JPH09208147A - 油圧エレベータの異常診断装置 - Google Patents

油圧エレベータの異常診断装置

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JPH09208147A
JPH09208147A JP8017814A JP1781496A JPH09208147A JP H09208147 A JPH09208147 A JP H09208147A JP 8017814 A JP8017814 A JP 8017814A JP 1781496 A JP1781496 A JP 1781496A JP H09208147 A JPH09208147 A JP H09208147A
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time
hydraulic
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switching valve
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JP8017814A
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Yuichi Hara
裕一 原
Makoto Aoki
誠 青木
Toshiaki Komura
利明 小村
Takaaki Oka
高明 岡
Ichiro Kawabe
一郎 河辺
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Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B50/00Energy efficient technologies in elevators, escalators and moving walkways, e.g. energy saving or recuperation technologies

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  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁切替弁の吸引および釈放時の動作遅れを
精度良く検出することのできる油圧エレベータの異常診
断装置の提供。 【解決手段】 診断運転時に電磁切替弁へ動作指令を出
力する電磁切替弁動作指令部31と、動作指令の出力か
ら圧力検出器で検出される圧力が変化するまでの動作時
間を計測する動作時間計測部32と、動作時間と比較さ
れる判定値を記憶する判定値記憶部33と、動作時間と
判定値とを比較して電磁切替弁が正常に作動しているか
どうかを判定する判定部36とを備え、電磁切替弁の吸
引および釈放のそれぞれに関し、動作指令の出力による
圧力検出器で検出される圧力の変化に基づき電磁切替弁
の動作時間を計測して、判定値記憶部33から呼び出し
た判定値と動作時間を比較し、動作時間が判定値を超え
た場合、電磁切替弁を異常と判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、油圧エレベータの
異常診断装置に係わり、特に、電磁切替弁の応答性を診
断する油圧エレベータの異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧エレベータの制御方法として、最近
のパワーエレクトロニクスの進歩により、インタバータ
装置による電動機回転数制御方法が提案されている。イ
ンバータ制御を用いた油圧エレベータは、乗かごを昇降
させるシリンダに圧油を送る定吐出形の油圧ポンプを誘
導電動機で駆動するものであり、すなわち、電圧および
周波数を変化させて、前記誘導電動機の回転数を広い範
囲に渡って変化させ、前記油圧ポンプの吐出量を可変制
御して乗かごを昇降させるものである。
【0003】さて、油圧エレベータを長時間稼働させる
と、油圧シリンダ内のプランジャの昇降に伴い、このプ
ランジャの油圧シリンダ間に装着されたパッキン等の摺
動部の摩耗により剥離した物質が作動油の中に混入した
