JPH09201907A - 金属複合繊維補強樹脂積層体 - Google Patents

金属複合繊維補強樹脂積層体

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JPH09201907A
JPH09201907A JP8033095A JP3309596A JPH09201907A JP H09201907 A JPH09201907 A JP H09201907A JP 8033095 A JP8033095 A JP 8033095A JP 3309596 A JP3309596 A JP 3309596A JP H09201907 A JPH09201907 A JP H09201907A
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JP
Japan
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titanium
metal
fiber
resin
reinforced resin
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JP8033095A
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English (en)
Inventor
Mikiya Fujii
幹也 藤井
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Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チタンあるいはチタン合金の板とFRP、F
RTPの複合材料はチタン材料の表面と樹脂の間の接着
力が弱く、荷重が加えられた場合、チタンと樹脂の間で
層間剥離が起こり十分な強度が発揮できなかった。 【解決手段】 チタンあるいはチタン合金の板の表面を
樹脂との接着性の良いアルミニュウムで被覆した。その
結果シランカップリング剤などの表面処理剤の処理も十
分効果を出すことができるようになり層間剥離等が起こ
り難くなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状あるいはシ−ト
状のチタンと繊維補強樹脂の複合材料に関する。
【0002】
【従来技術】近年、機械の高速化が進み、金属部品の内
でも高速往復運動する部品、高速の回転運動、直線移動
して定位置に止める部品などが慣性力の影響でコントロ
−ルの精度が落ちたり、慣性力に耐えるため機械の構造
を頑丈にする必要があったり、駆動装置の馬力を大きく
しなければならなかったり、部品の寿命が短くなった
り、騒音が大きくなったりなど種々の問題が発生してい
る。また省エネルギ−のため航空機、自動車などの軽量
化がよりいっそう望まれ、金属の強度、剛性を持ちなが
ら、しかも軽量な材料の開発が盛んに行われている。ガ
ラス繊維、炭素繊維などの補強材と不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂などの樹脂との複合
材であるFRP、FRTPは軽量で強度があり、一部は
これらの用途に用いられている、しかしながら、剛性は
金属材料に比べて小さいため用途が限られていた。
【0003】この課題を解決するために、ガラスクロス
あるいは炭素繊維クロスなどの補強繊維で補強された熱
硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂の板の片面あるいは、
両面に接着剤によりあるいは樹脂自身の接着性や熱融着
性により金属板を貼付けたものが検討されている。また
金属板表面をシランカップリング剤によって処理するこ
とにより樹脂と金属板の間の接着性を改善した両面金属
板貼りの繊維補強の熱可塑性樹脂が金属に近い物性を持
ちしかも金属より軽量であることが本発明者によって特
願平7−141376号に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属板のうち、チタン
の板は軽く、強く、錆びないという特性を持ち、さらに
これらの特性を向上したチタン合金は航空機の機体、ジ
ェットエンジンなどには不可欠の構造材料になってい
る。しかしながら、チタン及びチタン合金は表面に不活
性な皮膜が形成されるので耐蝕性は非常に優れているが
塗装、接着などの点ではシランカップリング合剤処理に
よっても用途によっては十分満足できるものではなかっ
た。しかし軽量、高強度の要求される分野での使用が増
えるにつれてに、チタンと繊維補強樹脂板の複合材料に
ついては、更に高度の接着性が求められるようになっ
た。またチタン板は高価で、加工しにくいという点で用
途が限られていたが樹脂材料との複合化により経済的で
加工しやすいものになるという利点をもつ。
【0005】
【課題を解決知るための手段】上記課題を解決するため
に本発明者は金属板の表面にメッキ、溶射、スパッタリ
