JPH09199376A - 可変容量コンデンサ - Google Patents

可変容量コンデンサ

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JPH09199376A
JPH09199376A JP652996A JP652996A JPH09199376A JP H09199376 A JPH09199376 A JP H09199376A JP 652996 A JP652996 A JP 652996A JP 652996 A JP652996 A JP 652996A JP H09199376 A JPH09199376 A JP H09199376A
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electrode
electrodes
switch
capacitance
fixed
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JP652996A
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Inventor
Tomoji Iyoda
友二 伊豫田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/16Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of distance between electrodes
    • H01G5/18Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of distance between electrodes due to change in inclination, e.g. by flexing, by spiral wrapping
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/38Multiple capacitors, e.g. ganged

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 小型で静電容量の可変率が大きく、任意の形
状のC−V曲線を得られる可変容量コンデンサを提供す
る。 【解決手段】 絶縁基板6の表面には検出電極7と、複
数の容量形成電極8,9,10が、一端側が検出電極と
空隙を介して対向し、他端側が絶縁基板の表面に固定さ
れる。電気的に接続される順番に大きなバネ力を持つス
イッチ電極12,13が、容量形成電極間に設けられ
る。スイッチ電極と対向するように絶縁基板の表面に設
けられた。駆動電極11A,11Bと、スイッチ電極の
間に、T、Tから印加する外部バイアス電圧に応じ
て可動電極部21A,21Bと駆動電極の間にはク−ロ
ン力が発生し、外部バイアス電圧が所定以上になるとク
−ロン力がバネ力に勝り、可動電極部は駆動電極に引き
付けられて容量形成電極間は電気的に導通し、固定電極
と検出電極の間に形成された静電容量が並列に接続さ
れ、合成静電容量として取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧可変容量素子
の一種である可変容量コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、可変容量素子として、複数の固
定板からなるステーターと、固定板に対向して設けら
れ、軸を回すことによって固定板に触れずに回転する回
転板からなるローターとによって構成されるバリアブル
コンデンサが知られている。ステーターとローターは一
定の間隔を介して配置されていて、ローターを回転させ
ると、互いの対向面積が変わり静電容量が変化する。
【0003】また、絶縁層で囲まれた半導体表面の空間
電荷領域に、外部バイアス電圧を加えると静電容量が変
化する可変容量ダイオードが知られている。
