JPH09203372A - 分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法 - Google Patents
分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法Info
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- JPH09203372A JPH09203372A JP8012717A JP1271796A JPH09203372A JP H09203372 A JPH09203372 A JP H09203372A JP 8012717 A JP8012717 A JP 8012717A JP 1271796 A JP1271796 A JP 1271796A JP H09203372 A JPH09203372 A JP H09203372A
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- Control Of Water Turbines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水路の断面積の増大やサージタンクの設置な
どを特に必要とすることなく、隣接するポンプ水車の同
時負荷遮断時の水撃現象を十分に抑制することができ
る。 【解決手段】 分岐流水路に配置された隣接ポンプ水車
は、互いに異なった完全特性を有する。ガイドベーン閉
制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポ
ンプ水車のガイドベーンは実線S1のように、相対的に
早い方のポンプ水車のガイドベーンS2(点線)に比べ
て短い閉鎖時間で閉成される。これによって、発電運転
中に両ポンプ水車に負荷遮断が同時に発生した場合に
は、ガイドベーンの閉制御の開始から逆転ポンプ領域に
移行するまでの間、時間経過に対する両ポンプ水車の流
量変化量が互いにほぼ等しくなるように両ポンプ水車の
ガイドベーンを閉制御する。
どを特に必要とすることなく、隣接するポンプ水車の同
時負荷遮断時の水撃現象を十分に抑制することができ
る。 【解決手段】 分岐流水路に配置された隣接ポンプ水車
は、互いに異なった完全特性を有する。ガイドベーン閉
制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポ
ンプ水車のガイドベーンは実線S1のように、相対的に
早い方のポンプ水車のガイドベーンS2(点線)に比べ
て短い閉鎖時間で閉成される。これによって、発電運転
中に両ポンプ水車に負荷遮断が同時に発生した場合に
は、ガイドベーンの閉制御の開始から逆転ポンプ領域に
移行するまでの間、時間経過に対する両ポンプ水車の流
量変化量が互いにほぼ等しくなるように両ポンプ水車の
ガイドベーンを閉制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分岐水路のポンプ
水車ガイドベーン制御方法に係り、特に、隣接する分岐
水路に夫々配置された完全特性の互いに異なるポンプ水
車の発電運転中に、負荷遮断が同時に発生した時にガイ
ドベーンを閉制御する分岐水路のポンプ水車ガイドベー
ン制御方法に関する。
水車ガイドベーン制御方法に係り、特に、隣接する分岐
水路に夫々配置された完全特性の互いに異なるポンプ水
車の発電運転中に、負荷遮断が同時に発生した時にガイ
ドベーンを閉制御する分岐水路のポンプ水車ガイドベー
ン制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】揚水発電所は、ポンプ水車が上池と下池
とを結ぶ流水路の途中に設置されている。複数のポンプ
水車を有する揚水発電所にあっては、流水路の建設コス
トの低減のために、流水路の途中に複数本の分岐流水路
を形成し、これらの分岐流水路に夫々ポンプ水車を配置
する分岐水路方式が一般に採用されている。
とを結ぶ流水路の途中に設置されている。複数のポンプ
水車を有する揚水発電所にあっては、流水路の建設コス
トの低減のために、流水路の途中に複数本の分岐流水路
を形成し、これらの分岐流水路に夫々ポンプ水車を配置
する分岐水路方式が一般に採用されている。
【0003】図5は一般的な分岐水路方式の揚水発電所
の水路系を示したもので、上池1には一本の流水路2が
連通され、この流水路2は途中で複数本、図示例では2
本の分岐流水路2a、2bに分岐される。これらの分岐
