JPH09210921A - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置及び欠陥検査方法

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JPH09210921A
JPH09210921A JP8045410A JP4541096A JPH09210921A JP H09210921 A JPH09210921 A JP H09210921A JP 8045410 A JP8045410 A JP 8045410A JP 4541096 A JP4541096 A JP 4541096A JP H09210921 A JPH09210921 A JP H09210921A
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light
scanning beam
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defect
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JP8045410A
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English (en)
Inventor
Fumitomo Hayano
史倫 早野
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フレーム迷光による影響のため、被検査物上の
欠陥を高精度かつ広範囲で検出できなかつた。 【解決手段】被検査物20の同一位置に対して第1の照
射方向と第2の照射方向とから走査ビームBMを照射
し、共に所定値以上の光量(光電変換器5B、6Bから
得られる電気信号レベル)が得られた位置を欠陥位置と
決定するようにしたことにより、フレーム迷光による誤
検出を未然に防止して、被検査物20上の欠陥を高精度
かつ広範囲で検出し得る欠陥検査装置30を実現し得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は欠陥検査装置及びそ
の方法に関し、例えば半導体露光工程に用いられるペリ
クルレチクルの表面上に付着した異物や傷等の欠陥を検
査する場合に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、集積回路の製造工程の1つである
フオトリソグラフイ工程においては、レチクルに形成さ
れた回路パターンを露光装置を用いて被露光基盤上に転
写する際、レチクルに塵等の異物が付着するのを防止す
るため、レチクル表面をペリクルと呼ばれる光透過性で
なる薄膜(異物付着防止膜)で覆うようになされたもの
がある。これはペリクルを支持枠(以下、これをペリク
ルフレームと呼ぶ)に張設し、ペリクルフレームとレチ
クルを接着固定して、レチクル表面を被覆するように装
着することにより、レチクルに直接異物が付着すること
を未然に防止し得るようになされている。
【0003】この場合、ペリクルの裏面(レチクル側の
面)に異物が付着することがあり、これらの付着した異
物がウエハ上に転写されると、最終的に製造されるウエ
ハに不良がでて歩留りが低下するおそれがある。このた
めこの異物の有無を検査するために従来、例えば図5に
示すような光学的に異物の有無を検査する欠陥検査装置
1が用いられている。
【0004】欠陥検査装置1は載物台2上に例えばバキ
ユーム等によつて載置保持したレチクル3に対して光照
射部4によつて走査ビームBMをX方向に走査させるよ
うに照射し、このときレチクル3から発生する反射光L
1、L2を受光部5、6によつてそれぞれ受光し、該受
光光量に基づいて異物の有無を検出するようになされて
いる。ここで実際上レチクル3の上面には、上述したよ
うにペリクルフレーム7及びペリクル8が一体となつて
接着剤によつて装着されている。
【0005】載物台2は駆動部9によつてY方向に移動
可能とされている。載置台2のY方向の移動量はリニア
エンコーダ等により構成された測長器10によつて測長
される。光照射部4はレーザ等の光源11から出射した
光ビームをガルバノミラーやポリゴンミラースキヤナ等
の光偏向走査器12によつて走査偏向した後、走査レン
ズ13によつてペリクル8の表面に集光させることによ
り、ペリクル8上に走査ビームBMを照射する。そして
駆動部9によつて載物台2を1走査線分ずつY方向に移
動させることによりペリクル8の全面に走査ビームBM
