JPH09201244A - 展示ケースにおける展示物品の免震装置 - Google Patents

展示ケースにおける展示物品の免震装置

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JPH09201244A
JPH09201244A JP8724696A JP8724696A JPH09201244A JP H09201244 A JPH09201244 A JP H09201244A JP 8724696 A JP8724696 A JP 8724696A JP 8724696 A JP8724696 A JP 8724696A JP H09201244 A JPH09201244 A JP H09201244A
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邦彦 安藤
Yukio Sato
幸雄 佐藤
Susumu Otsuka
将 大塚
Kunio Hayakawa
邦夫 早川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 美術館等において、展示ケースの展示物品載
置台板上の美術品が地震によって転倒するのを防止する
免震装置を提供する。 【解決手段】 壁面に沿って幅広い展示ケース本体1は
壁Wに一体的に固定されている一方、この展示ケース本
体1の底板となる平帯板状に長い展示物品載置台板2は
展示ケース本体1と分離してあり、この展示物品載置台
板2の下面両側に扛上機構8を固定している免震台4と
下面両側部に脚部材5を垂設している支持梁6とを交互
に配してこれらの免震台4と支持梁6、6とで展示物品
載置台板2を支持し、常態においては扛上機構8の扛上
で免震台4を持ち上げると共に支持梁6、6の脚部材5
を床面W1から浮き上がらせた状態で免震台4を介して地
震の揺れを吸収させ、扛上機構8を下げて免震台4を展
示物品載置台板から下方に離した場合には、支持梁6の
脚部材5で展示物品載置台板2を支持して免震台4の点
検、交換を可能にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は室内に展示された美
術品などの展示ケースを地震災害から守るための免震台
を備えた展示ケースにおける展示物品の免震装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】美術館や博物館或いは寺院等の建物内に
は、発掘された文化遺産や仏像、彫刻品等の美術品など
を展示した多数の展示ケースが設置されているが、従来
からこれらの展示ケースは室内の床面上に直接設置され
ているために、地震が発生すると展示ケースが倒壊して
内部に収納している展示品が破損或いは損傷し、取返し
のつかない甚大な損害を被ることになる。このため、展
示ケースの骨組を太くするなどして強固な構造とするこ
とが行われているが、極めて高価なものになるばかりで
なく、大地震に対しては全く倒壊を許さないという構造
にすることは困難である。このため、設置面と展示ケー
スとの間にネオプレンゴムなどの弾性体を介在させてそ
の剪断変形により震動エネルギーを吸収、減衰させるよ
うに構成した展示ケースが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小さな
地震の場合には水平変位量が小さいので、上記のような
弾性体でも震動エネルギーを低減させることができる
が、水平変位量が大きい大地震の場合には上記弾性体で
はその方向の震動エネルギーを吸収することができず、
地震波の殆どが弾性体を介して展示ケースに伝達されて
展示ケース内に収納している展示品や展示ケース全体が
転倒し、大きな損害が発生するという問題点がある。ま
た、弾性体を組み込んだ免震装置が外部に露出して展示
ケースとは調和せず、ケース全体の美観を損するもので
あり、このため、展示ケースの下端に該免震装置をカバ
ーする幕板を設けておけばよいが、そうすると、免震装
置の保守、点検が困難となる等の問題点があった。さら
に、壁面に沿って幅広い大規模な展示ケースにおいて
は、床面上に設置した複数個の免震装置を介して該展示
ケースを支持させると、展示ケースの全体の重量が極め
て大きいために、展示ケースを持ち上げることが実質的
に困難であり、従って、免震装置の点検や取替を行うこ
とができないという問題点があった。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
てもので、その目的とするところは大地震の場合でも大
きな水平方向の震動を確実に減衰させて展示ケース本体
内に収納した展示物品が倒壊するのを防止し得ると共に
地震がおさまった後の元位置への復元性が良好であり、
その上、展示ケース本体と床面間に体裁よく配設してお
くことができ、且つ展示ケース本体が横幅の広い大規模
なものであっても、免震台の点検や取替えが容易に行え
る展示ケースにおける展示物品の免震装置を提供するに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の展示ケースにおける展示物品の免震装置
は、建物の床面上に設置される展示ケースは展示ケース
本体と該展示ケース本体の底板を構成する展示物品載置
台板とからなり、上記展示ケース本体は建物の壁面に固
定されている一方、展示物品載置台板は展示ケース本体
に対して水平方向に移動可能に分離されてあり、この展
示物品載置台板を脚部材を介して床面上に支持可能にす
ると共に免震台と床面との間の間隙部に免震機構を備え
た免震台を介在させて常態においては上記脚部材で床面
上に展示物品載置台板を支持させることなく床面上の上
記免震台によって展示物品載置台板を受止させ、さら
に、展示物品載置台板と床面との間に免震台の上面を展
示物品載置台板の下面に対して接離させるための扛上機
構を配設してなる構造としている。
【0006】上記展示ケースにおける展示物品の免震装
置において、免震台は請求項2に記載したように、下部
台枠と中間台枠と上部台枠とを互いに平面方向に移動可
能に積載し、下部台枠と中間台枠との間の数個所に小径
ローラとこの小径ローラに対して偏心した大径ローラと
を一体に設けてなる免震機構を介在させて小径ローラを
下部台枠側に接して転動させると共に大径ローラを中間
台枠側に接して転動させるようにする一方、中間台枠と
上部台枠との間の数個所に上記免震機構と同じ免震機構
