JPH09196616A

JPH09196616A - ディスク状記録媒体の変位測定装置及び変位測定方法

Info

Publication number: JPH09196616A
Application number: JP603496A
Authority: JP
Inventors: Noboru Shimada; 昇島田
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1996-01-17
Filing date: 1996-01-17
Publication date: 1997-07-31

Abstract

(57)【要約】【課題】連続サーボ方式のディスク状記録媒体は勿
論、サンプルサーボ方式のディスク状記録媒体の変位を
測定することができるようにする。【解決手段】ディスク状記録媒体１に光ビームを照射
して信号を検出する光学ピックアップ２５と、光学ピッ
クアップ２５によって検出された信号のうち、記録トラ
ックの一方の側に形成された第１のサーボピット２から
の信号と、第１のサーボピット２と相対向するように記
録トラックの他方の側に形成された第２のサーボピット
３からの信号とを比較して、トラッキングエラーに対応
した信号を生成するトラッキングエラー発生手段１６
と、ディスク状記録媒体１の径方向における光学ピック
アップ２５の変位量を検出する径方向変位センサ１３と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録トラック中心
を介して相対向するように形成された一対のサーボピッ
トが記録トラック上に離散的に形成されたディスク状記
録媒体の変位測定装置及び変位測定方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、大量の情報を記録することが可能
な円盤状の記録媒体として、光ディスク、光磁気ディス
ク又は磁気ディスク等のようなディスク状記録媒体が広
く知られている。

【０００３】このようなディスク状記録媒体は、その出
荷の際に、ディスク状記録媒体の径方向の振れ量、加速
度や、ディスク状記録媒体の径方向の振れ量、加速度、
さらに、反り角、真円度、偏心量等の変位を測定するこ
とで、品質の検査が行われている。

【０００４】すなわち、プラスチック材料の基板で構成
されているディスク状記録媒体は、熱加圧成形、熱注入
成形法などによって行われる成形時の熱ひずみ等によっ
て、ディスクに反りとうねりが生じ、その結果ディスク
表面に上下の振れが発生するとともに、記録トラック真
円度が損なわれる。また、ディスクの中心穴の穴加工時
には加工精度に応じた偏心が発生する。そこで、出荷前
にこれらを測定するわけである。

【０００５】かかる品質検査に使用される変位測定装置
は、その概略構成を示す図１２に示すように、ディスク
状記録媒体に対してプッシュプル法によりトラッキング
制御を行うときの光学ピックアップ１０２の変位量を測
定する径方向変位センサ１０３と、ディスク状記録媒体
に対して非点収差法によりフォーカス制御を行うときの
光学ピックアップ１０２の変位量を測定する軸方向変位
センサ１０４とが備えられている。

【０００６】すなわち、トラッキング制御時における光
学ピックアップ１０２の軸方向の変位量を軸方向変位セ
ンサ１０３によって検出することにより、ディスク状記
録媒体の軸方向の振れ量、加速度等が測定され、他方、
フォーカス制御時における光学ピックアップ１０２の径
方向の変位量を径方向変位センサ１０４によって検出す
ることにより、ディスク状記録媒体の径方向の振れ量、
加速度等が測定される。また、これらの変位センサ１０
３，１０４によれば、反り角、真円度、偏芯量といった
変位の測定も可能である。

【０００７】ところで、従来の変位測定装置では、プッ
シュプル法による連続サーボ方式によってトラッキング
制御がなされている。すなわち、従来の変位測定装置１
０１では、各記録トラックの両側にグルーブと呼ばれる
連続的な案内溝が形成されたディスク状記録媒体に対し
て１本の光ビームを照射して、その反射光を記録トラッ
ク中心に対して対称に配置された２又は４分割フォトダ
イオードによって測定し、その差信号をトラッキングエ
ラー信号として取り出し、このトラッキングエラー信号
を用いて、アクチュエータ１０５によって光ピックアッ
プ１０２を追従させることにより、トラッキング制御が
行われる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、書換可能な光磁気ディスク等のようなディスク状
記録媒体においては、上記案内溝が形成されたディスク
状記録媒体のみならず、各記録トラックに離散的にサー
ボピットが形成されたディスク状記録媒体が多く製造さ
れるようになっている。

