JP3545103B2 - ポジトロンイメージング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の内部物質分布を計測するポジトロンイメージング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体や動物の体などの測定対象にポジトロンを放出する放射性同位元素(RI)で標識された物質をトレーサとして投入し、放射性同位元素から放出される陽電子と通常物質中の電子との対消滅により生成される一対の光子(ガンマ線)を計測し、測定対象の内部物質分布やその経時変化を測定するポジトロンイメージング装置が注目されている。この場合の電子・陽電子対消滅に伴って発生する光子のエネルギは、陽電子あるいは電子の質量エネルギ(5llkeV)とほぼ同一である。また、この2つの光子は互いに反対方向に放出される。以上のような特徴的な光子対を計測し、測定対象内の各点近傍での電子・陽電子対消滅の頻度を求めることによって、標識物質の測定対象内分布を測定する。光子対の個々の光子の測定は、そのエネルギと現状の測定手段を鑑みて、この光子をガンマ線検出器のシンチレータ内でシンチレーション光に変換し、このシンチレーション光を光検出器により検出する測定系が一般的である。
【0003】
ポジトロンイメージング装置としていくつかのタイプのものが提案されているが、その中でも簡易型のポジトロンイメージング装置としてポジトロンプローブ装置(以降、TOFポジトロンプローブ装置と呼ぶ)が報告されている(例えば、USP4712561、USP4772791、特開平6−347550、 M. Yamamoto, et al. : IEEE Transactions on Nuclear Science, Vol.36, No.1,
1989, pp.998−1002)。
【0004】
図7は、TOFポジトロンプローブ型のポジトロンイメージング装置の構成図である。図8は、従来の検出器アレイの配置図である。尚、図8では、それぞれの検出器アレイは4個のガンマ線検出器を備えるものとして説明する。
【0005】
図7(a)は、測定対象が人体の脳である場合の装置構成であり、検出器アレイ210と検出器アレイ220は人体頭部を挟んで互いに受光面を対向して配される。図7(b)は、測定対象が人体の心臓である場合の装置構成であり、検出器アレイ210と検出器アレイ220は人体胸部を挟んで互いに受光面を対向して配される。図7(c)は、測定対象が人体の全身である場合の装置構成であり、互いに受光面を対向して配された2つの検出器アレイ210、220を移動してスキャン計測する。何れの場合においても、TOFポジトロンプローブ装置の検出器アレイ210と検出器アレイ220は、測定対象100を挟んで互いに受光面を対向して配置され、測定対象100内にあるRI集積部位110における電子・陽電子対消滅に伴って発生し互いに反対方向に放出された光子が入射するとその光子を検出する。
【0006】
検出器アレイ210においてはガンマ線検出器211 ないし214 が受光面中心点間距離Lで一列に等間隔で固定配置され、検出器アレイ220においてはガンマ線検出器221 ないし224 が受光面中心点間距離Lで一列に等間隔で固定配置される。1つのガンマ線検出器、例えば、ガンマ線検出器211 にガンマ線が入射すると、シンチレータ211 a でシンチレーション光を発生させ、光検出器211 b でそのシンチレーション光を検出することによって、ガンマ線入射を検出する。
【0007】
電子・陽電子対消滅により生じた光子対の内の一方の光子は検出器アレイ210の内の1つのガンマ線検出器により検出される。他方の光子はもう一方の検出器アレイ220の内の1つのガンマ線検出器により検出される。これら2つのガンマ線検出器で検出された光子検出時刻の差を測定して得られる光子の飛行時間差を利用して、これら2つのガンマ線検出器の間を結ぶ直線上の電子・陽電子対消滅位置を推定する。光子対を検出する毎に推定した電子・陽電子対消滅の発生位置を多数求め演算処理を行って測定対象内の物質分布を測定する。従って、他のタイプのポジトロンイメージング装置では必要であった画像再構成演算処理は必要ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のTOFポジトロンプローブ装置においては、以下のような問題点があった。
【0009】
電子・陽電子対消滅により生じた光子対は、検出器アレイ210内の1つのガンマ線検出器と、測定対象100を挟んで対向して配されている検出器アレイ220内の1つのガンマ線検出器との組み合わせで検出される。これら2つのガンマ線検出器それぞれの受光面中心を結ぶ線を同時計数ラインと呼ぶ。同時計数ラインは、これら2つのガンマ線検出器で光子対を同時計側することが可能な領域の中央位置(サンプリング位置)を表している。例えば、図8に示したように、検出器アレイ210、220それぞれが4個のガンマ線検出器を有する場合には、16(=4×4)本の同時計数ラインが存在する。等間隔でガンマ線検出器を配列した検出器アレイ210、220では、検出器アレイ210と検出器アレイ220との間の中心線C上で同時計数ラインが重なり合う。この中心線C上では、サンプリングピッチが検出器アレイ210、220それぞれのガンマ線検出器の受光面中心点間距離の半分であり、検出器アレイ210、220の視野領域(検出感度を有する領域)内で最もサンプリング密度が粗い。