を上記免震機構と直交方向に向けて介在させてその小径
ローラを中間台枠側に接して転動させると共に大径ロー
ラを上部台枠側に接して転動させるように構成してな
り、この免震台の上部台枠を上記展示物品載置台板の下
面に一体に固着することなく接離自在とし、下部台枠の
下面に複数個のキャスターと免震台を上下移動調整する
扛上機構とを設けてなる構造を有している。
【0007】請求項3に係る発明は、地震発生時にのみ
免震台の作動を可能にしたものであって、免震台の下部
台枠と中間台枠間および中間台枠と上部台枠間をソレノ
イドの可動鉄心であるロッド体と該ロッド体を挿脱させ
る筒体とで連結すると共にソレノイドを震動感知器に電
気的に接続し、該震動感知器の感知によってロッド体を
筒体から離脱させるように構成しているものである。
【0008】また、展示ケース本体は幅広い大規模なも
のである場合には、請求項4に記載したように、展示物
品載置台板を建物の壁面の下端に沿って平帯状に長く形
成し、この台板上に壁面に固定された幅広の展示ケース
本体を配設する一方、上記平帯状の長い台板と床面との
間の間隙部に台板の長さ方向に適宜間隔毎に上記免震台
を介在させると共に隣接する免震台間に台板と一体的に
固着し且つ下面に上記脚部材を一体に設けた支持梁を配
設し、この支持梁と免震台の上部台枠との対向端部を着
脱自在に固定してなる構造としている。
【0009】さらに、請求項4において、上記支持梁と
免震台の上部台枠との対向端部間の固定手段は、支持梁
の端部に断面コ字状の溝を前後方向に設けると共に該溝
内に扛上機構を配設する一方、溝内に免震台の上部台枠
の端部から水平方向に突設した連結部材の先端部を介在
させ、上記扛上機構によって該扛上機構と溝のフランジ
内面とで連結部材の先端部を挟着させるように構成して
いる。また、請求項1、4に記載している扛上機構とし
ては、前後端部から対向端面に向かって上向き勾配に傾
斜した前後固定傾斜台上に夫々楔部材を摺動自在に配設
し、これらの楔部材上間に前後固定傾斜台に対して水平
方向移動を不能にする水平カバーを被せると共に両楔部
材に前半部と後半部との螺子方向が互いに逆方向の螺子
棒部に形成された螺子棒を螺通させ、該螺子棒の前端部
にハンドル体を着脱自在に取付けてなる構造を有してい
る。なお、扛上機構として、前後端部から対向端面に向
かって下向き勾配に傾斜した前後可動傾斜台上に夫々楔
部材を摺動自在に配設し、これらの楔部材上間に水平カ
バーを被せると共に前後可動傾斜台に前半部と後半部と
の螺子方向が互いに逆方向の螺子棒部に形成された螺子
棒を螺通させ、該螺子棒の前端部にハンドル体を着脱自
在に取付けた構造のものを採用することもできる。
【0010】
【作用】展示ケース本体は建物の壁面に固定されている
一方、この展示ケース本体内において美術品等の展示物
品を載せるケース底板である展示物品載置台板は展示ケ
ース本体とは分離して水平方向に移動が可能であり、こ
の展示物品載置台板は免震機構を備えた免震台を介して
床面上に設置されている。免震台は下部台枠と中間台枠
と上部台枠とを互いに平面方向に移動可能に積載し、下
部台枠と中間台枠との間の数個所に小径ローラとこの小
径ローラに対して偏心した大径ローラとを一体に設けて
なる免震機構を介在させていると共に中間台枠と上部台
枠との間の数個所に上記免震機構と同じ免震機構を上記
免震機構と直交方向に向けて介在させ、この免震台の上
部台枠によって展示物品載置台板を受止していると共に
下部台枠を床面上に設置している。
【0011】従って、地震発生時には展示ケース本体は
建物の壁面と一体的に揺れ動くが、展示物品載置台板
は、免震台の小径ローラと偏心大径ローラとからなる免
震機構によって床面側からの前後左右さらにはあらゆる
方向の震動が減衰されるので、その揺れが抑制される。
また、通常の展示状態においては、展示ケース本体を不
測に押しても展示ケース本体は壁面に固定されているか
ら不動であり、展示物品載置台板はこの展示ケース本体
と別体に形成しているため、免震台は作動する虞れはな
い。又、免震台は常態においては振動不能となってお
り、地震発生時にのみ作動するように構成されている。
即ち、展示中等の通常時は上下に対向した台枠の一方に
配設しているソレノイドのロッド体を他方に配設してい
る筒体内に挿入させておき、免震台を不作動状態にして
展示ケース本体を不測に押しても妄動しないようにして
いる。そして、地震が発生すると震動感知器が感知して
ソレノイドに対する通電を遮断し、ロッド体を筒体から
離脱させることによって下部台枠に対して中間台枠と上
部台枠とを免震機構を介して前後左右に移動可能な状態
となる。
【0012】免震台の点検や交換を行う場合には、扛上
機構を操作して免震台を下げれば、展示物品載置台板が
脚部材によって床面に支持されると共にその状態から免
震台をさらに下げて展示物品載置台板の下面に対する受
止を断つことにより、免震台の下部台枠下面に装着して
いるキャスターを接地させて展示物品載置台板の下方空
間部から単独的に引き出すことができ、点検や交換が容
易に行える。点検後、或いは新たな免震台を展示物品載
置台板の下方空間部に挿入し、扛上機構を操作して免震
台を上げれば、キャスター並びに脚部材が床面から上方
に離れる一方、免震台の上部台枠が展示物品載置台板の
下面に当接して該展示物品載置台板を受止すると共に免
震台の下部台枠が扛上機構を介して床面上に固定され、
地震発生時における免震作用を行う。このように、免震
台は展示物品載置台板と床面との間の間隙に配設される
ので、外部に露呈することがなく、その間隙部の前面を
幕板などによって被覆しておくことにより、体裁のよい
外観を呈することになる。
【0013】また、壁面に固定された展示ケース本体が
壁面に沿って横幅広い大規模なものである場合には、展
示物品載置台板も該展示ケース本体の平面形状に応じた
平帯板状とし、展示ケース本体内に収納した複数個の展
示物品を該台板上に適宜間隔を隔てて載せておくと共
に、該台板と床面との間の間隙部に台板の長さ方向に一
定間隔毎に上記免震台を介在させ、さらに、隣接する免
震台間に台板と一体的に固着し且つ下面に上記脚部材を
一体に設けた支持梁を配設しておく。そして、この支持
梁と免震台の上部台枠との対向端部を着脱自在に固定し
ておく。
【0014】このように構成すれば、床面上に複数個数
の免震台と、隣接する免震台間に一体的に連結した支持
梁によって展示物品載置台板が支持され、且つ支持梁の
脚部材が床面から離間させた状態としておくことによっ
