JPH09214026A - 光半導体装置とその製造方法 - Google Patents

光半導体装置とその製造方法

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JPH09214026A
JPH09214026A JP3441496A JP3441496A JPH09214026A JP H09214026 A JPH09214026 A JP H09214026A JP 3441496 A JP3441496 A JP 3441496A JP 3441496 A JP3441496 A JP 3441496A JP H09214026 A JPH09214026 A JP H09214026A
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JP
Japan
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layer
stripe
semiconductor device
optical semiconductor
current
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JP3441496A
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English (en)
Inventor
Naoki Tsukiji
直樹 築地
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光半導体装置のしきい値を低減し、且つ、そ
の高温動作特性を向上させる。 【解決手段】 レーザ活性層3を有する活性領域20
と、非活性MFC層を有する非活性領域21とが基板1
の主面に沿って順次に形成されたメサストライプ22を
有する光半導体装置の構造において、メサストライプ2
2の埋込み層7、8を形成する際に、活性領域20で
は、埋込み層7、8がメサストライプ22の側部のみ
に、非活性領域21では、メサストライプ22の側部に
加えて、その上面にも形成される。埋込み層7、8を含
む半導体積層がp-n-p-n接合の電流阻止構造を形成する
ので、非活性領域21では、MFC層に電流が流れるこ
とが防止され、レーザとしての電流効率が向上し、その
しきい値が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に用いら
れる光半導体装置及びその製造方法に関し、特に半導体
レーザと光導波路層とがモノリシックに集積化された、
低しきい値、高効率で作動し、高温動作特性にも優れた
光半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MFC(Mode Field Convertor)付きのレ
ーザ装置(LD)は、同一基板上に活性領域と非活性導
波路領域とがモノリシックに形成された高機能半導体レ
ーザとして知られている。この形式のLDでは、活性領
域において発生したレーザ光のビーム径を、非活性導波
路層を有するMFC領域で変えることで、光ファイバー
との結合効率を向上させる。
【0003】一方、BH(Buried Heterostructure)型構
造は、一般的に、LDを高性能化し、電流狭窄特性に優
れたLDを得るために採用される。図8〜図10を参照
して、従来の製造方法によってMFC付きLDをBH型
構造に形成する方法の一例を示す。
【0004】まず、n型InP基板1上に、活性領域2
0ではレーザ活性層3を含み、MFC領域21ではMF
C層4を含む構造の半導体多層膜を形成する(図8)。
次いで、半導体多層膜の表面にストライプ構造の誘電体
膜(ストライプ誘電体膜)6を形成し、これをマスクと
した化学エッチングによって半導体多層膜構造から成る
メサストライプ22を形成する(図9)。引き続き、全
体を液層エピタキシャル成長装置(LPE装置)内に導
入し、メサストライプ22の両側面に、p型InP電流
狭窄層7及びn型InP電流狭窄層8から成る電流阻止
構造を形成する(図10)。
【0005】次に、ストライプ誘電体膜6を除去し、再
びLPE装置によって全面に、p型InPクラッド層9
及びp型InGaAsPコンタクト層10を形成する。次
いで、積層構造の上面及び基板裏面に夫々p電極11及
びn電極12を形成する(図11)。このような構造に
より、メサストライプ22以外の領域には、p-n-p-n接
合からなる電流阻止構造が形成され、メサストライプ2