【0010】
又、受光面が互いに対面する1対のガンマ線検出器の視野領域では一律に平坦な検出感度を持つのでない。図9は、互いに対面する1対のガンマ線検出器の検出感度分布の説明図である。この図に示すように、受光面が互いに対面する1対のガンマ線検出器211 、221 の視野領域では一律に平坦な検出感度を持つのでない。ガンマ線検出器211 とガンマ線検出器221 との間の中央では中心で最大検出感度を有する三角形状の検出感度分布となり、ガンマ線検出器211 あるいはガンマ線検出器221 に近い領域においては台形状の検出感度分布となる。
【0011】
そこで、対面する2つの検出器アレイ210と検出器アレイ220との間の視野領域における検出感度分布をシミュレーション計算した。図10は、従来の検出器アレイの検出感度分布の説明図である。ガンマ線検出器211 ないし214 、および、ガンマ線検出器221 ないし224 それぞれの配列方向の受光面の幅を20mmとし、シンチレータを長さ25mmのフッ化バリウム(BaF2 )とし、それぞれ4個のガンマ線検出器を35mmピッチで配列して検出器アレイ210、220とし、検出器アレイ210と検出器アレイ220とを400mm離して対面させた場合の検出感度分布のシミュレーション計算を行なった。視野領域中央の検出感度分布は、視野領域内で最も検出感度の不均一性が大きいことがわかる。即ち、従来の検出器アレイにおいては、ガンマ線検出器が等間隔で配置されるので、検出器アレイ210、220の視野領域中央において検出感度の不均一性が大きいという問題点があった。
【0012】
又、検出器アレイ方向(同時計数ラインを横切る方向)の視野領域はガンマ線検出器の受光面中心点間距離で決まり、この受光面中心点間距離を広げるにしたがって視野領域も拡大するが、ガンマ線検出器の受光面中心点間距離を大きくし過ぎると不感部分が生ずる。図11は、検出器アレイの視野領域の説明図である。
【0013】
光子対が発生しても対として検出され得ない不感部分を有しない範囲で得られる検出器アレイの最大視野領域の大きさは、検出器アレイを構成するガンマ線検出器の受光面中心点間距離と受光面幅に依存する。ガンマ線検出器の受光面中心点間距離をLとし、配列方向のガンマ線検出器の受光面の幅をWとすると、L>2Wの場合には、光子対が検出され得る有感部分A(図中の斜線部)に挟まれて不感部分Bが生じる(図11(a))。L≦2Wの場合には不感部分が生じない(図11(b))。等間隔でn個のガンマ線検出器を配列した検出器アレイにおいて、不感部分を有しないで得られる最大視野領域の大きさは、ガンマ線検出器の受光面中心点間距離Lがガンマ線検出器の受光面の幅Wの2倍である(L=2W)時である。即ち、従来の検出器アレイにおいては、ガンマ線検出器が等間隔で配置されるので、検出器アレイの視野領域の大きさFは狭く、F=(2n−1)Wに限られるという問題点もあった。
【0014】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、視野領域内の検出感度分布の均一性を向上でき、且つ、視野領域を従来よりも広くとることができるポジトロンイメージング装置(TOFポジトロンプローブ装置)を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るポジトロンイメージング装置は、(1)一方向に配列された第1の数のガンマ線検出器からなり、測定対象における電子・陽電子対消滅に伴って発生する光子対の第1の光子が入射すると前記第1の光子を検出する第1の検出器アレイと、(2)前記測定対象を挟んで前記第1の検出器アレイと対向して配され、前記一方向に配列された第2の数のガンマ線検出器からなり、前記光子対の第2の光子が入射すると前記第2の光子を検出する第2の検出器アレイと、 (3)前記第1の検出器アレイから出力された信号と前記第2の検出器アレイから出力された信号とを入力して、前記電子・陽電子対消滅の発生位置を算出する信号処理手段とを備え、▲1▼前記第1の検出器アレイの第1の端にある第1のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第1のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第1の距離を隔てて配され、▲2▼前記第1の検出器アレイの第2の端にある第2のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第2のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第2の距離を隔てて配され、▲3▼前記第2の検出器アレイの第1の端にある第3のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第3のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第3の距離を隔てて配され、▲4▼前記第2の検出器アレイの第2の端にある第4のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第4のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第4の距離を隔てて配され、▲5▼前記第1ないし前記第4のガンマ線検出器を除く任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中心点間距離は、前記第1ないし前記第4の距離のうちの最大距離以上であり、且つ、前記第1ないし前記第4の距離のうちの最小距離の2倍以下であることを特徴とする。