て、地震発生時には全ての免震台の下部台枠が一斉に且
つ同一水平方向に床面と一体に振動するが、その振動は
免震機構の大小径ローラによって吸収、減衰されて上記
同様に展示物品載置台板に伝達するのを防止され、壁面
に固定した展示ケース本体が揺れても展示物品載置台板
の揺れは殆ど生じない。
【0015】また、免震台の点検や交換を行う場合に
は、支持梁と免震台との連結、固定手段である支持梁の
端部の溝内に装着している扛上機構を下げて該溝内に挿
入している免震台の上部台枠の連結部材に対する挟着を
解くと共に、上記同様に免震台側に設けている扛上機構
を操作して免震台の全体の高さを低くすることにより脚
部材を床面に接地させて支持梁により展示物品載置台板
を支持させた状態にしたのち、免震台を展示物品載置台
板の下方空間部から単独的に引き出すことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施例を
図面について説明すると、図1、図2に示す展示ケース
は、建物の垂直な壁Wの壁面に沿って横方向に幅広い展
示ケース本体1と、この展示ケース本体1とは分離して
おり且つ該展示ケース本体1の開口下端に配設されて展
示ケース本体1の底板の役目をする展示物品載置台板2
と、展示ケースを設置する建物の床面W1と展示物品載置
台板2との間の間隙部3において該展示物品載置台板2
の長さ方向に一定間隔毎に配設されて展示物品載置台板
2を受止する複数台の免震台4と、左右に隣接する免震
台4、4間に配設されて展示物品載置台板2を受止し且
つ免震台4の端部に対してその対向端部を着脱自在に連
結してなる脚部材5付支持梁6とから構成されている。
【0017】展示ケース本体1は、その背面板1aを建物
の壁Wの壁面に沿わせて該壁面に一体的に固着してあ
り、その天板1bに照明器具等が配設されていると共に前
面は総ガラス張りでそのガラスは所望幅毎に分割され、
各分割ガラス板1cは展示ケース本体1の前面開口部の上
端に吊支されて左右方向に開閉自在であり、常時は展示
ケース本体1の前面開口部をこれらの分割ガラス板1cに
よって密閉している。なお、床面W1と展示物品載置台板
2との間の隙間部3を展示ケース本体1の前側下端から
垂下させた幕布、或いは該下端に着脱自在に取付けてい
る幕板25によって被覆しておけば、免震台4等が隠蔽さ
れて一層体裁のよい展示ケースを構成することができ
る。
【0018】展示ケース本体1の底板を構成している展
示物品載置台板2は前後方向に一定幅を有し且つ展示ケ
ース本体1の横幅方向に長尺な剛直性を有する平帯板よ
りなり、展示ケース本体1の開口下端から僅かに下方に
おいて、展示ケース本体1に対して前後左右に相対移動
可能に配設されている。
【0019】免震台4は、図5、6に示すように、下部
台枠4aと中間台枠4bと上部台枠4cとを順次順次間隔を存
して積載状態に配設していると共に下部台枠4aと中間台
枠4bとの間、及び中間台枠4bと上部台枠4cとの間に免震
機構7を介在させてなるものである。下部台枠4aは図7
に示すように、互いに平行な縦長長方形状の繋ぎ材11、
12と、互いに平行な溝形鋼材からなる前後免震機構取付
枠材13、14とを井桁状に組合せて固着してなるものであ
る。これらの取付枠材13、14と上記両側繋ぎ材11、12と
は直交に交差しているが、その交差部における繋ぎ材1
1、12を取付枠材13、14の幅だけ切除し、その切除部15
に取付枠材13、14の交差部を介在させて一体に固着して
いる。従って、両側繋ぎ材11、12と取付枠材13、14とは
略同一高さ位置に配設され、免震台4の厚みをできるだ
け薄くなるように構成している。
【0020】中間台枠4bは図8に示すように、上記下部
台枠4aの取付枠材13、14の上方に夫々対向させて互いに
平行な横長長方形状の溝形鋼材からなる前後免震機構取
付枠材16、17と、これらの取付枠材16、17上に直交に交
差させて固着した縦長長方形状の両側免震機構取付枠材
18、19とからなるものである。そして、上記下部台枠4a
の前後取付枠材13、14は断面上向きコ字状に形成されて
いる一方、中間台枠4bの前後取付枠材16、17は断面下向
きコ字状に形成されていて、図5に示すように上下に平
行に対向した取付枠材13と16、及び取付枠材14と17とは
夫々の溝の開口側を対向させてある。
【0021】上部台枠4cは図9に示すように、互いに平
行な横長長方形状の繋ぎ材20、21の前後端面に互いに平
行にして溝形鋼材からなる両側免震機構取付枠材22、23
を上記下部台枠4aと同様に井桁状に組み合わせて固着し
てなるものである。そして、両側取付枠材22、23は断面
下向きコ字状に形成されていて、上記中間台枠4bの断面
上向きコ字状に形成された両側取付枠材18、19とは互い
に上下に平行に配設されて夫々の溝の開口側を対向させ
ている。さらに、両側取付枠材22、23の外側端面に夫々
前後方向に長い長方形状の一定厚みを有する鋼板材から
なる連結部材24をその幅方向を水平に方向に突設させて
固着している。なお、連結部材24の上下面は梨地状の微
細な凹凸を付けておくことによって大きな摩擦抵抗を得
られるように形成している。
【0022】免震機構7は図10〜図12に示すように、対
向面が互いに平行なラック付上下ガイド部材70、71間に
円形の大小径ローラ72、73と大小径ピニオン74、75とを
介在させてなるものである。詳しくは、上側ガイド部材
70の下面中央部に全長に亘って浅底の溝76を刻設してい
ると共に該上側ガイド部材70の一側端部の下面にラック
77を全長に亘って一体に設けている。一方、下側ガイド
部材71の上面中央部に全長に亘って深底の溝78を刻設す
ると共にその他側端部の上面にラック79を一体に設けて
いる。
【0023】さらに、大径ローラ72の両側面に小径ロー
ラ73、73を大径ローラ72の中心に対してその中心を偏心
させた状態で且つ小径ローラ73、73の外周面から大径ロ
ーラ72の外周面を突出させた状態で一体に設けてあり、
また、一側方の小径ローラ73に小径ローラ73と偏心させ
て大径ローラ72と同一径の大径ピニオン74を一体に設け
ていると共に他側方の小径ローラ73にこれらの小径ロー
ラ73と同一径の小径ピニオン75を一体に設けている。大
径ローラ72と大径ピニオン74との中心は同一回転中心軸
線上にあり、同様に小径ローラ73、73と小径ピニオン75
との中心は同一回転中心軸線上に設けられている。な
お、上下ガイド部材70、71は上記溝形鋼材よりなる取付
