JPH09213220A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH09213220A
JPH09213220A JP1877796A JP1877796A JPH09213220A JP H09213220 A JPH09213220 A JP H09213220A JP 1877796 A JP1877796 A JP 1877796A JP 1877796 A JP1877796 A JP 1877796A JP H09213220 A JPH09213220 A JP H09213220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトエッチング法によってカラー受像管に用
いられるシャドウマスクを製造する方法に係わり、特
に、形状不良の開孔が生じないシャドウマスクの製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】フォトエッチング法を用いたシャドウマス
クの製造方法において、第一エッチング工程後に行うエ
ッチング防止層の塗布手段として、ダイコーターもしく
は低速回転の塗布ロールを用いる前段コートと、高速回
転のグラビアコーターを用いる中段コートと、ダイコー
ターもしくは低速回転の塗布ロールを用いる後段コート
との三段階塗布法を用いることを特徴とするシャドウマ
スクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトエッチング
法によってシャドウマスクを製造する方法に係わり、特
に開孔の径が小さく開孔の数が多い高精細シャドウマス
クの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、図3に示すような工程で造られる。すなわ
ち、金属素材(以下、シャドウマスク材1と記す)とし
て例えば板厚0.13mmの低炭素鋼板を用い、その両面を脱
脂、整面、洗浄処理した後、その両面にカゼインまたは
ポリビニルアルコールと重クロム酸アンモニウム等から
なる水溶性感光液を塗布乾燥して、フォトレジスト膜2
を形成する。次いで、シャドウマスク材1の一方の面に
小孔像のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパタ
ーンを露光する。その後、温水にて、未露光未硬化のフ
ォトレジスト膜を溶解する現像処理を行なえば、図3
(a)に示すように、小孔レジスト膜2aと大孔レジスト
膜2bを表裏に有するシャドウマスク材1が得られる。
【0003】その後、レジスト膜2に対して硬膜処理お
よびバーニング処理を施し、第一段階のエッチングを表
裏両面から行なう。エッチング液には塩化第二鉄液のボ
ーメ濃度35〜50を用い、スプレー圧 1.5〜3.0kg/cm2
スプレーエッチングで行なうのが一般的である。この第
一エッチング工程では、図3(b)に示すように、エッ
チング進度は、途中で止めるのが肝要である。また、こ
の第一エッチング工程では、シャドウマスク材1の大孔
レジスト膜2bを有する面に保護フィルムを貼り付け、小
孔側からのみシャドウマスク材1を中途までエッチング
する方法もある。
【0004】次いで、小孔側の小孔レジスト膜2aを剥膜
する。なお、小孔レジスト膜2aの剥膜の際、大孔レジス
ト膜2b側で不要な剥膜が行われることを防ぐため、大孔
レジスト膜2b側に保護フィルムを貼りつけたうえで、小
孔レジスト膜2aの剥膜を行うことが一般的となってい
る。次いで、光硬化性の樹脂または、熱硬化性の樹脂等
を塗布液とし、図3(c)に示すように、小孔側に塗布
を行い、前段のエッチングで形成された小孔側の凹部3a
を完全に埋め尽くすエッチング防止層4を形成する。こ
こで、小孔側凹部3aへの塗布液の充填性を高めるため、
小孔レジスト膜2aを剥膜後、エッチング防止層を塗布形
成しているものであるが、小孔レジスト膜2aを剥膜する
ことなく、小孔側にエッチング防止層を塗布形成する方
法もある。
【0005】続いて、図3(d)に示すように、大孔側
からのみシャドウマスク材1をエッチングする第二エッ
チング工程を行ない、大孔側から小孔に貫通する開孔5
を形成する。最後に、エッチング防止層4およびレジス
ト膜2を剥がし、水洗乾燥して図3(e)に示すフラッ
ト型のシャドウマスク6を得る。
【0006】この従来法では、フォトエッチング法では
避けることのできないサイドエッチング現象を小孔側で
抑えている、ということができる。すなわち、小孔側の
凹部にエッチング防止層を充填し、第二エッチング工程
では小孔はサイドエッチングされないことにより、第一
エッチング工程における精確な小孔パターンを維持でき
る。したがって、例えば材料金属板の厚さより小さい孔
径の開孔も可能としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来法にも問題がないわけではない。従来法によれ
