JPH09206731A - 生物廃棄物の処理システム - Google Patents

生物廃棄物の処理システム

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JPH09206731A
JPH09206731A JP1687596A JP1687596A JPH09206731A JP H09206731 A JPH09206731 A JP H09206731A JP 1687596 A JP1687596 A JP 1687596A JP 1687596 A JP1687596 A JP 1687596A JP H09206731 A JPH09206731 A JP H09206731A
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waste
formula
inorganic salt
treatment
chain polysaccharide
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JP1687596A
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English (en)
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Yukitaka Hihara
原 行 隆 日
Teruo Sato
藤 輝 男 佐
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Sato Industry Co Ltd
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Sato Kogyosyo Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】水産加工または家畜解体処理工程で生ずる
廃棄物を粉砕する粉砕工程と、該粉砕工程で得られた粉
砕物に、スルホ酢酸が結合し、高度に分岐した構造のβ
-1,3-グルカンであって、主鎖のβ-1,3−グルカ
ンにβ-1,6-結合のグルコース分岐を有する鎖状多糖
類(A)と、凝集促進剤(B)と、無機塩(C)とを添加・混合
する凝集処理工程と、該凝集処理工程で得られた凝集処
理物を脱水処理する脱水処理工程と、次いで、該脱水処
理物を乾燥する乾燥工程と、を有することを特徴とする
生物廃棄物の処理システム。 【効果】水産加工過程で生ずる魚の頭、内臓などの廃棄
物あるいは、家畜解体処理工程で生ずる廃棄物などの処
理を迅速かつ簡単に行うことができ、しかも得られた乾
燥物は、生分解可能であり、安全性に優れ、飼料例えば
ペットフード、養魚用あるいは家畜用の餌として、また
肥料等として再利用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、食品加工ラインで生ずる
生物廃棄物などを迅速かつ簡単に処理できるような生物
廃棄物の処理システムに関し、とくに、食品加工ライン
で生ずる廃棄物、すなわち、水産加工過程で生ずる魚の
頭、内臓、尾、えらなどの生鮮廃棄物あるいは家畜解体
処理工程で生ずる生鮮廃棄物などを迅速かつ簡単に処理
でき、しかも、得られた処理物(固形物)は、生分解可
能であり環境を汚染せず、良質の飼料、肥料などとして
有効利用できるような、生物廃棄物の処理システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】凝集処理が求められるものには工場廃
水、河川の汚泥、動植物を含む生物の処理過程で生ずる
廃液(生物処理廃液)などがある。これらのうちで生物
処理廃棄物、例えば、水産加工廃棄物、牛、豚、鶏など
の畜肉加工廃棄物を例に説明すると、水産加工過程で生
ずる魚の頭、内臓、尾ひれ、えらなどの廃棄物あるいは
家畜解体処理工程で生ずる廃棄物は、従来、特に有効利
用されることなく、そのまま埋設、焼却等するか、ある
いは下記のような種々のシステムで処理され、廃棄され
ていた。