【0004】さらに、特開平5−74655号公報に記
載された可変容量コンデンサが知られている。この可変
容量コンデンサは、図6のように、絶縁支持台1と、固
定電極2と、薄板3および可動電極4とから構成され
る。絶縁支持台1は、例えばシリコン基板であり、表面
には所定の深さの凹部5が設けられる。凹部5の底面に
は、固定電極2が設けられる。また、凹部5の開口部を
塞ぐように設けられた薄板3の裏面には、固定電極2と
対向する可動電極4が設けられる。なお、固定電極2お
よび可動電極4は、アルミニウムの蒸着などによって形
成された薄膜導体層である。固定電極2および可動電極
4のそれぞれの一端にはリ−ド線(図示せず)が接続さ
れ、リ−ド線を介して固定電極2および可動電極4の間
には外部バイアス電圧が印加される。外部バイアス電圧
を印加すると両者の間にはクーロン力が発生し、可動電
極4は固定電極2側に引き寄せられる。なお、外部バイ
アス電圧の大きさに応じて両者間の間隔が増減し、静電
容量が変わる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バリア
ブルコンデンサは、モーター等を用いてローターを回転
させるための回転機構が必要となるため、小型化を図る
ことが難しかった。
【0006】また、可変容量ダイオードは、単一素子に
よって静電容量を可変させることが可能であるが、電気
的耐圧性を向上させるために内部抵抗を大きくする必要
があった。内部抵抗を大きくすると、1/2πfcr
(但し、fは周波数、cは靜電容量、rは内部抵抗)で
表わされるコンデンサの性能指数を示すQ値は小さくな
り、周波数の安定性が悪くなるという欠点や、キャリア
ノイズが大きくなるという欠点があった。
【0007】さらに、可変容量コンデンサの場合、可動
電極4を、外部バイアス電圧が印加されていない状態の
固定電極2と可動電極4の距離に対して1/3以上変位
させようとすると、可動電極4を表面に形成した薄板3
が元の位置に戻ろうとするバネ力(復元力)と、固定電
極2と可動電極4との間に生じるクーロン力との釣り合
いが保たれなくなり、可動電極4が固定電極2に引きつ
けられてしまうという欠点があった。このため、静電容
量の可変率を大きくすることができなかった。
【0008】さらにまた、静電容量は外部バイアス電圧
の二乗の関数で表されるため、わずかな外部バイアス電
圧の変化によっても静電容量が大きく変わってしまうと
いう欠点があった。
【0009】そこで、本発明は単一素子でありながら、
電気的耐圧性に優れ、周波数安定度が高く、小型で、静
電容量の可変率が大きく、さらに外部バイアス電圧と静
電容量の関係を自由に設定することができる可変容量コ
ンデンサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の可変容量コンデ
ンサは、上記目的を達成するために次のように構成され
る。すなわち、第一に、絶縁基板と、該絶縁基板の表面
に設けられた検出電極と、該検出電極と一端側が空隙ま
たは誘電体を介して対向すると共に前記絶縁基板の表面
に他端側を固定された複数の容量形成電極と、該容量形
成電極間に設けられたスイッチ電極と、前記絶縁基板の
表面に設けられ前記スイッチ電極と空隙を介して対向す
る駆動電極と、該駆動電極と前記容量形成電極との間に
外部バイアス電圧を印加する手段とを備え、外部バイア
ス電圧によって前記スイッチ電極を可動させることによ
り前記容量形成電極の間を電気的に導通するものであ
る。
【0011】スイッチ電極と駆動電極の間に外部バイア
ス電圧を印加すると両者の間にはク−ロン力が発生す
る。ク−ロン力がスイッチ電極のバネ力よりも小さい
と、スイッチ電極はスイッチ電極のバネ力とク−ロン力
が釣り合う位置までわずかに変位して静止する。従っ
て、スイッチ電極と容量形成電極とは接触せず、電気的
に導通しない。ク−ロン力がスイッチ電極のバネ力より
も大きいと、スイッチ電極は駆動電極に引き付けられて
スイッチ電極と容量形成電極は接触し、電気的に導通す
