JPH09208669A - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置

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JPH09208669A
JPH09208669A JP2090196A JP2090196A JPH09208669A JP H09208669 A JPH09208669 A JP H09208669A JP 2090196 A JP2090196 A JP 2090196A JP 2090196 A JP2090196 A JP 2090196A JP H09208669 A JPH09208669 A JP H09208669A
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JP
Japan
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resin
semiconductor device
epoxy resin
curing agent
formula
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JP2090196A
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English (en)
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Hiroyoshi Kokado
博義 小角
Kuniyuki Eguchi
州志 江口
Toshiaki Ishii
利昭 石井
Akira Nagai
永井  晃
Masahiko Ogino
雅彦 荻野
Rie Hattori
理恵 服部
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂封止型半導体装置の耐リフロー性,耐湿信
頼性,高温放置信頼性の向上。 【解決手段】エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤と充填
剤とを含むエポキシ樹脂組成物によって封止された樹脂
封止型半導体装置において、 【化8】 (式中、R1及びR2は水素原子またはC1〜C4のアルキ
ル基またはアルコキシ基を表し、互いに同じであっても
異なっていても良い。nは1〜5の整数を示す)で表さ
れる有機リン系化合物を硬化促進剤とし、 【化9】 (式中、nは0〜5の整数を示す)で表されるフェノー
ル系樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物を封止材料
とした。 【化10】 【化11】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ樹脂組成物
で封止され、特に耐はんだリフロー性が優れた樹脂封止
型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ,IC,LSI等の半導体
素子のパッケージには、量産性が優れている樹脂封止型
方式が広く用いられている。封止材料としては成形性及
び耐熱性などに優れたO−クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂と硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用
い、これらに硬化促進剤や充填剤及び各種添加剤などを
配合したエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。
【0003】最近の各種エレクトロニクス機器は小型軽
量化及び高性能化等の需要が多く、パッケージ形状も高
密度実装に適した表面実装型半導体装置が主流になって
いる。それに伴い封止樹脂層の厚さは著しく薄肉化して
いる。特に、TSOP(ThinSmall Outline Packag
e),TQFJ(Thin Quad Outline J−lead Packag
e),TQFP(Thin Quad Flat Package)といった半
導体装置の中で、厚さが1mm前後の薄型表面実装型パッ
ケージの需要が増大している。
【0004】半導体パッケージの生産では、生産性向上
及び生産コスト低減を目的とした生産プロセスの合理化
が進められている。例えば、封止材料の硬化性向上,成
形時間の短縮及び成形時の金型離型性改良等が検討され
ている。その一方では封止材料の保管方法の合理化から
貯蔵安定性向上が強く要望されている。つまり、封止材
料には保管の簡素化として貯蔵安定性の向上、連続
成形性の増進として硬化性,金型離型性の成形性向上等
の要求されている。
【0005】一方、封止樹脂層が薄くなるにつれてパッ
ケージ内への水の侵入が容易になり、また、樹脂層の機
械強度が小さくなるため、パッケージの絶対強度が小さ
くなり、小さな力で容易に破損するようになる。また、
表面実装型半導体装置は赤外線やベーパーリフロー方式