2に効率良くキャリアが注入される。上記の成長工程
は、MOCVD法或いはMBE法を用いても行うことが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のLD装置で
は、メサストライプ全体にキャリアが注入され、光利得
を持たないMFC領域にも電流が流れ込む。この電流は
リーク電流(無効電流)となって、レーザ装置の効率を
低下させる。一般に、LDの共振器長、即ち活性領域長
は、数百μm程度であるが、MFC領域の長さもほぼこ
れと同程度は必要である。このため、MFC領域を流れ
る無効電流は無視できない大きさとなり、この形式のL
Dでは、MFCを備えることにより発振しきい値電流が
高くなって発光効率が低下し、特に、高温環境下での動
作特性が低下するという欠点があった。
【0007】上記に鑑み、本発明は、優れた電流狭窄構
造を有することにより、低しきい値で発振すると共に高
効率で作動し、特に、高温環境下での動作特性に優れた
光半導体装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光半導体装置は、メサストライプを構成す
るレーザ活性層及び非活性導波路層が基板の主面に沿っ
て順次に形成された光半導体装置において、前記メサス
トライプの側面に形成される埋込み成長層が、前記非活
性導波路層の上面を覆い、該非活性導波路層を流れる電
流を阻止する電流阻止構造の一部を構成することを特徴
とする。
【0009】更に本発明の光半導体装置の製造方法は、
レーザ活性層と非活性導波路層とが基板の主面に沿って
順次に形成される光半導体装置を製造する方法におい
て、少なくとも前記レーザ活性層及び非活性層導波路層
を含む半導体層を覆ってストライプ誘電体膜を形成する
工程と、該ストライプ誘電体膜をマスクとして前記レー
ザ活性層及び非活性導波路層を含む半導体層を選択的に
エッチングしてメサストライプを形成する工程と、前記
レーザ活性層上面のストライプ誘電体膜を残して非活性
導波路層上面のストライプ誘電体膜を除去する工程と、
該残されたストライプ誘電体膜上面以外の領域に選択的
に電流阻止層を成長形成する工程とを含むことを特徴と
する。
【0010】ここで、光半導体装置の基板は、面方位が
(100)または(100)の近傍にあるInPまたは
GaAsから成り、前記誘電体膜ストライプが<011>
方向に沿って形成され、前記電流阻止層が2種類の導電
型層から成るInPまたはAlGaAsまたはInGaPであ
ることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい光半導体装置
は、一般に、MFC付きのレーザ装置として構成され、
メサストライプを構成する活性領域及びMFC領域を有
する。メサストライプのMFC領域では、一般にメサス
トライプ以外の部分に形成される電流狭窄層がMFC層
の上面を覆うため、メサストライプ以外の領域及びメサ
ストライプのMFC領域を流れる電流が阻止される。こ
のため、電極からの注入電流はメサストライプの活性領
域のみに流れ、MFC領域には流れないので、レーザ発
光に寄与しない電流が低減される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を更に説明す
る。図1〜図4は、本発明の一実施例の光半導体装置の
製造段階毎の断面を示している。まず、n型InP基板
1の主面を成す(100)面上にn型InPバッファー
層2を形成し、その上面の活性領域20側にはMQW活
性層3を、MFC領域21側にはMQW−MFC層4を
夫々形成する。次いで、全体にp型InPクラッド層5
を形成する(図1)。
【0013】引き続き、上記ウエハ上にフォトリソグラ
フィー及びエッチングの手法を用いて<011>方向に
沿ったSiNx膜から成るストライプ誘電体膜(ストライ
プSiNx膜)6を形成する。更に、このストライプSi
Nx膜6をマスクにしたエッチングを行ない、n型InP
バッファ層2の途中までをエッチングして、活性領域2
0及びMFC領域21の双方にまたがったメサストライ
プ22を形成する(図2)。ストライプSiNx膜6を<
011>方向に形成したことにより、図示のごとく、メ
サストライプ22は、ストライプSiNx膜6から基板1
側に向かって末広がりとなる順メサ構造に形成される。
【0014】次いで、活性領域20上のストライプSi
Nx膜6をフォトレジスト膜で覆い、バッファード弗酸
液でエッチングを行なうことにより、MFC領域21上
のストライプSiNx膜6のみを除去する(図3)。次
