JPH09209759A - 筒内直噴式内燃機関 - Google Patents
筒内直噴式内燃機関Info
- Publication number
- JPH09209759A JPH09209759A JP8015547A JP1554796A JPH09209759A JP H09209759 A JPH09209759 A JP H09209759A JP 8015547 A JP8015547 A JP 8015547A JP 1554796 A JP1554796 A JP 1554796A JP H09209759 A JPH09209759 A JP H09209759A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- piston crown
- internal combustion
- curved surface
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B23/00—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
- F02B23/08—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
- F02B23/10—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder
- F02B23/104—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder the injector being placed on a side position of the cylinder
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/12—Other methods of operation
- F02B2075/125—Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Abstract
(57)【要約】
【課題】 筒内直噴式内燃機関におけるピストン冠面形
状の改善により、燃料の気化性の向上並びに機関出力の
向上を図ることを課題とする。 【解決手段】 ピストン冠面１０Ａの吸気側部分（吸気
ポート１３と対面する部分）と排気側部分（排気ポート
１４と対面する部分）に、相互の交線が吸気側と排気側
とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向に延びかつピスト
ン１０上死点において点火プラグ１８近辺に位置するよ
うな円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂを夫々形成し、交
線を稜線２０Ａとする略山状に隆起する隆起部２０を両
凹曲面１９Ａ，１９Ｂによってピストン冠面１０Ａに形
成するようにした。
状の改善により、燃料の気化性の向上並びに機関出力の
向上を図ることを課題とする。 【解決手段】 ピストン冠面１０Ａの吸気側部分（吸気
ポート１３と対面する部分）と排気側部分（排気ポート
１４と対面する部分）に、相互の交線が吸気側と排気側
とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向に延びかつピスト
ン１０上死点において点火プラグ１８近辺に位置するよ
うな円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂを夫々形成し、交
線を稜線２０Ａとする略山状に隆起する隆起部２０を両
凹曲面１９Ａ，１９Ｂによってピストン冠面１０Ａに形
成するようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内に燃料を直接
噴射し、点火プラグによって火花点火を行う筒内直噴式
内燃機関に関し、詳しくは、ピストンの冠面形状改善に
よる燃焼性向上技術に関する。
噴射し、点火プラグによって火花点火を行う筒内直噴式
内燃機関に関し、詳しくは、ピストンの冠面形状改善に
よる燃焼性向上技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の筒内直噴式内燃機関にお
けるピストン冠面の構造としては、図５に示すようなも
のがある（特開平５−２４００４７号公報参照）。即
ち、このものは、ピストン１の冠面１Ａとシリンダヘッ
ド２下面との間に形成される燃焼室３内における、吸気
ポート７からの吸気の逆タンブル渦流６の発生を助長す
るため、ピストン冠面１Ａの一側（例えば吸気側）部分
