JPH09206625A - 粉砕設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力を節減し、運転コストを削減し得る
粉砕設備を提供する。 【解決手段】 予備粉砕機１の上部に原料３を運び上げ
て投入するバケットエレベータ４（原料投入用搬送装
置）と、予備粉砕機１の下部から排出される予備粉砕物
９を受けて所定粒径以下の細粉１０を篩分けしつつ前記
エレベータ４に搬送するスクリーン付振動コンベヤ２２
（篩式搬送装置）とを備え、該コンベヤ２２により最後
まで搬送された残余の粗粉１１を前記エレベータ４によ
り予備粉砕機１に再投入し且つ前記コンベヤ２２による
搬送途中で篩分けられた細粉１０を本粉砕機２に搬送し
得るよう構成する。このようにすれば、従来、篩分けし
た粗粉１１を予備粉砕機１に戻す関係で高所に配置して
いた振動篩を省略することができ、該振動篩まで予備粉
砕物９を運び上げる為の背の高いバケットエレベータが
不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、セメント製造等に
使用される粉砕設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来の粉砕設備の一例を示すもの
で、予備粉砕機１と本粉砕機２とにより二段階に分けて
原料３を粉砕することによって、粉砕効率を向上し得る
ようにしたものである。

【０００３】４は原料投入用のバケットエレベータであ
り、該バケットエレベータ４は、予備粉砕機１の近傍に
配置され、図示していない原料供給源（原料ホッパ等）
から供給される原料３をコンベヤ５を介して受け、その
原料３を予備粉砕機１（クラッシャ或いはロールミル
等）の上部へ運び上げて投入し得るように立設されてい
る。

【０００４】６は振動篩であり、該振動篩６は、予備粉
砕機１の直下に配置されたコンベヤ７と該コンベヤ７の
下流側に接続されたバケットエレベータ８とを介して予
備粉砕機１に接続され、予備粉砕機１が粗粉砕した予備
粉砕物９を受けて所定粒径以下の細粉１０と残余の粗粉
１１とに篩分けし得るように形成され、前記細粉１０を
振動篩６の直下に配置したコンベヤ１２を介して本粉砕
機２（ボールミル等）へ供給し、前記粗粉１１を振動篩
６の先端部側に配置したコンベヤ１３を介して予備粉砕
機１へ戻し得るように構成されている。

【０００５】１４は分級機であり、該分級機１４は、本
粉砕機２の出口に配置されたバケットエレベータ１５と
該バケットエレベータ１５の頭部に接続されたエアスラ
イド１６とを介して本粉砕機２に接続され、本粉砕機２
が微粉砕した本粉砕物１７の供給を受けて精粉１８（微
粉）と細粉１９とに分級し得るように形成され、前記精
粉１８をエアスライド２０を介して製品として取り出
し、前記細粉１９をエアスライド２１を介して本粉砕機
２へ戻し得るように構成されている。

【０００６】而して、図示していない原料供給源からコ
ンベヤ５及びバケットエレベータ４を介して予備粉砕機
１へ投入された原料３は、該予備粉砕機１により粗粉砕
され、予備粉砕物９としてコンベヤ７及びバケットエレ
ベータ８を介して振動篩６へ供給される。

【０００７】振動篩６へ供給された前記予備粉砕物９
は、該振動篩６によって所定粒径以下の細粉１０と残余
の粗粉１１とに篩分けされる。

【０００８】前記細粉１０はコンベヤ１２を介して本粉
砕機２へ供給され、粗粉１１はコンベヤ１３を介して予
備粉砕機１へ戻されて再び粗粉砕される。

【０００９】本粉砕機２へ供給された細粉１０は、該本
粉砕機２によって微粉砕され、本粉砕物１７としてバケ
ットエレベータ１５及びエアスライド１６を介して分級
機１４へ供給される。

【００１０】分級機１４へ供給された本粉砕物１７は、
該分級機１４によって精粉１８と細粉１９とに分級され
る。

【００１１】前記精粉１８はエアスライド２０を介して
製品として取り出され、細粉１９はエアスライド２１を
介して本粉砕機２へ戻されて再び微粉砕される。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
粉砕設備では、予備粉砕機１が粗粉砕した予備粉砕物９
を篩分けして得られる粗粉１１を戻し粉として予備粉砕
機１へ再投入し易いように、振動篩６を予備粉砕機１の
上方の高い位置に配置していた。

