JPH0920784A - スルフェンアミド誘導体およびその製造法 - Google Patents

スルフェンアミド誘導体およびその製造法

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JPH0920784A
JPH0920784A JP19712195A JP19712195A JPH0920784A JP H0920784 A JPH0920784 A JP H0920784A JP 19712195 A JP19712195 A JP 19712195A JP 19712195 A JP19712195 A JP 19712195A JP H0920784 A JPH0920784 A JP H0920784A
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cyclohepta
methoxy
tetrahydro
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benzimidazole
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JP19712195A
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English (en)
Inventor
Shinichi Yamada
愼一 山田
Kazuyuki Aihara
和行 相原
Kentaro Kojo
健太郎 古城
Senichi Narita
仙一 成田
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Toa Eiyo Ltd
Original Assignee
Toa Eiyo Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】(H++K+)−ATPアーゼ阻害作用に優れた
スルフェンアミド誘導体及びその製造法を提供する。 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基、X-は製
薬的に許容しうるアニオン、*は不斉原子を示す。)で
表される光学活性又は光学不活性なスルフェンアミド誘
導体。 【効果】当該化合物は、(H++K+)−ATPアーゼ阻
害作用を有するプロトンポンプ阻害薬の活性中間体であ
り、消化性潰瘍に対する優れた治療薬として期待され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、胃または十二指腸潰瘍
などの消化性潰瘍に対する治療薬として有用な新規プロ
トンポンプ阻害薬の活性中間体である光学活性又は光学
不活性なスルフェンアミド誘導体並びにその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、胃小包帯ベシクル内での塩酸産生
に関与するカリウムイオン依存性アデノシントリホスフ
ァターゼ[(H++K+)−ATPアーゼ]に対して阻害
作用を示す化合物は、優れた酸分泌抑制剤となりうるこ
とが示唆されている。この(H++K+)−ATPアーゼ
に対して選択的な阻害作用を示す代表的な化合物として
オメプラゾールやその類縁体等のベンズイミダゾール系
誘導体が知られている。本発明者らは、従来のベンズイ
ミダゾール系誘導体よりも優れた抗潰瘍作用を有する化
合物を目的に検討を進めた結果、極めて強力な(H+
+)−ATPアーゼ阻害作用を示し、消化性潰瘍の病
態に対して優れた抗潰瘍作用を有するシクロヘプタ
[b]ピリジン誘導体を見出した(特開平3−2183
72号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のベンズイミダゾ
ール系誘導体は、酸性条件下において特異な転移反応を
起こしスルフェンアミド誘導体に変換することが知られ
ておいる。すなわち、該ベンズイミダゾール系誘導体
は、生体内に吸収された後、酸性条件になっている胃小
包帯ベシクル内でおいてスルフェンアミド誘導体に化学
的に変換し、このスルフェンアミド体が(H++K+)−
ATPアーゼ阻害作用を発揮するとされている。スルフ
ェンアミド誘導体の(H++K+)−ATPアーゼ阻害作
用も強力であり抗消化性潰瘍薬として期待される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特開平3
−218372号公報に開示した化合物について、さら
に鋭意研究を進めたところ、これらの化合物も酸の存在
下に転移反応を起こし、容易にスルフェンアミド誘導体
に変換することを見い出した。この変換は光学活性な化
合物を用いても同様に行うことが可能であり、それぞれ
に対応する光学活性なスルフェンアミド体を得ることが
できることを見出し本発明を完成した。ここで得られた
光学活性又は光学不活性なスルフェンアミド誘導体は、
優れた抗潰瘍作用を有する新規抗潰瘍薬として有用であ
る。すなわち、本発明は、(1)一般式(1)
【化4】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基、X-は製
薬的に許容しうるアニオン、*は不斉原子を示す。)で
表される光学活性又は光学不活性なスルフェンアミド誘
導体。
【0005】(2) 一般式(2)
【化5】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基、R1は水
素原子またはアルカリ金属原子、*は不斉原子を示
す。)で表される光学活性又は光学不活性なシクロヘプ
タ[b]ピリジン誘導体に酸を作用させることを特徴と
する一般式(1)で表される光学活性又は光学不活性な
スルフェンアミド誘導体の製造法に関する。上記式中、
Rで示される置換基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル
などの炭素数1〜4個の低級アルキル基が挙げられる。
【0006】R1のアルカリ金属原子としては、薬学的
に許容されるアルカリ金属、例えば、リチウム、ナトリ
ウムおよびカリウムなどが挙げられる。X-は製薬的に
許容しうるアニオンであり特に限定されるものではない
が、例えば、Cl-、Br-、I-、BF4 -、PF6 -、H
SO4 -、SO4 2-、PO4 3-、ClO4 -、AuCl4 -など
の無機アニオンまたはメタンスルホネートアニオン、P-
トシルスルホネートアニオンなどの有機スルホニルアニ
オンが挙げられる。本発明の目的化合物である光学活性
又は光学不活性なスルフェンアミド誘導体(1)は、光
学活性又は光学不活性なシクロヘプタ[b]ピリジン誘
