JPH0920676A - ミネラル吸収促進剤及びこれを含有する組成物 - Google Patents

ミネラル吸収促進剤及びこれを含有する組成物

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JPH0920676A
JPH0920676A JP7167670A JP16767095A JPH0920676A JP H0920676 A JPH0920676 A JP H0920676A JP 7167670 A JP7167670 A JP 7167670A JP 16767095 A JP16767095 A JP 16767095A JP H0920676 A JPH0920676 A JP H0920676A
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Kunio Tsuji
邦郎 辻
Teruo Nakamura
輝夫 中村
Yasunori Inaoka
靖規 稲岡
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HIGASHISHIZUOKA YAKURUTO HANBAI KK
Pola Chemical Industries Inc
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HIGASHISHIZUOKA YAKURUTO HANBAI KK
Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルシウムに代表されるミネラルを吸収促進
する効果に優れ、且つ安全なミネラル吸収促進剤及びこ
のミネラル吸収促進剤を含有する食品、医薬品等の組成
物を提供する。 【解決手段】 リン脂質、好ましくはジパルミトイルフ
ォスファチジルエタノールアミンを、カルシウムに代表
されるミネラルの吸収促進剤として用い、また、このミ
ネラル吸収促進剤を配合して組成物、好ましくはミネラ
ル補給剤と共に配合して医薬組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミネラル吸収促進剤
及びこれを含有する組成物に関し、詳しくは、リン脂質
からなるカルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネ
ラルの吸収を促進する効果を有し且つ安全なミネラル吸
収促進剤及びこれを含有する食品、医薬品等の組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】現代はグルメの時代であり、食文化に関
してはその食材の種類、調理方法、形態何れもかつての
時代とは比べものにならないほど多様化している。しか
しながら、摂取される栄養素のバランスを見てみると、
摂取カロリー量の過多、脂肪や炭水化物の摂取量過多、
粗繊維、ミネラル等の摂取量不足等、問題がかえって増
加している傾向にある。中でも、カルシウムを代表とす
るミネラルについては摂取量は増加しているにも係わら
ず、リン酸塩などのカルシウム塩の体外排出を促進する
ような因子の増大、例えば、炭酸飲料の摂取量の急激な
増大等によって、体内のカルシウム不足等を引き起こ
し、結果としてミネラルの摂取量不足が問題となってい
る。この様なカルシウム等のミネラルの摂取量不足は、
平均寿命の向上などの他の要因と相まって骨粗鬆症の様
な重大な疾患を誘発するなど、人の健康に危機的状況を
つくり出す大きな要因となっている。
【0003】この様な背景から、近年、カルシウム補給
剤等の種々のミネラル補給剤の研究開発がすすめられて
きた。しかしながら、カルシウム等のミネラル成分は人
体に吸収され難いことから、これらミネラル補給剤の投
与によっても人体のミネラル不足に思ったほどの効果を
上げることはできなかった。そこで、カルシウム等のミ
ネラルの吸収を促進する作用を有する薬剤の開発が進め
られ、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3が、上記
作用を有する薬剤として使用されるようになった。しか
し、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3は、ビタミ
ンD欠乏によるミネラル不足を改善するためのミネラル
吸収促進剤としては効果的に作用するものの、それ以外
のミネラル不足の改善には余り効果的でなく、また、こ
の薬剤がホルモンであることから連日投与することによ
り高カルシウム血症などの副作用を引き起こしたり、過
剰症等の問題があり実用的ではなかった。
【0004】そこで、カルシウム等のミネラル成分を、
安全にかつ効率的に吸収させる吸収促進の手段が望まれ
ていた。一方、リン脂質は生物を構成する細胞の種々の
膜系を構成する主要な脂質であるが、このリン脂質がミ
ネラルの吸収を促進する作用を有していることは全く知
られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたものであり、カルシウムに代表されるミネラル