【0016】
本発明は以上のように構成されるので以下のように作用する。
【0017】
測定対象において電子・陽電子対消滅が発生すると光子対が発生し、光子対の2つの光子は互いに反対方向に放出される。一方向に配列された第1の数のガンマ線検出器からなる第1の検出器アレイと、第1の検出器アレイと同方向に配列された第2の数のガンマ線検出器からなる第2の検出器アレイは測定対象を挟んで対向して配置され、第1の検出器アレイは光子対の第1の光子が入射するとその光子を検出し、第2の検出器アレイは光子対の第2の光子が入射するとその光子を検出する。信号処理手段は、第1の検出器アレイから出力された信号と第2の検出器アレイから出力された信号とを入力して、電子・陽電子対消滅の発生位置を算出する。
【0018】
この測定に際して、ガンマ線検出器は以下のように配置される。第1の検出器アレイの第1の端にあるガンマ線検出器とその隣にあるガンマ線検出器との受光面中心点間距離L1、第1の検出器アレイの第2の端にあるガンマ線検出器とその隣にあるガンマ線検出器との受光面中心点間距離L2、第2の検出器アレイの第1の端にあるガンマ線検出器とその隣にあるガンマ線検出器との受光面中心点間距離L3、および、第2の検出器アレイの第2の端にあるガンマ線検出器とその隣にあるガンマ線検出器との受光面中心点間距離L4は、ガンマ線検出器の配列方向に関する受光面の幅の2倍以下である。又、第1の検出器アレイのそれぞれ端にあるガンマ線検出器以外のガンマ線検出器、及び、第2の検出器アレイのそれぞれ端にあるガンマ線検出器以外のガンマ線検出器の内、任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中心点間距離Lは、Lmax<L≦2Lminなる条件式を満たす。但し、LmaxはL1ないしL4の最大値であり、LminはL1ないしL4の最小値である。以上の条件を満たして第1および第2の検出器アレイを構成するガンマ線検出器それぞれが配置されることにより、電子・陽電子対消滅の発生が広視野で測定され、不感部分を有しないとともに、測定感度分布の均一性が改善される。
【0019】
又、本発明に係るポジトロンイメージング装置は、前記第1ないし前記第4の距離は全て等しくてもよいし、前記第1ないし前記第4のガンマ線検出器を除く任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中心点間距離は全て等しくてもよいし、前記第1の数と前記第2の数とは同数であってもよい。これらの場合には、上述と同様の作用が得られるだけでなく、検出器アレイの設計・製作が容易となり、信号処理手段における信号処理も容易になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るポジトロンイメージング装置の構成図である。
【0022】
検出器アレイ210は、n個のガンマ線検出器211 、212 、...、21n がこの順に一次元状に配列され、それぞれのガンマ線検出器211 、212 、...、21n の受光面は測定対象100に対面している。同様に、検出器アレイ220は、n個のガンマ線検出器221 、222 、...、22n がこの順に一次元状に配列され、それぞれのガンマ線検出器221 、222 、...、22n の受光面は測定対象100に対面している。検出器アレイ210と220とは、測定対象110を挟んで対向して配置される。
【0023】
検出器アレイ210において、ガンマ線検出器211 と212 、および、ガンマ線検出器21n−1 と21n は、それぞれの受光面の中心位置が距離Lを隔てて配置され、ガンマ線検出器21k と21k+1 (k=2,3,...,n−2)は、それぞれの受光面の中心位置が距離L’を隔てて配置されている。検出器アレイ220において、ガンマ線検出器221 と222 、および、ガンマ線検出器22n−1 と22n は、それぞれの受光面の中心位置が距離Lを隔てて配置され、ガンマ線検出器22k と22k+1 (k=2,3,...,n−2)は、それぞれの受光面の中心位置が距離L’を隔てて配置されている。又、配列方向のガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)の受光面の幅をWとする。本発明に係る検出器アレイ210と220においては、
L≦2W、 L<L’≦2L … (1)
なる関係を満たして、それぞれのガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)が配置される。
【0024】
ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれは、シンチレータと光検出器とからなる。例えば、ガンマ線検出器211 は、シンチレータ211 a と光検出器211 b とからなる。それぞれのシンチレータは、例えばフッ化バリウム(BaF2 )もしくはフッ化セシウム(CsF)で形成される。それぞれの光検出器として例えば、高感度に光子を検出することが可能な光電子増倍管が用いられる。1つのガンマ線検出器において、シンチレータと光検出器との間は例えばシリコングリスやシリコン系RTVゴムにより光学結合され、また、シンチレータの光検出器との結合面以外の面には、例えば、テフロンテープ、硫酸バリウム、酸化アルミ、酸化チタン等の反射剤が塗布される。
【0025】
測定対象100内のRI集積部位110において電子・陽電子対消滅が発生すると、それに伴って1対の光子(ガンマ線)が発生し、それぞれの光子は互いに反対方向に放出される。光子対の一方の光子が検出器アレイ210内の1つのガンマ線検出器に入射すると、そのガンマ線検出器はその光子を検出する。光子対の他方の光子が検出器アレイ220内の1つのガンマ線検出器に入射すると、そのガンマ線検出器はその光子を検出する。光子が入射したガンマ線検出器では、そのシンチレータで入射光子のエネルギに応じた量のシンチレーション光が発生し、光検出器でこのシンチレーション光の光量に応じた波高を有する電気パルス信号が発生し、この電気パルス信号が出力される。それぞれのガンマ線検出器から出力された電気パルス信号は、対消滅発生推定部300と飛行時間差計測部400に入力される。
【0026】
対消滅発生推定部300は、ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力された電気パルス信号を入力するディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)と、ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力された信号を入力する同時計数回路330とからなる。
【0027】
ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれの入力端子は、ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)の出力端子に1対1に対応して接続される。例えば、ガンマ線検出器211 から出力された電気パルス信号は、ディスクリミネータ311 に入力される。
【0028】
ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれは、電子・陽電子対消滅に伴って発生するガンマ線の光子エネルギである511keVの付近に閾値を設定され、入力された電気パルス信号をこの閾値と比較する。これにより、それぞれのガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)に入射した光子が、散乱過程を経たものであるか否かを判断し、散乱過程を経ていない光子のみを真の信号として採用する。これは、散乱された光子を検出しても真の電子・陽電子対消滅を検出することができないからである。ディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれは、ガンマ線入射を検出したガンマ検出器の位置情報を表す受光検出器情報を出力する。
【0029】
同時計数回路330は、ディスクリミネータ31k (k=1,2,3,...,n)から出力された受光検出器情報と、ディスクリミネータ32k (k=1,2,3,...,n)から出力された受光検出器情報とを入力する。検出器アレイ210内の1つのガンマ線検出器で検出された光子と検出器アレイ220内の1つのガンマ線検出器で検出された光子とが、検出器アレイ210と検出器アレイ220との間で発生した電子・陽電子対消滅に伴う光子対のそれぞれの光子であるか否かを、それぞれの光子検出の時刻、光子を検出した2つの検出器の間の距離、および光速を考慮して判断する。その結果を対消滅発生通知情報として出力する。
【0030】
対消滅発生推定部300は、以上の2つの判断から電子・陽電子対消滅が発生したと推定し、その旨(対消滅発生通知情報)と全てのディスクリミネータ31k 、32k (k=1,2,3,...,n)からの出力信号(受光検出器情報)とをデータ収集処理部500へ出力する。
【0031】
飛行時間差計測部400は、ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)それぞれから出力された電気パルス信号を入力し増幅する前段増幅器41k 、42k (k=1,2,3,...,n)と、前段増幅器41k (k=1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねた信号を入力するコンスタント・フラクション・ディスクリミネータ (以降、CFDと呼ぶ)430と、前段増幅器42k (k=1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねた信号を入力するCFD440と、CFD430から出力された信号を入力し一定時間だけ遅延させる遅延回路450と、遅延回路450から出力された信号とCFD440から出力された信号を入力しその時間差に応じた波高値を有するパルス信号を出力する時間−波高変換器(Time to Amplitude Converter ; 以降、TACと呼ぶ)460と、TAC460から出力されたパルス信号の波高値をデジタル変換するアナログ・デジタル・コンバータ(以降、ADCと呼ぶ)470とからなる。