枠材の溝幅よりも幅狭く且つ取付枠材よりも短尺の角棒
材より形成されている。
【0024】そして、小径ローラ73は上側ガイド部材70
に接することなく下側ガイド部材71の上面を転動し、大
径ローラ72は上下ガイド部材70、71の溝76、78内にその
外周部を没入させて下側の溝78に接することなく常時上
側の溝76の底面に接した状態で転動する。一方、小径ピ
ニオン75は上側ガイド部材70に接することなく下側ガイ
ド部材71のラック79に噛合しながら転動し、大径ピニオ
ン74は下側ガイド部材71に接することなく上側ガイド部
材70のラック77に噛合しながら大小径ローラ72、73及び
小径ピニオン75と一体的に転動する。なお、これらの大
小径ローラ72、73と一体的に設けられている大小径ピニ
オン74、75は夫々ラック77、79に噛合しながら大小径ロ
ーラ72、73と一体的に回転し、大小径ローラ72、73が夫
々接した上下ガイド部材70、71に対してスリップするの
を防止しているものである。
【0025】このように構成した免震機構7は、上記下
部台枠4aの溝が上向きに開口した前後取付枠材13、14と
上記中間台枠4bの溝が下向きに開口した前後取付枠材1
6、17との対向溝間における両側部内、即ち上下台枠4
a、4bの四隅部にその上下ガイド部材70、71を取付枠材
の長さ方向に向けた状態にして上下に対向した取付枠材
13、16間と14、17間に介在させてある。この際、免震機
構7の下側ガイド部材71を下部台枠4aの取付枠材13、14
の溝内に収納してその下面を溝底面にボルト等によって
固定し、上側ガイド部材70を中間台枠4bの取付枠材16、
17の溝内に収納してその上面を溝底面にボルト等によっ
て固定している。
【0026】同様に、上記中間台枠4aの溝が上向きに開
口した両側取付枠材18、19と上記上部台枠4cの溝が下向
きに開口した両側取付枠材22、23との対向溝間における
前後部内、即ち上部台枠4cと中間台枠4b間の四隅部に免
震機構7を、その上下ガイド部材71、71を取付枠材の長
さ方向に向けた状態にして上下に対向した取付枠材18、
22間と19、23間に介在させてある。この際、免震機構7
の下側ガイド部材71を中間台枠4bの取付枠材18、19の溝
内に収納してその下面を溝底面にボルト等によって固定
し、上側ガイド部材70を上部台枠4cの取付枠材22、23の
溝内に収納してその上面を溝底面にボルト等によって固
定してある。従って、下部台枠4aと中間台枠4b間の四方
部に介在した免震機構7と、中間台枠4bと上部台枠4c間
の四方部に介在した免震機構7とは互いに直交に交差さ
せた状態で上下に配設されている。そして、この免震機
構7を介して下部台枠4a上に中間台枠4bと上部台枠4cと
が上下に僅かな隙間を存した積載状態に構成されてい
る。
【0027】26は下部台枠4aの両側繋ぎ材11、12の対向
面にその両側端を固着した断面U字状の溝部材で、図7
に示すように、前後取付枠材13、14に平行に設けられて
あり、その溝内に粘性オイル27を収容している。一方、
中間台枠4bの下面には上記溝部材26の長さ方向の中央部
に対向させて抵抗板28を装着してあり、この抵抗板28を
溝部材26の粘性オイル27内に没入させている。同様に、
中間台枠4bの前後取付枠材16、17間に両側取付枠材18、
19と平行にして、即ち、上記下側の溝部材26と直交方向
に断面U字状の溝部材29を架設状態で固着してあり、そ
の溝内に粘性オイル30を収容している。一方、上部台枠
4cの前後繋ぎ材20、21間に桟部材31を固着してあり、こ
の桟部材31の下面には上記溝部材29の長さ方向の中央部
に対向させて抵抗板32を装着してあり、この抵抗板32を
溝部材29の粘性オイル30内に没入させている。上記粘性
オイル27、30を収容した溝部材26、29と抵抗板28、32と
で振動エネルギーを吸収するダンパーを構成している。
なお、中間台枠4b側の抵抗板28は上側の溝部材29の下面
に固着されている。また、上記断面U字状の溝部材を覆
う蓋部材が中間台枠4bと上部台枠4cに設けておくことが
望ましく、また、上記ダンパーは台枠の中央部ではなく
台枠の端部に設けられていてもよい。
【0028】33は下部台枠1に固定している上記溝部材
26の適所に固定した台34上に装着しているトリガーで、
図13に示すように、筒体35内にスプリング36によって常
時下方に付勢されているロッド体37を設けていると共に
筒体35内にソレノイド38を収納してあり、このソレノイ
ド38に通電することによって該ソレノイド38の可動鉄心
である上記ロッド体37の下端に固着した鉄板片39をスプ
リング36力に抗して引き寄せ、ロッド体37の上端部を筒
体35から突出させると共に停電等の非通電時にはスプリ
ング36力によってロッド体37の上端部を筒体35内に没入
させるように構成している。同様に、中間台枠4bに固定
している上記溝部材29の側面適所に固定した台40上に同
一構造を有するトリガー33a を装着している。
【0029】さらに、上記トリガー33、33a の上方に夫
々対向して中間台枠4bの溝部材29の側面と上部台枠4cの
桟部材31の側面とにトリガー33、33a のロッド体37の上
端部を挿脱自在に挿通させた係止孔41、41a を設けた板
片42、43を固着している。なお、トリガー33、33a は台
枠の中央部に取付けなくてもよい。44は下部台枠1の適
所に取付けた震動感知器で、上記トリガー33、33a と電
気的に接続して、地震が発生した時にトリガー33、33a
のソレノイド38の励磁を解き、ロッド体37を係止孔41、
41a から離脱させるように構成している。
【0030】このように構成した免震台4は、その下部
台枠4aの下面四方部に車輪10を取付けていると共に下面
両側部にジャッキよりなる扛上機構8を配設している。
この扛上機構8は図14〜図16に示すように、対向端面か
ら前後方向に向かって上面を下方に傾斜させている傾斜
面に形成した前後固定傾斜台81、82と、これらの固定傾
斜台81、82上に夫々傾斜下面を摺動自在に係合させてい
る前後楔部材83、84と、楔部材83、84の上面間に載置し
た断面下向きコ字状の水平カバー85と、前後楔部材83、
84の中央部に夫々前後方向に貫設した左方向の螺子孔と
右方向の螺子孔に前半部の左方向の螺子棒部86a と後半
部の右方向の螺子棒部86b とを夫々螺通させ、且つ両端
を上記水平カバー85の前後壁面に回転自在に挿通、支持