導体(2)に酸を作用させることによって製造すること
ができる。酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、リン酸、硫酸、過塩素酸、パラトルエンス
ルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン
酸、テトラクロロ金(III)酸などが挙げられる。酸の
使用量は通常1〜5当量、好ましくは1〜3当量であ
る。本反応は溶媒の存在下に行うこともできる。溶媒と
しては、メタノール、エタノール、プロパノール等のア
ルコール類、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、水、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等およびこれらの混合物を挙
げることができる。反応温度は−40℃から100℃、
好ましくは10〜50℃である。反応時間は数分から数
時間である。上記の反応により得られた目的化合物
(1)は、再結晶、クロマトグラフィー等の慣用の手段
により単離、精製することができる。
【0007】次に、原料化合物(2)の製造法について
詳述する。化合物(2)は、シクロヘプタ[b]ピリジ
ン環9位の不斉炭素と不斉イオウ原子の計2個の不斉中
心を有しており、立体化学的に見て4個の立体異性体が
存在し、そのうちジアステレオマーの関係にある2種の
立体異性体化合物(2a)及び(2b)それぞれは分離
可能である。化合物(2a)は、一般式(3)を酸化反
応に付すことにより製造することができる。
【化6】 (式中、イオウ原子および不斉炭素原子の立体配置がそ
れぞれRS、RSの配置であり、Rは前記と同意義) スルフィド体(3)の酸化反応は、通常、酸化剤として
例えば、過酢酸、過酸化水素、トリフルオロ過酢酸、m
−クロロ過安息香酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウムなどを
用い行われる。反応に用いられる溶媒としてはベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族系溶媒、クロロホルム、ジク
ロロメタンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノ
ール、プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、酢酸、
ギ酸、水などあるいはこれらの混合溶媒として用いるこ
とができる。該酸化剤の使用量は、化合物(3)に対し
てほぼ当量ないしやや過剰量が好適である。すなわち約
1〜3当量、好ましくは約1〜1.5当量である。反応
温度は−40℃から用いた溶媒の沸点まで、好ましくは
−30℃ないし室温で行われる。反応は通常5分ないし
10時間、好ましくは5分ないし2時間で完結する。
【0008】また、一般式(2)のもう一方のジアステ
レオマー(2b)は一般式(2a)のアルカリ金属塩形
成と同時に異性化させることによって製造することがで
きる。
【化7】 (式中、イオウ原子および不斉炭素原子の立体配置がそ
れぞれRS、SRの配置であり、R、R1は前記と同意
義)
【0009】スルフォキシド体(2a)の異性化反応
は、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素な
どのハロゲン化炭化水素系溶媒中、1.02〜5.0当
量、好ましくは1.1〜3.0当量のアルカリ金属アル
コキシドを用いて行われ、反応は5分ないし1時間で2
aおよび2bの平衡混合物とする。次いで、この溶媒中
にエーテル系溶媒を徐々に加えて結晶を析出させること
により、アルカリ金属塩(2b)のみが選択的に得られ
る。この場合に用いられるアルカリ金属アルコキシドと
しては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム
などおよびそれらのアルコール溶媒が挙げられる。
【0010】化合物(2c)は、一般式(2b)の溶媒
和物を形成させることにより製造することができる。
【化8】 (式中、イオウ原子および不斉炭素原子の立体配置がR
S、SRの配置であり、R2は水素原子または低級アル
キル基、R、R1は前記と同意義)
【0011】化合物(2b)は水、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、n−ブタノール、エタノール
アミン、ジエタノールアミン、アミノプロパノール、ア
ミノブタノールなどの直鎖状の低級アルコール類と溶媒
和物(2c)を形成する。例えばエタノール存在下で
は、2分子のエタノールと溶媒和物を形成する。このエ
タノール和物の形成は通常0℃ないし溶媒の沸点で行わ
れる。また、このエタノール和物は、例えば、水単独あ
るいは水分を含んだ有機溶媒中処理すると2水和物を形
成する。2水和物の形成に際し用いられる含水有機溶媒
としては、種々の溶媒を用いることが可能であるが、例
えば、エーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどのエーテル類、イソプロピルア
ルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、t−アミルアルコールなどの分岐状アルコール類を
用いるのが望ましい。これらの水分子による水和物形成
は、通常0℃ないし溶媒の沸点温度で行われるが、好ま
しくは氷冷ないし室温で行われる。
【0012】化合物(2)の4種の立体異性体は、次の
ようにして製造することが出来る。
【化9】 {式中、[(+)−2a]はイオウ原子と不斉炭素原子
の立体配置がR、Rの配置であり、[(−)−2b]は
イオウ原子と不斉炭素原子の立体配置がS、Rの配置で
R、R1は前記と同意義}
【化10】 {式中、[(−)−2a]はイオウ原子と不斉炭素原子
の立体配置がS、Sの配置であり、[(+)−2b]は
イオウ原子と不斉炭素原子の立体配置がR、Sの配置で
R、R1は前記と同意義} 光学活性なスルフォキシド体[(+)−2a]および
[(−)−2b]は、一般式[(+)−3]で表される
光学活性なスルフィド化合物(式中、不斉炭素原子の立
体配置がRの配置であり、Rは前記と同意義)を酸化反
応に付し、続いてアルカリ金属塩を形成することにより
製造することが出来る。また、光学活性なスルフォキシ
ド体[(−)−2a]および[(+)−2b]は、一般
式[(−)−3]で表される光学活性なスルフィド化合
物(式中、不斉炭素原子の立体配置がS配置であり、R
は前記と同意義)を酸化反応に付し、続いてアルカリ金