【0032】
前段増幅器41k 、42k (k=1,2,3,...,n)のそれぞれの入力端子は、ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)の出力端子に1対1に対応して接続される。例えば、ガンマ線検出器211 から出力された電気パルス信号は、前段増幅器411 に入力される。前段増幅器41k 、42k (k=1,2,3,...,n)それぞれは、入力された電気パルス信号を増幅する。
【0033】
CFD430は前段増幅器41k (k=1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねて入力し、入力された信号群を1つの高速タイミングに変換し、遅延回路450へ出力する。CFD440は前段増幅器42k (k=1,2,3,...,n)から出力された信号を束ねて入力し、入力された信号群を1つの高速タイミングに変換し、TAC460へ出力する。遅延回路450は、CFD430から出力された信号を入力して、一定時間の遅延を施し、TAC460へ出力する。
【0034】
TAC460は、遅延回路450から出力された信号とCFD440から出力された信号とを入力し、双方のタイミング信号の間の時間差に応じた波高値を有するパルス信号に変換しADC470へ出力する。ADC470は、TAC460から出力されたパルス信号の波高値をデジタル変換し、このデジタル信号(飛行時間差情報)をデータ収集処理部500へ出力する。
【0035】
データ収集処理部500は、対消滅発生推定部300から出力された信号と飛行時間差計測部400から出力された信号を蓄積し演算処理するデータ収集処理装置510と、データ収集処理装置510における演算結果を表示するイメージ表示装置520、及び、その演算結果を印刷出力するイメージ印刷装置530とからなる。
【0036】
データ収集処理装置510は、対消滅発生推定部300から出力された対消滅発生通知情報(電子・陽電子対消滅が発生した旨の情報)を受信すると、飛行時間差計測部400から出力された飛行時間差情報(2光子を検出した時刻差)、および対消滅発生推定部300から出力された受光検出器情報(光子対を検出した2つのガンマ線検出器の位置の情報)とを入力する。このようにして、データ収集処理装置510は順次、電子・陽電子対消滅に伴って計測された受光検出器情報および飛行時間差情報を収集し蓄積する。
【0037】
データ収集処理装置510は、計測中あるいは計測後にそれまで蓄積した個々の電子・陽電子対消滅に関する受光検出器情報および飛行時間差情報を基に、以下の手順で処理をして電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を構成する。先ず、蓄積された1つの電子・陽電子対消滅に対応する受光検出器情報に基づいて、光子対を検出した2つのガンマ線検出器の受光面の中央同士を結んで、電子・陽電子対消滅の発生位置を通る直線を算出する。次に、それに対応する飛行時間差情報に基づいて、この直線上の電子・陽電子対消滅が発生した位置を算出する。蓄積された全ての受光検出器情報と飛行時間差情報に対して以上の手順で電子・陽電子対消滅が発生した位置を算出すれば、電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像が得られる。データ収集処理装置510は、この画像をイメージ表示装置520とイメージ印刷装置530へ送る。
【0038】
イメージ表示装置520は、データ収集処理装置510で算出された電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を表示する。イメージ印刷装置530は、データ収集処理装置510で算出された電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を印刷する。
【0039】
次に、本発明に係る検出器アレイにおけるガンマ線検出器の配置およびその作用について更に詳細に説明する。図2は、本発明に係る検出器アレイの配置図である。
【0040】
説明を簡便にするため、検出器アレイ210、220それぞれは4個のガンマ線検出器からなるものとして説明する。
【0041】
検出器アレイ210は4個のガンマ線検出器211 ないし214 からなり、検出器アレイ220は4個のガンマ線検出器221 ないし224 からなるものとする。又、ガンマ線検出器211 と221 、ガンマ線検出器212 と222 、ガンマ線検出器213 と223 、ガンマ線検出器214 と224 は互いに受光面が対面しているものとする。
【0042】
ガンマ線検出器211 と212 、ガンマ線検出器213 と214 、ガンマ線検出器221 と222 、ガンマ線検出器223 と224 は、それぞれの受光面の中心点が距離Lだけ隔てて配されるものとする。ガンマ線検出器212 と213 、ガンマ線検出器222 と223 は、それぞれの受光面の中心点が距離L’だけ隔てて配されるものとする。配列方向のガンマ線検出器の受光面の幅をWとする。
【0043】