【０００９】しかしながら、従来の連続サーボ方式のよ
うな変位測定装置１０１では、サンプルサーボ方式のデ
ィスク状記録媒体の変位を測定しようとしても、このサ
ンプルサーボ方式のディスク状記録媒体は、とびとびに
現れるサーボピットを道標としてトラッキング制御をか
けるように設計されて、上記のような連続的な案内溝は
形成されていないために、このサンプルサーボ方式のデ
ィスク状記録媒体の変位測定は行うことが非常に困難と
されている。

【００１０】そこで、本発明は、連続サーボ方式のディ
スク状記録媒体は勿論、サンプルサーボ方式のディスク
状記録媒体の変位を測定することができるディスク状記
録媒体の変位測定装置及び変位測定方法を提供すること
を目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明のディスク状記録
媒体の変位測定装置は、上述した課題を解決するため
に、記録トラック中心を介して相対向するように形成さ
れた一対のサーボピットが記録トラック上に離散的に形
成されたディスク状記録媒体の変位測定装置であって、
ディスク状記録媒体に光ビームを照射して信号を検出す
る光学ピックアップと、上記光学ピックアップによって
検出された信号のうち、記録トラックの一方の側に形成
された第１のサーボピットからの信号と、第１のサーボ
ピットと相対向するように記録トラックの他方の側に形
成された第２のサーボピットからの信号とを比較して、
トラッキングエラーに対応した信号を生成するトラッキ
ングエラー発生手段と、ディスク状記録媒体の径方向に
おける上記光学ピックアップの変位量を検出する径方向
変位センサとを備え、上記トラッキングエラー発生手段
によって生成された信号に基づいてトラッキング制御を
行い、このときの光学ピックアップの変位量を上記径方
向変位センサによって検出することにより、ディスク状
記録媒体の変位を測定することを特徴とする。

【００１２】また、前記トラッキングエラー発生手段
が、前記第１のサーボピット及び第２のサーボピットか
ら得られた信号を、信号レベルをパルス幅で示すパルス
幅変調信号に変換する信号変換器と、上記パルス幅変調
信号から、第１のサーボピットからの信号に対応したパ
ルス幅と、第２のサーボピットからの信号に対応したパ
ルス幅との差を求める差動検出器とを備え、上記差動検
出器によって求められた差信号をトラッキングエラーに
対応した信号として出力することを特徴とする。

【００１３】また、前記光学ピックアップが１本の光ビ
ームにより、前記第１のサーボピットからの信号と、前
記第２のサーボピットからの信号との両方の信号を検出
することを特徴とする。

【００１４】他方、本発明のディスク状記録媒体の変位
測定方法は、記録トラック中心を介して相対向するよう
に形成された一対のサーボピットが記録トラック上に離
散的に形成されたディスク状記録媒体の変位測定方法で
あって、光学ピックアップにより、ディスク状記録媒体
に光ビームを照射して信号を検出し、上記光学ピックア
ップによって検出された信号のうち、記録トラックの一
方の側に形成された第１のサーボピットからの信号と、
第１のサーボピットと相対向するように記録トラックの
他方の側に形成された第２のサーボピットからの信号と
を比較して、トラッキングエラーに対応した信号を生成
し、上記生成されたトラッキングエラーに対応した信号
に基づいてトラッキング制御を行い、このときの光学ピ
ックアップの変位量を検出することにより、ディスク状
記録媒体の変位を測定することを特徴とする。

【００１５】また、前記トラッキングエラーに対応した
信号を生成する際に、前記第１のサーボピット及び第２
のサーボピットから得られた信号を、信号レベルをパル
ス幅で示すパルス幅変調信号に変換し、上記パルス幅変
調信号から、第１のサーボピットからの信号に対応した
パルス幅と、第２のサーボピットからの信号に対応した
パルス幅との差を求め、上記パルス幅の差をトラッキン
グエラーに対応した信号として生成することを特徴とす
る。

