JPH09209934A - 凝縮トラップ - Google Patents
凝縮トラップInfo
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- JPH09209934A JPH09209934A JP1331496A JP1331496A JPH09209934A JP H09209934 A JPH09209934 A JP H09209934A JP 1331496 A JP1331496 A JP 1331496A JP 1331496 A JP1331496 A JP 1331496A JP H09209934 A JPH09209934 A JP H09209934A
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- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Abstract
行い、しかも真空ポンプのオイルの劣化を防止し真空ポ
ンプを保護する凝縮トラップを提供する。 【解決手段】 本発明の凝縮トラップ20は、冷媒を収
容する有底筒状の内槽21と、該内槽21の外周に多段
に配された傘型伝熱フィン23…と、それらを収容する
外槽22と、少なくとも内槽21と外槽22の間の空間
部22bの開口を気密に塞ぎ、かつ該空間部22bに先
端を位置させて設けられた被処理蒸気の導入管路26,
61および排気管路62が接続された蓋体21aとを備
えたことを特徴としている。
Description
点の液体を含む溶液中の低沸点成分の蒸気を真空系内で
凝縮回収し、減圧に用いられる真空ポンプへの低沸点成
分の混入量を減少させるのに好適な凝縮トラップに関す
る。
バポレータを用いて溶液中の有機溶剤を減圧下で蒸留す
る濃縮操作において、真空ポンプに有機溶剤蒸気を吸引
させないようにするために、エバポレータと真空ポンプ
との間に凝縮トラップを配置する必要がある。図5は従
来の凝縮トラップを例示するものであり、この凝縮トラ
ップは、ガラスコンデンサ1を、冷却コイル2が設けら
れたトラップ槽4内のメタノール、シリコンオイル等の
不凍液3に浸漬させてなるものである。この冷却コイル
2内には冷凍機10に付属された熱交換器8で冷却され
たフロン等の冷媒がポンプ9で圧送され、配管13,14を
介して冷却コイル2内を循環するようになっている。ガ
ラスコンデンサ1内は真空ポンプ12で真空に引かれ、
ガラスコンデンサ1内には適温に加温され気化した有機
溶剤が配管11から導かれ、減圧下で液化凝縮が行われ
るようになっている。有機溶剤系蒸気はガラスコンデン
サ1内で凝縮され、その下部に溜る。真空ポンプ12と
しては油回転式真空ポンプが用いられる。また、真空ポ
ンプ12に代えて、アスピレータを用いる場合もある。
た従来の凝縮トラップのようにガラスコンデンサ1に冷
却コイル2を巻回して冷却しつつ、ガラスコンデンサ1
内を減圧にして流入する有機溶剤系蒸気を液化凝縮する
方式では、フロン等の冷媒による冷却が十分でないた
め、有機溶剤系蒸気を凝縮回収しきれず、油回転式真空
ポンプのオイル中に気化した有機溶剤が混入してオイル
が劣化し易く、到達真空度が悪くなる。そのためオイル
を定期的に交換する必要があり、オイル交換の頻度が増
える不都合がある。また、有機溶剤の回収率が悪く、有
機溶剤の再利用が困難であった。また、真空ポンプに代
えてアスピレータを用いた場合には、到達真空度が低い
ため濃縮に時間がかかる欠点がある。
で、有機溶剤系蒸気の回収を短時間且つ効率的に行い、
しかも真空ポンプのオイルの劣化を防止し真空ポンプを
保護する凝縮トラップの提供を目的としている。
発明は、被処理ガスに含まれる凝縮成分を凝縮捕集する
凝縮トラップであって、冷媒を収容する有底筒状の内槽
と、該内槽の外周に多段に配された傘型伝熱フィンと、
それらを収容する外槽と、少なくとも内槽と外槽の間の
空間部の開口を気密に塞ぎ、かつ該空間部に先端を位置
