JPH09208870A - インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物 - Google Patents

インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物

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JPH09208870A
JPH09208870A JP1784196A JP1784196A JPH09208870A JP H09208870 A JPH09208870 A JP H09208870A JP 1784196 A JP1784196 A JP 1784196A JP 1784196 A JP1784196 A JP 1784196A JP H09208870 A JPH09208870 A JP H09208870A
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JP
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ink composition
resin emulsion
ink
pigment
resins
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JP1784196A
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Hideo Yamazaki
崎 英 雄 山
Yoshiyuki Ozawa
沢 善 行 小
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料系インク組成物であって、顔料粒子を安
定に含む、かつOHPシートのような透過光によって画
像を観察する形式に用いられた場合、光透過性の高い明
るい良好な画像を実現でき、また通常の記録紙上の反射
光によって観察される画像にあっては光沢を有する画像
が実現できるインク組成物の提供。 【解決手段】 顔料と、樹脂エマルジョンと、水とを少
なくとも含んでなるインク組成物であって、顔料粒子の
平均粒子径が200nm以下であり、かつ樹脂エマルジ
ョンの分散相成分の平均粒子径が200nm以下である
インク組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、顔料を着色剤として含有してなるインク組成
物に関し、とりわけインクジェット記録方法において好
ましく使用されるインク組成物に関する。
【0002】背景技術 インクジェット記録用インク組成物としては、着色剤と
しての染料と水性媒体とを含んでなる、水性インク組成
物が種々実用化されている。しかしながら、これら水性
インク組成物においては、着色剤としての染料の性質
上、印字物の耐光性や、耐水性が劣るという課題が指摘
されている。そこで、着色剤として顔料を用いたインク
組成物の提案がなされている。
【0003】しかしながら、顔料は基本的に水系溶媒お
よび有機系溶媒に不溶である。よって、顔料系インクで
は、顔料を媒体中に安定に微分散させる必要がある。イ
ンクジェット記録方法に用いられるインク組成物にあっ
ては、微細なノズルからインク滴を吐出させる必要があ
るため、析出物の発生はこのノズルの目詰まりの原因と
なる。よって、析出物の発生を抑制し、更に析出物が生
じても容易にそれらを除去可能な性質をインク組成物は
有する必要がある。
【0004】顔料系インク組成物としては、例えば特開
平1−204979号公報には、顔料粒径の分布を0.
6μm以下および0.2μm以下の値を指標に制御した
インク組成物が記載されている。このインク組成物によ
れば、ノズルの目詰まりが無く、インク滴の安定な吐出
が可能とされている。
【0005】また、特開平4−18462号公報には顔
料とマイクロエマルジョンとを組み合わせたインク組成
物が記載されている。この公報においては、インク組成
物中のマイクロエマルジョンの平均粒子径が50nm以
下であることが目詰まりのないインクジェット記録方法
には必要とされている。
【0006】しかしながら、依然としてより優れたイン
ク組成物に対する希求が存在しているとえいる。とりわ
け、インク組成物中で安定に顔料粒子を存在させるため
には極めて微細な粒径まで顔料粒子を分散しなければな
らない。顔料をある程度の粒径で安定に分散可能であれ
ばその製造は容易となるといえる。また、OHPシート
に印字された場合、画像の光透過性が低いと暗い画像と
なってしまう。そこで、より光透過性の高い画像が得ら
れるインク組成物が望まれているといえる。更に画像に
高級感を与えるため、より光沢ある画像が実現できるイ
ンク組成物が望まれていると言える。
【0007】
【発明の概要】本発明者らは、今般、いわゆる樹脂エマ
ルジョンを利用することで顔料をインク組成物中に安定
に存在させることができ、またそのインク組成物を利用
して得られた画像がOHPシート上にあっては極めて光
透過性が高く明るく、また通常の記録紙上にあっては光
沢のあるものとなるとの知見を得た。本発明はかかる知
見に基づくものである。
【0008】従って本発明は、極めて微細な領域にない
顔料粒子であってもそれを安定に含むインク組成物の提
供をその目的としている。
【0009】また本発明は、OHPシート上にあっては
極めて光透過性が高く明るく、また通常の記録紙上にあ
っては光沢のある画像が実現できるインク組成物の提供
をその目的としている。
【0010】そして、本発明によるインク組成物は、顔
料と、樹脂エマルジョンと、水とを少なくとも含んでな
るインク組成物であって、顔料粒子の平均粒子径が20
0nm以下であり、かつ樹脂エマルジョンの分散相成分
の平均粒子径が200nm以下であるものである。
【0011】
【発明の具体的説明】顔料 本発明において顔料は、その粒子の平均粒子径が200
nm以下とされ、好ましくは150nm以下であり、よ
り好ましくは100nm以下である。本発明にあって
は、顔料粒子は小さなものであることが望ましいが、小
さなものとするためにはよりエネルギーを必要とする。
本発明にあっては、上記のような200nm以下という
やや大きな平均粒子径を有する顔料であっても安定に存
在させることができる。
【0012】本発明に好ましく用いられる顔料として
は、無機顔料および有機顔料が挙げられる。無機顔料と
