JPH09197882A - 画像形成方法、及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

画像形成方法、及び静電荷像現像用トナー

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JPH09197882A
JPH09197882A JP758296A JP758296A JPH09197882A JP H09197882 A JPH09197882 A JP H09197882A JP 758296 A JP758296 A JP 758296A JP 758296 A JP758296 A JP 758296A JP H09197882 A JPH09197882 A JP H09197882A
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聡 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】(i)離型剤の使用をなくすか又は少なくで
き、従って、定着後の記録材及び画像へのオイル付着の
低減化や、定着装置の小型化、低コスト化を実現でき、
更に(ii)耐オフセット特性が良好であって、しかも、
(iii )定着後の画像表面の平滑性が高く高画質高発色
である、画像形成方法を提供する。 【解決手段】 その方法は、被転写体上のトナー像を加
熱定着する工程を有する。そして、トナーが、着色剤と
結着樹脂とを有し、該結着樹脂は結晶性樹脂を含有す
る。しかも、結着性樹脂は分子量10000以下の成分
の含有量が20重量%以下であり、該結晶性樹脂の融点
よりも30℃高い温度における該結晶性樹脂の融解粘度
が10〜100,000Pa.sである。定着工程で
は、弾性体を有するロールを、被転写体上のトナー像に
接するように用い、そのロールに離型剤を被転写体への
塗布量が8.0×10-3mg/cm2 以下となるように
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等により実施され、トナー像を定着す
る工程を有する画像形成方法に関する。また、本発明
は、静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成方法である電子写真法として、
特公昭42−23910号公報等に記載されているよう
に多数の方法が知られている。それらの方法では、一般
には、光導電性物質を利用した感光体上に、種々の手段
により電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用
いて現像し、感光体上のトナー潜像を中間被転写体を介
して、または介さずに、紙等の記録材(被転写体)にト
ナー画像を転写した後、加熱、加圧、加熱加圧あるいは
溶剤蒸気等により定着し、定着画像を得る。更に、感光
体上に残ったトナーは必要により種々の方法でクリーニ
ングされ、上述の工程が繰り返される。
【0003】近年、このような画像形成方法では、利用
する装置の小型化、軽量化そして高速化、高信頼性が厳
しく追求されてきており、特にカラー複写機の場合には
高画質で高発色であることが要求される。高画質で高発
色な画像を得るためには、トナーが充分に融解し定着後
の画像の表面が、透光性、光沢等の観点から平滑でなく
てはならない。そのため定着工程が特に重要であり、種
々の方法や装置が開発されている。
【0004】定着方式は大きく非接触型と接触型に分け
られる。非接触型定着方式は溶剤蒸気や熱等でトナーを
記録材に定着するものであり、後に述べるオフセット現
象を考えなくて良いという利点がある。しかし、溶剤蒸
気を使用する場合には環境安全性に問題があり、熱を利
用する場合には熱伝導が悪いため高速化に適さない等の
問題がある。一方、接触型定着方式には、圧力のみを使
用する方法や熱と圧力の両方を使用する方法等がある
が、圧力のみを使用する方法は、トナ−が充分に変形せ
ず平滑にならなかったり、記録材への定着が不十分にな
らない等の問題があり、これらは、好ましい方法ではな
い。
【0005】現在、最も一般的な方法は熱ローラーによ
る加熱圧着方式である。この方式は、熱ローラの表面と
記録材上のトナー像とが加圧下で接触するため、熱効率
が極めて良好であり迅速に定着を行うことができ、特に
高速電子写真複写機において非常に有効である。
【0006】しかしながら、この加熱圧着方式では、定
着ローラ表面と、記録材上のトナー画像とが加熱融解状
態で圧接触するため、トナー画像の一部が定着ローラ表
面に付着して転移するオフセット現象が発生することが
ある。
【0007】そこで、従来、定着ローラ表面にトナーを
付着させないために、例えばローラ表面をフッ素系樹脂
等のトナーに対して離型性の優れた材料で形成するとと
もに、その表面にシリコーンオイル等のオフセット防止
用液体、つまり離型剤を被覆することが行われている。
【0008】特に、複数色のトナーを融解混色させる場
合には、定着画像の平滑性を上げるため、定着装置にお
いてトナーに充分な熱と圧力とが加えられる必要があ
り、必然的にオフセット現象を起こしやすく、ローラへ
の多量のオイル塗布が必要であった。
【0009】しかし、オイルを多量に使用した場合、定
着後の記録材及び画像にオイルが付着してしまう問題
や、オイルを貯蔵するためのタンクが大きくなるため定
着装置の小型化、低コスト化を制約してしまう等の問題
があった。
【0010】このため、オイル塗布量を減らすための対
策として、トナー自身に良好な定着性と耐オフセット性
を持たせようとする方法も提案されている。
【0011】例えば、それらの特性等を両立させるため