に、このウエハーをLPE装置に導入し、ストライプS
iNx膜6を選択成長マスクとしたエピタキシャル成長法
により、p型InP電流狭窄層7及びn型InP電流狭窄
層8を、活性領域20ではメサストライプ22の両側部
分に、また、MFC領域21ではそれに加えてメサスト
ライプ22の上面に夫々形成する(図4)。
【0015】図5及び(a)及び(b)は夫々、図4の
段階での断面構造を、図4のA−A’線及びB−B’線
で示している。図5(a)に示すように、活性領域20
では、電流狭窄層7及び8がメサストライプの両側部分
にこれを埋め込むように形成され、また、MFC領域2
1では、電流狭窄層7及び8が、メサストライプ22の
両側部分、及び、メサストライプ22の上面を覆って形
成される。
【0016】次に、活性領域20のストライプSiNx膜
6を除去し、LPE法によるエピタキシャル成長によっ
て、ウエハの全面に、p型InPクラッド層9及びp型
InGaAsPコンタクト層10を順次に形成する。次い
で、積層構造の上面及び基板1の下面に夫々p電極11
及びn電極12を形成し、図6に示した構造とする。同
図(a)及び(b)は夫々、上記で形成されたレーザ装
置を、図5(a)及び(b)と同様な断面位置で示して
いる。引き続き、ウエハを(011)面で劈開して、個
々のレーザ装置を得る。
【0017】図6(a)において、電極11及び12間
に順方向電圧を印加すると、メサストライプの活性層3
の部分には順方向の電流が流れ発光再結合が生じる。し
かし、同図(b)から明らかなように、メサストライプ
22のMFC領域21及びメサストライプ20以外の部
分には、p型InPクラッド層9、n型電流狭窄層8、
p型電流狭窄層7(MFC部分ではこれに加えてp型ク
ラッド層5)、及び、n型バッファ層2から成るp-n-p-
n接合が形成され、このp-n-p-n接合のターンオン電圧以
下では電流は殆ど流れない。このため、電極11及び1
2から注入された電流は、その殆どが活性層3内を流
れ、レーザ発光に有効に利用される。
【0018】以上のように、本実施例の構造では、メサ
ストライプ以外の領域だけでなく、メサストライプのM
FC領域の上部にも電流阻止層7、8が形成されるた
め、活性領域20以外に流れるリーク電流を最小限に抑
えることが出来る。これにより、低しきい値及び高効率
で、高温動作特性にも優れた半導体レーザ素子が得られ
る。ここで、上記実施例の製造工程では、従来の工程に
比べて、MFC領域のストライプSiNx膜6除去のため
のフォトリソグラフィー及びエッチング工程が夫々1工
程ずつ増えるだけであり、工程的にも簡素である。
【0019】上記各半導体層の成長は、MOCVD法や
MBE法を用いても行うことができる。また、上記実施
例では、ストライプSiNx膜6のMFC領域21側の端
部23がストライプ方向と直交するようにエッチングさ
れた例を示した(図3)。これを図7(a)に抜き出し
て平面図で示した。しかし、ストライプSiNx膜6のパ
ターニングでは、図7(b)及び(c)に示したよう
に、そのMFC側の端部24、25がストライプ方向に
対して斜め形状になるように、パターニングすることが
出来る。
【0020】ここで、図7(a)に示す例では、図4に
示したように、MFC上部の電流狭窄層7及び8の活性
領域20側の成長端面26が逆メサ形状になる。即ち、
活性領域20側にオーバーハングした傾斜の端面26が
形成される。ストライプSiNx膜6の端部が、図7
(b)または(c)に示すように、ストライプ方向に対
して斜めになるように、SiNx膜をパターニングすれ
ば、電流狭窄層7及び8の活性領域20側の成長端面が
順メサ形状に形成される。
【0021】電流狭窄層7及び8の成長端面が順メサ構
造または逆メサ構造の何れになるかは、その成長端面が
結晶構造上で何れの方向を向くかで定まり、一般に、<
011>方向と直交方向を成す端面は逆メサ構造にな
る。このため、図7(b)及び(c)に示すような、ス
トライプSiNx膜6の端部24、25の傾斜形状が好ま
しい。ここで、成長法として特にMOCVD法やMBE
法を採用する場合には、逆メサ構造の部分で再成長を行
うと異常成長を起こす場合があり、これは順メサ構造で
は起こり難い。従って、特にこれらの成長方法を採用す
る場合には、斜め形状のパターニングのメリットは大き
い。このようにSiNx膜6を斜めにパターニングするこ
とは、フォトリソグラフィーのマスクパターンを変える
ことで容易に行うことが出来る。
【0022】以上、本発明をその好適な実施例に基づい
て説明したが、本発明の光半導体装置は、上記実施例の