させて設けられた被処理蒸気の導入管路および排気管路
が接続された蓋体とを備えたことを特徴とする凝縮トラ
ップである。請求項2に係る発明は、前記傘型伝熱フィ
ンに通気口が穿設され、かつ該通気口の位置を各段ごと
に交互に周方向に180度ずらせて構成したことを特徴
とする請求項1記載の凝縮トラップである。請求項3に
係る発明は、前記傘型伝熱フィンに複数の通気口が周方
向に等間隔で穿設され、かつ上下の傘型伝熱フィンの該
通気口の位置を周方向に所定角度ずらせて構成したこと
を特徴とする請求項1記載の凝縮トラップである。請求
項4に係る発明は、前記被処理蒸気の導入管路の先端
を、最下段の傘型伝熱フィンの下方に位置させたことを
特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の凝縮ト
ラップである。請求項5に係る発明は、傘型伝熱フィン
の先端と外槽内壁との間隔を1〜5mmとしたことを特
徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の凝縮トラ
ップである。請求項6に係る発明は、前記内槽内に、固
体充填材を配したことを特徴とする請求項1から5のい
ずれか1項記載の凝縮トラップである。
の一例を示すものである。この凝縮トラップ20は、液
体窒素などの冷媒を入れる有底筒状の冷媒槽21(内
槽)と、該冷媒槽21の外周面に多段に設けられた傘型
伝熱フィン23…と、それらを収容する有底筒状のトラ
ップ槽22(外槽)と、該トラップ槽22の上端に取り
付けられた蓋体21aと、該蓋体21aに設けられた導
入口25に接続された被処理蒸気の導入管路26、61
と、該蓋体21aに設けられた排気口27に接続された
排気管路62とを主な構成要素として備えている。冷媒
槽21、トラップ槽22、傘型伝熱フィン23および蓋
体21aの材質としては、熱伝導率がよく耐食性が高い
金属、例えばSUS304、SUS316等のステンレ
ス鋼、アルミ合金、チタン等が好ましく用いられる。
が外方に周設され、この鍔部22aに蓋体21aが戴置
された状態で接合されており、こうしてトラップ槽22
内に空間部22bを形成しつつ冷媒槽21が気密に収納
されている。冷媒槽21の外周面には、傘型伝熱フィン
23…が、冷媒槽21外壁とトラップ槽内壁とで形成さ
れる空間部22bを上下方向に等間隔に仕切るように多
段に配設されている。
プ槽22の内面との間の間隔は、以下の理由により、1
〜5mm程度であることが好ましい。上記間隔が1mm
以下であると傘型伝熱フィンが形成された冷媒槽21を
凝縮トラップに収納し難く、傘型伝熱フィンで液化した
溶剤を下方へ流し落とすための流路を確保し難くなるの
で、上記間隔は1mm以上であることが好ましい。一
方、傘型伝熱フィン23…の先端とトラップ槽22の内
面との間の間隔は、少ない方が、より多くの被処理蒸気
が傘型伝熱フィンに沿って上昇し、効果的に冷却される
ので、上記間隔を5mm以下とすることが好ましい。こ
の間隔が5mmを越えると傘型伝熱フィンとトラップ槽
22側壁との間隙からの被処理蒸気の移動量が増え、被
処理蒸気が液化または固化することなく真空ポンプ29
に吸引される量が増え、トラップ槽22内の凝縮効率が
低下し、真空ポンプのオイルの劣化を早めることにな
る。
されない。また傘型伝熱フィン23…の段間のピッチ
は、20〜100mm程度であることが好ましい。ピッ
チを20〜100mmとした理由は、製作上の作業性を
考慮に入れたものであり作業可能であれば上記ピンチを
短くするのが好ましい。また傘型伝熱フィン23は、傘
型伝熱フィンの上面で液化した低沸点成分をトラップ槽
22底面に流すために、傘型伝熱フィンの周縁部に向か
って下降するように設ける。すなわち傘型伝熱フィンと
冷媒槽外壁とがなす角度θを90゜未満、好ましくは6
0〜85゜とすればよい。
22の内部下方に導入された被処理蒸気を、傘型伝熱フ
ィンに沿ってトラップ槽22内部上方へ導くための通気
口23aが設けられている。通気口23aの大きさによ