に、トナーに利用されるバインダー樹脂として、分子量
分布について2つのピーク、つまり高分子量域と低分子
量域に2つのピークを有する樹脂を用いる方法a(例え
ば、特開昭56−158340号公報)や、バインダー
樹脂中にワックス等の離型剤を添加する方法b(例え
ば、特公昭52−3304号公報)や、バインダー樹脂
に結晶性樹脂を用いる方法c(例えば、特公昭57−3
6586号公報)等がある。
【0012】しかし、方法aではバインダー樹脂に含ま
れる高分子量成分が充分に融解しないため、定着画像表
面の平滑性が得られず発色性が悪くなりカラー画像には
用いることが出来ない。方法bでもカラートナーの場合
には、加熱加圧定着時のトナーの融解粘度が低いため、
離型剤オイルの使用が不可欠となる。方法cでも、熱ロ
ーラへのトナーの付着が起こりカラー画像に適した定着
画像表面の平滑性が得られず発色性が悪くなってしま
う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、
(i)離型剤の使用をなくすか又は少なくでき、従っ
て、定着後の記録材及び画像へのオイル付着の低減化
や、定着装置の小型化、低コスト化を実現でき、更に
(ii)耐オフセット特性が良好であって、しかも(iii
)定着後の画像表面の平滑性が高く高画質高発色であ
る、画像形成方法を提供することにある。
【0014】更に、本発明は、そのような画像形成装置
に使用するトナーを提供することも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明、即ち、潜像担持体上に潜像を形成する工程、トナー
を含む現像剤を用いて該潜像を現像する工程、現像され
たトナー像を被転写体上に転写する工程、及び、被転写
体上のトナー像を加熱定着する工程を有する画像形成方
法において、該トナーが、着色剤と結着樹脂とを有し、
該結着樹脂は結晶性樹脂を含有し、かつ結着性樹脂は分
子量10000以下の成分の含有量が20重量%以下で
あり、該結晶性樹脂の融点よりも30度高い温度におけ
る該結晶性樹脂の融解粘度が10〜100,000P
a.sであり、前記定着工程では、弾性体を有してなる
ロールを、被転写体上のトナー像に接するように用い、
そのロールに、離型剤を被転写体への塗布量が8.0×
10-3mg/cm2 以下(本発明おいては、塗布量が0
の場合も含まれる)となるように供給しつつ定着を行う
ことを特徴とする画像形成方法によって達成される。
【0016】かかる本発明では、特に、所定の物性を持
つ結晶性樹脂を含みかつ低分子成分が少ない樹脂を、ト
ナーの結着樹脂として利用することによって、広い温度
範囲で、ローラ表面へのトナー画像の付着・転移が発生
しにくくなり、オフセット現象が防止される。しかも、
広い温度範囲で、定着画像表面が平らになりやすい等の
利益が得られ、高品質の画像が得られる。このように、
高品質の画像がオフセットしにくい状態で得られるの
で、被転写体への離型剤の塗布量を、0又は少なく(具
体的には、上記範囲)できる。
【0017】本発明は、着色剤と結着樹脂とを有する静
電荷像現像用トナーにおいて、該結着樹脂は結晶性樹脂
を含有し、かつ結着性樹脂は分子量10,000以下の
成分の含有量が20重量%以下であり、該結晶性樹脂の
融点よりも30℃高い温度における該結晶性樹脂の融解
粘度が10〜100,000Pa.sであることを特徴
とする静電荷像現像用トナーに係わる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の画像形成方法では、潜像担持体上
に潜像を形成する工程、この潜像をトナーを含む現像剤
を用いて現像する工程、現像されたトナー像を被転写体
上に転写する工程、及び、被転写体上のトナー像を加熱
定着する工程を有する。
【0020】本発明の画像形成方法では、定着成分や定
着工程が特徴を有し、以下それらを詳しく説明する。な
お、その他の工程を実施する手法は、当業界で利用しう
る任意の手法から選択すればよい。
【0021】図1に、本発明の方法における定着工程に
利用する定着器の一例の概略図を示す。
【0022】その定着器は、加圧接触型の熱ローラ定着
器であり、熱ローラ1と、これに対向配置された圧着ロ
ーラ2と、熱ローラ1を加熱するための加熱源9と、熱
ローラ1の表面に液体状の離型剤18を供給する液体離
型剤供給装置19とから構成される。熱ローラ1は、熱
ローラコア3の回りに熱ローラ弾性体層5、熱ローラ離
型層7が順次設けられている。圧着ローラ2は、圧着ロ
ーラコア4の回りに圧着ローラ弾性体層6、圧着ローラ
離型層8が順次設けられている。液体離型剤供給装置1
9では、芯金13の周囲にゴム状弾性体14、多孔質フ
ィルム15が順次設けられた第1の離型剤供給ローラ1
1が、離型剤貯蔵タンク17内の離型剤18に浸され、
第1の離型剤供給ローラ11が回転することによって、
それに接している第2の離型剤供給ローラ12を介し
て、離型剤18を熱ローラ1に供給する。加熱源9には
温度を制御する装置が含まれている。
【0023】必要に応じて、熱ローラ1の表面に付着し
たトナーを除去するためのクリーニング部材や、圧着ロ
ーラ2を加熱するための加熱源や、記録材を熱ローラか
ら剥離させる爪(フィンガー)等のいずれか又は複数を
組み合せて用いることもできる。
【0024】上記装置では、トナー像21が形成された
被転写体としての記録シート20が、熱ローラ1と圧着
ローラ2との間のニップ16に挿入され、両ローラ1、
2によって、加熱圧着される。その間に、離型剤18が
熱ローラに供給される。このように定着が実施される。
【0025】トナー像21のトナーは、通常のように着
色剤と、結着樹脂とを有する。本発明の方法では、その