構成にのみ限定されるものではなく、上記実施例の構成
から種々の修正及び変更を施したものも本発明の範囲に
含まれる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光半導体
装置及び本発明方法により得られた光半導体装置では、
レーザ活性層以外のメサストライプに流れる電流が電流
狭窄層により抑えられるので、本発明は、その製造工程
数を大幅に増加させることなく、低しきい値かつ高性能
で、高温動作特性にも優れたLD装置を提供した顕著な
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光半導体装置の一製造工程
段階での斜視図。
【図2】図1の一実施例の光半導体装置の一製造工程段
階での斜視図。
【図3】図1の一実施例の光半導体装置の一製造工程段
階での斜視図。
【図4】図1の一実施例の光半導体装置の一製造工程段
階での斜視図。
【図5】(a)及び(b)は夫々、図4のA−A’及び
B−B’断面図。
【図6】(a)及び(b)は夫々、図1の実施例の光半
導体装置の最終工程段階における、図5(a)及び
(b)と同様な位置での断面図。
【図7】(a)〜(c)は夫々、各実施例に対応してス
トライプSiNx膜の端面形状を示す平面図。
【図8】従来の光半導体装置の一製造工程段階での斜視
図。
【図9】図8の光半導体装置の一製造工程段階の斜視
図。
【図10】図8の光半導体装置の一製造工程段階の斜視
図。
【図11】図8の光半導体装置の一製造工程段階の斜視
図。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 n−InPバッファ層 3 MQW活性層 4 MQW−MFC層(非活性導波路層) 5 p−InPクラッド層 6 誘電体膜 7 p−InP電流狭窄層 8 n−InP電流狭窄層 9 p−InPクラッド層 10 p−InGaAsPコンタクト層 11、12 電極 20 活性領域 21 MFC領域 22 メサストライプ 23、24、25 ストライプSiNx膜の端部 26 電流狭窄層の成長端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メサストライプを構成するレーザ活性層
    及び非活性導波路層が基板の主面に沿って順次に形成さ
    れた光半導体装置において、 前記メサストライプの側面に形成される埋込み成長層
    が、前記非活性導波路層の上面を覆い、該非活性導波路
    層を流れる電流を阻止する電流阻止構造の一部を構成す
    ることを特徴とする光半導体装置。
  2. 【請求項2】 レーザ活性層と非活性導波路層とが基板
    の主面に沿って順次に形成される光半導体装置を製造す
    る方法において、 少なくとも前記レーザ活性層及び非活性層導波路層を含
    む半導体層を覆ってストライプ誘電体膜を形成する工程
    と、該ストライプ誘電体膜をマスクとして前記レーザ活
    性層及び非活性導波路層を含む半導体層を選択的にエッ
    チングしてメサストライプを形成する工程と、前記レー
    ザ活性層上面のストライプ誘電体膜を残して非活性導波
    路層上面のストライプ誘電体膜を除去する工程と、該残
    されたストライプ誘電体膜上面以外の領域に選択的に電
    流阻止層を成長形成する工程とを含むことを特徴とする
    光半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板は、面方位が(100)または
    (100)の近傍にあるInPまたはGaAsから成り、
    前記誘電体膜ストライプが<011>方向に沿って形成
    され、前記電流阻止層が2種類の導電型層から成るIn
    PまたはAlGaAsまたはInGaPであることを特徴と
    する請求項2に記載の光半導体装置の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020038905A (ja) * 2018-09-04 2020-03-12 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020038905A (ja) * 2018-09-04 2020-03-12 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法

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