を照射することができる。
【0006】ここでペリクル8又はレチクル3に異物P
1が存在する位置に走査ビームBMが照射されると異物
P1からは異物散乱光L3が発生する。異物散乱光L3
は反射光L1、L2として受光部5、6に入射される。
受光部5、6は反射光L1、L2をそれぞれ受光レンズ
5A、6Aを介してフオトマルチプライヤ等の光電変換
器5B、6Bによつて光電変換する。光電変換器5B、
6Bが光を受光したときの測長器10の測長信号により
異物P1のY方向の位置が分かり、またそのときの光偏
向走査器12のポジシヨン信号(ミラーの偏向角に対応
した電気信号)等により異物P1のX方向の位置が分か
る。
【0007】ところで、この際異物散乱光L3に加え
て、レチクル3に形成された回路パターンP2からは回
折光L4が発生する。そのため受光部5、6には異物散
乱光L3に基づく反射光L1、L2以外に回路パターン
P2の回折光L4に基づく反射光L1、L2も入射する
ことになる。欠陥検査装置1では、異物散乱光L3と回
折光L4の特徴の違いを利用することにより、異物散乱
光L3と回折光L4とを区別して異物散乱光L3のみを
検出するようになされている。すなわち異物散乱光L3
はほぼ等方的にあらゆる方向に出射されるのに対し、パ
ターン回折光L4は指向性があるので、2つの光電変換
器5B、6Bが共にあるレベル以上の光を受光した場合
には異物散乱光であると判断し、いずれか一方の光電変
換器5B、6Bのみがあるレベル以上の光を受光した場
合にはパターン回折光であると判断する。
【0008】欠陥検査装置1の異物検出能力は異物散乱
光L3とパターン回折光L4とをどの程度の精度で弁別
できるかにかかつてくる。従つて、なるべくパターン回
折光L4が光電変換器5B、6Bに入射しないように、
レチクル3に対する走査ビームBMの入射角と、光電変
換器5B、6Bの配置を選定することが望ましい。具体
的には、レチクル3のビーム照射面に対して走査ビーム
BMをねかすことにより入射角を大きくし、光電変換器
5B、6Bをビーム入射側に寄せて照射面を斜めから見
る位置に配置することが望ましい。なぜなら、レチクル
3の回路パターンP2から発生するパターン回折光L4
は次数の低い正反射側や透過側で強いため、走査ビーム
BMの入射角を大きくしかつ反射光L1、L2を入射側
後方で受光すれば、光電変換器5B、6Bには高い次数
のパターン回折光L4しか入射しないからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる構成
の従来の欠陥検査装置1においては、レチクル3の表面
や裏面で反射した光がペリクルフレーム7の内壁7B、
7C、7Dに当ることにより、よけいな散乱光(以下、
これをフレーム迷光と呼ぶ)が発生する。このフレーム
迷光が光電変換器5B、6Bに入射されると、実際には
異物がない場合でも異物等の欠陥ありと誤つた検出結果
が得られてしまう問題があつた。このフレーム迷光に起
因する誤検出はペリクルフレーム7の内壁7A〜7D近
くで顕著に生じるので、ペリクルフレーム7の内壁7A
〜7D近くは欠陥検査ができなくなり、この結果検査可
能領域が狭くなる問題がある。
【0010】これらの問題はペリクルフレームが円形の
場合は特に顕著である。その様子を、図6を用いて説明
する。図5との対応部分に同一符号を付して示す図6
は、図5の欠陥検査装置1を上から見たものを表すもの
である。レチクル20には内側にペリクル21が張設さ
れた円形のペリクルフレーム22が接着剤により装着さ
れている。また図6は、走査線H1上の点Aをちようど
走査ビームBMが走査しているところを表している。点
Aでの散乱光等の光情報は光路R1を通つて光電変換器
6Bに入射し、光路R2を通つて光電変換器5Bに入射
する。
【0011】しかし走査ビームBMは点Aでレチクル2
0を照射するだけではなく、レチクル20を透過してレ
チクル20の裏面側で反射したり、レチクル20の表面
で反射してペリクルフレーム22の内壁の点Bに当た
る。そのため点Bでは点Aでの微小異物等の異物散乱光
よりも強い散乱光(フレーム迷光)が発生する。フレー
ム迷光は光路R3を通つて光電変換器5Bに入射してし
まう。特に光路R3は走査ビームBMのペリクルフレー
ム22の点Bに対して正反射角度に近いので、光路R3
を通つてくる迷光は大きな光電信号となつて光電変換器
5Bで検出されてしまう。
【0012】またフレーム迷光は光路R4を通つて光電
変換器6Bに入射する。走査ビームBMと光路R4は点