る。一方、容量形成電極と検出電極の間には静電容量が
形成されるから、スイッチ電極と容量形成電極が導通す
ると、スイッチ電極により導通された容量形成電極の個
数に応じて静電容量が並列に接続されたと等価になる。
この静電容量は、端子を介して取り出される。
【0012】第二に、絶縁基板と、該絶縁基板の表面に
設けられた検出電極と、該検出電極と一端側が空隙また
は誘電体を介して対向すると共に前記絶縁基板の表面に
他端側を固定された複数の容量形成電極と、該容量形成
電極間に設けられたスイッチ電極と、該スイッチ電極と
空隙を介して対向し前記絶縁基板の表面に設けられた駆
動電極と、該駆動電極と前記スイッチ電極の間に外部バ
イアス電圧を印加する手段とを備え、前記容量形成電極
は前記絶縁基板の表面に設けられた固定部と、該固定部
と一体に設けられた固定電極支持部と、該固定電極支持
部に連設された固定電極部とからなり、前記スイッチ電
極は前記固定部に付設された可動電極支持部と、該可動
電極支持部の先端部に設けられた可動電極部とからな
り、外部バイアス電圧は前記容量形成電極間を最初に電
気的に接続する前記スイッチ電極と前記駆動電極の間に
印加され、前記スイッチ電極は前記容量形成電極間が電
気的に接続される順番に大きなバネ力を保持して形成さ
れ、印加される外部バイアス電圧の大きさに応じて電気
的に接続する前記容量形成電極の数を定めるものであ
る。
【0013】可動電極部と駆動電極の間に外部バイアス
電圧が印加されると、両者の間にはクーロン力が発生す
る。このため、可動電極部は駆動電極に引き寄せられ
る。外部バイアス電圧によるク−ロン力がスイッチ電極
のバネ力より小さいと、可動電極部は、スイッチ電極が
元の位置に戻ろうとするバネ力とク−ロン力が釣り合う
位置まで変位して静止する。従って、可動電極部と固定
部は接触せず、電気的に導通しない。外部バイアス電圧
によるク−ロン力がスイッチ電極のバネ力より大きくな
ると、可動電極部と固定部は接触して、電気的に導通す
る。スイッチ電極は、容量形成電極が電気的に接続され
る順番に大きいバネ力を有するように形成されているた
め、外部バイアス電圧を大きく可変していくと、ク−ロ
ン力がバネ力より勝る容量形成電極まで、各容量形成電
極間は逐次接続される。一方、固定電極部と検出電極の
間には、それぞれ静電容量が形成される。この静電容量
は、可動電極部と駆動電極が接触して電気的に導通する
ごとに逐次並列に接続される。この並列接続された合成
静電容量は、端子を介して取り出される。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1(a)乃至(c)を用いて、本発明に
係る可変容量コンデンサについて説明する。
【0015】可変容量コンデンサは、絶縁基板6と、検
出電極7と、容量形成電極8、9、10と、駆動電極1
1A、11Bおよびスイッチ電極12、13とから構成
される。
【0016】絶縁基板6の表面には検出電極7が設けら
れる。また、容量形成電極8、9、10は、検出電極7
に沿って並行に配設され、各々は一端側が検出電極7と
空隙を介して対向し、他端側が絶縁基板6の表面に固定
される。さらに、容量形成電極8、9、10を順番に電
気的に接続するため、スイッチ電極12、13が、容量
形成電極8と9、容量形成電極9と10の間にそれぞれ
設けられる。また、駆動電極11Aと11Bは、スイッ
チ電極12と13にそれぞれ対向するように絶縁基板6
の表面に設けられる。
【0017】上述の構成において、絶縁基板6は、ガラ
ス、セラミック等の絶縁性物質で形成された四角板であ
る。
【0018】検出電極7は、絶縁基板6の表面の一方の
長辺に沿って長方形状に設けられる。検出電極7の一方
の短辺は、絶縁基板6の表面に設けられたリ−ド部14
に接続され、リ−ド部14は端子T1に接続される。
【0019】容量形成電極8、9、10は、固定部15
A、15B、15Cと、固定電極支持部16A、16
B、16Cと、固定電極部17A、17B、17Cとか
ら一体に形成される。容量形成電極8は絶縁基板6にお
