JPH09205964A - 加熱装置及び電子蚊取り器 - Google Patents

加熱装置及び電子蚊取り器

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JPH09205964A
JPH09205964A JP1765796A JP1765796A JPH09205964A JP H09205964 A JPH09205964 A JP H09205964A JP 1765796 A JP1765796 A JP 1765796A JP 1765796 A JP1765796 A JP 1765796A JP H09205964 A JPH09205964 A JP H09205964A
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heating device
heat
temperature coefficient
positive temperature
radiating portion
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Koshiro Taguchi
浩四郎 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正特性サーミスタから発せられた熱を殺虫液の
吸上げ芯に効率よく伝えることができる殺虫液気化発散
方式の加熱装置及び電子蚊取り器を提供する。 【解決手段】殺虫液が蓄えられた容器と、容器に蓄えら
れた殺虫液を吸い上げる吸上げ芯と、吸上げ芯に吸い上
げられた殺虫液を加熱する加熱装置とを備える。加熱装
置は、2つの正特性サーミスタ42,42と、正特性サ
ーミスタ42,42を電気的に並列接続すると共に、正
特性サーミスタ42,42が発した熱を取り出して放熱
する管状の放熱部434を形成する2つの伝熱性導電板
43a,43bとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺虫液気化発散方
式の電子蚊取り器及び当該電子蚊取り器に用いる加熱装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、殺虫液を気化・発散させて殺
虫を行う殺虫液気化発散方式の電子蚊取り器がある。こ
の種の電子蚊取り器では、容器に蓄えられた殺虫液をフ
ェルト等の繊維体で形成された吸上げ芯で吸い上げ、吸
い上げた殺虫液を加熱装置でおおよそ140度程度に加
熱する。これにより、殺虫液を気化・発散させる。
【0003】図7は従来の殺虫液気化発散方式の電子蚊
取り器に用いられている加熱装置の一例を示す概略分解
斜視図である。
【0004】図7に示す加熱装置14は、板厚方向の両
面にそれぞれ電極142a,142bが形成されたリン
グ板状の正特性サーミスタ142と、正特性サーミスタ
142に電力を供給する端子板143a,143bと、
正特性サーミスタ142及び端子板143a,143b
を収納するケース144と、ケース144の蓋であるケ
ース蓋145と、放熱筒146と、を有する。
【0005】正特性サーミスタ142の電極142a,
142bには、表面に多数の微細な凹凸が設けられてい
る。端子板143a,143bは、各々正特性サーミス
タ142の電極142a,142bの凸部と接触するよ
うに、絶縁性接着剤を用いて取り付けられている。ケー
ス144は絶縁性プラスチックで形成されており、中央
部には、殺虫液を吸い上げる吸上げ芯を通すための円筒
部144aが設けられている。正特性サーミスタ142
は、ケース144の円筒部144aが正特性サーミスタ
142の孔のあいた部分に挿入されるようにして、ケー
ス144に収納される。放熱筒146は、アルミニウム
等の熱伝導性の良い金属部材で形成されており、ケース
144の円筒部144aに挿入される。
【0006】上記構成の加熱装置14は、殺虫液を吸い
上げる吸上げ芯が放熱筒146に挿入されるようにして
設置される。そして、正特性サーミスタ142が発した
熱を吸上げ芯に伝える。これにより、吸上げ芯が吸い上
げた殺虫液を加熱して気化・発散させる。
【0007】図8は従来の殺虫液気化発散方式の電子蚊
取り器に用いられている加熱装置の他の例の概略分解斜
視図である。
【0008】図8に示す加熱装置15は、板厚方向の両
面にそれぞれ電極152a,152bが形成された平板
状の2つの正特性サーミスタ152と、各正特性サーミ
スタ152の電極152bに電気的に接続された端子板
153aと、各正特性サーミスタ152の電極152a