を吸収促進する効果に優れ、且つ安全なミネラル吸収促
進剤及びこのミネラル吸収促進剤を含有する食品、医薬
品等の組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、リン脂質に、
カルシウムに代表されるミネラルを吸収促進する作用が
十分に有り、且つ安全に作用することを見出し、本発明
を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、リン脂質からなるミネ
ラル吸収促進剤及びこのミネラル吸収促進剤を含有する
食品、医薬品等の組成物である。以下、本発明について
詳細に説明する。 (1)本発明のミネラル吸収促進剤 本発明のミネラル吸収促進剤はリン脂質からなる。本発
明に用いられるリン脂質としては、特に制限されるもの
ではなく、フォスファチジル酸、フォスファチジルコリ
ン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジル
エタノールアミン、フォスファチジルグリセロール等の
グリセロリン脂質やスフィンゴミエリン等のスフィンゴ
リン脂質が挙げられるが、好ましくは、下記一般式
(I)で表されるリン脂質を挙げることができる。
【0008】
【化10】
【0009】但し、式(I)中、A、Bはそれぞれ独立
して酸素原子またはイミノ基を表すかあるいはなくても
よい。また、Xは水素原子または水酸基を、Yは水酸基
またはO-をそれぞれ表し、R1、R2はそれぞれ独立し
て水素原子または不飽和結合を有していてもよい炭素数
10〜20のアルキルカルボニル基を、R3は水素原
子、コリン残基、エタノールアミン残基、イノシトール
残基またはセリン残基をそれぞれ表す。
【0010】また、この様な一般式(I)で表されるリ
ン脂質のうちでも、本発明において好ましくは、化11
で表されるジパルミトイルフォスファチジルエタノール
アミン、化12で表されるモノパルミトイルリゾフォス
ファチジルエタノールアミン、化13で表されるジパル
ミトイルフォスファチジルコリン、化14で表されるパ
ルミトオレイルフォスファチジルエタノールアミン、化
15で表されるジオレイルフォスファチジルエタノール
アミン、化16で表されるジパルミトイルフォスファチ
ジルイノシトール、化17で表されるジパルミトイルフ
ォスファチジルセリン、化18で示されるパルミトイル
スフィンゴミエリン等が挙げられ、更にこれらの内で
も、ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン
は、特に優れたミネラル吸収促進作用を有するので、実
際の使用に最も好適である。
【0011】
【化11】
【0012】但し、化11中、Yは水酸基またはO-
表す。尚、以下に示す化学式中のYについても、全て化
11中のYと同様である。
【0013】
【化12】
【0014】
【化13】
【0015】
【化14】
【0016】
【化15】
【0017】
【化16】
【0018】
【化17】
【0019】
【化18】
【0020】本発明において、上記リン脂質は単独であ
るいは2種以上の混合物としてミネラル吸収促進剤に用
いることが可能である。また、これらのリン脂質は、何
れも広く市販されており、例えば、上記ジパルミトイル
フォスファチジルエタノールアミン、モノパルミトイル
リゾフォスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイ
ルフォスファチジルコリン、パルミトオレイルフォスフ
ァチジルエタノールアミン、ジオレイルフォスファチジ
ルエタノールアミン、ジパルミトイルフォスファチジル
イノシトール、ジパルミトイルフォスファチジルセリ
ン、パルミトイルスフィンゴミエリンは、何れもシグマ
社により製造販売されている等、その入手はたやすい。
【0021】この様な本発明のミネラル吸収促進剤は、
ミネラルの血中への移行を促進する作用を有する。ま
た、本発明のミネラル吸収促進剤が血中への移行促進作
用を及ぼすミネラルであるが、カルシウム、マグネシウ
ム、カリウム等を挙げることができる。これらのうちで
も本発明のミネラル吸収促進剤はカルシウムの吸収促進
について有効性が高くカルシウム吸収促進剤として好ま
しく用いられる。
【0022】また、上記リン脂質の1種または2種以上
からなる本発明のミネラル吸収促進剤は、これをそのま
ま用いることも可能であるが、さらにこれを食品、医薬
品等に含有させてミネラル吸収促進作用を有する組成物
として用いることも可能である。
【0023】(2)本発明の組成物 本発明の組成物は上記ミネラル吸収促進剤の1種または
2種以上を含有するものであり、例えば、食品、医薬品
等が挙げられる。この様な本発明のミネラル吸収促進剤
を含有する組成物の摂取、あるいは投与により、摂取す
るミネラルの量が同等であっても体内に吸収されるミネ
ラル量は増加し、特にミネラル補給用の医薬品の投与を
受けなくても体内のミネラル不足の問題を解消すること
