JPH09211130A - ポジトロンイメージング装置 - Google Patents

ポジトロンイメージング装置

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JPH09211130A
JPH09211130A JP2011096A JP2011096A JPH09211130A JP H09211130 A JPH09211130 A JP H09211130A JP 2011096 A JP2011096 A JP 2011096A JP 2011096 A JP2011096 A JP 2011096A JP H09211130 A JPH09211130 A JP H09211130A
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JP
Japan
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detector
gamma ray
ray detectors
positron
light receiving
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Application number
JP2011096A
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English (en)
Inventor
Shingo Kato
信吾 加藤
Hiroshi Uchida
博 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shizuoka Prefecture
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Shizuoka Prefecture
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視野領域が広く、また、検出感度が良好なT
OFポジトロンプローブ型のポジトロンイメージング装
置を提供する。 【構成】 検出器位置可変手段230、240は、検出
器アレイ210、220に設けられ、データ収集処理装
置510から制御されて、ガンマ線検出器ぞれぞれの位
置を設定する。データ収集処理装置510は、これらの
位置をも考慮して測定対象100における電子・陽電子
対消滅発生分布を測定する。ガンマ線検出器それぞれ
は、隣同士の受光面中心点間距離を受光面幅Wの2倍以
下の距離で等間隔に配置される。或いは、両端のガンマ
線検出器とその隣のガンマ線検出器との受光面中心点間
距離をLとし、両端のガンマ線検出器を除く隣同士のガ
ンマ線検出器の受光面中心点間距離をL’としたとき
に、(W≦L≦2W、且つ、L’=2L)又は(L=
W、且つ、W≦L’≦2W)なる関係を満たして配置さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の内部物
質分布を計測するポジトロンイメージング装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】人体や動物の体などの測定対象にポジト
ロンを放出する放射性同位元素(RI)で標識された物
質をトレーサとして投入し、放射性同位元素から放出さ
れる陽電子と通常物質中の電子との対消滅により生成さ
れる一対の光子(ガンマ線)を計測し、測定対象の内部
物質分布やその経時変化を測定するポジトロンイメージ
ング装置が注目されている。この場合の電子・陽電子対
消滅に伴って発生する光子のエネルギは、陽電子あるい
は電子の質量エネルギ(5llkeV)とほぼ同一であ
る。また、この2つの光子は互いに反対方向に放出され
る。以上のような特徴的な光子対を計測し、測定対象内
の各点近傍での電子・陽電子対消滅の頻度を求めること
によって、標識物質の測定対象内分布を測定する。光子
対の個々の光子の測定は、そのエネルギと現状の測定手
段を鑑みて、この光子をガンマ線検出器のシンチレータ
内でシンチレーション光に変換し、このシンチレーショ
ン光を光検出器により検出する測定系が一般的である。
【0003】このような測定原理を利用したポジトロン
イメージング装置としていくつかのタイプのものが提案
されている。例えば、ポジトロンCT装置(PET(Pos
itron Emission Tomography)装置)がある。このPET
装置では、多数のガンマ線検出器を多層リング状に配列
し、上記の電子・陽電子対消滅に伴って発生した2光子
を同時計測することにより、電子・陽電子対消滅の発生
を認識し、又、その発生位置を推定する。このような電
子・陽電子対消滅を多数計測して、画像再構成演算処理
を行って、測定対象内の物質分布を測定する。
【0004】また、より簡易型のポジトロンイメージン
グ装置としてポジトロンプローブ装置(以降、TOFポ
ジトロンプローブ装置と呼ぶ)が報告されている(例え
ば、M. Yamamoto, et al.: IEEE Transactions on Nucl
ear Science, Vol.36, No.1,1989, pp.998-1002)。
【0005】図13は、TOFポジトロンプローブ装置
の構成図であり、図14は、その装置に用いられる検出
器アレイの配置図である。尚、図14では、それぞれの
検出器アレイは4個のガンマ線検出器を備えるものとし
て説明する。
【0006】図13(a)は、測定対象100が人体頭
部である場合の装置構成であり、検出器アレイ210と
検出器アレイ220は人体頭部を挟んで互いに受光面を
対向して配される。図13(b)は、測定対象100が
人体胸部である場合の装置構成であり、検出器アレイ2
10と検出器アレイ220は人体胸部を挟んで互いに受
光面を対向して配される。図13(c)は、測定対象1
00が人体の全身である場合の装置構成であり、互いに
受光面を対向して配された2つの検出器アレイ210、
220を移動してスキャン計測する。
【0007】何れの場合においても、検出器アレイ21
0と検出器アレイ220は、測定対象100を挟んで互
いに受光面を対向して配置され、測定対象100内にあ
るRI集積部位110における電子・陽電子対消滅によ
り互いに反対方向に放出された光子を検出する。
【0008】これら光子検出時刻の差を測定して得られ
る光子の飛行時間差を利用して、これら2つのガンマ線
検出器の間を結ぶ直線上の電子・陽電子対消滅位置を推
定する。この位置推定は、光子対を検出する毎に多数回
繰り返し、測定対象内の物質分布を測定する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のTOFポ
ジトロンプローブ装置においては、以下のような問題点
があった。
【0010】電子・陽電子対消滅により生じた光子対
は、検出器アレイ210内の1つのガンマ線検出器と、
測定対象100を挟んで対向して配されている検出器ア
レイ220内の1つのガンマ線検出器との組み合わせで
検出される。これら2つのガンマ線検出器それぞれの受
光面中心を結ぶ線は、同時計数ラインと呼ばれ、これら
2つのガンマ線検出器で光子対を同時計側することが可
能な領域の中央位置(サンプリング位置)を表してい
る。例えば、図14に示したように、検出器アレイ21
0、220それぞれが4個のガンマ線検出器を有する場
合には、16(=4×4)本の同時計数ラインが存在す
る。等間隔でガンマ線検出器を配列した検出器アレイ2
10、220では、検出器アレイ210と検出器アレイ
220との間の中心線C上で同時計数ラインが重なり合
う。この中心線C上では、サンプリングピッチが検出器
アレイ210、220それぞれのガンマ線検出器の受光
面中心点間距離の半分であり、検出器アレイ210、2
20の視野領域(検出感度を有する領域)内で最もサン
プリング密度が粗い。
【0011】又、受光面が互いに対面する1対のガンマ
線検出器の視野領域では平坦な検出感度を持つのでな
い。図15は、互いに対面する1対のガンマ線検出器の
検出感度分布の説明図である。この図に示すように、ガ
ンマ線検出器211 とガンマ線検出器221 との間の中
央では中心で最大検出感度を有する三角形状の検出感度
分布となり、ガンマ線検出器211 あるいはガンマ線検
出器221 に近い領域においては台形状の検出感度分布
となる。
【0012】そこで、対面する2つの検出器アレイ21
0と検出器アレイ220との間の視野領域における検出
感度分布をシミュレーション計算した。図16は、従来
の検出器アレイの検出感度分布の説明図である。この計