トナーの結着樹脂がとりわけ、特徴を有する。
【0026】その結着樹脂として、まず、結晶性樹脂を
含有する樹脂を利用する必要がある。好ましくは、下記
で定義する種類の結晶性樹脂単独で結着樹脂を構成す
る。
【0027】結晶性樹脂とは、融点を持つ樹脂を示して
いる。より具体的には、示差走査熱量計(DSC)を用
いて熱分析測定を行った時に、ガラス転移点に相当する
吸熱点の他に結晶融解に伴う吸熱ピークを有する樹脂を
指している。
【0028】結着樹脂に用いる結晶性樹脂の融点は50
度以上、200度以下であることが好ましい。さらに好
ましくは60度以上100度以下である。融点が50度
未満であるとトナーのブロッキング性が悪化してしま
い、融点が200度以上であるとトナーの定着温度が高
くなりすぎ熱ローラの耐熱限界を越えてしまうと共に消
費電力も大きくなってしまうからである。なお、樹脂の
融点は示差走査熱量計(マックサイエンス社製:DSC
3110、熱分析システム001)を用い、昇温速度5
℃/minで測定した。但し、結晶性樹脂は、結晶成長
条件により、融点や吸熱ピークの大きさ等が変化するの
で、ここでは樹脂を一度融点以上の温度で加熱融解させ
た後に室温で自然冷却させた試料を用いてDSC測定を
行った時に得られた吸熱ピークの位置の温度を融点とし
た。
【0029】本発明の方法では、上記結晶性樹脂の融点
よりも30度高い温度における結晶性樹脂の融解粘度は
10〜100,000Pa・s以下である。さらには、
100Pa.s以上、10,000Pa.s以下である
ことが好ましい。融解粘度が10Pa.s未満であると
樹脂自体の凝集力が足りずに、定着においてオフセット
が発生してしまう。一方、融解粘度が100,000P
a.sよりも高いと、定着において樹脂が充分に変形で
きず、定着後の画像表面の平滑性が得られず充分な発色
が得られない。
【0030】なお、樹脂の融解粘度は、回転平板型レオ
メータ(レオメトリックス社製:RDA2)を用いて測
定した。ここで述べている融解粘度は、融点よりも30
度高い温度における動的粘弾性のゼロ剪断粘度を指して
いる。上記範囲の融解粘度は、例えば、結晶性樹脂の分
子量をコントロールすることによって得ることができ
る。
【0031】更に、本発明の方法では、結着樹脂は、分
子量10000以下の成分が20重量%以下であること
が必須であり且つ重要である。分子量10000以下の
成分の含有量が10重量%以下であることが好ましい。
さらには分子量10000以下の成分の含有量が5重量
%以下であることが特に好ましい。
【0032】結着樹脂中の分子量10000以下の成分
の含有量が20重量%を超えると、トナー融解時に、融
解トナーの定着ローラに対する接着力が大きくなりオフ
セットが発生しやすくなる。仮にオフセットが発生しな
かった場合でも、融解トナーが定着ローラから剥がれに
くくなるため定着後画像表面の平滑性が悪化し充分な発
色性が得られなくなる。これは、低分子量成分が、接着
剤で用いられる粘着付与剤のような役割を果たしている
ためと考えられる。
【0033】ここで、結着樹脂の分子量及び分子量分布
は公知の方法で測定される。最も一般的には、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィ(以下GPCと略す)で
ある。それ以外の方法としては、例えば、超遠心法、S
pencer法や濁度測定法等でも測定できる。また、
試料をある種の方法、例えばバッチ式分別法やカラム溶
出分別法によって分子量範囲の狭いいくつかの区分に分
別し、各区分の重量と分子量の測定値から分布を求める
方法も適用出来る。
【0034】本発明の方法で利用するトナー(本発明の
トナー)に用いられる結晶性樹脂としては、オフセット
防止能のみならず、被転写体への転写しやすさ等の観点
から、ポリカプロラクトンが好ましい。その他の結晶性
樹脂としては、ポリオレフィン類として、ポリプロピレ
ン、ポリ−1−ブテン、ポリ−3−メチルブテン、ポリ
−1−ヘキサデセン、ポリ−1−オクタデセン、ポリ−
1−ペンテン、ポリ−4−メチルペンテン等、ポリビニ
ルエステル類としてポリアクリル酸アリルエステル、ポ
リアクリル酸イソブチルエステル、ポリアクリル酸オク
タデシルエステル、ポリアクリル酸ドデシルエステル、
シンジオタクチックポリアクリル酸イソプロピル、アイ
ソタクチックポリアクリル酸第三ブチル等、ポリジエン
類として1,2−ポリ−1,3−ブタジエン(アイソタ
クチック)、トランス−1,4−ポリ−1,3−ブタジ
エン、シス−1,4−ポリ−2−t−ブチル−1,3−
ブタジエン、シス−クロロプレン、トランス−クロロプ
レン、トランス−1,4−ポリ−1,3−ヘプタジエン
(アイソタクチック)、トランス−1,4−ポリ−6−
メチル−1,3−ヘプタジエン(アイソタクチック)、
トランス−1,4−ポリ−1,3−ヘキサジエン(アイ
ソタクチック)、トランス−1,4−ポリ−5−メチル
−1,3−ヘキサジエン(アイソタクチック)、ポリア
レン、ポリテトラフルオルアレン、トランス−1,4−
ポリ−2−クロル−1,3−ブタジエン、トランス−
1,4−ポリ−1−メトキシ−1,3−ブタジエン、ト
ランス−1,4−ポリ−2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリジケテン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン共シクロヘ
プテン、ポリ−6,6−ジメチル−1−ヘプテン、ポリ
−1−ヘキサデセン、ポリ−5−メチル−1−ヘキセ
ン、ポリ−1−オクタデセン、トランス−1,4−ポリ
−1,3−オクタデシル(アイソタクチック)、トラン