Bに対して正反射角度とはずれているので、このフレー
ム迷光は光路R3を通るフレーム迷光よりは弱い。さら
には光路R5を通り、点Cで反射(ほぼ正反射角度に近
い)し、光路R6を経由して光電変換器6Bに入るフレ
ーム迷光もある。
【0013】このようにして走査線H1上の点Aを走査
ビームBMが照射しているとき、もし点Aに異物等の欠
陥が存在していなくても、光電変換器5B、6Bはフレ
ーム迷光を受光してしまうので、異物等の欠陥ありと判
定し、その欠陥箇所はレチクル20上の点Aであると判
定してしまう。因に、正方形又は長方形のペリクルフレ
ームの場合は、図6の点Bや点Cのような正反射角度条
件はほとんどないので、フレーム迷光に起因する誤検出
の程度は低く、フレーム迷光によつて検査できない領域
も円形のペリクルフレームの場合より少なくてすむ。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、迷光による誤検出及び検査領域の減少を防止して、
被検査物上の欠陥を高精度かつ広範囲で検出し得る欠陥
検査装置及び方法を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め第1の発明においては、光透過性を有する板状の被検
査物(20)に付着した異物や傷等の欠陥を検査する欠
陥検査装置(30)において、被検査物(20)の一面
に対して斜め方向から、被検査物(20)を走査する光
走査ビーム(BM)を照射する光照射手段(11、1
2、13)と、光走査ビーム(BM)が被検査物(2
0)の検査面全面に照射され、かつ光走査ビーム(B
M)が被検査物(20)上の同一位置に対して少なくと
も異なる第1及び第2の方向から照射されるように被検
査物(20)を検査面と略平行な面内で移動させる移動
手段(9、31、32)と、光走査ビーム(BM)の被
検査物(20)からの散乱光を受光し、これを散乱光の
光量に応じた電気信号に変換する光電変換手段(5B、
6B)と、移動手段(9、31、32)による移動位置
及び光照射手段(11、12、13)による照射位置に
基づいて、光走査ビーム(BM)の被検査物(20)上
の照射位置を測定する照射位置測定手段(10)と、第
1の方向から光走査ビーム(BM)を照射した場合に光
電変換手段(5B、6B)により得られる電気信号レベ
ルと、第2の方向から光走査ビーム(BM)を照射した
場合に光変換手段(5B、6B)により得られる電気信
号レベルとが共に所定値以上である照射位置を欠陥であ
ると判定する欠陥判定手段(44、45、46、48)
とを設けるようにする。
【0016】これにより、被検査物上のある位置に欠陥
が有る場合、この位置では、第1の方向から光走査ビー
ムを照射した際に得られる電気信号レベルと第2の方向
から光走査ビームを照射した際に得られる電気信号レベ
ルが両方とも所定値以上となり、欠陥位置であると判定
される。これに対して、被検査物上のある位置に欠陥が
無い場合、この位置では、第1又は第2のいずれかの照
射方向から光走査ビームを照射したときに迷光によつて
所定値以上の電気信号レベルが得られたとしても、もう
一方の照射方向から光走査ビームを照射したときにはペ
リクルフレームや被検査物のエツジからの迷光の正反射
条件が先の照射方向からの正反射条件とは異なることに
より、得られる電気信号レベルは所定値未満となり、欠
陥とは判定されない。
【0017】また第2の発明においては、移動手段
(9、31、32)は、検査面と略平行な面内で、光走
査ビーム(BM)の走査方向に略直交する方向に被検査
物(20)を移動させることにより被検査物(20)の
検査面全面に光走査ビーム(BM)を照射させる第1の
移動手段(9)と、検査面と略平行な面内で、光走査ビ
ーム(BM)の走査方向に略平行な方向に被検査物(2
0)を移動させることにより光走査ビーム(BM)を被
検査物(20)に対して少なくとも異なる第1及び第2
の方向から照射させる第2の移動手段(32)とを備え
るようにする。
【0018】さらに第3の発明においては、光透過性を
有する板状の被検査物(20)に付着した異物や傷等の
欠陥を検査する欠陥検査方法において、光走査ビーム
(BM)を第1の方向から被検査物(20)の検査面全
面に照射したときの被検査物(20)の各照射位置から
の散乱光の光量を検出する第1の検査ステツプと、被検
査物(20)を移動させ、または光走査ビーム(BM)
の照射方向を変化させることにより、被検査物(20)
の同一位置に対して第1の方向とは異なる第2の方向か
ら被検査物(20)の検査面全面に対して光走査ビーム
