JPH09203673A - トルクセンサ、トルク検出方法及びパワーステアリング装置 - Google Patents

トルクセンサ、トルク検出方法及びパワーステアリング装置

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JPH09203673A
JPH09203673A JP3015396A JP3015396A JPH09203673A JP H09203673 A JPH09203673 A JP H09203673A JP 3015396 A JP3015396 A JP 3015396A JP 3015396 A JP3015396 A JP 3015396A JP H09203673 A JPH09203673 A JP H09203673A
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torque
hall element
torsion bar
magnet
pole magnet
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JP3015396A
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Mikiya Shinohara
幹弥 篠原
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク検出特性が補助操舵力特性と類似の曲
率変化を有し、操舵角センサとの一体化が容易なトルク
センサ及びトルク検出方法、小型で低コストのパワース
テアリング装置を提供する。 【解決手段】 トルクセンサは、軸1と軸2とがトーシ
ョンバー3で相対的に回動可能に連結され、両軸は筒状
ケース4により回動自在に支持される。軸2の端部外周
には、リング状多極磁石5が軸2と同心に固定され、軸
1の端部外周には、ホール素子6が多極磁石5に対向し
て固定される。多極磁石5のNS磁極の境界近傍には、
ヨーク7が固定される。トルクが加えられない場合、多
極磁石5からの磁束が、ホール素子6の磁気感受面を平
行に通過し、大きなトルクが加えられた場合、ほぼ垂直
に通過するようにするトルク検出方法である。上述のト
ルクセンサを備えるパワーステアリング装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクセンサ及び
トルク検出方法に係り、更に詳細には、自動車の電動パ
ワーステアリング装置等に好適に使用できるトルクセン
サ、トルク検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の操舵輪を操作する力
を補助するパワーステアリング装置として、電動式の装
置が開発されている。この装置は、運転者の操舵トルク
を検出し、その検出トルクに応じて操舵機構に設けた電
動機が操舵補助力を発生する装置であり、油圧式のパワ
ーステアリング装置とは異なり、油圧ポンプを駆動させ
るためにエンジン出力を消費することはないという特徴
がある。かかる装置に使用される操舵トルク検出手段と
しては、信頼性やコストの点から非接触で構成の簡素な
手段が望ましく、例えば、特開昭61−235270号
公報等に開示されており、その原理的な構成は図5
(a)〜(b)に示すようになっている。
【0003】即ち、このようなトルクセンサでは、図5
(a)に示すように、図示しない操舵輪が取り付けられ
ている操舵側軸101と、同じく図示しない操舵機構が
取り付けられている操舵機構側軸102とが、トーショ
ンバー103を介して、相対的に回動変位可能に連結さ
れており、これらの軸は図示していない他の部品に固定
された筒状のケース104によって、回動自在に支持さ
れている。また、操舵機構側軸102の軸端部の外周部
には、磁石105が固定されているとともに、操舵側軸
101の軸端部の外周部には、磁石105が発生する磁
束を検出するホール素子106が固定されている。
【0004】なお、このときの磁石105とホール素子
106との位置関係は、図5(b)又は(c)に示すよ
うな組み合わせとなっている。更にまた、操舵側軸10
1のケース104内の外周には、スリップリング107
が取り付けられているとともに、これに対応するケース
104の内周にはブラシ108が取り付けられており、
ホール素子106からの検出信号は、スリップリング1