【００１６】また、前記光学ピックアップが１本の光ビ
ームにより、前記第１のサーボピットからの信号と、前
記第２のサーボピットからの信号との両方の信号を検出
することを特徴とする。

【００１７】本発明は、記録トラック上にサーピットが
離散的に形成された、いわゆるサンプルサーボ方式のデ
ィスク状記録媒体からも、連続的なトラッキングエラー
信号を得ることができる。

【００１８】すなわち、上記トラッキングエラー発生手
段の信号変換器により、ディスク状記録媒体の第１のサ
ーボピット及び第２のサーボピットから得られた信号
を、信号レベルをパルス幅で示すパルス幅変調信号に変
換して、上記差動検出器により、このパルス幅変調信号
から、第１のサーボピットからの信号に対応したパルス
幅と、第２のサーボピットからの信号に対応したパルス
幅との差を求めることにより、トラッキングエラーに対
応した信号を生成することができ、この信号から連続的
なトラッキングエラー信号を得ることができる。

【００１９】したがって、このトラッキングエラー信号
を用いて光学ピックアップを追従させることにより、連
続的なトラッキング制御が可能となる。そして、このよ
うな連続的にトラッキング制御を行い、そのときの光学
ピックアップの径方向の変位量を上記径方向変位センサ
によって検出することにより、サンプルサーボ方式のデ
ィスク状記録媒体であっても、その変位を測定すること
ができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を参照しながら説明する。

【００２１】本発明の変位測定装置は、いわゆる連続サ
ーボ方式のディスク状記録媒体の変位が測定可能である
と共に、サンプルサーボ方式のディスク状記録媒体の変
位の測定も可能な変位測定装置である。

【００２２】そこで、まず、書き換えが可能な光磁気デ
ィスクを例にして、各々の方式のディスク状記録媒体の
構成を説明する。

【００２３】図１に示すように、連続サーボ方式の光磁
気ディスク５は、螺旋状又は同心円状に形成された記録
トラックの両脇にグルーブと呼ばれる案内溝６が記録記
録トラックの両側に形成されている。そして、この案内
溝６と案内溝６の中間部のランド７と呼ばれる部分に情
報信号用のピット８が形成されて、データ記録が行われ
る。なお、光磁気ディスクには、情報信号用のピット８
がランド７ではなく、案内溝６に形成されるタイプのも
のもある。

【００２４】一方、サンプルサーボ方式の光磁気ディス
ク１は、図２に示すように、螺旋状又は同心円状に形成
された記録トラック上に一対のサーボピット２，３が離
散的に形成されている。ここで、一対のサーボピット
２，３は、トラック中心Ｏを介して相対向するように、
それぞれトラック中心Ｏから１／４トラックピッチ分だ
け外れた位置に形成されている。すなわち、記録トラッ
クの一方の側に形成された第１のサーボピット２は、ト
ラック中心Ｏから１／４トラックピッチ分だけ外れた位
置に形成されており、記録トラックの他方の側に形成さ
れた第２のサーボピット３は、第１のサーボピット２と
は逆側に、トラック中心Ｏから１／４トラックピッチ分
だけ外れた位置に形成されている。

【００２５】そして、情報信号用のピット４は、トラッ
ク中心Ｏ上であって、一対のサーボピット２，３と一対
のサーボピット２，３との間の部分に形成されている。

【００２６】そして、本発明の変位測定装置では第１の
サーボピット２と第２のサーボピット３からトラッキン
グエラー信号が検出される。

【００２７】次に、ディスク状記録媒体の変位測定装置
の構成について説明する。

【００２８】図３に示すように、この変位測定装置１１
は、光磁気ディスク１，５を回転支持させるディスク搭
載部１０と、光学ピックアップ２５と、アクチュエータ
２６と信号処理系とを主な構成要素としている。そし
て、アクチュエータ２６において光学ピックアップ２５
のトラッキング制御が行われるようになっている。