された螺子棒86と、水平カバー85の前壁面から突設した
螺子棒86の先端部に係脱自在な螺子棒回転用ハンドル87
とから構成されている。なお、前後固定傾斜台81、82は
繋ぎ材88によって一体に連結している。そして、繋ぎ台
88の側面に突設したピン89をカバー85の側面に切り欠い
た上下に長い孔85' に貫挿させている。
【0031】上記のように構成した扛上機構8は免震台
4の下部台枠4aの下面両側部に一体的に取付けておいて
もよく、又、免震台4と別体にして床面W1に接して下部
台枠4aの両側部の下方空間に挿脱自在に挿入するように
してもよい。
【0032】免震台4は展示物品載置台板2と床面W1と
の間に介在されて、展示物品載置台板2の長さ方向、即
ち、壁Wの幅方向に沿って所定間隔毎に複数台、その上
部台枠4cの両側に突設している連結部材24、24を左右方
向に向けた状態にして配設され、さらに、隣接する免震
台4、4間に支持梁6を介在させている。これらの支持
梁6はその上面を展示物品載置台板2の下面に螺子等の
固着手段によって一体的に固着している。さらに、各支
持梁6の免震台4に対向する側端面には図17に示すよう
に、免震台4の上部台枠4cから突設した上記連結部材24
を着脱自在に固定する固定手段9を一体に設けている。
【0033】この固定手段9は連結部材24の長さに略等
しい長さを有するI形鋼からなる溝92が横方向に開口し
た横溝部材91と、この横溝部材91の溝底面に上記扛上機
構8と同一構造を有する扛上機構8aを固定してなるもの
であり、この扛上機構8aと横溝部材91の上壁下面との間
に上記連結部材24を介在させている。なお、扛上機構8a
を連結部材24の上に載置して溝92に挿入するようにして
もよい。
【0034】上記免震台4が点検或いは交換を行うため
に、展示物品載置台板2と床面W1との間に配設していな
い時には、壁Wに固定した展示ケース本体1に対して分
離している展示物品載置台板2は支持梁6の下面に固着
している脚部材5が床面W1に接地して支持梁6により水
平に維持され、展示物品載置台板2上の美術品等の展示
物品を安定的に支持することができる。
【0035】次に、免震台4を支持梁6、6間に介在さ
せて、該免震台4によって展示物品載置台板2を支持す
るには、先ず、免震台4の下面両側に配設した扛上機構
8の螺子棒86をハンドル87によって回動して前後固定傾
斜台81、82上の楔部材83、84を固定傾斜台81、82の下傾
端部側に移動させることによりカバー85の高さを下部台
枠4aの下面よりも低くし、免震台4を展示物品載置台板
2の下面と床面W1との間の間隙部3に前方側から床面W1
上で車輪10を転動させながら挿入し、免震台4の上部台
枠4cの両側端部に突設している連結部材24、24を両側の
支持梁6、6の横溝部材91における溝92の上半部内に介
入させた状態にする。
【0036】しかるのち、扛上機構8のハンドル87を上
記と反対方向に回動操作すると、楔部材83、84が床面W1
上に設置している固定傾斜台81、82上を上傾端部側に摺
動移動し、カバー85が上方に移動して免震台4が上方に
持ち上げられ、車輪10が床面W1から浮き上がると共に免
震台4の両側連結部材24、24の上面が支持梁6、6の横
溝部材91の溝92の上壁下面に密接したのち支持梁6、6
を持ち上げ、脚部材5が床面W1から上方に離間する。
【0037】この状態にすると、免震台4の上部台枠4c
の上面も展示物品載置台板2の下面に当接するが、該上
部台枠4cの上面と展示物品載置台板2の下面との間に隙
間が生じる場合には、上部台枠4cの上面にゴム板等の圧
縮変形可能な弾性板を貼り付けておき、脚部材5が床面
W1から離れると同時に該弾性板を展示物品載置台板2の
下面に当接させるようにすればよい。また、連結部材24
の上下面にゴム板等の弾性板を貼着しておけば、上部台
枠4c側に必ずしも弾性板を貼着しておく必要はない。
【0038】各免震台4を上記のようにして扛上機構
8、8によって持ち上げ、展示物品載置台板2を支持梁
6、6を介して全ての免震台4の扛上機構8、8により
床面W1上に支持させた状態にする。さらに、支持梁6、
6の横溝部材91の溝92の下部に取付けている扛上機構8a
をハンドル操作して上記同様にそのカバー85を上昇させ
ることにより該カバー85と横溝部材91の上壁下面とで支
持梁6、6を挟着させ、免震台4と支持梁6、6とを強
固に連結、一体化させる。なお、連結部材24を支持梁
6、6側に着脱自在に固定させるこのような手段として
は、扛上機構8aによることなく、例えば、横溝部材91の
下壁に螺子棒を螺通しておき、その螺子棒を回動操作し
て該螺子棒の上端に取付けている挟持板と横溝部材91の
上壁とで連結部材24を挟着させるように構成することも
できる。
【0039】こうして、免震台4と支持梁6、6とを左
右方向に一体に連結し、且つこれらの免震台4と支持梁
6、6上で展示物品を載置している展示物品載置台板2
を水平状態にして支持させる。展示物品載置台板2の下
方に配設した各免震台4は、その下部台枠4aを床面W1上
に設置している扛上機構8上に固定してあり、中間台枠
4bは下部台枠4aとの間に左右方向に向けて配設した下側
免震機構7によって前後方向に揺動自在となっている。
さらに、上部台枠4cは中間台枠4bとの間に前後方向に向
けて配設した上側免震機構7によって前後方向に揺動自
在である。
【0040】また、各免震機構7は、常態においては、
上側からの荷重によってその大径ローラ72の中心を小径
ローラ73の中心の真下に位置させて小径ローラの中心に
対して最も短い外周面部、即ち、小径ローラの周面から
の突出量が最も少ない外周面部を上方に向けた状態で中
間台枠4b、上部台枠4cが揺動することなく展示物品載置
台板2を安定的に支持している。
【0041】そして、展示中等の通常時においては、免
震台4の下部台枠4aと中間台枠4bとに装着しているトリ
ガー33、33a のソレノイド38に通電しておき、スプリン
グ36の力に抗してロッド体37を上方に突出させて中間台
枠4bと上部台枠4cとに取付けている板片42、43の係止孔
41、41a に挿入、係止させ、大小径ローラ72、73の存在
にも拘わらず、これらの下部台枠4aに対して中間台枠4b
と上部台枠4cとを水平方向に移動不能な状態となってい
る。
【0042】次に、地震が発生すると、震動感知器44が
感知して瞬時にトリガー33、33a に対する通電を遮断す
る。この遮断によってトリガー33、33a の励磁が解か