ス−1,4−ポリ−1,3−ペンタジエン(アイソタク
チック)、ポリ−1−ペンテン、ポリ−5−シクロヘキ
シル−1−ペンテン、ポリ−1−テトラデセン等、ポリ
エステル類としてポリデカメチレンアジペート、ポリデ
カメチレンアゼラート、ポリデカメチレンオクザレー
ト、ポリデメチレンセバケート、ポリデカメチレンサク
シネート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンスベ
レート、ポリエチレンサクシネート、ポリヘキサメチレ
ンセバケート、ポリヘキサメチレンスベレート、ポリヘ
キサメチレンオクザレート、ポリヘキサメチレンサクシ
ネート、ポリ−10−ヒドロキシカプリル酸、ポリ−6
−ヒドロキシカプロン酸、ポリ−3−ヒドロキシプロピ
オン酸、ポリ−1,2−シクロプロペンジメチレンイソ
フタレート、ポリアイコサメチレンマロネート、ポリエ
チレン−p−(カルボフェノキシ)ブチレート、ポリエ
チレン−p−(カルボフェノキシ)ウンデカノエート、
ポリエチレン−p−フェニレンジアセテート、ポリヘキ
サメチレンカーボネート、ポリヘキサメチレン−p−
(カルボフェノキシ)ウンデカノエート、ポリヘキサメ
チレンオキサレート、ポリ−4,4’−イソプロピリデ
ンジフェニレンアジペート、ポリ−4,4’−イソプロ
ピリデンジフェニレンマロネート、トランスポリ−4,
4’−イソプロピリデンジフェニレン−1−メチルシク
ロプロパンジカルボキシレート、ポリノナメチレンアゼ
テート、ポリノナメチレンテレフタレート、ポリテトラ
メチレン−4,4’−(エチレンジオキシ)ジベンゾエ
ート、ポリオクタメチレンドデカンジエート、ポリペン
タメチレンテレフタレート、トランスポリ−m−フェニ
レンシクロプロパンジカルボキシレート、シスポリ−m
−フェニレンシクロプロパンジカルボキシレート、ポリ
テトラメチレンカーボネート、ポリテトラメチレン−p
−フェニレンジアセテート、ポリテトラメチレンセバケ
ート、ポリトリメチレンドデカンジオエート、ポロトリ
メチレンオクタデカンジオエート、ポリトリメチレンオ
キサレート、ポリトリメチレンウンデカンジオエート、
ポリ−p−キシレンアジペート、ポリ−p−キシレンア
ゼレート、ポリ−p−キシレンセバケート、ポリプロピ
レンテレフタレート、ポリジエチレングリコールテレフ
タレート、シスポリ−1,4−(2−ブテン)セバケー
ト、トランスポリ−1,4−(2−ブテン)セバケート
等、ポリエーテル類及びポリビニルエステル類としてポ
リビニルブチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテ
ル、ポリビニルイソプロピルエーテル、ポリビニルエチ
ルエーテル、ポリビニル−2−メトキシエチルエーテ
ル、ポリビニルプロピルエーテル、ポリビニル−2,
2,2−トリフルオルエーテル、ポリステアリン酸ビニ
ル等、ポリオキサイド類としてポリエチレンオキサイ
ド、ポリプロピレンオキサイド、ポリヘキサメチレンオ
キサイド、ポリオクタメチレンオキサイド、ポリノナメ
チレンオキサイド、ポリデカメチレンオキサイド、ポリ
クロロメチルエチレンオキサイド、ポリブタジエンオキ
サイド、ポリ−2−ブテンオキサイド、ポリデカメチレ
ンオキサイド、ポリ−3,3−ビスエトキシメチル−オ
キサシクロブタン(トリメチレンオキシド)、ポリテト
ラヒドロフラン(テトラメチレンオキサイド)、ポリド
デセンオキサイド等、ポリスルフィド類及びポリスルホ
ン類としてポリエチレンジスルフィド、ポリテトラメチ
レンスルフィド、ポリペンタメチレンスルフィド、ポリ
ヘキサメチレンスルフィド、ポリテトラメチレンスルフ
ィド等、ポリサッカライド類としてポリ−1,4−B−
D−グルコーストリカプリレート等、ポリアルデヒド類
としてトランスポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチ
レンホルマール、ポリジビニルベンザール、ポリジビニ
ルベンザール−2−メチル、ポリジビニルベンザール−
4−メチル、ポリイソフタルアルデヒド、ポリオクタデ
カメチレンホルマール、ポリノナメチレンホルマール、
ポリテレフタルアルデヒド、ポリテトラデカメチレンホ
ルマール等、セルロース誘導体としてトリカプリン酸セ
ルロース、トリカプロン酸セルロース、トリカプリル酸
セルロース、トリヘプチル酸セルロース、トリラウリン
酸セルロース、トリミリスチン酸セルロース、トリパル
ミチン酸セルロース、トリ吉草酸セルロース等、ポリ酸
及びラクトン及び酸無水物類としてポリアジピン酸無水
物、ポリ−N−メチル−7−アミノエナント酸、ポリ−
6−アミノチオカプロン酸、ポリ−N−メチル−11−
アミノウンデカン酸、ポリ−N−メチル−ドデカン二
酸、ポリ−(エチレンジチオ)二酢酸無水物、ポリ−
(エチレンジチオ)二プロピレン酸無水物、ポリ−2,
5−フラン二プロピオン酸無水物、ポリグリコール酸ラ
クトンヒドロキシエチル、ポリ−10−ヒドロキシデカ
ン酸、ポリ(N−メチル−2,5−テトラヒドロピロー
ル)二プロピオン酸無水物、ポリオクタデカン二酸無水
物、ポリ−4,4’−ペンタメチレン二安息香酸無水
物、ポリ−p−フェニレン二酢酸無水物、ポリ(m−フ
ェニレンジオキシ)二酢酸無水物、ポリ−p−フェニレ
ン二プロピオン酸無水物、ポリ(p−フェニレンジチ
オ)二プロピオン酸無水物、ポリピメリン酸無水物、ポ
リプロピオラクトン、ポリセバシン酸無水物、ポリスベ
リン酸無水物、ポリテトラデカン二酸無水物、ポリチオ
二プロピオン酸無水物、ポリ−2,5−チオフェニレン
二プロピオン酸無水物、ポリトリデカン二酸無水物、ポ
リウンデカン二酸無水物、ポリ−D−バレロラクトン、
ポリ(p−キシレンジチオ)二酢酸無水物、ポリ(p−