流水路2a、2bは夫々ポンプ水車3、4を介して分岐
放水路5a、5bに接続され、これらの分岐放水路5
a、5bは一本の放水路5に接続されている。また、こ
の放水路5は下池6に連通している。
の水路系を示したもので、上池1には一本の流水路2が
連通され、この流水路2は途中で複数本、図示例では2
本の分岐流水路2a、2bに分岐される。これらの分岐
流水路2a、2bは夫々ポンプ水車3、4を介して分岐
放水路5a、5bに接続され、これらの分岐放水路5
a、5bは一本の放水路5に接続されている。また、こ
の放水路5は下池6に連通している。
【0004】図6はポンプ水車3、4の構造を示したも
ので、ケーシング7は分岐流水路2aまたは2bに接続
されている。このケーシング7の下流側には流量を調整
するガイドベーン8が配置され、このガイドベーン8は
ガイドベーン駆動装置9によって開閉駆動され、このガ
イドベーン駆動装置9は制御装置10によって制御され
る。こうして、ガイドベーン8の開度はガイドベーン駆
動装置9を介して制御装置10によって制御される。ガ
イドベーン8の下流にはランナ11が配置され、このラ
ンナ11は主軸12に連結され、この主軸12は図示を
省略した発電電動機に接続されている。ランナ11の出
口は分岐放水路5aまたは5bに接続されている。
ので、ケーシング7は分岐流水路2aまたは2bに接続
されている。このケーシング7の下流側には流量を調整
するガイドベーン8が配置され、このガイドベーン8は
ガイドベーン駆動装置9によって開閉駆動され、このガ
イドベーン駆動装置9は制御装置10によって制御され
る。こうして、ガイドベーン8の開度はガイドベーン駆
動装置9を介して制御装置10によって制御される。ガ
イドベーン8の下流にはランナ11が配置され、このラ
ンナ11は主軸12に連結され、この主軸12は図示を
省略した発電電動機に接続されている。ランナ11の出
口は分岐放水路5aまたは5bに接続されている。
【0005】このような揚水発電所でポンプ水車3、4
の発電運転中に負荷遮断が発生した場合には、制御装置
10は負荷遮断に起因するガイドベーン閉指令を駆動装
置9に入力し、これに応じて駆動装置9はガイドベーン
8を閉駆動してポンプ水車を停止させる。
の発電運転中に負荷遮断が発生した場合には、制御装置
10は負荷遮断に起因するガイドベーン閉指令を駆動装
置9に入力し、これに応じて駆動装置9はガイドベーン
8を閉駆動してポンプ水車を停止させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の揚水
発電所は発電運転中の複数台のポンプ水車に同時に負荷
遮断が発生しガイドベーンを閉駆動した場合に、水撃現
象が発生して水圧変動が起こり、このような水圧変動が
重畳することにより流水路の最大水圧が設計水圧を上回
り、流水路を破損するといった問題を生ずる。更に、上
述の水圧変動の重畳によって放水路水圧が低下して絶対
真空以下になると水柱分離現象が発生し、この水柱の再
結合時に過大な水圧上昇が誘起され、放水路やポンプ水
車機器を破損するといった問題も生ずる。
発電所は発電運転中の複数台のポンプ水車に同時に負荷
遮断が発生しガイドベーンを閉駆動した場合に、水撃現
象が発生して水圧変動が起こり、このような水圧変動が
重畳することにより流水路の最大水圧が設計水圧を上回
り、流水路を破損するといった問題を生ずる。更に、上
述の水圧変動の重畳によって放水路水圧が低下して絶対
真空以下になると水柱分離現象が発生し、この水柱の再
結合時に過大な水圧上昇が誘起され、放水路やポンプ水
車機器を破損するといった問題も生ずる。
【0007】このような水撃現象に起因する問題を解決
するためには、水路の断面積を大きくして水路の有する
慣性エネルギーを小さくすること、または巨大な容量を
有するサージタンクを水路中に設置することなどが考え
られる。しかしながら、いずれの方法も土木工事や土木
機器の複雑化やコストの大幅な上昇を招来するといった
別の問題を発生する。
するためには、水路の断面積を大きくして水路の有する
慣性エネルギーを小さくすること、または巨大な容量を
有するサージタンクを水路中に設置することなどが考え
られる。しかしながら、いずれの方法も土木工事や土木
機器の複雑化やコストの大幅な上昇を招来するといった
別の問題を発生する。
【0008】そこで、本発明の目的は、水路の断面積の
増大やサージタンクの設置などを特に必要とすることな
く、隣接するポンプ水車の同時負荷遮断時の水撃現象を
十分に抑制することができる分岐水路のポンプ水車ガイ