れ、ロッド体37がスプリング36力によって筒体35内に没
入して係止孔41、41a に対する係止が解かれ、設置面上
に固定している下部台枠4aに対して中間台枠4bが左右水
平方向に、この中間台枠4bに対して上部台枠4cが前後水
平方向に夫々大小径ローラ72、43を介して移動可能とな
る。なお、震動感知器44は各免震台4に装着しておくこ
となく、任意の免震台または室内の適所に配設してお
き、この一個の震動感知器と各免震台4のトリガー33、
33a とを電気的に接続しておいてもよいものである。な
お、展示ケース本体1に見学者等が近づけないようにロ
ープ張りをしている場合には、震動感知器44やトリガー
33、33a を設けることなく、上下に対向する台枠間を仮
固定するためのピンと該ピンを係脱させる係止孔部材と
を台枠に設けておき、免震台4や該免震台4上への展示
ケース本体1の設置時にのみピンを係止孔部材に係止さ
せ、設置後はその係止を解くように構成しておいてもよ
い。また、下部台枠4aに対して中間台枠4bが前後水平方
向に、この中間台枠4bに対して上部台枠4cが左右水平方
向に夫々大小径ローラ72、43を有する免震機構7を介し
て移動可能となるように構成しておいてもよい。
【0043】地震の発生により設置面と一体的に下部台
枠4aが震動方向に往復振動すると、その振動方向に転動
可能に配設された免震機構7の大小径ローラ72、73が下
部台枠4aに対して相対的に反対方向に転動する。例え
ば、図11において、下部台枠4aと一体の下側ガイド部材
71が矢印方向に移動すると、該下部ガイド部材71上に圧
接している小径ローラ73が反時計方向に回転力を付与さ
れ、偏心大径ローラ72が一体的に同一方向に回動しよう
とする。この偏心大径ローラ72の回動は、該ローラの中
心回りではなく、上部ガイド部材70に接した外周面の接
触点を中心として該大径ローラ72の中心が下部ガイド部
材71の振動方向に振れるものである。
【0044】従って、震動による上側ガイド部材70の水
平方向の移動量が極めて小さくなり、水平方向の震動が
大小径ローラ42、43を介して減衰、吸収され、この免震
機構7を備えた免震台4と下部台枠とで支持されている
展示物品載置台板2の前後左右方向の揺れを抑制するも
のである。即ち、下部台枠4aと中間台枠4bとの間に介在
した免震機構7と、中間台枠4b上部台枠4cとの間に介在
した免震機構7とは互いに直交方向に配設しているの
で、前後左右、さらにはあらゆる方向の震動に対しても
これらの上下免震機構7によって展示物品載置台板2側
に震動が伝達するのを防止することができるものであ
る。
【0045】さらに、これらの大小径ローラ72、73と一
体的に設けられている大小径ピニオン74、75は夫々上下
ガイド部材70、71に設けているラック77、79に噛合しな
がら大小径ローラ72、73と一体的に回転し、大小径ロー
ラ72、73が夫々接した上下ガイド部材70、71に対してス
リップするのを防止して全ての免震機構7の大小径ロー
ラ72、73を同一転動速度でもって回転させるものであ
る。
【0046】また、下部台枠4aと中間台枠4bとに夫々の
移動方向に平行に配設している溝部材26、29内の粘性オ
イル27、30に中間台枠4bと上部台枠4cとから突設してい
る抵抗板28、32を没入させているので、中間台枠4bと上
部台枠4cとの水平移動が粘性オイル27、30によって夫々
吸収減衰され、地震が去ったのちには迅速且つ確実に下
部台枠4a上の元の位置に中間台枠4bと展示物品載置台板
2を受止した上部台枠4cとを復帰させるものである。
【0047】巨大地震が発生した時の震動に対応するに
必要な水平方向の変位量は高々30〜40cmであり、従っ
て、上下台枠間で少なくともその変位量が可能となるよ
うに、大小径ローラ72、73の直径を設定する。この場
合、大径ローラ72の転動角度は上記抵抗力を発生させる
ためには180 度以下にしなければならない。従って、大
小径ローラ72、73が半円周だけ転動すると、上下台枠間
の相対的な水平移動量は、これらのローラ72、73の半円
周長の和であるから、上記最大変位量に対応する大小径
ローラ72、73の径は容易に設定することができる。
【0048】免震台4の点検や交換を行う場合には、免
震台4の下面両側に配設して展示ケース本体1以外の全
体の荷重を支持している扛上機構8のカバー85を上記の
ようにハンドル操作して下降させたのち、床面W1と展示
物品載置台板2との間の間隙部3から抜き取るようにし
て取り出せばよい。具体的には、まず、支持梁6、6の
両側固定手段9における扛上機構8aをハンドル操作して
そのカバー85を降下させることにより、固定手段9の横
溝部材91に対する免震台4側の連結部材24の挟着を解い
たのち、免震台4側の扛上機構8のカバー85をハンドル
操作によって降下させると、免震台4が下がってその下
面に取付けている車輪10が床面W1上に接地する一方、支
持梁6、6も一体的に下がってその脚部材5が接地し、
この支持梁6、6によって展示物品載置台板2を支持さ
せた状態としたのち、免震台4を間隙部3から引き出せ
ばよい。
【0049】なお、以上の実施例においては、壁面に沿
って横幅の広い、大規模な展示ケース本体1の展示物品
載置台板2を複数台の免震台4と支持梁6、6とで支持
した構造を示したが、幅狭い単一の展示ケース本体1'の
下端に配設した小版矩形状の展示物品載置台板2'を免震
台4によって支持させた構造としておいてもよい。この
場合には支持梁6、6を使用することなく免震台4のみ
によって展示物品載置台板2'を支持する。即ち、図18に
示すように、幅狭い単一の展示ケース本体1'は図2の断
面図と同じく壁Wによって固定しておき、この展示ケー
ス本体1'の底板である小版矩形状の展示物品載置台板2'
は展示ケース本体1'と分離している構造において、展示
物品載置台板2'の下面両側に脚部材5'、5'を一体に垂設
しておくと共に下面両側部に上記扛上機構8と同一構造
を有する扛上機構8、8を取付けた、或いは配設した免
震台4を展示物品載置台板2'と床面W1との間隙部3内に
挿入、引出し自在に介在させた構造としている。
【0050】従って、両側扛上機構8、8のカバー85を
ハンドル操作により上昇させると、免震台4が持ち上げ
られてその上部台枠4cの上面が展示物品載置台板2'の下
面に当接し、この状態からさらに免震台4を扛上機構8
により持ち上げると、該免震台4の下面に取付けている