ング、イオンプレ−ティングあるいは蒸着などの公知の
表面被覆技術によりアルミニュウム、鉄、錫、亜鉛など
(以後、金属という。)の金属層をチタンあるいはその
合金の上に密着形成させた材料を使用することにより樹
脂材料との接着性を飛躍的に向上させることに成功し
た。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
両面あるいは片面にシ−ト状あるいは板状のチタンある
いはチタン合金を(以後チタン板という)有する、繊維
強化樹脂複合材料である。強化繊維にはEガラス、Tガ
ラス、Sガラスなどのガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維などFRPに使用されるものが用いられる。その形
態はクロス、チョップドストランド、、チョップドスト
ランドマット、ロ−ビング、紙、あるいは熱可塑性樹脂
を前記形態の補強繊維に含浸したもの、熱硬化性樹脂を
含浸したプリプレグなどFRPに使用される形状のもの
が使用できる。樹脂はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ−ル樹脂などの熱硬化性
樹脂、およびポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリル樹脂類、ポ
リオキシメチレン樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリフ
ェニレンエ−テル樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリ
プロピレン樹脂(PP)、ポリフェニレンサルファイド
樹脂(PPS)、ポリエ−テルエ−テルケトン樹脂、ポ
リエ−テルケトン樹脂、ポリエ−テルイミド樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂(PPO)、熱可塑性ポリア
ミドイミド樹脂、弗素樹脂などのポリマ−類またはこれ
らのコポリマ−類などの公知の熱可塑性樹脂を挙げるこ
とができる。熱可塑性樹脂を使用した金属板・繊維強化
樹脂複合材料は成型した板を再加熱することにより賦形
が可能であるという特徴を持っているため熱硬化性樹脂
を使用したものに比べ広い用途が見込まれる。
【0007】本発明に使用されるチタン板としては代表
的なものはJIS1種、あるいはアルミニュウム6wt
%とバナジュウム4wt%を含むものが挙げられるが、
その他のチタン合金も使用できることはいうまでもな
い。チタン板を各種の金属で被覆処理する方法はメッ
キ、溶射、真空蒸着、イオンプレ−ティングなど種々の
公知の方法がある。それぞれの金属表面にたいする前処
理の方法、被覆処理の方法が違うが、チタン板の上に強
固に密着した金属層を形成していれば、いずれの方法に
より作られていてもさしつかえない。チタン板を被覆す
る金属には、アルミニュウム、亜鉛、鉄、錫などがあ
る。
【0008】本発明はこの様に製造された金属被覆の面
と補強繊維を含む樹脂層を接着剤によりあるいは、樹脂
自体の被覆金属表面に対する接着性、熱融着性により積
層板にするものである。更にチタン板との接着性を向上
させるためシランカップリング剤で被覆金属表面を処理
し前記の種々の補強繊維と樹脂によるFRP、FRTP
と複合するものである。使用するシランカップリング剤
の例としては、エポキシ系はβ−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、アミン系はγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、アクリル
系シラン、ビニル系シランなどがが挙げられる。この中
からチタン板表面の金属被覆面の処理に適したシランカ
ップリング剤が適宜選択される。
【0009】
【発明の実施の形態】金属被覆処理したチタン板表面の
金属の付着量は1−100μmが適当で、1μmでは金
属面とマトリックス樹脂の接着の向上が無く、100μ
m以上ではそれ以上接着性は向上しない。処理効果の安
定性、経済性など考慮すれば20−50μmの厚さが好
ましい。本発明ではこの金属被覆面を必要に応じ脱脂、
サンドブラストなどの前処理をして繊維補強樹脂材料の
片面あるいは両面に樹脂材料を直接、あるいは必要に応
じ予備成型した繊維補強樹脂材料の板に接着剤を介し
て、配置しプレスあるいは加熱プレスにより加圧して一
体にするものである。繊維補強樹脂材の形態はたとえば
熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂と補強繊維からなる
プリプレグの積層物、補強繊維クロスと熱可塑性樹脂フ
ィルムの積層物、FRP、FRTPの板など通常FR
P、FRTPを作る材料であれば使用可能である。更に
チタンと樹脂材料の間の接着性を改良したい時は金属面
をシランカップリング剤で処理する。金属面を加水分解
したシランカップリング剤の水溶液で処理する工程は、
たとえば、まずチタンの金属処理面の表面の汚れ、油脂