ドベーン制御方法を提供することである。
増大やサージタンクの設置などを特に必要とすることな
く、隣接するポンプ水車の同時負荷遮断時の水撃現象を
十分に抑制することができる分岐水路のポンプ水車ガイ
ドベーン制御方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、隣接する分
岐水路に夫々配置されたポンプ水車に負荷遮断が同時に
起きた時に水撃現象が発生する原因を探求したところ、
この水撃現象の発生は、ガイドベーンの閉制御開始から
逆転ポンプ領域に移行するまでの間における時間変化に
対する隣接ポンプ水車の流量変化量が異なることに起因
することが判明した。これを以下に詳述する。
岐水路に夫々配置されたポンプ水車に負荷遮断が同時に
起きた時に水撃現象が発生する原因を探求したところ、
この水撃現象の発生は、ガイドベーンの閉制御開始から
逆転ポンプ領域に移行するまでの間における時間変化に
対する隣接ポンプ水車の流量変化量が異なることに起因
することが判明した。これを以下に詳述する。
【0010】隣接する分岐水路に配置されるポンプ水車
は、その水力特性が互いに相違する場合がある。この水
力特性の相違は、具体的には設計方法や設計点の取り方
や寸法の違い等によって生ずるものである。なお、ポン
プ水車の水力特性は、水路系の特性を考慮した場合には
いわゆるポンプ水車の完全特性として代表される。この
完全特性は通常、図7に示したように、ガイドベーン開
度がA1〜A3と変化した時の単位落差当りの回転速度
n1と単位落差当りの流量q1との関係、または図示し
ていない単位落差当りの回転速度と単位落差当りのトル
クとの関係として表される。負荷遮断が発生した時のガ
イドベーンの閉制御に伴う完全特性の時間による軌跡の
一例を曲線Qに示す。完全特性が異なる隣接する複数の
ポンプ水車の上述の軌跡曲線Qは、互いに隣接ポンプ水
車の運転状態による流量や水圧変動の影響を直接受ける
ため、一致しない。
は、その水力特性が互いに相違する場合がある。この水
力特性の相違は、具体的には設計方法や設計点の取り方
や寸法の違い等によって生ずるものである。なお、ポン
プ水車の水力特性は、水路系の特性を考慮した場合には
いわゆるポンプ水車の完全特性として代表される。この
完全特性は通常、図7に示したように、ガイドベーン開
度がA1〜A3と変化した時の単位落差当りの回転速度
n1と単位落差当りの流量q1との関係、または図示し
ていない単位落差当りの回転速度と単位落差当りのトル
クとの関係として表される。負荷遮断が発生した時のガ
イドベーンの閉制御に伴う完全特性の時間による軌跡の
一例を曲線Qに示す。完全特性が異なる隣接する複数の
ポンプ水車の上述の軌跡曲線Qは、互いに隣接ポンプ水
車の運転状態による流量や水圧変動の影響を直接受ける
ため、一致しない。
【0011】なお、図7において、領域Iは水車領域、
領域IIは逆転ポンプ領域、領域IIIはポンプブレー
キ領域、そして領域IVはポンプ領域である。図8
(a)〜(d)は、隣接する分岐水路に配置された完全
特性の異なったポンプ水車が発電運転、即ち水車運転中
に負荷遮断が同時に発生した時のガイドベーンサーボス
トロークと、流量と、放水路水圧と、流水路水圧とを夫
々示したものである。なお、図8(a)〜(d)におい
て、点線は、隣接するポンプ水車のうちの流量減少特性
が早い方のポンプ水車を表し、実線は隣接するポンプ水
車の他方のポンプ水車、即ち流量減少特性が遅い方のポ
ンプ水車を表している。
領域IIは逆転ポンプ領域、領域IIIはポンプブレー
キ領域、そして領域IVはポンプ領域である。図8
(a)〜(d)は、隣接する分岐水路に配置された完全
特性の異なったポンプ水車が発電運転、即ち水車運転中
に負荷遮断が同時に発生した時のガイドベーンサーボス
トロークと、流量と、放水路水圧と、流水路水圧とを夫
々示したものである。なお、図8(a)〜(d)におい
て、点線は、隣接するポンプ水車のうちの流量減少特性
が早い方のポンプ水車を表し、実線は隣接するポンプ水
車の他方のポンプ水車、即ち流量減少特性が遅い方のポ
ンプ水車を表している。
【0012】図8(a)は隣接するポンプ水車に負荷遮
断時が同時に発生した時に、両ポンプ水車のガイドベー
ンの閉制御が互いにほぼ同一速度で行われた場合を示し
ている。このガイドベーンの閉動作の開始に伴い、両ポ
ンプ水車の流量は、図8(b)に示したように当初ほぼ
等しく減少するが、逆転ポンプ領域に入る手前の領域P
において、実線と点線が大きく分離して両ポンプ水車の
流量変化が一致しなくなる。このような時間変化に対す
