JPH09202530A - 線条材の張力制御装置 - Google Patents

線条材の張力制御装置

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JPH09202530A
JPH09202530A JP3297796A JP3297796A JPH09202530A JP H09202530 A JPH09202530 A JP H09202530A JP 3297796 A JP3297796 A JP 3297796A JP 3297796 A JP3297796 A JP 3297796A JP H09202530 A JPH09202530 A JP H09202530A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線条材に安定したテンションを付与し、且
つ、安価でテンションの調整が容易に行える線条材の張
力制御装置を提供する。 【解決手段】 主テンションプーリ3と一体回動する磁
性ディスク7を設ける。磁性ディスク7の一面側に所定
の間隔を存して複数の永久磁石12・・・を環状に半周
設ける。磁性ディスク7の他面側に所定の間隔を存して
複数の永久磁石12・・・を環状に半周設ける。磁性デ
ィスク7の一面側に設けた各永久磁石12・・・を、他
面側に設けた各永久磁石12・・・の間に配置する。磁
性ディスク7の一面側に設けた各永久磁石12・・・
と、他面側に設けた各永久磁石12・・・を相互に引き
合う極性で取り付ける。永久磁石12・・・を磁性ディ
スクの半径方向に調整可能に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線機等で巻き取
る線条材に一定のテンションを付与する線条材の張力制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より供給源からの線条材に一定の制
動トルクを付与して巻線機等のコイル巻線部でコイル等
を巻き取る線条材の張力制御装置は特開平2−3102
65号公報(B65H59/36)に示されている。即
ち、この種線条材の張力制御装置は線条材が添設される
主テンションプーリと一体回動する磁性ディスクとが設
けられている。
【0003】該主テンションプーリの制動トルクは、主
テンションプーリと一体回動する磁性ディスクを設け、
この磁性ディスクの面と所定の狭い間隔(約0.2m
m)を存して永久磁石を取り付けている。そして、永久
磁石から磁性ディスクに所定の磁力(磁力線)を与える
ことで、主テンションプーリに所定の制動トルクを付与
している。
【0004】係る制動トルクの調整は、永久磁石に取り
付けられたネジを回転して磁性ディスクの面との距離を
調整し、これにより主テンションプーリに付与する制動
トルクを変化させている。また、線条材の張力制御装置
には、主テンションプーリから巻線機のコイル巻線部に
線条材を案内するテンションバーを設けている。これに
より主テンションプーリの周囲の溝に掛けた所定の線条
材に適正なテンションを付与すると共に、コイル巻線部
の線条材巻き取りボビンに巻き取られる線条材に一定の
テンション(定常トルク)を付与し、線条材の伸びや弛
み等が防止されて最適な状態で巻き取っている。
【0005】また、所定のテンションが線条材に付与さ
れてボビンに巻き取られている時、何らかの原因で線条
材のテンションが高まると、テンションバーが揺動して
永久磁石と磁性ディスクの距離を調整している。これに
より、主テンションプーリの制動トルクが弱められ、高
まったテンションを減少して線条材が伸びたり弛んだり
するのを防止している。
【0006】また、線径が異なる線条材に交換する場
合、線条材に付与するテンションを大幅に変更しなけれ
ばならない。この場合、線条材の張力制御装置は線条材
に付与するテンション幅は小さく、線条材の張力制御装
置の異なるテンションを付与するものを二台或いは複数
台用意して、巻き取る線条材に適した線条材の張力制御
装置を使用していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、線条材
に付与するテンションを調整する場合、永久磁石と磁性
ディスクの面との距離を調整して主テンションプーリに
付与する制動トルクを調整しているが、永久磁石と磁性
ディスクの面との距離があまりにも短いため、永久磁石
に設けたネジを回転すると永久磁石の磁力により磁性デ
ィスクも回転してしまう。これにより磁性ディスクの回
転が主テンションプーリに伝達され回転し、主テンショ
ンプーリの周囲の溝に掛けられた線条材が弛んで外れて
しまう。このため、線条材の弛みを防止するブレーキや
ワンウエイクラッチ等を取り付けなければならない問題
があった。
【0008】また、主テンションプーリに伝達する制動
トルクの調整は、磁性ディスクと永久磁石の距離を少し
変化させても磁力が極端に変化すると共に、主テンショ
ンプーリの制動トルクも極端に変化してしまい、線条材
に付与するテンションの調整が極めて困難であった。こ
のため、係る線条材に付与するテンションの微調整を行
うにはステッピングモータを制御する等して主テンショ
ンプーリの制動トルクを調整しなければならない問題が
あった。
【0009】また、巻線機のコイル巻線部のボビンに線
条材を巻き取る場合、センサや制御装置を使用してお
り、これによって巻線機のコイル巻線部のボビンに線条
材を巻き取っている。係る線条材の巻き取りにセンサや
制御装置を使用すると、線条材の張力制御装置のコスト
が高くなってしまう問題があった。
【0010】また、何らかの原因で高まったテンション
を減少して一定の値にして線条材が伸びたり弛んだりす
るのを防止する場合、揺動したテンションバーで所定の