(BM)を照射したときの被検査物(20)の各照射位
置からの散乱光の光量を検出する第2の検査ステツプ
と、第1及び第2の検査ステツプによつて被検査物(2
0)上の同一位置を検査した場合に、第1及び第2の検
査ステツプにより得られた各光量が共に所定値以上であ
る検査位置を欠陥であると判定する欠陥判定ステツプと
を行うようにする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0020】図5及び図6との対応部分に同一符号を付
して示す図1において、30は全体として欠陥検査装置
を示し、フレーム迷光による悪影響を有効に回避するこ
とによりレチクル20上の異物等の欠陥を高精度かつ広
範囲で検出し得るようになされている。欠陥検査装置3
0は、内側にペリクル21が張設された円形のペリクル
フレーム22が装着されたレチクル20を載物台31に
載置保持した状態で、載物台31を駆動部9によつてY
方向に移動させる。そして載物台31のY方向の移動量
をリニアエンコーダ等の測長器10によつて測長する。
【0021】これに加えて、欠陥検査装置30において
は、載物台31を駆動部32によつてX方向にも移動し
得るようになされている。載物台31のX方向の位置は
測長器33によつて測長する。そして欠陥検査装置30
は、先ず従来と同様に光照射部4から走査ビームBMを
出射すると共に駆動部9によつて載物台31を走査ビー
ムBMの走査方向に直交する矢印Yの方向に移動させて
いくことによりペリクルフレーム21に囲まれたレチク
ル20のほぼ全面を検査する。
【0022】次に欠陥検査装置30は駆動部32によつ
て載物台31を走査ビームBMの走査方向に平行なX方
向に所定距離だけ移動させた後、再び光照射部4から走
査ビームBMを出射すると共に駆動部9によつて載物台
31を矢印Yの方向に移動させていくことによりペリク
ルフレーム21に囲まれたレチクル20のほぼ全面を検
査する。ここで駆動部9は光偏向走査器12と合わせて
走査ビームBMがレチクル20上をラスタスキヤンする
ようにするためのものであり、駆動部32はフレーム迷
光の正反射角度条件をずらすためのものである。従つて
駆動部32によつて載物台31を移動させる距離は正反
射条件をずらすことができる距離であれば、例えば10
〔mm〕でも 100〔mm〕でもよい。
【0023】このように欠陥検査装置30においては、
駆動部32によつて搬送台31を異なる第1及び第2の
位置に移動させ、この第1及び第2の位置でそれぞれレ
チクル20の検査面全面に走査ビームBMを照射するこ
とにより、フレーム迷光の正反射条件が異なるような第
1及び第2の方向からそれぞれレチクル20の検査面全
面に走査ビームBMを照射するようになされている。そ
して欠陥検査装置30は、これら異なる方向からの走査
ビームBMによつて検査面を走査した際の2つの検査結
果に基づいて、最終的な欠陥位置を決定することによ
り、フレーム迷光による悪影響を有効に回避して異物等
の実際の欠陥のみを検出し得るようになされている。
【0024】図2に、欠陥検査装置30の回路構成を示
す。光電変換器5B、6Bから出力される電気信号はそ
れぞれ増幅器40、41によつて増幅された後、比較器
42、43によつてしきい値TH未満かそれ以上かが比
較され、しきい値TH以上のときのみ増幅器40、41
からの出力が比較器42、43から出力される。これに
よりノイズ成分が削除された光電変換信号S1、S2が
得られる。光電変換信号S1、S2は論理積回路44に
送出される。この結果論理積回路44は、増幅器40、
41の出力が両方ともしきい値TH以上の場合には異物
等の欠陥があると判定しこのことを表わす欠陥検出信号
S3を出力すると共に、例えば光電変換信号S1、S2
の平均値を欠陥のサイズの大小に対応した信号としてサ
イズ信号S4も出力する。
【0025】欠陥検出信号S3は座標計算器45に入力
される。座標計算器45では測長器32による載物台3
1がX方向のどの位置にあるかの位置信号S5と、欠陥
検出信号S3が入力された瞬間の測長器10による載物
台31のY方向の位置信号S6と、光偏向走査器12に
よる走査ビームBMのX方向の走査位置に応じた走査位
置信号S7とに基づいて、欠陥であると判定されたレチ
クル上の位置(X、Y)を計算し、これにより得た欠陥
位置情報信号S8をメモリ46に格納する。またメモリ
46にはサイズ信号S4も格納される。このときのサイ
ズ信号S4の値をTとする。
【0026】欠陥は1つとは限らないのでサイズ値Tと
(X、Y)の組をあらためて(X1、Y1 、T1 )、