によるはんだ付けが主に行われており、その際、パッケ
ージは240℃位の高温に曝される。そのため、パッケ
ージが吸湿していると吸湿水分が気化して急激に体積膨
張するために、その蒸気圧によってパッケージが膨れて
チップと封止樹脂との界面に剥離が生じたり、あるいは
封止材料強度が蒸気圧より小さい場合はパッケージにク
ラックが発生したりするようになり、実装後の信頼性が
低下する。そのため、樹脂層の薄い表面実装型パッケー
ジにはより一層の耐はんだリフロー性の向上が強く望ま
れている。水分のパッケージへの侵入経路には次の二つ
がある。(1)樹脂封止層からの拡散侵入、(2)リー
ドフレームと封止材料との界面からの侵入である。表面
実装型パッケージに要求される耐はんだリフロー性を向
上するためには、こうした侵入水分の低減が極めて重要
である。
【0006】この課題を解決するために、これまで種々
の対策が検討され、特に、封止材料の低吸湿化並びに接
着力の強化が有効であった。例えば、特開平3−207714
号公報や特開平4−48759号公報に開示されているよう
に、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂とフェノール
アラルキル樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物でパ
ッケージを構成したり、また、特開平4−199856号公
報,特開平4−199857号公報に開示されているように、
ナフタレン骨格を有する吸湿性の低いエポキシ樹脂組成
物でパッケージを構成することによって、耐はんだリフ
ロー性を改善することが可能になった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術は耐
はんだリフロー性の改善にはかなりの効果があるもの
の、封止材料は室温付近の比較的低温でも硬化反応が徐
々に進んで流動性が低下し、貯蔵安定性が劣る問題は解
決されていない。しかも、成形時には成形品内部にボイ
ドが発生し易いという欠点があり、品質の安定した成形
品を得るのが難しかった。また、封止した半導体装置を
高温に放置すると、素子表面のアルミニウム電極とリー
ドフレームとを電気的に接続する金ワイヤとの接合部が
短時間に腐食され易くなり、接合信頼性が著しく劣ると
いう問題があった。
【0008】本発明の目的は、こうした状況に鑑み、貯
蔵安定性が優れており、ボイドなどの欠陥がなく、しか
も耐はんだリフロー性及び前記電極と金ワイヤとの接続
信頼性の優れたエポキシ樹脂組成物で封止された樹脂封
止型半導体装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者等は前記特性に影
響を及ぼすと考えられるエポキシ樹脂,硬化剤,硬化促
進剤を始め充填剤,カップリング剤,離型剤等の各種添
加剤,各素材の混練条件、成形条件などについて鋭意検
討した。その結果、前記課題は特定の硬化剤と硬化促進
剤とを用いることによって改善できることを見いだし、
本発明に至った。本発明の要旨は次の通りである。
【0010】エポキシ樹脂,硬化剤,硬化促進剤,充填
剤,各種添加剤などを含むエポキシ樹脂組成物で封止さ
れた半導体装置において、該硬化促進剤は一般式
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1及びR2は水素原子またはC1
〜C4のアルキル基またはアルコキシ基を表し互いに同
じであっても異なっていても良い。nは1〜5の整数を
示す)で表される有機リン系化合物、該硬化剤は一般式
【0013】
【化5】
【0014】(式中、nは0〜5の整数を示す)で表さ
れるフェノール系樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物で
封止したことを特徴とする樹脂封止型半導体装置にあ
る。
【0015】本発明において、化4で表される第4級ホ
スホニウム系硬化促進剤は具体的にはテトラ(アルキル
フェニル)ホスホニウム・テトラフェニルボレート,テ
トラ(ジアルキルフェニル)ホスホニウム・テトラフェ
ニルボレート,テトラ(トリアルキルフェニル)ホスホ
ニウム・テトラフェニルボレート,テトラ(アルキル,
アルコキシフェニル)ホスホニウム・テトラフェニルボ
レート,テトラ(アルコキシフェニル)ホスホニウム・
テトラフェニルボレート,テトラ(ジアルコキシフェニ
ル)ホスホニウム・テトラフェニルボレート,テトラ
(トリアルコキシフェニル)ホスホニウム・テトラフェ
ニルボレート,トリフェニルホスホニウム・テトラ(ア
ルキルフェニル)ボレート,テトラフェニルホスホニウ
ム・テトラ(ジアルキルフェニル)ボレート,テトラフ
ェニルホスホニウム・テトラ(トリアルキルフェニル)
ボレート,テトラフェニルホスホニウム・テトラ(アル
コキシフェニル)ボレート,テトラホスホニウム・テト
ラ(ジアルコキシフェニル)ボレート,テトラフェニル
ホスホニウム・テトラ(トリアルコキシフェニル)ボレ
ート,テトラ(アルキルフェニル)ホスホニウム・テト