ける検出電極7の長手方向の一端辺寄りの表面に、容量
形成電極9は絶縁基板6の中央部の表面に、容量形成電
極10は絶縁基板6の他端辺寄りの表面に並列に配置さ
れる。固定電極部17A、17B、17Cは長方形状に
形成され、検出電極7の上に一定の空隙を介して配置さ
れる。また、固定部15Aと15Bおよび15Cは長方
形状に形成され、それぞれの長辺が平行となるように、
かつ等間隔に配置される。固定部15A、15B、15
Cの一方の短辺には、絶縁基板6の表面から離れて斜め
上方に張り出すように、四角板状に形成された固定電極
支持部16A、16B、16Cが設けられる。固定電極
支持部16A、16B、16Cの他端には、固定電極部
17A、17B、17Cが絶縁基板6の表面から離れて
検出電極7の表面に平行に設けられ、片持ち梁状にな
る。なお、固定電極部17A、17B、17Cは可動せ
ず、常に検出電極7の表面と平行に保たれる。また、固
定部15Aは、固定部15Aの表面から絶縁基板6の表
面にかけて設けられたリ−ド部18を介して端子T2に
接続される。
【0020】駆動電極11Aは、容量検出電極8、9の
固定部15Aと15Bの間の絶縁基板6の表面に設けら
れる。また、駆動電極11Bは、容量検出電極9、10
の固定部15Bと15Cの間の絶縁基板6の表面に形成
される。これらの、駆動電極11A、11Bは、絶縁基
板6の表面に設けられたリ−ド部19に接続され、リ−
ド部19は端子T3に接続される。
【0021】スイッチ電極12、13は、容量形成電極
8、9の固定部15A、15Bに付設された可動電極支
持部20A、20Bと、可動電極部21A、21Bとか
ら一体に形成される。可動電極支持部20Aは四角板状
に形成され、固定部15Aの長辺の中央部から斜め上方
に張り出すように設けられる。可動電極支持部20Aの
先端部には、長方形状に形成された可動電極部21Aが
設けられる。即ち、可動電極部21Aは絶縁基板6の表
面から離れて絶縁基板6と平行に設けられる。片持ち梁
状に形成された可動電極部21Aの自由端側は、固定部
15Bと空隙を介して対向する。同様に、可動電極支持
部20Bは、固定部15Bの長辺の中央部から斜め上方
に張り出すように設けられる。可動電極支持部20Bの
先端部には、長方形状に形成された可動電極部21Bが
設けられる。即ち、可動電極部21Bは絶縁基板6の表
面から離れて絶縁基板6と平行に設けられる。片持ち梁
状に形成された可動電極部21Bの自由端側は、固定部
15Cと空隙を介して対向する。可動電極部21A、2
1Bが大きく可動して固定部15B、15Cと接触する
と、両者は電気的に導通する。すなわち、可動電極部2
1Aと固定部15B、可動電極部21Bと固定部15C
は、スイッチの働きを有する。なお、スイッチ電極13
の厚みは、スイッチ電極12よりも厚く形成される。従
って、スイッチ電極13のバネ力はスイッチ電極12よ
りも強くなり、スイッチ電極13を曲げるためにはスイ
ッチ電極12に比べて強い力を必要する。
【0022】容量形成電極8、9、10と、スイッチ電
極12、13は、アルミニウム、金等の薄い金属層、あ
るいは薄いガラス層の表面に金属等薄膜を積層した導体
層を用いて形成される。形成に際しては、スパッタリン
グあるいは蒸着等の手段が用いられる。製造工程におい
て、固定電極部17A、17B、17Cと、可動電極部
21A、21Bを片持ち梁状に形成するため、所定位置
に所定形状の犠牲層があらかじめ形成される。この後、
犠牲層の側面には固定電極支持部16A、16B、16
Cと、可動電極支持部20A、20Bが形成され、犠牲
層の表面には固定電極部17A、17B、17Cと、可
動動電極部21A、21Bが形成される。この後、化学
エッチング等の手段を用いて犠牲層を取り除くと、犠牲
層が存在していた部分には空隙が形成される。この結
果、固定電極部17A、17B、17Cと、可動動電極
部21A、21Bは、片持ち梁状に形成される。なお、
犠牲層としては、例えば酸化亜鉛(ZnO)が用いられ
る。
【0023】なお、駆動電極11A、11Bと、検出電