カムを動かし磁性ディスクの面から永久磁石を離間して
主テンションプーリの制動トルクを弱めている。この場
合、永久磁石と磁性ディスクの距離を離間するのに極め
て大きな操作力が必要であり、この方法では線条材が伸
びたり弛んだりするのを完全に阻止できない問題があっ
た。
【0011】また、巻線機のボビンに線条材を自動巻取
り時、線条材がボビンに巻き取られた後、別のボビン端
子に線条材を絡げるとき、巻き取り時の線条材のテンシ
ョン値より下げる必要がある。係る従来の構成では別の
ボビン端子に線条材を絡げるとき、線条材に付与するバ
ックテンションを弱めていたが、主テンションプーリの
制動トルクを下げるのが難しい問題があった。
【0012】本発明は、線条材に安定したテンションを
付与し、且つ、安価でテンションの調整が容易に行える
線条材の張力制御装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の発明の
線条材の張力制御装置1は、供給源からの線条材Pを、
制動トルクが付与されている主テンションプーリ3と、
テンション付与側に付勢されているテンションバー26
の揺動端に設けた副テンションプーリ27とを介し、一
定のテンションを付与してコイル巻線部に供給するもの
であって、主テンションプーリ3と一体回動する磁性デ
ィスク7と、少なくともこの磁性ディスク7の一面に所
定の間隔を存して設けた永久磁石12とよりなり、主テ
ンションプーリ3に制動トルクを付与する制動トルク発
生手段と、永久磁石12を磁性ディスク12の半径方向
に移動させて定常時の制動トルクを設定する定常トルク
設定手段とを備えたものである。
【0014】また、請求項2の発明の線条材の張力制御
装置1は、供給源からの線条材Pを、制動トルクが付与
されている主テンションプーリ3と、テンション付与側
に付勢されているテンションバー26の揺動端に設けた
副テンションプーリ27とを介し、一定のテンションを
付与してコイル巻線部に供給するものであって、主テン
ションプーリ3と一体回動する磁性ディスク7と、この
磁性ディスク7の両面に所定の間隔を存して設けた永久
磁石12とよりなり、主テンションプーリ3に制動トル
クを付与する制動トルク発生手段と、永久磁石12を磁
性ディスク12の半径方向に移動させて定常時の制動ト
ルクを設定する定常トルク設定手段とを備えたものであ
る。
【0015】また、請求項3の発明の線条材の張力制御
装置1は請求項2において、磁性ディスク7の一面側に
所定の間隔を存して環状に複数の永久磁石12・・・を
設けると共に、他面側に所定の間隔を存して環状に複数
の永久磁石12・・・を設け、磁性ディスク7の一面側
に設けた各永久磁石12・・・は、他面側に設けた各永
久磁石12・・・の間に位置して設けたものである。
【0016】また、請求項4の発明の線条材の張力制御
装置1は請求項2又は請求項3において、磁性ディスク
7の一面側に所定の間隔を存して設けた複数の永久磁石
12・・・と、他面側に所定の間隔を存して設けた複数
の永久磁石12・・・は、相互に引き合う極性で取り付
けたものである。
【0017】また、請求項5の発明の線条材の張力制御
装置1は請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に
おいて、磁性ディスク7の一面側或いは両面側に所定の
間隔を存して設けた複数の永久磁石12・・・は環状に
半周配置したものである。
【0018】また、請求項6の発明の線条材の張力制御
装置1は請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は
請求項5において、磁性ディスク7の一面側或いは両面
側に所定の間隔を存して設けた複数の永久磁石12・・
・は磁性ディスク7と離脱方向に設けたものである。
【0019】更に、請求項7の発明の線条材の張力制御
装置1は請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
求項5又は請求項6において、定常トルク設定手段は制
動トルク粗調整部と制動トルク微調整部とを設けたもの
である。
【0020】更にまた、請求項8の発明の線条材の張力
制御装置1は請求項1又は請求項2において、線条材P
のテンション変動によるテンションバー26の変位を巻
線のテンションの変動を妨げる方向に調整するバックテ
ンション調整手段を備えたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
の形態を詳述する。図1は本発明の線条材の張力制御装
置1の正面図、図2は本発明の線条材の張力制御装置1
の構造を示す図、図3は図2のA−A断面図、図4は図
2のB−B断面図、図5は線押え装置37の縦断側面
図、図6は磁性ディスク7の一面側に設けた永久磁石1
2と他面側に設けた永久磁石12の配置関係図をそれぞ
れ示している。線条材の張力制御装置1は制動トルク発
生手段と、定常トルク設定手段と、バックテンション調
整手段と、線押え装置37とから構成されている。
【0022】主テンションプーリ3は、図示しない巻線
機のコイル巻線部に取り付けられたボビンに巻き取られ
る線条材Pに所定のテンションを付与するもので、周囲
に所定の幅、所定の深さの溝3Aを設けた所定の円板形
状を呈している。そして、溝3A内には所定の大きさの
Oリング18が嵌合されており、このOリング18で線
条材Pと主テンションプーリ3のスリップを防止してい
る。該、主テンションプーリ3は回動自由の制動軸6の
一方に固定され、制動軸6の他方に主テンションプーリ
3と一体回動する所定の厚さの円板形状の磁性ディスク
7が固定されている。
【0023】係る、磁性ディスク7は容易に磁化可能な