07とブラシ108を介して、ケース104の外部に取
り付けられた増幅回路等で処理され、操舵補助力を発生
する電動機の制御回路に送られる。
【0005】以上のような構成のトルクセンサにおいて
は、操舵側軸101よりトルクが印加されてトーション
バー103が捩れると、磁石105とホール素子106
の位置が相対的に変位して、ホール素子106を通過す
る磁石105からの磁束密度が変化し、この印加トルク
の変化(捩れ角の変化)に対応した磁束密度の変化がホ
ール素子106により検出されて、トルク検出信号が出
力される。なお、磁石105とホール素子106の位置
関係が、図5(b)及び(c)に示す場合の印加トルク
に対応するトルク検出特性は、図6に示すようになって
いる。そして、このトルク検出信号が、電動機の制御回
路にて処理され、この情報処理に基づいて運転者の操舵
力に応じた操舵補助力が電動機により発生される。
【0006】ところで、通常、パワーステアリング装置
においては、例えば、直進走行時の修正操舵等において
運転者がハンドルに加える操舵力が小さいときは、操舵
補助力を抑制することにより、ハンドル操作に安定感を
持たせ、逆に大きな操舵力を必要とする停車時の据え切
りや低速走行時においては、大きな操舵力を発生させる
ことにより、軽い操作感を持たせる必要がある。そのた
め、運転者の操舵トルクに対する、操舵補助力特性は、
図7に示すように、零トルク付近では抑制され、操舵ト
ルクが正又は負の方向に増加すると急激に立ち上がり、
運転者が大きな操舵力でハンドルを操作する必要のない
特性とすることが望ましい。
【0007】しかし、図5に示したような構成の従来の
電動パワーステアリング装置用トルクセンサにおいて
は、トーションバー103の捩れにより、磁石105が
ホール素子106に対して図5(b)又は(c)に示す
矢印X1及びX2の方向に変位する構成となっていた。
このため、印加トルクに対するトルク検出特性は、図6
に示したように、図中B1の如く印加トルクに対して直
線的に比例して曲率変化を持たないか、又はB2の如く
零トルク付近では出力変化が大きく印加トルクの正又は
負の方向の増加に伴いトルク検出特性曲線の傾きが飽和
する特性となるか(図5(b)の構成の場合)、あるい
はCのように入力トルクの印加方向によって非対称な特
性となり(図5(c)の構成の場合)、図7に示したよ
うな、両方向へのトルク入力に対して、零トルク付近で
曲率変化を有する特性曲線が得られなかった。従って、
図5の(b)又は(c)に示す構成の従来のトルクセン
サを用いて図7のような望ましい操舵補助力特性を実現
するためには、CPU等による演算処理が必要となり、
制御回路が複雑で高価なものとなるという問題があっ
た。
【0008】これに対して、図5に示した磁石105及
びホール素子106の構成を、図8に示すような構成と
することによって、図7に示した曲率変化を有する特性
曲線を得る方法が知られている。但し、この方法では、
図8において、トルクセンサの製造時にホール素子10
6が磁石105a、105bの中央線C3上からずれる
とトルク感度が数十%も減少し、また、ホール素子10
6が磁石105aと105bとの間隔の中央線C4から
ずれるとトルク印加方向の違いによってトルク検出感度
が異なるため、2個の磁石105a、105bとホール
素子106との位置決めを精密に行う必要がある。しか
し、図8に示す構成においては、2個の磁石105a、
105bがトーションバー103のホール素子106が
設置されない方の端子に固定されるため、磁石105
a、105bとホール素子106との位置を精度良く製
造することは困難であるという問題があった。
【0009】そして、この対策としては、例えば、特願
平7−106455号に記載されている構成のトルクセ
ンサが知られている(図9参照)。図9において、この
構成のトルクセンサでは、磁石105aと105bとホ
ール素子106とがトーションバーの同じ端子に固定さ
れており、印加トルク、即ち、トーションバーの捩れ
は、磁石105a、105bとヨーク109a、109
bの距離が変化し、その結果、ホール素子106を通過
する磁束密度が変化することを応用して検出される。そ
のため、磁石105a、105bとホール素子106と
の位置関係は、トーションバーに実装する前に精度良く
調整でき、図8に示すような従来の構成のトルクセンサ