【００２９】また、本変位測定装置１１は、光磁気ディ
スク１，５に対して非点収差法によりフォーカス制御を
かけたときの光学ピックアップ２５のて軸方向の変位を
測定する軸方向変位センサ１２と、光磁気ディスク１，
５に対してプッシュプル法によりトラッキング制御をか
けたときの光学ピックアップ２５の径方向の変位を測定
する径方向変位センサ１３とを備えている。

【００３０】ここで、上記両変位センサ１２，１３は、
いずれも静電容量センサであり、フォーカス制御又はト
ラッキング制御時の光学ピックアップ２５の軸方向及び
径方向の変位量を検出することにより、光磁気ディスク
１，５の軸方向の振れ量、加速度や、光磁気ディスク
１，５の径方向の振れ量、加速度、さらに、反り角、真
円度、偏心量等の変位を測定するものである。

【００３１】次に、本変位測定装置１１の信号処理系
は、光検出器１４と、信号検出器１５と、トラッキング
エラー発生手段１６と、メモリ２２と、Ｄ／Ａコンバー
タ２３とから構成されている。ここで、トラッキングエ
ラー発生手段１６以外は、従来の連続サーボ方式の変位
測定装置にも配されているものである。

【００３２】光検出器１４は、光磁気ディスク１，５か
らの光ビームの反射光を検出するものである。この光検
出器１４は、フォーカス制御及びトラッキング制御を行
うためのものであって２分割又は４分割のフォトダイオ
ードを備えている。

【００３３】信号処理器１５は、光検出器１４のフォト
ダイオードで検出された反射光量を加算回路（図示せ
ず）で加算して、ＲＦ和信号Ｓ１を生成するものであ
る。

【００３４】そして特に、本実施の形態の変位測定装置
１１は、サンプルサーボ方式の光磁気ディスク１の一対
のサーボピット２，３からの信号から連続的なトラッキ
ングエラー信号を発生させるトラッキングエラー発生手
段１６を備える。

【００３５】このトラッキングエラー発生手段１６は、
図４に示すように、信号変換器１７と差動検出器１８と
からなる。

【００３６】信号変換器１７は、上記ＲＦ和信号Ｓ１中
の第１のサーボピット２からの信号及び第２のサーボピ
ット３からの信号をパルス幅変調信号に変換するもので
ある。

【００３７】図５に示すように、光ビームによってディ
スク面を走査しているときに、光ビームのビームスポッ
ト２０が記録トラック中心Ｏを外れると、図６及び図７
に示すように、第１のサーボピット２から得られる信号
の振幅２Ａと第２のサーボピット３から得られる信号の
振幅３Ａに差が生じる。

【００３８】そこで、信号変換器１７は、図８に示すよ
うに、このようなＲＦ和信号Ｓ１を一定のしきい値Ｌと
比較し、その結果、図９に示すようなパルス幅変調信号
Ｓ２を生成する。このようにして、この信号変換器１７
により、第１のサーボピット２と第２のサーボピット３
から得られた信号が、図９に示すように、それらの信号
のレベルをパルス幅２Ｃ，３Ｃで示すパルス幅変調信号
Ｓ２に変換されることとなる。

【００３９】次に、差動検出器１８は、上記信号変換器
１７により生成されたパルス幅変調信号Ｓ２から差動を
とり、差信号Ｓ３を生成する。すなわち、差動検出器１
８は、第１のサーボピット２からの信号に対応したパル
ス幅２Ｃと、第２のサーボピット３からの信号に対応し
たパルス幅３Ｃとの時間差２Ｃ−３Ｃを求め、図１０に
示すように、これを差信号Ｓ３として出力する。

【００４０】このような構成のトラッキングエラー発生
手段１６によれば、１本の光ビームのビームスポット２
０による検出により、トラッキングエラーに対応した信
号が差信号Ｓ３として生成されることとなる。すなわ
ち、この差信号Ｓ３を、符号付電圧値に変換し、横軸を
時間軸として図示すると、図１０に示すようになり、ト
ラッキングエラーが検出されることとなる。