ば、エッチング防止層の形成は、スプレーコート法また
はロールコーター法等で行なわれているが、この方法で
は以下のような欠点があげられる。すなわち、スプレー
コート法またはロールコーター法では、凹部への塗布液
の充填性に難があり、凹部に気泡が取り込まれ残留しや
すいという欠点である。また、スプレーコート法または
ロールコーター法では所望する均一の膜厚にてエッチン
グ防止層を形成する能力が不足しているものである。
【0008】このエッチング防止層内、特に凹部に気泡
が取り込まれて残存しやすいという欠点は、シャドウマ
スクの孔形不良の原因となる重大な欠点といえる。ま
た、エッチング防止層の膜厚が所望される膜厚となって
いない場合、エッチング防止層の耐エッチング性が不足
し、エッチングの際、シャドウマスク材1が不要なエッ
チングを受け、シャドウマスクの孔形不良等の原因とな
る場合もあった。
【0009】このため、エッチング防止層の形成に、高
速回転するグラビアロールを有するグラビアコーターを
用いる方法が提案されている。この、高速回転するグラ
ビアロールを用いる方法は凹部への塗布液の充填性に優
れ、かつ、均一な膜厚にて塗布液を塗布する能力に優れ
ているといえる。しかし、この方法においても、以下の
問題が発生するものである。すなわち、高速回転するグ
ラビアロールと、シャドウマスク材1が接触し、シャド
ウマスク材1に傷が付くという問題である。特に前述し
た、レジスト膜を剥膜後、エッチング防止層を塗布形成
するシャドウマスクの製造方法においては、レジスト膜
が剥膜され露出したシャドウマスク材表面と高速回転す
るグラビアロールとが接触し、シャドウマスク材表面
に、例えばスジ状の傷が入るといえる。シャドウマスク
材1の傷が生じた部位では、開孔5が形状不良となりや
すいものである。
【0010】本発明は、以上のような事情に鑑み、シャ
ドウマスクの製造方法において、気泡が取り込まれて残
存することがなく、かつ、シャドウマスク材表面に傷を
付けることなく、所望する均一の膜厚を有するエッチン
グ防止層の形成を行う方法を立案して、本発明に至った
ものであり、得られるシャドウマスクに形状不良の開孔
が生じないシャドウマスクの製造方法を提供しようとす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、両面に所
定パターンに従って一部金属面を露出させているレジス
ト膜が形成されている板状のシャドウマスク金属素材の
少なくとも一方の面をエッチングして、少なくともこの
一方の面の金属露出部分に凹部を形成する第一エッチン
グ工程と、この一方の面にエッチング防止層を塗布し
て、この凹部内部にエッチング防止層を充填する工程
と、前記エッチング防止層の設けられた面とは反対の面
をエッチングして、この反対の面から前記一方の面に形
成された凹部に通じる凹孔を形成する第二エッチング工
程と、前記エッチング防止層とレジスト膜を除去する剥
膜工程とを少なくとも有するシャドウマスクの製造方法
において、前記エッチング防止層の塗布手段として、ダ
イコーターもしくは低速回転の塗布ロールを用いる前段
コートと、高速回転のグラビアコーターを用いる中段コ
ートと、ダイコーターもしくは低速回転の塗布ロールを
用いる後段コートとの三段階塗布法を用いることを特徴
とするシャドウマスクの製造方法としたものである。
【0012】また、請求項2においては、前記第一エッ
チング工程にて形成された凹部を有する一方の面のレジ
スト膜を剥膜後、この一方の面に前記三段階塗布法を用
いエッチング防止層を塗布形成し、しかる後、第二エッ
チングを行うことを特徴とするシャドウマスクの製造方
法としたものである。さらに、請求項3においては、前
段コートが、低速回転のグラビアロールを用いるグラビ
アコーターである請求項1または2記載のシャドウマス
クの製造方法としたものであり、請求項4においては、
後段コートが、低速回転のグラビアロールを用いるグラ
ビアコーターである請求項1、2または3記載のシャド
ウマスクの製造方法としたものである。
【0013】さらにまた、請求項5においては、塗布ロ
ールおよびグラビアロールの回転方向が金属素材の進行
方向と逆回転である請求項1、2、3または4記載のシ
ャドウマスクの製造方法としたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて、本発明
の実施の形態の一例を詳述する。図2において、シャド
ウマスク材1は、巻取りロールから供給された長尺帯状
の金属板であって、例えば、板厚0.13mmの低炭素鋼や低
膨張性のアンバー材を用いる。また、シャドウマスク材
1は、すでに(従来の技術)の項で説明したような工程
を行い、図3(a)に示すような、小孔レジスト膜2aと
大孔レジスト膜2bを表裏に有しているものである。
【0015】次いで、図2の第一エッチングチャンバー
7に、小孔側を上面にして図中左から右に搬送されるシ