しては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト
法、ファーネスト法、サーマル法などの公知の方法によ
って製造されたカーボンブラックを利用することができ
る。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、
不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料など
を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、
ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キ
ナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔
料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、
染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染
料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニ
リンブラックなどを利用することができる。
【0013】本発明による好ましい態様によれば、これ
らの顔料の内、水と親和性のよいものが好ましく用いら
れる。
【0014】より具体的には、黒色用としては、ファー
ネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、
チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピ
グメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグ
メントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリ
ンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機
顔料が挙げられる。
【0015】さらにカラー用としては、C.I.ピグメ
ントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジ
スアゾイエローAAA)、13、14、17、24、3
4、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、8
1、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、9
8、100、101、104、108、109、11
0、117、120、138、153、C.I.ピグメ
ントオレンジ5、13、16、17、36、43、5
1、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、
22(ブリリアントファーストスカッレト)、23、3
1、38、48:2(パーマネントレッド2B(B
a))、48:2(パーマネントレッド2B(C
a))、48:3(パーマネントレッド2B(S
r))、48:4(パーマネントレッド2B(M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブ
リリアントカーミン6B)、60:1、63:1、6
3:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カドミウムレッド)、112、114、1
22(キナクリドンマゼンタ)、123、146、14
9、166、168、170、172、177、17
8、179、185、190、193、209、21
9、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレ
ーキ)、3、5:1、16、19(キナクリドンレッ
ド)、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、
15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:
2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、
15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:
1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン
1、4、7、8、10、17、18、36、等、その他
顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工
顔料等が使用できる。
【0016】以上のような非水溶性の着色剤は、場合に
より分散剤によって分散された着色剤分散液として用い
られてよい。
【0017】インク組成物中の着色剤としての顔料の添
加量は、0.1〜10重量%程度が好ましく、更に好ま
しくは0.5〜5重量%程度である。
【0018】樹脂エマルジョン 本発明によるインク組成物に添加される樹脂エマルジョ
ンとは、連続相が水であり、分散相が次のような樹脂成
分であるエマルジョンを意味する。
【0019】本発明にあっては、この分散相成分の平均
粒子径が200nm以下とされ、好ましくは150nm
以下であり、より好ましくは100nm以下である。
【0020】分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジ
エン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
【0021】本発明の好ましい態様によれば、この樹脂
は親水性部分と、疎水性部分とを合わせ持つ重合体であ
るのが好ましい。
【0022】これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を
場合によって界面活性剤とともに水に混合することによ
って得ることができる。例えば、アクリル系樹脂または
スチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)
アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリ
ル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸と、界
面活性剤とを水に混合することによって得ることができ
る。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常1
0:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の
使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョンが得難
く、また前記範囲を越える場合、インクの耐水性が低下
したり、浸透性が悪化する傾向があるので好ましくな
い。界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例とし
ては、アニオン系界面活性剤(例えば、ドデシルベンザ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウルリル酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアン
モニウム塩など)、ノニオン系界面活性剤(例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキ
シエチレンアルキルアミドなど)が挙げられ、これらを
単独または二種以上混合して用いることができる。
【0023】また、分散相成分としての樹脂と水との割
合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量
部、好ましくは100〜200重量部、の範囲が適当で
ある。
【0024】このような樹脂エマルジョンとして、公知
の樹脂エマルジョンを用いることも可能であり、例えば
特公昭62−1426号、特開平3−56573号、特
開平3−79678号、特開平3−160068号、特
開平4−18462号などに記載の樹脂エマルジョンを
そのまま用いることができる。
【0025】また、市販の樹脂エマルジョンを利用する
ことも可能であり、例えばマイクロジェルE−100
2、E−2002、E−5002(スチレン−アクリル
系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボン
コート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本
インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(ス
チレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化
学工業株式会社製)、SAE1014(スチレン−アク
リル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サ
イビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョ
ン、サイデン化学株式会社製)、ナノクリルSBCX−
2821(シリコン変性アクリル樹脂エマルジョン、東
洋インキ社製)、ナノクリルSBCX−3689(シリ
コン変性アクリル樹脂エマルジョン、東洋インキ社
製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマ
ルジョン、御国色素社製)、SG−60(スチレン−ア
クリル系樹脂エマルジョン、株式会社岐阜セラミック製
造所製)、グランドールPP−1000(スチレン−ア
クリル樹脂エマルジョン、大日本インキ社製)などが挙
げられる。
【0026】インク組成物中の樹脂エマルジョンの添加
量は、0.2〜20重量%程度が好ましく、更に好まし
くは1〜10重量%程度である。
【0027】本発明によるインク組成物に用いられる樹
脂エマルジョンは、常温環境下で乾燥した際には、造膜
化せず固体または脆い固形物を形成し、軟化または溶融
温度以上に加熱され冷却された際に強固な耐水性のある
膜を形成するものが好ましい。さらにこのような強固な
耐水性のある膜を形成させるために最低必要な温度であ
る最低造膜温度は60℃以上であるのが好ましく、より
好ましくは70℃以上である。
【0028】水およびその他の成分 本発明によるインク組成物を構成する水は、イオン交換
水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水などの純粋、超純水
であるのが好ましい。更に、紫外線照射、過酸化水素の
添加により殺菌した水を用いることで、長期保存に際し
かび、バクテリアなどの発生を防止できるので好まし
い。
【0029】本発明に用いられるインク組成物は、水以
外に溶媒として水溶性有機溶媒を含有してもよい。好ま
しい水溶性有機溶媒の具体例としては、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどの高揮
発性の一価アルコールが挙げられる。さらに、親水性高
沸点低揮発性の有機溶媒もノズルの目詰まり防止、イン
ク組成物の保湿性のこう上の観点から添加されてもよ
い。このような親水性高沸点低揮発性の有機溶媒の好ま
しい具体例としては、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキ
シレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどの多価アルコール、およびそれら
のモノエーテル化物、ジエーテル化物、エステル化物、
例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルな
どが挙げられる。さらに、含窒素有機溶剤、例えばN−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリ
ジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタ
ノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、N−n−プチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ンなどが挙げられる。
【0030】本発明の好ましい態様によれば、本発明に
用いられるインク組成物は、水溶性高分子をさらに含ん
でなる。この水溶性高分子のインク組成物に対する添加