における問題を解決できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、
パワーステアリング装置においては、前述のようなトル
ク検出特性が求められる一方で、ハンドルが切られる速
度及び切れ角を検出して電動機により発生させる操舵補
助力を切り換えるために操舵方向を検出する操舵角セン
サが必要であり、このような操舵角センサを、装置全体
の小型化及び低コスト化の見地から、図5に示すトルク
センサ内に一体化して設置すべきという要請がある。こ
の要請に対しては、磁石105を多極着磁のリング状磁
石とし、この磁石を操舵角検出用ホール素子とトルク検
出用ホール素子とで共用すると有利であると考えられる
が、このような多極磁石については、図8及び9に示し
たような従来の構成を採用できないという課題があっ
た。
【0011】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、マイクロプロセッサ等による複雑な演算処理に頼る
ことなしに、トルク検出特性が補助操舵力特性と類似の
曲率変化を有し、且つ操舵角センサとの一体化が容易な
トルクセンサ及びトルク検出方法を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、トルク検出特性自体が
所望の補助操舵力特性と一致するトルクセンサを備え、
且つ小型でコストが低減したパワーステアリング装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、リング状多極磁石を
用い、トルク検出用ホール素子を通過する該磁石からの
磁束を適切に制御することにより、上記目的が達成でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明のトルクセンサは、トーションバーを介して同軸的
に連結され、且つ該トーションバーの捩れにより相対的
に回動可能な2軸間に印加される回動トルクを検出する
トルクセンサにおいて、前記2軸のうちの一方の端部に
同軸に設置されたリング状の多極磁石と、他方の端部に
前記多極磁石の着磁面と対向して設置され、前記回動ト
ルクによるトーションバーの捩れを該多極磁石との相対
変位として検出するトルク検出用のホール素子とを備
え、前記多極磁石の着磁面のうち、少なくとも前記トル
ク検出用ホール素子と対向する領域における磁極間の一
部が、ヨークにより遮蔽されていることを特徴とする。
【0013】また、本発明のトルク検出方法は、トーシ
ョンバーを介して同軸的に連結され、且つ回動トルクが
加わった際の該トーションバーの捩れにより相対的に回
動変位可能な2軸間における該回動トルクを検出するに
当たり、前記2軸のうちの一方の端部に、リング状の多
極磁石を同軸に設置し、他方の端部に、前記多極磁石の
着磁面と対向して前記回動トルク検出用のホール素子を
配置し、前記回動トルクが印加されていない場合には、
前記多極磁石からの磁束が前記トルク検出用ホール素子
の磁気感受面をほぼ平行に通過し、且つ前記回動トルク
が印加された場合には、この回動トルクが大きくなるに
応じて、前記磁束が前記磁気感受面を垂直に漸近して又
は垂直に通過するようにすることを特徴とする。更に、
本発明のパワーステアリング装置は、前述のトルクセン
サを備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明のトルクセンサは、前述の構成としたこ
とにより、トルクが印加されない状態ではトルク検出用
ホール素子が対向している、多極磁石のNS磁極の境界
領域がヨークにより遮断されているため、この部分の磁
束密度が他の部分よりも低くなっている。また、零トル
ク付近の微小トルク印加時には、トーションバーの捩れ
が小さく、ホール素子はヨークにより遮断されたNS磁
極の境界領域を変位するため、ホール素子により検出さ
れる磁束密度の変化も少なく、トルク検出感度は低い。
【0015】一方、より大きなトルクが印加されて、ホ
ール素子がヨークにより遮断された前記領域の端部に近
づくか又は外れるまで変位すると、この変位とともにホ
ール素子に検出される磁束密度が高くなり、より大きな
磁束密度変化を検出するようになるため、トルク検出感
度が高くなる。即ち、トルク検出特性が補助操舵力特性
と類似の曲率変化を有するものとなる。また、本発明の
トルクセンサでは、多極着磁のリング状磁石を採用して