車輪10が浮き上がると共に展示物品載置台板2'が持ち上
げられてその両側脚部材5'、5'が床面W1から上方に離間
する。
【0051】この状態においては展示物品載置台板2'が
免震台4を介して両側扛上機構8、8により床面W1に支
持された状態となり、地震発生時には免震台4によって
上記実施例で説明した同一作用により展示物品載置台板
2'の揺れを抑制する。免震台4の点検や取替えを行う場
合には、両側扛上機構8、8をハンドル操作により下げ
て展示物品載置台板2'の脚部材5'、5'を床面W1上に接地
させることで脚部材5'、5'を介して展示物品載置台板2'
を支持させた状態とし、しかるのち、床面W1上に接地さ
せた車輪10の転動により免震台4を引き出せばよい。
【0052】なお、以上の各実施例において、扛上機構
8、8aとしては、図19に示したように、前後端部から対
向端面に向かって下向き勾配に傾斜した前後可動傾斜台
81'、82' 上に夫々楔部材83' 、84' を摺動自在に配設
し、これらの楔部材上間に水平カバー85を被せると共に
前後可動傾斜台81' 、82' に貫通して設けた左螺子孔と
右螺子孔とに、前半部と後半部との螺子方向がこれらの
左右螺子孔に螺合する左右螺子棒部に形成された螺子棒
86を螺通させ、該螺子棒86の前端部にハンドル体87を着
脱自在に取付けてこのハンドル体87の回動操作によって
前後可動傾斜台81' 、82' を前後方向に移動させること
で、楔部材83' 、84' を介してカバー85を上下昇降させ
るように構成してもよい。
【0053】また、このような扛上機構8、8a以外に別
な構造を扛上機構を用いてもよい。例えば、上記展示物
品載置台板の脚部材5、5'をジャッキ等によって伸縮自
在に構成しておき、この脚部材5、5'を伸長させて展示
物品載置台板2、2'を持ち上げることにより該台板2、
2'と床面W1との間隔を大きくして免震台4をその隙間に
対して挿脱可能とし、挿入後、脚部材5、5'を収縮させ
ることにより展示物品載置台板2、2'を免震台4上に支
持させると共に免震台4の下面を適宜な脚片を介して床
面W1上に設置させるようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明の展示ケースにおけ
る展示物品の免震装置によれば、建物の床面上に設置さ
れる展示ケースは展示ケース本体と該展示ケース本体の
底板を構成する展示物品載置台板とからなり、上記展示
ケース本体は建物の壁面に固定されている一方、展示物
品載置台板は展示ケース本体に対して水平方向に移動可
能に分離されてあり、この展示物品載置台板を脚部材を
介して床面上に支持可能にすると共に免震台と床面との
間の間隙部に免震機構を備えた免震台を介在させて常態
においては上記脚部材で床面上に展示物品載置台板を支
持させることなく床面上の上記免震台によって展示物品
載置台板を受止させているので、地震発生時に展示ケー
ス本体は建物と一体的に揺れても、その展示ケース本体
の底板である展示物品載置台板は展示ケース本体と分離
してあり且つ脚部材を浮かせた状態で免震台を介して床
面上に支持されているから、この免震台によって展示物
品載置台板に震動が伝達するのを抑制することができ、
展示物品載置台板上に展示している各種美術品等の展示
物品が破損するのを防止し得るものである。
【0055】さらに、免震台と床面との間に免震台の上
面を展示物品載置台板の下面に対して接離させるための
扛上機構を配設しているので、設置状態においては該扛
上機構により免震台を持ち上げて展示物品載置台板を免
震台を介して確実に支持させておくことができる一方、
扛上機構により免震台を降下させれば、脚部材が床面上
に接地して該脚部材を介して展示物品載置台板を支持す
ることができ、この状態で免震台のみを展示物品載置台
板と床面との間の間隙部から引き出してその点検や交換
が容易に行えるものである。その上、展示物品載置台板
と床面との間の間隙部を小さく形成することができ、体
裁のよい展示ケースを提供し得るものである。
【0056】また、免震台は、下部台枠と中間台枠と上
部台枠とを互いに平面方向に移動可能に積載し、下部台
枠と中間台枠との間の数個所に小径ローラとこの小径ロ
ーラに対して偏心した大径ローラとを一体に設けてなる
免震機構を介在させて小径ローラを下部台枠側に接して
転動させると共に大径ローラを中間台枠側に接して転動
させるようする一方、中間台枠と上部台枠との間の数個
所に上記免震機構と同じ免震機構を上記免震機構と直交
方向に向けて介在させてその小径ローラを中間台枠側に
接して転動させると共に大径ローラを上部台枠側に接し
て転動させるように構成しているので、地震発生時には
前後左右の水平方向の震動を免震機構の大小径ローラを
介してその震動エネルギーを吸収して上部台枠上に載置
している展示ケース本体の揺れを著しく減衰させること
ができるものである。
【0057】さらに、展示ケース本体が壁面に沿った横
幅の長大な構造である場合には、その展示物品載置台板
を壁面の下端に沿って平帯状に長く形成しておき、上記
平帯状の長い台板と床面との間の間隙部に台板の長さ方
向に一定間隔毎に上記免震台を介在させると共に隣接す
る免震台間に台板と一体的に固着し且つ下面に上記脚部
材を一体に設けた支持梁を配設し、この支持梁と免震台
の上部台枠との対向端部を着脱自在に固定した構造とし
ておくことによって、平帯状の長い展示物品載置台板で
あっても、複数台の免震台4と支持梁とによって震動を
抑制することができ、展示物品載置台板上に並列状に載
置された多数の展示物品を安定的に支持しておくことが
できる。
【0058】なお、免震台の下部台枠と中間台枠間およ
び中間台枠と上部台枠間をソレノイドの可動鉄心である
ロッド体と該ロッド体を挿脱させる筒体とで連結すると
共にソレノイドを震動感知器に電気的に接続し、該震動
感知器の感知によってロッド体を筒体から離脱させるよ
うに構成しておくことによって、通常時は免震台を不作
動状態に保持して展示ケース本体に不測の外力が作用し
ても展示ケース本体の妄動をなくすることができると共
に地震発生時には免震台を自動的に且つ迅速に作動させ
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】展示ケースの簡略正面図、
【図2】その簡略拡大縦断側面図、
【図3】展示物品載置台板を支持した免震装置の簡略正
面図、
【図4】その簡略平面図、
【図5】免震台の簡略縦断正面図、