キシレンジチオ)二プロピレン酸無水物等、ポリアミド
及びウレタン及びオキサジアゾール類としてポリデカメ
チレン−3,3’−メチレンジベンゾアミド、ポリデカ
メチレンフタルアミド、ポリ(エチレンジオキシ)ジエ
チレン−1,4−ピペラジンジアセトアミド、ポリエチ
レンムコアミド、ポリ−N,N’−ジメチル−ヘキサメ
チレンアジパミド、ポリヘキサメチレンジメチルマロン
アミド、ポリヘキサメチレン−(ヘキサメチレンジオキ
シ)−ジプロピオンアミド、トランスポリヘキサメチレ
ン−1−メチルシクロプロパンカルボキサイト、ポリヘ
キサメチレン−3,3−メチレンジベンゾアミド、ポリ
ヘキサメチレン(p−フェノキシ)−ジアセトアミド、
ポリヘキサメチレン(テトラメチレンジオキシ)−ジプ
ロピレンアミド、ポリヘキサメチレン−4,4’−(ト
リメチレンジオキシ)−ジオキシジアセトアミド、ポリ
−N,N’−ジエチル−ヘキサメチレン−4,4’−メ
チレンジフェニレンアジパミド、ポリ−N,N’−ジメ
チル−ヘキサメチレン−4,4’−メチレンジフェニレ
ンアゼラミド、ポリオクタメチレン−2,5−(1,
3,4−オキサジアゾール)、ポリオクタメチレンフタ
ルアミド、ポリオキシジエチレンヘキサメチレンジウレ
タン、ポリ−o−フェニレンセバタミド、ポリピペラジ
ン(トリメチレンジチオ)−ジプロピオンアミド、ポリ
−N−N’−ジメチル−テトラメチレンスクシンアミ
ド、ポリ−p−キシレンマロンアミド等、ポリエピハロ
ヒロリン類としてポリエピブロムヒドリン、ポリエピク
ロルヒドリン、ポリエピフロルヒドリン等、スルホン類
としてポリテトラメチレンスルホン等、ポリアセタール
類としてポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、
ポリオキシエチレン等、上記以外のものとしてはポリ−
4−(4−メチルチオフェノキシ)−エチレナンアミ
ン、ポリ−6−メルカプトカプロン酸、ポリジプロピル
シロキサン等が挙げられ、これらの内の1種又は複数を
組み合せて用いることができる。また、上記結晶性樹脂
の2種以上の共重合樹脂も用いることができる。その際
の共重合形態はランダム、ブロック、グラフトのいずれ
でもよい。さらには、上記結晶性樹脂と非晶性樹脂との
共重合樹脂も用いるいことができる。非晶性樹脂として
は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアク
リル酸ブチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル
酸オクチル、ポリアクリル酸フェニル、ポリメタアクリ
ル酸メチル、ポリメタアクリル酸ブチル、ポリメタアク
リル酸プロピル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリメタ
アクリル酸フヱニル、ポリマレイン酸ハ−フエステル、
ポリアクリロニトル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレ
ン等のビニル系樹脂が好ましい。結晶性樹脂と非晶性樹
脂の共重合形態はランダム型、ブロック型、グラフト型
のいずれでもよいが、その際には本発明の効果を高める
ために結晶性樹脂の構成割合が30%以上であることが
好ましい。また、上記共重合樹脂の中でもポリエチレン
アクリル酸等のイオン的相互作用を持つ樹脂も好ましく
用いることができる。これらの結晶性樹脂は、融点以上
の温度で融解した時に、温度上昇に対する粘度の低下が
極めて小さいという特徴を有する。このため、弾性層が
薄く熱容量が小さいために熱ローラの表面温度変化が大
きくなってしまう低消費電力型の定着装置を用いてもオ
フセットの発生を防ぐことができる。
【0035】上記結晶性樹脂は新高分子実験学(高分子
学会編)等に示されているような公知の方法で合成され
るが、特にリビング重合法のような構造制御を行い易い
重合法を用いることが望ましい。このような重合法は、
所定の分子量を持つ樹脂を合成する際に分子量分布を狭
くし易く、分子量10000以下の成分の含有量を20
重量%以下にすることが容易だからである。また、現段
階ではリビング重合法で製造できない樹脂でも、新規の
触媒や重合開始剤の開発等でリビング重合法での製造が
可能になった場合には、その方法を用いることが好まし
い。例えば、ポリスチレンやポリエチレン等は、新規の
触媒の開発等により非常に分子量分布の狭いものが合成
できるようになっている。しかし、いずれの重合法によ
っても、所定の分子量を持つ樹脂を合成する際に分子量
10000以下の成分の含有量を20重量%以下にする
ことができない場合には、新高分子実験学(高分子学会
編)等に示されているようなカラム分別法や再沈殿法等
の公知の分別法、精製法によって分子量10000以下
の成分を取り除くことができる。
【0036】本発明の方法に用いられるトナーの着色剤
成分は、特別な限定はないが、カーボンブラック、ニグ
ロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、ク
ロームイエロー、ウルトラマリンブルー、ヂュポノイル
レッド、オリエントオイルレッド、キノリンイエロー、
メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マ
ラカイトグリーンオギザレート、ランプブラック、ロー
ズベンガル等や、C.I.ピグメントレッド48:1、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド57:1、C.I.ピグメントレッド88:1、
C.I.ピグメントイエロ−97、C.I.ピグメント
イエロ−12、C.I.ピグメントイエロ−17、C.