いるため、これを操舵角検出用磁石として共用すること
が可能となり、小型化やコスト低減上のメリットがあ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面を参照して
実施形態により詳細に説明する。図1は、本発明のトル
クセンサの一実施形態を示す部分切欠断面図であって、
図示しない操舵輪が取り付けられている操舵側軸1と、
同じく図示しない操舵機構が取り付けられている操舵機
構側軸2とが、トーションバー3を介して、相対的に回
動変位可能に連結されており、これらの軸は図示してい
ない他の部品に固定された筒状のケース4によって、回
動自在に支持されている。
【0017】また、操舵機構側軸2の端部の外周には、
リング状の多極磁石5が操舵機構側軸2と同心に固定さ
れており、一方、操舵側軸1の端部の外周で且つ前記多
極磁石5の着磁面に対向する位置には、トルク検出用ホ
ール素子6が固定されている。更に、操舵側軸1にはス
リップリング8が、ケース4にはブラシ9が取り付けら
れており、ホール素子6からの検出信号は、スリップリ
ング8及びブラシ9を介してセンサ回路に送られる。
【0018】また、ケース4の内壁には、操舵角検出用
ホール素子10が多極磁石5の着磁面に対向するように
固定されており、多極磁石5の回動による磁束密度の変
化を検出することができるような構成となっている。更
にこの場合、操舵角検出用ホール素子10は、トルク検
出用ホール素子6が操舵側軸1とともに回動しても干渉
しないような位置、即ち、トーションバー3の軸心から
見て、トルク検出用素子6よりも、少なくとも遠い位置
に固定されている。
【0019】次に、図2(a)は、図1における多極磁
石5、ホール素子6及びヨーク7の位置関係を図示矢印
Aの方向から見た場合の部分側面図である。同図におい
て、トルク検出用ホール素子6は、多極磁石の着磁面5
aに対して磁気感受面(ホール素子は磁気感受面を垂直
に通過する磁束密度を検出する)が平行となるように設
置されており、トーションバー3にトルクが印加されて
いないときには、多極磁石5のNS磁極の境界と対向す
る位置で、多極磁石5が発生する磁束がホール素子6を
ほぼ水平に通過する位置に設置されている。また、ヨー
ク7は、その中央部を多極磁石5のNS磁極の境界に一
致させ、N及びS磁極の領域を等しく遮蔽するように多
極磁石の着磁面5aに固定されている。
【0020】また、図2(b)に示すように、トーショ
ンバー3の軸心からホール素子6の中央までの高さR1
は、トルクセンサを保護するためのケース4が、トーシ
ョンバー3を内蔵でき且つ大きくなり過ぎないように、
10〜30mmとすることが望ましいが、本実施形態で
は、R1を23mmとした。なお、図2(c)に示す多
極磁石5には、フェライトや希土類磁石材料の粉末から
成るプラスチックマグネットが用いられるが、本実施形
態では、SmCoを含有するプラスチックマグネットを
使用した。
【0021】また、図2(c)において、リング状多極
磁石5の内径φ1は、トーションバー3を内蔵できるよ
うに10mm以上であることが望ましく、外径φ2は、
多極磁石5がトルク検出用ホール素子6と操舵角検出用
ホール素子10に同時に対向できて、且つトルクセンサ
自体を現実的な大きさに収めるため、30〜100mm
であることが望ましいが、本実施形態では内径φ1を3
0mm、外径φ2を60mmとした。更に、多極磁石5
の各N及びS磁極の着磁ピッチθ1は、トーションバー
3にトルクが印加されて生じる捩れ角の2倍以上とする
のが好ましく、トーションバーの一般的な捩れ角度が2
〜10°であることから、4〜20°が望ましく、本実
施形態では8°とした。
【0022】また、図2(a)に示したヨーク7の幅W
は、捩れ角が大きくなり、ホール素子6がN又はS磁極
中央付近まで移動したときに、ホール素子6を通過する
磁束密度が増加するように、多極磁石5のNS磁極中央
間隔(着磁ピッチθ1に等しく、本実施形態では8°又
は約3.2mm)より短くするのが好ましく、本実施形
態では2mmとした。トルク検出用ホール素子6と多極
磁石5との間隔Gは、1〜4mm程度が望ましく、本実
施形態では1mmとした。更に、ヨーク7の厚さtは、
前記間隔Gの確保を可能にするため3mm以下とするの
が望ましく、本実施形態では0.5mmとした。
【0023】次に、本実施形態におけるトルクセンサの
