したタイミング
信号を生成する。また、クロック再生回路121は、相
関回路120から供給される相関信号により標本化クロ
ックを再生する。これらのタイミング信号及び標本化ク
ロックは、詳細は図示しないが、OFDM復調処理に供
される。
【0033】図2は上記同期再生系フィルタ115の具
体的な構成を示すブロック回路図で、この同期再生系フ
ィルタ115のI入力端201及びQ入力端202に各
々入力された異なる変調信号(例えばNTSC信号)を
含むOFDM信号は、IQそれぞれ第1の帯域除去フィ
ルタ203、204によりNTSC方式の映像搬送波帯
域が除去される。次に、第2の帯域除去フィルタ20
5、206によりNTSC方式の色副搬送波帯域が除去
される。続いて、第3の帯域除去フィルタ207、20
8によりNTSC方式の音声搬送波帯域が除去される。
【0034】以上のようにしてNTSC方式の信号成分
が除去されたOFDM信号は、当該同期再生系フィルタ
115のI出力端209及びQ出力端210から出力さ
れ、同期再生部123に送られる。
【0035】図3は、図2の構成による同期再生系フィ
ルタ115において、伝送帯域内に所望の伝送方式とは
異なる伝送方式としてNTSC方式が含まれる場合に、
その方式の映像搬送波、色副搬送波、音声搬送波の各帯
域を除去する様子を示す。
【0036】図3(a)はOFDM信号スペクトラム
(キャリアホールあり)を示し、図3(b)はNTSC
信号スペクトラムを示す。NTSC信号の映像搬送波と
色副搬送波にはキャリアホールがついている。音声搬送
波は、クロストークを防ぐためのガードバンドに当たる
ため、キャリアホールをつける必要はない。
【0037】図3(a)のOFDM信号と図3(b)の
NTSC信号は、伝送路において合成されるため、OF
DM受信装置の入力信号は、図3(c)に示すように、
OFDM信号+NTSC信号スペクトラムとなる。
【0038】図3(d)に同期再生系フィルタ115の
帯域除去特性を示す。すなわち、図2の構成による同期
再生系フィルタ115では、図3(d)に示すフィルタ
特性にて不要となるNTSC方式の映像搬送波、色副搬
送波及び音声搬送波を除去することにより、図3(e)
(同期再生系フィルタ通過後の信号スペクトラム)に示
すOFDM信号のみを抜き出す。
【0039】このOFDM信号には、NTSC方式の信
号成分が含まれていないため、このOFDM信号により
受信同期再生を行えば、NTSC方式の影響を受けるこ
とはない。
【0040】したがって、上記構成によるOFDM受信
装置は、同期再生系フィルタ115により、受信しよう
とする伝送方式とは異なる他の伝送方式の帯域成分を除
去したOFDM信号を生成し、この信号により同期再生
を行うようにしているので、他の伝送方式の影響を受け
ることなく同期再生を行うことができ、良好な復調処理
を実現することができる。
【0041】図4は、図1に示す同期再生系フィルタ1
15の他の具体的な構成を示すブロック回路図である。
この同期再生系フィルタ115は、IIR(くし型)フ
ィルタによって構成することで、上述の帯域除去特性を
実現する。
【0042】図4において、同期再生系フィルタ115
のI入力端401及びQ入力端402に各々入力された
異なる変調信号(例えばNTSC信号)を含むOFDM
信号は、IQそれぞれ遅延部403、404により一定
時間遅延された後、加算部405、406において入力
信号と加算され、IIR(くし型)フィルタ特性により
希望の変調方式とは異なる変調方式の信号成分が除去さ
れ、I出力端407及びQ出力端408から出力され
る。
【0043】ここで、上記遅延部403、404の遅延
時間は、それぞれIIR(くし型)フィルタのノッチ位
置が異なる変調信号の映像搬送波、色副搬送波、音声搬
送波を減衰させることができる値に設定する。
【0044】図5は、図4の構成による同期再生系フィ
ルタ115において、伝送帯域内に所望の伝送方式とは
異なる伝送方式としてNTSC方式が含まれる場合に、
その方式の映像搬送波、色副搬送波、音声搬送波の各帯
域を除去する様子を示す。
【0045】図5(a)はOFDM信号スペクトラム
(キャリアホールあり)を示し、図5(b)はNTSC
信号スペクトラムを示し、図5(c)はOFDM信号+
NTSC信号のスペクトラムを示し、図5(d)は同期
再生系フィルタ115がIIR(くし型)フィルタ構成
の場合の特性図を示す。
【0046】図5(d)に示すフィルタ特性にて不要と
なるNTSC方式の映像搬送波と色副搬送波と音声搬送
波を除去することにより、図5(e)(同期再生系フィ
ルタ通過後の信号スペクトラム)に示すようにOFDM
信号のみを抜き出す。このOFDM信号により受信同期
再生を行うことで、異なる伝送方式の影響を受けないよ
うにすることができる。
【0047】ところで、上記の実施形態では、同期再生
系フィルタ115が帯域除去特性を有するものとした
が、帯域通過特性を有する場合でも有効である。図6
は、図1に示す同期再生系フィルタ115を帯域通過フ