ャドウマスク材1を通せば、上下に設置されたスプレー
ノズル8から吹き出すエッチング液により、シャドウマ
スク材1の表裏が途中までエッチングされ、図3(b)
に示すような凹部3a、3bが形成される。
【0016】次いで、第一エッチングチャンバー7を通
過したシャドウマスク材1は、第一剥膜チャンバー12に
て小孔側レジスト膜2aの剥膜が行われる。なお、本実施
例では、小孔側レジスト膜2aの剥膜に先立ち、大孔側に
長尺帯状の保護フィルムを貼りつけ、第二エッチングの
前にこの保護フィルムを剥離するするものであるが、図
においては図示を省略している。
【0017】次いで、シャドウマスク材1は、上方へ搬
送され、エッチング防止層4が塗布形成される小孔側を
下面となるよう反転される。後述するシリンダーロール
による塗布では、塗布面を下側とするのが適しているか
らである。反転して小孔面を下側としたシャドウマスク
材1に対して、ダイコーターもしくは低速回転の塗布ロ
ールを用いる前段コートと、高速回転のグラビアコータ
ーを用いる中段コートと、ダイコーターもしくは低速回
転の塗布ロールを用いる後段コートとの三段階塗布法に
て塗布を行う。これが、本発明の特徴のひとつである。
【0018】この点を、以下に図1に基づいて説明す
る。小孔面を下側として右方から搬送されてくるシャド
ウマスク材1に対して、例えば、毎分50回転程度の低速
回転とした塗布ロールを用いるロールコーター、または
ダイコーターにて前段の塗布液の塗布を行う。なお、図
1に示す例においては前段の塗布にロールコーター9を
用いているものである。すなわち、シャドウマスク材1
を、塗布ロール13と圧ロール16で挟み、塗布ロール13の
表面に供給ロール14によって塗布液19が供給されること
により、シャドウマスク材1の下面小孔側に塗布液19が
展開される。
【0019】この前段の塗布においては、後述するよう
に、シャドウマスク材1の小孔面側にクッションの役目
をする塗布液の層を形成することが目的であり、凹部へ
の塗布液の充填性はそれほど問わない。このため、シャ
ドウマスク材1表面と接触しても、シャドウマスク材1
に傷を付けることなく塗布液を塗布するため、ロールコ
ーターを用いる場合、塗布ロールを低速回転とするもの
である。また、前段の塗布においては、最終的に所望さ
れるエッチング防止層の塗布膜厚の例えば1/3程度の
厚さに塗布液19を塗布するものである。
【0020】なお、図1の実施例においては、前段の塗
布に、ロールコーター9を用いているが、これに代えて
ダイコーターまたはグラビアコーターとしても構わな
い。しかし、前段の塗布に、ロールコーターまたはダイ
コーターに代えて、凹部への塗布液の充填性に優れるグ
ラビアコーターを用いれば、後述する塗布と合わせて、
凹部への塗布液の充填が確実になるといえ、上述した課
題の解決手段として適しているといえる。この場合も、
グラビアロールの回転数は、シャドウマスク材1に傷が
付かぬよう低速回転とするものである。
【0021】次いで、前段の塗布の後、シャドウマスク
材1に中段の塗布を行う。中段の塗布においては、イン
キセルを有し、例えば毎分 200回転程度の高速回転する
グラビアロール17によるグラビアコーター10でグラビア
コートを行なうものである。
【0022】すなわち、塗布液供給装置18より塗布液19
が供給される、インキセルを有するグラビアロール17と
圧胴20の間にシャドウマスク材1を通すのであるが、図
1の実施例ではグラビアロール17の回転方向は、シャド
ウマスク材1の搬送方向と逆向きとしている。
【0023】シャドウマスク材1の搬送方向と逆回転、
かつ、高速回転としたグラビアロール17の場合、シャド
ウマスク材1との相対速度が大で、しかも逆方向での接
触であるから、接触面で塗布液を凹部へ押し込む働きが
強く、そのうえ、グラビアコーター10の性質として、塗
布液を均一に展開するのに適しているから、ピンホール
等の塗布欠陥を生じることがない。
【0024】なお、圧胴20は、シャドウマスク材1のた
るみを防止するとともに、シャドウマスク材1をグラビ
アロール17に押しつける役目をはたしている。これによ
り、シャドウマスク材1とグラビアロール17の密着性が
高まり、より効率よく塗布液を均一にシャドウマスク材
1の凹部内部に充填することが可能となる。
【0025】中段の塗布において、高速回転するグラビ
アロール17がシャドウマスク材1表面と接触する際、前
段でシャドウマスク材1の小孔面側に予め塗布液が塗布
されているため、この塗布液がクッションの役目をする
ものである。また、前段の塗布でシャドウマスク材1表
面が湿っているため、グラビアロール17とシャドウマス
ク材1表面との摩擦が減少するといえる。これにより、
高速回転するグラビアロール17がシャドウマスク材1と
接触してもシャドウマスク材1表面に傷が付くことを防
止できるものである。
【0026】なお、中段で塗布する塗布液の膜厚は、最