【図6】下部台枠が揺れた場合の簡略縦断正面図、
【図7】免震台の下部台枠の平面図、
【図8】免震台の中間台枠の平面図、
【図9】免震台の上部台枠の平面図、
【図10】免震機構の縦断正面図、
【図11】その左側面図、
【図12】その右側面図、
【図13】トリガーの簡略縦断面図、
【図14】扛上機構の一部切欠簡略側面図、
【図15】そのAーA線縦断正面図、
【図16】そのBーB線縦断正面図、
【図17】免震台側の連結部材と下部台枠側の固定手段
部分を示す一部切欠拡大正面図、
【図18】本発明の別な実施例を示す簡略正面図、
【図19】扛上機構の別な実施例を示す簡略縦断側面
図。
【符号の説明】
1 展示ケース本体 2 展示物品載置台板 3 間隙部 4 免震台 5 脚部材 6 支持梁 7 免震機構 8 扛上機構 9 固定手段 10 車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 将 大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株 式会社奥村組内 (72)発明者 早川 邦夫 大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株 式会社奥村組内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の床面上に設置される展示ケースは
    展示ケース本体と該展示ケース本体の底板を構成する展
    示物品載置台板とからなり、上記展示ケース本体は建物
    の壁面に固定されている一方、展示物品載置台板は展示
    ケース本体に対して水平方向に移動可能に分離されてあ
    り、この展示物品載置台板を脚部材を介して床面上に支
    持可能にすると共に展示物品載置台板と床面との間の間
    隙部に免震機構を備えた免震台を介在させて常態におい
    ては上記脚部材で床面上に展示物品載置台板を支持させ
    ることなく床面上の上記免震台によって展示物品載置台
    板を受止させ、さらに、免震台と床面との間に免震台の
    上面を展示物品載置台板の下面に対して接離させるため
    の扛上機構を配設していることを特徴とする展示ケース
    における展示物品の免震装置。
  2. 【請求項2】 免震台は、下部台枠と中間台枠と上部台
    枠とを互いに平面方向に移動可能に積載し、下部台枠と
    中間台枠との間の数個所に小径ローラとこの小径ローラ
    に対して偏心した大径ローラとを一体に設けてなる免震
    機構を介在させて小径ローラを下部台枠側に接して転動
    させると共に大径ローラを中間台枠側に接して転動させ
    るようにする一方、中間台枠と上部台枠との間の数個所
    に上記免震機構と同じ免震機構を上記免震機構と直交方
    向に向けて介在させてその小径ローラを中間台枠側に接
    して転動させると共に大径ローラを上部台枠側に接して
    転動させるように構成してなり、この免震台の上部台枠
    を上記展示物品載置台板の下面に一体に固着することな
    く接離自在とし、下部台枠の下面に複数個のキャスター
    と免震台を上下移動調整する扛上機構とを設けてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の展示ケースにおける展示
    物品の免震装置。
  3. 【請求項3】 免震台の下部台枠と中間台枠間および中
    間台枠と上部台枠間をソレノイドの可動鉄心であるロッ
    ド体と該ロッド体を挿脱させる筒体とで連結すると共に
    ソレノイドを震動感知器に電気的に接続し、該震動感知
    器の感知によってロッド体を筒体から離脱させるように
    構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    展示ケースにおける展示物品の免震装置。
  4. 【請求項4】 展示物品載置台板は建物の壁面の下端に
    沿って平帯状に長く形成され、この台板上に壁面に固定
    された幅広の展示ケース本体を配設する一方、上記平帯
    状の長い台板と床面との間の間隙部に台板の長さ方向に
    適宜間隔毎に上記免震台を介在させると共に隣接する免
    震台間に台板と一体的に固着し且つ下面に上記脚部材を
    一体に設けた支持梁を配設し、この支持梁と免震台の上
    部台枠との対向端部を着脱自在に固定してなることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の展示ケースにおけ
    る展示物品の免震装置。
  5. 【請求項5】 上記支持梁と免震台の上部台枠との対向
    端部間の固定手段は、支持梁の端部に断面コ字状の溝を
    前後方向に設けると共に該溝内に扛上機構を配設する一
    方、溝内に免震台の上部台枠の端部から水平方向に突設
    した連結部材の先端部を介在させ、上記扛上機構によっ
    て該扛上機構と溝のフランジ内面とで連結部材の先端部
    を挟着させるように構成していることを特徴とする請求
    項4記載の展示ケースにおける展示物品の免震装置。
  6. 【請求項6】 扛上機構は、前後端部から対向端面に向
    かって上向き勾配に傾斜した前後固定傾斜台上に夫々楔
    部材を摺動自在に配設し、これらの楔部材上間に前後固
    定傾斜台に対して水平方向移動を不能にする水平カバー
    を被せると共に両楔部材に前半部と後半部との螺子方向
    が互いに逆方向の螺子棒部に形成された螺子棒を螺通さ
    せ、該螺子棒の前端部にハンドル体を着脱自在に取付け
    てなることを特徴とする請求項1又は請求項5記載の展
    示ケースにおける展示物品の免震装置。
  7. 【請求項7】 扛上機構は、前後端部から対向端面に向
    かって下向き勾配に傾斜した前後可動傾斜台上に夫々楔
    部材を摺動自在に配設し、これらの楔部材上間に水平カ
    バーを被せると共に前後可動傾斜台に前半部と後半部と
    の螺子方向が互いに逆方向の螺子棒部に形成された螺子
    棒を螺通させ、該螺子棒の前端部にハンドル体を着脱自
    在に取付けてなることを特徴とする請求項1又は請求項
    5記載の展示ケースにおける展示物品の免震装置。
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