に、下に凸の曲面を有した凹所４を形成すると共に、こ
の凹所４からなだらかに隆起してピストン１の上死点に
おいてシリンダヘッド２下面に近接する隆起部５を形成
したものである。
けるピストン冠面の構造としては、図５に示すようなも
のがある（特開平５−２４００４７号公報参照）。即
ち、このものは、ピストン１の冠面１Ａとシリンダヘッ
ド２下面との間に形成される燃焼室３内における、吸気
ポート７からの吸気の逆タンブル渦流６の発生を助長す
るため、ピストン冠面１Ａの一側（例えば吸気側）部分
に、下に凸の曲面を有した凹所４を形成すると共に、こ
の凹所４からなだらかに隆起してピストン１の上死点に
おいてシリンダヘッド２下面に近接する隆起部５を形成
したものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の筒内直噴式内燃機関におけるピストン冠面１
Ａの構造にあっては、ピストン冠面１Ａの一側（例えば
吸気側）部分に下に凸の曲面を有した凹所４を形成して
あるが、他側（例えば排気側）部分、即ち、隆起部５を
境とした凹所４と反対側のピストン冠面１Ａは平坦であ
るため、この平坦面に燃料が当たった場合には、燃料の
付着が生じ易く、又、上死点付近においては、逆タンブ
ル渦流６を含む筒内ガス流動が弱まり易く、この結果、
上記のように付着した燃料の気化性が悪い。
うな従来の筒内直噴式内燃機関におけるピストン冠面１
Ａの構造にあっては、ピストン冠面１Ａの一側（例えば
吸気側）部分に下に凸の曲面を有した凹所４を形成して
あるが、他側（例えば排気側）部分、即ち、隆起部５を
境とした凹所４と反対側のピストン冠面１Ａは平坦であ
るため、この平坦面に燃料が当たった場合には、燃料の
付着が生じ易く、又、上死点付近においては、逆タンブ
ル渦流６を含む筒内ガス流動が弱まり易く、この結果、
上記のように付着した燃料の気化性が悪い。
【０００４】更に、隆起部５が形成された部分のピスト
ン冠面１Ａが平坦であるがため、隆起部５とシリンダヘ
ッド２下面との間に吸入空気が存在する空間が小さくな
り、この部位でのすすや未燃燃料の排出量が増加し、機
関出力の低下を生じる可能性が比較的大きい。そこで、
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、筒内直噴式
内燃機関におけるピストン冠面形状の改善により、燃料
の気化性の向上並びに機関出力の向上を図ることを課題
とする。
ン冠面１Ａが平坦であるがため、隆起部５とシリンダヘ
ッド２下面との間に吸入空気が存在する空間が小さくな
り、この部位でのすすや未燃燃料の排出量が増加し、機
関出力の低下を生じる可能性が比較的大きい。そこで、
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、筒内直噴式
内燃機関におけるピストン冠面形状の改善により、燃料
の気化性の向上並びに機関出力の向上を図ることを課題
とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このため、請求項１に係
る発明は、ピストン冠面とシリンダヘッド下面との間に
形成された燃焼室の吸気側壁面に配設された燃料噴射弁
により燃焼室内に燃料を直接噴射し、燃焼室のピストン
冠面と対向する壁面の略中心部に配設された点火プラグ
によって火花点火を行う筒内直噴式内燃機関において、
ピストン冠面の吸気側部分と排気側部分に、相互の交線
が吸気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向
に延びかつピストン上死点において前記点火プラグ近辺
に位置するような円筒面状の凹曲面を夫々形成し、前記
交線を稜線とする略山状に隆起する隆起部を前記両凹曲
面によってピストン冠面に形成した。
る発明は、ピストン冠面とシリンダヘッド下面との間に
形成された燃焼室の吸気側壁面に配設された燃料噴射弁
により燃焼室内に燃料を直接噴射し、燃焼室のピストン
冠面と対向する壁面の略中心部に配設された点火プラグ
によって火花点火を行う筒内直噴式内燃機関において、
ピストン冠面の吸気側部分と排気側部分に、相互の交線
が吸気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向
に延びかつピストン上死点において前記点火プラグ近辺
に位置するような円筒面状の凹曲面を夫々形成し、前記
交線を稜線とする略山状に隆起する隆起部を前記両凹曲
面によってピストン冠面に形成した。
【０００６】かかる請求項１に係る発明において、燃料
は、燃料噴射弁から、ピストン冠面の吸気側に形成され
た凹曲面に向かって噴射される。この際、燃焼室内に噴
