JPH09202247A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置

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JPH09202247A
JPH09202247A JP8031454A JP3145496A JPH09202247A JP H09202247 A JPH09202247 A JP H09202247A JP 8031454 A JP8031454 A JP 8031454A JP 3145496 A JP3145496 A JP 3145496A JP H09202247 A JPH09202247 A JP H09202247A
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Yasuaki Tsuji
泰明 辻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体と干渉することなく、簡単な構造で、制
限されたスペースにおいてもドライバーに作用する衝撃
を充分に低減できる衝撃吸収式ステアリング装置を提供
する。 【解決手段】 車体前方に向かうに従い下方に向かうコ
ラム2を車体に取り付けるブラケット31は、コラム側
に固定されるコラム側固定部33と、車体側に固定され
る左右一対の車体側固定部34R、34Lとが、左右一
対の板状接続部35R、35Lにより接続される。その
コラム側固定部33は、各車体側固定部34R、34L
よりもステアリングホイール寄りに配置される。各接続
部35R、35Lの厚さ方向に直交する面は、上下方向
に沿うと共に、コラム側固定部33から各車体側固定部
34R、34Lに向かうに従い左右外方に向かう。各接
続部35R、35Lの塑性変形により、ステアリングホ
イールへのドライバーの衝突により発生する衝撃を吸収
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両衝突時に運転
者に作用する衝撃を吸収するために用いられる衝撃吸収
式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】図7に示
す従来の衝撃吸収式ステアリング装置101は、ステア
リングシャフト102を支持するコラム103と、この
コラム103を車体104に取り付けるアッパーブラケ
ット105とロアブラケット106とを備え、そのコラ
ム103の軸心は車体前方に向かうに従い下方に向かう
ものとされている。各ブラケット105、106は厚さ
方向が左右方向の板状であり、コラム103の軸方向か
ら作用する力により塑性変形することで、ステアリング
ホイール108へのドライバーの衝突により発生する衝
撃を吸収する。
【0003】しかし、上記ステアリング装置101で
は、コラム103の軸心と水平面とのなす角度が大きな
車種においては、衝突時に車体側と干渉して充分に衝撃
を吸収できないという問題がある。すなわち、図8に示
すように、コラム103の軸心と水平面とのなす角度θ
が大きい場合、ステアリングホイール108にドライバ
ーとの衝突時に作用する力Fの多くが、アッパーブラケ
ット105にコラム103の径方向から作用する。その
ため、アッパーブラケット105の左右方向回りの塑性
変形量が大きくなり、コラム103の上部が車体側に近
接するように傾いて車体側と干渉してしまう。
【0004】また、図9に示す従来の衝撃吸収式ステア
リング装置201は、特開平7‐117687号公報に
開示されたもので、ステアリングシャフト202を軸受
207を介して支持するコラム203と、そのコラム2
03を車体204に取り付けるアッパーブラケット20
5とロアブラケット206とを備え、そのコラム203
の軸心は車体前方に向かうに従い下方に向かうものとさ
れている。
【0005】そのステアリングシャフト202は、合成
樹脂製のピンを介して互いに連結されている2部材20
2a、202bを有する。そのコラム203は、スリー
ブを介して互いに嵌合されている2部材203a、20
3bを有する。そのアッパーブラケット205は、車体
204に取り付けられた連結部材210に、合成樹脂製
のピンを介して連結されている。また、ステアリングシ
ャフト202の一つの部材202aの外周に、止め輪2
11とクッション212とが取り付けられている。
【0006】ステアリングホイールへのドライバーの衝
突により衝撃が発生すると、ステアリングシャフト20
2の2部材202a、202bを連結するピンと、アッ
パーブラケット205と連結部材210とを連結するピ
ンが剪断される。次に、ステアリングシャフト202の
2部材202a、202bが軸方向に相対移動する。そ
の相対移動が、止め輪211、クッション212、軸受