属塩を形成することにより製造することが出来る。
【0013】光学活性なスルフィド体[(+)−3,
(−)−3]の酸化反応は、通常、酸化剤としては、例
えば、過酢酸、過酸化水素、トリフルオロ過酢酸、m−
クロロ過安息香酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウムなどを用
い行われる。反応に用いられる溶媒としては、n−ペン
タン、n−ヘキサン、シクロヘキサンのような直鎖状ま
たは環状の炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族系溶媒、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒などを用いて酸
化反応を行うと、化合物[(+)−2a]または化合物
[(−)−2a]を主生成物として与える。また、水、
メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸、ギ酸な
どの極性溶媒中で酸化反応を行うと、化合物[(+)−
2a]と化合物[(−)−2b]または化合物[(−)
−2a]と化合物[(+)−2b]の生成比率は、各々
約1:1となり、化合物[(−)−2b]または化合物
[(+)−2b]を得ることが出来る。該酸化剤の使用
量は化合物(3)に対してほぼ当量ないしやや過剰量が
好適である。すなわち、約1当量ないし3当量、さらに
好ましくは約1当量ないし1.5当量である。反応温度
は−40℃から用いた溶媒の沸点付近まで、好ましくは
−30℃ないし室温で行われる。反応時間は、通常5分
ないし10時間、好ましくは5分ないし2時間で完結す
る。
【0014】塩形成条件は、通常、0.85〜1当量の
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの水酸化アルカリ金属の低級アルコール溶媒、または
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウ
ムメトキシド、t−ブトキシカリウムなどのアルカリ金
属アルコキシドを用い、氷冷ないし室温下で処理するこ
とにより行われる。
【0015】光学活性なスルフィド体[(+)−3、
(−)−3]は次のようにして製造することができる。
【化11】 (式中、Rは前記と同意義) 一般式(3)で示されるスルフィド化合物を光学活性な
カルボン酸を用いて塩を形成し、分別再結晶によって光
学分割を行い光学活性なスルフィド体[(+)−3、
(−)−3]を得ることができる。光学分割剤として用
いられる光学活性なカルボン酸としては、例えば、ジベ
ンゾイル酒石酸、酒石酸、リンゴ酸、カンファースルホ
ン酸、カンファー酸などを用い行われる。用いられる溶
媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族系、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶
媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系
溶媒、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、水、酢
酸、ギ酸、ジメチルスルフォキシド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどあるいはこれらの混合溶媒として用い
ることができる。上記方法で製造した目的化合物(1)
は、抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制作用を有する化合物
(2)の生体内における活性中間体として消化性潰瘍の
治療に用いることができる。
【0016】本発明の化合物(1)を哺乳類動物の消化
性潰瘍の治療に用いる場合は、経口または非経口投与す
ることができ、それぞれに適した種々の製剤が使用され
る。例えば、経口投与に適した製剤としては、錠剤、カ
プセル剤、顆粒剤などが挙げられる。その投与量は症状
の程度、年齢、潰瘍の種類により著しく異なるが、通常
1日当たり0.01〜1000mg/kg、好ましく
は、0.1〜200mg/kgを1〜3回に分けて投与
することが好ましい。以下に、本発明に用いられる原料
化合物および本発明の化合物(1)の製造方法を、それ
ぞれ参考例および実施例により具体的かつ詳細に説明す
る。
【0017】
【実施例】
[参考例1] (±)−2−[(RSs,9RS)−4
−メトキシ−3−メチル−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール (±)−2−(4−メトキシ−3−メチル−6,7,
8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリ
ジン−9−イルチオ)−1H−ベンズイミダゾール 6
78mg(2ミリモル)を塩化メチレン25mlに溶解
した後、−15℃撹拌下に90%m−クロロ過安息香酸
(m−CPBA)448mg(2.07ミリモル)を塩
化メチレン10mlに溶解した溶液を滴下し加え、同温
度で5分間撹拌する。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗浄後、溶媒を減圧留去し、得られる残渣
を塩化メチレン−エーテルで結晶化し、融点166−1
68℃(分解)の無色結晶として標記化合物454mg
(収率64%)が得られる。ここで得られる化合物は、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定
すると(±)−2−[(RSs,9RS)−4−メトキ
シ−3−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H
−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィニ
ル]−1H−ベンズイミダゾールであることが明らかに
される。 IRνmax(KBr):3448,3070,293
2,1470,1398,1266,1056,101
1cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.38−2.70(7H,
m),2.23(3H,s),2.87−3.26(1
H,m),3.55(3H,s),4.86(1H,
d,J=9Hz),7.03−7.84(4H,m),
8.20(1H,s). 元素分析(C192132S・1/5H2Oとして): 計算値(%);C:63.56;H:6.01;N:1
1.70. 測定値(%);C:63.73;H:5.96;N:1
1.68.