算に際して、ガンマ線検出器211 ないし214 、およ
び、ガンマ線検出器221 ないし224 それぞれの配列
方向の受光面の幅を20mmとし、それぞれ4個のガン
マ線検出器を35mmピッチで配列して検出器アレイ2
10、220とし、検出器アレイ210と検出器アレイ
220とを400mm離して対面させた。視野領域中央
の検出感度分布は、視野領域内で最も検出感度の不均一
性が大きいことがわかる。即ち、従来の検出器アレイに
おいては、ガンマ線検出器が等間隔で固定配置されるの
で、検出器アレイ210、220の視野領域中央におい
て検出感度の不均一性が大きいという問題点があった。
【0013】又、検出器アレイ方向(ガンマ線検出器の
並び方向)の視野領域はガンマ線検出器の受光面中心点
間距離で決まり、この距離を広げるにしたがって視野領
域も拡大するが、受光面中心点間距離を大きくし過ぎる
と不感部分が生ずる。図17は、検出器アレイの視野領
域の説明図である。
【0014】光子対が発生しても対として検出され得な
い不感部分を有しない範囲で得られる検出器アレイの最
大視野領域の大きさは、ガンマ線検出器の受光面中心点
間距離Lと受光面幅Wに依存する。即ち、L>2Wの場
合には、光子対が検出され得る有感部分A(図中の斜線
部)に挟まれて不感部分Bが生じる(図17(a))
が、L≦2Wの場合には不感部分が生じない(図17
(b))。等間隔でn個のガンマ線検出器が配列された
検出器アレイにおいて、不感部分を有しないで得られる
最大視野領域の大きさは、受光面中心点間距離Lが受光
面の幅Wの2倍である(L=2W)時であり、その時の
視野領域の大きさFは、F=(2n−1)Wに限られる
という問題点もあった。
【0015】従って、このような従来の等間隔にガンマ
線検出器が固定配置された検出器アレイを有するTOF
ポジトロンプローブ装置では、十分な測定感度を維持し
たまま広い視野で測定することは困難であった。広い視
野で測定する為には、検出器アレイに多数のガンマ線検
出器を設けるか、あるいは、ガンマ線検出器の間隔を広
く配置することが考えられる。しかし、多数のガンマ線
検出器を設けることは、光子対を検出した後の演算量が
増大し演算処理の為の装置が複雑・大規模になるという
問題があり、又、ガンマ線検出器は高価であるため装置
全体の価格も大幅に高くなることを意味し問題がある。
一方、ガンマ線検出器の個数を増やすことなくガンマ線
検出器の間隔を広くとることは、上述のように、不感部
分を生じないで得られる最大視野領域について限界があ
り、又、ガンマ線検出器の間隔を広くとると測定視野内
の単位面積当たりの測定感度が低くなるという問題点が
あった。
【0016】例えば、癌の転移を診断する場合、人体の
全身を測定して癌転移部を検出する必要がある。更に、
初期の癌の転移を測定するには、癌細胞(RI集積部
位)からの光子対の発生が少ないので測定感度も十分に
確保されている必要がある。この場合、図13(c)の
ように人体の体長方向には検出器アレイ210、220
をスキャンして測定することができる。しかし、人体の
体幅方向全体に亘って感度よく測定するには、必要な測
定感度を維持できる範囲でガンマ線検出器の配置間隔を
定める必要がある。それ故、多数のガンマ線検出器が必
要となり、演算処理ののため装置が大規模になり、ポジ
トロンプローブ装置が高価になる。
【0017】以上のように、検出器アレイを構成するガ
ンマ線検出器の個数を増やすことなく、十分な測定感度
で且つ広い測定視野で測定することができるポジトロン
プローブ装置が望まれていた。
【0018】尚、特定のRI集積部位に対してのみ測定
感度を上げて測定する為に、検出器アレイを構成するガ
ンマ線検出器の受光面の向きを、そのRI集積部位の方
向に向ける方法も考えられる。図18は、ガンマ線検出
器の受光面の向きに対する視野領域の説明図である。図
18(a)は、検出器アレイ210を構成するガンマ線
検出器211 ないし215 、および、検出器アレイ22
0を構成するガンマ線検出器221 ないし225 を、従
来のように平行配置した場合の視野領域の様子を示す。
図18(b)は、ガンマ線検出器211 ないし215
各受光面、および、ガンマ線検出器221 ないし225
の各受光面を、視野中央にあるRI集積部位110の方
向に向けた場合の視野領域の様子を示す。両者の間で
は、同時計数ラインの様子には差異がない。しかし、図
18(b)の場合には、全てのガンマ線検出器の受光面
がRI集積部位110に正対することによって、RI集
積部位110から発生した光子はガンマ線検出器の受光
面にほぼ垂直に到達するので、図18(a)の場合と比
較して測定感度は増加する。しかし、その測定感度が増
すのは、全てのガンマ線検出器の受光面が正対している
方向にあるRI集積部位110に対してのみであり、そ
の領域は狭い。ところで、実際の測定に際しては、目標
部位のみでなくその周辺との比較も重要であり、その周
辺の部位に対する測定感度の増加も必要である。従っ
て、図18(b)に示すようにガンマ線検出器の受光面
を特定の部位に対して正対させて測定することは、上述
の問題を解決することにはならない。
【0019】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであり、ガンマ線検出器の個数を増やすこと
なく、視野領域内の検出感度分布の均一性を向上でき、
且つ、視野領域を従来よりも広くとることができるポジ
トロンイメージング装置(TOFポジトロンプローブ装
置)を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るポジトロ
ンイメージング装置は、(i)一方向に配列された第1の
数のガンマ線検出器からなり、測定対象における電子・
陽電子対消滅に伴って発生する光子対の第1の光子が入
射すると第1の光子を検出する第1の検出器アレイと、
(ii)測定対象を挟んで第1の検出器アレイと対向して配
され、当該一方向に配列された第2の数のガンマ線検出
器からなり、光子対の第2の光子が入射すると第2の光
子を検出する第2の検出器アレイと、(iii)第1の検出
器アレイから出力された信号と第2の検出器アレイから
出力された信号とを入力して、電子・陽電子対消滅の発
生位置を算出する信号処理手段と、を備えるポジトロン
イメージング装置であって、(1)第1の検出器アレイ
は、第1の数のガンマ線検出器それぞれの位置を設定す
る第1の検出器位置可変手段を更に備え、(2)信号処
理手段は、第1の数のガンマ線検出器および第2の数の
ガンマ線検出器それぞれの位置の情報に基づいて電子・
陽電子対消滅の発生位置を算出する、ことを特徴とす
る。
【0021】請求項1に係るポジトロンイメージング装
置は上述のように構成されるので以下のように作用す
る。測定対象において電子・陽電子対消滅が発生すると
光子対が発生し、光子対の2つの光子は互いに反対方向
に放出される。一方向に配列された第1の数のガンマ線
検出器からなる第1の検出器アレイと、第1の検出器ア
レイと同方向に配列された第2の数のガンマ線検出器か
らなる第2の検出器アレイは、測定対象を挟んで対向し
て配置され、第1の検出器アレイは光子対の第1の光子
が入射するとその光子を検出し、第2の検出器アレイは
光子対の第2の光子が入射するとその光子を検出する。
信号処理手段は、第1の検出器アレイから出力された信
号と第2の検出器アレイから出力された信号とを入力し
て、電子・陽電子対消滅の発生位置を算出する。これに
際して、第1の数のガンマ線検出器の位置は、第1の検
出器位置可変手段によって設定され、電子・陽電子対消
滅の発生位置は、信号処理手段により、第1の数のガン
マ線検出器および第2の数のガンマ線検出器それぞれの
位置の情報に基づいて算出される。
【0022】請求項2に係るポジトロンイメージング装
置では、第2の検出器アレイは、第2の数のガンマ線検
出器それぞれの位置を設定する第2の検出器位置可変手
段を更に備える。第2の数のガンマ線検出器の位置は、
第2の検出器位置可変手段によって設定される。
【0023】請求項1または請求項2に係るポジトロン
イメージング装置では、第1または第2の検出器位置可
変手段により、第1の数のガンマ線検出器または第2の
数のガンマ線検出器それぞれが広い間隔で配置された場
合には、電子・陽電子対消滅の発生位置は広い視野で測
定される。一方、第1の数のガンマ線検出器または第2
の数のガンマ線検出器それぞれが狭い間隔で或いは隣同
士接して配置された場合には、電子・陽電子対消滅の発
生位置は高い測定感度で測定される。
【0024】請求項3に係るポジトロンイメージング装