る両ポンプ水車の流量変化の不一致によって、図8
(c)及び(d)に示したように、放水路の水圧及び流
水路の水圧に付加的な水圧変動が発生し、水撃現象を引
起こす。
断時が同時に発生した時に、両ポンプ水車のガイドベー
ンの閉制御が互いにほぼ同一速度で行われた場合を示し
ている。このガイドベーンの閉動作の開始に伴い、両ポ
ンプ水車の流量は、図8(b)に示したように当初ほぼ
等しく減少するが、逆転ポンプ領域に入る手前の領域P
において、実線と点線が大きく分離して両ポンプ水車の
流量変化が一致しなくなる。このような時間変化に対す
る両ポンプ水車の流量変化の不一致によって、図8
(c)及び(d)に示したように、放水路の水圧及び流
水路の水圧に付加的な水圧変動が発生し、水撃現象を引
起こす。
【0013】これを更に詳述すると、隣接するポンプ水
車の完全特性が異なるため、ガイドベーンの閉鎖途中の
単位時間当りの流量変化が各ポンプ水車ごとに異なり、
これに起因して両ポンプ水車の水圧変動も一致せず、更
にこの水圧変動の不一致が流量変化の不一致を増加させ
るといった、いわゆる隣接するポンプ水車間の相互干渉
による複雑な現象を発生する。
車の完全特性が異なるため、ガイドベーンの閉鎖途中の
単位時間当りの流量変化が各ポンプ水車ごとに異なり、
これに起因して両ポンプ水車の水圧変動も一致せず、更
にこの水圧変動の不一致が流量変化の不一致を増加させ
るといった、いわゆる隣接するポンプ水車間の相互干渉
による複雑な現象を発生する。
【0014】以上のように、隣接するポンプ水車の同時
負荷遮断時の水撃現象は隣接ポンプ水車の流量変化量が
互いに異なることに起因するという知見に基づき、本発
明は以下の構成によって上述の目的を達成するものであ
る。即ち、本発明は、隣接する分岐水路に夫々配置され
た完全特性の異なるポンプ水車のガイドベーンを開閉制
御するガイドベーン制御方法において、発電運転中に上
記の両ポンプ水車に負荷遮断が同時に発生した場合に
は、ガイドベーンの閉制御の開始から逆転ポンプ領域に
移行するまでの間、時間経過に対する上記両ポンプ水車
の流量変化量が互いにほぼ等しくなるように上記両ポン
プ水車のガイドベーンを閉制御することを特徴とするも
のである。
負荷遮断時の水撃現象は隣接ポンプ水車の流量変化量が
互いに異なることに起因するという知見に基づき、本発
明は以下の構成によって上述の目的を達成するものであ
る。即ち、本発明は、隣接する分岐水路に夫々配置され
た完全特性の異なるポンプ水車のガイドベーンを開閉制
御するガイドベーン制御方法において、発電運転中に上
記の両ポンプ水車に負荷遮断が同時に発生した場合に
は、ガイドベーンの閉制御の開始から逆転ポンプ領域に
移行するまでの間、時間経過に対する上記両ポンプ水車
の流量変化量が互いにほぼ等しくなるように上記両ポン
プ水車のガイドベーンを閉制御することを特徴とするも
のである。
【0015】このような構成にあっては、上記両ポンプ
水車のうち、上記ガイドベーンの閉制御に伴う時間当り
の流量減少が相対的に早い特性を有する方のポンプ水車
は、他方のポンプ水車に比べて上記ガイドベーン閉制御
の速度を遅くすることが望ましい。
水車のうち、上記ガイドベーンの閉制御に伴う時間当り
の流量減少が相対的に早い特性を有する方のポンプ水車
は、他方のポンプ水車に比べて上記ガイドベーン閉制御
の速度を遅くすることが望ましい。
【0016】上記両ポンプ水車のうち一方のポンプ水車
は、上記ガイドベーンの閉制御開始から逆転ポンプ領域
に移行するまでの間、上記ガイドベーン閉制御の速度が
少なくとも三段階に変化することが好ましい。
は、上記ガイドベーンの閉制御開始から逆転ポンプ領域
に移行するまでの間、上記ガイドベーン閉制御の速度が
少なくとも三段階に変化することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明による分岐水路のポ
ンプ水車ガイドベーン制御方法の実施例を図5及び図8
と同部分には同一符号を付して示した図1乃至図4を参
照して説明する。
ンプ水車ガイドベーン制御方法の実施例を図5及び図8
と同部分には同一符号を付して示した図1乃至図4を参
照して説明する。
【0018】図1において、隣接するポンプ水車3、4
のガイドベーン8、8には開度検出装置13、13が付
設され、これらの開度検出装置13、13は対応するガ
イドベーン8、8の開度を検出し、検出した開度に応じ
た開度検出信号を発生する。これらの開度検出信号はコ
ントローラ14に入力され、このコントローラ14は夫