【0018】[参考例2] (±)−2−[(RSs,
9RS)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール アルゴン気流中、(±)−2−(4−メトキシ−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]
ピリジン−9−イルチオ)−1H−ベンズイミダゾール
を用いて参考例1と同様な操作を行うことによって、融
点147−150℃(分解)の無色結晶として標記化合
物(収率64%)が得られる。ここで得られる化合物
は、HPLCで測定すると(±)−2−[(RSs,9
RS)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾールであることが明ら
かにされる。 IRνmax(KBr):1580,1476,142
8,1286,1268,1054,944,800,
746,446,426cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.07−2.41(7H,
m),2.90−3.30(1H,m),3.82(3
H,s),4.91(1H,d,J=10Hz),6.
72(1H,d,J=6Hz),7.05−7.92
(4H,m),8.32(1H,d,J=6Hz). 元素分析(C181932Sとして): 計算値(%);C:63.32;H:5.61;N:1
2.31. 測定値(%);C:63.36;H:5.52;N:1
2.33.
【0019】[参考例3] (±)−2−[(RSs,
9SR)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 アルゴン気流中、28%ナトリウムメトキシド100g
(0.5モル)を乾燥塩化メチレン530mlに懸濁
し、室温で(±)−2−[(RSs,9RS)−4−メ
トキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロ
ヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H
−ベンズイミダゾール120g(0.35モル)を加え
2時間撹拌する。その後、エーテルを滴下し加え、室温
で30分間撹拌した後、−30℃で2時間撹拌する。析
出する結晶をろ取し、メタノール不溶物およびアセトン
不溶物を除去した後、塩化メチレン−エーテルで再結晶
すると融点167−175℃(分解)の無色粉末として
標記化合物114g(収率89%)が得られる。ここで
得られた化合物は、HPLCで測定すると(±)−2−
[(RSs,9SR)−4−メトキシ−6,7,8,9
−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−
9−イルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの
ナトリウム塩であることが明らかにされる。 IRνmax(KBr):3372,3048,297
2,2928,2856,1586,1474,129
8,1270,1090,1052,1036,82
0,800cm-1. NMR(CDCl3−DMSO−d6)δ:1.00−
2.63(7H,m),2.95−3.34(1H,
m),3.82(3H,s),4.75(1H,d,J
=6Hz),6.65(1H,d,J=5Hz),6.
85−7.10(2H,m),7.40−7.65(2
H,m),8.23(1H,d,J=5Hz).
【0020】[参考例4] (±)−2−[(RSs,
9SR)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩
2エタノール和物 (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩654.2g(1.8モ
ル)に室温下、20〜25倍量の乾燥エタノールを加え
て溶解し、僅かな不溶物を遠心分離して除去後、減圧下
にエタノール半量を留去し、析出する結晶をろ取すると
融点167℃(分解)の無色プリズム状晶として標記化
合物623.5g(収率87%)が得られる。 エタノール含量:ガスクロマトグラフ法で測定 計算値:20.23%、測定値:19.40%。 IRνmax(KBr):3036,2968,293
6,1580,1478,1446,1376,128
8,1268,1248,1056,1044,101
2,810,738cm-1. NMR(acetone−d6)δ:0.90−2.2
2(7H,m),1.13(6H,t,J=8Hz),
2.22−2.66(1H,m),3.60(4H,
q、J=8Hz),3.88(3H,s),4.63−
4.96(1H,m),6.73−7.10(3H,
m),7.38−7.68(2H,m),8.28(1
H,d,J=6Hz). 元素分析(C181832SNa・2C25OHとし
て): 計算値(%);C:58.00;H:6.64;N:
9.22. 測定値(%);C:58.20;H:6.45;N:
9.01.