り、被処理蒸気が上方に移動する抵抗を調節できるの
で、任意の上昇速度を得られるように適宜設定すること
ができる。
した通気口23aの態様を例示する。これらの図で、点
線で示した23cは、図で示した傘型伝熱フィン23の
1段上または1段下の傘型伝熱フィンにおける通気口2
3cの位置を示している。図2に示すように、1枚の傘
型伝熱フィン23あたりの通気口23aの数を1個とす
る場合、上下の傘型伝熱フィン23の通気口23aの位
置を、径方向に中心を挟んで対向する位置となるよう
に、各段ごとに交互に周方向に180゜ずらして設ける
ことが好ましい。これにより被処理蒸気の伝熱フィンや
冷媒槽の外面への接触時間が最も長くなるようにするこ
とができ、したがって被処理蒸気を効率的に冷却するこ
とができる。すなわち図4に示すように、導入管路2
6、61からトラップ槽22底面付近に導入された被処
理蒸気の流路を、各々の傘型伝熱フィン23…に沿って
半周ずつ流れるように形成することができる。
に2個の通気口23a、23aを、周方向に180゜ず
らして形成した例を示した。この場合、図3に示した傘
型伝熱フィン23の下から上昇する被処理蒸気が、傘型
伝熱フィン23上面や冷媒槽の外周面と最も長く接触す
るように、直上の通気口が周方向に90゜ずれた位置に
設けられることが好ましい。すなわち、図3に示した傘
型伝熱フィンの1段上には、同形状の傘型伝熱フィンを
周方向に90゜回転させた向きで冷媒槽21に取り付
け、直上の通気口23c,23cが、通気口23a,2
3aの中間に相当する位置となるようにする。そして順
次交互に上段の傘型伝熱フィン23の通気口がその1段
下の傘型伝熱フィン23の通気口と周方向に90゜ずら
した位置となるように取り付けることが好ましい。さら
に図2または図3に示した例に限らず、1枚の傘型伝熱
フィンに3個以上の通気口を等間隔に設けることも可能
である。このような場合でも各段ごとに形成された通気
口の中間に相当する箇所に、その上下の傘型フィンの通
気口が形成されることが好ましい。また傘型伝熱フィン
23には、図2および図3に示すように、後述する導入
管路26を挿入するための挿入孔23bが形成されてい
る。
プ槽22、蓋体21aで形成される空間部22bの内外
へ連通するように、被処理蒸気導入口25と処理蒸気排
気口27が穿設されている。被処理蒸気導入口25に
は、被処理蒸気を導入するための導入管路61、26が
接続されており、これらを介して、有機溶剤などの被処
理蒸気を空間部22bへ導入できるようになっている。
そして被処理蒸気導入管26は、多段に形成された複数
の傘型伝熱フィン23に形成された挿入孔23bを貫通
して最下段の傘型伝熱フィンの下方に被処理蒸気を導く
ように、かつ導入管路26の周囲が傘型伝熱フィン23
に接するように取り付けられている。処理蒸気排気口2
7は、空間部22bから処理蒸気を排気するためのもの
で、冷媒槽21の中心に対して被処理蒸気導入口25と
対向する位置に設けられている。これにより、被処理蒸
気導入口25を介して被処理蒸気導入管26から空間部
22bに導入され、処理蒸気排気口27から排気される
までの被処理蒸気の流路を長くとることができ、被処理
蒸気が凝縮の効率が良好となる。処理蒸気排気口27に
は、真空ポンプ29が設けられた管62が接続されてい
る。
するように冷媒供給口37と気化冷媒排気口39が穿設
され、冷媒供給口37には、管63と冷媒導入管38が
取り付けられており、液化窒素などの冷媒を、管63、
冷媒供給口37、および冷媒導入管38から冷媒槽21
内へ導入し、気化冷媒を気化冷媒排気口39から排気で
きるようになっている。冷媒は、低沸点成分の凝縮温度
によって適当な冷媒を選択でき、例えば液化窒素(大気
圧で−195.8℃)などの低温液化ガス、ドライアイ
ス−アルコール系冷媒などが好ましく用いられる。さら
に蓋体21aには液面計41取り付け用の液面計取り付
け口40が穿設されており、この液面計取り付け口40
から冷媒槽21内方へ液面計41を挿入することによ
り、冷媒槽21内に導入された冷媒の液面高さを測定で
きるようになっている。冷媒液面高さの測定方法は、特
に限定されないが、例えば液面計の液面からの突出高さ
の計測値から冷媒の液面高さを自動的に測定できるよう
に構成することができる。そしてこの自動測定液面計4
1に液面指示調節計42を接続し、液面計41で計測さ
れた冷媒槽21内部の冷媒液面のデータを液面指示調節
計42に送り、冷媒液面が所定高さより下がったときは
液面指示調節計42が電磁弁36を開いて冷媒を供給
し、所定の冷媒液面高さに達した時点で電磁弁36を閉
じるように構成すれば、冷媒の自動供給が可能となる。
填されており、液体窒素などの冷媒の使用量を節約しつ
つ、冷媒液面を高く維持して冷媒槽と傘型伝熱フィンの
冷却効率を高めることができる。また固体充填材35使
用により、運転終了時の残存冷媒量を減らすことができ
る。固体充填材35としては、アルミニウム合金や鉄な
どの金属、アルミナやシリカなどのセラミック及びガラ
スなどからなる球状、柱状などの塊状のものなどが好ま
しく用いられる。
入れて保冷しつつ使用される。またトラップ槽22の外
周には、トラップ槽加熱のためのヒータ34が設けられ
ており、トラップ槽22内壁に低沸点成分蒸気が固化し
た場合に、これを加熱して液化し、トラップ槽22の下
方に流し落とすことができるようになっている。トラッ
プ槽22の底部にはトラップ槽22内に溜まった溶剤を
外部に排出するためのドレーン弁32が設けられてい
る。
ている。この真空ポンプ29としては油回転式真空ポン
プなどの通常の真空ポンプが使用できる。また導入管路
26の他端側はロータリーエバポレータ50の排気端に
接続されている。このロータリーエバポレータ50は、
濃縮するべき溶液を入れる試料フラスコを取り付けて、
これを回転させる図示略の回転駆動手段を備え、その上
方には内部の蛇管51aに冷却水を流して気化した蒸気
を凝縮する水冷式回収トラップ51が接続され、その水
冷式回収トラップ51の下方に凝縮された溶剤などを捕
集する受けフラスコを取り付けて構成されている。試料
フラスコ53はウォーターバス54に浸漬されて所定温
度に加温されるようになっている。水冷式回収トラップ
51のロータリーエバポレータ50との接続側と反対の
端部は被処理蒸気の導入管路61と接続され、該管路6
1を通してロータリーエバポレータ50内を排気し、減
圧下で溶液から溶剤などを蒸発させて溶液を濃縮できる
ようになっている。
定置式とする以外に、可搬型としても構成することがで
きる。凝縮トラップ20を可搬型にする場合は、管61
および63に接合強度の高い接合部を設け、この接合部
で、凝縮トラップ20を着脱自在とすればよい。またト
ラップ槽22と保冷槽24を一体とし、トラップ槽外壁
と保冷槽内壁との間の空間を真空引きした真空断熱容器
とすれば、冷却効率の高い持ち運びに便利な凝縮トラッ
プとすることができる。さらに、可搬型の凝縮トラップ
とする場合は、トラップ槽の内部に、冷媒槽を支持する
支持体を設けて、強度を高めることが好ましい。また可
搬型の凝縮トラップとする場合、トラップ槽22の内径
を200〜400mm程度に形成することが好ましい。
て、冷媒槽21およびその外周面に形成された傘型伝熱
フィン23…は、低温の冷媒を冷媒槽21内に導入する
ことにより冷却される。またこの状態でトラップ槽22
の内壁および空間部22bは、冷媒槽21および冷媒槽
の外壁に連なる傘型伝熱フィン23…からの輻射伝熱に
より効果的に冷却される。
20の使用方法の一例を説明する。まず、冷媒槽21内
に、例えば液化窒素などの冷媒を冷媒源(図示せず)か
ら冷媒供給口37を介して冷媒導入管38から供給す
る。冷媒槽21の液面は、液面計41で計測され、その
計測値に従って液面指示調節計から電磁弁36を開閉し
て液化窒素が自動供給されるようにする。ついで管61
の先端に、有機溶剤を含む溶液を濃縮するためのロータ
リーエバポレータ50を取り付け、試料フラスコ53内