り、あるいは、外部から異物が混入した場合、これが油
圧制御弁の中に詰まり、正常動作を妨げ、動作が緩慢に
なる場合がある。特に、前述したようなインバータ制御
を用いた油圧エレベータでは、油圧制御弁、すなわち、
逆止弁を備えるとともに電磁コイルの付勢により逆方向
に導通する電磁切替弁を用いるため、電磁切替弁の動作
に高速性が要求される。そして、前記のような異物の混
入等により、前記電磁切替弁の動作が緩慢になると、起
動時に反転したり加速が遅れ、これが進行すると最後に
はまったく起動できなくなる。また、停止時に油圧制御
弁の動作速度が遅くなるような異常が発生した場合に
は、前記電磁切替弁が完全に閉じきる前に電動機が停止
するため、前記電磁切替弁から油漏れを起こし、これが
進行すると最後は制御不能となり、ドアが開いたまま乗
かごが沈下する、いわゆる、開扉運転事故につながる危
険があった。
【0004】このため、従来、エレベータの停止指令が
発生した後、電動機が動作したことを検出するととも
に、エレベータの停止指令発生後から所定の時間内で、
乗かごの位置の移動量を検出することにより、電磁切替
弁の動作が正常であるか否かを判定するものが提案され
ている。なお、この種のものとして、例えば特開平7−
10401号公報に記載されるものを挙げることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、電磁切替弁
の吸引、釈放を行うとき、電磁コイルに励磁電流を流し
てから実際に動作を始めるまでの時間は、5〜30ms
と非常に短いものであり、前記電磁切替弁の動作遅れの
兆候を早期に発見するためには、少なくとも5ms単位
の時間遅れを検出する必要がある。
【0006】ところで、前述した従来のものでは、電磁
切替弁の釈放時の動作の遅れを、エレベータ停止時の所
定時間内での乗かごの移動量を検出するものであり、こ
の際の乗かごの移動は、前記電磁切替弁が釈放した後に
100〜300ms遅れて停止するものである。しか
も、前記移動量は、前記電磁切替弁の動作遅れが直接時
間に現れるのではなく、前記乗かごに装着されたガイド
ローラとガイドレールとの摩擦、前記乗かごに乗り降り
する際に乗かごの上下動を抑制するための制振シューが
ガイドレールに対して加える摩擦、および、プランジャ
と油圧シリンダとの摩擦等により影響された時間とな
り、この影響は納入先や乗かごの位置によっても違う。
このため、乗かごの移動量を比較する判定値が大まかに
なり診断精度が低くなるという問題があった。たとえ比
較する判定値を納入先ごとに設定するとしても、その設
定に大きな労力を要し、さほど精度を上げることができ
なかった。
【0007】また、エレベータの停止指令は、乗かごの
速度が0付近で出力されるため、例えば200msの動
作遅れが発生したとしても、これによる乗かごの移動量
は1mm以下であり、前述の摩擦等による停止時間の影
響を考えると、1mm以下のレベルの判定は非常に難し
いものである。したがって、微妙な動作遅れを検出する
ことは困難で、電磁切替弁の異常状態がかなり進行した
状態でないとこの異常を検出できず、その時点では、す
ぐにも開扉運転発生の可能性があった。
【0008】さらに、従来のものは電磁切替弁の停止時
のみの動作を診断するもので、起動時の吸引動作を診断
することはできず、このため、吸引時の動作遅れが成長
し、前記電磁切替弁が開かなくなって制御できなくなる
故障を未然に防ぐことはできなかった。
【0009】さらにまた、従来のものでは、電磁切替弁
の動作遅れを検出しても、動作遅れのモード、すなわ
ち、どのような分野において動作遅れが生じているかを
特定できず、原因究明と対策に時間を要するという問題
もあった。
【0010】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、電磁切替
弁の吸引および釈放時の動作遅れを精度良く検出するこ
とのできる油圧エレベータの異常診断装置を提供するこ
とにある。
【0011】また、第2の目的は、より精度良く電磁切
替弁の吸引および釈放時の動作遅れを検出することので
きる油圧エレベータの異常診断装置を提供することにあ
る。