射された燃料噴霧は、噴霧自身の噴霧角度の幅並びに燃
焼室内ガス流動による燃料の拡散によって吸気側凹曲面
の形成領域を越えて、ピストン冠面の排気側に形成され
た凹曲面まで回り込む。或いは、燃料噴霧の一部は、直
接排気側凹曲面に到達する。
は、燃料噴射弁から、ピストン冠面の吸気側に形成され
た凹曲面に向かって噴射される。この際、燃焼室内に噴
射された燃料噴霧は、噴霧自身の噴霧角度の幅並びに燃
焼室内ガス流動による燃料の拡散によって吸気側凹曲面
の形成領域を越えて、ピストン冠面の排気側に形成され
た凹曲面まで回り込む。或いは、燃料噴霧の一部は、直
接排気側凹曲面に到達する。
【０００７】この場合、排気側凹曲面において生起した
タンブル渦流は、排気側凹曲面があるがゆえ、圧縮行程
においても比較的長い時間保持されることになり、燃料
の気化が促進され、混合気の均質化が促進される。又、
排気側部分にも、凹曲面が形成されているため、燃料噴
霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内ガス流動によって流
されてくる排気側において、比較的大きな空間部が形成
されることになり、燃料が燃焼する際にも、ピストン冠
面に付着している燃料が酸素不足による不完全燃焼を起
こし難くなるため、すす発生や未燃燃料発生の増大が抑
制される。
タンブル渦流は、排気側凹曲面があるがゆえ、圧縮行程
においても比較的長い時間保持されることになり、燃料
の気化が促進され、混合気の均質化が促進される。又、
排気側部分にも、凹曲面が形成されているため、燃料噴
霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内ガス流動によって流
されてくる排気側において、比較的大きな空間部が形成
されることになり、燃料が燃焼する際にも、ピストン冠
面に付着している燃料が酸素不足による不完全燃焼を起
こし難くなるため、すす発生や未燃燃料発生の増大が抑
制される。
【０００８】更に、ピストン冠面が概ね凹曲面により形
成され、平坦面が少なくなるため、ピストン冠面の広範
囲にわたってタンブル渦流が保持され、これによる燃料
の巻き上げ効果が充分に得られ、燃料の燃焼室内への均
一的拡散が促進される。請求項２に係る発明は、前記円
筒面状の凹曲面に代えて、球面状の凹曲面とした。
成され、平坦面が少なくなるため、ピストン冠面の広範
囲にわたってタンブル渦流が保持され、これによる燃料
の巻き上げ効果が充分に得られ、燃料の燃焼室内への均
一的拡散が促進される。請求項２に係る発明は、前記円
筒面状の凹曲面に代えて、球面状の凹曲面とした。
【０００９】かかる請求項２に係る発明においては、凹
曲面を球面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸気側と
排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への拡がり
が抑制され、混合気がピストン冠面の中央部に寄るた
め、燃料のピストン冠面への付着量がより低減される。
請求項３に係る発明は、前記円筒面状の凹曲面に代え
て、略ピストン軸方向に偏平な円盤面状の凹曲面とし
た。
曲面を球面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸気側と
排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への拡がり
が抑制され、混合気がピストン冠面の中央部に寄るた
め、燃料のピストン冠面への付着量がより低減される。
請求項３に係る発明は、前記円筒面状の凹曲面に代え
て、略ピストン軸方向に偏平な円盤面状の凹曲面とし
た。
【００１０】かかる請求項３に係る発明においては、凹
曲面を円盤面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸気側
と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への拡が
りが抑制され、混合気がピストン冠面の中央部に寄るた
め、燃料のピストン冠面への付着量がより低減されると
共に、ピストン冠面の周辺部の平面部分を排除できるこ
とによって、ピストン冠面の広範囲にわたってタンブル
渦流が保持され、これによる燃料の巻き上げ効果が充分
に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散が促進
される。
曲面を円盤面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸気側