I.ピグメントブル−15:1、ピグメントブル−1
5:3等、当業界で利用される任意の顔料又は染料から
選択することができる。
【0037】その含有量は、結着樹脂100重量部に対
して2から30重量部が望ましいが、定着後画像表面の
平滑性を損なわない範囲で出来るだけ多い事が望まし
い。この理由としては、着色剤の含有量を多くすると同
じ濃度の画像を得る時に画像の厚みを薄くすることがで
きるからである。画像の厚みが厚くなるとオフセットが
発生しやすくなるからである。以上の理由から着色剤の
含有量は10から30重量部であることがより望まし
い。
【0038】本発明の方法で利用するトナーには結晶性
樹脂の透明性を向上させるために、樹脂中に微結晶化剤
等を添加することもできる。
【0039】本発明の方法で利用するトナーにはさらに
流動性の向上を目的として、無機微粒子が添加混合され
ていても良い。しかる無機微粒子の構成材料としては、
例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウ
ム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲
母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セイウム、ベンガラ、
酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ
素等を挙げることができる。特に好ましいのはシリカ微
粒子であり、また特に疎水化処理された微粒子が好まし
い。
【0040】また、ポリスチレン微粒子、ポリメチルメ
タクリレ−ト微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子等の
樹脂微粒子も好ましく用いることができる。
【0041】また、磁性トナーを得る場合には、磁性体
の微粒子が現像剤微粒子中に含有される。しかる磁性体
としては、鉄、フェライト、マグネタイトを始めとする
鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性を示す金属若しくは
合金又はこれらの金属を含む化合物等がある。
【0042】さらに、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化
合物、ニグロシンや4級アンモニウム塩等の帯電制御剤
を用いることができる。
【0043】本発明の方法で利用するトナーは、当業界
で利用し得る任意の方法を応用して当業者には容易に製
造可能である。例えば、混練、粉砕による方法や、混
練、冷凍粉砕による方法や、融解トナーを不溶解性液体
中で剪断撹拌して微粒子化する方法や、結着樹脂と着色
剤を溶剤に分散させジェット噴霧により微粒子化する方
法等いずれも可能である。また、重合と同時にトナー化
を行う方法も適用できる。
【0044】本発明の方法では、主に、以上説明した特
定のトナーを使用することによって、熱ローラの表面に
供給する離型剤の供給量を少なくしても、良好なオフセ
ット防止特性等が図れる。従って、本発明の方法では、
離型剤を、記録シートのような被転写体への塗布量が
8.0×10-3mg/cm2 となるように供給する(A
4紙1枚当たり5mg以下に相当)。好ましくは0mg
よりは多く且つ4.8×10-3mg/cm2 以下とする
(A4紙1枚当たり3mg以下に相当)。
【0045】離型剤の供給量が8.0×10-3mg/c
2 よりも多いと定着後画像表面に付着したオイルのた
めに画質が低下し、特にOHPのような透過光を利用す
る場合にはその欠点が顕著に現れてしまう。また、被転
写体への離型剤の付着が顕著になりベタ付きが発生して
しまう。さらに、離型剤の供給量が多くなればなるほど
離型剤を貯蔵しておくタンクの容量も大きくなり定着装
置が大型化してしまう等の問題も生ずる。
【0046】なお、離型剤を全く使用しない場合も、本
発明に含まれる。但し、極微量でも離型剤が供給されて
いると熱ローラの表面に液体離型剤が焼き付けられ、こ
れが離型層となりトナーの付着を防ぐことができ、ま
た、熱ローラの磨耗を防止しやすい。これらの観点か
ら、離型剤の供給量は0mgより多いことが好ましい。
【0047】ここで、該離型剤の供給量は次のようにし
て測定される。表面に離型剤を供給した定着ローラに、
一般の複写機で使用される普通紙(代表的には、富士ゼ
ロックス社製複写用紙、商品名J紙)を通過させると普
通紙上に離型剤が付着する。この普通紙上の液体離型剤
をソックスレー抽出器を用いて抽出する。溶媒にはヘキ
サンを用いる。このヘキサン中に含まれる離型剤を、原
子吸光分析装置にて定量することで、普通紙上に付着し
た離型剤量を決定できる。その量を離型剤の定着ロ−ル
への供給量と定義する。
【0048】本発明の方法では、トナー像に接する側の
熱ローラの弾性層には、トナー離型性に優れるフッ素ゴ
ムやシリコーンゴム等を好ましく用いることができ、特
に好ましくはより離型性に優れるフッ素ゴムを用いる。
また、複数の弾性層を積層することができる。必要に応
じて熱ローラの表面にフッ素樹脂等やシリコ−ン樹脂等
の離型層を設けることもでき、離型層の厚みは1.0m
m以下であることが望ましい。離型層の厚みが厚いと画
像の凹凸に熱ローラの表面が追従できなくなってしまう
からである。
【0049】熱ローラの弾性層の厚みは0.05mm以
上1mm以下が望ましい。さらに好ましくは0.05m
m以上0.5mm以下である。弾性層の厚みが0.05
mm未満であると熱ローラの変形量がトナー画像の凹凸
に追従できない場合があり、充分な定着ができないおそ
れがあり、好ましくない。また、弾性層の厚みが1mm
よりも厚いと、熱容量が大きくなり電源オンからのウエ
イト時間が長くなりがちで、消費電力も大きくなってし
まうので好ましくない。
【0050】熱ローラ表面に離型剤を供給する方法とし
ては、当業界で周知の方法、例えば、離型剤を含浸した
パッド方式、ウエブ方式、ローラ方式や非接触型のシャ
ワー方式(スプレー方式)が挙げられ、特にウエブ方式
あるいはローラ方式が好ましい。このような方式は離型
剤を均一に供給できると同時に供給量をコントロールす
ることも容易だからである。