々の開度検出信号に基づき、隣接するポンプ水車3、4
のガイドベーン駆動装置9、9を制御する。
のガイドベーン8、8には開度検出装置13、13が付
設され、これらの開度検出装置13、13は対応するガ
イドベーン8、8の開度を検出し、検出した開度に応じ
た開度検出信号を発生する。これらの開度検出信号はコ
ントローラ14に入力され、このコントローラ14は夫
々の開度検出信号に基づき、隣接するポンプ水車3、4
のガイドベーン駆動装置9、9を制御する。
【0019】次に、この実施例の作用を説明する。図1
及び図2において、隣接するポンプ水車3、4が発電運
転、即ち水車運転している時に、両ポンプ水車3、4に
負荷遮断が同時に発生すると、コントローラ14は負荷
遮断に起因するガイドベーン閉指令を駆動装置9、9に
入力する。これによって、駆動装置9、9はガイドベー
ン8、8を閉方向に駆動する。
及び図2において、隣接するポンプ水車3、4が発電運
転、即ち水車運転している時に、両ポンプ水車3、4に
負荷遮断が同時に発生すると、コントローラ14は負荷
遮断に起因するガイドベーン閉指令を駆動装置9、9に
入力する。これによって、駆動装置9、9はガイドベー
ン8、8を閉方向に駆動する。
【0020】開度検出装置13、13は対応するガイド
ベーン8、8の開度を検出し、開度検出信号を発生し、
これらの開度検出信号はコントローラ14に入力され、
このコントローラ14は両開度検出信号に基づき、ガイ
ドベーン8、8の閉制御の開始から逆転ポンプ領域に移
行するまでの間、時間経過に対する両ポンプ水車3、4
の流量変化量が互いにほぼ等しくなるようにガイドベー
ン駆動装置9、9を介してガイドベーン8、8を閉制御
する。
ベーン8、8の開度を検出し、開度検出信号を発生し、
これらの開度検出信号はコントローラ14に入力され、
このコントローラ14は両開度検出信号に基づき、ガイ
ドベーン8、8の閉制御の開始から逆転ポンプ領域に移
行するまでの間、時間経過に対する両ポンプ水車3、4
の流量変化量が互いにほぼ等しくなるようにガイドベー
ン駆動装置9、9を介してガイドベーン8、8を閉制御
する。
【0021】詳述すると、図2(a)において、ガイド
ベーン閉制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅
い方のポンプ水車のガイドベーンは、実線S1で示した
ように、相対的に早い方のポンプ水車のガイドベーンS
2(点線)に比べて相対的に短い閉鎖時間で閉成され
る。これによって、図2(b)に示したように、時間経
過に対する両ポンプ水車の流量変化量を互いにほぼ等し
くすることができる。
ベーン閉制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅
い方のポンプ水車のガイドベーンは、実線S1で示した
ように、相対的に早い方のポンプ水車のガイドベーンS
2(点線)に比べて相対的に短い閉鎖時間で閉成され
る。これによって、図2(b)に示したように、時間経
過に対する両ポンプ水車の流量変化量を互いにほぼ等し
くすることができる。
【0022】特に、本実施例では、ガイドベーン閉制御
時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポンプ
水車のガイドベーンは、図2(a)に示されたように、
閉動作開始から逆転ポンプ領域に達するまでに、第1段
階の速度S1aと第2段階の速度S1bと第3段階の速
度S1cとで制御される。なお、速度S1a、S1b、
S1cは速度S1aが最も早く、速度S1cが最も遅く
なるように選定されている。このように、一方のポンプ
水車のガイドベーンの閉制御速度を少なくとも3段階に
変化させることによって、容易に両ポンプ水車の流量変
化量を互いにほぼ等しくすることができる。なお、この
ようなガイドベーン8、8の閉制御は、開度検出装置1
3、13を使用した閉ループフィードバック制御の代り
に、開度検出装置13、13を使用しない開ループ制御
を行うこともできる。
時の時間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポンプ
水車のガイドベーンは、図2(a)に示されたように、
閉動作開始から逆転ポンプ領域に達するまでに、第1段
階の速度S1aと第2段階の速度S1bと第3段階の速
度S1cとで制御される。なお、速度S1a、S1b、
S1cは速度S1aが最も早く、速度S1cが最も遅く
なるように選定されている。このように、一方のポンプ
水車のガイドベーンの閉制御速度を少なくとも3段階に