【0012】また、第3の目的は、動作遅れのモードを
特定することのできる油圧エレベータの異常診断装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この第1の目的を達成す
るために本発明の請求項1に記載の発明は、乗かごをプ
ランジャを介して昇降させる油圧シリンダと、油圧タン
クから前記油圧シリンダへ油を供給する油圧ポンプと、
この油圧ポンプと前記油圧シリンダとの間に設けられ、
逆止弁を備えるとともに電磁コイルの付勢により逆方向
に導通する電磁切替弁と、前記逆止弁と前記シリンダと
の間に設けられる圧力検出器と、前記油圧ポンプに動力
を付与する電動機と、この電動機を制御する制御装置と
を有する油圧エレベータの異常診断装置において、診断
運転時に前記電磁切替弁へ動作指令を出力する指令出力
手段と、前記動作指令の出力から前記圧力検出器で検出
される圧力が変化するまでの動作時間を計測する時間計
測手段と、前記動作時間と比較される判定値をあらかじ
め記憶する記憶手段と、前記動作時間と前記判定値とを
比較して前記電磁切替弁が正常に作動しているかどうか
判定する判定手段とを備えた構成にしてある。
【0014】前記のように構成した本発明の請求項1に
記載の発明によれば、電磁切替弁の動作遅れを診断する
ため、指令出力手段は前記電磁切替弁へ動作指令を出力
し、前記電磁切替弁を吸引および釈放させる。このと
き、時間計測手段により前記動作指令の出力から前記電
磁切替弁の吸引および釈放に伴い圧力検出器で検出され
る圧力が変化するまでの動作時間をそれぞれ計測する。
そして、判定手段により記憶手段から吸引および釈放に
係わるそれぞれの判定値が呼び出され、前記電磁切替弁
の吸引による動作時間と判定値とを比較するとともに、
前記電磁切替弁の釈放による動作時間と判定値とを比較
し、少なくとも一方の動作時間が判定値を超えた場合、
前記電磁切替弁を異常と判定する。このように、前記電
磁切替弁の吸引および釈放のそれぞれに関し、前記圧力
検出器で検出される圧力の変化に基づき前記電磁切替弁
の動作時間を計測するため、電磁切替弁の吸引および釈
放時の動作遅れを精度良く検出することができる。
【0015】また、第2の目的を達成するために本発明
の請求項2に記載の発明は、判定値は、当該油圧エレベ
ータの定格速度および積載量を含む各種の条件に基づき
あらかじめ定められる構成にしてある。
【0016】前記のように構成した本発明の請求項2に
記載の発明によれば、判定手段により電磁切替弁の動作
時間と比較されるために記憶手段から呼び出される判定
値は、当該油圧エレベータの定格速度および積載量を含
む各種の条件に基づきあらかじめ定められている。これ
によって、より精度良く電磁切替弁の吸引および釈放時
の動作遅れを検出することができる。
【0017】また、第3の目的を達成するために本発明
の請求項3に記載の発明は、判定値は、当該油圧エレベ
ータの設置時あるいは電磁切替弁を交換したときに指令
出力手段による動作指令の出力から圧力検出器で検出さ
れる圧力が変化するまでの動作時間の初期値と、その後
に計測した動作時間との差が正常かどうか判定する性能
変化出力判定値を含む構成にしてある。
【0018】前記のように構成した本発明の請求項3に
記載の発明によれば、診断運転時に判定手段は、記憶手
段から性能変化検出判定値を呼び出すとともに、当該油
圧エレベータの設置時あるいは電磁切替弁を交換したと
きに計測した動作時間の初期値と、前記診断運転により
計測された動作時間との差を求め、この差と前記性能変
化検出判定値と比較する。これによって、初期の性能に
対して変化が表れたことを診断することができ、したが
って、動作遅れのモードを特定することができる。
【0019】また、第3の目的を達成するために本発明
の請求項4に記載の発明は、判定値は、複数回繰り返さ
れた動作指令の出力に応じて計測されたそれぞれの動作
時間の最大値と最小値との差が正常かどうか判定するば
らつき検出判定値を含む構成にしてある。
【0020】前記のように構成した本発明の請求項4に
記載の発明によれば、診断運転時に判定手段は、記憶手
段からばらつき検出判定値を呼び出すとともに、複数回