ヒステシリス材(この場合例えば所定の鉄板)が構成さ
れており、後述する永久磁石12と所定の隙間(例えば
0.2mm〜0.3mm)を存して取り付けられてい
る。この、磁性ディスク7は永久磁石12に吸引されな
がら回転し、両者の磁気相互作用により制動トルクを発
生させるように構成しており、磁性ディスク7と一体回
動する主テンションプーリ3に制動トルクを伝達してい
る。即ち、磁性ディスク7を永久磁石12に吸引させな
がら回転することにより磁性ディスク7に制動トルクを
発生させ主テンションプーリ3に制動トルクを伝達する
ように構成している。
【0024】また、制動軸6に固定された主テンション
プーリ3は複数のボールベアリング8・・・と、軸受
5、5を介して、ベアリングホルダ9に回動自由に支持
されている。この、ベアリングホルダ9は線条材の張力
制御装置1の本体2のプレート2Aに固定されると共
に、本体2のプレート2A表側には主テンションプーリ
3、裏側には磁性ディスク7が回動自由に取り付けられ
ている。
【0025】また、制動トルク発生手段は、磁性ディス
ク7と、主移動アーム10と、副移動アーム11とから
構成されており、磁性ディスク7の両側面には所定の間
隔を存して移動自由に主移動アーム10と副移動アーム
11が設けられている。係る主移動アーム10と副移動
アーム11には複数の永久磁石12・・・が取り付けら
れており、この永久磁石12・・・は所定の厚さ、所定
の大きさを呈している。そして、これらの永久磁石12
・・・は所定の磁力を有しており、主移動アーム10と
副移動アーム11に所定の間隔で複数個(この場合主移
動アーム10に4個、副移動アーム11に3個)環状に
半周配置している。
【0026】この、主移動アーム10に環状に半周取り
付けた各永久磁石12・・・と、副移動アーム11に環
状に半周取り付けた各永久磁石12・・・は磁性ディス
ク7の回転軸(軸受5)を中心にして円周上に配置され
ている。そして、それぞれの永久磁石12・・・の外周
は磁性ディスク7の外周と略同じ位置に取り付けられる
と共に、磁性ディスク7から主移動アーム10と副移動
アーム11が移動する際の離脱側に半周配置されてい
る。該、主移動アーム10に取り付けた各永久磁石12
・・・と副移動アーム11に取り付けた各永久磁石12
・・・を直線上に配置した場合、例えば図6に示す如き
主移動アーム10に取り付けたそれぞれの永久磁石12
・・・の間には副移動アーム11に取り付けた各永久磁
石12・・・が位置するように配置している。
【0027】また、主移動アーム10に取り付けた各永
久磁石12・・・と副移動アーム11に取り付けた各永
久磁石12・・・は相互に吸引し合う極性で取り付けら
れており、主移動アーム10に取り付けた各永久磁石1
2・・・をN極とした場合、副移動アーム11に取り付
けた各永久磁石12・・・をS極としている。この場
合、主移動アーム10に取り付けた各永久磁石12・・
・の極性と副移動アーム11に取り付けた各永久磁石1
2・・・の極性を逆にしてもよい。
【0028】即ち、主移動アーム10に取り付けた各永
久磁石12・・・と、副移動アーム11に取り付けた各
永久磁石12・・・は相互に引き合うように取り付けら
れており、主移動アーム10に取り付けた永久磁石(S
極)12・・・と副移動アーム11に取り付けた永久磁
石(N極)12・・・の磁力線が磁性ディスク7内を通
過して磁石のS極とN極で引き合う。そして、主テンシ
ョンプーリ3に連動して磁性ディスク7が回転すると、
磁性ディスク7には磁気相互作用が発生し磁性ディスク
7に磁気制動トルクが発生する。
【0029】また、主移動アーム10の一端には軸受ホ
ルダ14が取り付けられており、この軸受ホルダ14は
ベアリング15を介してアーム回転軸13に回転自由に
保持されている。係る、アーム回転軸13の一端はボル
ト13Aによりプレート2Aに固定されており、これに
より主移動アーム10がアーム回転軸13を中心に回動
自由に取り付けられている。尚、16は主移動アーム1
0の外れを防止する軸受けストッパである。
【0030】また、主移動アーム10の他端近傍には図
示しないスペーサを介して副移動アーム11が固定ボル
ト17、17で固定されており、この主移動アーム10
と副移動アーム11はスペーサを介して所定の間隔で平
行に取り付けられている。また、主移動アーム10の他
端近傍に位置表示ピン20をナット21で固定すると共
に、位置表示ピン20は目盛り20Aの範囲内を移動可
能に構成している。
【0031】この、位置表示ピン20はプレート2Aに
設けられた所定の長穴22より小許突出して設けられて
おり、この長穴22の横に所定の目盛り20A(この場
合0〜10までの数字)を表示している。該目盛り20
Aは磁性ディスク7半径方向に対する各永久磁石12・
・・(主移動アーム10、副移動アーム11)の位置を
示すもので、位置表示ピン20が位置した目盛り20A
により線条材Pに付与するテンション値の目安を示すよ
うに構成している。
【0032】また、主移動アーム10の他端部には回転
自由の支持ベアリング50が取り付けられており、この
支持ベアリング50は永久磁石12(主移動アーム1
0、副移動アーム11)磁性ディスク7との距離を一定
に保つように構成されている。係る、支持ベアリング5
0の図示しない回転軸は主移動アーム10の他端に固定
された、アーム51にボルト52とナット53で固定さ
れており、後述するテンション軸30に主移動アーム1
0が保持された状態で支持ベアリング50の外周が常時
プレート2Aに接触するように構成している。
【0033】また、主移動アーム10にはコイルバネ2
4が掛けられており、このコイルバネ24は主移動アー
ム10を常時粗調整アーム23側に付勢している。尚、