ラ(アルキルフェニル)ボレート,テトラ(ジメトキシフ
ェニル)ホスホニウム・テトラ(ジメトキシフェニル)
ボレート等がある。これら硬化促進剤の内で特に好適な
のは
【0016】
【化6】
【0017】で表されるテトラフェニルホスホニウム・
テトラ(4−メチルフェニル)ボレートまたは
【0018】
【化7】
【0019】で表されるテトラフェニルホスホニウム・
テトラ(4−メトキシフェニル)ボレート等である。これ
ら硬化促進剤は必要に応じて複数種類併用することが出
来る。また、必要に応じて公知の他の硬化促進剤と併用
することが出来る。硬化促進剤は通常の硬化促進剤と全
く同様に用いることが出来る。しかも、必要に応じて予
め100℃以上で硬化剤と加熱,溶融させてから用いる
ことが出来る。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量部
に対して1〜500mmol,好ましくは3〜100mmolの
範囲で配合するのが良い。
【0020】本発明で、化2で表される硬化剤はジシク
ロペンタジエンを骨格に有するフェノール樹脂である。
硬化剤は公知のエポキシ樹脂に適用可能であるが、それ
らの内では、O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
の低吸湿化に特に好適であり、エポキシ樹脂に対して
0.5〜1.5当量配合するのが望ましい。0.5 当量未
満ではエポキシ樹脂の硬化が不十分となり、硬化物の耐
熱性や耐湿性並びに体積固有抵抗や誘電正接等の電気特
性が劣る。また、1.5 当量を越えると硬化剤成分が過
剰になり、硬化樹脂中に多量のフェノール性水酸基が残
るため、電気特性並びに耐湿性が悪くなる。硬化剤は本
発明の目的を損なわない範囲において、他の公知の硬化
剤と併用することが出来る。硬化剤は公知の通常の硬化
剤と全く同様に用いることが出来る。
【0021】本発明に使用されるエポキシ樹脂は特に限
定されるものではなく、公知のエポキシ樹脂が広く使用
される。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂,フェノールノボラック
型エポキシ樹脂,クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,ナフタレン骨格を有す
る多官能のエポキシ樹脂,ハロゲン化フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂等が用いられる。
【0022】無機充填剤は溶融シリカ,結晶シリカ,ア
ルミナ,炭酸カルシウム,ケイ酸ジルコニウム,ケイ酸
カルシウム,タルク,クレー,マイカ等の微粉末を用い
ることが出来る。無機充填剤の配合量は樹脂組成物全体
に対して、50〜90容量%が望ましい。これら無機充
填剤は硬化物の熱膨張係数や熱伝導率,弾性率等の改良
を目的に添加するものであり、配合量が50容量%未満
ではこれらの特性を十分に改良できず、また90容量%
を越えると樹脂組成物の粘度が著しく上昇し流動性が低
下して成形が困難になる。また、無機充填剤の平均粒径
は0.1 〜100μmの範囲が望ましい。0.1μm 未満
では樹脂組成物の粘度が上昇し、また、100μmを越
えると樹脂成分と充填剤とが分離しやすくなり、硬化物
が不均一になったりあるいは硬化物物性がばらついた
り、更には狭い隙間への充填性が低下する。例えば、充
填剤を75容量%以上配合する場合、充填剤粒子は角形
より球形が好ましく、且つ、粒度分布が0.1 〜100
μmと云う広範囲に分布したものが望ましい。このよう
な充填剤は最密充填構造をとりやすいため配合量を増し
ても材料の粘度上昇が少なく、流動性の優れた組成物を
得ることが出来る。
【0023】本発明では、必要に応じて樹脂硬化物の強
靱化や低弾性率化のための可撓化剤等を用いることが出
来る。可撓化剤はエポキシ樹脂及び硬化剤と非相溶性あ
るいは一部相溶性のものがガラス転移温度を余り下げず
に硬化物の低弾性率化が図れることから、ブタジエン,
アクリルニトリル系共重合体やそれらの末端又は側鎖に
アミノ基,エポキシ基,カルボキシル基を有する変性共
重合体やアクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合体などのブタジエン系可撓化剤や末端又は側鎖にアミ
ノ基,エポキシ基,水酸基,カルボキシル基などを有す
る変性シリコーン系のものなどが用いられるが、耐湿性
や純度の点からシリコーン系可撓化剤が特に有効であ
る。可撓化剤の配合量は全樹脂組成物に対して2〜20
重量%が好ましい。配合量が2重量%未満では硬化物の
強靱性や低弾性率化には殆ど効果がない。また、20重
量%を越えると樹脂組成物の流動性や高温の機械的強度
が著しく低下したり、樹脂硬化物表面に可撓化剤が浮き
出て成形金型を汚すので好ましくない。また、上記の各
種添加剤の他に樹脂成分と充填剤との接着性を高めるた
めのカップリング剤として、各種シラン系化合物,チタ
ン系化合物,アルミニウムキレート類,アルミニウム/
ジルコニウム系化合物等の公知の添加剤を用いることが