極7と、リ−ド部14、18、19と、端子T1、T
2、T3は、アルミニウム、金、パラジウムなどの抵抗
率の低い材料で形成された薄膜層で、蒸着、スパッタリ
ング等の技術を用いて形成される。
【0024】本発明に係る可変容量コンデンサは、上述
のような構造にした結果、図3(a)に示すような等価
回路となる。即ち、検出電極7と固定電極部17Aの間
には第一の静電容量C1が形成され、検出電極7と固定
電極部17Bの間には第二の静電容量C2が形成され、
検出電極7と固定電極部17Cの間には第三の静電容量
C3が形成される。なお、第一の静電容量C1と、第二
の静電容量C2と、第三の静電容量C3の静電容量値
は、それぞれc1(F)、c2(F)、c3(F)とす
る。また、可動電極部20Aと固定部16Bによって第
一のスイッチS1が形成され、可動電極部20Bと固定
部16Cによって第二のスイッチS2が形成される。こ
の結果、第一の静電容量C1の両端には、第二の静電容
量C2と第一のスイッチS1とからなる直列回路およ
び、第三の静電容量C3と第二のスイッチS2とからな
る直列回路がそれぞれ並列接続される。
【0025】次に、図2(a)乃至(e)および図3
(a)乃至(c)を用いて可変容量コンデンサの動作の
概略について説明する。
【0026】図2(a)は、端子T2とT3の間に外部
バイアス電圧が印加されていない状態を示す。この場合
は、第一のスイッチS1と第二のスイッチS2は、オフ
の状態にある。従って、図3(a)のように、端子T1
とT2の間の静電容量値はc1(F)である。
【0027】次に、端子T2とT3の間にゼロからV1
(V)の間の任意の外部バイアス電圧を印加すると、可
動電極部21Aと駆動電極11Aとの間にク−ロン力が
発生する。このため、スイッチ電極12は曲がり、可動
電極部21Aは駆動電極11Aに引き寄せられる。一
方、スイッチ電極12には、元の位置に戻ろうとするバ
ネ力が発生する。この結果、図2(b)のように、可動
電極部21Aはク−ロン力とバネ力が釣り合う位置まで
変位して静止する。従って、第一のスイッチS1と第二
のスイッチS2は、オフの状態である。このため、図3
(a)のように、端子T1とT2の間の静電容量値はc
1(F)のままである。
【0028】次に、端子T2とT3の間にさらに大きな
V1からV2(V)の間の任意の外部バイアス電圧を印
加すると、可動電極部21Aと駆動電極11Aとの間に
発生するク−ロン力は大きくなる。このため、図2
(c)のように、可動電極部21Aは駆動電極11Aに
引き付けられて両者は接触し、電気的に導通する。ま
た、可動電極部21Aと駆動電極11Aが電気的に導通
した結果、可動電極部21Bと駆動電極11Bの間にも
ク−ロン力が発生する。しかしながら、スイッチ電極1
3はスイッチ電極12に比べて厚く形成されるためにバ
ネ力が強く、V1からV2(V)の間の任意の外部バイ
アス電圧では、可動電極部21Bはわずかしか変位しな
い。このため、第一のスイッチS1はオンの状態とな
り、第二のスイッチS2はオフの状態のままである。こ
の結果、図3(b)のように、端子T1とT2の間の合
成静電容量値は(c1+c2)(F)となる。
【0029】次に、端子T2とT3の間にさらに大きな
V2(V)以上の外部バイアス電圧を印加すると、可動
電極部21Bと駆動電極11Bとの間に発生するク−ロ
ン力がさらに大きくなる。このため、図2(d)のよう
に、可動電極部21Bは駆動電極11Bに引き付けられ
て両者は接触し、電気的に導通する。従って、第一のス
イッチS1と第二のスイッチS2はオンの状態となる。
従って、図3(b)のように、端子T1とT2の間の合
成静電容量値は(c1+c2+c3)(F)となる。
【0030】図4は、端子T1とT2の間の合成静電容
量値を縦軸に、端子T2とT3の間に印加される外部バ
イアス電圧を横軸にして、上述した可変容量コンデンサ
のC−V曲線を描いたものである。外部バイアス電圧
は、スイッチ電極12と13のバネ力に応じてV1、V
2のように段階的に変化させる。この結果、合成静電容