と電気的に接続された端子板153bと、各正特性サー
ミスタ152及び端子板153a,153bを収納する
ケース154と、ケース154の蓋であるケース蓋15
5と、放熱筒156と、を有する。
【0009】ケース154はセラミック又は耐熱絶縁性
プラスチックで形成されており、中央部には、殺虫液を
吸い上げる吸上げ芯を通すための円筒部154aが設け
られている。端子板153aには、各正特性サーミスタ
152を圧接するためのバネ部157,157が設けら
れている。また、端子板153bには、各正特性サーミ
スタ152の保持位置を固定するための保持部158,
158が設けられている。そして、端子板153a,1
53bは、各正特性サーミスタ152を、電極152a
がケース154の円筒部154aの外壁面と対向するよ
うに保持する。放熱筒156は、アルミニウム等の熱伝
導性の良い金属部材で形成されており、ケース154の
円筒部154aに挿入される。
【0010】上記構成の加熱装置15は、殺虫液を吸い
上げる吸上げ芯が放熱筒156に挿入されるようにして
設置される。そして、2つの正特性サーミスタ152が
発した熱を吸上げ芯に伝える。これにより、吸上げ芯が
吸い上げた殺虫液を加熱して気化・発散させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示す従来の加熱装置14では、正特性サーミスタ142
の板厚方向の両面(電極142a,142bが形成され
た面)が放熱筒146の側面に対して直角となる位置に
配置される。したがって、正特性サーミスタ142の板
厚方向の両面から発せられた熱は、正特性サーミスタ1
42の側面に伝達された後、円筒部144aを介して放
熱筒146に伝わる。このため、正特性サーミスタ14
2の両面から発せられた熱が放熱筒146に伝わる迄の
伝達経路が長くなるので、加熱装置14に電力が供給さ
れてから加熱装置14が加熱を開始するまでの即応性が
悪くなる。また、正特性サーミスタ142の熱が放熱筒
146に伝わる迄に生ずる熱の損失が大きい。
【0012】この点、図8に示す従来の加熱装置15で
は、正特性サーミスタ152の板厚方向の面である電極
152aが形成された面が放熱筒156の側面と向き合
うように配置される。したがって、正特性サーミスタ1
52の電極152aが形成された面から発せられた熱
は、円筒部154aを介して放熱筒156に伝わる。こ
のため、正特性サーミスタ152の電極152aが形成
された面から発せられた熱が放熱筒156に伝わる迄の
伝達経路が短くなるので、図7に示す従来の加熱装置1
4に比べ、加熱装置15に電力が供給されてから加熱装
置15が加熱を開始するまでの即応性がよくなる。
【0013】しかしながら、図8に示す従来の加熱装置
15では、正特性サーミスタ152の板厚方向の面であ
る電極152bが形成された面が放熱筒156の側面と
向き合う方向と反対の方向を向いて配置されるので、正
特性サーミスタ152の板厚方向の両面から発せられた
熱のうち、片面から発せられた熱しか有効に利用するこ
とができない。
【0014】また、図8に示す従来の加熱装置15で
は、端子板153aに各正特性サーミスタ152と圧接
するバネ部157を設け、そして、端子板153bに各
正特性サーミスタ152の保持位置を固定する保持部1
58を設けている。このため、端子板の構造が複雑とな
り、コストが高い。また、たとえば、予め2つの正特性
サーミスタ152と端子板153a,153bとを組立
て、加熱装置の組立の際に組立部品として扱うようなこ
とができなくなる。このため、加熱装置の組立が複雑に
なる。
【0015】このように、従来の加熱装置を用いた殺虫
液気化発散方式の電子蚊取り器では、正特性サーミスタ
から発せられた熱を殺虫液を吸い上げる吸上げ芯に効率
よく伝えることができず、このため消費電力が大きくな
るという問題がある。
【0016】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、正特性サーミスタから発せられた熱を殺虫液を
吸い上げる吸上げ芯に効率よく伝えることができる殺虫
液気化発散方式の加熱装置及び電子蚊取り器を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、管状の放熱部に挿入された
被加熱体を加熱する加熱装置であって、2つの正特性サ
ーミスタと、前記2つの正特性サーミスタを電気的に並
列接続すると共に、前記2つの正特性サーミスタが発し
た熱を取り出して放熱する前記管状の放熱部の壁を形成
する2つの伝熱性導電板と、を具備することを特徴とす