と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への拡が
りが抑制され、混合気がピストン冠面の中央部に寄るた
め、燃料のピストン冠面への付着量がより低減されると
共に、ピストン冠面の周辺部の平面部分を排除できるこ
とによって、ピストン冠面の広範囲にわたってタンブル
渦流が保持され、これによる燃料の巻き上げ効果が充分
に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散が促進
される。
【００１１】請求項４に係る発明は、燃焼室内に燃料を
直接噴射する筒内直噴式内燃機関において、ピストン冠
面の吸気側部分と排気側部分に凹曲面を夫々形成すると
共に、ピストン冠面に前記両凹曲面によって略山状に隆
起する隆起部を形成するようにした。
直接噴射する筒内直噴式内燃機関において、ピストン冠
面の吸気側部分と排気側部分に凹曲面を夫々形成すると
共に、ピストン冠面に前記両凹曲面によって略山状に隆
起する隆起部を形成するようにした。
【００１２】かかる請求項４に係る発明において、排気
側凹曲面において生起したタンブル渦流は、排気側凹曲
面があるがゆえ、圧縮行程においても比較的長い時間保
持されることになり、燃料の気化が促進され、混合気の
均質化が促進され、排気側部分にも、凹曲面が形成され
ているため、燃料噴霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内
ガス流動によって流されてくる排気側において、比較的
大きな空間部が形成されることになり、燃料が燃焼する
際にも、ピストン冠面に付着している燃料が酸素不足に
よる不完全燃焼を起こし難くなるため、すす発生や未燃
燃料発生の増大が抑制される。
側凹曲面において生起したタンブル渦流は、排気側凹曲
面があるがゆえ、圧縮行程においても比較的長い時間保
持されることになり、燃料の気化が促進され、混合気の
均質化が促進され、排気側部分にも、凹曲面が形成され
ているため、燃料噴霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内
ガス流動によって流されてくる排気側において、比較的
大きな空間部が形成されることになり、燃料が燃焼する
際にも、ピストン冠面に付着している燃料が酸素不足に
よる不完全燃焼を起こし難くなるため、すす発生や未燃
燃料発生の増大が抑制される。
【００１３】
【発明の効果】請求項１及び４に係る発明によれば、燃
料の気化が促進され、混合気の均質化が促進されると共
に、燃料が燃焼する際にも、ピストン冠面に付着してい
る燃料が酸素不足による不完全燃焼を起こし難くなるた
め、すす発生や未燃燃料発生の増大を抑制することがで
き、特に、請求項１に係る発明においては、円筒面状の
凹曲面とした結果、ピストン冠面を概ね凹曲面により形
成でき、平坦面を少なくできるため、ピストン冠面の広
範囲にわたってタンブル渦流を保持でき、燃料の燃焼室
内への均一的拡散を促進できる。
料の気化が促進され、混合気の均質化が促進されると共
に、燃料が燃焼する際にも、ピストン冠面に付着してい
る燃料が酸素不足による不完全燃焼を起こし難くなるた
め、すす発生や未燃燃料発生の増大を抑制することがで
き、特に、請求項１に係る発明においては、円筒面状の
凹曲面とした結果、ピストン冠面を概ね凹曲面により形
成でき、平坦面を少なくできるため、ピストン冠面の広
範囲にわたってタンブル渦流を保持でき、燃料の燃焼室
内への均一的拡散を促進できる。
【００１４】請求項２に係る発明によれば、燃料のピス
トン冠面への付着量をより低減でき、すす発生や未燃燃
料発生の増大をより効果的に抑制することができる。請
求項３に係る発明によれば、燃料のピストン冠面への付
着量をより低減でき、すす発生や未燃燃料発生の増大を
より効果的に抑制することができると共に、燃料の燃焼
室内への均一的拡散がより促進される。
トン冠面への付着量をより低減でき、すす発生や未燃燃
料発生の増大をより効果的に抑制することができる。請
求項３に係る発明によれば、燃料のピストン冠面への付
着量をより低減でき、すす発生や未燃燃料発生の増大を
より効果的に抑制することができると共に、燃料の燃焼
室内への均一的拡散がより促進される。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図１は、本発明（請求項１及び４に
係る発明）の筒内直噴式内燃機関の一実施形態を示すシ
リンダ構造の断面図であり、ピストン１０の冠面１０Ａ
とシリンダヘッド１１下面との間には燃焼室１２が形成
され、この燃焼室１２の上部のシリンダヘッド１１壁、
即ち、シリンダヘッド１１下部側に形成されたシリンダ