24A、24Bはコイルバネ24を掛けるためのバネ保
持ボルトである。
【0034】一方、定常トルク設定手段は、線条材Pに
付与するテンションを最適に設定するためのもので、制
動トルク粗調整部と制動トルク微調整部とから構成され
ている。係る制動トルク微調整部は所定の長さの微調整
ボルト19で構成されており、この微調整ボルト19
は、外周に所定のネジ溝19Aを設けると共に、図示し
ない貫通孔を微調整ボルト19の内部に設けている。
該、微調整ボルト19はネジ溝19Aによりプレート2
A下方に固定されたナット21に螺合されて取り付けら
れおり、回転させると微調整ボルト19が上下に微少移
動するように構成している。
【0035】また、制動トルク粗調整部は所定の長さの
粗調整アーム23からなり、この粗調整アーム23は、
所定の径で、前記微調整ボルト19に設けた貫通孔に挿
入され、微調整ボルト19内を移動自在に構成してい
る。尚、23Aは調整ツマミ、23Bは粗調整アーム2
3を微調整ボルト19に固定するための固定ボルトであ
る。
【0036】また、粗調整アーム23が固定ボルト23
Bで微調整ボルト19に固定された状態で調整ツマミ2
3Aを時計方向に回転させると、これにより、微調整ボ
ルト19が回転して主移動アーム10と副移動アーム1
1が磁性ディスク7の内周から外周方向に移動する。ま
た、、調整ツマミ23Aを半時計方向に回転させると、
主移動アーム10と副移動アーム11が磁性ディスク7
の外周から内周方向に移動する。
【0037】このときコイルバネ24で主移動アーム1
0を固定ボルト23B側に付勢しているので主移動アー
ム10と副移動アーム11は容易に固定ボルト23B側
に移動する。これにより、磁性ディスク7と永久磁石1
2の位置を極めて微少移動でき線条材Pに付与するテン
ションを微調整可能に構成している。
【0038】また、固定ボルト23Bをゆるめることに
より微調整ボルト19内の粗調整アーム23を自由に移
動可能に構成している。該、粗調整アーム23を移動す
ることにより主移動アーム10と副移動アーム11とを
磁性ディスク7の内周から外周方向、外周から内周方向
に移動できる。これにより、磁性ディスク7と永久磁石
12の位置を大きく移動でき線条材Pに付与する制動ト
ルクを粗調整可能に構成している。
【0039】係る、調整ツマミ23Aを回転させて主移
動アーム10と副移動アーム11を移動(この場合粗調
整アーム23を移動しても良い)し、永久磁石12・・
・を磁性ディスク7の半径の外周から中心方向に移動す
る。そして、回転する磁性ディスク7の中心と、主移動
アーム10と副移動アーム11にそれぞれ環状に半周取
り付けた永久磁石12・・・の中心が合致した場合、磁
性ディスク7と永久磁石12・・・の両者間の磁石面積
が最大値となり、主テンションプーリ3の制動トルクが
最大となるように構成している。
【0040】また、調整ツマミ23Aを回転させて主移
動アーム10と副移動アーム11を移動(この場合粗調
整アーム23を移動しても良い)し、永久磁石12・・
・を磁性ディスク7の半径の中心から外周方向に移動す
る。そして、主移動アーム10と副移動アーム11にそ
れぞれ環状に半周取り付けた永久磁石12・・・の中心
が、回転する磁性ディスク7の半径の外周方向に移動し
ていくと両者間の面積が徐々に少なくなっていく。これ
により、主テンションプーリ3の制動トルクも弱くなる
ように構成すると共に、主テンションプーリ3の制動ト
ルクを容易に調整可能に構成している。
【0041】係る、主移動アーム10と副移動アーム1
1に設けた各永久磁石12・・・の外周縁は磁性ディス
ク7の外周縁と略同じ位置に取り付けられており、主移
動アーム10と副移動アーム11移動して磁性ディスク
7の内周より外周方向に移動していくと、複数の永久磁
石12・・・の内周縁は磁性ディスク7の外周縁より略
同時に離脱し主テンションプーリ3に付与する制動トル
クが一斉に解除されるように構成している。
【0042】また、微調整ボルト19の側方にはエアで
動作するシリンダ54が図示しないボルトで固定されて
おり、このシリンダ54の図示しないピストンに接続さ
れたアーム54Aの先端は前記主移動アーム10の側面
に当接している。また、シリンダ54の他方には図示し
ない電磁弁が取り付けられており、この電磁弁は後述す
る断線検出スイッチ57と連動して設けられている。
尚、51はエアパイプであり、図示しないコンプレッサ
に接続されている。
【0043】また、プレート2Aの上方には断線検出ス
イッチ57が図示しないネジで固定されており、この断
線検出スイッチ57は線条材Pが断線した場合巻線機を
停止するように構成されている。係る断線検出スイッチ
57は、後述するスイッチ作動レバー56により、断線
検出スイッチ57を入れたり切ったりするように構成し
ている。
【0044】そして、断線検出スイッチ57が入るとシ
リンダ54の電磁弁が働いてコンプレッサよりエアパイ
プ51を介してシリンダ54内にエアが吹き込まれる。
これにより、シリンダ54のピストンが押し出されると
共に、アーム54Aが押し出されて主移動アーム10を
押す。係る、主移動アーム10と副移動アーム11はピ
ストンアーム54Aによって磁性ディスク7の外周方向
に移動する。これにより複数の永久磁石12・・・が離
脱(図2点線)して主テンションプーリ3に付与する制
動トルクが一斉に解除するように構成している。
【0045】他方、バックテンション調整手段は線条材
Pにバックテンションを付与して巻き線機で巻き取られ
る線条材Pが伸びたり弛んだりするのを防止するもの
で、所定の長さのテンションバー26と、副テンション
プーリ27と、テンション軸30とから構成されてい
る。係るテンションバー26の他端には外周に所定の溝