るものである。
【0018】請求項2記載の発明は、管状の放熱部に挿
入された被加熱体を加熱する加熱装置であって、板厚方
向の両面に電極が形成された平板状の2つの正特性サー
ミスタと、各々の面上に、前記2つの正特性サーミスタ
各々の異なる電極面が、当該面と当該面に接着される電
極面とが導通するように耐熱性接着剤で接着された2つ
の伝熱性導電板と、を有し、前記2つの伝熱性導電板
は、前記管状の放熱部の壁を形成することを特徴とする
ものである。
【0019】請求項3記載の発明は、殺虫液を気化、発
散させて殺虫を行う電子蚊取り器であって、殺虫液が蓄
えられた容器と、前記容器に蓄えられた殺虫液を吸い上
げる吸上げ芯と、管状の放熱部に挿入された前記吸上げ
芯を加熱する加熱装置と、を備え、前記加熱装置は、板
厚方向の両面に電極が形成された平板状の2つの正特性
サーミスタと、各々の面上に、前記2つの正特性サーミ
スタ各々の異なる電極面が、当該面と当該面に接着され
る電極面とが導通するように耐熱性接着剤で接着された
2つの伝熱性導電板と、を有し、前記2つの伝熱性導電
板が、前記管状の放熱部の壁を形成することを特徴とす
るものである。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記加熱装置は、前記管状の放熱部と前記
管状の放熱部に挿入された前記吸上げ芯との間に介在さ
れた絶縁体を有することを特徴とするものである。
【0021】
【作用】ここで、管状の放熱部とは、断面形状が円状の
もののみならず、多角形状のもの等をも含む。また、平
板状の正特性サーミスタとは、正面形状が四角形のもの
のみならず、円形状等のものも含む。
【0022】本発明は、前記の構成により、2つの正特
性サーミスタの板厚方向の両面から発せられた熱を伝熱
性導電板で素早く取り出して、管状の放熱部から放熱す
る。これにより、管状の放熱部に挿入された被加熱体を
加熱する。
【0023】このように、本発明によれば、正特性サー
ミスタの板厚方向の両面から発せられた熱を、管状の放
熱部に挿入された被加熱体の加熱のために、素早く且つ
有効に利用することができる。これにより、装置全体の
消費電力を抑制することができる。また、加熱装置に電
力が供給されてから加熱装置が加熱を開始するまでの即
応性を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態であ
る殺虫液気化発散方式の電子蚊取り器について図面を参
照して説明する。図1は本実施形態である殺虫液気化発
散方式の電子蚊取り器の概略斜視図、図2は図1に示す
電子蚊取り器のケース及びケース蓋の一部を切り取った
図である。
【0025】本実施形態である電子式蚊取り器は、図1
及び図2に示すように、殺虫液1が蓄えられた容器2
と、フエルト等の繊維体で形成された吸い上げ芯3と、
加熱装置4と、容器2を収納するケース5と、頂部に気
化された殺虫液を放出するための孔6aが設けられたケ
ース蓋6と、を備えている。
【0026】吸い上げ芯3は、図2に示すように、下部
が容器2内の殺虫液1に浸漬するように、且つ上部が容
器2の口部2aから突出するように設けられている。加
熱装置4は、中央部に吸上げ芯3を通すための貫通孔4
aが設けられいる。加熱装置4は、ケース5とケース蓋
6とを組み合わせたときに吸上げ芯3の上端部がこの貫
通孔4aに挿入されるように、ネジ7,7でケース蓋1
6に取り付けられる。
【0027】本実施形態の電子蚊取り器では、容器2に
蓄えられた殺虫液1を吸上げ芯3で吸い上げ、この吸い
上げた殺虫液1を加熱装置4で加熱し、気化・発散させ
ている。そして、気化・発散された殺虫液をケース蓋6
の孔6aから放出し、殺虫を行う。
【0028】次に、本実施形態の電子蚊取り器に用いる
加熱装置4について図面を参照して説明する。図3は本
実施形態の電子蚊取り器に用いる加熱装置の概略分解斜
視図、図4は図3に示す加熱装置の概略平面図、図5は
図3に示す加熱装置の概略側面図、図6は図3に示す加
熱装置の伝熱性導電板と正特性サーミスタとを組み合わ
せた様子を示す図である。
【0029】本実施形態に用いる加熱装置4は、図3乃
至図6に示すように、2つの平板状の正特性サーミスタ
42と、2つの正特性サーミスタ42に電力を供給する
と共に熱を放熱する伝熱性導電板43a,43bと、2
つの正特性サーミスタ42及び伝熱性導電板43a,4
3bを収納するケース44と、ケース44の蓋であるケ
ース蓋45と、放熱筒46と、を備えている。
【0030】正特性サーミスタ42の板厚方向の両面に
は、銀ペーストの印刷塗布や、アルミニウムの吹き付