が可能となる。
【0024】ここで、食品に上記ミネラル吸収促進剤を
用いる場合には、一般食品として各々の食品原料に本発
明のミネラル吸収促進剤であるリン脂質を加え、通常の
製造方法により加工製造することにより使用することが
できる。
【0025】また、本発明のミネラル吸収促進剤を医薬
品に用いる場合、剤形としては特に制限されないが、例
えば、注射剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤
等、通常用いられている各種製剤が挙げられる。製剤化
に際しては、上記ミネラル吸収促進剤と共に各種剤形に
応じて通常用いられる製剤化のための任意成分を任意の
配合量で配合して、通常の製造方法に従って製剤化する
ことができる。この様な製剤化のための任意成分として
は、結合剤、崩壊剤、増量剤、滑沢剤、被覆剤、糖衣
剤、矯味矯臭剤、着色剤、乳化・可溶化・分散剤、安定
剤、pH調整剤、等張剤等が例示できる。
【0026】この様にして得られる本発明の医薬組成物
の投与量は、おおよそ成人一人一日当たりミネラル吸収
促進剤の量として0.1g〜100gを1回〜数回に分
けて経口投与するのが適当である。投与方法としては、
経口投与、注射での投与が挙げられ、注射剤の投与方法
としては、静脈内投与、動脈内投与、門脈内投与、腹腔
内投与、筋肉内投与、皮下投与等が例示できる。
【0027】本発明のミネラル吸収促進剤を含有する医
薬組成物は、上述のように単独で投与されても体内に吸
収されるミネラル量を増加させて体内のミネラル不足を
解消することが可能であるが、ミネラル補給用の医薬品
の効果を挙げるためにこれとの組み合わせにおいて本発
明のミネラル吸収促進剤を含有する医薬組成物を投与す
る方法を取ることも可能であり、この場合について以下
に説明する。
【0028】本発明のミネラル吸収促進剤を含有する医
薬組成物については、投与後およそ3時間くらいからミ
ネラルの血中移行促進効果を発揮し始め、その効果は6
時間程度でピークとなり投与後約24時間までは効果の
持続がなされる。従って、ミネラル補給用の医薬品の投
与に対して本発明のミネラル吸収促進剤含有の医薬組成
物の投与が、前投与、同時投与、後投与の何れのタイミ
ングでの投与であっても上記効果を十分に発揮すること
が可能となる。また、本発明のミネラル吸収促進剤含有
の医薬組成物の投与回数についてもミネラル補給用の医
薬品の投与回数に合わせる必要は無いといえる。
【0029】ここで、上記本発明のミネラル吸収促進剤
を含有する医薬組成物とミネラル補給用の医薬品を同時
投与する場合、これらを一つの医薬組成物として投与す
ることが好ましく、この様な場合に本発明のミネラル吸
収促進剤を含有する医薬組成物にミネラル補給剤を通常
の投与量に相当する量で配合することが好ましい。本発
明の医薬組成物に配合するミネラル補給剤としては、通
常、ミネラル補給剤として用いられている薬剤、例え
ば、グルコン酸カルシウム、塩化カルシウム、シュウ酸
カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、グルコ
ン酸カリウム等のミネラル塩あるいは貝殻粉末、卵殻粉
末、骨粉、ニガリ、脱脂粉乳等のミネラルを多量に含む
天然材料等が挙げられるが、この中でもカルシウム補給
用の薬剤が本発明のミネラル吸収促進剤の吸収促進作用
を受け易く好ましい。
【0030】上記ミネラル吸収促進剤及びミネラル補給
剤を含有する医薬組成物の製剤化や投与方法、投与量等
に関しては、上述のミネラル吸収促進剤含有の医薬組成
物と特に変わるものではない。また、同様にして食品組
成物についても本発明のミネラル吸収促進剤とミネラル
補給剤を併用することが可能である。
【0031】本発明のミネラル吸収促進剤は、ミネラル
の血中への移行を促進する作用を有する。従来のカルシ
ウム製剤で最も問題とされていたのは、投与したカルシ
ウムが消化管などに吸収され易くその後体外へ排出され
てしまうので、結果的に血管から吸収され血中に移行す
るカルシウム量が少なくなってしまうことであったが、
本発明のミネラル吸収促進剤を食品、医薬品等の組成物
として、摂取、投与することにより、摂取するミネラル
の量が同等であってもミネラルの血中への移行が促進さ
れ体内に吸収されるミネラル量は増加し、特にミネラル
補給用の医薬品等の投与を受けなくても体内のミネラル
不足の問題を解消することが可能となる。
【0032】つまり、ミネラルの血中への移行を促進す
る作用を有する本発明のミネラル吸収促進剤を食品、医
薬品等の組成物として予め摂取、投与しておけば、体内
では血中へのミネラル吸収の準備が十分になされている
ので、その後、食物やミネラル補給用の医薬品として摂
取したミネラルについては、血中への移行量が増大する
とともに体外に排出される量は減少し、ミネラル摂取の
効果が十分に得られることになる。また、本発明のミネ
ラル吸収促進剤とミネラル補給剤とを同時に含有する食
品、医薬品等の組成物においてもミネラルの血中移行量
