JPH09208482A - 気道収縮抑制剤およびそれを含む食品 - Google Patents

気道収縮抑制剤およびそれを含む食品

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JPH09208482A
JPH09208482A JP8014113A JP1411396A JPH09208482A JP H09208482 A JPH09208482 A JP H09208482A JP 8014113 A JP8014113 A JP 8014113A JP 1411396 A JP1411396 A JP 1411396A JP H09208482 A JPH09208482 A JP H09208482A
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JP
Japan
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airway contraction
tea leaf
airway
contraction
inhibiting
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JP8014113A
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English (en)
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Masaaki Akagi
正明 赤木
Nobuyuki Fukuishi
信之 福石
Tomoko Suga
朋子 菅
Reiko Akagi
玲子 赤木
Hiroko Sagesaka
裕子 提坂
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ITOUEN KK
Ito En Ltd
Original Assignee
ITOUEN KK
Ito En Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気道収縮あるいは移動狭窄を抑制すること。 【解決手段】 茶葉から得られるサポニン類を有効成分
として含有する気道収縮抑制剤および茶葉から得られる
サポニン類を気道収縮抑制のための有効成分として含有
する食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、葉サポニンを含む
気道収縮抑制剤および茶葉サポニンを含む食品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】茶(Camellia sinensis L.)の葉には種
子とは構造の異なるサポニンが数種存在していることが
報告されており、これまでにテアサポニンB1からB4
まで4種類のサポニンが茶葉から単離され構造が決定さ
れている(特開平7−61998号公報、Biosci. Biot
ech. Biochem. 58, 2036(1994)および日本生薬学会第4
2回年会講演要旨集、p126(1995)参照)。薬理作用とし
ては、これまでに抗炎症、ロイコトリエンD4拮抗作用
(特開平7−61993号公報参照)、血圧降下作用
(特開平7−206692号公報参照)、好中球賦活作
用(特開平7−242554号公報参照)および抗肥満
作用(日本栄養食糧学会第48回年会講演要旨集、p172
(1995)参照)が報告されている。しかし茶葉サポニン類
が実験的喘息やPCA反応を抑制することは知られてい
なかった。
【0003】気管支喘息は気道の反応性が亢進してい
て、種々の刺激により気道平滑筋が収縮し、気道狭窄を
生じる疾患をいう。喘息患者の約三分の一は特異的Ig
E抗体の産生亢進がみられるアトピ−素因を持つといわ
れ、喘息発作の誘発にIgE抗体を介したI型アレルギ
ーが大きく関与していると考えられている。そこで喘息
発作の予防のために、抗原抗体刺激による肥満細胞から
の化学伝達物質の遊離を抑制する、いわゆる抗アレルギ
ー剤や、ヒスタミン、ロイコトリエンC4、D4、PA
Fといった化学伝達物質の作用を抑制する薬剤が数多く
開発されている。抗アレルギー剤としては、DSCG、
トラニラスト、ケトチフェン、アゼラスチン等が臨床で
使用されている。これらは重篤な副作用はないとされる
が、例えば、トラニラストでは、胃腸障害、一過性の肝
障害、出血性膀胱炎、過敏症といった副作用が報告され
ている。予防薬は、長期にわたって服用するので、でき
るだけ副作用の心配のないものが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
気道収縮抑制剤を提供することにある。本発明の他の目
的は、従来公知の上記の如き抗アレルギー剤が、必ずし
も十分な気道収縮抑制作用を示さないという本発明者の
究明した事実に基づいて、気道狭窄を十分に抑制し得る
気道収縮抑制剤を提供することにある。本発明のさらに
他の目的は、気管支喘息を含むアレルギ−疾患(特にI
型アレルギー)の予防に有効な、長期にわたって服用あ
るいは摂取しても安全な気道収縮抑制剤を提供すること
にある。本発明のさらに他の目的は、茶葉サポニンを気