け、あるいはニッケルメッキ等により、電極42a,4
2bがそれぞれ形成されている。
【0031】伝熱性導電板43a,43bは、略半円筒
状に形成されており、円周方向の両端部には平坦部43
1,431が設けらている。また、平坦部431,43
1の一方の端部には、正特性サーミスタ42、42に電
力を供給するリード(例えば家庭用電源からのリード)
と接続するためのリード接続部432が設けられてい
る。
【0032】伝熱性導電板43aの平坦部431,43
1は、耐熱性のよい導電性接着剤により、2つの正特性
サーミスタ42の電極42aが形成された面と接着され
る。同様に、伝熱性導電板43bの平坦部431,43
1は、耐熱性のよい導電性接着剤により、2つの正特性
サーミスタ42の電極42bが形成された面と接着され
る。すなわち、伝熱性導電板43a,43bは、平坦部
431,431で2つの正特性サーミスタ42を狭持す
るようにして、互いに組み合わされる。これにより、伝
熱性導電板43a,43bは、図6に示すように、2つ
の正特性サーミスタ42を電気的に並列接続すると共に
円筒状の放熱部434を形成する。尚、耐熱性のよい導
電性接着剤としては、例えば東芝シリコーン(株)社製
のTCM8010、XE14−A0426等がある。こ
れ等はシリコーンゴムにカーボンを添加した熱硬化の導
電性接着剤である。
【0033】図6に示す伝熱性導電板43a,43b及
び2つの正特性サーミスタ42は、円筒状の放熱部43
4にケース44の後述する円筒部44aが挿入されて、
ケース44に収納される。
【0034】尚、伝熱性導電板43a,43bには、導
電性及び熱伝導性のよい金属板が用いられる。これは、
リード接続部432に接続された図示していないリード
を介して供給された電力を効率よく正特性サーミスタ4
2に供給すると共に、正特性サーミスタ42の両面から
発せられた熱を均一な分布で吸上げ芯3に伝えるためで
ある。この種の金属板としては、例えばステンレス板、
アルミ板がある。
【0035】ケース44は、中央部に吸上げ芯3を通す
ための円筒部44aと、加熱装置4を電子蚊取り器のケ
ース蓋6にネジ止めするための取付け部44b,44b
と、図6に示す円筒状の放熱部434を収納する収納部
44cと、正特性サーミスタ42及び伝熱性導電板43
a,43bの平坦部431を収納する収納部44d、4
4dと、が設けられている。ケース44には、耐熱性及
び熱伝導性のよい絶縁性材料が用いられる。この様な材
料としては、耐熱性プラスチック、アルミナ磁器等があ
る。
【0036】ここで、円筒部44aの外周面と、図6に
示す円筒状の放熱部434の内面とは、なるべく近接す
ることが好ましい。これは、放熱部434と円筒部44
aとの熱結合度を高めるためである。尚、本実施形態で
は、放熱部434とケース44の円筒部44aとの熱結
合度を更に高めるために、ケース44内を熱伝導性のよ
い絶縁性樹脂で充填している。
【0037】ケース蓋45は、図6に示す伝熱性導電板
43a,43b及び正特性サーミスタ42,42をケー
ス44に収納したときに、伝熱性導電板43a、43b
のリード接続部432が外部に突出するように、リード
取出し部46a,46aが設けられている。尚、ケース
蓋45も、ケース44と同様に、耐熱性プラスチック、
アルミナ磁器等の耐熱性及び熱伝導性のよい絶縁性材料
で形成される。
【0038】放熱筒46は、アルミニウム等の熱伝導性
の良い金属部材で形成されており、ケース44の円筒部
44aに挿入される。尚、放熱筒46は、ケース44の
円筒部44aに密着して挿入されるように形成すること
が好ましい。これは、円筒部44aと放熱筒46との熱
結合度を高めるためである。
【0039】上記構成の加熱装置4は、殺虫液を吸い上
げる吸上げ芯3が放熱筒46に挿入されるようにして設
置される。そして、2つの正特性サーミスタ42の両面
から発せられた熱を伝熱性導電板43a,43bの平坦
部431で取り出して円筒状の放熱部434から放出
し、この放出した熱をケース44の円筒部44a及び放
熱筒46を介して、吸上げ芯3に伝える。これにより、
吸上げ芯3が吸い上げた殺虫液1を加熱して気化・発散
させる。
【0040】本実施形態によれば、加熱装置4を前記の
構成としたことにより、2つの正特性サーミスタ42の
板厚方向の両面から発せられた熱は、2つの伝熱性導電
板43a,43bで素早く取り出して、吸上げ芯3に効
率よく伝達することができる。このため、正特性サーミ
スタ42,42が発した熱を吸上げ芯3の加熱のために
効率よく利用することができ、これにより、装置全体の