を設けた副テンションプーリ27が回転自由に取り付け
られており、この副テンションプーリ27はプーリ取付
軸25Aに取り付けられ、テンションバー26の他端に
固定されたプーリ取付具25に取り付けられている。
【0046】また、テンションバー26の一端には取付
具29が取り付けられており、この取付具29はテンシ
ョン軸30の一方に取り付けられている。係るテンショ
ン軸30はプレート2A右側上方に取り付けられたベア
リング31と、後述するテンションフレーム30Aの他
方に取り付けられたベアリング31により回動自由にプ
レート2A面に直角に取り付けられている。
【0047】また、テンション軸30に固定した取付具
32には調整軸33が取り付けられており、この調整軸
33の一端から多端、多端から一端に移動自由にテンシ
ョン調整具34が所定のネジ35で取り付けられてい
る。係るテンションバー26と、調整軸33はテンショ
ン軸30を支点として回動自由に一体に取り付けられて
おり、調整具34には所定の荷重のコイルバネ36が掛
けられている。
【0048】また、プレート2Aの所定位置にはピン3
6Aが固定されており、このピン36Aにコイルバネ3
6の他方が掛けられている。そして、調整軸33に取り
付けた調整具34は、調整軸33の一端から他端或いは
他端から一端に移動することによりコイルバネ36の張
力を変えられるように構成している。
【0049】係る、所定の線径の線条材Pを例えばテン
ションバー26の変位が最適となる所定の位置に調整具
34を移動して、テンションバー26が略水平になるよ
うに調整し調整具34をネジ35で固定する。係る場
合、巻線機に巻き取られる線条材Pが弛むとテンション
バー26が水平より上に移動(巻線機のコイル巻線部よ
り離間)、即ちコイル巻線部よりバックして弛みを防止
し、線条材Pが伸びようとした時テンションバー26が
水平より下に移動するように構成している。
【0050】これにより、副テンションプーリ27の溝
3Aに掛けられた線条材Pに加わるテンションが変動し
ても、変動したテンションは副テンションプーリ27の
上下の移動により吸収され線条材Pが一定のテンション
で巻線機のボビンに巻き取られ巻き取りの不具合を防止
するように構成している。尚、56はスイッチ作動レバ
ーであり、取付具29に所定の角度で取り付けられてい
る。また、32Aは調整軸33が所定位置より下がるの
を防止するためのストッパー、30Aは一方を図示しな
いスペーサを介してプレート2Aに固定されているテン
ションフレーム、30Bは固定ネジである。
【0051】一方、線押え装置37は線条材Pが巻かれ
た図示しないボビンから主テンションプーリ3に導かれ
る線条材Pの弛みや外れ等を防止するためのもので、図
5に示す如く、フエルト等からなる2枚の線押え38、
38の間に線条材Pを挟み、ボビンから主テンションプ
ーリ3に導かれる線条材Pに所定の微弱テンションを付
与するように構成している。係る、2枚の線押え38、
38の中心には線押え軸39が挿通されており、この線
押え軸39の一方にストッパー39Aが固定されてい
る。
【0052】また、線押え受け40は本体2のプレート
2A下方に固定されており、この線押え受け40にコイ
ルバネ42を介して線押え軸39が挿通されている。そ
して、線押え軸39には線押え38、38、ワッシャ4
1が順に挿入され、これらが抜けないよにEリング41
Aで固定している。係る、2枚の線押え38、38はコ
イルバネ42により常時挟持されており、この線押え3
8、38の間に挟んだ線条材Pに所定の微弱テンション
が付与され線条材Pの弛みや外れ等を防止するように構
成している。
【0053】尚、46は取り付けネジ、45は固定アー
ムであり、線条材の張力制御装置1を図示しない巻線機
に取り付けるためのものである。また、44はガイドプ
ーリ、48は主テンションプーリ3の溝3Aに掛けられ
た線条材Pの外れを防止するためのスネルガイド、49
は巻線機側の取付軸である。
【0054】以上の構成で次に線条材の張力制御装置1
の使用例を説明する。尚、線条材の張力制御装置1の固
定アーム45は取り付けネジ46で、図示しない巻線機
の取付軸49に固定されており、図示しないボビンから
供給される線条材Pは、図1の矢印で示す如き線押え装
置37、ガイドプーリ44、主テンションプーリ3(こ
の場合、主テンションプーリ3に線条材Pを数回巻き付
けてもよい)、スネルガイド48、副テンションプーリ
27を介して巻線機の巻き取りボビンに導かれているも
のとする。
【0055】また、テンション調整具34の位置は巻線
する線条材Pに合わせてテンションバー26が略水平と
なる位置に取り付けられており、線条材Pに付与するテ
ンションが変動し、線条材Pが弛むとコイルバネ36が
伸縮してテンションバー26が上下に回動して線条材P
の弛み等のテンションの変動を吸収するものとする。ま
た、線条材Pのテンションが所定の値以上になって線条
材Pが断線した場合、テンションバー26とテンション
軸30が回動してスイッチ作動レバー56が作動して断
線検出スイッチ57を切って巻線機を停止するものとす
る。
【0056】まず、固定ボルト23Bをゆるめ粗調整ア
ーム23を移動し、位置表示ピン20を予め所定の目盛
り20Aに合わせ、線条材Pに付与するテンションの粗
調整を行なうと共に、固定ボルト23Bを締め付けて粗
調整アーム23を固定する。次に、巻線機まで導かれた
線条材Pを所定の計りを用いて、線条材Pに付与される
テンションを測定する。このとき、線条材Pに付与され
るテンションが適正値と異なる場合、調整ツマミ23A
を時計方向、或いは、半時計方向に回転させて線条材P
に付与するテンションを再度計りで測定する。これを数
回繰り返して線条材Pに付与されるテンションを所定の