【0003】このような魚加工廃棄物、牛、豚、鶏など
の畜肉加工廃棄物の処理に際しては、これらの廃棄物
は、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求
量(COD)、浮遊物質量(SS)などの値が異常に高
いため、浄化によりこれらの値を大幅に低減する必要が
ある。
【0004】このBOD、COD、SSなどの値を低減
する方法としては、多層濾過法、マイクロスクリーニン
グ法、蒸留法、凍結法、逆浸透法等の物理的処理方法;
硫酸アルミウニウム(硫酸バン土)、アルギン酸ソー
ダ、ポリ塩化アルミウニウム(PAC)等の凝集剤を用
いて行う凝集処理法、活性炭吸着法、イオン交換法等の
化学的処理方法;バクテリア同化法、藻類採集法等の生
物処理方法;などが知られている。
【0005】しかしながら上述したような物理的処理方
法では、高価な設備が必要であり、生物処理方法では、
BOD、COD、SSなどの値が低減されるまでに著し
く時間がかかるという問題点がある。
【0006】また、化学的処理方法のうち、硫酸アルミ
ウニウム(硫酸バン土)、ポリ塩化アルミウニウム(P
AC)等の凝集剤を用いて行う凝集処理法では、pH調
整が必要であり、凝集沈降速度が遅く、凝集処理後の濾
過速度も満足できるほどに充分速くなく、得られた凝集
処理物は、生分解されず、またイオン交換法では、高価
な設備が必要であり、活性炭吸着法では、高価な活性炭
が大量に消費されるという問題点がある。
【0007】このように、従来法では、多大な廃棄物処
理用エネルギーと多大な費用と時間とを要し、また得ら
れた処理物は、肥料などには用い得るとしても、鮮度低
下が著しく家畜等の飼料として再利用することができ
ず、廃棄物の有効利用の途は、著しく制限されていた。
【0008】このため、本願発明者らは、上記問題点を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の凝集促進剤を
用いた特定の処理システムを採用すれば、上記生物廃棄
物を迅速に処理でき、特に水産加工あるいは畜肉加工工
程での鮮度の良い生物廃棄物に適用すれば、該生物廃棄
物を迅速かつ簡単に処理でき、しかも得られた処理物
(固形物)は、生分解可能で環境を汚染せず、かつ良質
の飼料、肥料などとして有効利用できるような生物廃棄
物の処理システムを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、水産加工工
程、家畜解体処理工程などの食品加工ラインで生ずる生
物廃棄物などを迅速かつ簡単に処理できるような生物廃
棄物の処理システムを提供することを目的としている。
【0010】本発明は、とくに上記食品加工ラインで生
ずる廃棄物、例えば、水産加工過程で生ずる魚の頭、内
臓などの廃棄物あるいは、家畜解体処理工程で生ずる廃
棄物などを迅速かつ簡単に処理でき、しかも得られた処
理物は、生分解可能であり、環境を汚染せず、良質の飼
料などとして有効利用可能であるような生物廃棄物の処
理システムを提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る生物廃棄物の処理システム
は、水産加工または家畜解体処理工程で生ずる廃棄物を
粉砕する粉砕工程と、該粉砕工程で得られた粉砕物に、
スルホ酢酸が結合し、高度に分岐した構造のβ-1,3-
グルカンであって、主鎖のβ-1,3−グルカンにβ-
1,6-結合のグルコース分岐を有する鎖状多糖類(A)
と、凝集促進剤(B)と、無機塩(C)とを添加・混合する凝
集処理工程と、該凝集処理工程で得られた凝集処理物を
脱水処理する脱水処理工程と、次いで、該脱水処理物を
乾燥する乾燥工程と、を有することを特徴としている。
【0012】本発明においては、上記凝集処理工程で
は、粉砕物に鎖状多糖類(A)と凝集促進剤(B)と無機塩
(C)とを添加・混合するに際して、まず上記粉砕物に鎖
状多糖類(A)を添加・混合した後、凝集促進剤(B)を添加
・混合し、次いで無機塩(C)を添加・混合することが好
ましい。
【0013】本発明においては、上記鎖状多糖類(A)