消費電力を抑制することができる。また、加熱装置4に
電力が供給されてから加熱装置4が加熱を開始するまで
の即応性を向上させることができる。
【0041】また、本実施形態によれば、図6に示すよ
うに、伝熱性導電板43a,43bがケース44の円筒
部44aの外周面を囲む円筒状の放熱部434を形成す
るので、正特性サーミスタ42,42から取り出した熱
をケース44の円筒部44aに均一な分布で伝達するこ
とができる。このため、吸上げ芯3を均一な温度分布で
加熱することができる。
【0042】さらに、本実施形態によれば、伝熱性導電
板43a,43bに正特性サーミスタ42を導電性接着
剤で接着しているので、伝熱性導電板43a,43bに
正特性サーミスタ42を固定するための特別な形状を設
ける必要がない。したがって、伝熱性導電板43a,4
3bを製造に適した簡単な構造にすることができる。ま
た、たとえば、予め2つの正特性サーミスタ42と伝熱
性導電板43a、43bとを組み立てておき、これを加
熱装置4の組立の際に組立部品として扱うようことによ
り、加熱装置4の組立を簡略化することができる。
【0043】また、本実施形態では、上述したように、
2つの正特性サーミスタ42が発した熱を吸上げ芯3の
加熱のために効率よく利用することができるので、正特
性サーミスタのキューリ点を従来のものより低くするこ
とができる。本発明者は、従来の加熱装置に用いられて
いる正特性サーミスタ(キューリ点:160〜165
度)よりも、キューリ点が略10度低い正特性サーミス
タ(キューリ点:略150度)を用いて、従来の加熱装
置と略同じ加熱効果(放熱筒46の温度が約140度)
を有する加熱装置4を作製することができた。以下に、
作製した加熱装置4の主要構成部品の寸法、特性等を記
す。
【0044】正特性サーミスタ42,42 キューリ点が150度、抵抗値が1.5KΩ(周囲温度
25度)、縦5mm、横7mm、厚さ3.5mmの平
板。
【0045】伝熱性導電板43a,43b 肉厚が0.2mmのステンレス板又はアルミ板 ケース44 高さ10mm、収納部44cの外径φ25mm、2つの
収納部44dの外壁間距離35mm、収納部44cの幅
2mm、円筒部44aの内径11mm、肉厚0.7〜
1.2mm。耐熱プラスチックで形成。
【0046】放熱筒46 内径10mm、肉厚0.2mm。アルミニウム板で形
成。
【0047】ところで、上述したように、従来の加熱装
置では、正特性サーミスタの電極と端子板との接着剤と
して、絶縁性接着剤が用いられている。これは、本来な
らば、導電性接着剤を用いることが望ましいが、従来の
加熱装置に用いられている正特性サーミスタの電極温度
は160度以上にも達するため、絶縁性接着剤に比べて
耐熱温度の低い導電性接着剤では十分な耐熱性を確保で
きないためである。尚、代表的な耐熱性の絶縁性接着剤
(TSE322:東芝シリコーン(株)社製)の耐熱温
度は約250度、耐熱性の導電性接着剤(TCM801
0:東芝シリコーン(株)社製)の耐熱温度は約180
度である。
【0048】この点、本実施形態では、キューリ点の低
い正特性サーミスタを用いることができるので、正特性
サーミスタの発熱部である板厚方向の両面(電極が形成
された面)の温度を従来より低く(約150度)抑える
ことができる。したがって、本実施形態では、正特性サ
ーミスタの電極と伝熱性導電板との接着剤として、従来
は使用されていなかった耐熱性の導電性接着剤を用いる
ことができた。
【0049】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能であ
る。たとえば、上記の実施形態では、正特性サーミスタ
の電極と伝熱性導電板との接着剤として、耐熱性の導電
性接着剤を用いたものについて説明した。しかしなが
ら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば半
田付けで正特性サーミスタの電極と伝熱性導電板とを接
着してもよい。また、正特性サーミスタの電極の表面に
多数の微細なランダム状の凹凸を設け、伝熱性導電板と
正特性サーミスタの電極の凸部とが接触するように、耐
熱絶縁性接着剤を用いて接着してもよい。尚、上記の微
細な凹凸は、銀ペーストの塗布あるいはアルミニウムの
吹き付けの際にできるものを用いてもよい。
【0050】また、本実施形態では、2つの伝熱性導電
板43a,43bとして、両者を組み合わせたときに円
筒状の放熱部434が形成されるものについて説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。2つの伝