出来る。更に、カルナバワックス,モンタン酸系ワック
ス,ポリエチレン系ワックス,ポリアルキレン系ワック
ス等公知の化合物を離型剤として用いても良い。カーボ
ンブラック,酸化チタン,鉛丹,ベンガラ等の公知の化
合物を着色剤として用いてもよい。
【0024】各素材は通常ミキシングロール,押出機,
ニーダ等を用い50〜120℃で、溶融,混練して封止
材料を得ることが出来る。
【0025】本発明の半導体装置が優れた生産性及び耐
はんだリフロー性を示す理由は以下のように考えられ
る。化1で示す硬化促進剤及び化2で示す硬化剤を用い
たエポキシ樹脂組成物で封止した樹脂封止形半導体装置
が優れた信頼性を示すのは、本発明の硬化促進剤は常温
付近で極めて安定で、且つ高温での硬化性が優れている
ことから、均質で安定した成形品が得られるためであ
る。即ち、硬化促進剤は潜在的な反応性を有しているた
め、樹脂組成物の硬化時の溶融粘度の上昇を防止し、被
封止体に対する濡れ性が向上すると共にボイドの極めて
少ない成形品が得られるためと考えられる。つまり、本
発明の封止材料は金型の細部にまで充填され易く、しか
も硬化が速やかに行われるため成形品の金型離型性が極
めて良好である。それ故、樹脂封止型半導体装置は損傷
を受けることなく、容易に金型から取り出すことが出
来、均質で安定した成形品が得られる。従って、信頼性
の高い樹脂封止型半導体装置が得られるものと考えられ
る。
【0026】一方、優れた耐はんだリフロー性を有すの
は、化2で示す硬化剤が樹脂骨格中に疎水性の化学構造
である飽和炭化水素構造を有するためである。更には、
得られた成形品は上述したようにボイドが少なく無損傷
な半導体装置が得られることから、実装試験においても
高い信頼性が得られるものと考えられる。本発明の樹脂
組成物を適用した成形品にボイドの発生が少ないは、硬
化促進剤がエポキシ樹脂や硬化剤中の低分子量成分とも
反応性に富むため、樹脂が硬化する際に発生する揮発成
分を低減させる作用があるためと考えられる。
【0027】また、本発明で用いるエポキシ樹脂は特に
限定するものではないが、ビフェニル型エポキシ樹脂,
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂,ナフタレン型エ
ポキシ樹脂、O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
などを用いると特に好適になる理由は、従来のものに比
べて硬化物は高い密度を有することから分子鎖パッキン
グが密になっていて、形成された網目構造が水を透過し
難いことや、あるいは硬化物中の水酸基濃度が小さいた
め低吸湿性になっているものと考えられる。従って、こ
うした樹脂を用いた封止材料はそれ自体が吸湿性が小さ
くなっているものと考えられる。また、このような樹脂
は硬化物のガラス転移温度が高い割に、橋かけ密度が小
さいために樹脂が柔軟であり、硬化によって発生する残
留応力が小さく、これを用いた封止材料はチップやリー
ドフレームに対する接着性が優れており、これらの界面
からパッケージ内に侵入する水分量は大幅に低減できる
ものと考える。従って、耐はんだリフロー性が著しく向
上する理由は、上述したようにパッケージ内に侵入する
水分量が大幅に低減するためと考えられる。
【0028】上記の硬化促進剤及び硬化剤を含むエポキ
シ樹脂組成物で封止した樹脂封止型半導体装置が優れた
信頼性を有するのは、全く予想できなかった。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例を示して
更に具体的に説明する。
【0030】(実施例1〜7)表1に実施例及び比較例
に用いた硬化促進剤の化合物名と略号を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2に示す配合量のエポキシ樹脂組成物を
50〜120℃に加熱した二軸ロールで約10分間混練
した後、冷却,粉砕して封止材料を得た。これら封止材
料を4℃で一昼夜保管後、成形性,吸湿性について検討
した。その結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】表中、トランスファー成形条件は180
℃,7MPa,90秒である。スパイラルフローはEM
MI−1−66に定められたスパイラルフロー測定用金
型を用い、20gの封止材料を用いて成形品の長さを測
定した。熱時硬度は直径90mmの円板をトランスファー
成形して成形金型を開いた直後の硬度をバーコル硬度計
で測定した。成形品の内部ボイドは上記の円板を20mm
角に裁断してからソフトX線透視装置で観察して評価し
た。吸湿率は上記直径90mm,厚さ2mmの円板を85℃
/85%RHの恒温恒湿槽中で500時間吸湿させ、そ
の吸湿量から算出した。ゲル化時間はJSR型キュラス
トメータ(今中機械工業)を用い、180℃に加熱した
凹凸のある専用金型内に試料2gを投入し、金型に一定
振幅振動を与えた時に発生する応力を測定し、試料が硬
化反応するときに生じる応力の立ち上がる時の時間をゲ
ル化時間と仮定した。
【0036】耐はんだリフロー性試験は表面にアルミニ