は、下記式[I]で示される鎖状多糖類であることが好
ましい。
【0014】
【化4】
【0015】{式[I]中、Raは、-OH、−O-CO-
CH2SO3H、または下記式[II]で示される単糖誘導
体残基を示し、複数の繰り返し単位においてRaは互い
に同一であってもよく、異なっていてもよい。qは、4
000〜8000の整数を示す。}
【0016】
【化5】
【0017】{式[II]中、Rbは、-OH、−O-CO-
CH2SO3Hの内の何れかを示し、式[II]中のRb
たは前記[I]中のRaの少なくとも1方には−O-CO
-CH2SO3Hを含む。} 本発明の好ましい態様においては、鎖状多糖類(A)に
は、スルホ酢酸残基(−O-CO-CH2SO3H)が5〜
40個、好ましくは8〜25個程度含まれていることが
望ましい。
【0018】本発明においては、鎖状多糖類(A)の分子
量が100万〜400万、好ましくは150万〜300
万、さらに好ましくは180万〜250万であることが
望ましい。
【0019】本発明においては、上記鎖状多糖類(A)
が、例えば、下記式[I-a]で示されることがさらに好
ましい。なお、式[I-a]中、主鎖のβ-1,3−グル
カンを構成している各β-グルコース(主鎖グルコー
ス)の6位に結合している側鎖のβ-グルコースおよ
び、6位にスルホ酢酸が結合した側鎖のβ-1,6−グ
ルコースの配列順序並びにこれら側鎖グルコースの主鎖
への結合位置は任意である。
【0020】
【化6】
【0021】式[I−a]中、nは、1000〜200
0の整数を示し、スルホ酢酸残基(−O-CO-CH2
3H)は、n/100程度、換言すれば10〜20個
程度である。
【0022】また、本発明の好ましい態様においては、
凝集促進剤(B)は、アルギン酸であることが望ましく、
無機塩(C)は解離してCa2+、Mg2+、Al3+等の多価
金属イオンを生じうる塩であることが好ましい。
【0023】このような本発明に係る廃棄物の処理シス
テムによれば、食品加工ラインで生ずる廃棄物、例え
ば、水産加工過程で生ずる魚の頭、内臓などの廃棄物あ
るいは、家畜解体処理工程で生ずる廃棄物などを処理す
ると、迅速かつ簡単に処理でき、しかも得られた処理物
は、生分解可能であり、環境を汚染せず、飼料等として
再利用することも可能である。
【0024】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る生物廃棄物の
処理システムについて、図1を参照しつつ水産加工工程
で生ずる廃棄物を例に挙げて具体的に説明する。
【0025】本発明に係る生物廃棄物の処理システムで
は、まず初めに、上記のような生物廃棄物を粉砕した
後、得られた粉砕物に、下記のような鎖状多糖類(A)
と、凝集促進剤(B)と、無機塩(C)とを添加・混合した
後、脱水処理し、次いで乾燥している。
【0026】以下各工程に沿って順次説明する。 [生物廃棄物の粉砕工程]処理される生物廃棄物として
は、食品加工ラインで生ずる廃棄物、特に好ましくは、
水産加工工程で生ずる魚の頭、内臓、尾ひれ、えらなど
の廃棄物、さらには家畜解体処理工程で生ずる骨、爪、
内臓などの廃棄物が挙げられる。これらの廃棄物は生鮮
魚介類の加工工程で生ずる生ものであることが得られる
処理物の飼料などへの利用の観点から好ましいが、乾燥
品あるいは半乾燥品であってもよい。このような廃棄物
としては、最終乾燥物の飼料、肥料などへの利用の観点
から、できるだけ生鮮なものが好ましく用いられる。
【0027】本発明では、このような廃棄物を粉砕する
が、その粒径はできるだけ微細であることが好ましい。
このように微粉砕された廃棄物では、後述するような鎖
状多糖類(A)などを用いて効率よく凝集脱水処理を行う
ことができる。 [凝集処理工程]本発明においては、上記粉砕物に、次
いで、後述するような鎖状多糖類(A)と凝集促進剤(B)と
無機塩(C)とを添加・混合して、凝集処理を行う。この
際には、通常、例えば、図1に示すように底部に抜出口
を備えた攪拌機付きの反応容器が用いられる。
【0028】鎖状多糖類(A)と凝集促進剤(B)と無機塩