を除去し、必要に応じて酸またはアルカリ系の脱脂剤に
より脱脂する。次にシランカップリング剤の溶液を浸
漬、流しかけ、スプレ−、ロ−ルコ−タ、塗布など公知
の方法によりチタン表面の金属層に付着させる。この処
理液の濃度は重量比で0.1−20wt%好ましくは
0.5−5wt%程度のものが使用される。処理時間は
10−60秒、処理温度は15−40℃で、処理後水切
りを行い、その後風乾あるいは70℃以上で乾燥する。
【0010】このようにシランカップリング剤で処理さ
れたチタンの金属面の間にFRP、FRTPの層を成型
し軽量、高強度、高弾性率のチタン板と繊維補強樹脂の
複合材料を製造する。FRP層の成型は炭素繊維−エポ
キシ樹脂、ガラス繊維−エポキシ樹脂などのプリプレグ
を所要の枚数重ねチタン板を両面に置き、プレスし、加
温し積層した複合材の板を得る。あるいは予めFRPの
板を成型しておきその両面にチタン板を接着剤で貼り付
けても良い。FRTP層の成型は、補強繊維に熱可塑性
樹脂を含浸した板、あるいは補強繊維と熱可塑性樹脂の
繊維からなるをクロス、あるいは補強繊維の間に熱可塑
性のフィルムを挟み必要厚さ分、重ねて両面にチタン板
を配置し熱プレスに入れ加熱、加圧、必要に応じ脱泡す
ことによって製造する。
【0011】
【実施例】
(実施例1)繊維補強樹脂材料として、経糸43本、緯
糸34本 目付210g/m2 のガラスクロスの表層及
び層間に厚さ100ミクロンのナイロン6のフィルムを
挿入しながら12ply積層した。チタン板は、アルミ
ニュウムを膜厚30ミクロン密着させた0.2mm厚さ
のチタン板のアルミニュウム面を0.5重量%のγ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランの水溶液で処理し乾燥
した。次いで繊維補強樹脂材料にチタン板をアルミニュ
ウム面が接するように表裏層にセットした。その積層し
たものを熱プレスにセットし10℃/min の昇温速度で
昇温し270℃の温度で20分間保持し、圧力10kg
/cm2 で加圧し樹脂を補強材に含浸すると同時にチタ
ン板をマトリックス樹脂に融着させ厚さ2.4mmの複
合板を得た。このようにして作った複合材の物性を次の
方法により測定し、その結果を表1に示した。 1、曲げ強さ、曲げ弾性率 :JIS K7055 2、チタン板と樹脂間の層間剥離:曲げ強さの試験終了後の試験片を肉眼で。 3、引張り強さ、引張り弾性率 :JIS K7054 4、衝撃試験 :試験速度 3.3m/min 打抜き試験治具;ポンチ径1/2インチ ダイス径3インチ 試験機;島津製作所、HTM−1
【0012】(実施例2)ガラスクロスとナイロン6の
フィルムの代わりに200g/m2 のエポキシ樹脂を含
浸した一方向性炭素繊維プリプレグを上下で互いに90
度づらし10枚重ねた他は、実施例1と同様にして試験
体を作り試験した。結果は表1に示した。
【0013】(実施例3)実施例1で使用したアルミニ
ュウムの層を有するチタン板をシランカップリング剤で
処理しない他は、実施例1と同様にして試験体を作り試
験し、その結果は表1に示した。
【0014】(比較例1)表面を金属で被覆していない
厚さ0.2mmチタン板を使用した他は実施例1と同様
にして試験体を作り試験した。結果は表1に示した。
【0015】(比較例2)表面を金属で被覆していない
厚さ0.2mmチタン板を使用し、シランカップリング
剤で処理をしない他は実施例1と同様にして試験体を作
り試験した。結果は表1に示した。
【0016】
【発明の効果】アルミニュウムで表面を被覆したチタン
板を有する補強繊維で強化された樹脂複合材の板は、従
来のチタン板を用いた繊維強化複合材に比べて、金属表
面とマトリックス樹脂部分との接着が良いので引張り強
度、引張り弾性率、曲げ強度、曲げ弾性率、が大幅に向
上する。単体のチタン板を使用する場合に比べ、使用す
るチタン板の厚さを薄く出来るのでチタン・繊維強化複
合材の全体の重量が軽くなる。
【0017】
【表−1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面にチタン板を有する繊維補
    強樹脂複合材においてチタン板の樹脂に接する面にアル
    ミニュウムの層が密着していることを特徴とする繊維補
    強樹脂複合材。
  2. 【請求項2】チタン板に密着しているアルミニュウム面
    がシランカップリング剤で処理されていることを特徴と
    する請求項1記載の繊維補強樹脂複合材。
  3. 【請求項3】繊維補強樹脂複合材のマトリックス樹脂が
    熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1、請求項
    2、記載の繊維補強樹脂複合材。
JP8033095A 1996-01-29 1996-01-29 金属複合繊維補強樹脂積層体 Pending JPH09201907A (ja)

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