置では、第1の検出器位置可変手段は、第1の検出器ア
レイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中
心点間距離を、ガンマ線検出器の当該一方向に関する受
光面幅以上かつ受光面幅の2倍以下の等しい距離に維持
して、第1の数のガンマ線検出器それぞれの位置を設定
する。第1の数のガンマ線検出器それぞれの位置は、第
1の検出器位置可変手段により等間隔で設定される。
【0025】請求項4に係るポジトロンイメージング装
置では、第2の検出器位置可変手段は、第2の検出器ア
レイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中
心点間距離を、ガンマ線検出器の当該一方向に関する受
光面幅以上かつ受光面幅の2倍以下の等しい距離に維持
して、第2の数のガンマ線検出器それぞれの位置を設定
する。第2の数のガンマ線検出器それぞれの位置は、第
2の検出器位置可変手段により等間隔で設定される。
【0026】請求項3または請求項4に係るポジトロン
イメージング装置では、上述と同様の作用が得られるだ
けでなく、信号処理手段における信号処理が容易にな
る。
【0027】請求項5に係るポジトロンイメージング装
置では、第1の検出器位置可変手段は、ガンマ線検出器
の当該一方向に関する受光面幅をWとし、第1の検出器
アレイの第1の端にある第1のガンマ線検出器と第1の
ガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器との受光面中心点
間距離と、第1の検出器アレイの第2の端にある第2の
ガンマ線検出器と第2のガンマ線検出器の隣のガンマ線
検出器との受光面中心点間距離とをL1 とし、第1のガ
ンマ線検出器および第2のガンマ線検出器を除く第1の
検出器アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の
受光面中心点間距離をL1'としたときに、 W≦L1 ≦2W、且つ、L1'=2L1 又は、 L1 =W、且つ、W≦L1'≦2W なる関係を満たして第1の数のガンマ線検出器それぞれ
の位置を設定する。
【0028】請求項6に係るポジトロンイメージング装
置では、第2の検出器位置可変手段は、ガンマ線検出器
の当該一方向に関する受光面幅をWとし、第2の検出器
アレイの第1の端にある第3のガンマ線検出器と第3の
ガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器との受光面中心点
間距離と、第2の検出器アレイの第2の端にある第4の
ガンマ線検出器と第4のガンマ線検出器の隣のガンマ線
検出器との受光面中心点間距離とをL2 とし、第3のガ
ンマ線検出器および第4のガンマ線検出器を除く第2の
検出器アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の
受光面中心点間距離をL2'としたときに、 W≦L2 ≦2W、且つ、L2'=2L2 又は、 L2 =W、且つ、W≦L2'≦2W なる関係を満たして第2の数のガンマ線検出器それぞれ
の位置を設定する。
【0029】請求項5または請求項6に係るポジトロン
イメージング装置では、上述と同様の作用が得られるだ
けでなく、測定感度分布がより均一になる。
【0030】請求項7に係るポジトロンイメージング装
置では、信号処理手段は、第1の数のガンマ線検出器そ
れぞれの位置を指示する第1の検出器位置信号を出力す
る。第1の検出器位置可変手段は、第1の検出器位置信
号を入力し、第1の検出器位置信号に基づいて第1のガ
ンマ線検出器それぞれの位置を設定する。
【0031】請求項8に係るポジトロンイメージング装
置では、信号処理手段は、第1の数のガンマ線検出器そ
れぞれの位置を指示する第1の検出器位置信号と、第2
の数のガンマ線検出器それぞれの位置を指示する第2の
検出器位置信号とを出力する。第1の検出器位置可変手
段は、第1の検出器位置信号を入力し、第1の検出器位
置信号に基づいて第1のガンマ線検出器それぞれの位置
を設定する。第2の検出器位置可変手段は、第2の検出
器位置信号を入力し、第2の検出器位置信号に基づいて
第2のガンマ線検出器それぞれの位置を設定する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施例を詳細に説明する。尚、図面の説明において同
一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略す
る。
【0033】先ず、本発明の第1の実施例について説明
する。図1は、第1の実施例に係るポジトロンイメージ
ング装置の構成図である。
【0034】本実施例に係るポジトロンイメージング装
置は、(1)複数のガンマ線検出器とこれら複数のガン
マ線検出器の配置を設定する検出器位置可変装置とをそ
れぞれ備える検出器アレイ210、220と、(2)検
出器アレイ210、220から出力された信号を入力
し、電子・陽電子対消滅が発生したことを推測する対消
滅発生推定部300と、(3)検出器アレイ210、2
20から出力された信号を入力し、電子・陽電子対消滅
が発生した同時計測ライン上の地点を算出する飛行時間
差計測部400と、(4)対消滅発生推定部300から
出力された信号と飛行時間差計測部400から出力され
た信号とを入力し、これらの信号に基づいて電子・陽電
子対消滅の発生分布の画像を作成等するデータ収集処理
部500と、を備える。
【0035】検出器アレイ210は、n個のガンマ線検
出器211 、212 、...、21n がこの順に一次元
状に配列され、それぞれのガンマ線検出器211 、21
2 、...、21n の受光面は測定対象100に対面し
ている。同様に、検出器アレイ220は、n個のガンマ
線検出器221 、222 、...、22n がこの順に一
次元状に配列され、それぞれのガンマ線検出器221
222 、...、22n の受光面は測定対象100に対
面している。検出器アレイ210と220とは、測定対
象110を挟んで対向して配置される。
【0036】検出器アレイ210の検出器位置可変装置
230は、ステッピングモータ231により、検出器ア
レイ210を構成するガンマ線検出器21k (k=1,2,
3,...,n)それぞれの位置を、受光面の中心点間距離を
L’で等間隔に設定する。同様に、検出器アレイ220
の検出器位置可変装置240は、ステッピングモータ2
41により、検出器アレイ220を構成するガンマ線検
出器22k (k=1,2,3,...,n)それぞれの位置を、受光面
の中心点間距離をL’で等間隔に設定する。検出器位置
可変装置230、240は、隣合うガンマ線検出器の受
光面中心点間距離L’が W≦L’≦2W … (1) なる関係を満たす範囲で、それぞれのガンマ線検出器2
k 、22k (k=1,2,3,...,n)を配置する。ここで、W
は、配列方向のガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,
3,...,n)の受光面幅である。このようにすれば、測定感
度のない不感部分が発生しない。
【0037】検出器位置可変装置230、240は、そ
れぞれのガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,
n)を等間隔に配置する。検出器位置可変装置230、2
40によって定められたそれぞれのガンマ線検出器21
k 、22k (k=1,2,3,...,n)の位置を示す検出器位置情
報は、データ収集処理部500に送られ、データ収集処
理部500における演算処理に用いられる。又、データ
収集処理部500により制御されて、それぞれのガンマ
線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)を配置しても
よい。
【0038】ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,
3,...,n)のそれぞれは、シンチレータと光検出器とから
なる。例えば、ガンマ線検出器211 は、シンチレータ
211a と光検出器211 b とからなる。それぞれのシ
ンチレータは、例えばフッ化バリウム(BaF2 )もし
くはフッ化セシウム(CsF)で形成される。それぞれ
の光検出器として例えば、高感度に光子を検出すること
が可能な光電子増倍管が用いられる。1つのガンマ線検
出器において、シンチレータと光検出器との間は例えば
シリコングリスやシリコン系RTVゴムにより光学結合
され、また、シンチレータの光検出器との結合面以外の