最適なテンションに調整する。
【0057】次に、巻線機の巻線が開始されると、線押
え装置37から、ガイドプーリ44を介して主テンショ
ンプーリ3の周囲を経て巻線機の巻き取りボビンに線条
材Pが巻き取られる。このとき線条材Pが主テンション
プーリ3の周囲を移動するとき主テンションプーリ3を
回転する。この場合、主テンションプーリ3の溝3Aに
はOリング18が嵌合されており、線条材Pが主テンシ
ョンプーリ3の周囲を移動するときスリップすることな
く主テンションプーリ3を回転する。
【0058】係る主テンションプーリ3が回転すると主
テンションプーリ3を介して一体回動する磁性ディスク
7が回転し、これによって線条材Pに所定のテンション
(主テンションプーリ3の制動トルク)が付与される。
そして、線条材Pは主テンションプーリ3からスネルガ
イド48に案内され、テンションバー26に取り付けら
れた副テンションプーリ27を介して巻線機のボビンに
巻き取られる。
【0059】この場合、主テンションプーリ3により線
条材Pに所定のテンションが付与されてから、副テンシ
ョンプーリ27を介して巻線機に巻き取られると、副テ
ンションプーリ27が引かれテンションバー26が下方
に移動する。そして、テンションバー26のバランスが
取れた状態でテンションバー26が略水平位置に静止
し、線条材Pは巻線機のボビンに巻き取られる。
【0060】また、線条材Pに付与されるテンション
は、調整軸33を介してテンションバー26を上方に付
勢するコイルバネ36のバネ力、及び、回転する磁性デ
ィスク7と、主移動アーム10と副移動アーム11に環
状に半周取り付けた各永久磁石12・・・の位置に応じ
て、磁性ディスク7に与えられる磁束量が主テンション
プーリ3の制動トルクに対応した値となる。これによ
り、巻線機のボビンに巻き取られる線条材Pを略一定の
テンションで巻き取ることができる。
【0061】一方、線条材Pにテンションを付与する場
合、線条材Pの線径が太く強いテンションを必要とする
ときは、粗調整アーム23を移動して位置表示ピン20
を予め所定の目盛り20Aに合わせる。次に調整ツマミ
23Aを回転させて主移動アーム10を所定の位置(永
久磁石12を磁性ディスク7の半径の内周方向)に移動
する。これにより主テンションプーリ3に加わる制動ト
ルクの調整が極めて容易にでき、線径の太い線条材Pに
安定して所定の強めのテンションを付与することができ
る。
【0062】また、線条材Pの線径が細く弱いテンショ
ンを必要とするときは、粗調整アーム23を移動して位
置表示ピン20を予め所定の目盛り20Aに合わせる。
次に調整ツマミ23Aを回転させて主移動アーム10を
所定位置(この場合、永久磁石12を磁性ディスク7の
半径の外周方向)に移動する。これにより、主テンショ
ンプーリ3に加わる制動トルクの調整が極めて容易にで
き、線径の細い線条材Pに安定して所定の弱めのテンシ
ョンを付与することができる。
【0063】このように、主テンションプーリ3に加わ
る制動トルクの調整は、粗調整アーム23により大幅な
調整ができると共に、調整ツマミ23Aにより微少な調
整ができる。これにより、線条材Pに付与するテンショ
ンの調整を極めて容易に行なうことができる。
【0064】また、主移動アーム10と、副移動アーム
11に取り付けた複数の永久磁石12・・・を磁性ディ
スク7の半径の内周から外周方向、外周から内周方向に
移動するようにしているので、主テンションプーリ3に
付与する制動トルクが微少に変化して、線条材Pに付与
するテンションの微調整を行なうことができる。これに
より、従来のように線条材Pのテンションの調整を行う
ためのステッピングモータも不要となる。従って、線条
材Pに付与するテンションを極めて容易に調整でき、線
条材の張力制御装置1のコストを大幅に削減することが
できる。
【0065】また、粗調整アーム23と調整ツマミ23
Aにより主テンションプーリ3に加わる制動トルクを大
幅に調整できると共に微調整を行なうことができる。係
る線条材Pに付与するテンションを大幅に変化させなけ
ればならない場合でも、従来のように異なるテンション
を付与する線条材の張力制御装置を二台或いは複数台使
用しなくても一台で済む。これにより、線条材の張力制
御装置1のコストを大幅に削減することができる。
【0066】また、巻線中に何らかの原因で負荷が加わ
り線条材Pのテンションが高まって、線条材Pが断線し
てしまう。係る線条材Pが断線すると調整軸33がコイ
ルバネ36によって、スイッチ作動レバー56側に引か
れ断線検出スイッチ57がスイッチ作動レバー56に押
されて作動する。これによりシリンダ54のアーム54
Aの先で主移動アーム10の側面を押し、各永久磁石1
2・・・を磁性ディスク7の外周より離間して巻線機を
停止する。
【0067】係る場合、シリンダ54のアーム54Aの
先で主移動アーム10を磁性ディスク7の半径方向の外
周より離間して線条材Pに付与するテンションを解除し
ており、図示しないボビンから容易に線押え装置37、
ガイドプーリ44、主テンションプーリ3、スネルガイ
ド48、副テンションプーリ27を介して巻線機のボビ
ンに導くことができる。
【0068】また、磁性ディスク7の半径方向に永久磁
石12を移動しているので、主テンションプーリ3の回
転もなく、従来のように主テンションプーリ3の回転に
よる線条材の弛みを防止するブレーキやワンウエイクラ
ッチ等の取り付けも不要となる。従って、線条材に付与
するテンションは殆どなくなり、主テンションプーリ3
の周囲の溝から線条材Pが外れることもなく、容易に別
のボビンに巻き付けることができるようになる。
【0069】即ち、シリンダ54により主移動アーム1
0を移動して永久磁石12を磁性ディスク7の半径方向