【００１３】このため、予備粉砕機１が粗粉砕した予備
粉砕物９を前記振動篩６が配置されている高所位置まで
持ち上げるのに、長い（背の高い）バケットエレベータ
を設ける必要が生じ、消費電力が多く掛かり運転コスト
が嵩むなどという問題があった。

【００１４】本発明は、前述の実情に鑑み、消費電力を
節減し、運転コストを削減し得る粉砕設備を提供するこ
とを目的としてなしたものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は、原料を予備粉
砕機と本粉砕機とにより二段階に分けて粉砕するよう構
成した粉砕設備において、前記予備粉砕機の上部に原料
を運び上げて投入する原料投入用搬送装置と、前記予備
粉砕機の下部から排出される予備粉砕物を受けて所定粒
径以下の細粉を篩分けしつつ前記原料投入用搬送装置に
搬送する篩式搬送装置とを備え、該篩式搬送装置により
最後まで搬送された残余の粗粉を前記原料投入用搬送装
置により予備粉砕機に再投入し且つ前記篩式搬送装置に
よる搬送途中で篩分けられた細粉を本粉砕機に搬送し得
るよう構成したことを特徴とするものである。

【００１６】前記篩式搬送装置には、スクリーン付振動
コンベヤを採用することが可能である。

【００１７】従って本発明では、予備粉砕機の下部から
排出される予備粉砕物が篩式搬送装置で受けられ、所定
粒径以下の細粉を篩分けされつつ前記原料投入用搬送装
置に搬送され、前記篩式搬送装置により最後まで搬送さ
れた残余の粗粉が前記原料投入用搬送装置により予備粉
砕機に再投入され、且つ前記篩式搬送装置による搬送途
中で篩分けられた細粉は本粉砕機に搬送される。

【００１８】このようにすれば、予備粉砕機下方の比較
的低い位置で、篩式搬送装置により予備粉砕物を搬送途
中で篩分けることが可能となるので、従来、篩分けした
粗粉を予備粉砕機に戻す関係で高所に配置していた振動
篩を省略することが可能となり、該振動篩まで予備粉砕
物を運び上げる為の背の高いバケットエレベータが不要
となる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。

【００２０】図１は本発明の粉砕設備の実施の形態の一
例の概略を示すものであり、図中、図２と同じものには
同じ符号を付すことにより説明を省略する。

【００２１】２２はスクリーン付振動コンベヤ（篩式搬
送装置）であり、該スクリーン付振動コンベヤ２２は、
予備粉砕機１の下部から排出される予備粉砕物９を直接
受給し得るように予備粉砕機１の下方に配置されてい
る。

【００２２】前記スクリーン付振動コンベヤ２２は、従
来周知の振動コンベヤと同様の機構から成り且つ搬送面
としてスクリーン２２ａを張り渡したものであり、クラ
ンク運動による振動で予備粉砕物９を所定の方向へ搬送
しつつスクリーン２２ａの網目を通過してスクリーン２
２ａの下方へ落下する所定粒径（例えば径１０ｍｍ）以
下の細粉１０を篩分けし、スクリーンの網目を通過し得
ない大粒の粗粉１１を搬送し得るように構成されてい
る。

【００２３】更に、前記スクリーン付振動コンベヤ２２
の直下には、予備粉砕物９を篩分けして得られる細粉１
０を回収して本粉砕機２に向け搬送するコンベヤ２３が
配置されており、該コンベヤ２３の下流側はバケットエ
レベータ２４を介して本粉砕機２へ接続され、前記細粉
１０を本粉砕機２へ送給し得るように構成されている。

【００２４】また、スクリーン付振動コンベヤ２２の下
流側は、原料投入用のバケットエレベータ４の原料投入
口に接続され、予備粉砕物９を篩分けして得られる粗粉
１１を予備粉砕機１へ再投入し得るように構成されてい
る。

【００２５】本粉砕機２以降の構成は、図２に示す従来
例と変わるところはない。

【００２６】以下、本実施の形態の作動について説明す
る。

【００２７】図示していない原料供給源からコンベヤ５
及びバケットエレベータ４を介して予備粉砕機１へ投入
された原料３は、該予備粉砕機１により粗粉砕され、予
備粉砕物９としてスクリーン付振動コンベヤ２２へ供給
される。