面には、例えば、テフロンテープ、硫酸バリウム、酸化
アルミ、酸化チタン等の反射剤が塗布される。
【0039】測定対象100内のRI集積部位110に
おいて電子・陽電子対消滅が発生すると、それに伴って
1対の光子(ガンマ線)が発生し、それぞれの光子は互
いに反対方向に放出される。光子対の一方の光子が検出
器アレイ210内の1つのガンマ線検出器に入射する
と、そのガンマ線検出器はその光子を検出する。光子対
の他方の光子が検出器アレイ220内の1つのガンマ線
検出器に入射すると、そのガンマ線検出器はその光子を
検出する。光子が入射したガンマ線検出器では、そのシ
ンチレータで入射光子のエネルギに応じた量のシンチレ
ーション光が発生し、光検出器でこのシンチレーション
光の光量に応じた波高を有する電気パルス信号が発生
し、この電気パルス信号が出力される。それぞれのガン
マ線検出器から出力された電気パルス信号は、対消滅発
生推定部300と飛行時間差計測部400に入力され
る。
【0040】対消滅発生推定部300は、ガンマ線検出
器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力さ
れた電気パルス信号を入力するディスクリミネータ31
k 、32k (k=1,2,3,...,n)と、ディスクリミネータ3
k 、32k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力された
信号を入力する同時計数回路330とからなる。
【0041】ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,
2,3,...,n)のそれぞれの入力端子は、ガンマ線検出器2
k 、22k (k=1,2,3,...,n)の出力端子に1対1に対
応して接続される。例えば、ガンマ線検出器211 から
出力された電気パルス信号は、ディスクリミネータ31
1 に入力される。
【0042】ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,
2,3,...,n)のそれぞれは、電子・陽電子対消滅に伴って
発生するガンマ線の光子エネルギである511keVの
付近に閾値を設定され、入力された電気パルス信号をこ
の閾値と比較する。これにより、それぞれのガンマ線検
出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)に入射した光子
が、散乱過程を経たものであるか否かを判断し、散乱過
程を経ていない光子のみを真の信号として採用する。こ
れは、散乱された光子を検出しても真の電子・陽電子対
消滅を検出することができないからである。ディスクリ
ミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれ
は、ガンマ線入射を検出したガンマ線検出器の位置情報
を表す受光検出器情報を出力する。
【0043】同時計数回路330は、ディスクリミネー
タ31k (k=1,2,3,...,n)から出力された受光検出器情
報と、ディスクリミネータ32k (k=1,2,3,...,n)から
出力された受光検出器情報とを入力する。検出器アレイ
210内の1つのガンマ線検出器で検出された光子と検
出器アレイ220内の1つのガンマ線検出器で検出され
た光子とが、検出器アレイ210と検出器アレイ220
との間で発生した電子・陽電子対消滅に伴う光子対のそ
れぞれの光子であるか否かを、それぞれの光子検出の時
刻、光子を検出した2つの検出器の間の距離、および光
速を考慮して判断する。その結果を対消滅発生通知情報
として出力する。
【0044】対消滅発生推定部300は、以上の2つの
判断から電子・陽電子対消滅が発生したと推定し、その
旨(対消滅発生通知情報)と全てのディスクリミネータ
31k 、32k (k=1,2,3,...,n)からの出力信号(受光
検出器情報)とをデータ収集処理部500へ出力する。
【0045】飛行時間差計測部400は、ガンマ線検出
器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力さ
れた電気パルス信号を入力し増幅する前段増幅器41
k 、42k (k=1,2,3,...,n)と、前段増幅器41k (k=
1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねた信号を入力す
るコンスタント・フラクション・ディスクリミネータ
(以降、CFDと呼ぶ)430と、前段増幅器42k
(k=1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねた信号を入
力するCFD440と、CFD430から出力された信
号を入力し一定時間だけ遅延させる遅延回路450と、
遅延回路450から出力された信号とCFD440から
出力された信号を入力しその時間差に応じた波高値を有
するパルス信号を出力する時間−波高変換器(Time to
Amplitude Converter ; 以降、TACと呼ぶ)460
と、TAC460から出力されたパルス信号の波高値を
デジタル変換するアナログ・デジタル・コンバータ(以
降、ADCと呼ぶ)470とからなる。
【0046】前段増幅器41k 、42k (k=1,2,3,...,
n)のそれぞれの入力端子は、ガンマ線検出器21k 、2
k (k=1,2,3,...,n)の出力端子に1対1に対応して接
続される。例えば、ガンマ線検出器211 から出力され
た電気パルス信号は、前段増幅器411 に入力される。
前段増幅器41k 、42k (k=1,2,3,...,n)それぞれ
は、入力された電気パルス信号を増幅する。
【0047】CFD430は前段増幅器41k (k=1,2,
3,...,n)から出力された信号を束ねて入力し、入力され
た信号群を1つの高速タイミングに変換し、遅延回路4
50へ出力する。CFD440は前段増幅器42k (k=
1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねて入力し、入力
された信号群を1つの高速タイミングに変換し、TAC
460へ出力する。遅延回路450は、CFD430か
ら出力された信号を入力して、一定時間の遅延を施し、
TAC460へ出力する。
【0048】TAC460は、遅延回路450から出力
された信号とCFD440から出力された信号とを入力
し、双方のタイミング信号の間の時間差に応じた波高値
を有するパルス信号に変換しADC470へ出力する。
ADC470は、TAC460から出力されたパルス信
号の波高値をデジタル変換し、このデジタル信号(飛行
時間差情報)をデータ収集処理部500へ出力する。
【0049】データ収集処理部500は、検出器アレイ
210、220から出力された検出器位置情報と対消滅
発生推定部300から出力された信号と飛行時間差計測
部400から出力された飛行時間差情報とを蓄積し演算
処理するデータ収集処理装置510と、データ収集処理
装置510における演算結果を表示するイメージ表示装
置520、及び、その演算結果を印刷出力するイメージ
印刷装置530とからなる。
【0050】データ収集処理装置510は、対消滅発生
推定部300から出力された対消滅発生通知情報(電子
・陽電子対消滅が発生した旨の情報)を受信すると、検
出器位置可変装置230、340から出力された検出器
位置情報(それぞれのガンマ線検出器の位置)、飛行時
間差計測部400から出力された飛行時間差情報(2光
子を検出した時刻差)、および対消滅発生推定部300
から出力された受光検出器情報(光子対を検出した2つ
のガンマ線検出器の位置の情報)とを入力する。このよ
うにして、データ収集処理装置510は順次、電子・陽
電子対消滅に伴って計測された検出器位置情報、受光検
出器情報および飛行時間差情報を収集し蓄積する。
【0051】データ収集処理装置510は、計測中ある
いは計測後にそれまで蓄積した個々の電子・陽電子対消
滅に関する受光検出器情報および飛行時間差情報を基
に、以下の手順で処理をして電子・陽電子対消滅発生位
置分布を表す画像を構成する。先ず、蓄積された1つの
電子・陽電子対消滅に対応する受光検出器情報および検
出器位置情報に基づいて、光子対を検出した2つのガン
マ線検出器の受光面の中央同士を結んで、電子・陽電子
対消滅の発生位置を通る直線を算出する。次に、それに
対応する飛行時間差情報に基づいて、この直線上の電子
・陽電子対消滅が発生した位置を算出する。蓄積された
全ての受光検出器情報と飛行時間差情報に対して以上の
手順で電子・陽電子対消滅が発生した位置を算出すれ