道収縮抑制のための有効成分として含有する食品を提供
することにある。本発明のさらに他の目的および利点
は、以下の説明から明らかになろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に茶葉から得られるサポ
ニン類を有効成分として含有する気道収縮抑制剤によっ
て達成される。また、本発明によれば、上記目的および
利点は、第2に茶葉から得られるサポニン類を気道収縮
抑制のための有効成分として含有する食品によって同様
に達成される。
【0006】本発明において用いられる茶葉から得られ
るサポニン類(以下、茶葉サポニンという)は、例えば
特開平7−61993号公報に記載の茶葉サポニンの製
造法に従って、茶(Camellia sinensis L.)の葉から調
製することができる。即ち、(1)茶葉をそのまま、あ
るいは茶葉を蒸熱したものを準備し、(2)有機溶剤で
処理して脱脂した後含水低級アルコールで抽出するか、
あるいは含水低級アルコールで抽出した後有機溶剤で処
理して脱脂し、(3)抽出液を水不溶性ポリビニルピロ
リドンで処理するか、酢酸エチルによる抽出処理等によ
ってカテキン類を除去し、次いで(4)シリカゲルある
いは浸水型逆相系充填剤あるいは合成吸着剤を充填した
クロマトグラフィーに付して茶葉サポニンを分離し取得
する。
【0007】茶葉サポニンとしては、下記式(1)
【0008】
【化2】
【0009】[式中、R1は(E)−シンナモイル基で
あり、R2はアセチル基であり、そしてR3は水素原子ま
たはアセチル基であるか、あるいはR1はアンゲロイル
基または(Z)−シンナモイル基であり、そしてR2
3はいずれもアセチル基である]で表されるものが好
ましく用いられる。本発明において、茶葉サポニンは、
上記式(1)で表される茶葉サポニンを含む、前記の如
き方法で得られる混合物として有利に用いられる。
【0010】本発明の気道収縮抑制剤は、茶葉サポニン
を有効成分として含有する以外に、薬学的に許容される
担体あるいは希釈剤を配合して散剤、顆粒剤、錠剤、カ
プセル剤、シロップ剤、水剤、懸濁剤、乳剤の形態をと
ることが出来、経口で投与できる。投与量は茶葉サポニ
ンとして、体重1kgあたり1日に20〜100mgが
好ましい。本発明の気道収縮抑制剤は、好ましくは約
0.1〜99.5重量%、さらに好ましくは約0.5〜9
5重量%の茶葉サポニンを含有する。
【0011】本発明で提供される気道収縮を抑制するた
めの有効成分としての茶葉サポニンは、治療あるいは予
防のため、それを必要とする主体に、食品に含有させて
供給することもできる。次に本発明の製造例および実施
例を示す。
【0012】製造例 茶葉サポニン類の製造 静岡産やぶきた種の茶葉(摘採後、直ちに蒸熱し、−4
0℃にて保存)3kg(湿重量)を用い、シクロヘキサ
ンにて脂溶成分を抽出除去した後、15リットルの含水
メタノールに侵漬し、室温にて抽出した。抽出液を減圧
濃縮後、水に分散し、不溶性ポリビニルポリピロリドン
[ポリクラーAT(登録商標名)、五協産業]で処理
し、ポリフェノールを除去した。次に水/水飽和ブタノ
ールで分配し、ブタノール層を減圧乾固して残差を水に
溶解した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にかけ、クロロホルム/メタノール/水=2/1/0.
1で溶出される画分を集め、ついで浸水型逆相充填剤
(商品名:COSMOSIL C18-OPN(ナカライテスク))カラ
ムにかけた。80%メタノール溶出画分を集め、減圧濃
縮後、凍結乾燥し、茶葉サポニン類2.91gを得た。
得られたサポニン類は淡黄〜淡褐色の粉末で、TLC
(展開:ブタノール/酢酸/水(4:1:1.5,v/
v)、検出:1%硫酸セリウム/10%硫酸を噴霧後加
熱)では青紫色の単一バンドを示した。
【0013】
【実施例】
実施例1 モルモットの実験的喘息に対する抑制効果 体重450〜500gのハートレー系雄性モルモットを
1群5匹で用い、抗原抗体反応によって生じる気道抵抗
増大に対する茶葉サポニン類の効果を、コンツェット−
レスラ−変法により試験した。それぞれのモルモット
は、モタ(Mota)の方法(Immunology,7,681(1964))に
従って、卵白アルブミンを抗原として感作した。2週間
後、感作したモルモットをペントバルビタール(30m
g/kg)の腹腔内投与により麻酔し、頚部切開により
露出させた気管にカニュ−レを挿入して人工呼吸器に連
結した。ガラミン(1mg/kg)の静脈内注射でラッ
トを不動化し、70回/分、送気量10ミリリットルの
条件で人工呼吸を行った。気道抵抗は気道カニュ−レ側
鎖に接続したプレッシャ−トランスデュ−サ−(日本光
電、SCK-580)により測定した。呼吸、血圧。心拍数が
安定になった時点で抗原である卵白アルブミン(0.1
5mg/kg)を静脈内投与し、気道収縮反応を惹起さ
せた。気道抵抗は、抗原投与後10分間測定し、投与前
値を100%として増加率で表した。被検薬は抗原投与
1時間前に経口投与した。結果を図1に示す。抗原を投
与すると、投与約1分後に気道抵抗は急激に増大し、6
分後に最大値に達した。この抗原で惹起された気道収縮
に対し、茶葉サポニン類は、50mg/kg(p.o.)