【００２８】スクリーン付振動コンベヤ２２へ供給され
た前記予備粉砕物９は、該スクリーン付振動コンベヤ２
２によって所定粒径以下の細粉１０と残余の粗粉１１と
に篩分けされる。

【００２９】前記細粉１０はコンベヤ２３によって回収
され、バケットエレベータ２４を介して本粉砕機２へ供
給される。また、粗粉１１はスクリーン付振動コンベヤ
２２からバケットエレベータ４の原料投入口へ投入さ
れ、該バケットエレベータ４を介して予備粉砕機１へ戻
されて再び粗粉砕される。

【００３０】本粉砕機２へ供給された細粉１０は、該本
粉砕機２によって微粉砕され、本粉砕物１７としてバケ
ットエレベータ１５及びエアスライド１６を介して分級
機１４へ供給される。

【００３１】分級機１４へ供給された本粉砕物１７は、
該分級機１４によって精粉１８と細粉１９とに分級され
る。

【００３２】前記精粉１８はエアスライド２０を介して
製品として取り出され、細粉１９はエアスライド２１を
介して本粉砕機２へ戻されて再び微粉砕される。

【００３３】従って、上記実施の形態によれば、予備粉
砕機１下方の比較的低い位置で、スクリーン付振動コン
ベヤ２２により予備粉砕物９を搬送途中で篩分けること
ができるので、従来、篩分けした粗粉を予備粉砕機１に
戻す関係で高所に配置していた振動篩を省略することが
でき、該振動篩まで予備粉砕物９を運び上げる為の背の
高いバケットエレベータを不要とすることができるの
で、消費電力を著しく節減することができ、運転コスト
の大幅な削減を図ることができる。

【００３４】尚、図中に示されるバケットエレベータ２
４は、単に本粉砕機２の細粉投入口高さだけを考慮した
比較的背の低いもので良く、この本粉砕機２の細粉投入
口高さを、スクリーン付振動コンベヤ２２の設置高さに
対して低くなし得れば、バケットエレベータ２４に代え
て傾斜コンベヤとしても良いのであり、何れにしても従
来の如き高所の振動篩まで予備粉砕物９を運び上げる為
の背の高いバケットエレベータと比較すれば、確実に消
費電力の節減が見込めるのである。

【００３５】また、本発明の粉砕設備は、上述した実施
の形態にのみ限定されるものではなく、原料投入用搬送
装置はバケットエレベータに限定されないこと、篩式搬
送装置は所定粒径以下の細粉を篩分けしつつ搬送できる
機能を有するものであればスクリーン付振動コンベヤに
限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００３６】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の粉砕設備に
よれば、予備粉砕機下方の比較的低い位置で、篩式搬送
装置により予備粉砕物を搬送途中で篩分けることができ
るので、従来、篩分けした粗粉を予備粉砕機に戻す関係
で高所に配置していた振動篩を省略することができ、該
振動篩まで予備粉砕物を運び上げる為の背の高いバケッ
トエレベータを不要とすることができるので、消費電力
を著しく節減することができ、運転コストの大幅な削減
を図ることができるという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の粉砕設備の実施の形態の一例の概略を
示す系統図である。

【図２】従来の粉砕設備の一例の概略を示す系統図であ
る。

【符号の説明】

１ 予備粉砕機 ２ 本粉砕機 ３ 原料 ４ バケットエレベータ（原料投入用搬送装置） ９ 予備粉砕物 １０ 細粉 １１ 粗粉 ２２ スクリーン付振動コンベヤ（篩式搬送装置）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原料を予備粉砕機と本粉砕機とにより二
   段階に分けて粉砕するよう構成した粉砕設備において、 前記予備粉砕機の上部に原料を運び上げて投入する原料
   投入用搬送装置と、前記予備粉砕機の下部から排出され
   る予備粉砕物を受けて所定粒径以下の細粉を篩分けしつ
   つ前記原料投入用搬送装置に搬送する篩式搬送装置とを
   備え、 該篩式搬送装置により最後まで搬送された残余の粗粉を
   前記原料投入用搬送装置により予備粉砕機に再投入し且
   つ前記篩式搬送装置による搬送途中で篩分けられた細粉
   を本粉砕機に搬送し得るよう構成したことを特徴とする
   粉砕設備。
2. 【請求項２】 篩式搬送装置が、スクリーン付振動コン
   ベヤであることを特徴とする請求項１に記載の粉砕設
   備。