ば、電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像が得ら
れる。データ収集処理装置510は、この画像をイメー
ジ表示装置520とイメージ印刷装置530へ送る。
【0052】イメージ表示装置520は、データ収集処
理装置510で算出された電子・陽電子対消滅発生位置
分布を表す画像を表示する。イメージ印刷装置530
は、データ収集処理装置510で算出された電子・陽電
子対消滅発生位置分布を表す画像を印刷する。
【0053】次に、検出器アレイの検出器位置可変装置
の構成について説明する。図2は、第1の実施例に係る
検出器アレイの検出器位置可変装置の構成図である。こ
の図では、説明の簡便のため1つの検出器アレイを構成
するガンマ線検出器の個数を4としている。
【0054】検出器固定板601ないし604のそれぞ
れは、ガンマ線検出器の受光面幅Wと同一の幅であり、
ガンマ線検出器が取り付けられる。アーム611ないし
618はパンタグラフ状に形成され、検出器固定板60
1ないし604、および、アーム611ないし618
は、ピン621ないし630でピン止めされている。こ
こで、1つのアームにおけるピン中心点間距離は等し
い。又、ピン631ないし638は、ガイド(図示せ
ず)に拘束され、検出器固定板601ないし604を互
いに平行に維持する。このようにして、検出器固定板6
01ないし604は等間隔L’に設定できる。
【0055】次に、検出器アレイの検出器位置可変装置
の別の構成について説明する。図3は、第1の実施例に
係る検出器アレイの検出器位置可変装置の別の構成図で
ある。この図でも、説明の簡便のため1つの検出器アレ
イを構成するガンマ線検出器の個数を4としている。
【0056】検出器固定板651ないし654のそれぞ
れは、ガンマ線検出器の受光面幅Wと同一の幅であり、
ガンマ線検出器が取り付けられる。アーム661ないし
666はパンタグラフ状に形成され、検出器固定板65
1ないし654、および、アーム661ないし666
は、ピン671ないし681でピン止めされている。こ
こで、1つのアームにおけるピン中心点間距離は等し
い。ピン671と672は、検出器固定板651の中心
部に形成された溝部656に拘束される。同様に、ピン
674と675は検出器固定板652の溝部657に、
ピン677と678は検出器固定板653の溝部658
に、ピン680と681は検出器固定板654の溝部6
59に、それぞれ拘束される。ここで、検出器固定板そ
れぞれの溝部は、その検出器固定板の幅方向(ガンマ線
検出器の並び方向)の中央に、その検出器固定板の長手
方向に直線状に形成されている。又、ピン682ないし
689は、ガイド(図示せず)に拘束され、検出器固定
板651ないし654を互いに平行に維持する。このよ
うにして、検出器固定板651ないし654は等間隔
L’に設定できる。
【0057】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図4は、第2の実施例に係るポジトロンイメージ
ング装置の構成図である。本実施例に係るポジトロンイ
メージング装置は、前述の第1の実施例に対して、検出
器アレイを構成するガンマ線検出器の間隔および検出器
位置可変装置が異なる。
【0058】検出器アレイ210Aはn個のガンマ線検
出器211 ないし21n がこの順に並んで配置され、ガ
ンマ線検出器211 と212 、および、ガンマ線検出器
21n-1 と21n は、それぞれの受光面の中心位置が距
離Lを隔てて配置され、ガンマ線検出器21k と21
k+1 (k=2,3,...,n-2)は、それぞれの受光面の中心位置
が距離L’を隔てて配置されている。検出器アレイ22
0Aはn個のガンマ線検出器221 ないし22n がこの
順に菜欄で配置され、ガンマ線検出器221 と222
および、ガンマ線検出器22n-1 と22n は、それぞれ
の受光面の中心位置が距離Lを隔てて配置され、ガンマ
線検出器22k と22k+1 (k=2,3,...,n-2)は、それぞ
れの受光面の中心位置が距離L’を隔てて配置されてい
る。
【0059】本発明に係る検出器アレイ210Aと22
0Aにおいては、検出器位置可変装置230Aと240
Aは、ステッピングモータ231と241によって、 W≦L≦2W、 L’=2L … (2) 叉は、 L=W、 W≦L’≦2W … (3) なる関係を満たして、それぞれのガンマ線検出器21
k 、22k (k=1,2,3,...,n)を配置する。尚、Wは、配
列方向のガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,
n)の受光面幅である。
【0060】個々のガンマ線検出器は、前述の第1の実
施例と同様に、RI集積部110において発生した電子
・陽電子対消滅に伴って発生した光子対を検出して電気
パルス信号を出力する。以降、対消滅発生推定部30
0、飛行時間差計測部400およびデータ収集処理部5
00における処理は、前述の第1の実施例と同様であ
る。
【0061】次に、検出器アレイの検出器位置可変装置
の構成について説明する。図5は、第2の実施例に係る
検出器アレイの検出器位置可変装置の構成図である。図
5(a)は、 L=2W、 L’=2L … (4) の場合の配置であり、図5(b)は、 L=W、 L’=2L … (5) の場合の配置であり、図5(c)は、 L=W、 L’=L … (6) の場合の配置である。図5(a)と図5(b)は、それ
ぞれ(2)式の両極端の場合であり、図5(b)と図5
(c)は、それぞれ(3)式の両極端の場合である。こ
の図でも、説明の簡便のため1つの検出器アレイを構成
するガンマ線検出器の個数を4としている。
【0062】検出器固定板701ないし704のそれぞ
れは、ガンマ線検出器の受光面幅Wと同一の幅であり、
ガンマ線検出器が取り付けられる。アーム711ないし
716はパンタグラフ状に形成され、検出器固定板70
1ないし704、および、アーム711ないし716
は、ピン721ないし727でピン止めされている。こ
こで、1つのアームにおけるピン中心点間距離は等し
い。ピン722と723は、検出器固定板702に形成
された溝部702Aと702Bにそれぞれ拘束される。
同様に、ピン725と726は、検出器固定板703に
形成された溝部703Aと703Bにそれぞれ拘束され
る。検出器固定板702に形成された溝部702Aと7
02B、および、検出器固定板703に形成された溝部
703Aと703Bは、直線部と円弧部とからなる。直
線部は、それぞれの検出器固定板の幅方向(ガンマ線検
出器の並び方向)の中央に、その検出器固定板の長手方
向に形成されている。例えば、検出器固定板702の溝
部702Aの円弧部は、図5(b)あるいは図5(c)
のように、隣同士の検出器固定板701と702を接し
た時に、ピン721位置を中心とし、ピン721位置と
ピン722位置との間の距離を半径とする円弧である。
又、ピン731ないし738は、ガイド(図示せず)に
拘束され、検出器固定板701ないし704を互いに平
行に維持する。
【0063】図5(a)のように、ピン722、723
それぞれが検出器固定板702の溝部702A、702
Bの最も内側に位置し、ピン725、726それぞれが
検出器固定板703の溝部703A、703Bの最も内
側に位置すると、アーム711ないし716からなるパ
ンタグラフが伸びきった状態となり、検出器固定板70
1ないし704は最も間隔を広げて配置される。この
時、ガンマ線検出器は、(4)式を満たす配置となる。
【0064】図5(b)のように、ピン722、723
それぞれが検出器固定板702の溝部702A、702
Bの直線部の最も外側に位置し、ピン725、726そ
れぞれが検出器固定板703の溝部703A、703B
の直線部の最も外側に位置すると、検出器固定板701
と702とは接し、検出器固定板703と704とは接
し、検出器固定板702と703とは距離2Wを隔てて
配置される。この時、ガンマ線検出器は、(5)式を満
たす配置となる。
【0065】図5(c)のように、ピン722、723
それぞれが検出器固定板702の溝部702A、702
Bの円弧部の最も外側に位置し、ピン725、726そ
れぞれが検出器固定板703の溝部703A、703B
の円弧部の最も外側に位置すると、検出器固定板701
ないし704は、隣同士で接して配置される。この時、
ガンマ線検出器は、(6)式を満たす配置となる。
【0066】このようにして、検出器固定板701ない
し704の間隔は、(2)式および(3)式を満たして
設定できる。
【0067】1つの検出器アレイを構成するガンマ線検