(X2 、Y2 、T2 )、……、(Xi 、Yi 、Ti )と
書き表わす。こうして1回目の検査(すなわちレチクル
20に対して第1の方向から走査ビームBMを照射する
検査)が終了した後、制御部47は駆動部32に対し載
物台31を別のX位置に移動させるように指令する。そ
して再び駆動部9、光偏向走査器12に対し検査を開始
するように指令する。同様にして2回目の検査(すなわ
ちレチクル20に対して第1の方向とは異なる第2の方
向から走査ビームBMを照射する検査)が終了し、メモ
リ46には2回目の検査結果(x1 、y1、t1 )、
(x2 、y2 、t2 )、……、(xj 、yj 、tj )が
格納される。なお欠陥の検出個数は必ずしも一致しない
のでi≠jの場合もある。
【0027】次に制御部47は比較器48に、メモリ4
6内のデータを読み出し、同じ座標があるか比較するこ
とを指令する。そして同じ座標がないときは順次そのデ
ータを消していき、同じ座標のデータのみを残し、CR
Tやプリンタ等の表示器49に残つたデータを欠陥とし
て表示する。表示は2次元マツプでもよいし、テーブル
でもよい。1回目のサイズ信号S4と2回目のサイズ信
号S4の小さい方 Min(T、t)をサイズとして表示す
るとよい。なぜなら値の大きい方のサイズ信号S4はフ
レーム迷光(或いは飽和)の分だけ大きな値をとつてい
ることがあり、このような場合には欠陥の正しいサイズ
信号とはならないからである。
【0028】また同座標を見つけるとき、1回目と2回
目ではレチクル20の位置誤差(載物台31をX方向に
移動したときの誤差)や各測定器等の誤差により、厳密
には同一の欠陥でも全く同じ(X、Y)、(x、y)に
ならないことがある。そのため比較器48ではある範囲
の許容値ΔX、ΔYを設けて、X±ΔX=x、かつY±
ΔY=yならば同一位置と判定するようにすればより現
実的である。またレチクル20には、通常アライメント
マークと呼ばれるレチクル位置出し用のマークが設けら
れている。本来アライメントマークは、露光装置を用い
た露光時のレチクル位置基準となるものであるが、この
アライメントマークを不図示の検出器(例えば2次元C
CD等の撮像素子)で検出し、本発明の異物検出座標の
基準とすれば、1回目と2回目それぞれでの異物検出の
位置(検出座標)誤差は、かなり小さくなり、同一異物
かどうかの判定はより正確になる。言い方を変えれば、
前記許容値ΔX、ΔYが小さくなる。
【0029】以上の構成において、欠陥検査装置30は
先ず、図3に示すようなX方向位置でレチクル20の検
査面全面に走査ビームBMを走査することにより、レチ
クル20に対する第1の方向から走査ビームBMを検査
面全面に照射する。そしてこのときの各照射位置からの
散乱光の光量を検出し、この光量が所定値以上の照射位
置を第1の欠陥候補点とする。
【0030】次に欠陥検査装置30はレチクル20をX
方向に移動することにより、図4に示すような位置でレ
チクル20の検査面全面に走査ビームBMを走査するこ
とにより、レチクル20に対して第2の方向から走査ビ
ームBMを検査面全面に照射する。そしてこのときの各
照射位置からの散乱光の光量を検出し、この光量が所定
値以上の照射位置を第2の欠陥候補点とする。
【0031】そして欠陥検査装置30は、第1の欠陥候
補点の位置と第2の欠陥候補点の位置とを比較し、同一
の位置があつた場合にのみその位置をフレーム迷光によ
るものではなく本物の欠陥であると決定する。換言すれ
ば、レチクル20の同一位置に対して第1の照射方向と
第2の照射方向とから走査ビームBMを照射したとき
に、共に所定値以上の散乱光量(光電変換器5B、6B
から得られる電気信号レベル)が得られた位置を欠陥位
置と決定する。
【0032】具体的に説明すると、図3に示す第1の照
射方向からの検査では、走査ビームBMと光路R10が
点Eで正反射角条件となるので、点Dを照射していると
きにフレーム迷光を欠陥による反射光であると誤検出し
てしまう。また図4に示すレチクル20をX方向に移動
させた第2の照射方向からの検査では、走査ビームBM
と光路R11が点Gで正反射条件となるので、点Fを照
射しているときにフレーム迷光を欠陥による反射光であ
ると誤検出してしまう。しかしながら、点Dと点Fとは
レチクル20上の位置が異なるので、欠陥検査装置30
は点D及び点Fのフレーム迷光は欠陥であると判定しな
いで済む。
【0033】これに対して、もし点D上に実際に異物が
付着していたとき、図3に示す第1の照射方向からの検
査では光電変換器5B、6Bの両方とも異物散乱光がフ