に被濃縮液を入れる。そして真空ポンプ29を稼動させ
て、凝縮トラップ内の空間部22bを、1Torr以下
に減圧する。このような状態で試料フラスコ53を回転
しつつウォーターバスで加温すれば、試料フラスコ53
内の溶剤などの低沸点成分を含む被濃縮液から、低沸点
成分が蒸発する。ロータリーエバポレータ50の上部に
は水冷式回収トラップ51が設けられており、蛇管51
aに水を流せば発生した低沸点成分蒸気の減圧冷却が行
われる。しかしながら水冷式の蛇管51aによる水冷式
回収トラップ51内の温度は、冷却が不十分なため、低
沸点成分蒸気の一部が凝縮液化して受フラスコ52で回
収されるのみで、蒸気のほとんどは冷却温度が低い凝縮
トラップ20に導入される。
は、被処理蒸気導入管26を介して最下段の傘型伝熱フ
ィン23の下方に導かれ、まず最下段の傘型伝熱フィン
23の下面等に接触して急冷され、凝縮液化される。た
だし冷媒槽21の外表面や冷媒槽に連なる傘型伝熱フィ
ン23の溶接部に近い部分の表面では固化する場合もあ
る。液化または固化されない残りの被処理蒸気は、最下
段の傘型伝熱フィン23の通気口23aを通って一段上
の空間部22bに至る。この段の空間部22bに面する
冷媒槽21の外側壁や最下段の傘型伝熱フィン23の上
面および下から2番目の傘型伝熱フィン23の下面など
と接触して急冷され液化または固化する。さらにこの段
でも液化または固化されずに残った被処理蒸気は最下段
の傘型伝熱フィンの通気口23aと周方向に180゜ず
れた位置に形成された下から2番目の傘型伝熱フィン2
3の通気口23aを通って、さらに一段上の空間部22
bへと移動し、順次これを繰り返す。
気口23aから処理蒸気排気口27に至るとき、処理蒸
気はほとんど低沸点成分蒸気の混ざらない気体となって
真空ポンプ29の働きでトラップ槽外部へ排気される。
これにより真空ポンプ29のオイルを劣化させず、真空
ポンプ29を長時間性能維持することが可能となる。試
料フラスコ53内の被処理溶液の低沸点成分が蒸発し終
わった時点で、真空ポンプ29の稼動を停止する。その
後、トラップ槽22の底部に溜まった低沸点成分を回収
後、空間部22b内を自然昇温またはヒータ34などで
加熱し、冷媒槽21の外表面や傘型伝熱フィン23の表
面の霜状の低沸点成分を液化してトラップ槽22の底部
に溜め、ドレーン弁32から回収する。
0を作製した。トラップ槽として、日本酸素株式会社
製、商品名サーモカットD6000(内径185mm、
深さ270mm)を用いた。SUS316を材料にして
冷媒槽(内径110mm、深さ220mm)、蓋体、6
枚の傘型伝熱フィンを作製し、図1に示すように組み立
てて溶接した。傘型伝熱フィン先端とトラップ槽内壁と
の間隔は、1mmとした。また冷媒として液体窒素、固
体充填材として球状アルミナを使用した。ジクロロメタ
ン540gを被濃縮液とし、ロータリーエバポレータで
濃縮処理を行った。蒸発処理を11分間持続させて、試
料フラスコからの蒸発がなくなったのを確認した後、真
空ポンプを止め、トラップ槽内を自然昇温させて凝縮ト
ラップのトラップ槽内に凝縮させた溶剤成分を計量した
結果、回収量は540gで100%であった。
液をエバポレータで濃縮する際に、真空ポンプとの間に
本発明の凝縮トラップを取り付けることにより、エバポ
レータで発生した低沸点成分蒸気を、凝縮トラップの冷
媒槽の外壁面や傘型伝熱フィンなどに接触させて液化も
しくは固化させ、短時間かつ効率的に回収できる。これ
により、真空ポンプの有機溶剤蒸気の吸引を防止し、真
空ポンプのオイルの劣化を防ぐことができるので、真空
ポンプの長期に亘る性能維持が可能となり真空ポンプを
保護することができる。また、多段に配置された傘型伝
熱フィンの各々に1個以上の通気口を穿設し、かつ通気
口の位置を各段ごとに被処理蒸気の傘型伝熱フィンや溶
媒槽外壁面などへの接触時間が長くなるように設定する
ことにより、および/または被処理蒸気の導入管路の先
端を、最下段の傘型伝熱フィンの下方に位置させること