検出器アレイ210の内の1つのガンマ線検出器と検出器アレイ220の内の1つのガンマ線検出器それぞれ受光面の中心を結ぶ直線は、同時計数ラインを表す。同時計数ラインは、これら2つのガンマ線検出器で光子対を同時計側することが可能な領域の中央位置(サンプリング位置)を表す。検出器アレイ210と検出器アレイ220との間の中心線Cを一点鎖線で表す。
【0044】
図2(a)では、LとL’とは、
L≦2W、 L<L’<2L … (2)
なる関係にある。この場合における同時計数ラインを、従来例の検出器アレイにおける等間隔にガンマ線検出器を配置した場合(図8)と比べる。ガンマ線検出器211 と223 との間の同時計数ライン、ガンマ線検出器212 と222 との間の同時計数ライン、および、ガンマ線検出器213 と221 との間の同時計数ラインの3本が、従来例においては中心線C上で1点で交わるが、図2(a)では2点に分離される。同様に、ガンマ線検出器212 と224 との間の同時計数ライン、ガンマ線検出器213 と223 との間の同時計数ライン、および、ガンマ線検出器214 と222 との間の同時計数ラインの3本が、従来例においては中心線C上で1点で交わるが、図2(a)では2点に分離される(図2中において、符号Dで指示した箇所)。従って、中心線C付近の検出感度分布は、従来例に比べて均一であることが期待できる。
【0045】
図2(b)では、LとL’とは、
L≦2W、 L<L’=2L … (3)
なる関係にある。この場合、検出器アレイ210と検出器アレイ220との間の中心線C上における同時計数ラインの交点は等間隔となり、一層の検出感度分布の均一化が期待できる。
【0046】
検出器210、220の視野領域の大きさについて従来例の場合と比較する。従来例の検出器アレイにおける等間隔にガンマ線検出器を配置した場合(図8)の視野領域の幅F’は、
F’=3L+W … (4)
であり、一方、本発明による検出器アレイの視野領域の幅Fは、
F =4L+W … (5)
となり、本発明における視野領域は従来例における視野領域に比べてLだけ大きい。
【0047】
次に、本発明に係る検出器アレイの検出感度分布について説明する。図3は、本発明に係る検出器アレイの検出感度分布の説明図である。
【0048】
検出感度分布をシミュレーション計算で求めた。シミュレーション計算に際して、
L =35mm … (6a)
L’=70mm … (6b)
W =20mm … (6c)
とした。これらの値は、(3)式を満たすものである。更に、検出器アレイ210と検出器アレイ220それぞれの受光面の間隔を400mmとした。視野領域中央付近の検出感度分布は、従来例の検出器アレイにおける等間隔配列の場合の検出感度分布(図10)と比べて、検出感度の凹凸が滑らかなっていることが認められる。また視野領域も拡大されていることも認められる。
【0049】
次に、本発明に係るガンマ線検出器の別の配置について説明する。図4は、本発明に係るガンマ線検出器の配置図である。
【0050】
検出器アレイ210は、7個のガンマ線検出器211 ないし217 からなり、検出器アレイ220は、7個のガンマ線検出器221 ないし227 からなる。
【0051】
ガンマ線検出器211 と212 、ガンマ線検出器216 と217 、ガンマ線検出器221 と222 、ガンマ線検出器226 と227 は、それぞれの受光面の中心点が距離Lだけ隔てて配される。ガンマ線検出器21k と21k+1 、ガンマ線検出器22k と22k+1 (k=2,3,4,5)は、それぞれの受光面の中心点が距離L’だけ隔てて配される。49(=7×7)本の同時計数ラインも示す。
【0052】
この場合も従来例に比べると、中心線C上において同時計数ラインの重なりが解け、従って、検出感度分布の均一性が得られる。
【0053】
次に、本発明に係る検出器アレイそれぞれが一般にn個のガンマ線検出器からなる場合について説明する。
【0054】
検出器アレイ210と検出器アレイ220それぞれにおいて、n個のガンマ線検出器211 ないし21n 、及び、n個のガンマ線検出器221 ないし22n は、既に図1の説明で述べたとおりの間隔で配置されるとする。
【0055】
この場合も、検出器アレイ210と検出器アレイ220との間の中心線C上におけるn2 本の同時計数ラインの重なりを分散させ、検出感度分布を均一化することができる。又、検出器アレイ210、220の視野領域の拡大を図ることができる。従来例のガンマ線検出器が等間隔に配置されている場合の視野領域の幅F’は、
F’= L(n−1)+W … (7)
であるのに対し、本発明に係るガンマ線検出器の配置では視野領域の幅Fは、
F = 2L(n−2)+W … (8)
である。即ち、検出器アレイ210、220それぞれがn個のガンマ線検出器からなる場合には、従来例に対する本発明の視野領域の拡大割合は、
F/F’= (2L(n−2)+W)/(L(n−1)+W) … (9)
であり、拡大されている。
【0056】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係るポジトロンイメージング装置の構成図である。
【0057】