ヘッド燃焼室１２Ａの壁には並列する２つの吸気ポート
１３と並列する２つの排気ポート１４とが設けられ、各
吸気ポート１３には吸気弁１５が、各排気ポート１４に
は排気弁１６が、夫々配設されている。
本発明を詳述する。図１は、本発明（請求項１及び４に
係る発明）の筒内直噴式内燃機関の一実施形態を示すシ
リンダ構造の断面図であり、ピストン１０の冠面１０Ａ
とシリンダヘッド１１下面との間には燃焼室１２が形成
され、この燃焼室１２の上部のシリンダヘッド１１壁、
即ち、シリンダヘッド１１下部側に形成されたシリンダ
ヘッド燃焼室１２Ａの壁には並列する２つの吸気ポート
１３と並列する２つの排気ポート１４とが設けられ、各
吸気ポート１３には吸気弁１５が、各排気ポート１４に
は排気弁１６が、夫々配設されている。
【００１６】シリンダヘッド１１の吸気ポート１３形成
側壁面の両吸気ポート１３間には、燃料噴射弁１７がピ
ストン冠面１０Ａに対して適切な角度を持つように配設
され、燃焼室１２のピストン冠面１０Ａと対向するシリ
ンダヘッド１１壁面、即ち、シリンダヘッド燃焼室１２
Ａの壁面の略中心部には、点火プラグ１８が配設されて
いる。
側壁面の両吸気ポート１３間には、燃料噴射弁１７がピ
ストン冠面１０Ａに対して適切な角度を持つように配設
され、燃焼室１２のピストン冠面１０Ａと対向するシリ
ンダヘッド１１壁面、即ち、シリンダヘッド燃焼室１２
Ａの壁面の略中心部には、点火プラグ１８が配設されて
いる。
【００１７】ここで、本発明においては、図１及び図２
に示すように、ピストン冠面１０Ａの吸気側部分（吸気
ポート１３と対面する部分）と排気側部分（排気ポート
１４と対面する部分）に、相互の交線が吸気側と排気側
とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向に延びかつピスト
ン１０上死点において点火プラグ１８近辺に位置するよ
うな円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂを夫々形成し、前
記交線を稜線２０Ａとする略山状に隆起する隆起部２０
を前記両凹曲面１９Ａ，１９Ｂによってピストン冠面１
０Ａに形成するようにしている。
に示すように、ピストン冠面１０Ａの吸気側部分（吸気
ポート１３と対面する部分）と排気側部分（排気ポート
１４と対面する部分）に、相互の交線が吸気側と排気側
とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向に延びかつピスト
ン１０上死点において点火プラグ１８近辺に位置するよ
うな円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂを夫々形成し、前
記交線を稜線２０Ａとする略山状に隆起する隆起部２０
を前記両凹曲面１９Ａ，１９Ｂによってピストン冠面１
０Ａに形成するようにしている。
【００１８】次に、かかる構成の作用について説明す
る。燃料は、両吸気ポート１３間に配設された燃料噴射
弁１７から、ピストン冠面１０Ａの吸気側に形成された
凹曲面（以下、吸気側凹曲面）１９Ａに向かって噴射さ
れる。この際、燃焼室１２内に噴射された燃料噴霧は、
噴霧自身の噴霧角度の幅並びに燃焼室１２内ガス流動に
よる燃料の拡散によって吸気側凹曲面１９Ａの形成領域
を越えて、ピストン冠面１０Ａの排気側に形成された凹
曲面（以下、排気側凹曲面）１９Ｂまで回り込む。或い
は、燃料噴霧の一部は、直接排気側凹曲面１９Ｂに到達
する。
る。燃料は、両吸気ポート１３間に配設された燃料噴射
弁１７から、ピストン冠面１０Ａの吸気側に形成された
凹曲面（以下、吸気側凹曲面）１９Ａに向かって噴射さ
れる。この際、燃焼室１２内に噴射された燃料噴霧は、
噴霧自身の噴霧角度の幅並びに燃焼室１２内ガス流動に
よる燃料の拡散によって吸気側凹曲面１９Ａの形成領域
を越えて、ピストン冠面１０Ａの排気側に形成された凹
曲面（以下、排気側凹曲面）１９Ｂまで回り込む。或い
は、燃料噴霧の一部は、直接排気側凹曲面１９Ｂに到達
する。
【００１９】この場合、排気側凹曲面１９Ｂにおいて生
起したタンブル渦流２１は、排気側凹曲面１９Ｂがある
がゆえ、圧縮行程においても比較的長い時間保持される
ことになり、燃料の気化が促進され、混合気の均質化が
促進される。又、排気側部分（排気ポート１４と対面す
る部分）にも、凹曲面１９Ｂが形成されているため、燃
料噴霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内ガス流動によっ
て流されてくる排気側において、比較的大きな空間部が
形成されることになり、燃料が燃焼する際にも、ピスト