により、被処理蒸気の回収効率を高くすることができ、
真空ポンプの保護効果を高めることができる。また内槽
内に、固体充填材を配すれば、より少量の冷媒で効果的
に被処理蒸気の冷却を行うことができ、経済性、操作性
が向上する。
る。
一例を示す図である。
別の例を示す図である。
面図である。
a……蓋体、22……外槽(トラップ槽)、22b……
空間部、23……傘型伝熱フィン、23a……通気口、
25……導入管路(被処理蒸気導入口)、26……被処
理蒸気導入管、27……排気管路(処理蒸気排気口)、
35……固体充填材。
Claims (6)
- 【請求項1】 被処理ガスに含まれる凝縮成分を凝縮捕
集する凝縮トラップであって、冷媒を収容する有底筒状
の内槽と、該内槽の外周に多段に配された傘型伝熱フィ
ンと、それらを収容する外槽と、少なくとも内槽と外槽
の間の空間部の開口を気密に塞ぎ、かつ該空間部に先端
を位置させて設けられた被処理蒸気の導入管路および排
気管路が接続された蓋体とを備えたことを特徴とする凝
縮トラップ。 - 【請求項2】 前記傘型伝熱フィンに通気口が穿設さ
れ、かつ該通気口の位置を各段ごとに交互に周方向に1
80度ずらせて構成したことを特徴とする請求項1記載
の凝縮トラップ。 - 【請求項3】 前記傘型伝熱フィンに複数の通気口が周
方向に等間隔で穿設され、かつ上下の傘型伝熱フィンの
該通気口の位置を周方向に所定角度ずらせて構成したこ
とを特徴とする請求項1記載の凝縮トラップ。 - 【請求項4】 前記被処理蒸気の導入管路の先端を、最
下段の傘型伝熱フィンの下方に位置させたことを特徴と
する請求項1から3のいずれか1項記載の凝縮トラッ
プ。 - 【請求項5】 傘型伝熱フィンの先端と外槽内壁との間
隔を1〜5mmとしたことを特徴とする請求項1から4
のいずれか1項記載の凝縮トラップ。 - 【請求項6】 前記内槽内に、固体充填材を配したこと
を特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の凝縮
トラップ。
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---|---|---|---|
JP01331496A JP3819468B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 凝縮トラップ |
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JP01331496A JP3819468B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 凝縮トラップ |
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JPH09209934A true JPH09209934A (ja) | 1997-08-12 |
JP3819468B2 JP3819468B2 (ja) | 2006-09-06 |
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JP01331496A Expired - Lifetime JP3819468B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 凝縮トラップ |
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JP (1) | JP3819468B2 (ja) |
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- 1996-01-29 JP JP01331496A patent/JP3819468B2/ja not_active Expired - Lifetime
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