本実施形態では、前述の第1の実施形態の構成に対して、検出器アレイ210を構成するn個のガンマ線検出器211 ないし21n それぞれの位置を設定しこれらの位置の情報をデータ収集処理部510へ送る検出器位置設定装置230と、検出器アレイ220を構成するn個のガンマ線検出器221 ないし22n それぞれの位置を設定しこれらの位置の情報をデータ収集処理部510へ送る検出器位置設定装置240とが加えられる。データ収集処理部510は、それぞれのガンマ線検出器の位置情報をも考慮して、電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画
像を構成する。他の構成要素は第1の実施形態の場合と同様の作用を行う。
【0058】
ガンマ線検出器21k 、22k (k=1,2,3,...,n)は、その位置が固定されてなく自由に設定できる構造となっている。
【0059】
検出器位置設定装置230は、ガンマ線検出器21k (k=1,2,3,...,n)それぞれの位置を設定し、ガンマ線検出器21k (k=1,2,3,...,n)の位置の情報(検出器位置情報)をデータ収集処理部510へ送る。同様に、検出器位置設定装置240は、ガンマ線検出器22k (k=1,2,3,...,n)それぞれの位置を設定し、ガンマ線検出器22k (k=1,2,3,...,n)の位置の情報(検出器位置情報)をデータ収集処理部510へ送る。但し、ガンマ線検出器それぞれの位置は第1の実施形態で述べた(1)式の条件を満たす範囲に限られる。
【0060】
対消滅発生推定部300は、第1の実施形態の場合と同様に、電子・陽電子対消滅が発生した旨(対消滅発生通知情報)と、光子対を検出した2つのガンマ線検出器の位置情報(受光検出器情報)とをデータ収集処理部500へ出力する。
【0061】
飛行時間差計測部400は、第1の実施形態の場合と同様に、光子対を検出した2つのガンマ線検出器それそれの光子検出時刻の差(飛行時間差情報)をデータ収集処理部500へ出力する。
【0062】
データ収集処理部510は、対消滅発生推定部300から出力された対消滅発生通知情報と受光検出器情報、および、飛行時間差計測部400から出力された飛行時間差情報に加えて、検出器位置設定装置230と240から送られてきた検出器位置情報をも入力して、これらの情報に基づいて、電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を構成する。
【0063】
本実施形態に係るポジトロンイメージング装置は以下のように使用される。先ず、ガンマ線検出器21k および22k (k=1,2,3,...,n)の間隔を広げることにより視野領域を広げて、測定対象100の広い測定領域を計測する。次に、ガンマ線検出器21k および22k (k=1,2,3,...,n)の間隔を狭めることにより視野領域を狭め検出感度を高めて、前の計測により判明した特定のRI集積部位110付近のみを計測する。次第にガンマ線検出器21k および22k (k=1,2,3,...,n)の間隔を狭めることにより更に視野領域を狭め検出感度を高めて計測してもよい。
【0064】
電子・陽電子対消滅発生位置分布は、ガンマ線検出器21k および22k (k=1,2,3,...,n)の間隔を最も狭めた時に、最も高感度に計測することができる。図6は、本発明に係る検出器アレイの検出感度分布の説明図である。
【0065】
この図では、検出器アレイ210は、4個のガンマ線検出器211 ないし214 からなり、4個のガンマ線検出器211 ないし214 は、隣同士で接して配置される。同様に、検出器アレイ220は、4個のガンマ線検出器221 ないし224 からなり、4個のガンマ線検出器221 ないし224 は、隣同士で接して配置される。
【0066】
検出器アレイ210と検出器アレイ220それぞれの受光面の間隔を400mmとし、
L=L’=W=20mm …(10)
なる条件の下に、検出器アレイ210、220の検出感度分布についてシミュレーション計算した結果を図6に示す。尚、この条件は(1)式を満たすものである。
【0067】
この図と図3とを比べると、検出器アレイ210、220それぞれにおいて隣同士のガンマ線検出器の間隔を狭めて配置した方が、視野領域は狭くなるものの、検出感度は高くなり検出感度分布はなめらかになることが認められる。
【0068】
以上のように、検出器210、220それぞれにおいてガンマ線検出器を任意位置に配置可能とし、又、データ収集処理部500においてそれぞれのガンマ線検出器の検出器位置情報をも考慮して電子・陽電子対消滅発生位置分布を表す画像を構成することとして、段階的にガンマ線検出器の間隔を狭めて測定することにより、RI集積部位110の位置を迅速に検出することができ、且つ、RI集積部位110付近における電子・陽電子対消滅発生位置分布を高感度に計測することができる。