繰り返された動作指令の出力に応じて計測されたそれぞ
れの動作時間の最大値と最小値との差を求め、この差と
前記ばらつき検出判定値と比較する。これによって、電
磁切替弁への異物の混入により現れやすい動作時間のば
らつきを診断することができ、したがって、動作遅れの
モードを特定することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油圧エレベータの
異常診断装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0022】図1は本発明の油圧エレベータの異常診断
装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の異常
診断装置が備えられる油圧エレベータの油圧回路図、図
3は図1の異常診断装置の動作手順を示すフローチャー
ト、図4は動作指令と圧力検出器の検出値とのタイムチ
ャート、図5は判定値記憶部に記憶される判定値の設定
例を示す判定値記憶テーブル、図6は初期値記憶部に記
憶される初期値の設定例を示す初期値記憶テーブル、図
7は監視センタにて出力される電磁切替弁の吸引時の診
断結果報告書の例を示す説明図である。
【0023】油圧エレベータは図2に示すように、作動
油を給排させることにより駆動するプランジャ1を備え
た油圧シリンダ2と、プランジャ1の上端に設けられた
ローラ1aと、一端が建物側に固定されるとともに中間
部がローラ1aに巻きかけられるロープ3と、このロー
プ3の他端が接続される乗かご4と、油圧タンク5から
油圧シリンダ2へ作動油を供給する油圧ポンプ6と、こ
の油圧ポンプ6と油圧シリンダ2との間に設けられ、定
常状態で油圧シリンダ2側からの作動油の流れを阻止す
る逆止弁7aおよび動作指令により動作するコンタクタ
8が閉路されると励磁する電磁コイル7bによって切替
られて油圧シリンダ2からの作動油を油タンク5へ回収
する連通弁7cを備えた電磁切替弁7と、逆止弁7aと
油圧シリンダ2との間に設けられる圧力検出器9と、イ
ンバータを含む制御装置20により回転制御され、油圧
ポンプ6に動力を付与する三相誘導電動機10と、乗か
ご4の移動に伴ってパルスを発生する第1のエンコーダ
ENC1と、三相誘導電動機10の図示しない回転軸に
接続され、制御装置9がこの三相誘導電動機10の回転
数を得てベクトル制御するための第2のエンコーダEN
C2と、油圧ポンプ6と電磁切替弁7との間に設けられ
ポンプ圧力検出器11と、電磁切替弁7と油タンク5と
の間に設けられ、油圧ポンプ6と逆止弁7a間の作動油
の圧力が異常に高くなった場合、作動油を油タンク5に
逃がしてその圧力を減少させるリリーフ弁12とを有し
ている。また、図1に示すように前述した制御装置20
は、マイコン制御部21と、通信インターフェイス22
とを有している。
【0024】本実施形態の異常診断装置30は図1に示
すように、通信インターフェイス22を介して制御装置
20と接続されており、マイコン制御部21によるコン
タクタ8の動作指令や圧力検出器9の信号等、エレベー
タの制御状態を読み取ったり、診断運転に係わる信号を
送信することができる。
【0025】そして、異常診断装置30は、診断運転時
に電磁切替弁7の動作を促す動作指令を制御装置20へ
出力する指令出力手段、例えば電磁切替弁動作指令部3
1と、動作指令の出力から圧力検出器9で検出される圧
力が変化するまでの動作時間を計測する時間計測手段、
例えば動作時間計測部32と、動作時間と比較される判
定値を記憶する記憶手段、例えば判定値記憶部33と、
計測した動作時間から平均値やばらつきを演算する演算
部34と、当該油圧エレベータの設置時あるいは電磁切
替弁を交換したとき、電磁切替弁動作指令部31による
動作指令の出力から圧力検出器8で検出される圧力が変
化するまでの動作時間の初期値を記憶する記憶手段、例
えば初期値記憶部35と、動作時間と判定値とを比較し
て電磁切替弁が正常に作動しているかどうかを判定する
判定手段、例えば判定部36と、判定部36の判定結果
を記憶する判定結果記憶部37と、通信回線Lを介して
監視センタ40と接続される通信装置38とを備えてい
る。
【0026】また、前述の監視センタ40は、異常診断