量は、好ましくは0.01〜1重量%程度であり、より
好ましくは0.1〜0.5重量%程度である。好ましい
水溶性高分子の具体例としては、ポリエチレンオキサイ
ド等のポリアルキルオキサイド、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リアクリル酸、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミ
ン、アラビアゴム、アルギン酸、メチルセルロース、カ
ルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0031】また、本発明の好ましい態様によれば、本
発明に用いられるインク組成物は、糖類をさらに含んで
なる。この糖類のインク組成物に対する添加量は、好ま
しくは1〜20重量%程度であり、より好ましくは2〜
10重量%程度である。好ましい糖類の具体例として
は、α−シクロデキストリン、グルコース、キシロー
ス、スクロース、マルトース、アラビノース、マルチト
ール、デンプン等の単糖類、二糖類、多糖類、糖誘導体
等が挙げられる。
【0032】本発明に用いられるインク組成物は、その
諸物性を改善するために、必要に応じて適当な添加剤を
添加することができる。添加剤の具体例としては、粘度
調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防カビ剤、防腐
剤などが挙げられる。具体的には、インクの表面張力を
調整し、記録紙上のドット径を調整する水溶性のアニオ
ン性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一
種類または複数種を添加してもよい。また、リン酸二水
素カリウム、リン酸二水素ナトリウム等のpH調整剤、
安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、ソル
ビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)、デヒドロ酢酸ナトリウム、
1,2‐ベンゾチアゾリン‐3‐オン(製品名:プロキ
セルXLII (ICI製))、3,4‐イソチアゾリン
‐3‐オン等を防カビ、防腐、防錆等の目的で含むこと
ができる。さらにノズル乾燥防止の目的で、尿素、チオ
尿素、エチレン尿素等を添加することができる。
【0033】インクの諸物性は適宜制御されてよいが、
好ましい態様によればインク組成物の粘度は50mPa
・秒以下であるのが好ましく、より好ましくは25mP
a・秒以下である。この範囲であることでインク組成物
は安定に記録ヘッドから吐出される。また、インク組成
物の表面張力も適宜決定されてよいが、カラーの多色印
字にあってはカラーインク組成物の表面張力が30〜5
0mN/m(25℃)であるのが好ましい。
【0034】インクジェット記録 本発明による記録媒体は、インク組成物を利用する記録
方法、例えばポールペン、万年筆などの筆記具による記
録方法に加えて、インクジェット記録方法に好ましく利
用することができる。
【0035】本発明の第一の態様によるインクジェット
記録方法は、上記本発明によるインク組成物の液滴を吐
出し、記録媒体上にインク像を形成する。また、本発明
の第二の態様によるインクジェット記録方法は、このイ
ンクが付着した記録媒体を加熱する。加熱は、樹脂エマ
ルジョンの最低造膜温度以上の温度で実施される。
【0036】本発明による記録方法によれば、OHPシ
ートのような透過光によって観察される場合に特に有利
に高品質の画像を実現できる。このような透過光によっ
て観察される画像の明るさの指標として、全透過光中の
散乱光の割合として表現される濁度(Haze)がある
が、本発明の好ましい態様によれば、この濁度がHaz
e20以下が実現でき、より好ましくはHaze15以
下、最も好ましくはHaze10以下の画像が実現でき
る。本発明の第一の態様によるインクジェット記録方法
にあっても良好なHazeの値を有する画像が実現でき
るが、第二の態様によるインクジェット記録方法によれ
ば更にそのHazeを改善できるので有利である。
【0037】さらに本発明によるインクジェット記録方
法によれば、通常の記録紙上に形成された印字、すなわ
ち反射光によって観察される印字にあっても、光沢に優
れたものを実現することができる。具体的には、JIS
Z8741に規定される測定方法におけるθ=60°
の光沢度として、5以上が実現でき、より好ましくはの
7以上、最も好ましくは10以上の画像が実現できる。
本発明の第一の態様によるインクジェット記録方法にあ
っても良好な光沢を有する画像が実現できるが、第二の
態様によるインクジェット記録方法によれば更にその光
沢の程度を改善できるので有利である。よって、いわゆ
る光沢紙を用いた場合にあって、印字部分と非印字部分
との間に光沢の差が生じることなく高級感ある画像が実
現できる。
【0038】本発明の第二の態様によるインクジェット
記録方法における加熱工程は、樹脂エマルジョンの最低
造膜温度以上の温度で行われればよいが、より好ましく
は最低造膜温度よりも10℃程度高い温度で加熱される
のが好ましく、より好ましくは20℃程度高い温度であ
る。
【0039】加熱はインク滴が付着した後開始されるも
のであっても、また予め加熱された記録媒体にインク滴
を付着させるもののいずれであってもよい。
【0040】さらに記録媒体の加熱は加熱手段、例えば
ヒータに記録媒体を接触させて記録を行う態様であって
もよく、また記録媒体に熱線を照射するまたは熱風を吹
き付けることで記録媒体を加熱する非接触の態様であっ
てもよい。
【0041】本発明によるインクジェット記録方法にお
いて、OHPシートは、インク受容層が設けられてなる
ものであるのが好ましい。
【0042】
【実施例】本発明を以下の実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0043】実施例1〜4および比較例1のインク組成
物の製造 次の第1表に示される組成のインク組成物を調製した。
【0044】
【表1】 上記インク組成物の製造に際し、分散時間を制御して下
記のような顔料平均粒径を有するインク組成物を得た。
【0045】実施例5:OHPシート1の調製 ポリビニルピロリドン(商品名:PVP K−90、G
AF製)と、スチレンアクリル酸共重合体(商品名:A
ST−7022、株式会社日本触媒製)とを10:4.