動作を説明する。図2(a)に示した構成において、多
極磁石5より発生する磁束密度は、図3(a)に示すよ
うに、NS磁極の境界付近ではヨーク7の磁気遮蔽効果
により低くなっており、N及びS磁極中央ではヨークが
無いために高くなっている。この状態において、図1に
示す操舵軸1にトルクが印加されトーションバー3が捩
れると、トルク検出用ホール素子6は、多極磁石5に対
して、例えば図3(a)のX方向へ変位する。零トルク
時においては、磁束がホール素子6の磁気感受面をほぼ
水平に通過するように調整されているため検出出力は0
であるが、トルク印加による変位により、磁気感受面に
対して垂直な磁束成分が生じ検出出力が発生する(同図
(b))。
【0024】この時、印加トルクが小さければ、ホール
素子6は変位が少なく、ヨーク7上方にあるため、ホー
ル素子6付近の磁束密度は低く、変位によりホール素子
が検出する磁束密度の垂直成分の変化量も少ない。従っ
て、トルク検出特性は、図4の領域Aに示されるよう
に、微小トルク付近では検出感度の低い特性となる。更
に大きなトルクが印加され、ホール素子6がヨーク7の
端部付近まで変位すると(図3(c))、ホール素子6
付近の磁束密度が高くなるため、変位によりホール素子
6が検出する磁束密度の垂直成分の変化量が増加する。
そのため、トルク検出特性は、図4の領域Bのように、
印加トルクが増加するとトルク検出出力の増加率が大き
くなり、補助操舵力特性と類似の曲率変化を有するトル
ク検出特性が得られる。
【0025】以上、本発明を一実施形態により詳細に説
明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能
である。例えば、ヨークの幅Wや、ホール素子6と多極
磁石5との間隔Gを調整することにより、図4のトルク
検出感度の低い領域Aや、大トルク印加時の領域Bにお
けるトルク検出出力の増加率を適宜変更することが可能
である。従って、マイクロプロセッサ等による複雑な演
算処理に頼ることなしに、トルク検出特性自体が電動パ
ワーステアリング装置における所望の補助操舵力を発生
するのに好適であり、換言すれば、補助操舵力特性と類
似の極率変化を有するトルク検出特性を得ることができ
る。また、本実施形態においては、多極磁石を使用して
いるため、これを操舵角検出用ホール素子10とも組み
合わせることができ、トルクセンサと操舵角センサの一
体化が容易となる。なお、本実施形態では、円形の多極
磁石を例にして説明したが、前述した作用に支障がない
範囲で多極磁石の穴及び外周形状を多角形とすることも
可能である。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、リング状多極磁石を用い、トルク検出用ホール素子
を通過する該磁石からの磁束を適切に制御することとし
たため、トルク検出特性が補助操舵力特性と類似の曲率
変化を有し、且つ操舵角センサとの一体化が容易なトル
クセンサ及びトルク検出方法を提供することができる。
また、本発明のトルクセンサを用いることにより、トル
ク検出特性自体が所望の補助操舵力特性と一致し、且つ
小型でコストが低減したパワーステアリング装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトルクセンサの一実施形態を示す部分
切欠断面図である。
【図2】図1に示すトルクセンサの多極磁石、ホール素
子及びヨークの位置関係等を詳細に示す説明図である。
【図3】本発明のトルクセンサのトルク印加状態に応じ
た多極磁石、ホール素子及びヨークの位置関係における
磁束分布を示す説明図である。
【図4】本発明のトルクセンサの検出特性の一例を示す
特性図である。
【図5】従来のトルクセンサの一例を示す部分切欠断面
図、及び磁石及びホール素子の構成を示す説明図であ
る。
【図6】従来のトルクセンサにおけるトルク検出特性例
を示す特性図である。
【図7】パワーステアリング装置における操舵トルクに
対する所望の操舵補助力の出力特性を示す特性図であ
る。
【図8】従来のトルクセンサにおける磁石及びホール素
子の他の構成を示す説明図である。
【図9】従来のトルクセンサにおける磁石及びホール素
子の更に他の構成を示す説明図である。