【0021】[参考例5] (±)−2−[(RSs,
9SR)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩
2水和物 (1)減圧下、(±)−2−[(RSs,9SR)−4
−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シ
クロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−
1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩2エタノール
和物295g(0.65モル)に炭酸イオンを除去した
蒸留水150mlを加え、撹拌溶解後、暫時放置すると
固形物が得られる。この固形物を五酸化リンの存在下に
30℃で減圧乾燥すると、融点157℃(分解)の無色
粉末として標記化合物251g(収率97%)が得られ
る。 水分含量:カールフィシャー法により測定 計算値:9.02%、測定値:9.12%。 IRνmax(KBr):3432,3048,301
2,2972,2928,2852,1582,147
6,1458,1438,1382,1308,128
8,1268,1250,1086,1056,102
0,816,802,744,602,518,428
cm-1. NMR(acetone−d6)δ:0.95−2.2
1(7H,m),3.87(3H,s),4.66−
5.00(1H,m),6.60−7.03(3H,
m),7.26−7.62(2H,m),8.08−
8.40(1H,d,J=6Hz). 元素分析(C181832SNa・2H2Oとして): 計算値(%);C:54.12;H:5.55;N:1
0.52;S:8.03. 測定値(%);C:53.93;H:5.42;N:1
0.28;S:7.81. (2)窒素気流中、(±)−2−[(RSs,9SR)
−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H
−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィニ
ル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩2エタ
ノール和物230.2g(0.51モル)に含水エーテ
ル(1.2%含水)2.9lを加え、室温で5時間懸濁
撹拌し、結晶をろ取する。得られる結晶を含水エーテル
洗浄後、五酸化リンの存在下に30℃で減圧乾燥する
と、標記化合物181.5g(収率90%)が得られ
る。
【0022】[参考例6] (±)−2−[(RSs,
9SR)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒド
ロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスル
フィニル]−1H−ベンズイミダゾール (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩4.0g(11ミリモ
ル)を塩化メチレンに溶解し、10%塩化アンモニア水
溶液で処理した後、塩化メチレン層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られるアモルフ
ァス状物をエタノールから再結晶すると、融点118−
120℃(分解)の無色粉末として標記化合物2.76
g(収率74%)が得られる。 IRνmax(KBr):3176,3064,293
6,1578,1472,1432,1404,128
2,1268,1052,1036,746,724c
-1. NMR(CDCl3)δ:1.02−2.75(7H,
m),3.13−3.55(1H,m),3.88(3
H,s),4.88(1H,d,J=9Hz),6.7
5(1H,d,J=6Hz),7.08−7.43(2
H,m),7.43−7.90(2H,m),8.34
(1H,d,J=6Hz). 元素分析(C18193Oとして): 計算値(%);C:63.32;H:5.61;N:1
2.31. 測定値(%);C:63.19;H:5.50;N:1
2.39.
【0023】[参考例7] (−)−2−[(9S)−
4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−
シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルチオ]−1H−
ベンズイミダゾール (±)−2−(4−メトキシ−6,7,8,9−テトラ
ヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イル
チオ]−1H−ベンズイミダゾール 13.0g(40
ミリモル)とL−酒石酸6.0g(40ミリモル)をメ
タノール90mlに約70℃で溶解し、室温で20時間
撹拌する。析出した結晶をろ取後、冷メタノール:エー
テル(1:2、v/v)で洗浄し、(−)−2−[(9
S)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−
5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルチオ]−
1H−ベンズイミダゾールのL−酒石酸塩 6.75g
(収率36%)が得られる。 L−酒石酸塩:融点173−174℃、[α]D 26−2
15゜(c=1.0、メタノール). 元素分析(C18193OS・C466として): 計算値(%);C:55.57;H:5.30;N:
8.84. 測定値(%);C:55.49;H:5.25;N:
8.89. ここで得られたL−酒石酸塩8.53g(18ミリモ
ル)を水100mlに溶解後、10%水酸化ナトリウム
水溶液で中和し、クロロホルムで抽出する。有機層を飽
和食塩水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
溶媒を減圧留去し、得られる残渣をエタノールから再結
晶し、融点188−190℃の無色粉末として標記化合
物4.71g(収率82%)が得られる。 IRνmax(KBr):2928,1582,145
2,1436,1290,1234cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.06−2.39(6H,
m),2.53−3.46(2H,m),3.83(3
H,s),5.15(1H,t,J=4Hz),6.7
6(1H,d,J=6Hz),7.03−7.72(4
H,m),8.32(1H,d,J=6Hz). [α]D 25−272゜(c=1.0、メタノール). 元素分析(C18193OSとして): 計算値(%);C:66.43;H:5.88;N:1
2.91. 測定値(%);C:66.35;H:5.85;N:1
3.02.