ン冠面１０Ａに付着している燃料が酸素不足による不完
全燃焼を起こし難くなるため、すす発生や未燃燃料発生
の増大を抑制することができる。
起したタンブル渦流２１は、排気側凹曲面１９Ｂがある
がゆえ、圧縮行程においても比較的長い時間保持される
ことになり、燃料の気化が促進され、混合気の均質化が
促進される。又、排気側部分（排気ポート１４と対面す
る部分）にも、凹曲面１９Ｂが形成されているため、燃
料噴霧がこれ自身の貫徹力及び燃焼室内ガス流動によっ
て流されてくる排気側において、比較的大きな空間部が
形成されることになり、燃料が燃焼する際にも、ピスト
ン冠面１０Ａに付着している燃料が酸素不足による不完
全燃焼を起こし難くなるため、すす発生や未燃燃料発生
の増大を抑制することができる。
【００２０】特に、この実施形態においては、ピストン
冠面１０Ａを概ね凹曲面により形成でき、平坦面を少な
くできるため、ピストン冠面の広範囲にわたってタンブ
ル渦流を保持でき、これによる燃料の巻き上げ効果が充
分に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散を促
進できる。図３は、本発明（請求項２及び４に係る発
明）の筒内直噴式内燃機関の一実施形態を示すピストン
の斜視図であり、この実施形態においては、ピストン冠
面１０Ａの吸気側部分と排気側部分に、図１及び図２の
実施形態の円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂに代えて、
球面状の凹曲面２９Ａ，２９Ｂを形成するようにしたも
のである。
冠面１０Ａを概ね凹曲面により形成でき、平坦面を少な
くできるため、ピストン冠面の広範囲にわたってタンブ
ル渦流を保持でき、これによる燃料の巻き上げ効果が充
分に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散を促
進できる。図３は、本発明（請求項２及び４に係る発
明）の筒内直噴式内燃機関の一実施形態を示すピストン
の斜視図であり、この実施形態においては、ピストン冠
面１０Ａの吸気側部分と排気側部分に、図１及び図２の
実施形態の円筒面状の凹曲面１９Ａ，１９Ｂに代えて、
球面状の凹曲面２９Ａ，２９Ｂを形成するようにしたも
のである。
【００２１】かかる実施形態においては、凹曲面２９
Ａ，２９Ｂを球面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸
気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への
拡がりを抑制でき、混合気をピストン冠面１０Ａの中央
部に寄せることができるため、燃料のピストン冠面１０
Ａへの付着量をより低減することができる。図４は、本
発明（請求項３及び４に係る発明）の筒内直噴式内燃機
関の一実施形態を示すピストンの斜視図であり、この実
施形態においては、ピストン冠面１０Ａの吸気側部分と
排気側部分に、図１及び図２の実施形態の円筒面状の凹
曲面１９Ａ，１９Ｂに代えて、略ピストン軸方向に偏平
をなす円盤面状の凹曲面３９Ａ，３９Ｂを形成するよう
にしたものである。
Ａ，２９Ｂを球面状に形成してあるため、燃料噴霧の吸
気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向への
拡がりを抑制でき、混合気をピストン冠面１０Ａの中央
部に寄せることができるため、燃料のピストン冠面１０
Ａへの付着量をより低減することができる。図４は、本
発明（請求項３及び４に係る発明）の筒内直噴式内燃機
関の一実施形態を示すピストンの斜視図であり、この実
施形態においては、ピストン冠面１０Ａの吸気側部分と
排気側部分に、図１及び図２の実施形態の円筒面状の凹
曲面１９Ａ，１９Ｂに代えて、略ピストン軸方向に偏平
をなす円盤面状の凹曲面３９Ａ，３９Ｂを形成するよう
にしたものである。
【００２２】かかる実施形態においては、凹曲面を円盤
面状に形成してあるため、図３の実施形態と同様に、燃
料噴霧の吸気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿
う方向への拡がりを抑制でき、混合気をピストン冠面１
０Ａの中央部に寄せることができるため、燃料のピスト
ン冠面１０Ａへの付着量をより低減することができると
共に、図３の実施形態において存在していたピストン冠
面１０Ａの周辺部の平面部分２９Ｃを排除できることに
よって、ピストン冠面１０Ａの広範囲にわたってタンブ
ル渦流を保持でき、これによる燃料の巻き上げ効果が充
分に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散を促