装置30の判定結果を受信して、診断報告書を出力する
ようになっている。
【0027】この実施形態にあっては、今、乗かご4は
停止状態にあり、コンタクタ8が開路しているため電磁
切替弁7の逆止弁7aにより油圧シリンダ2内の作動油
は保持されている。このとき、油圧シリンダ2の圧力
は、乗かご4およびプランジャ1の重量によって大気圧
よりかなり高いものとなっている。
【0028】そして、異常診断装置30は、図3の手順
S1として夜間などエレベータをほとんど利用しないあ
らかじめ定められた診断運転開始時刻になったかどうか
を判断するとともに、手順S2として乗かご4内に乗客
が乗っていないかどうかを判断する。この判断は、呼び
が発生しなくなってから一定時間走行およびドアの開閉
を行っていないこと、さらに、油圧シリンダ2の圧力が
一定時間の間、一定値を保っていることにより行われ、
このとき、乗かご4内に乗客がいないと判断された場
合、手順S3としてエレベータの乗かご4を最下階に走
行させ、ドアを閉じて待機状態とする。
【0029】次いで、手順S4として、電磁切替弁動作
指令部31から動作指令を制御装置20へ出力して、コ
ンタクタ8を介し電磁切替弁7を動作させる。このと
き、図4のタイムチャートに示すように動作指令を、例
えば200ms間on、1秒間offの一定間隔で、例
えば10回繰返す。動作指令がonすることにより、電
磁切替弁7が吸引して連通弁7cの通路ができ、逆止弁
7aにより阻止されていた油圧シリンダ2側の作動油が
油タンク5に流れ込むとともに、これに応じて油圧シリ
ンダ2内の圧力が低下する。このとき、動作時間計測部
32は、電磁切替弁7が吸引してから油圧シリンダ2内
の圧力が低下して、圧力検出器9の検出値が低下し始め
るまでの動作時間Ta1〜Tanを計測するとともに記
憶する。一方、動作指令がonからoffすることによ
り、電磁切替弁7が釈放して連通弁7cが塞がれ逆止弁
7aにより再び油圧シリンダ2側の作動油が阻止され、
これに応じて油圧シリンダ2内の圧力が上昇する。この
とき、動作時間計測部32は、電磁切替弁7が釈放して
から油圧シリンダ2内の圧力が上昇して、圧力検出器9
の検出値が上昇し始めるまでの動作時間Tb1〜Tbn
を計測するとともに記憶する。なお、電磁切替弁7に近
い圧力検出器9で検出される圧力の変化から動作時間T
a1〜Tan、Tb1〜Tbnを計測しているため、電
磁切替弁7の実動作時間に近い値となっている。また、
電磁切替弁7の吸引時間が200msで10回動作させ
た場合の乗かご4の沈下量は2〜5mm程度であり、安
全上の問題はない。
【0030】これらの動作時間Ta1〜TanおよびT
b1〜Tbnを各種判定値と比較して異常の検出を行
が、この各種判定値の設定例として、例えば図5に示す
ように、動作時間が必要な性能の範囲内に入っているか
を判定するために油温別に設定される絶対値判定値Ha
と、初期の性能に対して変化が表れたことを検出するた
めの性能変化検出判定値Hbと、電磁制御弁7への異物
の混入時に現れやすい動作時間のばらつきを検出するた
めのばらつき検出判定値Hcとをそれぞれ監視センタ4
0から送信し、判定値記憶部33に記憶している。な
お、これらの判定値は、当該エレベータの定格速度、定
格積載量、無負荷時のシリンダ圧力を含む各種の条件に
基づきあらかじめ定められている。
【0031】次いで、手順S5として判定部36は、判
定値記憶部33から絶対値判定値Haを呼び出すととも
に、動作時間Ta1〜TanおよびTb1〜Tbnのそ
れぞれを絶対値判定値Haと比較し、比較の結果、動作
時間Ta1〜TanおよびTb1〜Tbnのいずれか
が、絶対値判定値Haの範囲外である場合、手順S6に
示すようにテスト結果Aとして絶対値不良フラグをセッ
トする。
【0032】また、手順S7として判定部36は、演算
部34を介して、動作時間Ta1〜Tanの平均値およ
び動作時間Tb1〜Tbnの平均値を求めるとともに、
初期値記憶部35から初期値を呼び出し、前記それぞれ
の平均値と当該初期値との差を求める。さらに、判定値
記憶部33から性能変化検出判定値Hbを呼び出すとと
もに、前記差が性能変化検出判定値Hb以下であるかど