【００４１】そして、トラッキングエラー発生手段１６
からの差信号はメモリ２２を介してＤ／Ａコンバータ２
３に入力される。このＤ／Ａコンバータ２３は、上記ト
ラッキングエラー発生手段１６からの差信号Ｓ３を、図
１１に示すようなアナログのトラッキングエラー信号Ｓ
４に変換する。そして、このようにＤ／Ａコンバータ２
３によって変換されたトラッキングエラー信号Ｓ４は、
連続サーボ方式の光磁気ディスク５に対して得られるト
ラッキングエラー信号のＳ字曲線と同様なものとなる。

【００４２】本変位測定装置１１では、このように得ら
れたトラッキングエラー信号Ｓ４を用いて、トラッキン
グ制御を行う。

【００４３】ここで、本変位測定装置１１は、トラッキ
ングエラー発生手段１６を備える他は、従来の変位測定
装置と同様なものである。

【００４４】したがって、本実施の形態においては、従
来の変位測定装置をそのままにして上記構成からなるト
ラッキングエラー発生手段１６のみを加えるだけで、連
続サーボ方式のディスク状記録媒体は勿論、サンプルサ
ーボ方式のディスク状記録媒体の変位を測定することが
できるようになり、一つのディスク状記録媒体の変位測
定装置１１で連続サーボ方式とサンプルサーボ方式の共
用化が図られる。

【００４５】なお、本変位測定装置１１は、従来の変位
測定装置をそのままにして上記構成からなるトラッキン
グエラー発生手段１６のみを加えるだけでのものである
から、フォーカス制御時における光学ピックアップ２５
の軸方向の変位量を検出することによって、光磁気ディ
スク１と５の軸方向の変位を測定することも可能であ
る。

【００４６】（ディスク状記録媒体の変位測定方法）次
に、上記変位測定装置１１を使用して、実際に、光磁気
ディスク１の変位を測定する場合について説明する。

【００４７】まず、測定対象が図１に示すような連続サ
ーボ方式の光磁気ディスク５である場合は、光ビームを
照射すると、ビームスポット２０と案内溝６の中心、あ
るいは，ビームスポット２０とランド７の中心が一致し
ている場合は左右対称な反射回折分布が得られ、それ以
外の場合は、左右で光強度がずれる。そのため、ビーム
スポットが記録トラックを横切ったときの光検出器１４
からの出力は、トラッキングエラー信号のＳ字曲線とし
て得られる。

【００４８】そして、このようにトラッキング制御が行
われているときの光学ピックアップ２５の径方向の変位
量を径方向変位センサ１３により検出する。これによ
り、光磁気ディスク１，５の径方向の振れ量、加速度の
他、反り角、真円度、偏芯量といった変位が測定される
こととなる。

【００４９】また、フォーカス制御が行われるときの光
学ピックアップ２５の軸方向の変位量を、軸方向変位セ
ンサ１２により検出することによって、光磁気ディスク
１，５の軸方向の変位が測定される。

【００５０】一方、測定対象が図２に示すようなサンプ
ルサーボ方式の光磁気ディスク１である場合には、先
ず、光磁気ディスク１に対して非点収差法によりフォー
カス制御をかけて、ＲＦ和信号Ｓ１を取り出す。

【００５１】すなわち、光検出器１４により、光磁気デ
ィスク５上のサーボ領域に形成された第１のサーボピッ
ト２と第２のサーボピット３からの光ビームの反射光を
検出して、信号検出器１５により、図６，図７に示すよ
うなＲＦ和信号Ｓ１を生成させる。そして、ＲＦ和信号
Ｓ１に対して、オフセット量、ゲイン（振幅）の調整を
行い、一定の電圧レベルに保つ。