変化させることによって、容易に両ポンプ水車の流量変
化量を互いにほぼ等しくすることができる。なお、この
ようなガイドベーン8、8の閉制御は、開度検出装置1
3、13を使用した閉ループフィードバック制御の代り
に、開度検出装置13、13を使用しない開ループ制御
を行うこともできる。
【0023】図3は、ポンプ水車のガイドベーンの閉制
御の変形例を示したもので、ガイドベーン閉制御時の時
間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポンプ水車の
ガイドベーンは、実線S1に示したように、閉動作開始
から逆転ポンプ領域に達するまでに、閉速度がS1a、
S1b、S1cの3段階に制御され、第2段階の速度S
1bが零に選定されている。
御の変形例を示したもので、ガイドベーン閉制御時の時
間当りの流量減少特性が相対的に遅い方のポンプ水車の
ガイドベーンは、実線S1に示したように、閉動作開始
から逆転ポンプ領域に達するまでに、閉速度がS1a、
S1b、S1cの3段階に制御され、第2段階の速度S
1bが零に選定されている。
【0024】図4は、本発明の一実施例によるガイドベ
ーンの閉制御方法の場合と従来のガイドベーンの閉制御
方法の場合とを比較して示したもので、点線が本発明の
一実施例によるガイドベーンの閉制御方法を示し、実線
が従来のガイドベーンの閉制御方法を示している。図4
(c)及び図4(d)から分かるように、従来の方法で
は付加的な水圧変動が重畳しているが、本発明の一実施
例の方法によると流水路水圧及び放水路水圧ともに付加
的な水圧変動が発生していない。なお、以上の実施例に
あっては、ガイドベーン閉制御時の時間当りの流量減少
特性が相対的に遅い方のポンプ水車のガイドベーンの閉
速度を3段階に変化させたが、これの代りに、ガイドベ
ーン閉制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に早い
方のポンプ水車のガイドベーンの閉速度を3段階などに
変化させることもできる。
ーンの閉制御方法の場合と従来のガイドベーンの閉制御
方法の場合とを比較して示したもので、点線が本発明の
一実施例によるガイドベーンの閉制御方法を示し、実線
が従来のガイドベーンの閉制御方法を示している。図4
(c)及び図4(d)から分かるように、従来の方法で
は付加的な水圧変動が重畳しているが、本発明の一実施
例の方法によると流水路水圧及び放水路水圧ともに付加
的な水圧変動が発生していない。なお、以上の実施例に
あっては、ガイドベーン閉制御時の時間当りの流量減少
特性が相対的に遅い方のポンプ水車のガイドベーンの閉
速度を3段階に変化させたが、これの代りに、ガイドベ
ーン閉制御時の時間当りの流量減少特性が相対的に早い
方のポンプ水車のガイドベーンの閉速度を3段階などに
変化させることもできる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、発電運転中に隣接するポンプ水車に負荷遮断が
同時に発生した場合には、ガイドベーンの閉制御の開始
から逆転ポンプ領域に移行するまでの間、時間経過に対
する上記両ポンプ水車の流量変化量が互いにほぼ等しく
なるように上記両ポンプ水車のガイドベーンを閉制御す
るので、水路水圧に付加的な水圧変動が重畳することを
防止し、従って、水撃現象の発生を十分に抑制すること
ができる。
よれば、発電運転中に隣接するポンプ水車に負荷遮断が
同時に発生した場合には、ガイドベーンの閉制御の開始
から逆転ポンプ領域に移行するまでの間、時間経過に対
する上記両ポンプ水車の流量変化量が互いにほぼ等しく
なるように上記両ポンプ水車のガイドベーンを閉制御す
るので、水路水圧に付加的な水圧変動が重畳することを
防止し、従って、水撃現象の発生を十分に抑制すること
ができる。
【図1】本発明による分岐水路のポンプ水車ガイドベー
ン制御方法の実施例を概略的に示したブロック図。
ン制御方法の実施例を概略的に示したブロック図。
【図2】実施例のガイドベーン閉制御例と流量変化の状
態を示したグラフ。
態を示したグラフ。
【図3】ガイドベーン閉制御の変形例を示したグラフ。
【図4】本発明の一実施例によるガイドベーンの閉制御
方法と従来のガイドベーンの閉制御方法とを比較するた
めに諸データを示したグラフ。
方法と従来のガイドベーンの閉制御方法とを比較するた
めに諸データを示したグラフ。
【図5】一般的な揚水発電所の水路系を示した概略図。
【図6】一般的なポンプ水車を示した断面図。
【図7】ポンプ水車の完全特性を示したグラフ。