【0024】[参考例8] (+)−2−[(9R)−
4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−
シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルチオ]−1H−
ベンズイミダゾール 参考例7において、L−酒石酸6.0g(40ミリモ
ル)と(±)−2−(4−メトキシ−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9
−イルチオ]−1H−ベンズイミダゾール 13.0g
(40ミリモル)から形成されるL−酒石酸塩を除いた
母液の溶媒を減圧留去し、得られる残渣を水に溶解し、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後、クロロホルム
で抽出し、溶媒を減圧留去する。得られる残渣(8.3
9g)にD−酒石酸3.9g(26ミリモル)とメタノ
ール58mlを加え、約70℃で溶解した後、室温で2
0時間撹拌する。析出した結晶をろ取後、冷メタノー
ル:エーテル(1:2、v/v)で洗浄し、(+)−2
−[(9R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラ
ヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イル
チオ]−1H−ベンズイミダゾールのD−酒石酸塩
7.53g(収率40%)が得られる。 D−酒石酸塩:融点174−175℃、[α]D 27+2
13゜(c=1.0、メタノール). 元素分析(C18193OS・C466として): 計算値(%);C:55.57;H:5.30;N:
8.84. 測定値(%);C:55.55;H:5.30;N:
8.90. ここで得られたD−酒石酸塩を用いて参考例7と同様の
操作を行うことによって、無色粉末として標記化合物
(収率80%)が得られる。 融点188−189℃、[α]D 25+272゜(c=
1.0、メタノール). 元素分析(C18193OSとして): 計算値(%);C:66.43;H:5.88;N:1
2.91. 測定値(%);C:66.48;H:5.89;N:1
2.98. IRおよびNMRスペクトルデータは(−)−2−
[(9S)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒ
ドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルチ
オ]−1H−ベンズイミダゾールと一致する。ここで得
られる光学活性な(+)−2−[(9R)−4−メトキ
シ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプ
タ[b]ピリジン−9−イルチオ]−1H−ベンズイミ
ダゾールと(−)−2−[(9S)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルチオ]−1H−ベンズイミダ
ゾールの光学純度は、HPLCを測定することによって
決定される。 (+)−(9R)体:100%、(−)−(9S)体:
100%。
【0025】[参考例9] (+)−2−[(Rs,9
R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−
5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィ
ニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (+)−2−[(9R)−4−メトキシ−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン
−9−イルチオ]−1H−ベンズイミダゾール1.50
g(4.62ミリモル)を塩化メチレン72mlに溶解
した後、80%m−CPBA 945mg(4.38ミ
リモル)を−18℃で加え、同温度で5分間撹拌する。
反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去する。得られる残渣に28%ナトリウム
メトキシド750mg(3.92ミリモル)の塩化メチ
レン溶液15mlを0℃で加え、同温度で2分間撹拌
後、溶媒を減圧留去する。得られる残渣をアセトンから
再結晶を繰り返し行い融点182−183℃(分解)の
無色粉末として標記化合物3.0g(収率75%)が得
られる。 IRνmax(KBr):3376,2932,169
8,1578,1473,1372,1290,127
2,1053cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.00−1.80(6H,
m),2.16(6H,s),2.46−2.78(2
H,m),3.66(3H,s),4.50−4.75
(1H,m),6.52(1H,d,J=6Hz),
6.90−7.15(2H,m),7.39−7.56
(2H,m),7.83(1H,d,J=6Hz).
[α]D 28+224゜(c=1.0、メタノール). 元素分析(C181832SNa・C36O・H2Oと
して): 計算値(%);C:57.39;H:5.50;N:
9.56. 測定値(%);C:57.09;H:5.83;N:
9.44.
【0026】[参考例10] (−)−2−[(Ss,
9R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (+)−2−[(9R)−4−メトキシ−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン
−9−イルチオ]−1H−ベンズイミダゾール321m
g(0.987ミリモル)のメタノール15mlの溶液
に、80%m−CPBA 202mg(0.938ミリ
モル)を−18℃で加え、同温度で5分間撹拌する。反
応混合物にトリエチルアミン1mlを加え、減圧下に溶
媒留去し、得られる残渣を塩化メチレンで抽出する。有
機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去する。得られる残渣を塩化メ
チレン3mlに溶解し、28%ナトリウムメトキシド1
71μl(0.889ミリモル)を0℃で加え、同温度
で2分間撹拌後、溶媒を減圧留去する。得られる残渣に
アセトンを0℃で加え、析出する結晶をろ取して除き、
ろ液を減圧留去する。残渣に塩化メチレン−エーテルを
加え、結晶化を行い、本結晶を塩化メチレン−エーテル
から再結晶し、融点178−184℃(分解)の無色粉
末として標記化合物146mg(収率41%)が得られ
る。 IRνmax(KBr):2926,1581,147
6,1473,1383,1287,1269,108
0,1056cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.01−2.63(7H,
m),2.95−3.43(1H,m),3.82(3
H,s),4.75(1H,d,J=6Hz),6.6
5(1H,d,J=5Hz),6.85−7.10(2
H,m),7.40−7.65(2H,m)8.23
(1H,d,J=5Hz). [α]D 26−21.0゜(c=0.17、メタノー
ル).MS(FAB)m/z:341(M+−Na+
1).
【0027】[参考例11] (−)−2−[(Ss,
9S)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (−)−2−[(9S)−4−メトキシ−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン
−9−イルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを用いて
参考例9と同様の操作を行うことによって、無色粉末と
して標記化合物(収率78%)が得られる。 融点183−184℃(分解)、[α]D 28−224゜
(c=1.0、メタノール). 元素分析(C181832SNa・C36O・2H2
として): 計算値(%);C:55.13;H:5.29;N:
9.18. 測定値(%);C:55.36;H:5.50;N:
9.48. IRおよびNMRスペクトルデータは(+)−2−
[(Rs,9R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テ
トラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−
イルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナト
リウム塩と一致した。。
【0028】[参考例12] (+)−2−[(Rs,
9S)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール ナトリウム塩 (−)−2−[(9S)−4−メトキシ−6,7,8,
9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン
−9−イルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを用いて
参考例10と同様な操作を行うことによって無色粉末と
して標記化合物(収率41%)が得られる。融点176
−183℃(分解)、[α]D 26+13.2゜(c=
0.4、メタノール).IRおよびNMRスペクトルデ
ータは(−)−2−[(Ss,9R)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩と一致した。。ここで得
られる4種の光学活性なスルフォキシド体の光学純度
は、HPLCを測定することによって決定される。
(+)−[(1Rs,9R)]体および(−)−[(S
s,9S)]体は100%、(+)−[(Rs,9
S)]体は95.0%、(−)−[(Ss,9R)]体
は88.9%。
【0029】[参考例13] (+)−2−[(Rs,
9R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール (+)−2−[(Rs,9R)−4−メトキシ−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]
ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベンズイミ
ダゾール ナトリウム塩を用いて参考例6と同様の操作
を行うことによって、黄色アモルファス状物として標記
化合物が定量的に得られる。 IRνmax(KBr):3064,2926,157
8,1476,1431,1284,1269,105
0cm-1. NMR(CDCl3)δ:1.03−2.53(7H,
m),2.90−3.30(1H,m),3.89(3
H,s),4.75−5.10(1H,m),6.79
(1H,d,J=6Hz),7.13−7.82(4
H,m),8.36(1H,d,J=6Hz). [α]D 25+109゜(c=1.0、メタノール).M
S(FAB)m/z:342(M++1).