熱性導電板は、2つの正特性サーミスタを電気的に並列
接続すると共に、2つの正特性サーミスタの両面から発
せられた熱を取り出して放熱する管状の放熱部を形成す
るものであればよい。
【0051】さらに、本実施形態では、平板状の正特性
サーミスタ42として、正面形状が四角形状のものを用
いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば正面形状が円形状のもの等であってもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正特性サーミスタが発した熱を吸上げ芯の加熱のために
効率よく利用することができる。また、正特性サーミス
タに電力が供給されてから加熱を開始するまでの即応性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である殺虫液気化発散方式
の電子蚊取り器の概略斜視図である。
【図2】図1に示す電子蚊取り器のケース及びケース蓋
の一部を切り取った図である。
【図3】図1に示す電子蚊取り器に用いる加熱装置の概
略分解斜視図である。
【図4】図3に示す加熱装置の概略平面図である。
【図5】図3に示す加熱装置の概略側面図である。
【図6】図3に示す加熱装置の伝熱性導電板と正特性サ
ーミスタとを組み合わせた様子を示す図である。
【図7】従来の殺虫液気化発散方式の電子蚊取り器に用
いられている加熱装置の第一の例を示す概略分解斜視図
である。
【図8】従来の殺虫液気化発散方式の電子蚊取り器に用
いられている加熱装置の第二の例を示す概略分解斜視図
である。
【符号の説明】
1 殺虫液 2 容器 3 吸上げ芯 4 加熱装置 5,44 ケース 6,45 ケース蓋 7 ネジ 42 正特性サーミスタ 42a,42b 電極 43a,43b 伝熱性導電板 44a 円筒部 44b 取付け部 46 放熱筒 431 平坦部 432 リード接続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管状の放熱部に挿入された被加熱体を加熱
    する加熱装置であって、 2つの正特性サーミスタと、 前記2つの正特性サーミスタを電気的に並列接続すると
    共に、前記2つの正特性サーミスタが発した熱を取り出
    して放熱する前記管状の放熱部の壁を形成する2つの伝
    熱性導電板と、 を具備することを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】管状の放熱部に挿入された被加熱体を加熱
    する加熱装置であって、 板厚方向の両面に電極が形成された平板状の2つの正特
    性サーミスタと、 各々の面上に、前記2つの正特性サーミスタ各々の異な
    る電極面が、当該面と当該面に接着される電極面とが導
    通するように耐熱性接着剤で接着された2つの伝熱性導
    電板と、を有し、 前記2つの伝熱性導電板は、前記管状の放熱部の壁を形
    成することを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】殺虫液を気化、発散させて殺虫を行う電子
    蚊取り器であって、 殺虫液が蓄えられた容器と、 前記容器に蓄えられた殺虫液を吸い上げる吸上げ芯と、 管状の放熱部に挿入された前記吸上げ芯を加熱する加熱
    装置と、を備え、 前記加熱装置は、板厚方向の両面に電極が形成された平
    板状の2つの正特性サーミスタと、各々の面上に、前記
    2つの正特性サーミスタ各々の異なる電極面が、当該面
    と当該面に接着される電極面とが導通するように耐熱性
    接着剤で接着された2つの伝熱性導電板と、を有し、 前記2つの伝熱性導電板が、前記管状の放熱部の壁を形
    成することを特徴とする電子蚊取り器。
  4. 【請求項4】前記加熱装置は、前記管状の放熱部と前記
    管状の放熱部に挿入された前記吸上げ芯との間に介在さ
    れた絶縁体を有することを特徴とする請求項3記載の電
    子蚊取り器。
JP1765796A 1996-02-02 1996-02-02 加熱装置及び電子蚊取り器 Pending JPH09205964A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105014373A (zh) * 2015-07-28 2015-11-04 浙江大学台州研究院 一种电蚊香组件自动装配装置

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