207を介してコラム203に伝達され、コラム203
の2部材203a、203bが軸方向に相対移動する。
その相対移動により、アッパーブラケット205が連結
部材210に対してコラム軸方向に相対移動する。その
合成樹脂製ピンの剪断や相対移動部材間の摩擦により衝
撃を吸収する。さらに、ロアブラケット206が塑性変
形することでも衝撃を吸収する。
【0007】上記図9に示す構成では、コラム203の
軸心と水平面とのなす角度が大きくても、アッパーブラ
ケット205に取り付けられるコラム203aを衝突時
に軸方向に移動させるので、車体側と干渉するのを防止
できる。しかし、ステアリングシャフト202とコラム
203とは、衝撃吸収時に軸方向相対移動する2部材か
ら構成する必要があるため、軸方向寸法が大きくなる。
そのため、スペースの制限された車種には取り付けるこ
とができない。また、合成樹脂製ピンの剪断荷重や相対
移動部材間の摩擦力を管理する必要があり、さらに、部
品点数が多くなる。
【0008】本発明は、上記技術的課題を解決すること
のできる衝撃吸収式ステアリング装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
シャフトを支持するコラムと、そのコラムを車体に取り
付けるブラケットを備え、そのコラムの軸心は車体前方
に向かうに従い下方に向かうものとされ、そのブラケッ
トの塑性変形により、ステアリングホイールへのドライ
バーの衝突により発生する衝撃を吸収可能なステアリン
グ装置において、そのブラケットは、コラム側に固定さ
れるコラム側固定部と、車体側に固定される左右一対の
車体側固定部と、そのコラム側固定部と各車体側固定部
とを接続する左右一対の板状接続部とを有し、そのコラ
ム側固定部は、各車体側固定部よりもステアリングホイ
ール寄りに配置され、その各接続部の厚さ方向に直交す
る面は、上下方向に沿うと共に、コラム側固定部から各
車体側固定部に向かうに従い左右外方に向かうものとさ
れ、各接続部の塑性変形により前記衝撃を吸収可能なこ
とを特徴とする。
【0010】上記構成によれば、コラムの軸心は車体前
方に向かうに従い下方に向かうため、ステアリングホイ
ールにドライバーとの衝突時に作用する力は、ブラケッ
トにコラムの径方向から作用する力と、コラムの軸方向
から作用する力とに分けられる。そのブラケットのコラ
ム側固定部は各車体側固定部よりもステアリングホイー
ル寄りに配置され、各接続部の厚さ方向に直交する面
は、上下方向に沿うと共に、コラム側固定部から各車体
側固定部に向かうに従い左右外方に向かうものとされて
いる。これにより、各接続部は、衝撃作用時にコラムの
軸方向から作用する力によりコラムが軸方向変位するこ
とで曲がり易くなり、その曲げによる塑性変形により衝
撃を充分吸収することができる。
【0011】そのブラケットの左右一対の板状接続部
は、厚さ方向に直交する面が上下方向に沿うので、衝撃
作用時にコラムの径方向から作用する力に対する剛性が
最大となっている。すなわち、コラムの左右方向回りの
ブラケットの塑性変形を規制できる。
【0012】そのコラム側固定部は、そのコラムを囲む
環状とされ、そのコラム側固定部の内周一部とコラム外
周一部との間に隙間が、そのコラムの左右方向回りの傾
きを許容するように形成され、そのコラムの傾きは、そ
のコラム側固定部の内周一部にコラム外周一部が接する
ことで規制されるのが好ましい。
【0013】これにより、そのコラムの上部が車体側に
近接するように傾くのが完全には阻止されず、その隙間
の大きさに対応した分の傾きが許容される。よって、そ
のコラムを軸方向から作用する力により軸方向に円滑に
変位させ、ブラケットの各接続部の塑性変形による衝撃
吸収効果を向上することができる。
【0014】しかも、そのコラムの傾きは、その隙間の
大きさに対応した分だけ傾いた後に規制される。これに
より、コラムの左右方向回りにアッパーブラケットが塑
性変形するのを規制し、コラムの上部が車体側に大きく
傾くのを防止できる。
【0015】各車体側固定部はネジ軸を介し車体側に連
結され、そのコラムの軸心方向から作用する力に基づく
ネジ軸回りのモーメントが各接続部に作用するように、
そのネジ軸の軸心はコラム軸心に対し非平行かつ非交叉
とされているのが好ましい。そのネジ軸回りのモーメン
トの作用によってブラケットが塑性変形することで衝撃
を吸収することができる。
【0016】そのコラムを車体に取り付ける第2のブラ
ケットが前記ブラケットの下方に配置され、その第2の
ブラケットは、そのコラムの軸方向変位と傾きとにより
塑性変形可能とされているのが好ましい。その第2のブ
ラケットの塑性変形によっても衝撃を吸収できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0018】図1に示す衝撃吸収式電動パワーステアリ