5の重量比で混合し、塗工液とした。
【0046】この塗工液を厚さ100μmの透光性ポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムにバーコー
ターにより乾燥後の膜厚が5μmになるように塗工し、
100〜120℃で約20分間乾燥して、OHPシート
を得た。
【0047】実施例6:OHPシート2の調製 ポリビニルアルコール(商品名:PVA−220、クラ
レ社製)にシリカを99.5:0.5の重量比で混合
し、塗工液とした。
【0048】この塗工液を厚さ100μmの透光性ポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムにバーコー
ターにより乾燥後の膜厚が10μmになるように塗工
し、100〜120℃で約20分間乾燥して、OHPシ
ートを得た。
【0049】印字評価試験1 実施例1〜4および比較例1のインク組成物を用いて、
上記で得らたOHPシートに印字を行った。印字に用い
たインクジェット記録プリンターはMJ−5000C
(セイコーエプソン株式会社製)とした。なお、印字後
記録媒体の加熱は行わず、印字後常温で放置した。
【0050】印字物を次のように評価した。光透過性(濁度) 全透過光(Ht)中の散乱光(Hd)の割合として定義
される濁度(Haze)を濁度計(日本電色工業株式会
社製、NDH−1001DP)によって測定した。その
結果は、後記する第2表に示されるとおりであった。
【0051】
【0052】印字評価試験2 実施例3のインク組成物を用いてOHPシート1につい
て印字後、次の表に示される温度で記録媒体を加熱した
以外は印字評価試験1と同様に試験を行った。その結果
は次の表に示されるとおりであった。
【0053】印字評価試験3 実施例1〜3および比較例1のインク組成物を用いて市
販の記録紙(Xerox−4024)に印字後、記録さ
れた印字部分の光沢度をJIS Z8741の方法3
(θ=60°)に従って測定した。その結果は次の表に
示されるとおりであった。インク組成物 光沢度 実施例1 7〜8 実施例2 8〜9 実施例3 7〜8 実施例4 6〜7比較例1 4〜5

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料と、樹脂エマルジョンと、水とを少な
    くとも含んでなるインク組成物であって、 顔料粒子の平均粒子径が200nm以下であり、かつ樹
    脂エマルジョンの分散相成分の平均粒子径が200nm
    以下である、インク組成物。
  2. 【請求項2】顔料粒子の平均粒子径が150nm以下で
    ある、請求項1記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】樹脂エマルジョンの分散相成分の平均粒子
    径が150nm以下である、請求項1記載のインク組成
    物。
  4. 【請求項4】水溶性有機溶剤を更に含んでなる、請求項
    1〜3のいずれか一項に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】樹脂エマルジョンが、アクリル系樹脂エマ
    ルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル
    系樹脂エマルジョン、アクリル−スチレン系樹脂エマル
    ジョン、ブタジエン系樹脂エマルジョンおよびスチレン
    系樹脂エマルジョンから選択されるものである、請求項
    1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】糖類を更に含んでなる、請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一項に記載のイン
    ク組成物の液滴を吐出し、記録媒体にインク液滴を付着
    させる工程を含んでなる、インクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】インク液滴の付着した記録媒体を加熱する
    工程を更に含んでなる、請求項7記載のインク組成物。
  9. 【請求項9】前記記録媒体が透明OHPシートである、
    請求項7または8記載のインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】記録媒体の加熱を樹脂エマルジョンの最
    低造膜温度以上の温度で行う、請求項8または9記載の
    インクジェット記録方法。
  11. 【請求項11】請求項7〜10のいずれか一項に記載の
    インクジェット記録方法によって記録が行われた、記録
    物。
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