の外周へ離間している。これにより各永久磁石12・・
・と回転する磁性ディスク7の両者間に発生する磁気相
互作用を防止しているので、巻線のテンション変動に対
して主テンションプーリ3の制動トルクを極めて容易に
解除することが出来る。
【0070】このように、巻線中に線条材Pに異常に大
きい張力が加わって線条材Pが断線した場合、極めて容
易に巻線機を停止できると共に、主テンションプーリ3
の制動トルクも解除できる。これにより、従来用いられ
ていたセンサや制御装置が不要となって、線条材の張力
制御装置1の構造が極めて簡単となり、量産性も向上し
コストの低減を図ることができる。
【0071】尚、実施例では、主移動アーム10と副移
動アーム11に複数の永久磁石12・・・を環状に半周
設けたが、これに限らず環状に半周以上、半周以下に永
久磁石12・・を取り付けたり、所定の円板状の永久磁
石を取り付け所定の極数を設けても差し支えない。
【0072】また、主移動アーム10と副移動アーム1
1の一方を回動自由に取り付けたがこれに限らず、主移
動アーム10と副移動アーム11を平行に移動するよう
に取り付けても差し支えない。
【0073】また、主移動アーム10と副移動アーム1
1に4個の永久磁石12を取り付けたが、これに限らず
永久磁石12を4個以下或いは4個以上取り付けても差
し支えない。
【0074】また、磁性ディスク7の両側面に所定の間
隔を存して複数の永久磁石12・・・を取り付けた主移
動アーム10と副移動アーム11を移動自由に取り付け
たがこれに限らず、磁性ディスク7の一面に所定の間隔
を存して永久磁石12・・・を設けた移動アームを移動
自由に取り付けて主移動アーム10と同等の動作をさせ
ても差し支えない。
【0075】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明によれ
ば、主テンションプーリと一体回動する磁性ディスク
と、少なくともこの磁性ディスクの一面に所定の間隔を
存して設けた永久磁石とよりなり、主テンションプーリ
に制動トルクを付与する制動トルク発生手段と、永久磁
石を磁性ディスクの半径方向に移動させて定常時の制動
トルクを設定する定常トルク設定手段とを備えているの
で、主テンションプーリに加わる制動トルクを容易に調
整することができる。従って、線条材に付与するテンシ
ョンの調整が極めて容易にでき、従来のようにセンサや
制御装置も不要となる。これにより、線条材の張力制御
装置のコストを大幅に削減することができるものであ
る。
【0076】また、請求項2の発明によれば主テンショ
ンプーリと一体回動する磁性ディスク7と、この磁性デ
ィスクの両面に所定の間隔を存して設けた永久磁石とよ
りなり、主テンションプーリに制動トルクを付与する制
動トルク発生手段と、永久磁石を磁性ディスクの半径方
向に移動させて定常時の制動トルクを設定する定常トル
ク設定手段とを備えているので、磁性ディスクに永久磁
石の磁力線を通過させることができる。これにより、磁
性ディスクの制動トルクも増大すると共に、線条材に付
与するテンションの調整が極めて容易にできる。従っ
て、従来のようにセンサや制御装置も不要となり、線条
材の張力制御装置のコストを大幅に削減することができ
るものである。
【0077】特に、磁性ディスクの両面に所定の間隔を
存して永久磁石を設けているので、線条材のテンション
調整の幅も大きくなり、線条材の張力制御装置一台で多
数の線条材の異なるテンションを調整できると共に、そ
れらの線条材に付与する付与テンションを最適に調整で
きるものである。
【0078】また、請求項3の発明によれば請求項2に
おいて、磁性ディスクの一面側に所定の間隔を存して環
状に複数の永久磁石を設けると共に、他面側に所定の間
隔を存して環状に複数の永久磁石を設け、磁性ディスク
の一面側に設けた各永久磁石は、他面側に設けた各永久
磁石の間に位置して設けているので、磁性ディスクは永
久磁石により容易に磁気相互作用を発生させることがで
きる。従って、磁性ディスクと一体回動する主テンショ
ンプーリに容易に所定のテンションを付与することがで
きるものである。
【0079】また、請求項4の発明によれば請求項2又
は請求項3において、磁性ディスクの一面側に所定の間
隔を存して設けた複数の永久磁石と、他面側に所定の間
隔を存して設けた複数の永久磁石は、相互に引き合う極
性で取り付けているので、磁性ディスクは永久磁石によ
り容易に磁気相互作用を発生させることができる。従っ
て、磁性ディスクと一体回動する主テンションプーリに
容易に所定のテンションを付与することができるもので
ある。
【0080】また、請求項5の発明によれば請求項1、
請求項2、請求項3又は請求項4において、磁性ディス
クの一面側或いは両面側に所定の間隔を存して設けた複
数の永久磁石は環状に半周配置しているので、線条材が
断線した場合でも容易に各永久磁石を磁性ディスクより
離間して、主テンションプーリの制動トルクを解除する
ことができるものである。従って、線条材をボビンから
巻線機のボビンまで容易に導くことができるものであ
る。
【0081】また、請求項6の発明によれば請求項1、
請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5において、
磁性ディスクの一面側或いは両面側に所定の間隔を存し
て設けた複数の永久磁石は磁性ディスク7と離脱方向に
設けているので、線条材が断線した場合でも容易に各永
久磁石を磁性ディスクより離間して、主テンションプー
リの制動トルクを解除することができるものである。
【0082】更に、請求項7の発明によれば請求項1、
請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6