進できる。
面状に形成してあるため、図３の実施形態と同様に、燃
料噴霧の吸気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿
う方向への拡がりを抑制でき、混合気をピストン冠面１
０Ａの中央部に寄せることができるため、燃料のピスト
ン冠面１０Ａへの付着量をより低減することができると
共に、図３の実施形態において存在していたピストン冠
面１０Ａの周辺部の平面部分２９Ｃを排除できることに
よって、ピストン冠面１０Ａの広範囲にわたってタンブ
ル渦流を保持でき、これによる燃料の巻き上げ効果が充
分に得られるため、燃料の燃焼室内への均一的拡散を促
進できる。
【図１】 請求項１及び４記載の発明の一実施形態を示
す断面図
す断面図
【図２】 同上の実施形態におけるピストンの斜視図
【図３】 請求項２及び４記載の発明の一実施形態を示
すピストンの斜視図
すピストンの斜視図
【図４】 請求項３及び４記載の発明の一実施形態を示
すピストンの斜視図
すピストンの斜視図
【図５】 従来の筒内直噴式内燃機関のピストン構造を
示す概略図
示す概略図
１０ ピストン １０Ａ ピストン冠面 １１ シリンダヘッド １２ 燃焼室 １２Ａ シリンダヘッド燃焼室 １３ 吸気ポート １４ 排気ポート １７ 燃料噴射弁 １８ 点火プラグ １９Ａ，１９Ｂ 凹曲面 ２０ 隆起部 ２０Ａ 稜線
Claims (4)
- 【請求項１】ピストン冠面とシリンダヘッド下面との間
に形成された燃焼室の吸気側壁面に配設された燃料噴射
弁により燃焼室内に燃料を直接噴射し、燃焼室のピスト
ン冠面と対向する壁面の略中心部に配設された点火プラ
グによって火花点火を行う筒内直噴式内燃機関におい
て、 ピストン冠面の吸気側部分と排気側部分に、相互の交線
が吸気側と排気側とを結ぶ線と略直交する線に沿う方向
に延びかつピストン上死点において前記点火プラグ近辺
に位置するような円筒面状の凹曲面を夫々形成し、 前記交線を稜線とする略山状に隆起する隆起部を前記両
凹曲面によってピストン冠面に形成したことを特徴とす
る筒内直噴式内燃機関。 - 【請求項２】前記円筒面状の凹曲面に代えて、球面状の
凹曲面としたことを特徴とする請求項１記載の筒内直噴
式内燃機関。 - 【請求項３】前記円筒面状の凹曲面に代えて、略ピスト
ン軸方向に偏平な円盤面状の凹曲面としたことを特徴と
する請求項１記載の筒内直噴式内燃機関。 - 【請求項４】燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内直噴式
内燃機関において、 ピストン冠面の吸気側部分と排気側部分に凹曲面を夫々
形成すると共に、 ピストン冠面に前記両凹曲面によって略山状に隆起する
隆起部を形成したことを特徴とする筒内直噴式内燃機
関。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01554796A JP3329170B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 筒内直噴式内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01554796A JP3329170B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 筒内直噴式内燃機関 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09209759A true JPH09209759A (ja) | 1997-08-12 |
| JP3329170B2 JP3329170B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=11891814
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01554796A Expired - Lifetime JP3329170B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 筒内直噴式内燃機関 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3329170B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007192187A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関およびそのピストン |