うかを判定する。このとき、前記差が性能変化検出判定
値Hbを超えている場合、手順S8に示すようにテスト
結果Bとして性能変化フラグをセットする。なお、前記
初期値は図6に示すように、当該油圧エレベータの設置
時あるいは電磁切替弁を交換したとき、電磁切替弁動作
指令部31による動作指令の出力から圧力検出器8で検
出される圧力が変化するまでの動作時間を計測し、油温
別に吸引時、釈放時の平均値を初期値記憶部35に記憶
したものである。
【0033】また、手順S9として判定部36は、演算
部34を介して動作時間Ta1〜Tanの最大値と最小
値との差、および、動作時間Tb1〜Tbnの最大値と
最小値との差をそれぞれ求めるとともに、判定値記憶部
33からばらつき検出判定値Hcを呼び出し、前記それ
ぞれの差がばらつき検出判定値Hc以下であるかどうか
を判定する。このとき、いずれかの差がばらつき検出判
定値Hcを超えた場合、手順S9に示すようにテスト結
果Cとしてばらつき検出フラグをセットする。
【0034】この後、前述の判定結果は手順S11とし
て判定結果記憶部37に記憶されるとともに、このよう
な診断運転の結果は、異常診断装置30から通信回線L
を介して監視センタ40に送信され、例えば図7に示す
ような診断結果報告書として出力される。
【0035】このように構成した実施形態では、電磁切
替弁7の吸引および釈放のそれぞれに関し、圧力検出器
9で検出される圧力の変化に基づき電磁切替弁7の動作
時間を測定するため、電磁切替弁7の吸引および釈放時
の動作遅れを精度良く検出することができる。また、そ
れぞれの判定値は、当該油圧エレベータの定格速度およ
び積載量を含む各種の条件に基づきあらかじめ定められ
ているため、より精度良く電磁切替弁7の吸引および釈
放時の動作遅れを検出することができる。さらに、初期
の性能に対して変化が表れたことを検出することができ
るとともに、電磁切替弁への異物の混入により現れやす
い動作時間のばらつきを検出することができ、したがっ
て、動作遅れのモードを特定することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明は以上の
ように構成したので、電磁切替弁の吸引および釈放時の
動作遅れを精度良く検出することができ、これによっ
て、動作遅れがまだ短く、安全面や乗り心地に問題が生
じない初期の段階で異常の兆候を発見することができ
る。
【0037】また、本発明の請求項2に記載の発明は以
上のように構成したので、より精度良く電磁切替弁の吸
引および釈放時の動作遅れを検出することができ、これ
によって、より初期の段階で異常の兆候を発見すること
ができる。
【0038】また、本発明の請求項3、4に記載の発明
は以上のように構成したので、動作遅れのモードを特定
することができ、これによって、異常発生原因とエレベ
ータの故障モードを予測しやすくなり、専門技術者が容
易に対策方法や対策時期を検討することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧エレベータの異常診断装置の一実
施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の異常診断装置が備えられる油圧エレベー
タの油圧回路図である。
【図3】図1の異常診断装置の動作手順を示すフローチ
ャートである。
【図4】動作指令と圧力検出器の検出値とのタイムチャ
ートである。
【図5】判定値記憶部に記憶される判定値の設定例を示
す判定値記憶テーブルである。
【図6】初期値記憶部に記憶される初期値の設定例を示
す判定値記憶テーブルである。
【図7】監視センタにて出力される電磁切替弁の吸引時
の診断結果報告書の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プランジャ 2 油圧シリンダ 4 乗かご 6 油圧ポンプ 7 電磁切替弁 7a 逆止弁 7b 電磁コイル 7c 連通弁 8 コンタクタ 9 圧力検出器 20 制御装置 30 異常診断装置 31 電磁切替弁動作指令部(動作指令手段) 32 動作時間計測部(動作時間計測手段) 33 判定値記憶部(記憶手段) 34 演算部 35 初期値記憶部(記憶手段) 36 判定部(判定手段) 37 判定結果記憶部 40 監視センタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 高明 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 河辺 一郎 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗かごをプランジャを介して昇降させる