【符号の説明】 1 操舵側軸 2 操舵機構側軸 3 トーションバー 4 ケース 5 多極磁石 6 トルク検出用ホール素子 7 ヨーク 8 スリップリング 9 ブラシ 10 操舵角検出用ホール素子 Φ 磁束線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トーションバーを介して同軸的に連結さ
    れ、且つ該トーションバーの捩れにより相対的に回動可
    能な2軸間に印加される回動トルクを検出するトルクセ
    ンサにおいて、 前記2軸のうちの一方の端部に同軸に設置されたリング
    状の多極磁石と、 他方の端部に前記多極磁石の着磁面と対向して設置さ
    れ、前記回動トルクによるトーションバーの捩れを該多
    極磁石との相対変位として検出するトルク検出用のホー
    ル素子とを備え、 前記多極磁石の着磁面のうち、少なくとも前記トルク検
    出用ホール素子と対向する領域における磁極間の一部
    が、ヨークにより遮蔽されている、ことを特徴とするト
    ルクセンサ。
  2. 【請求項2】 前記2軸を支持するケースを備え、この
    ケースに、前記多極磁石の着磁面と対向して設置され、
    前記一方の軸の回動を前記多極磁石との相対変位として
    検出する回転角検出用のホール素子を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のトルクセンサ。
  3. 【請求項3】 前記回転角検出用ホール素子が、前記ケ
    ース内壁であって、前記トーションバーの軸心から見
    て、前記トルク検出素子よりも、少なくとも遠い位置に
    固定されていることを特徴とする請求項2記載のトルク
    センサ。
  4. 【請求項4】 前記多極磁石の着磁ピッチが、印加トル
    クによる前記トーションバーの捩れ角の2倍以上である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記
    載のトルクセンサ。
  5. 【請求項5】 前記ヨークの中央部が、前記多極磁石に
    おける磁極間の境界上に位置することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1つの項に記載のトルクセンサ。
  6. 【請求項6】 前記ヨークの幅が、前記多極磁石の着磁
    ピッチより小さいことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1つの項に記載のトルクセンサ。
  7. 【請求項7】 トーションバーを介して同軸的に連結さ
    れ、且つ回動トルクが加わった際の該トーションバーの
    捩れにより相対的に回動変位可能な2軸間における該回
    動トルクを検出するに当たり、 前記2軸のうちの一方の端部に、リング状の多極磁石を
    同軸に設置し、 他方の端部に、前記多極磁石の着磁面と対向して前記回
    動トルク検出用のホール素子を配置し、 前記回動トルクが印加されていない場合には、前記多極
    磁石からの磁束が前記トルク検出用ホール素子の磁気感
    受面をほぼ平行に通過し、且つ前記回動トルクが印加さ
    れた場合には、この回動トルクが大きくなるに応じて、
    前記磁束が前記磁気感受面を垂直に漸近して又は垂直に
    通過するようにする、ことを特徴とするトルクの検出方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    のトルクセンサを備えることを特徴とするパワーステア
    リング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19757008A1 (de) * 1997-12-20 1999-06-24 Bosch Gmbh Robert Sensoranordnung zur Erfassung von Winkeländerungen
JP2011169716A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Honda Motor Co Ltd 回転角検出装置およびこれを備えたパワーステアリング装置
CN106053590A (zh) * 2016-07-20 2016-10-26 重庆鼎润医疗器械有限责任公司 磁悬浮血栓弹力测试装置

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