【図8】従来のガイドベーンの閉制御とその時の流量変
化と放水路水圧と流水路水圧とを示したグラフ。
化と放水路水圧と流水路水圧とを示したグラフ。
2a、2b 分岐流水路 3 ポンプ水車 4 ポンプ水車 5a、5b 分岐放水路 8 ガイドベーン
Claims (3)
- 【請求項1】隣接する分岐水路に夫々配置された完全特
性の異なるポンプ水車のガイドベーンを開閉制御するガ
イドベーン制御方法において、発電運転中に上記の両ポ
ンプ水車に負荷遮断が同時に発生した場合には、ガイド
ベーンの閉制御の開始から逆転ポンプ領域に移行するま
での間、時間経過に対する上記両ポンプ水車の流量変化
量が互いにほぼ等しくなるように上記両ポンプ水車のガ
イドベーンを閉制御することを特徴とする分岐水路のポ
ンプ水車ガイドベーン制御方法。 - 【請求項2】上記両ポンプ水車のうち、上記ガイドベー
ンの閉制御に伴う時間当りの流量減少が相対的に早い特
性を有する方のポンプ水車は、他方のポンプ水車に比べ
て上記ガイドベーン閉制御の速度を遅くすることを特徴
とする請求項1に記載の分岐水路のポンプ水車ガイドベ
ーン制御方法。 - 【請求項3】上記両ポンプ水車のうち一方のポンプ水車
は、上記ガイドベーンの閉制御開始から逆転ポンプ領域
に移行するまでの間、上記ガイドベーン閉制御の速度が
少なくとも三段階に変化することを特徴とする請求項1
に記載の分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8012717A JPH09203372A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8012717A JPH09203372A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09203372A true JPH09203372A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11813194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8012717A Withdrawn JPH09203372A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 分岐水路のポンプ水車ガイドベーン制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09203372A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011163128A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Fuji Electric Co Ltd | 水量調整弁制御装置 |
JP2013256957A (ja) * | 2013-08-26 | 2013-12-26 | Fuji Electric Co Ltd | 水量調整弁制御装置 |
CN111946543A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-11-17 | 国家电投集团广西长洲水电开发有限公司 | 一种基于物联网的灯泡式贯流机组安全预警方法及系统 |
-
1996
- 1996-01-29 JP JP8012717A patent/JPH09203372A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011163128A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Fuji Electric Co Ltd | 水量調整弁制御装置 |
JP2013256957A (ja) * | 2013-08-26 | 2013-12-26 | Fuji Electric Co Ltd | 水量調整弁制御装置 |
CN111946543A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-11-17 | 国家电投集团广西长洲水电开发有限公司 | 一种基于物联网的灯泡式贯流机组安全预警方法及系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060428 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060703 |