量値は、外部バイアス電圧に応じて階段状に増加する。
また、静電容量値c1(F)は、検出電極7と固定電極
部17Aとの対向面積に比例し、検出電極7と固定電極
部17Aとの距離に反比例する。すなわち、静電容量値
c1(F)は、固定電極部17Aの形状、および検出電
極7と固定電極部17Aとの電極間距離によって任意に
変えることができる。同様に、静電容量値c2(F)と
c3(F)も、固定電極部17Bと17Cの大きさ、お
よび検出電極7と固定電極部17A、17Bの電極間距
離によって変えることができる。従って、固定電極部1
7A、17B、17Cの形状、あるいは検出電極7と固
定電極部17A、17B、17Cとの距離の設定によ
り、任意の形状のC−V曲線を得ることができる。
【0031】なお、本発明に係る可変容量コンデンサは
上述した構造には限られない。上述した実施例では、三
つの容量形成電極8、9、10と、二つのスイッチ電極
12、13とから構成されるが、容量形成電極は少なく
とも二つ以上あれば良い。容量形成電極を多数設けた場
合には、並列接続される容量の数が増えるため、端子T
1とT3の間の合成静電容量値が大きくなり、結果的に
可変率が大きくなる。
【0032】また、スイッチ電極12と13のバネ力に
差をもたせるため、スイッチ電極12と13の厚みを変
える代わりにスイッチ電極12と13の長さ、幅を変え
ても良い。この結果、可変容量コンデンサにおける形状
設計の自由度が大きくなる。
【0033】さらに、固定電極部17A、17B、17
Cと、検出電極7の間に誘電率の大きな誘電体を介在さ
せても良い。この場合は、固定電極部17A、17B、
17Cと、検出電極7の間に形成される静電容量値c
1、c2、c3が大きくなるとともに、固定電極部17
A、17B、17Cと検出電極7の間隔のバラツキを小
さくすることができる。このため、固定電極部17A、
17B、17Cと検出電極7の間に形成される静電容量
の精度が極めて良くなり、ひいては本発明に係る可変容
量コンデンサの精度が向上する。
【0034】(実施例2)図5を用いて、本発明に係る
他の実施例を説明する。この実施例の特徴は、駆動電極
12A、12Bは、リ−ド部22、23を用いて個別に
端子T4、T5に引き出されることである。これ以外は
実施例1と同じなため、リ−ド部22、23、および端
子T4、T5についてのみ説明して、他の説明は省略す
る。なお、実施例1と同じ構成部分は、同じ番号を用い
る。
【0035】駆動電極11Aは、絶縁基板6の表面に設
けられたリ−ド部22に接続され、リ−ド部22は端子
T4に接続される。また、駆動電極11Bは、絶縁基板
6の表面に設けられたリ−ド部23に接続され、リ−ド
部23は端子T5に接続される。
【0036】この結果、端子T2とT4の間と、端子T
2とT5との間には、それぞれ独立に外部バイアス電圧
を印加することができる。すなわち、第一のスイッチS
1と第二のスイッチS2を独立にオン・オフ制御するこ
とができる。この結果、第一のスイッチS1と第二のス
イッチS2がともにオフ状態のときは、端子T1とT2
の間の静電容量値はc1となる。第一のスイッチS1が
オン状態で、第二のスイッチS2がオフ状態のときは、
端子T1とT2の間の静電容量値は(c1+c2)
(F)となる。第一のスイッチS1がオフ状態で、第二
のスイッチS2がオン状態のときも、同様である。第一
のスイッチS1と第二のスイッチS2がともにオン状態
のときは、端子T1とT2の間の静電容量値は(c1+
c2+c3)(F)となる。従って、可変容量コンデン
サを製造する際に、スイッチ電極12と13のバネ力に
差をもたせる必要がなくなる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上述のような構成であるから
次のような効果を有する。すなわち、可動電極部と駆動
電極の間に印加される外部バイアス電圧によって、可動
電極部と駆動電極の間にはクーロン力が発生する。この
ク−ロン力により、可動電極部と駆動電極はスイッチの