で有意な抑制を示し、ID50値は61.7mg/kg
であった。この効果は、陽性対照として用いたトラニラ
スト(100mg/kg,p.o.)の効果を上回った。
【0014】実施例2 ラットの48時間同種PCAに対する抑制効果 TNP−BSAを抗原として用い、既報(Meth.Find.Ex
p.Clin.Pharmacol.,12,531(1990))に従ってブラウン・
ノルウェイ系雄性ラット(体重200〜250g)に免
疫し、抗血清を得た。体重200〜250gの非感作ウ
ィスター系雄性ラットの背部を除毛し、1:40および
1:80に希釈した抗TNP−BSA抗血清を皮内注射
して受動的に感作した。48時間後、抗原としてTNP
−BSAを含む0.5%エバンスブルー液0.5ミリリッ
トルを静脈内に投与し、PCA反応を惹起した。30分
後、ラットを放血致死させ、背部皮膚を剥離し、青染部
の長径および短径を計測し面積を算出した。対照群の青
染部の面積に対する試験群の面積比より抑制率を求め
た。被験薬は、抗原投与の1時間前に経口投与した。結
果を図2に示す。茶葉サポニン類と陽性対照のトラニラ
ストは、20、50、100mg/kg(p.o.)の範
囲で用量依存的に抑制作用を示し、両者の効果は殆ど同
等であった。
【0015】
【発明の効果】本発明の気道収縮抑制剤および食品の有
効成分である茶葉サポニンは、長年飲用されている茶葉
の成分であり、高い安全性が期待できる。また臨床で使
用されている抗アレルギー剤であるトラニラストと比較
して、同等あるいはそれを上回る気道収縮抑制活性を有
し、気管支喘息を含むI型アレルギーの予防に有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】モルモットの実験的喘息に対する本発明の抑制
効果を示す図である。
【図2】ラットの48時間同種PCAに対する本発明の
抑制効果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤木 玲子 岡山県総社市窪木111 岡山県立大学保健 福祉学部内 (72)発明者 提坂 裕子 静岡県榛原郡相良町女神21 株式会社伊藤 園中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶葉から得られるサポニン類を有効成分
    として含有する気道収縮抑制剤。
  2. 【請求項2】 茶葉から得られるサポニン類を気道収縮
    抑制のための有効成分として含有する食品。
  3. 【請求項3】 茶葉から得られるサポニン類が、下記式
    (1) 【化1】 [式中、R1は(E)−シンナモイル基であり、R2はア
    セチル基であり、そしてR3は水素原子またはアセチル
    基であるか、あるいはR1はアンゲロイル基または
    (Z)−シンナモイル基であり、そしてR2とR3はいず
    れもアセチル基である]で表される請求項1の気道収縮
    抑制剤または請求項2の食品。
JP8014113A 1996-01-30 1996-01-30 気道収縮抑制剤およびそれを含む食品 Pending JPH09208482A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001013952A1 (fr) * 1999-08-25 2001-03-01 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. Preventifs/remedes contre l'insuffisance cardiaque
JP2006241007A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Ogawa & Co Ltd コレステロールの脂質ミセルへの取込抑制剤

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