終的に所望されるエッチング防止層の塗布膜厚の例えば
1/3〜1/2程度の厚さとするものである。
【0027】次いで、前述したように、本発明の特徴と
して中段の塗布の後、後段の塗布を行う三段階塗布とし
ているものである。すなわち、図1の例に示すように、
中段の塗布の終了したシャドウマスク材1に対し、後段
では、例えば毎分50回転程度の低速回転とした塗布ロー
ル13にて最終の塗布を行うものである。この後段の塗布
において、エッチング防止層を均一の膜厚にする成膜を
行うとともに、最終的に所望される塗布膜厚とするもの
である。このため、塗布ロールの回転数は低速とするこ
とが望ましいといえる。
【0028】なお、後段の塗布手段は、前段の塗布と同
様にロールコータ9に代えて、ダイコーターまたはグラ
ビアコーターを用いても構わない。しかし、後段の塗布
に、ロールコータまたはダイコーターに代えて、グラビ
アコーターを用いれば、凹部への塗布液の充填、成膜お
よび、所望される塗布膜厚とすることをより確実に行う
ことが可能となり、上述した課題の解決手段として適し
ているといえる。この場合も、グラビアロールの回転数
は、低速回転とするものである。
【0029】なお、上述した、塗布に用いる塗布ロール
13またはグラビアロール17の回転方向は、シャドウマス
ク材1の搬送方向と逆回転とすることが望ましいといえ
る。何故かならば、逆回転とすることにより、凹部への
塗布液の充填性が向上するとともに、シャドウマスク材
1に塗布液を塗布した際に、スジ状に塗布膜厚が異なる
部位が生じるスジムラの発生を防止できるからである。
【0030】すなわち、塗布ロール13またはグラビアロ
ール17の回転方向とシャドウマスク材1の搬送方向が同
じであった場合、設定したロールの回転速度とシャドウ
マスク材1の搬送速度との微妙な差等により、スジムラ
が発生し易いものである。しかし、ロールの回転方向
を、シャドウマスク材1の搬送方向と逆方向とした場
合、ロール表面の塗布液が、ロールとシャドウマスク材
1とが接する部位で一時的に溜まるため、スジムラの発
生が防止できるものである。
【0031】次いで、前述したごとく塗布が終了したシ
ャドウマスク材1は、図2に示すようにさらに上の乾燥
・硬化のエリア15を経て塗布液の硬化が行われる。な
お、塗布液が光硬化型の樹脂であった場合、硬化は紫外
線等の光照射手段にて、また、塗布液が熱硬化型の樹脂
であった場合、硬化は赤外線ヒーター等の加熱手段にて
行うものである。
【0032】次いで、前述した大孔側に貼り付けた保護
フィルムを剥離した後、第二エッチングチャンバー11に
通す。スプレーノズルは大孔側すなわち下方からエッチ
ング液を噴き付ける。こうして大孔側から小孔に通じる
貫通孔を開け、図3(d)に示す状態とし、最後に剥膜
チャンバー12にてエッチング防止層4および大孔側のレ
ジスト膜2bを除去して、図3(e)に示すフラット型の
シャドウマスクを得るものである。
【0033】なお、本発明の実施の形態は、上述した図
および記述に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づき種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0034】例えば、上述した図および記述において
は、小孔レジスト膜2aを剥膜後に、エッチング防止層を
形成しているが、小孔レジスト膜2aを剥膜することなく
エッチング防止層を形成するシャドウマスクの製造方法
であっても、本発明に用いる三段階塗布法が適用できる
ことはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明のシャドウマスク
の製造方法によれば、エッチング防止層の塗布手段とし
て、ダイコーターもしくは、塗布ロールを低速回転とし
た、ロールコーターまたはグラビアコーターを用いる前
段コートと、高速回転のグラビアコーターを用いる中段
コートと、ダイコーターもしくは、塗布ロールを低速回
転とした、ロールコーターまたはグラビアコーターを用
いる後段コートとの三段階塗布法を用いている。
【0036】すなわち、前段コートにて、ダイコーター
もしくは、塗布ロールを低速回転とした、ロールコータ
ーまたはグラビアコーターを用いシャドウマスク材1に
傷を付けることなく、シャドウマスク材1の小孔側面に
クッションの役目をする塗布液の層を形成する。次い
で、高速回転のグラビアコーターを用いる中段コートに
て、凹部内に塗布液を充填するが、高速回転するグラビ
アロールがシャドウマスク材1と接触する際、前段の塗
布で形成した塗布液の層がクッションの役目をし、か
つ、前段の塗布でシャドウマスク材1表面が湿っている
ため、高速回転するグラビアロール17とシャドウマスク
材1表面との摩擦が減少するといえる。これにより、高
速回転するグラビアロールがシャドウマスク材1と接触
してもシャドウマスク材1表面に傷が付くことを防止で