働きをする。可動電極部と駆動電極が電気的に導通する
と、固定電極部と検出電極の間に形成される静電容量は
並列に接続される。この結果、端子を介して並列に接続
された静電容量が、端子を介して合成静電容量値として
取り出される。従って、大きな可変率を有する可変容量
コンデンサが得られる。また、任意の形状のC−V曲線
を得ることができるので、周波数同調用として使用しや
すくなる。また、バラクタダイオードに比べて直列抵抗
が小さいのでQ値が非常に高いものが得られ周波数安定
度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変容量コンデンサであり、図1
(a)は斜視図であり、図1(b)は図1(a)におけ
るA−A´での断面であり、図1(c)は図1(a)に
おけるB−B´での断面である。
【図2】本発明に係る可変容量コンデンサにおいて、外
部バイアス電圧を印加した際の、可動電極と駆動電極の
関係を示す概略図である。
【図3】本発明に係る可変容量コンデンサにおいて、外
部バイアス電圧を印加した際に固定電極部と検出電極の
間に形成される静電容量の等価回路である。
【図4】本発明に係る可変容量コンデンサのC−V曲線
である。
【図5】本発明に係る他の可変容量コンデンサの斜視図
である。
【図6】従来の発明の可変容量コンデンサの断面図であ
る。
【符号の説明】
6 絶縁板 7 検出電極 8、9、10 容量形成電極 11A、11B 駆動電極 12、13 スイッチ電極 15A、15B、15C 固定部 16A、16B、16C 固定電極支持部 17A、17B、17C 固定電極部 20A、20B 可動電極支持部 21A、21B 可動電極部 C1 第一の静電容量 C2 第二の静電容量 C3 第三の静電容量 S1 第一のスイッチ S2 第二のスイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、該絶縁基板の表面に設けら
    れた検出電極と、該検出電極と一端側が空隙または誘電
    体を介して対向すると共に前記絶縁基板の表面に他端側
    を固定された複数の容量形成電極と、該容量形成電極間
    に設けられたスイッチ電極と、前記絶縁基板の表面に設
    けられ前記スイッチ電極と空隙を介して対向する駆動電
    極と、該駆動電極と前記容量形成電極との間に外部バイ
    アス電圧を印加する手段とを備え、外部バイアス電圧に
    よって前記スイッチ電極を可動させることにより前記容
    量形成電極の間を電気的に導通することを特徴とする可
    変容量コンデンサ。
  2. 【請求項2】 絶縁基板と、該絶縁基板の表面に設けら
    れた検出電極と、該検出電極と一端側が空隙または誘電
    体を介して対向すると共に前記絶縁基板の表面に他端側
    を固定された複数の容量形成電極と、該容量形成電極間
    に設けられたスイッチ電極と、該スイッチ電極と空隙を
    介して対向し前記絶縁基板の表面に設けられた駆動電極
    と、該駆動電極と前記スイッチ電極の間に外部バイアス
    電圧を印加する手段とを備え、前記容量形成電極は前記
    絶縁基板の表面に設けられた固定部と、該固定部と一体
    に設けられた固定電極支持部と、該固定電極支持部に連
    設された固定電極部とからなり、前記スイッチ電極は前
    記固定部に付設された可動電極支持部と、該可動電極支
    持部の先端部に設けられた可動電極部とからなり、外部
    バイアス電圧は前記容量形成電極間を最初に電気的に接
    続する前記スイッチ電極と前記駆動電極の間に印加さ
    れ、前記スイッチ電極は前記容量形成電極間が電気的に
    接続される順番に大きなバネ力を保持して形成され、印
    加される外部バイアス電圧の大きさに応じて電気的に接
    続する前記容量形成電極の数を定めることを特徴とする
    可変容量コンデンサ。
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