ィルタにより構成した場合において、伝送帯域内に所望
の伝送方式とは異なる伝送方式としてNTSC方式が含
まれる場合に、その方式の映像搬送波、色副搬送波、音
声搬送波の各帯域を除去する様子を示す。
【0048】図6(a)はOFDM信号スペクトラム
(キャリアホールあり)を示す。図6(b)はNTSC
信号スペクトラムを示す。図6(a)のOFDM信号と
図6(b)のNTSC信号は、伝送路において合成され
るため、OFDM受信装置の入力信号は、図3(c)に
示すように、OFDM信号+NTSC信号スペクトラム
となる。
【0049】図6(d)に同期再生系フィルタ115の
帯域通過特性を示す。すなわち、この場合の同期再生系
フィルタ115では、NTSC方式の映像搬送波、色副
搬送波及び音声搬送波に影響されない、中心周波数から
対称な一部の帯域のOFDM信号を抜き出すことによ
り、図6(e)(同期再生系フィルタ通過後の信号スペ
クトラム)に示すOFDM信号のみを抜き出す。
【0050】このOFDM信号には、NTSC方式の信
号成分が含まれていないため、このOFDM信号により
受信同期再生を行えば、NTSC方式の影響を受けるこ
とはない。
【0051】したがって、上記のように帯域通過特性を
有する同期再生系フィルタ115によっても、受信しよ
うとする伝送方式とは異なる他の伝送方式の帯域成分を
除去したOFDM信号を生成することができるので、こ
のOFDM信号から他の伝送方式の影響を受けることな
く同期再生を行うことができる。
【0052】ところで、OFDM信号に互いに異なる複
数の伝送方式が含まれる場合、任意の伝送方式の信号を
復調するOFDM受信装置の実現が望まれる。この場
合、同期再生系フィルタ115としては、選択される伝
送方式に合わせてフィルタ特性を変更する必要がある。
【0053】図7は選択される伝送方式に合わせてフィ
ルタ特性を変更可能な同期再生系フィルタ115の具体
的な構成を示すもので、I入力端701及びQ入力端7
02には、互いに異なる複数の伝送方式を含むOFDM
信号が入力される。IQそれぞれの入力は可変フィルタ
703、704を介してI出力端707、Q出力端70
8から出力される。
【0054】ここで、各可変フィルタ703、704の
フィルタ特性は、フィルタ特性設定部705から与えら
れる。このフィルタ特性設定部705の切り換えは変調
方式対応切換部706からの切換信号によって行われ
る。
【0055】例えば、OFDM信号と共存する異なる伝
送方式の信号がNTSC信号やPAL信号やSECAM
信号の場合、各方式に対応させた映像搬送波、色副搬送
波、音声搬送波を除去するフィルタ特性を与えることに
より、異なる伝送方式に影響を受けないOFDM信号が
得られるため、このOFDM信号により受信同期再生を
行えば、他の方式の影響を受けることはない。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、異なる伝
送方式が存在しているOFDM信号が入力された場合で
も、所望の伝送方式の信号について、他の伝送方式の信
号に影響を受けることなく正確な同期再生を行うことが
できるOFDM受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態とするOFDM受信装置の
全体構成を示すブロック回路図。
【図2】図1のOFDM受信装置に用いられる同期再生
系フィルタの具体的な構成を示すブロック回路図。
【図3】図2に示す同期再生系フィルタの動作を説明す
るための図であり、(a)はOFDM信号スペクトラム
(キャリアホールあり)、(b)はNTSC信号スペク
トラム、(c)はOFDM信号+NTSC信号スペクト
ラム、(d)は同期再生系フィルタの帯域除去特性、
(e)は同期再生系フィルタ通過後の信号スペクトラム
を示す波形図。
【図4】図1の同期再生系フィルタの他の具体的な構成
を示すブロック回路図。
【図5】図4に示す同期再生系フィルタの動作を説明す
るための図であり、(a)はOFDM信号スペクトラム
(キャリアホールあり)、(b)はNTSC信号スペク
トラム、(c)はOFDM信号+NTSC信号スペクト
ラム、(d)は同期再生系フィルタのIIR(くし型)
フィルタ特性、(e)は同期再生系フィルタ通過後の信
号スペクトラムを示す波形図。
【図6】図1の同期再生系フィルタが帯域通過特性を有
する場合の動作を示す図であり、(a)はOFDM信号
スペクトラム(キャリアホールあり)、(b)はNTS
C信号スペクトラム、(c)はOFDM信号+NTSC
信号スペクトラム、(d)は同期再生系フィルタの帯域
通過特性、(e)は同期再生系フィルタ通過後の信号ス
ペクトラムを示す波形図。
【図7】図1の同期再生系フィルタの他の具体的な構成
を示すブロック回路図。
【図8】従来のOFDM受信装置の全体構成を示すブロ
ック回路図。
【図9】本発明が適用されるOFDM伝送方式を説明す
るための図。
【図10】上記OFDM伝送方式の基準シンボルに用い