は増加し、投与の効果は十分に得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。まずはじめに、本発明のミネラル吸収促進剤の実
施の形態を説明する。
【0034】(1)ミネラル吸収促進剤 シグマ社製のリン脂質、モノパルミトイルリゾフォスフ
ァチジルエタノールアミン、ジオレイルフォスファチジ
ルエタノールアミン、パルミトオレイルフォスファチジ
ルエタノールアミン、ジパルミトイルフォスファチジル
エタノールアミン、ジパルミトイルフォスファチジルコ
リン、ジパルミトイルフォスファチジルイノシトール、
ジパルミトイルフォスファチジルセリン、ジパルミトイ
ルスフィンゴミエリンの8種をそれぞれミネラル吸収促
進剤とした。
【0035】
【実施例】 ミネラル吸収促進剤の評価 上記(1)の各リン脂質よりなるミネラル吸収促進剤に
ついてラットを用いてカルシウムの吸収促進作用を評価
した。
【0036】通常食(MF:オリエンタル酵母製)及び
水道水で飼育した6週令のウィスター系雄性ラット(1
群7匹ずつ)を投与前24時間絶食させた後、上記8種
のミネラル吸収促進剤のひとつジパルミトイルフォスフ
ァチジルエタノールアミンを2mL/kgの投与量とな
るよう1%トリトンX−100(和光純薬製)生理食塩
水溶液に可溶化させた溶液を、ラット腹腔内にミネラル
吸収促進剤の量として1mg/kg、5mg/kg、2
0mg/kgの割合となるようにそれぞれ投与した。残
りの7種のミネラル吸収促進剤(リン脂質)に関しても
同様にしてラットの腹腔内(1群7匹ずつ)にそれぞれ
表1に示す各種投与量を投与した。コントロール群(7
匹)には1%トリトンX−100生理食塩水溶液のみを
上記と同じ2mL/kgの割合で投与した。
【0037】投与の6時間後に麻酔下において全てのラ
ットの腹部を開腹し胃幽門部端と十二指腸の遠位端を結
さつし十二指腸ループを作成した。ループ内に放射性同
位体でラベルした(45Ca)塩化カルシウムを投与し、
10分後に門脈より採血して血中のカルシウム移行量と
ループのカルシウム残存量を放射活性により測定した。
上記(1)記載のミネラル吸収促進剤を投与した各群に
おける総(45Ca)塩化カルシウム投与量の放射活性よ
り十二指腸ループの残存カルシウム放射活性を減じた値
(7匹の平均値)をそれぞれ、コントロール群における
総(45Ca)塩化カルシウム投与量の放射活性より十二
指腸ループの残存カルシウム放射活性を減じた値(7匹
の平均値)で除して1を減じ、これに100を乗じた値
をミネラル吸収促進値として評価に用いた。上記8種の
ミネラル吸収促進剤(リン脂質)について得られたミネ
ラル吸収促進値を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】この結果より、上記8種のミネラル吸収促
進剤(リン脂質)はカルシウム等のミネラルを血中に吸
収せしめる作用に優れることがわかる。更に、本発明の
ミネラル吸収促進剤として好ましく用いられるジパルミ
トイルフォスファチジルエタノールアミンは、上記リン
脂質の内でも特にカルシウムの吸収促進作用に優れるこ
とがわかる。
【0040】また、各ミネラル吸収促進剤投与群におい
て、ミネラル吸収促進剤を20mg/kgの量で投与し
てもラットの生死及び行動に変化を与えなかったことか
ら、本発明のミネラル吸収促進剤として用いられるリン
脂質の安全性の高さが証明された。
【0041】次に、上記(1)に記載のリン脂質からな
るミネラル吸収促進剤を配合した医薬組成物の実施の形
態を説明する。なお、以下に用いる配合量はすべて重量
部である。
【0042】(2)顆粒剤(ミネラル吸収促進用) 表2に示す成分をグラッド造粒装置に秤込み撹拌混合
し、これに100倍量の50%エタノール水溶液を徐々
に加え造粒し、40℃で48時間送風乾燥した。これを
篩過してミネラル吸収促進用の顆粒剤を得た。
【0043】
【表2】
【0044】(3)顆粒剤(カルシウム補給用) 表3に示す成分をグラッド造粒装置に秤込み撹拌混合
し、これに100倍量の50%エタノール水溶液を徐々
に加え造粒し、40℃で48時間送風乾燥した。これを
篩過してカルシウム補給用の顆粒剤を得た。
【0045】
【表3】
【0046】(4)顆粒剤(カリウム補給用) 表4に示す成分をグラッド造粒装置に秤込み撹拌混合
し、これに100倍量の50%エタノール水溶液を徐々
に加え造粒し、40℃で48時間送風乾燥した。これを
篩過してカリウム補給用の顆粒剤を得た。
【0047】
【表4】
【0048】(5)顆粒剤(ミネラル補給用) 表5に示す成分をグラッド造粒装置に秤込み撹拌混合
し、これに100倍量の50%エタノール水溶液を徐々
に加え造粒し、40℃で48時間送風乾燥した。これを
篩過してミネラル補給用の顆粒剤を得た。
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】本発明のミネラル吸収促進剤は、カルシ
ウムに代表されるミネラルの吸収を促進する効果に優れ
ると共に安全性も高い。また、このミネラル吸収促進剤