(C)との上記粉砕物への添加・混合順序は、任意に選択
しうるが、好ましくは、上記粉砕物に鎖状多糖類(A)を
添加・混合した後、凝集促進剤(B)を添加・混合し、次
いで無機塩(C)を添加・混合することが好ましい。ま
た、このような鎖状多糖類(A)と凝集促進剤(B)と無機塩
(C)との添加に際しては、処理すべき粉砕物(あるいは
廃液)に各成分をそれぞれ少しずつ添加してもよく、ま
た一度に全量添加してもよい。
【0029】本発明においては、鎖状多糖類(A)は、凝
集処理すべき粉砕物の濃度などにもよるが、例えば、固
形分が5〜50重量%の量で含まれた粉砕物(廃液)1
kgに対して、0.5重量%濃度では、通常、0.1〜
2000g、好ましくは2〜1000g程度の量で用い
られる。鎖状多糖類(A)が、0.1g未満の量では脱水
効率が低下し、2000gを超える量では、脱水効率は
良いが脱水処理操作上、濾布から濾液が漏出しにくくな
る傾向がある。また、凝集促進剤(B)は、上記鎖状多糖
類(A)100重量部に対して、2重量%濃度では、通常
0.1〜1000重量部、好ましくは1〜500重量部
の量で、無機塩(C)は、その価数、イオン化傾向の程度
などにもよるが通常1〜1000重量部、好ましくは1
〜500重量部の量で用いられることが望ましい。
【0030】アルギン酸ナトリウム等の上記凝集促進剤
(B)が0.1重量部未満では、脱水効率が低下し、10
00重量部を超えると濾過効率が低下する傾向があり、
硫酸アルミウニウム等の無機塩(C)が1重量部未満で
は、脱水効率が低下し、1000重量部を超えると、濾
過効率が低下し、ゲル崩壊性が増大する傾向がある。
【0031】なお、このような鎖状多糖類(A)、凝集促
進剤(B)、無機塩(C)は、そのまま用いてもよく、また水
などで希釈して用いてもよく、例えば、鎖状多糖類(A)
は、水にてその濃度が0.0001〜10重量%程度と
なるように希釈して用いることができ、無機塩(C)は、
適量の水にて溶解して用いることができる。何れにして
も、本発明では、各成分をそれぞれ上記のような量で用
いることが望ましい。
【0032】また、本発明では、このような凝集処理の
際には、必ずしもpH調整の必要はなく、酸性域からア
ルカリ性域までの広い範囲で実施できるが、上記粉砕物
(廃液)のpHを通常pH1〜11、好ましくはpH5
〜10、さらに好ましくはpH6〜9に調整して行うこ
とが望ましい。また、温度は、特に限定されないが、通
常、5〜80℃程度に設定される。
【0033】このように生物廃棄物の粉砕物(廃液)
に、鎖状多糖類(A)と凝集促進剤(B)と無機塩(C)とを添
加・混合すると、粉砕物粒子の表面にこれらが吸着さ
れ、かつ攪拌により多数の粉砕物粒子が衝突し凝集・結
合して多数の粉砕物粒子が集まった凝集物(フロック)
が形成されるとともに、生物廃棄物中の結合水以外の水
分は、迅速に分離され用いられた生物廃棄物から出てく
る。この際に、例えばアルギン酸ナトリウムなどの凝集
促進剤(B)由来の金属イオン(Na+)は、鎖状多糖類
(A)と作用してゲル化し、また無機塩(C)有来の多価金属
イオンによりアルギン酸ナトリウムなどの凝集促進剤
(B)および鎖状多糖類(A)は繊維状化するとともにゲル化
し、粉砕物粒子は、多重構造的なゲル格子間に捕捉され
るのであろうと推測される。 [脱水処理工程]次いで、本発明では、上記のようにし
て得られた凝集処理物の脱水処理を行う。 この脱水処
理工程では、例えば、図1に示すように真空脱水装置を
用いてもよく、フィルタプレスを用いてもよく、また遠
心分離機を用いてもよく、特に限定されない。この工程
で分離された水(廃水)は、BOD、COD、SSなど
の値が低減されており、環境汚染の恐れがなく、そのま
ま河川などに放出することもできるが、必要により濾
過、吸着等の処理を適宜加えてもよい(図示せず)。
【0034】本発明では、上記のような凝集剤を用いて
いるので、従来法(例:24時間程度)に比べて、1/
10程度の時間(例:2時間程度)での処理が可能で著
しく迅速に凝集処理物の脱水処理ができる。このため、