【0051】離型剤としては、代表的には、シリコーン
オイルやフッ素オイル等が用いられる。シリコーンオイ
ルとしては、ジメチルシリコーンオイルやアミノ変性シ
リコーンオイル等の定着ロ−ル表面と相互作用を持つよ
うな変性オイルが用いられる。熱ローラの表面に均質な
離型剤層を作るにはアミノ変性シリコーンオイル等の変
性オイルが好ましい。フッ素オイルとしてはフッ素変性
シリコーンオイルやフッ素変性有機オイル等がある。そ
れらは、オイルの表面張力が小さく熱ローラに対する濡
れ性が良いため均質な離型剤層を作るに理想的である
が、高価なので、現段階ではコストとの兼ね合いで使用
すべきである。
【0052】本発明の方法に使用する被転写体(記録
材)としては、特別な限定はないが、静電荷現像方式の
複写機あるいはプリンターに使用される普通紙及びOH
Pシート等が挙げられる。定着後画像表面の平滑性をさ
らに向上させるには、被転写体の表面もできるだけ平滑
であることが望ましく、例えば普通紙の表面を樹脂等で
コーティングしたコート紙や印刷用のアート紙等を用い
ることが好ましい。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、これらの実施例に本発明は限定されるものではな
い。 トナーの製造: 実施例1 結着樹脂として、結晶樹脂であるポリカプロラクトン樹
脂「プラクセル」(ダイセル社製、重量平均分子量約9
0000、分子量10000以下の成分の含有量約1重
量%、融点62℃、融点より30℃高い温度における融
解粘度2000Pa・s)95重量部と、着色剤として
銅フタロシアニン(大日本インキ社製)5重量部とを融
点よりも30℃高い温度に昇温した加熱混練機(ラボプ
ラストミル、東洋精機社製)で融解混練した。得られた
トナー原料500gを、あらかじめ130℃に加熱され
た、高速回転剪断型撹拌器を有し10000センチスト
ークスのシリコーンオイル500gが入っている処理容
器中に投入し、30分間剪断撹拌した後、さらにシリコ
ーンオイル500gを加えて剪断撹拌しながら30℃ま
で冷却した。得られた分散液を濾過処理して固形物を分
離し、ヘキサンで数回洗浄後乾燥して組成物を得た。こ
れを「組成物1」とする。組成物1はほぼ球形粒子であ
り、コールターカウンターで測定した重量平均粒子径は
約8μmであった。 実施例2 結着樹脂として、結晶性樹脂であるエチレンエチルアク
リレート樹脂「エバフレックスEEA」(三井デュポン
ポリケミカル社製、重量平均分子量約80000、分子
量10000以下の成分の含有量約0.5重量%、融点
86℃、融点より30℃高い温度における融解粘度60
00Pa・s)95重量部と、着色剤として銅フタロシ
アニン(大日本インキ社製)5重量部とを加熱混練機
(ラボプラストミル、東洋精機社製)で融解混練し、加
熱温度を170度にした以外は実施例1と同様の方法で
組成物を得た。これを「組成物2」とする。コールター
カウンターで測定した重量平均粒子径は約10μmであ
った。 実施例3 結着樹脂として、結晶性樹脂であるエチレンメタクリル
酸共重合体「ニュクレル」(三井デュポンポリケミカル
社製、重量平均分子量約45000、分子量10000
以下の成分の含有量約3重量%、融点95 ℃、融点よ
り30℃高い温度における融解粘度2000Pa・s)
95重量部と、着色剤として銅フタロシアニン(大日本
インキ社製)5重量部とを加熱混練機(ラボプラストミ
ル、東洋精機社製)で融解混練し、加熱温度を180度
にした以外は実施例1と同様の方法で組成物を得た。こ
れを「組成物3」とする。コールターカウンターで測定
した重量平均粒子径は約9μmであった。 比較例1 結着樹脂としてポリカプロラクトン樹脂「プラクセル」
(ダイセル社製、重量平均分子量約90000、分子量
10000以下の成分の含有量約1.5重量%、融点6
2℃、融点より30℃高い温度における融解粘度200
0Pa・s)45重量部と、同じく結着樹脂としてポリ
カプロラクトン樹脂「プラクセル」(ダイセル社製、重
量平均分子量約18000、分子量10000以下の成
分の含有量約40重量%、融点61℃、融点より30℃
高い温度における融解粘度7Pa・s)50重量部と、
着色剤として銅フタロシアニン(大日本インキ社製)5
重量部とを加熱混練機(ラボプラストミル、東洋精機社
製)で融解混練し、実施例1と同様の方法で組成物を得
た。これを「組成物11」とする。コールターカウンタ
ーで測定した重量平均粒子径は約8μmであった。この
組成物の結着樹脂は重量平均分子量約40000、分子
量10000以下の成分の含有量約21重量%であっ
た。 比較例2 結着樹脂としてポリカプロラクトン樹脂「プラクセル」
(ダイセル社製、重量平均分子量約200000、分子
量10000以下の成分の含有量約0.1重量%、融点
62℃、融点より30℃高い温度における融解粘度45
0,000Pa.s)95重量部と、着色剤として銅フ
タロシアニン(大日本インキ社製)5重量部とを加熱混
練機(ラボプラストミル、東洋精機社製)で融解混練
し、実施例1と同様の方法で組成物を得た。これを「組
成物12」とする。コールターカウンターで測定した重
量平均粒子径は約12μmであった。 比較例3 結着樹脂として、非結晶性樹脂であるビスフェノールA
エチレンオキサイド付加物とテレフタル酸から得た線状
ポリエステル樹脂(重量平均分子量約15000、分子
量10000以下の成分の含有量約40重量%)95重
量部と、着色剤として銅フタロシアニン(大日本インキ
社製)5重量部とをバンバリーミキサーで融解混練し、
冷却後粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕して組成
物を得た。これを「組成物13」とする。コールターカ
ウンターで測定した重量平均粒子径は約7μmであっ
た。
【0054】以上の組成物1、2、3、11、12、1
3の各粉末に、疎水性シリカ粉末(商品名「R97
2」、日本エアロジル社製)0.5重量部を添加して、
トナー1、2、3、11、12、13を作製した。 画像形成方法:上記のように作製した各トナーを、富士
ゼロックス社製A−Colorフルカラ−複写機の定着
器の熱ローラの弾性層(シリコ−ンゴム)の厚さを0.