において、定常トルク設定手段は制動トルク粗調整部と
制動トルク微調整部とを設けているので、線条材に付与
するテンションを極めて大幅に調整できると共に、線条
材に付与するテンションの微調整を行うことができる。
従って、線条材の張力制御装置一台で多数の線条材の異
なるテンションを調整できると共に、それらの線条材に
付与する付与テンションを最適に調整できるものであ
る。
【0083】更にまた、請求項8の発明によれば請求項
1又は請求項2において、線条材のテンション変動によ
るテンションバーの変位を巻線のテンションの変動を妨
げる方向に調整するバックテンション調整手段を備えて
いるので、ボビンに巻き取る線条材のテンションが変動
しても、副テンションプーリの上下の移動により線条材
が伸びたり弛んだりするのを極めて容易に吸収できる。
従って、線条材が巻線機のボビンに巻き取られるときの
テンションの変動を極めて容易に安定させることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の線条材の張力制御装置の正面図であ
る。
【図2】本発明の線条材の張力制御装置の構造を示す図
である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】線押え装置の縦断側面図である。
【図6】磁性ディスクの一面側に設けた永久磁石と他面
側に設けた永久磁石の配置関係図である。
【符号の説明】
1 線条材の張力制御装置 2 本体 2A プレート 3 主テンションプーリ 5 軸受 6 制動軸 7 磁性ディスク 10 主移動アーム 11 副移動アーム 12 永久磁石 20 位置表示ピン 22A 目盛り 23 粗調整アーム 23A 調整ツマミ 24 コイルバネ 26 テンションバー 27 副テンションプーリ 33 調整軸 36 コイルバネ 37 線押え装置 44 ガイドプーリ 57 断線検出スイッチ P 線条材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給源からの線条材を、制動トルクが付
    与されている主テンションプーリと、テンション付与側
    に付勢されているテンションバーの揺動端に設けた副テ
    ンションプーリとを介し、一定のテンションを付与して
    コイル巻線部に供給する線条材の張力制御装置におい
    て、 前記主テンションプーリと一体回動する磁性ディスク
    と、少なくともこの磁性ディスクの一面に所定の間隔を
    存して設けた永久磁石とよりなり、前記主テンションプ
    ーリに制動トルクを付与する制動トルク発生手段と、前
    記永久磁石を前記磁性ディスクの半径方向に移動させて
    定常時の制動トルクを設定する定常トルク設定手段とを
    備えたことを特徴とする線条材の張力制御装置。
  2. 【請求項2】 供給源からの線条材を、制動トルクが付
    与されている主テンションプーリと、テンション付与側
    に付勢されているテンションバーの揺動端に設けた副テ
    ンションプーリとを介し、一定のテンションを付与して
    コイル巻線部に供給する線条材の張力制御装置におい
    て、 前記主テンションプーリと一体回動する磁性ディスク
    と、この磁性ディスクの両面に所定の間隔を存して設け
    た永久磁石とよりなり、前記主テンションプーリに制動
    トルクを付与する制動トルク発生手段と、前記永久磁石
    を前記磁性ディスクの半径方向に移動させて定常時の制
    動トルクを設定する定常トルク設定手段とを備えたこと
    を特徴とする線条材の張力制御装置。
  3. 【請求項3】 磁性ディスクの一面側に所定の間隔を存
    して環状に複数の永久磁石を設けると共に、他面側に所
    定の間隔を存して環状に複数の永久磁石を設け、前記磁
    性ディスクの一面側に設けた各永久磁石は、前記他面側
    に設けた各永久磁石の間に位置して設けたことを特徴と
    する請求項2の線条材の張力制御装置。
  4. 【請求項4】 磁性ディスクの一面側に所定の間隔を存
    して設けた複数の永久磁石と、他面側に所定の間隔を存
    して設けた複数の永久磁石は、相互に引き合う極性で取
    り付けたことを特徴とする請求項2又は請求項3の線条
    材の張力制御装置。
  5. 【請求項5】 磁性ディスクの一面側或いは両面側に所
    定の間隔を存して設けた複数の永久磁石は環状に半周配
    置したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3
    又は請求項4の線条材の張力制御装置。
  6. 【請求項6】 磁性ディスクの一面側或いは両面側に所
    定の間隔を存して設けた複数の永久磁石は磁性ディスク
    と離脱方向に設けたことを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4又は請求項5の線条材の張力制
    御装置。
  7. 【請求項7】 定常トルク設定手段は制動トルク粗調整
    部と制動トルク微調整部とを設けたことを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は
    請求項6の線条材の張力制御装置。
  8. 【請求項8】 線条材のテンション変動によるテンショ
    ンバーの変位を巻線のテンションの変動を妨げる方向に
    調整するバックテンション調整手段を備えたことを特徴
    とする請求項1又は請求項2の線条材の張力制御装置。
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