最終的に下記の乾燥工程などを経て得られる飼料など
は、鮮度良好であり、利用価値が高い。 [乾燥工程]このようにして得られた凝集処理物は、濾
過器、高速遠心分離機、加圧機などを用いて上記のよう
に水分除去された後、乾燥され、粉末、固形物など各種
形状にて、(さらには必要により発酵処理され、)良質
の飼料、肥料などとして好適にリサイクル利用可能であ
る。すなわちこのような乾燥物は、天然物由来の鎖状多
糖類(A)や安全性に優れたアルギン酸ナトリウム等の凝
集促進剤(B)などを凝集脱水処理剤として使用している
ので、安全性に優れ、生分解性に優れ、また鮮度良好で
栄養価にも富んでいる。なお用いられた無機塩(C)も、
環境汚染の恐れがなく、安全性に優れている。さらに、
上記工程で生じた濾液なども、安全であり、必要により
水処理され、河川など自然界に放出することができる。
【0035】なお、上記乾燥の際には、浮遊乾燥機など
の熱風加熱乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機、超音波乾
燥機、高周波乾燥機などの各種乾燥機を用いることがで
き、好ましくは浮遊乾燥機が用いられる。
【0036】次に、本発明の前記凝集脱水処理工程で用
いられる、上記鎖状多糖類(A)、凝集促進剤(B)、無機塩
(C)について詳説する。 [鎖状多糖類(A)]この鎖状多糖類(A)は、スルホ酢酸が
結合し、高度に分岐した構造のβ-1,3-グルカンであ
って、主鎖のβ-1,3−グルカンにβ-1,6-結合の
グルコース分岐を有しており、このような鎖状多糖類
(A)は、通常、下記式[I]で示される構造を有してい
る。
【0037】
【化7】
【0038】{式[I]中、Raは、-OH、−O-CO-
CH2SO3H、または下記式[II]で示される単糖誘導
体残基を示し、複数の繰り返し単位においてRaは互い
に同一であってもよく、異なっていてもよい。qは、4
000〜8000の整数を示す。}
【0039】
【化8】
【0040】{式[II]中、Rbは、-OH、−O-CO-
CH2SO3Hの内の何れかを示し、[II]中のRbまた
は前記[I]中のRaの少なくとも1方には−O-CO-
CH2SO3Hを含む。} 本発明の好ましい態様においては、鎖状多糖類(A)に
は、スルホ酢酸残基(−O-CO-CH2SO3H)が5〜
40個(換言すればq/800〜q/500)、好まし
くは8〜25個程度(換言すればq/500〜q/32
0)含まれていることが望ましい。
【0041】本発明においては、鎖状多糖類(A)の重量
平均分子量が100万〜400万、好ましくは150万
〜300万、さらに好ましくは180万〜250万であ
ることが望ましい。
【0042】このような鎖状多糖類(A)の内では、下記
式[I-a]で示されるものが特に好ましい。
【0043】
【化9】
【0044】式[I−a]中、nは、1000〜200
0であり、分子量では、約200万程度であり、スルホ
酢酸残基(−O-CO-CH2SO3H)の数はn/100
すなわち、10〜20程度である。nは、kの4倍程度
の値である。なお、式[I-a]中、主鎖のβ-1,3−
グルカンを構成している各β-グルコース(主鎖グルコ
ース)の6位に結合している側鎖のβ-グリコール残基
および、6位にスルホ酢酸残基が結合した側鎖のβ-グ
ルコース残基の配列順序、並びにこれら残基の主鎖中で
の位置は、任意である。
【0045】このような鎖状多糖類(A)は、発酵生成物
であり、複雑な三重螺旋構造を有しており、微生物によ
り完全に分解される。また、この鎖状多糖類(A)は、食
品加工工程で生じた魚の頭、内臓、家畜解体処理工程で
生じた内臓等の廃棄物中の水分と強力に結合する性質を
有しており、また剪断力を増すと粘度が低下(擬可塑
性)し、後述するような無機塩(C)由来の金属イオンの
存在により析出(キレート効果)する性質も有してい
る。また、この鎖状多糖類(A)は、広いpH範囲(pH
1〜11)および広い温度範囲(5〜80℃)において
安定である。
【0046】このような鎖状多糖類(A)は、例えば「N
GL」なる商品名で日本合成化学工業(株)より市販さ