ウムのジクザク配線を形成したシリコーンチップ(6×
6mm)を42アロイのリードフレームに搭載し、更にチ
ップ表面のアルミニウム電極とリードフレーム間を金線
(直線30μm)でワイヤボンデングした半導体装置
(外形20×14mm,厚さ2mm)を封止し180℃で1
0時間硬化した。耐はんだリフローの信頼性試験はこの
樹脂封止型半導体装置を85℃/85%RH下にて16
8時間放置後、240℃の赤外線リフロー炉中で90秒
加熱する試験を行い、パッケージのクラック有無を調べ
た。耐湿信頼性試験は以下のようにして行った。表面実
装型のQFP−1H(タブ6.7×6.7mm)素子を用い、
65℃,95%RHの高温高湿下で72時間放置後、2
15℃/90秒間のベーパーリフローと塩水浸漬を行っ
た。更に、これら素子を65℃,95%RHの条件下で
500時間放置した後、アルミニウム腐食が発生した素
子の数を数え、不良の有無を調べた。
【0037】高温放置信頼性試験は次のようにして行っ
た。耐湿性試験に用いたものと同じ種類の樹脂封止型半
導体装置を200℃の恒温槽中に200時間放置し、金
ワイヤとアルミニウム配線の接合部不良を調べた。
【0038】その結果、表4より明らかなように、第4
級ホスホニウム系硬化促進剤とジシクロペンタジエン型
フェノール樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物で封止した
本発明の樹脂封止型半導体装置の信頼性が優れているこ
とが分かった。
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明の樹脂封止型半導体装置は耐はん
だリフロー性,耐湿信頼性,高温放置試験による信頼性
が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 晃 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 荻野 雅彦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 服部 理恵 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤と充填
    剤等とを含むエポキシ樹脂組成物によって封止された樹
    脂封止型半導体装置において、前記硬化促進剤が一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は水素原子またはC1〜C4のアルキ
    ル基またはアルコキシ基を表し、互いに同じであっても
    異なっていても良い。nは1〜5の整数を示す)で表さ
    れる有機リン系化合物であり、 前記硬化剤が一般式 【化2】 (式中、nは0〜5の整数を示す)で表されるフェノー
    ル系樹脂であることを特徴とする樹脂封止型半導体装
    置。
  2. 【請求項2】前記硬化促進剤は一般式 【化3】 (式中、RはC1〜C4のアルキル基またはアルコキシ
    基、nは1〜5の整数を示す)で表される有機リン系化
    合物を含有した前記エポキシ樹脂組成物によって封止さ
    れた請求項1に記載の樹脂封止型半導体装置。
  3. 【請求項3】前記化1で表される硬化促進剤は、前記エ
    ポキシ樹脂100重量部に対して1〜500mmol配合さ
    れている請求項1に記載の樹脂封止型半導体装置。
  4. 【請求項4】前記化2で表される硬化剤は、前記エポキ
    シ樹脂1当量に対して、0.5〜 1.5 当量配合されて
    いる請求項1に記載の樹脂封止型半導体装置。
  5. 【請求項5】前記充填剤は粒度分布0.1 〜100μm
    の球形または角型あるいは両者を併用し、前記エポキシ
    樹脂組成物全体に対して50〜90容量%含む請求項1
    に記載の樹脂封止型半導体装置。
JP2090196A 1996-02-07 1996-02-07 樹脂封止型半導体装置 Pending JPH09208669A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6274251B1 (en) * 1998-06-25 2001-08-14 Hokko Chemical Industry Co., Ltd. Semiconductor encapsulating epoxy resin composition and semiconductor device
JP2006249149A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Nitto Denko Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法およびそれによって得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いた半導体装置

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