ング装置1は円筒状のコラム2を備える。そのコラム2
は、軸心が車体前方に向かうに従い下方に向かうよう
に、アッパーブラケット31と、このアッパーブラケッ
ト31の下方のロアブラケット(第2のブラケット)5
1とを介して車体側部材40に取り付けられる。
【0019】そのコラム2の一端内周に、ベアリング3
を介して第1ステアリングシャフト4が支持される。こ
の第1ステアリングシャフト4の一端にステアリングホ
イール(図示省略)が連結され、他端に第2ステアリン
グシャフト5の一端がピン6を介して連結される。
【0020】そのコラム2の他端は、操舵トルクを検知
するトルクセンサ10のハウジング11に一体化されて
いる。そのトルクセンサ10は、上記第1ステアリング
シャフト4に第2ステアリングシャフト5と共にピン6
を介して連結されるトーションバー13を有する。その
トーションバー13にピン14を介して連結される第3
ステアリングシャフト17が、ハウジング11に軸受1
5、16を介し支持される。その第3ステアリングシャ
フト17に、例えばラックピニオン式ステアリングギヤ
の入力軸が連結されることで、ステアリングホイールの
回転により操舵用車輪が操舵される。
【0021】そのトルクセンサ10は、その第2ステア
リングシャフト5に一体化される磁性体製第1検出リン
グ21と、その第3ステアリングシャフト17に一体化
される磁性体製第2検出リング22と、両検出リング2
1、22を通過する磁束を発生する検出コイル23とを
有する。そのトーションバー13の操舵トルクに応じた
捩れに基づき、両検出リング21、22が相対回転し、
その相対回転量に応じて検出コイル23の出力が変化す
るものとされている。これにより、その検出コイル23
の出力から操舵トルクが検出される。その第3ステアリ
ングシャフト17の外周にウォームホイール24が嵌合
され、このウォームホイール24は、ハウジング11に
取り付けられた操舵補助用モータ25の出力軸に嵌合さ
れたウォーム26に噛み合わされる。そのモータ26が
トルクセンサ10により検出された操舵トルクに応じ駆
動されることで、操舵補助力が付与される。なお、この
トルクセンサ10は、例えば実開平4‐43236号公
報に開示されたものを用いることができる。
【0022】ステアリングホイールとドライバーとの衝
突により第1ステアリングシャフト4に作用する軸方向
力は、第2ステアリングシャフト5と第3ステアリング
シャフト17とを介してトルクセンサ10のハウジング
11に伝達され、そのハウジング11からコラム2に伝
達される。
【0023】上記アッパーブラケット31は、図2〜図
4にも示すように、一枚の鋼板から形成され、コラム側
固定部33と、左右一対の車体側固定部34R、34L
と、左右一対の接続部35R、35Lとを有する。
【0024】図3に示すように、そのコラム側固定部3
3は、コラム2を囲む環状とされ、厚さ方向がコラム2
の軸心に平行とされ、ドライバー側部分33aの内外周
は半円に沿い、車体側部分33bの内外周は矩形3辺に
沿う。そのドライバー側部分33aの内周に、コラム2
の外周のドライバー側部分2aが溶接されることで、コ
ラム側固定部33はコラム2に固定されている。
【0025】そのコラム側固定部33における車体側部
分33bの内周とコラム2の外周の車体側部分2bとの
間に、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時に
コラム2に径方向から力が作用した場合に、そのコラム
2の左右方向回りの傾きを許容するように隙間36が形
成されている。そのコラム2の傾きは、その車体側部分
33bの内周とコラム2の外周の車体側部分2bとが接
することで規制される。
【0026】図4に示すように、各車体側固定部34
R、34Lは、略五角形の板状であって、厚さ方向に直
交する面がコラム2の軸心に平行とされ、通孔34aを
有する。その通孔34aに、図1に示すように、車体側
部材40に植え込まれたネジ軸41が挿通され、そのネ
ジ軸41にねじ合わされるナット42と車体側部材40
とで挟み込まれることにより、車体側固定部34R、3
4Lは車体側に固定される。ここで、各車体側固定部3
4R、34Lよりも上記コラム側固定部33の方がステ
アリングホイール寄りに配置される。
【0027】各ネジ軸41の軸心は、コラム軸心に直交
する面に平行とされることで、コラム軸心に対し非平行
かつ非交叉とされている。これにより、ステアリングホ
イールとドライバーとの衝突時にコラム2の軸心方向か
ら作用する力に基づいて、図4において矢印で示すよう
に、ネジ軸41回りのモーメントMが各接続部35R、
35Lに作用する。なお、その通孔34aはコラム軸方
向が長手方向の長孔とされ、そのネジ軸41により連結
される各部材相互の製作誤差による位置ずれに対応可能