レーム迷光と一緒になつて入ることにより光電変換器5
B、6Bから得られる電気信号レベルは所定値以上とな
ると共に、図4に示す第2の照射方向からの検査でも走
査ビームBMが点Dを照射しているときに異物からの散
乱光が光電変換器5B、6Bに入るのことにより光電変
換器5B、6Bから得られる電気信号レベルは所定値以
上となる。この結果、レチクル20の同一位置に対して
第1の照射方向と第2の照射方向とから走査ビームBM
を照射したときに、共に所定値以上の電気信号レベルが
得られるので、点Dを欠陥として検出することができ
る。
【0034】以上の構成によれば、レチクル20の同一
位置に対して第1の照射方向と第2の照射方向とから走
査ビームBMを照射したときに、共に所定値以上の光量
(光電変換器5B、6Bから得られる電気信号レベル)
が得られた位置を欠陥位置と決定するようにしたことに
より、フレーム迷光による誤検出を未然に防止して、レ
チクル20上の欠陥を高精度かつ広範囲で検出し得る欠
陥検査装置30を実現し得る。
【0035】なお上述の実施例においては、駆動部9に
よつて走査ビームBMの走査方向に略直交するY方向に
レチクル20を移動させることによりレチクル20の検
査面全面に走査ビームBMを照射させると共に、駆動部
32によつて走査ビームBMの走査方向に略平行なX方
向にレチクル20を移動させることにより走査ビームB
Mをレチクル20に対して少なくとも異なる第1及び第
2の方向から照射させるようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要はレチクル20の検査面
全面が走査ビームBMによつて走査されると共にレチク
ル20上の同一位置に対して少なくとも異なる第1及び
第2の方向から走査ビームBMが照射されるように、レ
チクル20を移動させるようにすればよい。
【0036】また本発明はレチクル20を移動させるこ
とによつて走査ビームBMによる照射方向を変える場合
に限らず、例えばレチクル20の位置は固定として、光
照射部4の位置を変えることによりレチクル20に対す
る照射方向を変えるようにしてもよい。
【0037】また上述の実施例においては、被検査物と
してペリクルフレーム22を介してペリクル21が装着
されたレチクル20を用いた場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば円形のガラス板(光デイス
クのガラス基板)等を検査する場合に本発明を適用すれ
ば、円形エツジからの迷光の影響を有効に防止すること
ができ、上述の実施例と同様の効果を得ることができ
る。さらに本発明は円形の被検査物の欠陥を検査する場
合に限らず、例えば多角形の被検査物の検査した場合で
も同様の効果を得ることができる。
【0038】さらに上述の実施例においては、レチクル
表面に付着した異物等の欠陥を検査する場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、ペリクル面やレチクル
の裏面を検査するときも全く同様の装置と方法を用いる
ことができる。すなわちペリクル面を検査するときは載
物台31をZ軸方向駆動手段(図示せず)によつて走査
ビームBMの光スポツトがペリクル面に集光するような
高さに移動して検査すればよい。
【0039】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、光走査ビ
ームを第1の方向から被検査物の検査面全面に照射した
ときの被検査物の各照射位置からの散乱光の光量を検出
すると共に、被検査物を移動させ、または光走査ビーム
の照射方向を変化させることにより、第1の方向とは異
なる第2の方向から被検査物の検査面全面に光走査ビー
ムを照射したときの被検査物の各照射位置からの散乱光
の光量を検出し、被検査物上の同一位置に対して前記第
1及び第2の方向から光走査ビームを照射したときの各
散乱光の光量が共に所定値以上である被検査物上の位置
を欠陥であると判定するようにしたことにより、迷光に
よる誤検出及び検査領域の減少を防止して、被検査物上
の欠陥を高精度かつ広範囲で検出し得る欠陥検査装置を
実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の欠陥検査装置の全体構成を示す略線的
斜視図である。
【図2】実施例の欠陥検査装置の回路構成を示すブロツ
ク図である。
【図3】実施例の動作の説明に供する略線図である。
【図4】実施例の動作の説明に供する略線図である。
