JPH09197014A - Cmos集積回路の故障診断装置及び診断方法 - Google Patents

Cmos集積回路の故障診断装置及び診断方法

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JPH09197014A
JPH09197014A JP8021825A JP2182596A JPH09197014A JP H09197014 A JPH09197014 A JP H09197014A JP 8021825 A JP8021825 A JP 8021825A JP 2182596 A JP2182596 A JP 2182596A JP H09197014 A JPH09197014 A JP H09197014A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】Iddq不良が認められるCMOS集積回路の
故障箇所を推定する故障診断装置の提供。 【解決手段】テストパターンを格納するテストパターン
格納ユニットと、テストパターンを使用しDUTの機能
試験及びIddq試験を行なうLSIテスタと、テスト
パターンを印加したときの回路の内部動作をシミュレー
ションする論理シミュレータと、LSIテスタによるテ
スト結果とシミュレーション結果から、回路内部のある
信号線に着目し、Iddqが異常を示すパターンを印加
したときのシミュレーション結果、及びIddqが異常
を示さない時のパターンを印加したときのシミュレーシ
ョン結果から、“0”、“1”の値の個数を計算し、配
線の対電源線短絡故障、対グランド線短絡故障を推定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CMOS集積回路
の故障診断装置に関し、特にIddq試験結果による電
源電流異常情報から集積回路の故障箇所を推定する集積
回路の故障診断装置及び故障診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のCMOS集積回路の故障
診断装置は、故障の発生したCMOS集積回路の故障原
因を究明するために、故障箇所を特定する目的で用いら
れている。
【0003】例えば、特開平5−45423号公報に
は、電子ビームテスタを用いる集積回路の故障解析にお
いて、集積回路の電位コントラスト像を高速に且つ劣化
させずに得るための構成が提案されている。
【0004】この従来技術は、LSIテスタを用いて集
積回路を駆動しながら、その駆動タイミングに同期して
電位コントラスト像を得るもので、その際、電位コント
ラスト像を得るためのテストパターンの印加状態を一時
保持しながら電位コントラスト像を得ることを特徴とし
ている。なお、上記特開平5−45423号公報には、
あるテストパターンを入力した状態を一時的に保持し、
他のテストパターン入力時間よりも長くした状態で電位
コントラストを取得することにより、電位コントラスト
像を高速に得、電荷の蓄積(チャージアップ)による電
位コントラストの劣化を回避するようにした集積回路の
故障解析方法が提案されている。
【0005】また、エミッション顕微鏡を使用する故障
診断手法、液晶を利用する故障診断手法などがあるが、
これらはいずれもデバイスを開封する必要があり、また
集積回路の高集積化により、その故障位置を特定するこ
とが困難になりつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の集積回路の
故障診断装置では、集積回路の配線電位を電子ビームを
利用して測定しているため、集積回路の微細化、多層
化、高密度化により目的とする配線電位の測定が困難に
なり、故障箇所の特定が不可能になるという問題があ
る。
【0007】また、デバイスの機能試験において、その
入出力信号値には異常が検出されず、特定の入力条件に
おいてのみ特異的に異常電源電流が流れるIddq故障
に対しては、この従来の手法は正常なデバイスにおける
チップ上の配線の期待信号値と実際のデバイスでの配線
の信号値とが異なるような配線を追跡していき、故障箇
所を特定する手法であるため、上記従来技術は有効に機
能し得ないという問題がある。
【0008】従って、本発明は、上記問題点に鑑みて為
されたものであって、その目的は、Iddq不良が認め
られるCMOS集積回路の故障箇所及び故障原因を推定
することを可能とする装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、機能試験では異常が検出されずIddq
試験においてテスパターン中のある特定のパターンのみ
についてIddq異常となるCMOS集積回路に対し
て、機能試験結果、Iddq試験結果を利用して行なう
CMOS集積回路の故障診断装置において、前記CMO
S集積回路の機能試験を行なうための回路への入出力信
号を記述したテストパターンを格納するテストパターン
格納手段と、前記テストパターンを受け被試験回路であ
る前記CMOS集積回路の機能試験及びIddq試験を
行なうLSIテスタと、前記機能試験及びIddq試験
結果を格納するテスト結果格納手段と、前記被試験回路
の素子配置情報、素子機能情報、素子及び端子間の配線
接続情報を記録した回路データを格納する回路データ格
納手段と、前記テストパターンと前記回路データを入力
し、前記テストパターンが前記被試験デバイスに印加さ
れた際の前記被試験回路の回路内部の動作を論理的にシ
ミュレーションする論理シミュレータと、前記回路内部
のシミュレーション結果を格納するシミュレーション結
果格納手段と、前記機能試験結果、前記Iddq試験結
果、及び前記シミュレーション結果から、Iddq試験
において異常が検出されないパターンを印加した時刻点
における回路内部の信号値のシミュレーション結果の
“0”、“1”の個数と、Iddq試験において異常が
検出されたパターンを印加した時刻点における回路内部
の信号値のシミュレーション結果の“0”、“1”の個
数と、に基づき前記被試験回路における短絡故障の位置
を推定する故障箇所判定手段と、を備えたことを特徴と
するCMOS集積回路の故障診断装置を提供する。
【0010】また、本発明は、被試験デバイスであるC
MOS集積回路に対してテスト装置からテストパターン
を供給して機能試験及びIddq試験を行ない、前記テ
スト装置によるテスト結果と、前記テストパターンに対
応する前記被試験デバイスの内部動作を論理シミュレー
ションしたシミュレーション結果とを参照して、前記I
ddq試験が異常を示さないパターンを印加した時刻点
に対応するシミュレーション結果、及び/又は、前記I
ddq試験が異常を示すパターンを印加した時刻点に対
応するシミュレーション結果から、前記被試験デバイス
の回路内部の信号配線について論理値“0”と“1”の
値のパターンの個数をそれぞれ計算し、前記信号配線の
対電源線短絡故障又は対グランド線短絡故障を推定す
る、ことを特徴とするCMOS集積回路の故障診断方法
を提供する。
【0011】本発明によれば、CMOS集積回路の機能
試験とIddq試験結果及び回路動作のシミュレーショ
ン結果を短絡故障が発生している場所の推定に利用し、
LSIテスタによりIddq異常が検出されたパターン
(テストベクタ)に対応する回路内部の信号値のシミュ
レーション結果、及びIddq異常が検出されないとき
のパターンに対応する回路内部の信号値のシミュレーシ
ョン結果において、各信号線の論理値“0”、及び
“1”のパターン数から故障の存在する位置を推定する
ように構成し、短絡故障が発生している箇所を高速に推
定することを可能としたものである。なお、本発明にお
いては、被試験デバイス評価のためのテストパターンに
おいて、各時刻点(テストサイクル)における、入力パ
ターン及び期待値パターンからなる行(ロウ)をパター
ンというものとする。なお、Iddq試験とはCMOS
集積回路の短絡故障のテスト等に用いられる試験法であ
り、VDD supply current Quiescent(静止状態電源電
流)からIddq試験といわれ、テストベクタを被試験
デバイスに印加し信号がセトル(settle)した時
点で被試験デバイスの電源電流IDDを測定する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して以下に詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の実施形態に係る診断装置
の構成を示すブロック図である。
【0014】図1を参照して、テストパターン格納ユニ
ット1は、被検査デバイス(DeviceUnder Test;「DU
T」という)4の機能を検査するための入出力の信号列
であるテストパターンを保存している。回路データ格納
ユニット2には、被検査デバイスDUT4の回路情報が
格納されている。回路情報としては、DUT4に存在す
る回路素子の情報、回路素子間並びにDUT4の入出力
信号ピン間との接続情報、及び回路素子の機能動作を記
述する情報から構成されている。
【0015】LSIテスタ3はテストパターン格納ユニ
ット1に接続され、テストパターン格納ユニット1から
送られたテストパターンに基づきLSIテスタ3に接続
されたDUT4を機能試験する(LSIテスタのドライ
バからDUT4にテストパターンを印加しDUT4から
の応答出力をコンパレータにてテストパターンの期待値
と比較して機能試験を行う)と同時に、個々のパターン
毎(「テストベクタ」ともいう)に異常な電源電流が流
れないかを試験するIddq試験(DUTの電源電流I
DDを測定し所定の閾値と比較判定)を行なう。
【0016】機能試験結果とIddq試験の結果は、テ
スト結果格納ユニット6に送られ保存される。
【0017】論理シミュレータ5は、回路データ格納ユ
ニット2とテストパターン格納ユニット1に接続され、
DUT4にテストパターンを印加したときの、回路動作
のシミュレーションを実行する。そして、論理シミュレ
ーションの実行結果はシミュレーション結果格納ユニッ
ト7に送られ保存される。
【0018】故障箇所判定ユニット8は、テスト結果格
納ユニット6とシミュレーション結果格納ユニット7に
接続されており、それぞれから送られたデータに基づき
DUT4に存在している故障箇所を判定する。その判定
結果は診断結果9に出力される。
【0019】図1に示した本実施形態の具体的動作につ
いて例を用いて以下に説明する。
【0020】図2は、DUT4の一例を示す回路図であ
り、JKフリップフロップとNORゲートから回路が構
成されている。
【0021】回路データ格納ユニット2には、図2に示
した回路情報が格納されている。
【0022】図3は、このDUTに対するテストパター
ンの一例を示すものであり、テストパターンは、DUT
評価のための、各時刻点(テストサイクル)毎の入力パ
ターン及び期待値パターンからなる複数の行(この一行
をパターンという)からなり、この場合、信号CL、R
ESETの欄のデータは、DUTに与える信号値(印加
信号)、信号Q0、Q1、Q2の欄の各データは、DUT
の出力期待値である。
【0023】図3において、信号値“0”、“1”はそ
れぞれLowレベル、Highレベルの信号を表し、
「*」は“0”あるいは“1”を表す。
【0024】このテストパターンを用いてLSIテスタ
3によりDUT4の機能試験を行なう。
【0025】ここで、図2に示す回路の信号線S3(N
OR回路の出力と2段目のJKフリップフロップの接続
線)が対電源短絡故障をしているものとする。この時、
短絡抵抗の大きさは十分大きく、回路の論理的機能自体
には影響を与えないが、信号線S3が論理値“0”を示
すと、この短絡抵抗を介して異常電源電流が流れるもの
とする(Iddq不良)。
【0026】この結果、LSIテスタ3のテスト結果は
図4に示す通りになる。
【0027】この例では、全パターンを通して機能試験
は良(パス;Pass)、Iddq試験は第3、4、
7、8、11、12、13、14、15、16のパター
ンで不良(フェイル;Fail)を検出、それ以外のパ
ターンではIddq異常は未検出である。
【0028】このテスト結果は、テスト結果格納ユニッ
ト6に送られ保持される。
【0029】論理シミュレータ5では、テストパターン
格納ユニット1から送られたテストパターンと回路デー
タ格納ユニット2から送られた回路データに基づきシミ
ュレーションを実行し、各パターンの印加時の回路内部
の各ネットの信号値を得る。
【0030】論理シミュレーション対象の回路として、
図2に示す回路を用い、テストパターンとして、図3に
示すテストパターンを用いた場合のシミュレーション結
果を図5に示す。
【0031】このシミュレーション結果は、シミュレー
ション結果格納ユニット7に送られ保持される。
【0032】故障箇所判定ユニット8は、テスト結果格
納ユニット6からのテスト結果と、シミュレーション結
果格納ユニット7からのシミュレーション結果と、を用
い、DUT4の故障箇所を判定する。
【0033】故障箇所を判定する方法を以下に説明す
る。
【0034】まず、テスト結果から、Iddq異常の検
出されなかったパターン(Iddq試験結果がパスした
ものが何番目のパターンであるか)を抽出する。具体的
には、図4に示した例の場合、第1、2、5、6、9、
10、17、18のパターンである。
【0035】次に、このパターンがLSIテスタ3から
被試験デバイス(DUT)4に印加された時刻点に対応
する、DUT4の回路内部の各信号線(あるいは節点)
の信号値を、論理シミュレータ5によりシミュレーショ
ン結果から得る。
【0036】図2に示した論理回路の場合には、図6に
示した通りである。図6において、最下段の数字m/n
は論理値“1”の個数(m)と論理値“0”の個数
(n)を示している。
【0037】ここで、各信号線毎に、“0”、“1”を
示すパターン数(パターンの行数)を計算する。図6に
示す例の場合、ネットCLでは、“1”を示すパターン
数が3個、“0”を示すパターン数が3個である。
【0038】この結果から、“1”を示すパターン数が
零個であった信号線については、対グランド線短絡故障
が疑われ、“1”を示すパターン数が少なくとも1つ以
上ある信号線については、対グランド線短絡故障の可能
性は無い。
【0039】また、“0”を示すパターン数が零個のネ
ットについては、対電源線短絡故障が疑われ、少なくと
も1つ以上ある信号線については対電源線短絡故障の可
能性は無い。
【0040】この結果、得られた故障候補リストを、故
障候補Aとする。
【0041】図6から、図2の回路において、信号線Q
0が対電源線短絡故障を、信号線Q2が対グランド線短絡
故障を、信号線S1が対電源線短絡故障を、信号線S2が
対グランド線短絡故障を、信号線S3が対電源線短絡故
障を疑われている。
【0042】一方、テスト結果から(図4参照)、Id
dq異常の検出されたパターンに基づき、そのパターン
がDUT4に印加された時刻点に対応する、DUT4の
回路内部の信号線の値をシミュレーション結果から得
る。
【0043】図2に示す回路では、図7に示すようなも
のとなる。
【0044】このとき各信号線に対し、“0”を示すパ
ターン数と、“1”を示すパターン数を計算する。
【0045】この結果、“1”を示すパターン数が零個
であるネット(信号線)に対しては、対電源線短絡故障
が疑われ、“0”を示すパターン数が零個である信号線
に対しては、対グランド線短絡故障が疑われる。
【0046】この故障候補リストを故障候補Bとする。
【0047】図7から、図2に示す回路では、信号線R
ESETが対電源線短絡故障を、信号線S1が対グラン
ド線短絡故障を、信号線S3が対電源線短絡故障を、信
号線S5が対電源線短絡故障を疑われる。
【0048】そして、故障候補Aと、故障候補Bに共通
に含まれる故障候補が、実際にDUT4で発生している
故障の可能性が高い。
【0049】この場合、故障候補A、故障候補Bに共通
に含まれる故障候補は、信号線S3の対電源線短絡故障
のみであり、これは、図2に示した回路に、実際に存在
している故障に他ならない。
【0050】上記操作により、対電源線短絡、及び対グ
ランド線短絡故障が検出される理由を説明する。
【0051】図8は、対電源短絡の例を模式的に示した
図である。この場合NANDゲートの出力線が“0”に
なった場合に、Iddq異常電流が流れてIddq異常
が検出されるが、出力線が“1”になった場合には、I
ddq異常は検出されない。
【0052】すなわち、Iddq異常が検出されなかっ
たパターンを印加した時刻における、このNANDゲー
トの出力線のシミュレーション結果をみると、必ず
“1”となっていることがわかる(“0”となっていれ
ばIddq異常が検出されるはずである)。
【0053】すなわち、シミュレーション結果におい
て、このゲート出力線の値は全て“1”であるため、
“0”、“1”を示すパターン数について見ると、
“0”を示すパターン数は零個である。
【0054】このことは、対グランド線短絡故障につい
てもいえ、対グランド線短絡故障の場合には、“1”を
示すパターン数が零となる。
【0055】また、Iddq異常が検出されたパターン
印加時のシミュレーション結果について見ると、図8の
例について見れば、NANDゲートの出力線が“0”で
あるときに、必ずIddq異常が検出されることがわか
る。
【0056】すなわち、Iddq異常が検出された全パ
ターンについて、その時刻でもシミュレーション結果を
見ると、この出力線のシミュレーション結果の値は全て
“0”であることが分る。
【0057】従って、Iddq異常が検出された全パタ
ーンに対して常に“0”である信号線は、対電源線短絡
故障が疑われ、逆に常に“1”である信号線は対グラン
ド線短絡故障が疑われる。
【0058】Iddq異常が検出されなかった時点での
シミュレーション結果と、Iddq異常が検出された時
のシミュレーション結果から共通に疑われる故障を選択
することで、実際にデバイスで発生している故障を推定
することができる。
【0059】本実施形態においては、上記した操作によ
り、故障箇所の判定が行なわれるが、Iddq異常が検
出されない全パターンについて、その時の内部信号線の
期待値“0”、“1”の合計を計算するだけであるた
め、この故障判定は瞬時に終了する。
【0060】この故障判定の結果は、診断結果9として
出力される。
【0061】図9は、本発明の別の実施形態の構成示す
ブロック図であり、前記第1の実施形態の説明で参照し
た図1における故障箇所判定ユニット8の代りに故障箇
所判定ユニット8aが設けられている。
【0062】故障箇所判定ユニット8aでは故障判定箇
所ユニット8と同様に、Iddq異常が検出されないパ
ターンを印加した時刻点に対応する、回路内部の信号線
の値のシミュレーション結果、及びIddq異常が検出
されたパターンを印加した時刻点に対応する、回路内部
の信号線の論理値のシミュレーション結果、からそれぞ
れ各信号線毎に“0”、“1”のパターンの合計数を求
める。
【0063】そして、合計数が零(0)に近いものから
順に故障可能性が高いものとして判定していく。
【0064】例えば、LSIテスタ3により、Iddq
異常が検出されないパターンを印加した時刻点に対応す
る、DUT4の回路内部の信号線の論理値のシミュレー
ション結果が、内部信号線S1の“0”の合計数が
「1」、内部信号線S2の“1”の合計数が「2」、内
部信号線S3の“0”の合計数が「3」であったとする
と、内部信号線S1の対電源線短絡故障の可能性が一番
高く、次いで内部信号線S2の対グランド線短絡、内部
信号線S3の対電源線短絡の順に可能性が低くなってい
くと判定する。
【0065】このように判定するのは、何らかの理由、
例えば、Iddq電流が所定の閾値よりも小さいこと等
から、本来ならIddq異常が検出されるべきである
が、検出されなかったためIddq異常無しと判断さ
れ、“0”、“1”の合計数の計算に誤りが入り込むこ
とを考え、故障可能性を示すことでこれに対処するもの
である。
【0066】図10は、本発明の更に別の実施形態の構
成を示すブロック図である。本実施形態においては、配
線レイアウト情報格納ユニット10と短絡箇所推定ユニ
ット11が新たに付け加えられている。
【0067】配線レイアウト情報格納ユニット10に
は、DUT4の回路のチップ上の各配線の配置情報と各
信号線との対応情報が格納されている。
【0068】短絡箇所推定ユニット11は、診断結果9
からの短絡故障の位置情報を得て、チップ上で実際に短
絡故障が発生している場所を指示する。これは、短絡故
障が起きている各配線同士が交差している部分、または
近接している部分を指示するものである。この結果は、
短絡位置推定結果12として出力される。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるCM
OS集積回路の故障診断装置は、CMOS集積回路の機
能試験とIddq試験結果及び回路動作のシミュレーシ
ョン結果を短絡故障が発生している場所の推定に利用
し、Iddq異常が検出された時の回路内部の信号値の
シミュレーション結果、及びIddq異常が検出されな
いときの回路内部の信号値のシミュレーション結果にお
いて各信号線の“0”、“1”の個数から故障の存在す
る位置を推定している。このため、短絡故障が発生して
いる場所を高速に推定することが可能である。
【0070】また、信号線集積回路チップ上の配線との
対応関係や、チップ上の配線の位置情報を持つ配線レイ
アウト情報を利用することにより、故障が実際に起きて
いるチップ上の位置を指摘することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る故障診断装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、被検査デバイスの回路の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、図2の被検査デバイスのテストパターンの一例を示
す図である。
【図4】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、図2の回路の機能試験結果及びIddq試験結果の
一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、図2の回路の論理シミュレーション結果の一例を示
す図である。
【図6】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、Iddq異常が検出されなかったパターン印加時の
回路内部信号値を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、Iddq異常が検出されたパターン印加時の回路内
部信号値を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態を説明するための図であ
り、故障箇所判定ユニットの故障検出の原理を説明する
ための模式図である。
【図9】本発明の別の実施形態の構成を示すブロック図
である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 テストパターン格納ユニット 2 回路データ格納ユニット 2 LSIテスタ 4 DUT 5 論理シミュレータ 6 テスト結果格納ユニット 7 シミュレーション結果格納ユニット 8 故障箇所判定ユニット 8a 故障箇所判定ユニット 9 診断結果 10 配線レイアウト情報格納ユニット 11 短絡箇所推定ユニット 12 短絡位置推定結果

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機能試験では異常が検出されずIddq試
    験においてテスパターン中のある特定のパターンのみに
    ついてIddq異常となるCMOS集積回路に対して、
    機能試験結果、Iddq試験結果を利用して行なうCM
    OS集積回路の故障診断装置において、 前記CMOS集積回路の機能試験を行なうための回路へ
    の入出力信号を記述したテストパターンを格納するテス
    トパターン格納手段と、 前記テストパターンを受け被試験回路である前記CMO
    S集積回路の機能試験及びIddq試験を行なうLSI
    テスタと、 前記機能試験及びIddq試験結果を格納するテスト結
    果格納手段と、 前記被試験回路の素子配置情報、素子機能情報、素子及
    び端子間の配線接続情報を記録した回路データを格納す
    る回路データ格納手段と、 前記テストパターンと前記回路データを入力し、前記テ
    ストパターンが前記被試験デバイスに印加された際の前
    記被試験回路の回路内部の動作を論理的にシミュレーシ
    ョンする論理シミュレータと、 前記回路内部のシミュレーション結果を格納するシミュ
    レーション結果格納手段と、 前記機能試験結果、前記Iddq試験結果、及び前記シ
    ミュレーション結果から、Iddq試験において異常が
    検出されないパターンを印加した時刻点における回路内
    部の信号値のシミュレーション結果の“0”、“1”の
    個数と、 Iddq試験において異常が検出されたパターンを印加
    した時刻点における回路内部の信号値のシミュレーショ
    ン結果の“0”、“1”の個数と、に基づき、前記被試
    験回路における短絡故障の位置を推定する故障箇所判定
    手段と、 を備えたことを特徴とするCMOS集積回路の故障診断
    装置。
  2. 【請求項2】前記故障箇所判定手段が、“0”、“1”
    の個数から故障の疑われる度合を重み付けして、故障箇
    所を推定することを特徴とする請求項1記載のCMOS
    集積回路の故障診断装置。
  3. 【請求項3】前記被試験回路のチップ上の配線の位置情
    報と信号線情報を記述した配線レイアウト情報を格納す
    る配線レイアウト情報格納手段、を備え前記故障箇所判
    定手段からの故障位置の診断結果と前記配線レイアウト
    情報に基づき、実際に故障が起きているチップ上の位置
    を指示することを特徴とする請求項1記載のCMOS集
    積回路の故障診断装置。
  4. 【請求項4】被試験デバイスであるCMOS集積回路に
    対してテスト装置からテストパターンを供給して機能試
    験及びIddq試験を行ない、 前記テスト装置によるテスト結果と、前記テストパター
    ンに対応する前記被試験デバイスの内部動作を論理シミ
    ュレーションしたシミュレーション結果と、を参照し
    て、 前記Iddq試験が異常を示さないパターンを印加した
    時刻点に対応するシミュレーション結果、及び/又は、
    前記Iddq試験が異常を示すパターンを印加した時刻
    点に対応するシミュレーション結果から、 前記被試験デバイスの回路内部の信号配線について論理
    値“0”と“1”の値のパターンの個数をそれぞれ計算
    し、前記信号配線の対電源線短絡故障又は対グランド線
    短絡故障を推定する、 ことを特徴とするCMOS集積回路の故障診断方法。
  5. 【請求項5】前記Iddq試験が異常を示さないパター
    ンを印加した時刻点に対応するシミュレーション結果か
    ら、 論理値“1”を示すパターン数が零個である信号配線に
    ついては対グランド線短絡故障の可能性が高いものと推
    定し、 論理値“0”を示すパターン数が零個である信号配線に
    ついては対電源線短絡故障の可能性が高いものと推定す
    る、 ことを特徴とする請求項4記載のCMOS集積回路の故
    障診断方法。
  6. 【請求項6】前記Iddq試験が異常を示すパターンを
    印加した時刻点に対応するシミュレーション結果から、 論理値“1”を示すパターン数が零個である信号配線に
    ついては対電源線短絡故障の可能性が高いものと推定
    し、 論理値“0”を示すパターン数が零個である信号配線に
    ついては対グランド線短絡故障の可能性が高いものと推
    定する、 ことを特徴とする請求項4又は5記載のCMOS集積回
    路の故障診断方法。
  7. 【請求項7】前記Iddq試験が異常を示さないパター
    ンを印加した時刻点に対応するシミュレーション結果か
    ら、 論理値“1”を示すパターン数が零個に近い信号配線か
    ら順に対グランド線短絡故障の可能性が高いものと推定
    し、 論理値“0”を示すパターン数が零個に近い信号配線か
    ら順に対電源線短絡故障の可能性が高いものと推定す
    る、 ことを特徴とする請求項4記載のCMOS集積回路の故
    障診断方法。
  8. 【請求項8】前記Iddq試験が異常を示すパターンを
    印加した時刻点に対応するシミュレーション結果から、 論理値“1”を示すパターン数が零個に近い信号配線か
    ら順に対電源線短絡故障の可能性が高いものと推定し、 論理値“0”を示すパターン数が零個に近い信号配線か
    ら順に対グランド線短絡故障の可能性が高いものと推定
    する、 ことを特徴とする請求項4又は7記載のCMOS集積回
    路の故障診断方法。
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JP2003066119A (ja) * 2001-08-30 2003-03-05 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置の故障箇所表示方法
JP2009115458A (ja) * 2007-11-01 2009-05-28 Nec Electronics Corp 半導体集積回路の故障箇所推定装置

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