れている。[凝集促進剤(B)] 凝集促進剤(B)(Thickener)として
は、具体的には、例えば、アルギン酸、グルテン、澱
粉、カゼイン、アラビアゴム、グアーガム、ローカスト
ビーンガム等の天然ガム類、アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステル、カゼインナト
リウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、繊維
素グリコール酸ナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウ
ム、澱粉リン酸エステルナトリウム、ポリアクリル酸ナ
トリウム、メチルセルロース等の合成糊料等が挙げら
れ、生分解性を有し、環境汚染の虞がないなどの観点か
ら、好ましくは、天然ガム類の内のアルギン酸、グルテ
ン、澱粉、カゼインあるいは合成糊料のポリアクリル酸
ナトリウム、アルギン酸ナトリウムが用いられ、さらに
好ましくはアルギン酸が用いられる。
【0047】本発明においては、このような凝集促進剤
(B)を1種または2種以上適宜組み合わせて用いること
ができる。[無機塩(C)] 無機塩(C)としては、従来公知の種々のも
のを用いることができ、具体的には、例えば、炭酸カル
シウム(CaCO3)等のように解離してCa2+イオン
を生じうるもの;塩化マグネシウム(MgCl2)、炭
酸マグネシウム(MgCO3)等のように解離してMg
2+イオンを生じうるもの;塩化亜鉛(ZnCl2)等の
ように解離してZn2+イオンを生じうるもの;炭酸バリ
ウム(BaCO3)、硫酸バリウム(BaSO4)等のよ
うに解離してBa2+イオンを生じうるもの;炭酸水素ナ
トリウム(NaHCO3)、塩化ナトリウム(NaC
l)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)等のように解離し
てNa+イオンを生じうるもの;リン酸水素リチウム
(LiH2PO4)等のように解離してLi+イオンを生
じうるもの;塩化銀(AgCl)等のように解離してA
+イオンを生じうるもの;AlCl3等のように解離し
てAl3+イオンを生じうるもの;四塩化チタン等のよう
に解離してTi4+イオンを生じうるもの;[CoCl
(NH35]Cl2等のように解離してCo3+イオンを
生じうるもの;AlK(SO42等のように解離してA
3+とK+との2種の金属イオンを生じうるもの;KM
gCl3等のように解離してK+とMg2+の2種の金属イ
オンを生じうるものの他に、Sr2+、Zn2+、Ni2+
Co2+、Pb2+、Cu2+、Sn2+、Sb3+、Pb4+、S
4+等の金属多価イオンを生じうる無機塩が挙げられ
る。これらの内では、環境汚染の虞が少なく、生体への
悪影響の少ない多価金属イオンのCa2+、Al 3+、Fe
3+、Mg2+、Ti4+などを生じうる無機塩が好ましく用
いられる。また、このように無機塩中の金属イオンの価
数が多価すなわち2+以上、さらには3+以上である
と、鎖状多糖類(A)がこの無機塩(C)中の金属イオンと容
易に結合して析出、沈降しやすくなる。
【0048】本発明においては、このような無機塩(C)
を、1種または2種以上適宜組み合わせて用いることが
できる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る生物廃棄物の処理システム
によれば、例えば、食品加工ラインで生ずる廃棄物、す
なわち、水産加工過程で生ずる魚の頭、内臓などの廃棄
物あるいは、家畜解体処理工程で生ずる廃棄物などの処
理を迅速かつ簡単に行うことができ、しかも得られた乾
燥物は、生分解可能であり、安全性に優れ、飼料例えば
ペットフード、養魚用あるいは家畜用の餌として、また
肥料等として再利用可能である。
【0050】特に、生鮮な生物廃棄物を上記システムに
て処理すれば、良質の飼料などを得ることができる。
【0051】
【実施例】以下、本発明に係る生物廃棄物の処理システ
ムについて実施例に基づいてさらに具体的に説明する
が、本発明は、これらの実施例により何等制限されるも
のではない。
【0052】
【実施例1】水産加工過程で生ずる魚の頭、内臓などの
廃棄物1kg(固形分約15%含有)を、粉砕機を用い
て微粉砕した。この際、少量の氷を投入して粉砕物の温
度を5℃程度の温度に保持した。
【0053】次いで、得られた微粉砕物に、NGL液
(濃度:0.5重量%)を30ミリリットル添加し充分
に攪拌・混合した。次いで、アルギン酸Na水溶液(濃
度:2g/100ml)を25ミリリットル添加し1分
間攪拌混合した。
【0054】次いで、ポリ塩化アルミニウム水溶液(A
23を約12重量%含有)を35ミリリットル添加し
1分間攪拌・混合したのち30分間放置した。得られた
凝集処理物を濾紙を用いて脱水処理した。
【0055】次いで、得られた固形分を乾燥し、約10
5gの乾燥粉末を得た。得られた乾燥粉末は、良質で、
安全性に優れており、ペットフード、魚の餌などとして
利用可能であった。
【0056】また、濾過工程で生じた濾液は、透明(光
透過率:80%,500nm光線使用)であり、BO
D、CODが良好であり、そのまま河川への放出も可能
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る水産加工または家畜解体
処理工程で生ずる生物廃棄物の処理システムの好適な1
態様を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水産加工または家畜解体処理工程で生ずる
    廃棄物を粉砕する粉砕工程と、 該粉砕工程で得られた粉砕物に、 スルホ酢酸が結合し、高度に分岐した構造のβ-1,3-
    グルカンであって、主鎖のβ-1,3−グルカンにβ-
    1,6-結合のグルコース分岐を有する鎖状多糖類(A)
    と、 凝集促進剤(B)と、無機塩(C)とを添加・混合する凝集処
    理工程と、 該凝集処理工程で得られた凝集処理物を脱水処理する脱
    水処理工程と、 次いで、該脱水処理物を乾燥する乾燥工程と、を有する
    ことを特徴とする生物廃棄物の処理システム。
  2. 【請求項2】上記凝集処理工程では、粉砕物に鎖状多糖
    類(A)を添加・混合した後、凝集促進剤(B)を添加・混合
    し、次いで無機塩(C)を添加・混合することを特徴する
    請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】前記鎖状多糖類(A)が下記式[I]で示さ
    れることを特徴とする請求項1または2に記載のシステ
    ム。 【化1】 {式[I]中、Raは、-OH、−O-CO-CH2SO
    3H、または下記式[II]で示される単糖誘導体残基を
    示し、複数の繰り返し単位においてRaは互いに同一で
    あってもよく、異なっていてもよい。qは、4000〜
    8000の整数を示す。} 【化2】 {式[II]中、Rbは、-OH、−O-CO-CH2SO3
    のうちの何れかを示し、式[II]中のRbまたは前記
    [I]中のRaの少なくとも1方には−O-CO-CH 2
    3Hを含む。}
  4. 【請求項4】鎖状多糖類(A)1分子中に、−O-CO-C
    2SO3Hが5〜40個含まれていることを特徴とする
    請求項3に記載のシステム。
  5. 【請求項5】鎖状多糖類(A)が、下記式[I-a]で示さ
    れることを特徴とする請求項3または4の何れかに記載
    のシステム。 【化3】 {式[I−a]中、nは、1000〜2000の整数を
    示す。}
  6. 【請求項6】凝集促進剤(B)が、アルギン酸であること
    を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のシステム。
  7. 【請求項7】無機塩(C)が、解離して多価金属イオンを
    生じうる無機塩であることを特徴とする請求項1〜6の
    何れかに記載のシステム。
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