    油圧シリンダと、油圧タンクから前記油圧シリンダへ油
    を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプと前記油圧シ
    リンダとの間に設けられ、逆止弁を備えるとともに電磁
    コイルの付勢により逆方向に導通する電磁切替弁と、前
    記逆止弁と前記シリンダとの間に設けられる圧力検出器
    と、前記油圧ポンプに動力を付与する電動機と、この電
    動機を制御する制御装置とを有する油圧エレベータの異
    常診断装置において、 診断運転時に前記電磁切替弁へ動作指令を出力する指令
    出力手段と、前記動作指令の出力から前記圧力検出器で
    検出される圧力が変化するまでの動作時間を計測する時
    間計測手段と、前記動作時間と比較される判定値をあら
    かじめ記憶する記憶手段と、前記動作時間と前記判定値
    とを比較して前記電磁切替弁が正常に作動しているかど
    うか判定する判定手段とを備えたことを特徴とする油圧
    エレベータの異常診断装置。
  2. 【請求項2】 判定値は、当該油圧エレベータの定格速
    度および定格積載量を含む各種の条件に基づきあらかじ
    め定められることを特徴とする請求項1記載の油圧エレ
    ベータの異常診断装置。
  3. 【請求項3】 判定値は、当該油圧エレベータの設置時
    あるいは電磁切替弁を交換したときに指令出力手段によ
    る動作指令の出力から圧力検出器で検出される圧力が変
    化するまでの動作時間の初期値と、その後に計測した動
    作時間との差が正常かどうか判定する性能変化出力判定
    値を含むことを特徴とする請求項1記載の油圧エレベー
    タの異常診断装置。
  4. 【請求項4】 判定値は、複数回繰り返された動作指令
    の出力に応じて計測されたそれぞれの動作時間の最大値
    と最小値との差が正常かどうか判定するばらつき検出判
    定値を含むことを特徴とする請求項1記載の油圧エレベ
    ータの異常診断装置。
  5. 【請求項5】 当該油圧エレベータの設置時あるいは電
    磁切替弁を交換したとき、指令出力手段による動作指令
    の出力から圧力検出器で検出される圧力が変化するまで
    の動作時間の初期値を記憶手段にあらかじめ記憶すると
    ともに、判定手段は、診断運転時に計測された動作時間
    と前記初期値との差を求めて、この差を性能変化出力判
    定値と比較することを特徴とする請求項3記載の油圧エ
    レベータの異常診断装置。
  6. 【請求項6】 診断運転時に指令出力手段は、動作指令
    の出力を複数回繰り返すとともに、時間計測手段は前記
    動作指令の出力から圧力検出器で検出されるの圧力が変
    化するまでのそれぞれの動作時間を計測し、判定手段は
    前記それぞれの動作時間の最大値と最小値との差を求
    め、この差とばらつき検出判定値と比較することを特徴
    とする請求項4記載の油圧エレベータの異常診断装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018014502A1 (zh) * 2016-07-19 2018-01-25 日立楼宇技术(广州)有限公司 电梯的预诊断方法及装置
WO2020054496A1 (ja) * 2018-09-14 2020-03-19 オムロン株式会社 異常検出装置、異常検出装置の制御方法、情報処理プログラム、および記録媒体

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