| JP2009191780A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関用ピストン及び内燃機関の排気浄化装置 |
| KR101588734B1 (ko) * | 2014-07-23 | 2016-01-26 | 현대자동차 주식회사 | 듀얼 예연소실 피스톤 보울 장치 |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP01554796A patent/JP3329170B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007192187A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関およびそのピストン |
| JP2009191780A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関用ピストン及び内燃機関の排気浄化装置 |
| KR101588734B1 (ko) * | 2014-07-23 | 2016-01-26 | 현대자동차 주식회사 | 듀얼 예연소실 피스톤 보울 장치 |
| US9562465B2 (en) | 2014-07-23 | 2017-02-07 | Hyundai Motor Company | Dual pre-chamber piston bowl system |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3329170B2 (ja) | 2002-09-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP1338782B1 (en) | Combustion chamber for reverse tumble spark ignition direct injection engine | |
| JP3733721B2 (ja) | 直噴火花点火式内燃機関 | |
| JP2007154827A (ja) | 内燃機関の燃焼制御装置 | |
| JP2000248945A (ja) | 筒内直接噴射エンジン | |
| JP2000087750A (ja) | 筒内直接噴射式内燃機関 | |
| JPS58568B2 (ja) | 副燃焼室付エンジン | |
| JP2006258053A (ja) | 直接噴射式内燃機関およびその燃焼方法 | |
| JP3781536B2 (ja) | 筒内噴射式エンジンの燃焼室構造 | |
| JPS5845572B2 (ja) | 内燃機関の燃焼室 | |
| JP2961779B2 (ja) | 成層燃焼内燃機関の燃料供給装置 | |
| JP2000045778A (ja) | 筒内噴射エンジンの燃焼室 | |
| JPH09209759A (ja) | 筒内直噴式内燃機関 | |
| EP1088972B1 (en) | In-cylinder direct-injection spark-ignition engine | |
| JP3037515B2 (ja) | ２点点火エンジン | |
| JP4115549B2 (ja) | 直噴火花点火式内燃機関 | |
| JP3982482B2 (ja) | 筒内直接噴射式内燃機関の燃焼室構造 | |
| US4329955A (en) | Combustion chamber of an internal combustion engine | |
| JP4075471B2 (ja) | 筒内直接噴射式内燃機関 | |
| JPH11182249A (ja) | 直噴火花点火式内燃機関 | |
| JP3644323B2 (ja) | 直噴火花点火式内燃機関 | |
| JP3852273B2 (ja) | 内燃機関の燃焼室 | |
| JP4082277B2 (ja) | 筒内直噴ｃｎｇエンジン | |
| JPS6314023Y2 (ja) | ||
| JPH09209758A (ja) | 筒内直噴式内燃機関 | |
| JP4291423B2 (ja) | 筒内燃料噴射式内燃機関 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130719 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140719 Year of fee payment: 12 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |