JPH09197711A - 非磁性一成分現像剤および画像形成方法 - Google Patents

非磁性一成分現像剤および画像形成方法

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JPH09197711A
JPH09197711A JP800896A JP800896A JPH09197711A JP H09197711 A JPH09197711 A JP H09197711A JP 800896 A JP800896 A JP 800896A JP 800896 A JP800896 A JP 800896A JP H09197711 A JPH09197711 A JP H09197711A
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ethylene
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JP800896A
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Atsuhiko Eguchi
敦彦 江口
Chiaki Suzuki
千秋 鈴木
Takayoshi Aoki
孝義 青木
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤担持体上に安定かつ均一なトナー層が
形成でき、より低い温度で離型能を発揮でき、耐オフセ
ット性が良好であり、粉体流動性に優れ、ブロッキング
現象を発生させない非磁性一成分現像剤およびそれを用
いる画像形成方法を提供する。 【解決手段】 潜像形成工程、現像剤担持体上に現像剤
の薄層を形成させて潜像を現像する現像工程、転写工程
および定着工程を有する画像形成方法において、現像剤
として、結着樹脂と、メタロセン系触媒の存在下での重
合により得られたエチレン単独重合体またはエチレンと
炭素数3〜10のα−オレフィンからなるエチレン系共
重合体にスチレン系モノマーおよび/または不飽和カル
ボン酸系モノマーをグラフト重合させて変性したポリエ
チレン系ワックスからなる滑剤と、着色剤とを含むトナ
ー粒子より構成され、二成分用キャリアを用いた場合に
おける帯電量が|20|〜|50|μc/gである非磁
性一成分現像剤を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等において、静電潜像の現像のために用いる非磁性一
成分現像剤および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、複写するに際し
て、光導電性物質を用いた感光体に形成された静電潜像
に、磁気ブラシ現像法等によりトナーを付着させて現像
し、感光体上のトナー像を、紙、シート等の転写材に転
写した後、熱、溶剤、圧力等を利用して定着し、永久画
像を得るものである。良好な画質の画像を形成するため
には、トナーは当然のことながら、現像、転写等、全工
程で問題なく機能することが要求され、特に高い流動性
を有することおよび適度な帯電性を有することが必須で
ある。また定着工程においては、転写されたトナー画像
を欠損やオフセットのようなトラブルを発生することな
く、速やかに転写体上に定着させることが要求される。
以上のように複写操作に際しては、各工程が完全に機能
して、初めて繰り返し特性の安定なシステムとして完成
する。
【0003】現像工程において現在実用化されている乾
式現像方式としては、トナーおよび鉄粉等のキャリアを
組み合わせた現像剤を用いる二成分現像方式、およびキ
ャリアを用いない現像剤による一成分現像方式がある。
二成分現像方式では、複写を繰り返す際にトナーがキャ
リア表面に付着し、現像剤が次第に劣化して現像剤の寿
命が尽きるために、現像剤を定期的に交換しなければな
らないという欠点がある。さらにトナーのみが消費され
るため現像剤中のトナー濃度割合が低下することから、
トナーとキャリアの混合割合を一定に保つための自動濃
度調整機構等を必要とし、その結果装置が大型化すると
いう問題がある。
【0004】一方、一成分現像方式は、キャリアを使用
しないことから現像剤寿命の問題が存在せず、また装置
の小型化に有利であるという利点を有し、プリンター等
のパーソナルユース機を含め、現像方式の主流になりつ
つあり、中でも磁性粉を含有する磁性一成分現像方式が
主として用いられている。しかしながら、この現像方式
では、高温環境で転写不良を起こしたり、内添されてい
る磁性粉のために鮮明なカラー画像が得られないという
問題がある。
【0005】これらを改善するものとして、非磁性一成
分現像方式が提案されている。この現像方式は、トナー
を現像剤担持体上に供給し、層形成部材によりトナー層
を形成した後、潜像保持体上の静電潜像にトナーを付着
させて現像を行うものであり、磁性粉を含有しない現像
剤を用いるため、前述の磁性一成分現像方式における問
題点を改善することができる。
【0006】また、定着工程において、トナー像を定着
する方法としては、加熱溶融方式が最も多く用いられて
いるが、この方法は、接触型と非接触型の2種類に大別
される。特に接触型の加熱ロール定着法は熱効率がよ
く、高速定着が可能であることから、近年商業用複写
機、プリンター等において広く用いられている。
【0007】しかしながら、加熱ロール定着法では、ト
ナーが加熱ロールに付着し、次のコピーを汚すオフセッ
ト現象が発生するという不具合が生じる恐れがあった。
特に高速複写において、定着速度の増速に対応するため
に単位時間当たりの加温熱量を増加させることは、オフ
セット現象をより引き起こしやすくする結果となる。ま
た、加熱ロール定着法では、定着ロール部に剥離爪を設
け、転写材、一般的には紙が定着ロールを通過した後、
ロールに巻き付くのを防止している。しかしながら、近
年複写機の高速化に伴い、この部位にかかるストレスが
増大したため、剥離不良や、剥離した際に爪による転写
材先端部の画像欠損を生じるというトラブルが発生する
場合がある。
【0008】さらに、複写画像を原稿としてさらに複写
することがしばしば行われているが、その場合、複写機
の自動原稿送り装置に複写画像を入れると、この装置の
紙送り用ローラーで原稿が擦られて、画像ににじみや汚
れが発生する。また、両面原稿や多色原稿では、初めの
複写画像を定着した後、2回目の複写を行うが、このと
きに紙送り用ローラーで画像表面が擦られて、画像にに
じみや汚れが発生する。さらに、複数の原稿を重ねて複
写機内に一時保管したものを、2回目の複写のために紙
送り用ローラーで1枚づつ取り出すが、この移送におい
ても原稿の裏面と下の原稿の画像表面が擦られて両者に
こすり汚れやにじみを発生させ、画質の低下を引き起こ
してしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの不具合の改善
のために、トナー中に滑剤として、低分子量ポリプロピ
レンまたはポリエチレンを添加する方法が提案されてい
る(特公昭52−3304号公報、特公昭52−330
5号公報、特公昭57−52574号公報、特公昭58
−58664号公報、特開昭58−59455号公報お
よび特開昭60−151650号公報等)。上記の滑剤
を添加したトナーでは、加熱ロールからの離型性不良に
よる耐オフセット性向上や、剥離爪傷抑制、定着画像の
耐こすり強度向上等にある程度効果があるものの、その
効果は十分ではない。さらに、これらポリオレフィン系
の滑剤と樹脂成分の相溶性が低いため、滑剤がトナー中
で大きなドメインを形成し、結果としてトナーの粉体流
動性、凝集性等を大きく悪化させてしまう。
【0010】これらの不具合を解決する方法として、ポ
リオレフィンを樹脂にグラフトさせて樹脂中に相溶させ
る方法(特開昭60−457号公報、特開昭60−93
456号公報、特開昭60−93457号公報等)、変
性ポリオレフィンを用いて樹脂中に分散させる方法(特
開昭58−63947号公報、特開昭59−17757
0号公報、特開昭60−3644号公報、特開昭62−
14508号公報、特開昭63−191817号公報
等)が知られている。しかしながら、これらの方法は、
ポリオレフィンの分散性を向上させ、粉体流動性、凝集
性等の悪化をある程度抑制できるものの、本来要求され
るべき離型能向上効果が失われるという問題がある。さ
らに、前述のポリオレフィン系滑剤を用いた場合は、非
磁性一成分現像を用いる方式にも悪影響を与えてしまう
場合がある。
【0011】近年、プリンターおよびデジタル複写機に
おいては高dpi化が進展し、一層の高画質画像を得る
ことが求められている。この高dpi化に対応させるに
は、潜像により忠実に現像させることが重要であり、潜
像再現性向上のためにトナーをさらに小粒径化すること
が要求されている。ところが非磁性一成分現像方式は、
現像剤の搬送に磁力を用いない機構であるため、二成分
現像方式や磁性一成分現像方式に比べ、より良好な流動
性を持つトナーを必要とするものであるから、非磁性一
成分現像方式に、小粒径トナーを適用すると流動性が低
下し、安定かつ均一なトナー層を形成させることは困難
になるという問題がある。
【0012】前記のようなポリオレフィン系滑剤を添加
した場合、トナー中の他の材料分散にも影響を与えるこ
とから、トナーの帯電量分布の広域化を招く場合が多
く、またトナー相互間の付着力や層形成部材、現像剤担
持体との相互作用が大きいことより、ワックス自身の持
つ流動性への悪影響と合わせ、前述の安定かつ均一なト
ナー層形成維持性への阻害を増進させてしまう。
【0013】また、非磁性一成分現像方式では、トナー
が十分帯電していないと背景部へのカブリが生じる。そ
こで、現像剤担持体に現像剤供給部材を圧接して設置す
る試みがなされているが、この場合には、トナーが現像
剤担持体または現像剤供給部材に融着するフィルミング
現象が問題となる。この問題に関しては、トナーの表面
に前記のようなポリオレフィン系滑剤が露出するとトナ
ーの付着力が増大し、各部材へのフィルミング現象を促
進させることとなる。さらに小粒径トナーでは、体積当
りの表面積が大きくなるから、ワックスの影響が一層大
きく現れるという欠点もある。
【0014】したがって、本発明は、従来の技術におけ
る上記のような実情に鑑み、その欠点を改善することを
目的としてなされたものである。
【0015】すなわち本発明の目的は、現像剤担持体上
に安定かつ均一なトナー層を形成すると共に、より低い
温度で離型能を発揮でき、耐オフセット性が良好であ
り、粉体流動性に優れ、ブロッキング現象を発生させな
い非磁性一成分現像剤およびそれを用いる画像形成方法
を提供することになる。
【0016】本発明の他の目的は、現像剤担持体または
現像剤供給部材へのフィルミングが極めて少なく、濃度
再現性およびカブリが無く、定着ロール部の剥離爪によ
る損傷を受けることなく、こすり画像強度に優れた非磁
性一成分現像剤およびそれを用いる画像形成方法を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、結着樹脂と着色剤と滑剤を必須成分とする非
磁性一成分現像剤において、滑剤としてメタロセン系触
媒の存在下に重合させて得られた特定のポリマーをグラ
フト変性したものを用いることにより、前記の問題点が
解消できることを見出した。
【0018】すなわち、本発明の非磁性一成分現像剤
は、結着樹脂と、メタロセン系触媒の存在下での重合に
より得られたエチレン単独重合体またはエチレンと炭素
数3〜10のα−オレフィンからなるエチレン系共重合
体にスチレン系モノマーおよび/または不飽和カルボン
酸系モノマーをグラフト重合させて変性したポリエチレ
ン系ワックスからなる滑剤と、着色剤とを必須成分とす
るトナー粒子より構成され、二成分用キャリアを用いた
場合における帯電量が|20|μc/gないし|50|
μc/gであることを特徴とする。
【0019】本発明の上記非磁性一成分現像剤におい
て、滑剤が、密度0.95g/cm3以上、粘度平均分
子量800ないし3000、分子量分布:Mw(重量平
均分子量)/Mn(数平均分子量)が1.1ないし1.
8以下であるエチレン単独重合体またはエチレン系共重
合体70ないし95重量部に、スチレン系モノマーおよ
び/または不飽和カルボン酸系モノマー5ないし30重
量部をグラフト重合させて変性したポリエチレン系ワッ
クスからなり、160℃における溶融粘度が15cps
ないし250cps、針入度が2dmm以下であること
が好ましい。
【0020】また、本発明の画像形成方法は、潜像保持
体上に潜像を形成する潜像形成工程、現像剤担持体上に
現像剤の薄層を形成させて潜像を現像する現像工程、現
像したトナー像を転写体上に転写する転写工程、および
転写体上に形成されたトナー像を加熱・定着する定着工
程を有するものであって、その現像工程において、上記
した非磁性一成分現像剤を使用することを特徴とする。
【0021】本発明において、上記のような画像形成方
法において、前述の結着樹脂、着色剤および変性ポリエ
チレンワックスを必須成分とする非磁性一成分現像剤を
用いた場合、詳細は不明であるが、変性ポリエチレンワ
ックスを、粉体流動性、凝集性、および帯電性を損なわ
ないようにトナー中に高分散させても、離型能が十分に
得られるよう制御することが容易であり、かつ、変性ポ
リエチレン系ワックス自身がトナー表面に均一に分散
し、かつ極低分子量成分を含まないため、トナーの表面
に露出してもトナー相互間の付着力や、層形成部材およ
び現像剤担持体との相互作用を増大させないので、各部
材へのフィルミング現象の発生を抑制でき、結果して安
定かつ均一なトナー層の形成を維持させることが可能に
なると思われる。
【0022】さらに詳細は不明であるが、特に本発明に
おけるように、メタロセン系触媒を用いた場合には、融
点以上の温度で真空下に脱気する方法、ヘキサン・アセ
トン等の溶媒に溶解させて低分子量部を除く方法、溶媒
に全量溶解させた後特定の温度で析出させることにより
高分子量部を取り除く方法のみによる分子量分布(Mw
/Mn)制御等とは異なり、モノマーの重合時から分子
構造/分子鎖長を規則正しく制御できるので、前述のよ
うな低分子量域のポリエチレンワックスにおいてより密
度の高いものを合成することができる、したがって、前
述の効果をより高いレベルに発揮でき、また同様な理由
により、分子量/分布、粘度的特性等々の各々をバラン
スをとりながら制御するのが容易である上、後述するよ
うな変性も効率よく行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明において用いられる滑剤は、
エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜10の
α−オレフィンからなるエチレン系共重合体をグラフト
重合して変性することによって得られるが、使用するエ
チレン単独重合体またはエチレン系共重合体は、メタロ
セン系触媒の存在下において重合して得られたものであ
る。メタロセン系触媒は、その種類に特に限定されるこ
となく利用することができる。例えば、(A)周期律表
のIVb、Vb、VIb族よりなる群から選択された遷移金
属の化合物および(B)助触媒の組み合わせからなるメ
タロセン系触媒が例示される。上記の遷移金属の化合物
としては、下記一般式(1)で示されるものを例示する
ことができる。 ML (1)
【0024】上記一般式(1)中、MはIVb、Vb、VI
b族の金属から選ばれる遷移金属原子を表し、ジルコニ
ウム、チタン、ハフニウム等が例示される。xは遷移金
属の原子価であり、Lの個数を示す。Lは遷移金属に配
位する配位子または基を表し、少なくとも1個のLは、
シクロペンタジエニル、インデニル等のシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子であり、それ以外のLは、炭
素数1ないし12の炭化水素基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、トリアルキルシリル基、SO3 1 (ただ
し、R1 はハロゲン等の置換基を有してもよい炭素数1
ないし8の炭化水素基)、ハロゲン原子および水素原子
よりなる群から選ばれる1種の基または原子である。さ
らに上記一般式(1)で示される化合物が、シクロペン
タジエニル骨格を有する配位子を2個以上含む場合、そ
のうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子
同士は、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、イソ
プロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン
基、シリレン基、またはジメチルシリレン基、ジフェニ
ルシリレン基等の置換シリレン基等を介して結合してい
てもよい。
【0025】このような化合物としては、例えば、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(n−プロピルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n−ブチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n−
ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(メチル−n−プロピルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチル−n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(ジメチル−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、ビス(n−ブチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(n−ブチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
エトキシクロリド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムブトキシクロリド、ビス(n−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシド、ビ
ス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメ
チルクロリド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジメチルジルコニウム、ビス(n−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムベンジルクロリド、ビス
(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジベンジルジルコ
ニウム、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムフェニルクロリド、ビス(n−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムハイドライドクロリド、エ
チレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチ
レンビス(インデニル)ジエチルジルコニウム、エチレ
ンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、エチレ
ンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリ
ド、エチレンビス(インデニル)エチルジルコニウムモ
ノクロリド、エチレンビス(インデニル)メチルジルコ
ニウムモノブロミド、エチレンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジル
コニウムジブロミド、
【0026】エチレンビス{1−(4,5,6,7−テ
トラヒドロインデニル)}ジメチルジルコニウム、エチ
レンビス{1−(4,5,6,7−テトラヒドロインデ
ニル)}メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビ
ス{1−(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{1−
(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコ
ニウムジブロミド、エチレンビス{1−(4−メチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス
{1−(5−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、エチレンビス{1−(6−メチルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{1−(7−メ
チルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス{1−(5−メトキシインデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス{1−(2,3−ジメチルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス
{1−(4,7−ジメチルインデニル)}ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス{1−(4,7−ジメトキシ
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、イソプロピリ
デン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、等があげられる。なお、
上記例示のものにおいて、シクロペンタジエニル環の二
置換体は、1,2−および1,3−置換体を含み、三置
換体は、1,2,3−および1,2,4−置換体を含
む。本発明では、上記のようなジルコニウム化合物にお
いて、ジルコニウム金属をチタン金属またはハフニウム
金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることができ
る。
【0027】また、助触媒(B)としては、従来公知の
ものを特に限定することなく利用することができる。例
えば、アルミノオキサン(B−1)または遷移金属化合
物(A)と反応してイオン性の錯体を形成する化合物
(B−2)をあげることができる。
【0028】アルミノオキサン(B−1)としては、具
体的には、下記一般式(2)または(3)で示される有
機アルミニウム化合物を例示することができる。
【化1】 (式中、R2 は、炭化水素基を表し、mは2以上の整数
を示す。)上記アルミノオキサンにおいて、R2 はメチ
ル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、iso−
ブチル基、フェニル基、フェニルメチル基等が例示さ
れ、好ましくはメチル基、エチル基、iso−ブチル基
である。mは2以上の整数、好ましくは3ないし50、
特に3ないし40の整数である。
【0029】アルミノオキサンは、例えば、(1)吸着
水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、例
えば、マグネシウム水和物、硫酸銅水和物等の炭化水素
媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウム等の有機アル
ミニウム化合物を反応させて炭化水素溶液として回収す
る方法、(2)ベンゼン、トルエン等の媒体中で、トリ
アルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に直
接水や氷、水蒸気を作用させて炭化水素の溶液として回
収する方法等があり、用いられる有機アルミニウム化合
物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−
sec−ブチルアルミニウム、トリ−tert−ブチル
アルミニウム、トリイソペンチルアルミニウム等が例示
される。
【0030】また、遷移金属化合物(A)と反応してイ
オン性の錯体を形成する化合物(B−2)としては、例
えば、カチオンと複数の基が元素に結合したアニオンと
からなる化合物、特に配位錯化合物を好ましいものとし
てあげることができる。具体的な化合物としては、テト
ラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニ
ル硼酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸ト
リ(n−ブチル)アンモニウム、テトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸トリメチルアンモニウム、テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム、
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ(n−ブチ
ル)アンモニウム、ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルア
ンモニウム、テトラフェニル硼酸フェロセニウム、テト
ラフェニル硼酸トリチル、テトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸フェロセニウム、テトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸メチルフェロセニウム、テトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム、テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラ(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸トリチル、テトラフルオロ硼酸
銀、ヘキサフルオロリン酸銀、ヘキサフルオロ砒素酸
銀、過塩素酸銀、ヘキサフルオロアンチモン酸銀、トリ
フルオロ酢酸銀、トリフルオロメタスルホン酸銀、テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(N−ベンジル−2
−シアノピリジニウム)、テトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸(N−ベンジル−3−シアノピリジニウ
ム)、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(N−ベ
ンジル−4−シアノピリジニウム)、テトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)硼酸(N−メチル−2−シアノピリジ
ニウム)、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸(N
−メチル−3−シアノピリジニウム)、テトラ(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸(N−メチル−4−シアノピリ
ジニウム)、テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ト
リメチルアンモニウム、テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリメチル(m−トリフルオロメチルフェニ
ル)アンモニウム、テトラ(ペンタフルオロフェニル)
硼酸ベンジルピリジニウム等があげられる。
【0031】また、これらの助触媒(B)とともに、必
要に応じて有機アルミニウム化合物(C)を用いてもよ
い。このような有機アルミニウム化合物としては、下記
一般式(4)で示される化合物を例示することができ
る。 R1 n AlX3-n (4) (式中、R1 は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、X
はハロゲン原子または水素原子を表し、nは1〜3の整
数である。)
【0032】上記一般式(4)において、R1 は炭素数
1〜12の炭化水素基、例えば、アルキル基、シクロア
ルキル基またはアリール基を表すが、具体的には、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、iso−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニ
ル基およびトリル基等があげられる。このような有機ア
ルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウム、トリ−2−エチルヘキシルアルミニウム等のト
リアルキルアルミニウム類;イソプレニルアルミニウム
等のアルケニルアルミニウム類;ジメチルアルミニウム
クロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロ
ピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウム
クロリド、ジメチルアルミニウムブロミド等のジアルキ
ルアルミニウムハライド類;メチルアルミニウムセスキ
クロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプ
ロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド
等のアルキルアルミニウムセスキハライド類;メチルア
ルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリ
ド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライ
ド類;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライド等のアルキルアルミニウム
ハイドライド類等の化合物が用いられる。
【0033】本発明では、上記の遷移金属化合物(A)
および助触媒(B)、さらに必要に応じて上記一般式
(4)で示される有機アルミニウム化合物(C)からな
るメタロセン系触媒が利用される。その重合反応は、炭
化水素媒体中で実施される。炭化水素媒体として、具体
的には、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、オ
クタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカ
ン等の脂肪族系炭化水素、シクロペンタン、メチルシク
ロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環
族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族系炭化水素、ガソリン、灯油、軽油等の石油留分等の
他に、原料のオレフィンも炭化水素媒体となる。これら
炭化水素媒体の中では芳香族系炭化水素が好ましい。
【0034】本発明において、重合反応を液相重合法で
実施する際の該遷移金属化合物の使用割合は、重合反応
系内の遷移金属原子の濃度として、通常は10-8ないし
10-2グラム原子/リットル、好ましくは10-7ないし
10-3グラム原子/リットルの範囲である。また、アル
ミノオキサンの使用割合は、重合反応系内のアルミニウ
ム原子の濃度として、通常は10-4ないし10-1グラム
原子/リットル、好ましくは10-3ないし10-2グラム
原子/リットルの範囲である。また、重合反応系内の遷
移金属原子に対するアルミニウム原子の比は、通常4な
いし107 、好ましくは10ないし106 の範囲であ
る。
【0035】本発明において、上記エチレンの単独重合
体またはエチレン系共重合体の分子量の調節は、水素お
よび/または重合温度により行うことができる。重合反
応の際の温度は、通常は20℃以上、特に好ましくは5
0℃ないし230℃の範囲である。重合反応に供給され
る水素量はエチレンに対する水素のモル比として通常
0.01ないし4、好ましくは0.05ないし2の範囲
である。
【0036】本発明では、これらのメタロセン系触媒の
存在下に重合して得られるエチレンの単独重合体または
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンからなるエ
チレン系共重合体のが用いられる。その135℃のデカ
リン中で測定した極限粘度[η]は、好ましくは0.4
dl/g以下、特に好ましくは0.005なし0.35
dl/gの範囲である。また、共重合体の場合の構成単
量体中のエチレンの割合は通常80モル%以上、好まし
くは85モル%以上である。
【0037】さらに、このようにして得られたエチレン
の単独重合体またはエチレン系共重合体は、粘度平均分
子量800ないし3000の範囲、密度0.95g/c
3以上、かつ針入度2dmm以下、さらには1dmm
以下であるのがより好ましい。この範囲のポリエチレン
は、高密度および分子の直鎖性の故に、自己潤滑性を有
し、そのために定着像表面の摩耗による損傷を低減さ
せ、定着像にこすり汚れ、にじみ等が発生するのを防止
することができる。すなわち、加熱ロール通過後、定着
像表面に潤滑性を有する膜を形成させ、潤滑効果が十分
に発現されるのである。
【0038】また、上記エチレンの単独重合体またはエ
チレン系共重合体(以下、「ポリエチレンワックス」と
いう。)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(以下、単にGPCという)で求めた分子量分布(Mw
/Mn)は通常好ましくは1.1ないし1.8、より好
ましくは1.5以下の範囲である。分子量分布Mw/M
nがこの範囲にある場合、前述の粘度平均分子量の範囲
において、ポリエチレンワックス中の分子量の大きい成
分および分子量の小さい成分を減少させることができ
る。これにより、低温より融解を開始する分子量の小さ
い成分によるブロッキング性、常温での粉体流動性の悪
化や、分子量の大きい成分の部分的な溶融粘度の引上げ
による剥離爪傷抑制効果の低減を解消することが可能で
ある。
【0039】また、これはポリエチレンワックス自体の
溶融挙動にも大きな影響を及ぼす。一般にポリエチレン
ワックスには、通常の状態では完全に固体の状態を保
ち、定着ロールを通過する際には、その極めて短い通過
時間に定着ロールの設定温度近傍で完全に融解し、効果
を発現することが要求されている。分子量分布を前記の
範囲に制御した場合、通常用いるワックスに比べ、溶解
を終えるための溶解温度幅を狭くすることができる。こ
れにより、離型に寄与するワックス量(定着ロールの設
定温度で溶解するワックス量)が多くなり、発現効果と
いう観点からみれば効率がよくなる。
【0040】メタロセン系触媒は、従来の触媒系に比べ
て分子量分布の狭い重合体を得ることができる。したが
って、蒸溜・晶析・溶媒洗浄による方法で分子量分布を
狭くする必要がなく、あるいは、必要な場合でも、それ
を効率よく実施することができる。
【0041】なお、本発明におけるポリエチレンワック
スの分子量分布(Mw/Mn)は、ウォータース社製G
PC150Cを用い、温度140℃、溶媒o−ジクロル
ベンゼン、測定流量1.0ml/minで濃度0.1重
量%で測定した値である。試料の分子量算出にあたって
は、ポリエチレンの粘度式を使用した。カラムとして、
東ソー社製GMH−HT(60cm)とGMH−HTL
(60cm)を連結したものを用いた。また、針入度は
JIS K2207、密度はJIS K6760に従
い、さらに溶融粘度は試料を160℃にて加熱溶融さ
せ、ブルックフィールズ粘度計により測定した。
【0042】上記の方法で製造したポリエチレンワック
スについて、さらに融点以上の温度で真空下に脱気した
り、ヘキサン、アセトン等の溶媒に溶解させて低分子量
部分を除く手法、あるいは溶媒に全量溶解させた後、特
定の温度で析出させることにより、高分子量部分を取り
除く手法を併用してもよい。
【0043】また、上記のポリエチレンワックスへの、
スチレン系単量体または不飽和カルボン酸系単量体のグ
ラフト変性割合は、総重量100部とした場合、5ない
し30重量部であるのが好ましい。この範囲であれば、
大きなドメインによる粉体流動性、ブロッキング性、耐
ケーキング性等への悪影響や、滑剤がトナー中に高分散
し過ぎることによる離型効果、耐こすり画像強度等の低
下等がなく、良好な性能を示すことができる。
【0044】本発明でグラフト重合させるために使用さ
れるスチレン系単量体としては、スチレン、α−メチル
スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、
4−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,
4−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレ
ン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−−
ブチルスチレン、4−sec−ブチルスチレン、4−t
ert−ブチルスチレン、4−ヘキシルスチレン、4−
ノニルスチレン、4−オクチルスチレン、4−フェニル
スチレン、4−デシルスチレン、4−ドデシルスチレ
ン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4ーク
ロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、3,4−ジ
クロロスチレン、2−メトキシスチレン、4−メトキシ
スチレン、4−エトキシスチレン等をあげることができ
る。
【0045】また、グラフト重合させるために使用され
る不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸イソヘキシル、アクリル酸
フェニル、アクリル酸2−クロロフェニル、アクリル酸
ジエチルアミノエチル、アクリル酸3−メトキシブチ
ル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、
アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル等のアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸sec−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸オクチル、メ
タクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸2−クロロヘキシル、メタクリル
酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル等
のメタクリル酸エステル類、その他、マレイン酸エチ
ル、マレイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン
酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジブチ
ル等のマレイン酸エステル類、フマル酸エチル、フマル
酸ブチル、フマル酸ジブチル等のフマル酸エステル類、
イタコン酸エチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ブ
チル等のイタコン酸エステル類等をあげることができ
る。
【0046】ポリエチレンワックスにグラフト重合させ
るスチレン系単量体または不飽和カルボン酸系単量体に
ついては、上記に例示したが、これらに限定されるもの
ではない。上記単量体によるポリエチレンワックスの変
性方法としては、公知の種々の方法を採用することがで
きる。例えば、ポリエチレンワックスおよびスチレン系
単量体または不飽和カルボン酸系単量体をラジカル開始
剤の存在下で加熱・溶融混合させ、反応させる方法等が
使用できる。その際には、反応温度は125ないし32
5℃の範囲が好ましく、また、使用されるラジカル開始
剤としては、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペル
オキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペル
オキシド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物等があげられる。
【0047】また、変性ポリエチレン系ワックスの溶融
粘度は、160℃において15ないし250cpsであ
ることが好ましい。この範囲では、加熱ロール通過直後
の定着画像の凝集強度および画像表面の溶融粘度が適切
に制御され、剥離爪による画像掻き取りや、離型不良、
離型時の過剰ストレスによる剥離爪傷の発生を押えるこ
とが可能である。特に、上記の方法によるポリエチレン
ワックスでは、前記の粘度平均分子量の範囲のおいて、
前述したようなメタロセン系触媒を用いたポリエチレン
ワックスの利点からも、他のワックス物性値とのバラン
スをとりながら所望の溶融粘度を呈するよう制御するの
が容易であるという利点がある。
【0048】また、変性ポリエチレン系ワックスは、針
入度が2dmm以下、特に1dmm以下であることが好
ましい。針入度が上記の範囲の変性ポリエチレン系ワッ
クスは、自己潤滑性を有し、そのために定着像表面の摩
耗による損傷を低減させ、定着像にこすり汚れ、にじみ
等が発生するのを防止することができる。すなわち、加
熱ロール通過後、定着像表面に潤滑性を有する膜を形成
させ、潤滑効果が十分に発現される。
【0049】また、変性ポリエチレン系ワックスのトナ
ー中への添加量は、トナー重量の1ないし20重量%の
範囲が適度であり、さらに3ないし10重量%がより好
ましい。
【0050】本発明において用いる結着樹脂は、スチレ
ン、クロロスチレン、ビニルスチレン等のスチレン類、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪
酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノ
カルボン酸エステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテ
ル、ビニルメチルケトン等の単独重合体あるいは共重合
体、さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、シリコン樹脂、ポリアミド等を例示することがで
き、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、ス
チレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸アル
キル共重合体等を例示することができるが、これらに何
等限定されるものではない。
【0051】また、本発明の静電荷像現像用トナーは、
主構成成分の一つとして着色剤を含有するが、その着色
剤しては、染料および顔料、例えば、カーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブル
ー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポン
オイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロ
リド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキ
サレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.
ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド
122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.
ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー
12、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピ
グメントブルー15:3等を代表的なものとして例示す
ることができるが、上記例示したものに何等限定される
ものではない。。これらの着色剤はトナー中に5〜15
重量%の範囲で含有させればよい。
【0052】また、必要に応じて帯電制御剤物質等、公
知の添加剤を含有させてもよく、さらにはコロイダルシ
リカ微粒子を始めとする流動性向上剤等、他の無機化合
物微粒子を外部添加してもよい。
【0053】本発明において、上記の構成を有する非磁
性一成分現像剤用は、二成分用キャリアを用いた場合に
おける帯電量が|20|μc/gないし|50|μc/
gであることが必要である。さらには、|20|〜|4
0|μc/gが好ましい。これは、帯電量が|20|μ
c/gよりも小さいと現像ロールとの帯電が不十分で、
トナーの層形成が十分にできなくなるので、カブリやマ
シン内汚れの原因となり、また、|50|μc/gより
大きいと、現像ロールとの静電的付着力が大きくなり過
ぎて、低画像濃度や現像ロールでの二層化による濃度ム
ラ、カブリが発生しやすくなるためである。
【0054】次に、本願発明の画像形成方法について説
明する。本発明の画像形成方法は、潜像保持体上に潜像
を形成する潜像形成工程、現像剤担持体上に現像剤の薄
層を形成させて潜像を現像する現像工程、現像したトナ
ー像を転写体上に転写する転写工程、および転写体上に
形成されたトナー像を加熱・定着する定着工程を有する
ものであって、潜像形成工程において、従来公知の方法
で静電像保持体上に潜像が形成される。静電潜像保持体
としては、Se系感光体、有機系感光体、アモルファス
シリコン系感光体、あるいはこれらの表面に必要に応じ
てオーバーコートを施したもの等、従来公知のものが使
用可能である。次いで、形成された潜像は、現像工程に
おいて、現像剤として、上記した非磁性一成分現像剤を
用いて現像されるが、現像ロール等の現像剤担持体上に
層規制部材によって薄層のトナー層を形成させ、それを
静電潜像保持体の潜像と接触または近接させることによ
って現像が行われる。顕像化されたトナー像は、転写工
程において、常法により紙等の転写体上に転写され、次
いで、定着工程において、熱定着される。
【0055】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に
よって何等限定されるものではない。なお、下記の説明
において、「部」は、「重量部」を意味する。 (メタロセン系触媒によるポリエチレンワックスの製
造) 製造例a 連続重合反応器を用いて、精製ヘキサンを200リット
ル/hr、メチルアルミノオキサン(東ソー・アクゾ社
製)をアルミニウム原子換算で0.4モル/hr、トリ
メチルアルミニウムを0.2モル/hrおよびビス(n
−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ドをジルコニウム原子換算で2ミリモル/hrの割合で
連続的に供給し、重合反応器内のガス相において水素と
エチレン比(H2 /C2 4 )が0.40、全圧が30
kg/cm2 Gとなるようにエチレンおよび水素を連続
的に供給し、重合温度140℃、常圧、滞留時間0.5
時間、ポリマー濃度90g/リットルとなる条件下に重
合を行った。得られたポリマー溶液1リットルに対し、
メタノール5リットルを加えてポリマーを析出させた
後、濾過によりポリマーを回収し、乾燥して、以下の物
性を有する重合体を得た。[η]:0.08dl/g、
分子量分布Mw/Mn:1.3、粘度平均分子量:11
30、密度:0.96g/cm3 、160℃での溶融粘
度:12.0cps。
【0056】製造例b 製造例aの重合反応で、重合反応器内のガス相における
水素とエチレン比(H2 /C2 4 )を0.50に変え
た以外は、製造例aと同様に重合反応を行った。得られ
た重合体の物性は以下のものであった。 [η]:0.06dl/g、分子量分布Mw/Mn:
1.2、粘度平均分子量:890、密度:0.96g/
cm3 、160℃での溶融粘度:7.7cps。
【0057】(各種グラフト変性ポリエチレンワックス
の製造例) 製造例1 メタロセン系触媒によるポリエチレンワックス製造例a
のポリエチレンワックス([η]:0.08dl/g、
分子量分布Mw/Mn:1.3、粘度平均分子量:11
30、密度:0.96g/cm3 、160℃での溶融粘
度:12.0cps)1000gを160℃にて溶融
し、スチレン250g、ジ−tert−ブチルパーオキ
シド21gを別々の導管より4時間かけて滴下した。滴
下終了後、さらに160℃で1時間反応を続けた後、揮
発分を除去するために30mmHgの真空下で1時間脱
気し、変性ポリエチレンワックス(針入度:1dmm以
下、160℃での溶融粘度:23.7cps)を得た。
【0058】製造例2 メタロセン系触媒によるポリエチレンワックス製造例b
のポリエチレンワックス([η]:0.06dl/g、
分子量分布Mw/Mn:1.2、粘度平均分子量:89
0、密度:0.96g/cm3 、160℃での溶融粘
度:7.7cps)1000gを用いた以外は、製造例
1と同様にして、変性ポリエチレンワックス(針入度:
1dmm以下、160℃での溶融粘度:17.0cp
s)を得た。 製造例3 スチレン250gの代わりに、スチレン125gとフマ
ル酸ジブチル125gの混合物を用いた以外は、製造例
1と同様にして、変性ポリエチレンワックス(針入度:
1dmm以下、160℃での溶融粘度:18.0cp
s)を得た。
【0059】製造例4 スチレン250gの代わりに、スチレン125gとメタ
クリル酸ブチル125gの混合物を用いた以外は、製造
例1と同様にして、変性ポリエチレンワックス(針入
度:1dmm以下、160℃での溶融粘度:20.0c
ps)を得た。 製造例5 ポリエチレンワックス(粘度平均分子量:1070、分
子量分布:Mw/Mn:2.61、密度:0.97g/
cm3 、160℃での溶融粘度:85.0cps)10
00gを用いた以外は、製造例1と同様にして、変性ポ
リエチレンワックス(針入度:1dmm以下、160℃
での溶融粘度:210.0cps)を得た。 製造例6 スチレン250gの代わりに、スチレン20g、ジ−t
ert−ブチルパーオキシド1.7gを用いた以外は、
製造例1と同様にして、変性ポリエチレンワックス(針
入度:1dmm以下、160℃での溶融粘度:12.0
cps)を得た。
【0060】製造例7 スチレン250gの代わりに、スチレン125gとフマ
ル酸ジブチル540gを用いた以外は、製造例1と同様
にして、変性ポリエチレンワックス(針入度:2dm
m、160℃での溶融粘度:130.0cps)を得
た。 製造例8 ポリプロピレンワックス(粘度平均分子量:3000、
分子量分布:Mw/Mn:2.75、密度:0.89g
/cm3 、160℃での溶融粘度:70.0cps)1
000gを用いた以外は、製造例1と同様にして、変性
ポリプロピレンワックス(針入度:1dmm、180℃
での溶融粘度:250.0cps)を得た。
【0061】実施例1 (トナーの調製) スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体[85/15] 100部 (Mw=1.8×105 ) カーボンブラック(R330、キャボット社製) 10部 帯電制御剤(T−77、保土谷化学社製) 5部 製造例1に示す変性ポリエチレンワックス 5部 上記成分をバンバリーミキサーで溶融混練し、冷却後ジ
ェットミルにより微粉砕し、分級機により分級を行っ
て、平均粒子径10μmのトナー粒子を得た。これに疎
水性コロイダルシリカ0.7重量部をヘンシェルミキサ
ーで外部添加し、非磁性一成分現像剤を得た。該現像剤
の帯電量は、−25μc/gであった。
【0062】なお、本発明でのトナーの帯電量は、東芝
ケミカル社製ブローオフ帯電量測定器を使用し、100
μmの鉄粉30gとトナー1.2gをターブラーミキサ
ーにて60秒攪拌した後測定した。測定環境は、温度:
22℃、湿度:55%RHで行った。
【0063】実施例2 滑剤として製造例2に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−25μc/gであった。 実施例3 滑剤として製造例3に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−32μc/gであった。 実施例4 滑剤として製造例4に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−22μc/gであった。
【0064】比較例1 滑剤としてポリエチレンワックス([η]:0.13d
l/g、分子量分布Mw/Mn:2.61、粘度平均分
子量:2000、密度:0.97g/cm3 、160℃
での溶融粘度:55.0cps)を用いた以外は、実施
例1と同様にして現像剤組成物を得た。該現像剤の帯電
量は、−14μc/gであった。 比較例2 滑剤としてポリプロピレンワックス(粘度平均分子量:
3000、分子量分布Mw/Mn:2.75、密度:
0.89g/cm3 、160℃での溶融粘度:70.0
cps)を用いた以外は、比較例1と同様にして現像剤
組成物を得た。該現像剤の帯電量は、−17μc/gで
あった。 比較例3 滑剤として製造例5に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−25μc/gであった。 比較例4 滑剤として製造例6に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−18μc/gであった。 比較例5 滑剤として製造例7に示す変性ポリエチレンワックスを
用いた以外は、実施例1と同様にして現像剤組成物を得
た。該現像剤の帯電量は、−38μc/gであった。 比較例6 滑剤として製造例8に示す変性ポリプロピレンワックス
を用いた以外は、比較例1と同様にして現像剤組成物を
得た。該現像剤の帯電量は、−25μc/gであった。
【0065】上記実施例および比較例における試験方法
および評価基準は以下の通りである。 (1)オフセット温度 Vivace550(改造)定着装置(富士ゼロックス
社製)を用いて測定した。ヒートロール温度を180℃
より250℃まで5℃づつ上昇させ、オフセットの発生
温度を目視で確認した。(なお、未発生とは、250℃
にてオフセットの発生が確認されないことを示す。) (2)剥離爪傷消失温度 Vivace550(改造)定着装置を用いて測定し
た。画像先端部分のベタ黒画像において発生する剥離爪
傷が実使用上問題にならないレベルに達するヒートロー
ル温度を示す。(なお、未発生とは、測定下限温度14
0℃においても剥離爪発生がないことを示す。) (3)こすり画像強度 Vivace550(改造)自動原稿送り装置を用いて
測定した。5枚の原稿を装置にセットして送り、2枚目
以降の原稿の裏汚れを目視で確認し、グレード付けをお
こなった。(なお、G0〜G1は実使用上問題にならな
いレベル) G0:裏汚れ未発生 G1:若干の目視での確認が困難な汚れが発生 G2:目視での確認が可能な汚れが発生 G3:目視での確認が十分可能な著しい汚れが発生
【0066】(4)貯蔵安定性 各実施例および比較例において、疎水性コロイダルシリ
カを外部添加する前のトナー粒子を用い、50℃/50
%RH下、17時間放置テストを行った。その後、63
μmのふるいで5分間振動ふるいにかけ、ブロッキング
性を確認した。 G1:63μmふるい通過率70%以上 G2:63μmふるい通過率40%以上、70%未満 G3:63μmふるい通過率40%未満 (5)トナー搬送量 各実施例および比較例において、疎水性コロイダルシリ
カを外部添加する前のトナー粒子を用い、粉体流動性の
指標としてvivace800(改造)トナーボックス
を用い、時間当たりのトナー搬送量を測定した。
【0067】以下の評価に用いた画像形成装置を図1に
示す。静電潜像保持体1と現像剤担持体3は、一定の間
隙を保持するように配置した。静電潜像保持体1はロー
ラー帯電器2で帯電させた後、レーザー光で露光して静
電潜像を形成し、現像剤担持体3と現像剤供給ローラー
4には交流電圧と直流電圧とをかけて静電潜像を現像す
るようにした。シリコーンゴム製の層形成ブレード5
は、現像剤担持体3に一定の線圧で当接させてトナーの
薄層を形成した。また、静電潜像保持体1の周速は、6
0mm/s、現像剤担持体3の周速は90mm/sと
し、トナーの転写はローラー転写器6を用い、クリーニ
ングはブレード式クリーナー7を用いた。
【0068】(6)層形成状態 それぞれ、図1に示す画像形成装置を用いて採取した初
期および1万枚コピー採取後の層形成状態を、以下の基
準にそって目視で評価した。 G1:トナー層がムラなく形成されている。 G2:若干の層形成ムラはあるが、実使用上問題ないレ
ベルである。 G3:層形成ムラが著しく使用不可のレベルである。
【0069】(7)ソリッド画像濃度 それぞれ図1に示す画像形成装置を用いて採取した初期
および1万枚コピー採取後のソリッド部の画像濃度をX
−Rite濃度計を用いて測定した。 (8)カブリ それぞれ図1に示す画像形成装置を用いて採取した初期
および1万枚コピー採取後の背景部カブリを、以下の基
準にそって目視で評価した。 G1:殆どなし G2:若干のカブリはあるが、実使用上問題ないレベル G3:使用不可 (9)濃度ムラ それぞれ図1に示す画像形成装置を用いて採取した初期
および1万枚コピー採取後のソリッド部の濃度ムラをX
−Rite濃度計を用いて測定した。 G1:濃度差0.1未満 G2:濃度差0.1〜0.3未満 G3:濃度差0.3以上 上記実施例1〜4および比較例1〜6における滑剤の組
成を表1に示し、また得られた現像剤を用いて行った特
性評価結果を表2および表3に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】本発明の画像形成方法は、上記の構成を
有するから、安定かつ均一なトナー層を形成すると共
に、より低い温度で離型能を発揮でき、耐オフセット性
が良好であり、粉体流動性、耐ブロッキング性に優れ、
かつ現像剤担持体または現像剤供給部材へのフィルミン
グが極めて少なく、濃度再現性およびカブリがなく、定
着ロール部の剥離爪による損傷を受けることなく、こす
り画像強度に優れた画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の現像剤組成物の評価に使用した画像
形成装置の構成図である。
【符号の説明】
1…静電潜像保持体、2…ローラー帯電器、3…現像剤
担持体、4…現像剤供給ローラー、5…層形成ブレー
ド、6…ローラー転写器、7…ブレード式クリーナー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成
    工程、現像剤担持体上に現像剤の薄層を形成させて潜像
    を現像する現像工程、現像したトナー像を転写体上に転
    写する転写工程、および転写体上に形成されたトナー像
    を加熱・定着する定着工程を有する画像形成方法におい
    て、該現像工程において、現像剤として、結着樹脂と、
    メタロセン系触媒の存在下での重合により得られたエチ
    レン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜10のα−
    オレフィンからなるエチレン系共重合体にスチレン系モ
    ノマーおよび/または不飽和カルボン酸系モノマーをグ
    ラフト重合させて変性したポリエチレン系ワックスから
    なる滑剤と、着色剤とを必須成分とするトナー粒子より
    構成され、二成分用キャリアを用いた場合における帯電
    量が|20|μc/gないし|50|μc/gである非
    磁性一成分現像剤を使用することを特徴とする画像形成
    方法。
  2. 【請求項2】 結着樹脂と、メタロセン系触媒の存在下
    での重合により得られたエチレン単独重合体またはエチ
    レンと炭素数3〜10のα−オレフィンからなるエチレ
    ン系共重合体にスチレン系モノマーおよび/または不飽
    和カルボン酸系モノマーをグラフト重合させて変性した
    ポリエチレン系ワックスからなる滑剤と、着色剤とを必
    須成分とするトナー粒子より構成され、二成分用キャリ
    アを用いた場合における帯電量が|20|μc/gない
    し|50|μc/gであることを特徴とする非磁性一成
    分現像剤。
  3. 【請求項3】 滑剤が、密度0.95g/cm3 以上、
    粘度平均分子量800ないし3000、分子量分布:M
    w(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)が1.1
    ないし1.8以下であるエチレン単独重合体またはエチ
    レン系共重合体70ないし95重量部に、スチレン系モ
    ノマーおよび/または不飽和カルボン酸系モノマー5な
    いし30重量部をグラフト重合させて変性したポリエチ
    レン系ワックスからなり、160℃における溶融粘度が
    15cpsないし250cps、針入度が2dmm以下
    であることを特徴とする請求項2に記載の非磁性一成分
    現像剤。
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