とされている。
【0028】図2〜図4に示すように、各接続部35
R、35Lは、略台形状の板状であって、厚さ方向に直
交する面は上下方向に沿うと共にコラム側固定部33か
ら各車体側固定部34R、34Lに向かうに従い左右外
方に向かい、コラム側固定部33と各車体側固定部34
R、34Lとを接続する。すなわち、右方の接続部35
Rの一端は、コラム側固定部33の車体側部分33bの
外周右側に連なり、他端は右方の車体側固定部34Rに
連なる。また、左方の接続部35Lの一端は、コラム側
固定部33の車体側部分33bの外周左側に連なり、他
端は左方の車体側固定部34Lに連なる。
【0029】図1に示すように、上記ロアブラケット5
1は上記トルクセンサ10のハウジング11を介してコ
ラム2を車体側部材40に取り付ける。図5にも示すよ
うに、そのロアブラケット51は一枚の鋼板から形成さ
れ、第1〜第4板状部52、53、54、55を有す
る。
【0030】その第1板状部52は、厚さ方向に直交す
る面がコラム軸方向に対し直角に配置される。その第2
板状部53は、その第1板状部52の一端にステアリン
グホイール側端部が連なると共に、厚さ方向に直交する
面がコラム軸方向に対し傾斜して配置される。その第3
板状部54は、その第2板状部53の反ステアリングホ
イール側端部のコラム径方向一方側に連なると共に、厚
さ方向に直交する面がコラム軸方向に対し平行に配置さ
れる。その第4板状部55は、その第2板状部53の反
ステアリングホイール側端部のコラム径方向他方側に連
なると共に、厚さ方向に直交する面がコラム軸方向に対
し平行に配置される。
【0031】その第1板状部52は通孔52aを有し、
この通孔52aに前記第3ステアリングシャフト17が
挿通され、その通孔52aの周囲部がトルクセンサ10
のハウジング11にボルト41によって連結され、これ
により、ロアブラケット51はコラム2側に固定されて
いる。
【0032】その第3板状部54と第4板状部55と
に、反ステアリングホイール側が開放された切欠54
a、55aが形成されている。各切欠54a、55a
に、車体側部材40に植え込まれたネジ軸56が挿通さ
れ、このネジ軸56にねじ合わされるナット57と車体
側部材40とで挟み込まれることによって、第3板状部
54と第4板状部55とは車体側に固定されている。こ
こで、第3、第4板状部54、55よりも上記第1板状
部52の方がステアリングホイール寄りに配置される。
【0033】その第2板状部53と第3板状部54との
境界、および第2板状部53と第4板状部55との境界
は、第1の屈曲部58とされている。その第1の屈曲部
58よりもステアリングホイール寄りの位置で、第1板
状部52と第2板状部53との境界は、第2の屈曲部5
9とされている。これにより、ステアリングホイールと
ドライバーとの衝突時に、コラム2の軸方向変位と左右
方向回りの傾きにより、第1の屈曲部58は屈曲程度が
増大するように塑性変形し、第2の屈曲部59は屈曲程
度が減少するように塑性変形する。
【0034】上記構成によれば、コラム2の軸心は車体
前方に向かうに従い下方に向かうため、図6に示すよう
に、ステアリングホイールにドライバーとの衝突時に作
用する力Fは、アッパーブラケット31にコラム2の径
方向から作用する力と、コラム2の軸方向から作用する
力とに分けられる。
【0035】そのアッパーブラケット31のコラム側固
定部33は各車体側固定部34R、34Lよりもステア
リングホイール寄りに配置され、各接続部35R、35
Lの厚さ方向に直交する面は、上下方向に沿うと共にコ
ラム側固定部33から各車体側固定部34R、34Lに
向かうに従い左右外方に向かうものとされている。これ
により、各接続部35R、35Lは、衝撃作用時にコラ
ム2の軸方向から作用する力によりコラム2が軸方向変
位することで曲がり易くなる。さらに、その車体側固定
部34R、34Lを車体側に連結するネジ軸41回りの
モーメントが前記ブラケットに作用する。これにより、
図4において1点鎖線で示すように、各接続部35R、
35Lの曲げによる塑性変形により衝撃を充分吸収する
ことができる。
【0036】また、そのコラム側固定部33の車体側部
分33bの内周とコラム2の外周の車体側部分2bとの
間に形成された隙間36により、コラム2の上部が車体
側に近接するように傾くのが完全には阻止されないの
で、コラム2の軸方向から作用する力によりコラム2を
軸方向に円滑に変位させ、各接続部35R、35Lの塑
性変形による衝撃吸収効果を向上することができる。
【0037】さらに、図6に示すように、その衝撃作用
時のコラム2の軸方向変位と傾きとにより、ロアブラケ
ット51の第1の屈曲部58と第2の屈曲部59とが塑
性変形することでも衝撃を吸収することができる。
【0038】そのアッパーブラケット31の左右一対の
板状接続部35R、35Lは、厚さ方向に直交する面が
上下方向に沿うので、衝撃作用時にコラム2の径方向か
ら作用する力に対する剛性が最大となっている。さら
に、上記コラム2の傾きは上記隙間36の大きさに対応
した分だけ傾いた後に規制される。これにより、コラム
2の左右方向回りにアッパーブラケット31が塑性変形
するのを規制し、コラム2の上部が車体側に大きく傾い
て車体側と干渉するのを防止できる。
【0039】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではない。例えば、上記構造以外の衝撃吸収構造を
付加してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明の衝撃吸収式ステアリング装置に
よれば、車体と干渉することなく、簡単な構造で、制限
されたスペースにおいてもドライバーに作用する衝撃を
充分に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のステアリング装置の断面図
【図2】本発明の実施形態のステアリング装置のアッパ
ーブラケットの側面図
【図3】本発明の実施形態のステアリング装置のアッパ
ーブラケットの底面図
【図4】本発明の実施形態のステアリング装置のアッパ
ーブラケットの正面図
【図5】本発明の実施形態のステアリング装置のロアブ
ラケットの正面図
【図6】本発明の実施形態のステアリング装置の衝突後
の側面図
【図7】従来のステアリング装置の側面図
【図8】従来のステアリング装置の衝突後の側面図
【図9】従来のステアリング装置の側面図
【符号の説明】
2 コラム 4、5、17 ステアリングシャフト 31 アッパーブラケット 33 コラム側固定部 34R、34L 車体側固定部 35R、35L 接続部 36 隙間 41 ネジ軸 51 ロアブラケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトを支持するコラム
    と、そのコラムを車体に取り付けるブラケットを備え、 そのコラムの軸心は車体前方に向かうに従い下方に向か
    うものとされ、 そのブラケットの塑性変形により、ステアリングホイー
    ルへのドライバーの衝突により発生する衝撃を吸収可能
    なステアリング装置において、 そのブラケットは、コラム側に固定されるコラム側固定
    部と、車体側に固定される左右一対の車体側固定部と、
    そのコラム側固定部と各車体側固定部とを接続する左右
    一対の板状接続部とを有し、 そのコラム側固定部は、各車体側固定部よりもステアリ
    ングホイール寄りに配置され、 その各接続部の厚さ方向に直交する面は、上下方向に沿
    うと共に、コラム側固定部から各車体側固定部に向かう
    に従い左右外方に向かうものとされ、 各接続部の塑性変形により前記衝撃を吸収可能な衝撃吸
    収式ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 そのコラム側固定部は、そのコラムを囲
    む環状とされ、 そのコラム側固定部の内周一部とコラム外周一部との間
    に隙間が、そのコラムの左右方向回りの傾きを許容する
    ように形成され、 そのコラムの傾きは、そのコラム側固定部の内周一部に
    コラム外周一部が接することで規制される請求項2に記
    載の衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 【請求項3】 各車体側固定部はネジ軸を介し車体側に
    連結され、 そのコラムの軸心方向から作用する力に基づくネジ軸回
    りのモーメントが各接続部に作用するように、そのネジ
    軸の軸心はコラム軸心に対し非平行かつ非交叉とされて
    いる請求項1または2に記載の衝撃吸収式ステアリング
    装置。
  4. 【請求項4】 そのコラムを車体に取り付ける第2のブ
    ラケットが前記ブラケットの下方に配置され、その第2
    のブラケットは、そのコラムの軸方向変位と傾きとによ
    り塑性変形可能とされている請求項2または3に記載の
    衝撃吸収式ステアリング装置。
JP03145496A 1996-01-24 1996-01-24 衝撃吸収式ステアリング装置 Expired - Fee Related JP3604488B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AU734680B2 (en) * 1998-10-30 2001-06-21 Fuji Kiko K.K. Steering column holding structure

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