1mmに改造した改造機で定着性能を評価した。離型剤
にはアミノ変性シリコーンオイルの300センチストー
クスのものを用い、離型剤塗布量は,0.16×10-3
mg/cm2 (A4紙1枚当たり0.1mgに相当)に
した。定着器のプロセススピードは60mm/secに
した。グロスはGloss meter GM−26D
(村上色彩技術研究所製)によって、測定光の入射角7
0度で測定した。定着評価の結果を表1に示した。な
お、この定着器の改造によって、電源オンからのウエイ
ト時間は5分から1分に短縮され、それに伴い消費電力
も当然低下した。
【0055】
【表1】
【0056】表1に記載した結果から明らかなように、
分子量10000以下の成分の含有量が20重量%以下
である等の本発明の要件を満たした実施例の「トナー
1」、「トナー2」、「トナー3」はオフセットの発生
温度も充分に高く、しかも定着後の画像表面の平滑性も
高く発色性も良かった。しかし、分子量10000以下
の成分を20重量%よりも多く含む「トナー11」はオ
フセット性はまずまずであったが、定着後の画像のグロ
スが高くならなかった。分子量の高い「トナー12」
は、融点よりも30度高い温度における結着樹脂の融解
粘度が450000Pa.sであるために、定着時にト
ナーが充分に変形できず、オフセット温度は高いがグロ
スが上がらない結果となった。そのため発色性も悪いも
のであった。非晶性樹脂である「トナー13」は、ガラ
ス転移点以上の温度で急激に粘度が低下するのでオフセ
ット性も悪くグロスも上がらない結果となった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オフセットの発生が防止でき、離型剤による画質の劣化
やベト付きもない。しかも、画像表面の平滑性が高く発
色性の良い高画質の記録像を提供できると共に、小型で
低消費電力である定着器を使用できる。
【0058】また、定着工程で使用するロールの弾性体
厚みを0.05〜1mmとした本発明の好ましい態様で
は、ローラを所定の温度に加熱するための、電源オンか
らの時間(ウエイト時間)を短くするもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いられる定着器の一構成例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 熱ローラ、2 圧着ローラ、3 熱ローラコア、4
圧着ローラコア、5 熱ローラ弾性体層、 6 圧着
ローラ弾性体層、7 熱ローラ離型層、8 圧着ローラ
離型層、 9 加熱源、 11 離型剤供給ロ
ーラ、12 離型剤供給ローラ、13 芯金、
14 ゴム状弾性体、15 多孔質フィルム、 16
ニップ巾、 17 離型剤貯蔵タンク、18 離
型剤、 19 離型剤供給装置、20 記録シ
ート、21 トナー像。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、ト
    ナーを含む現像剤を用いて該潜像を現像する工程、現像
    されたトナー像を被転写体上に転写する工程、及び、被
    転写体上のトナー像を加熱定着する工程を有する画像形
    成方法において、 該トナーが、着色剤と結着樹脂とを有し、該結着樹脂は
    結晶性樹脂を含有し、かつ結着性樹脂は分子量10,0
    00以下の成分の含有量が20重量%以下であり、該結
    晶性樹脂の融点よりも30℃高い温度における該結晶性
    樹脂の融解粘度が10〜100,000Pa.sであ
    り、 前記定着工程では、弾性体を有してなるロールを、被転
    写体上のトナー像に接するように用い、そのロールに、
    離型剤を被転写体への塗布量が8.0×10-3mg/c
    2 以下となるように供給しつつ定着を行うことを特徴
    とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ロールの弾性厚みを、0.05〜
    1.0mmとすることを特徴とする請求項1に記載の画
    像形成方法。
  3. 【請求項3】 着色剤と結着樹脂とを有する静電荷像現
    像用トナーにおいて、該結着樹脂は結晶性樹脂を含有
    し、かつ結着性樹脂は分子量10,000以下の成分の
    含有量が20重量%以下であり、該結晶性樹脂の融点よ
    りも30℃高い温度における該結晶性樹脂の融解粘度が
    10〜100,000Pa.sであることを特徴とする
    静電荷像現像用トナー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003529460A (ja) * 2000-01-09 2003-10-07 ヒューレット−パッカード・インデイゴ・ビー・ブイ 箔印刷
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