を含有する食品、医薬品等の組成物は、食物やミネラル
補給剤含有医薬品により摂取されるミネラルの吸収を促
進することでこれら摂取物の有効性を高める効果に優
れ、また、医薬組成物として用いる場合にも長期間にわ
たり連続投与が可能である。
フロントページの続き (72)発明者 中村 輝夫 静岡県沼津市三園町1402番地東静岡ヤクル ト販売株式会社内 (72)発明者 稲岡 靖規 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン脂質からなるミネラル吸収促進剤。
  2. 【請求項2】 リン脂質が下記一般式(I)で表される
    リン脂質である請求項1記載のミネラル吸収促進剤。 【化1】 但し、式(I)中、A、Bはそれぞれ独立して酸素原子
    またはイミノ基を表すかあるいはなくてもよい。また、
    Xは水素原子または水酸基を、Yは水酸基またはO-
    それぞれ表し、R1、R2はそれぞれ独立して水素原子ま
    たは不飽和結合を有していてもよい炭素数10〜20の
    アルキルカルボニル基を、R3は水素原子、コリン残
    基、エタノールアミン残基、イノシトール残基またはセ
    リン残基をそれぞれ表す。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で表されるリン脂質が
    化2で表されるジパルミトイルフォスファチジルエタノ
    ールアミン、化3で表されるモノパルミトイルリゾフォ
    スファチジルエタノールアミン、化4で表されるジパル
    ミトイルフォスファチジルコリン、化5で表されるパル
    ミトオレイルフォスファチジルエタノールアミン、化6
    で表されるジオレイルフォスファチジルエタノールアミ
    ン、化7で表されるジパルミトイルフォスファチジルイ
    ノシトール、化8で表されるジパルミトイルフォスファ
    チジルセリン、化9で示されるパルミトイルスフィンゴ
    ミエリンから選ばれる請求項2記載のミネラル吸収促進
    剤。 【化2】 但し、化2中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化3】 但し、化3中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化4】 但し、化4中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化5】 但し、化5中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化6】 但し、化6中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化7】 但し、化7中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化8】 但し、化8中、Yは水酸基またはO-を表す。 【化9】 但し、化9中、Yは水酸基またはO-を表す。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表されるリン脂質
    が、ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン
    である請求項2記載のミネラル吸収促進剤。
  5. 【請求項5】 吸収促進されるミネラルがカルシウムで
    ある請求項1〜4の何れか一項に記載のミネラル吸収促
    進剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載のミネ
    ラル吸収促進剤を含有することを特徴とする組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5の何れか一項に記載のミネ
    ラル吸収促進剤を含有することを特徴とする医薬組成
    物。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の医薬組成物において、
    さらにミネラル補給剤を配合したことを特徴とする医薬
    組成物。
  9. 【請求項9】 ミネラル補給剤がカルシウム補給剤であ
    る請求項8記載の医薬組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222284A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Kao Corp 血中gip上昇抑制剤
US9186366B2 (en) 2005-09-22 2015-11-17 Megmilk Snow Brand Co., Ltd. Medicine, food and drink or feed containing sphingomyelin

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