き、かつ、凹部内に塗布液を確実に充填出来るものであ
る。また、ダイコーターもしくは、塗布ロールを低速回
転とした、ロールコーターまたはグラビアコーターを用
いる後段コートにて、エッチング防止層を均一の膜厚に
する成膜を行うとともに、最終的に所望される塗布膜厚
とするものである。
【0037】これにより、凹部に気泡が取り込まれて残
存することがなく、かつ、シャドウマスク材1表面に傷
を付けることなく、均一で所望される膜厚を有するエッ
チング防止層の形成を行うことが可能となる。
【0038】したがって、本発明は、従来のシャドウマ
スクの製造方法で生じていた問題、すなわち、凹部に気
泡が残存する、エッチング防止層形成の際にシャドウマ
スク材1に傷が付く、および、エッチング防止層の膜厚
が不均一になること等を原因とし、開孔の形状が拡大し
たり、所定の円形にならないなどの孔形不良が発生する
問題を解決しており、高品質のシャドウマスクを得る上
で、実用上すぐれた効果がある。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
の要部を示す説明図。
【図2】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
を示す説明図。
【図3】(a)〜(e)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 凹部 4 エッチング防止層 5 開孔 6 シャドウマスク 7 第一エッチングチャンバー 8 ノズル 9 ロールコーター 10 グラビアコーター 11 第二エッチングチャンバー 12 剥膜チャンバー 13 塗布ロール 14 供給ロール 15 乾燥・硬化のエリア 16 圧ロール 17 グラビアロール 18 塗布液供給装置 19 塗布液 20 圧胴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に所定パターンに従って一部金属面を
    露出させているレジスト膜が形成されている板状のシャ
    ドウマスク金属素材の少なくとも一方の面をエッチング
    して、少なくともこの一方の面の金属露出部分に凹部を
    形成する第一エッチング工程と、この一方の面にエッチ
    ング防止層を塗布して、この凹部内部にエッチング防止
    層を充填する工程と、前記エッチング防止層の設けられ
    た面とは反対の面をエッチングして、この反対の面から
    前記一方の面に形成された凹部に通じる凹孔を形成する
    第二エッチング工程と、前記エッチング防止層とレジス
    ト膜を除去する剥膜工程とを少なくとも有するシャドウ
    マスクの製造方法において、前記エッチング防止層の塗
    布手段として、ダイコーターもしくは低速回転の塗布ロ
    ールを用いる前段コートと、高速回転のグラビアコータ
    ーを用いる中段コートと、ダイコーターもしくは低速回
    転の塗布ロールを用いる後段コートとの三段階塗布法を
    用いることを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記第一エッチング工程にて形成された凹
    部を有する一方の面のレジスト膜を剥膜後、この一方の
    面に前記三段階塗布法を用いエッチング防止層を塗布形
    成し、しかる後、第二エッチングを行うことを特徴とす
    るシャドウマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前段コートが、低速回転のグラビアロール
    を用いるグラビアコーターである請求項1または2記載
    のシャドウマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】後段コートが、低速回転のグラビアロール
    を用いるグラビアコーターである請求項1、2または3
    記載のシャドウマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】塗布ロールおよびグラビアロールの回転方
    向が、金属素材の進行方向と逆回転である請求項1、
    2、3または4記載のシャドウマスクの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100358075C (zh) * 2003-04-25 2007-12-26 烟台正海电子网板有限公司 一种荫罩生产过程中的二次涂胶方法及专用设备

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CN100358075C (zh) * 2003-04-25 2007-12-26 烟台正海电子网板有限公司 一种荫罩生产过程中的二次涂胶方法及专用设备

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