られるサインスイープ波形を示す波形図。
【符号の説明】
101…OFDM信号入力端子、102…帯域通過フィ
ルタ(BPF)、103…周波数変換器、104…AG
Cアンプ、105…A/Dプリフィルタ(LPF)、1
06…A/D変換器、107…直交検波器、108,1
09…ディジタルLPF、110…FFT回路、111
…等化回路、112…デマルチプレクサ(DEMU
X)、113,114…受信データ出力端子、115…
同期再生系フィルタ、116…AFC回路、117…ヌ
ルシンボル検出回路、118…タイミング検出回路、1
19…AGC回路、120…相関回路、121…クロッ
ク再生回路、122…基準シンボル発生回路、123…
同期再生部、201…I入力端、202…Q入力端、2
03,204…第1の帯域除去フィルタ、205,20
6…第2の帯域除去フィルタ、207,208…第3の
帯域除去フィルタ、209…I出力端、210…Q出力
端、401…I入力端、402…Q入力端、403,3
04…遅延部、405,406…加算部、407…I出
力端、408…Q出力端、701…I入力端、702…
Q入力端、703,704…可変フィルタ、705…フ
ィルタ特性設定部、706…変調方式対応切換部、80
1…OFDM信号入力端子、802…帯域通過フィルタ
(BPF)、803…周波数変換器、804…AGCア
ンプ、805…A/Dプリフィルタ(LPF)、806
…A/D変換器、807…直交検波器、808,809
…ディジタルLPF、810…FFT回路、811…等
化回路、812…デマルチプレクサ(DEMUX)、8
13,814…受信データ出力端子、815…AFC回
路、816…ヌルシンボル検出回路、817…タイミン
グ検出回路、818…AGC回路、819…相関回路、
820…クロック再生回路、821…基準シンボル発生
回路、822…同期再生部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多賀 昇 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (72)発明者 関 隆史 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝マルチメディア技術研究所内 (72)発明者 大橋 裕司 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直交周波数分割多重(以下、OFDM)信
    号を受信し、同一チャンネルで伝送帯域内に互いに異な
    る複数のサービスの伝送方式が存在する場合に、いずれ
    かのサービスの伝送方式によるOFDM信号を選択的に
    受信してその変調波を復調するOFDM受信装置であっ
    て、 前記受信OFDM信号を直交検波する直交検波手段と、 この手段の直交検波出力から前記OFDM変調波を復調
    する復調手段と、 前記直交検波手段の直交検波出力に含まれる被復調伝送
    方式とは異なる伝送方式の信号帯域を除去する帯域制御
    手段と、 この手段で得られた直交検波信号から前記復調手段で復
    調を行うのに必要な同期信号を再生する同期再生手段と
    を具備することを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 【請求項2】さらに、前記帯域制御手段に入力する前の
    直交検波信号に基づいて前記直交検波手段のOFDM入
    力レベルを一定に制御する自動利得制御手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のOFDM受信装置。
  3. 【請求項3】前記帯域制御手段は、前記直交検波出力か
    ら前記被復調伝送方式とは異なる伝送方式の信号帯域を
    個別に除去する櫛型フィルタを備えることを特徴とする
    請求項1記載のOFDM受信装置。
  4. 【請求項4】前記帯域制御手段は、前記直交検波出力か
    ら前記被復調伝送方式とは異なる伝送方式によって影響
    を受けない帯域のみを抽出する帯域通過フィルタを備え
    ることを特徴とする請求項1記載のOFDM受信装置。
  5. 【請求項5】前記帯域通過フィルタは、前記直交検波出
    力の中心周波数について対称な帯域を抽出することを特
    徴とする請求項4記載のOFDM受信装置。
  6. 【請求項6】前記帯域制御手段は、前記被復調伝送方式
    とは異なる伝送方式の信号に合わせてフィルタ特性を可
    変するフィルタ特性制御手段を備えることを特徴とする
    請求項1記載のOFDM受信装置。
  7. 【請求項7】前記帯域制御手段は、前記被復調伝送方式
    とは異なる伝送方式の映像搬送波、色副搬送波、音声搬
    送波の少なくともいずれかの帯域を除去することを特徴
    とする請求項1記載のOFDM受信装置。
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