出器の個数が5個以上の場合でも同様に検出器位置可変
装置を構成できる。図6は、第2の実施例に係る検出器
アレイのガンマ線検出器が5個の場合の検出器位置可変
装置の構成図である。図7は、第2の実施例に係る検出
器アレイのガンマ線検出器が6個の場合の検出器位置可
変装置の構成図である。
【0068】1つの検出器アレイを構成するガンマ線検
出器の個数が5個以上の場合には、両端にある検出器固
定板(図6と図7における検出器固定板751と75
6)は、図5の場合と同様であり、両端それぞれから2
つめにある検出器固定板(図6と図7における検出器固
定板752と755)も、図5の場合と同様である。こ
れら以外の検出器固定板(図6と図7における検出器固
定板753と754)は、直線状の溝部753A,75
3B,754A,754Bのみが形成されていて、円弧
部の溝部は形成されていない。このように構成すること
により、(2)式および(3)式を満たして検出器固定
板の配置が設定される。
【0069】次に、検出器アレイの検出器位置可変装置
の駆動機構について説明する。図8は、第2の実施例に
係る検出器アレイの検出器位置可変装置の駆動機構の構
成図である。図8(a)は正面図、図8(b)は側面
図、図8(c)は平面図である。
【0070】前述の図5で説明した検出器位置可変装置
を用い、これを検出器位置可変装置支持板800に取り
付け、更に、この検出器位置可変装置の検出器固定板7
01ないし704にガンマ線検出器211 ないし214
を取り付けたものである。
【0071】検出器位置可変装置支持板800には、6
つのピンガイド用溝801ないし806が形成され、こ
れらピンガイド用溝801ないし806に前述の検出器
位置可変装置が取り付けられる。ピン731と733は
ピンガイド用溝801に、ピン735と737はピンガ
イド用溝802に、ピン721はピンガイド用溝803
に、ピン727はピンガイド用溝804に、ピン732
と734はピンガイド用溝805に、ピン736と73
8はピンガイド用溝806に、それぞれはめ込まれ自由
に移動できる。ピン724は、検出器位置可変装置支持
板800の中央に位置固定される。
【0072】ガンマ線検出器211 ないし214 は、検
出器固定板701ないし704にそれぞれ取り付けられ
る。ガンマ線検出器211 は検出器固定板701にスペ
ーサ811と815とを介して、ガンマ線検出器212
は検出器固定板702にスペーサ812等を介して、ガ
ンマ線検出器213 は検出器固定板703にスペーサ8
13等を介して、ガンマ線検出器214 は検出器固定板
704にスペーサ814等を介して、それぞれ固定され
る。
【0073】検出器位置可変装置支持板800には、検
出器アレイ対支持アーム接続用ネジ穴807ないし81
0が設けられており、これによって、検出器位置可変装
置支持板800、検出器位置可変装置およびこれに取り
付けられたガンマ線検出器211 ないし214 は、ポジ
トロンイメージング装置の検出器アレイ支持用のアーム
に取り付けられる。
【0074】検出器位置可変装置を駆動する為に、検出
器位置可変装置支持板800に対し検出器位置可変装置
が設けられた側とは反対側で、ピンガイド用溝803と
804の上に、レールガイド822が設けられる。
【0075】レール823は、レールガイド822には
め込まれ、レールガイド822に沿って自由に移動でき
る。レール823は、ピニオン構造であり、後述の歯車
821とともにラックピニオン構造を形成する。又、レ
ール823は、その一端のジョイント824でピン72
7と連結される。
【0076】ステッピングモータ820は、検出器位置
可変装置支持板800のレール823が設けられた側に
あって、その回転軸に歯車821が取り付けられてい
る。この歯車821の回転により、前述のレール823
がレールガイド822に沿って移動する。
【0077】従って、例えば、ステッピングモータ82
0がデータ収集処理装置510から制御されて回転する
と、レール823はレールガイド822に沿って直線移
動する。これに伴ってピン727も移動するので、検出
器固定板701ないし704、および、これらに取り付
けられたガンマ線検出器211 ないし214 も移動す
る。この時の、検出器固定板701ないし704、およ
び、これらに取り付けられたガンマ線検出器211 ない
し214 の移動の様子は、前述の図5で説明したとおり
である。尚、データ収集処理装置510は、ステッピン
グモータ820に与える制御信号から、ガンマ線検出器
211 ないし214 それぞれの位置を知ることができ
る。尚、前述の第1の実施例における検出器位置可変装
置も同様である。
【0078】次に、本実施例に係るポジトロンイメージ
ング装置を用いた場合における測定感度と視野領域につ
いて説明する。図9は、第2の実施例に係る検出器アレ
イの配置図である。図9(a)では、LとL’とは、 W<L<2W、 L<L’≠2L … (7) なる関係にあり、これは(2)式を満たさない。図9
(b)では、LとL’とは、 W<L<2W、 L’=2L … (8) なる関係にあり、これは(2)式を満たす。
【0079】説明を簡便にするため、検出器アレイ21
0A、220Aそれぞれは4個のガンマ線検出器からな
るものとして説明する。
【0080】検出器アレイ210Aは4個のガンマ線検
出器211 ないし214 からなり、検出器アレイ220
Aは4個のガンマ線検出器221 ないし224 からなる
ものとする。又、ガンマ線検出器211 と221 、ガン
マ線検出器212 と222 、ガンマ線検出器213 と2
3 、ガンマ線検出器214 と224 は互いに受光面が
対面しているものとする。
【0081】ガンマ線検出器211 と212 、ガンマ線
検出器213 と214 、ガンマ線検出器221 と22
2 、ガンマ線検出器223 と224 は、それぞれの受光
面の中心点が距離Lだけ隔てて配されるものとする。ガ
ンマ線検出器212 と213 、ガンマ線検出器222
223 は、それぞれの受光面の中心点が距離L’だけ隔
てて配されるものとする。配列方向のガンマ線検出器の
受光面の幅をWとする。
【0082】検出器アレイ210Aの内の1つのガンマ
線検出器と検出器アレイ220Aの内の1つのガンマ線
検出器それぞれ受光面の中心を結ぶ直線は、同時計数ラ
インを表す。同時計数ラインは、これら2つのガンマ線
検出器で光子対を同時計側することが可能な領域の中央
位置(サンプリング位置)を表す。検出器アレイ210
Aと検出器アレイ220Aとの間の中心線Cを一点鎖線
で表す。
【0083】図9(a)の場合における同時計数ライン
を、従来例の検出器アレイにおける等間隔にガンマ線検
出器を配置した場合(図14)と比べる。ガンマ線検出
器211 と223 との間の同時計数ライン、ガンマ線検
出器212 と222 との間の同時計数ライン、および、
ガンマ線検出器213 と221 との間の同時計数ライン
の3本が、従来例においては中心線C上で1点で交わる
が、図9(a)では2点に分離される。同様に、ガンマ
線検出器212 と224 との間の同時計数ライン、ガン
マ線検出器213 と223 との間の同時計数ライン、お
よび、ガンマ線検出器214 と222 との間の同時計数
ラインの3本が、従来例においては中心線C上で1点で
交わるが、図9(a)では2点に分離される(図9中に
おいて、符号Dで指示した箇所)。従って、中心線C付
近の検出感度分布は、従来例に比べて均一であることが
期待できる。
【0084】図9(b)の場合には、検出器アレイ21
0Aと検出器アレイ220Aとの間の中心線C上におけ
る同時計数ラインの交点は等間隔となり、一層の検出感
度分布の均一化が期待できる。検出器210A、220
Aの視野領域の大きさについて従来例の場合と比較する
と、従来例の検出器アレイにおける等間隔にガンマ線検
出器を配置した場合(図14)の視野領域の幅F’は、 F’=3L+W … (9) であり、一方、図9(b)の場合の検出器アレイの視野
領域の幅Fは、 F =4L+W … (10) となり、本発明における視野領域は、従来例における視
野領域に比べてLだけ大きい。
【0085】一般に検出器アレイがn個のガンマ線検出
器からなる場合においても、従来例のガンマ線検出器が
等間隔に配置されている場合の視野領域の幅F’は、 F’= L(n-1)+W … (11) であるのに対し、本発明に係るガンマ線検出器の配置で
は視野領域の幅Fは、 F = 2L(n-2)+W … (12) である。即ち、従来例に対する本発明の視野領域の拡大