【0030】[参考例14] (−)−2−[(Ss,
9S)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフ
ィニル]−1H−ベンズイミダゾール (−)−2−[(Ss,9S)−4−メトキシ−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]
ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベンズイミ
ダゾール ナトリウム塩を用いて参考例6と同様の操作
を行うことによって、黄色アモルファス状物として標記
化合物が定量的に得られる。 [α]D 25−108゜(c=0.8、メタノール).M
S(FAB)1m/z:342(M++1).IRおよ
びNMRスペクトルデータは(+)−2−[(Rs,9
R)−4−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−
5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィ
ニル]−1H−ベンズイミダゾールと一致した。
【0031】[実施例1] (±)−3−メトキシ−2
−メチル−5,6,7,7a−テトラヒドロ−4H−シ
クロヘプタ[b]ピリド[1’,9’a,9’:4,
5,6][1,2,4]チアジアジノ[2,3−a]ベ
ンズイミダゾール−15−イウムテトラフルオロボレー
【化12】 (±)−2−[(RSs,9RS)−4−メトキシ−3
−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シク
ロヘプタ[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1
H−ベンズイミダゾール 355mg(1ミリモル)、
メタノール6ml、85%テトラフルオロホウ酸エーテ
ルコンプレックス0.17ml(1ミリモル)の混合物
を40℃で2分間加熱撹拌し、室温に放置後、析出した
結晶をろ取し、冷メタノールとメタノール:エーテル
(4:1、v/v)で結晶を順次洗浄後、乾燥し融点1
58−161℃(分解)の淡黄色針状晶として標記化合
物250mg(収率59%)が得られる。 IRνmax(KBr):2950,1622,147
6,1380,1322,1082,1058cm-1. NMR(CDCl3−DMSO−d6)δ:1.10−
2.72(6H,m),2.60(3H,s),2.9
3−3.47(2H,m),4.30(3H,s),
5.18−5.50(1H,m),7.13−7.88
(4H,m),9.30(1H,s). 元素分析(C19203OS・BF4として): 計算値(%);C:53.63;H:4.74;N:
9.88. 測定値(%);C:53.22;H:4.89;N:
9.44.
【0032】[実施例2] (±)−3−メトキシ−
5,6,7,7a−テトラヒドロ−4H−シクロヘプタ
[b]ピリド[1’,9’a,9’:4,5,6]
[1,2,4]チアジアジノ[2,3−a]ベンズイミ
ダゾール−15−イウム テトラフルオロボレート
【化13】 方法 a) (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール 1.18g(3.46ミリモル)、メ
タノール16ml、85%テトラフルオロホウ酸エーテ
ルコンプレックス0.66ml(3.81ミリモル)の
混合物を40℃で2分間加熱撹拌し、室温に放置後、析
出した結晶をろ取し、冷メタノールとメタノール:エー
テル(4:1、v/v)で順次結晶を洗浄後、乾燥し融
点184−187℃(分解)の黄色結晶として標記化合
物1.03g(収率72%)が得られる。 IRνmax(KBr):2956,1622,156
2,1478,1420,1326,1054cm-1. NMR(CDCl3−DMSO−d6)δ:1.23−
3.72(8H,m),4.34(3H,s),5.3
7−5.66(1H,m),7.20−8.03(5
H,m),9.66(1H,d,J=6Hz). 元素分析(C18183OS・BF4として): 計算値(%);C:52.54;H:4.41;N:1
0.22. 測定値(%);C:52.54;H:4.26;N:1
0.22. 方法 b) (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩 1.25g(3.45
ミリモル)、メタノール16ml、85%テトラフルオ
ロホウ酸エーテルコンプレックス1.32ml(6.9
ミリモル)の混合物を40℃で2分間加熱撹拌し、室温
に放置後、析出した結晶をろ取し、冷メタノールとメタ
ノール:エーテル(4:1、v/v)で順次結晶を洗浄
後、乾燥し標記化合物1.08g(収率76%)が得ら
れる。 方法 c) (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩2水和物 1.38g
(3.45ミリモル)、メタノール16ml、85%テ
トラフルオロホウ酸エーテルコンプレックス1.32m
l(6.9ミリモル)の混合物を40℃で2分間加熱撹
拌し、冷メタノールとメタノール:エーテル(4:1、
v/v)で順次結晶を洗浄後、乾燥し標記化合物1.1
0g(収率77%)が得られる。 方法 d) (±)−2−[(RSs,9RS)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール 985mg(2.89ミリモル)、メ
タノール10ml、85%テトラフルオロホウ酸エーテ
ルコンプレックス0.55ml(2.89ミリモル)の
混合物を40℃で2分間加熱撹拌し、室温に放置後、析
出した結晶をろ取し、冷メタノールとメタノール:エー
テル(4:1、v/v)で順次結晶を洗浄後、乾燥し標
記化合物830mg(収率70%)が得られる。 方法 e) (±)−2−[(RSs,9SR)−4−メトキシ−
6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ
[b]ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベン
ズイミダゾール ナトリウム塩2エタノール和物842
mg(2ミリモル)、メタノール7ml、85%テトラ
フルオロホウ酸エーテルコンプレックス0.76ml
(4ミリモル)の混合物を40℃で2分間加熱撹拌し、
室温に放置後、析出した結晶をろ取し、冷メタノールと
メタノール:エーテル(4:1、v/v)で順次結晶を
洗浄後、乾燥し標記化合物498mg(収率61%)が
得られる。
【0033】[実施例3] (−)−(7aR)−3−
メトキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロ−4H−シ
クロヘプタ[b]ピリド[1’,9’a,9’:4,
5,6][1,2,4]チアジアジノ[2,3−a]ベ
ンズイミダゾール−15−イウムテトラフルオロボレー
【化14】 (+)−2−[(Rs,9R)−4−メトキシ−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]
ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベンズイミ
ダゾールを用いて実施例2aと同様の操作を行うことに
よって、黄色結晶として標記化合物(収率66%)が得
られる。融点176−180℃(分解)。 IRνmax(KBr):2955,1623,156
0,1476,1419,1320,1053cm-1. NMR(CDCl3−DMSO−d6)δ:1.26−
3.76(8H,m),4.30(3H,s),5.2
5−5.51(1H,m),7.42(3H,br
s),7.60−8.06(2H,m),9.57(1
H,d,J=7Hz).[α]D 25−154゜(c=
1.0、DMSO). 元素分析(C18183OS・BF4として): 計算値(%);C:52.57;H:4.41;N:1
0.22. 測定値(%);C:52.38;H:4.43;N:1
0.20.
【0034】[実施例4] (+)−(7aS)−3−
メトキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロ−4H−シ
クロヘプタ[b]ピリド[1’,9’a,9’:4,
5,6][1,2,4]チアジアジノ[2,3−a]ベ
ンズイミダゾール−15−イウムテトラフルオロボレー
【化15】 (−)−2−[(Ss,9S)−4−メトキシ−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]
ピリジン−9−イルスルフィニル]−1H−ベンズイミ
ダゾールを用いて実施例2aと同様の操作を行うことに
よって、黄色結晶として標記化合物(収率70%)が得
られる。融点175−180℃(分解)。[α]D 25
154゜(c=1.0、DMSO). 元素分析(C18183OS・BF4として): 計算値(%);C:52.57;H:4.41;N:1
0.22. 測定値(%);C:52.31;H:4.39;N:1
0.15. IRおよびNMRスペクトルデータは(−)−(7a
R)−3−メトキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロ
−4H−シクロヘプタ[b]ピリド[1’,9’a,
9’:4,5,6][1,2,4]チアジアジノ[2,
3−a]−ベンズイミダゾール−15−イウム テトラ
フルオロボレートと一致した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 285:18) C07M 7:00 (72)発明者 成田 仙一 埼玉県大宮市天沼町2丁目293ー3 トー アエイヨー株式会社東京研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基、X-は製
    薬的に許容しうるアニオン、*は不斉原子を示す。)で
    表される光学活性又は光学不活性なスルフェンアミド誘
    導体。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基、R1は水
    素原子またはアルカリ金属原子、*は不斉原子を示
    す。)で表される光学活性又は光学不活性なシクロヘプ
    タ[b]ピリジン誘導体に酸を作用させることを特徴と
    する一般式(1) 【化3】 (式中、R,X-,*は前記と同意義を示す)で表され
    る光学活性又は光学不活性なスルフェンアミド誘導体の
    製造法。
JP19712195A 1995-07-11 1995-07-11 スルフェンアミド誘導体およびその製造法 Pending JPH0920784A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997030988A1 (fr) * 1996-02-21 1997-08-28 Toa Eiyo Ltd. Derives de cycloalcanopyridine, procede de production de ces derives, et medicament contre l'ulcere gastro-duodenal a base de ce compose

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1997030988A1 (fr) * 1996-02-21 1997-08-28 Toa Eiyo Ltd. Derives de cycloalcanopyridine, procede de production de ces derives, et medicament contre l'ulcere gastro-duodenal a base de ce compose

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