【0069】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、検出器アレイの一方の端にあるガンマ線検出器とその隣のガンマ線検出器との間の間隔と、他方の端にあるガンマ線検出器とその隣のガンマ線検出器との間の間隔とが異なってもよい。検出器アレイの両端を除くガンマ線検出器が等間隔に配置されなくてもよい。一方の検出器アレイを構成するガンマ線検出器の配置間隔と、他方の検出器アレイを構成するガンマ線検出器の配置間隔とが異なってもよい。一方の検出器アレイを構成するガンマ線検出器の個数と、他方の検出器アレイを構成するガンマ線検出器の個数とが異なってもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり本発明によれば、測定対象を挟んで対向して配される2つの検出器アレイそれぞれを構成するガンマ線検出器に関して、検出器アレイのそれぞれの端にあるガンマ線検出器とその隣のガンマ線検出器との間の受光面中心点間距離Lを、配列方向のガンマ線検出器の受光面の幅Wの2倍以下とし、検出器アレイの両端にあるガンマ線検出器を除く隣同士の2つのガンマ線検出器の間の受光面中心点間距離L’について、L<L’≦2Lなる条件を満たす配置としたので、測定対象における電子・陽電子対消滅発生位置分布の測定を、従来例に比べて均一感度分布で且つ広視野で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るポジトロンイメージング装置の構成図である。
【図2】本発明に係る検出器アレイの配置図である。
【図3】本発明に係る検出器アレイの検出感度分布の説明図である。
【図4】本発明に係るガンマ線検出器の配置図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るポジトロンイメージング装置の構成図である。
【図6】本発明に係る検出器アレイの検出感度分布の説明図である。
【図7】ポジトロンイメージング装置の構成図である。
【図8】従来の検出器アレイの配置図である。
【図9】互いに対面する1対のガンマ線検出器の検出感度分布の説明図である。
【図10】従来の検出器アレイの検出感度分布の説明図である。
【図11】検出器アレイの視野の説明図である。
【符号の説明】
100…測定対象、110…RI集積部位、210,220…検出器アレイ、211 ,212 ,...,221 ,222 ,...…ガンマ線検出器、230,240…検出器位置設定装置、300…対消滅発生推定部、311 ,312 ,...,321 ,322 ,...…ディスクリミネータ、330…同時計数回路、400…飛行時間差計測部、411 ,412 ,...,421 ,422 ,...…前段増幅器、430,440…コンスタント・フラクション・ディスクリミネータ(CFD)、450…遅延回路、460…時間−波高変換器(TAC)、470…アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)、500…データ収集処理部、510…データ収集処理装置、520…イメージ表示装置、530…イメージ印刷装置。
Claims (4)
- 一方向に配列された第1の数のガンマ線検出器からなり、測定対象における電子・陽電子対消滅に伴って発生する光子対の第1の光子が入射すると前記第1の光子を検出する第1の検出器アレイと、
前記測定対象を挟んで前記第1の検出器アレイと対向して配され、前記一方向に配列された第2の数の前記ガンマ線検出器からなり、前記光子対の第2の光子が入射すると前記第2の光子を検出する第2の検出器アレイと、
前記第1の検出器アレイから出力された信号と前記第2の検出器アレイから出力された信号とを入力して、電子・陽電子対消滅の発生位置を算出する信号処理手段と
を備えるポジトロンイメージング装置であって、
前記第1の検出器アレイの第1の端にある第1のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第1のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第1の距離を隔てて配され、
前記第1の検出器アレイの第2の端にある第2のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第2のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第2の距離を隔てて配され、
前記第2の検出器アレイの第1の端にある第3のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第3のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第3の距離を隔てて配され、
前記第2の検出器アレイの第2の端にある第4のガンマ線検出器の受光面中心点と、前記第4のガンマ線検出器の隣のガンマ線検出器の受光面中心点とは、前記ガンマ線検出器の前記一方向に関する受光面の幅の2倍以下である第4の距離を隔てて配され、
前記第1ないし前記第4のガンマ線検出器を除く任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中心点間距離は、前記第1ないし前記第4の距離のうちの最大距離より大きく、且つ、前記第1ないし前記第4の距離のうちの最小距離の2倍以下である
ことを特徴とするポジトロンイメージング装置。 - 前記第1ないし前記第4の距離は全て等しいことを特徴とする請求項1記載のポジトロンイメージング装置。
- 前記第1ないし前記第4のガンマ線検出器を除く任意の隣同士の2つのガンマ線検出器の受光面中心点間距離は全て等しいことを特徴とする請求項1記載のポジトロンイメージング装置。
- 前記第1の数と前記第2の数とは同数であることを特徴とする請求項1記載のポジトロンイメージング装置。
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