割合は、 F/F’= (2L(n-2)+W)/(L(n-1)+W) … (13) であり、拡大されている。
【0086】次に、検出感度分布のをシミュレーション
計算結果を示す。図10は、第2の実施例に係る検出器
アレイの検出感度分布の説明図である。
【0087】シミュレーション計算に際して、検出器ア
レイ210Aは4個のガンマ線検出器211 ないし21
4 からなり、検出器アレイ220Aは4個のガンマ線検
出器221 ないし224 からなるものとし、これらの配
置関係を、 L =35mm … (14a) L’=70mm … (14b) W =20mm … (14c) とした。これらの値は、(8)式を満たすものである。
更に、検出器アレイ210Aと検出器アレイ220Aそ
れぞれの受光面の間隔を400mmとした。視野領域中
央付近の検出感度分布は、従来例の検出器アレイにおけ
る等間隔配列の場合の検出感度分布(図16)と比べ
て、検出感度の凹凸が滑らかなっていることが認められ
る。また視野領域も拡大されていることも認められる。
【0088】次に、7個のガンマ線検出器の配置につい
て説明する。図11は、第2の実施例に係るガンマ線検
出器の配置図である。
【0089】検出器アレイ210Aは、7個のガンマ線
検出器211 ないし217 からなり、検出器アレイ22
0Aは、7個のガンマ線検出器221 ないし227 から
なる。ガンマ線検出器211 と212 、ガンマ線検出器
216 と217 、ガンマ線検出器221 と222 、ガン
マ線検出器226 と227 は、それぞれの受光面の中心
点が距離Lだけ隔てて配される。ガンマ線検出器21k
と21k+1 、ガンマ線検出器22k と22k+1 (k=2,3,
4,5)は、それぞれの受光面の中心点が距離L’だけ隔て
て配される。49(=7×7)本の同時計数ラインも示
す。
【0090】この場合も従来例に比べると、中心線C上
において同時計数ラインの重なりが解け、従って、検出
感度分布の均一性が得られる。
【0091】次に、隣合うガンマ線検出器を互いに接し
て配置した場合の検出感度分布のシミュレーション計算
結果を示す。図12は、第2の実施例に係る検出器アレ
イの検出感度分布の説明図である。
【0092】シミュレーション計算に際して、検出器ア
レイ210Aは、4個のガンマ線検出器211 ないし2
4 からなり、これらのガンマ線検出器は、隣同士で接
して配置され、同様に、検出器アレイ220Aは、4個
のガンマ線検出器221 ないし224 からなり、これら
のガンマ線検出器は、隣同士で接して配置されるものと
した。
【0093】検出器アレイ210Aと検出器アレイ22
0Aそれぞれの受光面の間隔を400mmとし、 L=L’=W=20mm …(15) なる条件の下に、検出器アレイ210A、220Aの検
出感度分布についてシミュレーション計算した結果を示
す。尚、この条件は(6)式を満たすものである。
【0094】この図と図10とを比べると、検出器アレ
イ210A、220Aそれぞれにおいて隣同士のガンマ
線検出器の間隔を狭めて配置した方が、視野領域は狭く
なるものの、検出感度は高くなり検出感度分布はなめら
かになることが認められる。このように、電子・陽電子
対消滅発生位置分布は、ガンマ線検出器21k および2
k (k=1,2,3,4)の間隔を最も狭めた時に、最も高感度
に計測することができる。
【0095】以上のように、検出器アレイ210A、2
20Aそれぞれにおいてガンマ線検出器を任意位置に配
置可能とし、又、データ収集処理部500においてそれ
ぞれのガンマ線検出器の検出器位置情報をも考慮して電
子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を構成するこ
ととして、段階的にガンマ線検出器の間隔を狭めて測定
することにより、RI集積部位110の位置を迅速に検
出することができ、且つ、RI集積部位110付近にお
ける電子・陽電子対消滅発生位置分布を高感度に計測す
ることができる。
【0096】例えば、本実施例に係るポジトロンイメー
ジング装置は、以下のように使用される。先ず、データ
収集処理装置510からの指示によりステッピングモー
タ820を回転させ、ピン727を検出器位置可変装置
支持板800の中央から最も遠い位置に移動させ、ガン
マ線検出器211 ないし224 の間隔を最大に広げる。
これにより視野領域を広げて、測定対象100の広い測
定領域を計測し、測定対象100中のRI集積部110
の大凡の位置を求める。次に、再び、データ収集処理装
置510からの指示によりステッピングモータ820を
回転させ、ピン727を検出器位置可変装置支持板80
0の中央方向へやや移動させ、ガンマ線検出器211
いし224 の間隔をやや狭める。これにより視野領域を
狭め検出感度を高めて、前の計測により判明した特定の
RI集積部位110付近を計測する。更に、データ収集
処理装置510からの指示によりステッピングモータ8
20を回転させ、次第にガンマ線検出器211 ないし2
4 の間隔を狭めることにより、更に視野領域を狭め検
出感度を高めて計測してもよい。
【0097】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、検出器アレ
イの一方の端にあるガンマ線検出器とその隣のガンマ線
検出器との間の間隔と、他方の端にあるガンマ線検出器
とその隣のガンマ線検出器との間の間隔とが異なっても
よい。ガンマ線検出器が等間隔に配置されなくてもよ
い。一方の検出器アレイを構成するガンマ線検出器の配
置間隔と、他方の検出器アレイを構成するガンマ線検出
器の配置間隔とが異なってもよい。一方の検出器アレイ
を構成するガンマ線検出器の個数と、他方の検出器アレ
イを構成するガンマ線検出器の個数とが異なってもよ
い。1対の検出器アレイの一方の検出器アレイは、ガン
マ線検出器が固定配置されていてもよい。
【0098】又、検出器位置可変手段がガンマ線検出器
それぞれの位置を設定してその位置情報を出力し、デー
タ収集処理装置はその位置情報を入力してこれに基づい
て電子・陽電子対消滅の発生位置を算出してもよい。
【0099】又、検出器位置可変装置の駆動機構は、上
述のラックピニオン構造に限られるものではなく、ウォ
ームホィール構造やボールネジ構造であってもよい。
【0100】尚、本発明は、ガンマ線検出器を一次元状
に配置した1対の検出器アレイを、測定対象を挟んで対
向させたタイプのTOFポジトロンイメージング装置に
係るものであるが、ガンマ線検出器がリング状に配置さ
れているポジトロンCTにおいても、ガンマ線検出器の
配置を可変設定できる構造とすれば、本発明と同様の効
果を得る。
【0101】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明によ
れば、測定対象を挟んで対向して配される2つの検出器
アレイそれぞれを構成するガンマ線検出器の位置を設定
する検出器位置可変手段を設けたので、それぞれのガン
マ線検出器の間隔を広くとることで、測定対象における
電子・陽電子対消滅発生位置を広い測定視野で検出する
ことができ、又、それぞれのガンマ線検出器の間隔を狭
くとることで、電子・陽電子対消滅発生分布を高い測定
感度で測定することができる。即ち、ガンマ線検出器の
個数を増やすことなく、十分な測定視野と測定感度とで
測定することができる。
【0102】さらに、検出器位置可変手段が、配列方向
のガンマ線検出器の受光面幅W、検出器アレイのそれぞ
れの端にあるガンマ線検出器とその隣のガンマ線検出器
との間の受光面中心点間距離L、および、検出器アレイ
の両端にあるガンマ線検出器を除く隣同士の2つのガン
マ線検出器の間の受光面中心点間距離L’について、 W≦L≦2W、且つ、L’=2L または L=W、且つ、W≦L’≦2W なる条件を満して、ガンマ線検出器の配置を設定する場
合には、測定対象における電子・陽電子対消滅発生分布
の測定を、従来例に比べて均一な測定感度で且つ更に広
い測定視野で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るポジトロンイメージング装
置の構成図である。
【図2】第1の実施例に係る検出器アレイの検出器位置
可変装置の構成図である。
【図3】第1の実施例に係る検出器アレイの検出器位置
可変装置の別の構成図である。
【図4】第2の実施例に係るポジトロンイメージング装
置の構成図である。
【図5】第2の実施例に係る検出器アレイの検出器位置
可変装置の構成図である。
【図6】第2の実施例に係る検出器アレイのガンマ線検
出器が5個の場合の検出器位置可変装置の構成図であ
る。
【図7】第2の実施例に係る検出器アレイのガンマ線検