【図5】従来の欠陥検査装置の構成を示す略線的斜視図
である。
【図6】従来の欠陥検査装置において生じるフレーム迷
光による誤検出の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1、30……欠陥検査装置、2、31……載物台、3、
20……レチクル、4……光照射部、5、6……受光
部、5A、6A……受光レンズ、5B、6B……光電変
換器、7、22……ペリクルフレーム、8、21……ペ
リクル、9、32……駆動部、10、33……測長器、
11……光源、12……光偏向走査器、13……走査レ
ンズ、BM……走査ビーム、L1、L2……反射光、L
3……散乱光、L4……回折光、P1……異物、P2…
…回路パターン、R1〜R6、R10……光路、S1、
S2……光電変換信号、S3……欠陥検出信号、S4…
…サイズ信号、S5、S6……位置信号、S7……走査
位置信号、S8……欠陥位置情報信号。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性を有する板状の被検査物に付着し
    た異物や傷等の欠陥を検査する欠陥検査装置において、 前記被検査物の一面に対して斜め方向から、前記被検査
    物を走査する光走査ビームを照射する光照射手段と、 前記光走査ビームが前記被検査物の検査面全面に照射さ
    れ、かつ前記光走査ビームが前記被検査物上の同一位置
    に対して少なくとも異なる第1及び第2の方向から照射
    されるように前記被検査物を検査面と略平行な面内で移
    動させる移動手段と、 前記光走査ビームの被検査物からの散乱光を受光し、こ
    れを散乱光の光量に応じた電気信号に変換する光電変換
    手段と、 前記移動手段による移動位置及び前記光照射手段による
    照射位置に基づいて、前記光走査ビームの前記被検査物
    上の照射位置を測定する照射位置測定手段と、 前記第1の方向から光走査ビームを照射した場合に前記
    光電変換手段により得られる電気信号レベルと、前記第
    2の方向から光走査ビームを照射した場合に前記光変換
    手段により得られる電気信号レベルとが共に所定値以上
    である照射位置を欠陥であると判定する欠陥判定手段と
    を具えることを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】前記移動手段は、 前記検査面と略平行な面内で、前記光走査ビームの走査
    方向に略直交する方向に前記被検査物を移動させること
    により前記被検査物の検査面全面に前記光走査ビームを
    照射させる第1の移動手段と、 前記検査面と略平行な面内で、前記光走査ビームの走査
    方向に略平行な方向に前記被検査物を移動させることに
    より前記光走査ビームを前記被検査物に対して少なくと
    も異なる第1及び第2の方向から照射させる第2の移動
    手段とを具えることを特徴とする請求項1に記載の欠陥
    検査装置。
  3. 【請求項3】光透過性を有する板状の被検査物に付着し
    た異物や傷等の欠陥を検査する欠陥検査方法において、 光走査ビームを第1の方向から前記被検査物の検査面全
    面に照射したときの前記被検査物の各照射位置からの散
    乱光の光量を検出する第1の検査ステツプと、 前記被検査物を移動させ、または前記光走査ビームの照
    射方向を変化させることにより、前記被検査物上の同一
    位置に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向から
    前記被検査物の検査面全面に前記光走査ビームを照射し
    たときの前記被検査物の各照射位置からの散乱光の光量
    を検出する第2の検査ステツプと、 前記第1及び第2の検査ステツプによつて前記被検査物
    上の同一位置を検査したときに、前記第1及び第2の検
    査ステツプにより得られた各光量が共に所定値以上であ
    る該検査位置を欠陥であると判定する欠陥判定ステツプ
    とを具えることを特徴とする欠陥検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010133864A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Nikon Corp 異物検出装置及び方法、並びに露光装置及び方法

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