出器が6個の場合の検出器位置可変装置の構成図であ
る。
【図8】第2の実施例に係る検出器アレイの検出器位置
可変装置の駆動機構の構成図である。
【図9】第2の実施例に係る検出器アレイの配置図であ
る。
【図10】第2の実施例に係る検出器アレイの検出感度
分布の説明図である。
【図11】第2の実施例に係るガンマ線検出器の配置図
である。
【図12】第2の実施例に係る検出器アレイの検出感度
分布の説明図である。
【図13】TOFポジトロンプローブ装置の構成図であ
る。
【図14】従来の検出器アレイの配置図である。
【図15】互いに対面する1対のガンマ線検出器の検出
感度分布の説明図である。
【図16】従来の検出器アレイの検出感度分布の説明図
である。
【図17】検出器アレイの視野領域の説明図である。
【図18】ガンマ線検出器の受光面の向きに対する視野
領域の説明図である。
【符号の説明】
100…測定対象、110…RI集積部位、210,2
10A,220,220A…検出器アレイ、211 ,2
2 ,....,221 ,222 ,....…ガンマ線検出器、
230,230A,240,240A…検出器位置可変
装置、231、241…ステッピングモータ、300…
対消滅発生推定部、311 ,312 ,....,321 ,3
2 ,....…ディスクリミネータ、330…同時計数回
路、400…飛行時間差計測部、411 ,41
2 ,....,421 ,422 ,....…前段増幅器、43
0,440…コンスタント・フラクション・ディスクリ
ミネータ(CFD)、450…遅延回路、460…時間
−波高変換器(TAC)、470…アナログ・デジタル
・コンバータ(ADC)、500…データ収集処理部、
510…データ収集処理装置、520…イメージ表示装
置、530…イメージ印刷装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に配列された第1の数のガンマ線
    検出器からなり、測定対象における電子・陽電子対消滅
    に伴って発生する光子対の第1の光子が入射すると前記
    第1の光子を検出する第1の検出器アレイと、 前記測定対象を挟んで前記第1の検出器アレイと対向し
    て配され、前記一方向に配列された第2の数の前記ガン
    マ線検出器からなり、前記光子対の第2の光子が入射す
    ると前記第2の光子を検出する第2の検出器アレイと、 前記第1の検出器アレイから出力された信号と前記第2
    の検出器アレイから出力された信号とを入力して、電子
    ・陽電子対消滅の発生位置を算出する信号処理手段と、 を備えるポジトロンイメージング装置であって、 前記第1の検出器アレイは、前記第1の数のガンマ線検
    出器ガンマ線検出器それぞれの位置を設定する第1の検
    出器位置可変手段を更に備え、 前記信号処理手段は、前記第1の数のガンマ線検出器お
    よび前記第2の数のガンマ線検出器それぞれの位置の情
    報に基づいて電子・陽電子対消滅の発生位置を算出す
    る、 ことを特徴とするポジトロンイメージング装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の検出器アレイは、前記第2の
    数のガンマ線検出器ガンマ線検出器それぞれの位置を設
    定する第2の検出器位置可変手段を更に備える、ことを
    特徴とする請求項1記載のポジトロンイメージング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の検出器位置可変手段は、前記
    第1の検出器アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検
    出器の受光面中心点間距離を、前記ガンマ線検出器の前
    記一方向に関する受光面幅以上かつ前記受光面幅の2倍
    以下の等しい距離に維持して、前記第1の数のガンマ線
    検出器それぞれの位置を設定する、ことを特徴とする請
    求項1記載のポジトロンイメージング装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の検出器位置可変手段は、前記
    第2の検出器アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検
    出器の受光面中心点間距離を、前記ガンマ線検出器の前
    記一方向に関する受光面幅以上かつ前記受光面幅の2倍
    以下の等しい距離に維持して、前記第2の数のガンマ線
    検出器それぞれの位置を設定する、ことを特徴とする請
    求項2記載のポジトロンイメージング装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の検出器位置可変手段は、前記
    ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面幅をWと
    し、前記第1の検出器アレイの第1の端にある第1のガ
    ンマ線検出器と前記第1のガンマ線検出器の隣のガンマ
    線検出器との受光面中心点間距離と、前記第1の検出器
    アレイの第2の端にある第2のガンマ線検出器と前記第
    2のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器との受光面中
    心点間距離とをL1 とし、前記第1のガンマ線検出器お
    よび前記第2のガンマ線検出器を除く前記第1の検出器
    アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面
    中心点間距離をL1'としたときに、 W≦L1 ≦2W、且つ、L1'=2L1 又は、 L1 =W、且つ、W≦L1'≦2W なる関係を満たして前記第1の数のガンマ線検出器それ
    ぞれの位置を設定する、ことを特徴とする請求項1記載
    のポジトロンイメージング装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の検出器位置可変手段は、前記
    ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面幅をWと
    し、前記第2の検出器アレイの第1の端にある第3のガ
    ンマ線検出器と前記第3のガンマ線検出器の隣のガンマ
    線検出器との受光面中心点間距離と、前記第2の検出器
    アレイの第2の端にある第4のガンマ線検出器と前記第
    4のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器との受光面中
    心点間距離とをL2 とし、前記第3のガンマ線検出器お
    よび前記第4のガンマ線検出器を除く前記第2の検出器
    アレイの任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面
    中心点間距離をL2'としたときに、 W≦L2 ≦2W、且つ、L2'=2L2 又は、 L2 =W、且つ、W≦L2'≦2W なる関係を満たして前記第2の数のガンマ線検出器それ
    ぞれの位置を設定する、ことを特徴とする請求項2記載
    のポジトロンイメージング装置。
  7. 【請求項7】 前記信号処理手段は、前記第1の数のガ
    ンマ線検出器それぞれの位置を指示する第1の検出器位
    置信号を出力し、 前記第1の検出器位置可変手段は、前記第1の検出器位
    置信号を入力し、前記第1の検出器位置信号に基づいて
    前記第1のガンマ線検出器それぞれの位置を設定する、 ことを特徴とする請求項1記載のポジトロンイメージン
    グ装置。
  8. 【請求項8】 前記信号処理手段は、前記第1の数のガ
    ンマ線検出器それぞれの位置を指示する第1の検出器位
    置信号と、前記第2の数のガンマ線検出器それぞれの位
    置を指示する第2の検出器位置信号とを出力し、 前記第1の検出器位置可変手段は、前記第1の検出器位
    置信号を入力し、前記第1の検出器位置信号に基づいて
    前記第1のガンマ線検出器それぞれの位置を設定し、 前記第2の検出器位置可変手段は、前記第2の検出器位
    置信号を入力し、前記第2の検出器位置信号に基づいて
    前記第2のガンマ線検出器それぞれの位置を設定する、 ことを特徴とする請求項2記載のポジトロンイメージン
    グ装置。
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