【００５２】ここで、図５に示すように、光ビームのビ
ームスポット２０が記録トラック中心Ｏに位置する場合
には、第１のサーボピット２からの信号と第２のサーボ
ピット３からの信号とは同じになり差は生じない（２Ａ
＝３Ａ）。しかし、ビームスポット２０が記録トラック
中心Ｏに位置せず、光磁気ディスク１の径方向のいずれ
かにずれている場合には、図７に示すように、第１のサ
ーボピット２からの信号の振幅２Ａと第２のサーボピッ
ト３からの信号の振幅３Ａに差が生じる。

【００５３】そこで次に、トラッキングエラー発生手段
１６の信号変換器１７によって、図８に示すように、上
記ＲＦ和信号Ｓ１を一定のしきい値Ｌと比較し、図９に
示すような第１のサーボピット２と第２のサーボピット
３の信号のレベルをそれぞれパルス幅２Ｃ，３Ｃで示す
パルス幅変調信号Ｓ２を生成する。

【００５４】次いで、差動検出器１８により、第１のサ
ーボピット２からの信号に対応したパルス幅２Ｃと、第
２のサーボピット３からの信号に対応したパルス幅３Ｃ
との時間差２Ｃ−３Ｃを求めて、この差信号Ｓ３を生成
する。

【００５５】この結果、差動検出器１８から、図１０に
示すように、記録トラック中心Ｏのずれが生じていない
場合を「０」として、光磁気ディスク１の径方向に内径
方向か外径方向かのいずれかにずれた場合を、「＋」、
又は、「−」として表すディジタル信号が出力される。
ここで、図１０中、差信号Ｓ３の一つ一つが差動検出器
１８により演算した結果である。

【００５６】次いで、上記トラッキングエラー発生手段
１６により得られた信号をフィードバックしてトラッキ
ング制御を行う。ここで、トラッキングエラー発生手段
１６により得られた信号は、メモリ２２を介してＤ／Ａ
コンバータ２３に入力され、このＤ／Ａコンバータ２３
によりＤ／Ａ変換され、図１１に示すようなアナログ信
号となる。このアナログ信号は、いわゆる連続サーボ方
式のＳ字状のトラッキング信号と同じものである。

【００５７】したがって、このアナログ信号Ｓ３に基づ
いて、トラッキング制御をかけることにより、上記連続
サーボ方式の場合と同様な動作を行うことができる。

【００５８】このため、トラッキング制御を行っている
ときの光学ピックアップ２５の変位量を径方向変位セン
サ１３により、光学ピックアップ２５の変位量を検出す
ることにより、光磁気ディスク１の径方向の振れ量、加
速度の他、反り角、真円度、偏芯量といった変位が測定
されることとなる。

【００５９】以上、本実施の形態では、書き換え可能な
光磁気ディスクを用いて説明したが、本発明は、トラッ
キング制御用の案内溝又はサーボピットが形成されたデ
ィスク状記録媒体に対して広く適用されるものであるこ
とは言うまでもない。

【００６０】

【発明の効果】本発明では、記録トラックの一方の側に
形成された第１のサーボピットからの信号と、第１のサ
ーボピットと相対向するように記録トラックの他方の側
に形成された第２のサーボピットからの信号とを比較し
て、トラッキングエラーに対応した信号を生成するトラ
ッキングエラー発生手段を設け流ことにより、記録トラ
ック上に離散的に形成されたサンプルサーボ方式のディ
スク状記録媒体からも連続的なトラッキングエラーを得
ることが可能となっている。

【００６１】したがって、本発明によれば連続サーボ方
式のディスク状記録媒体の変位の測定は勿論、サンプル
サーボ方式のディスク状記録媒体の変位を測定すること
も可能となる。

【００６２】また、本発明によれば、連続サーボ方式の
ディスク状記録媒体の変位測定と、サンプルサーボ方式
のディスク状記録媒体の変位測定とで変位測定装置を共
用化することが可能となり、変位測定装置の低コスト化
が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】連続サーボ方式のディスク状記録媒体の構成を
模式的に示す拡大平面図である。

【図２】サンプルサーボ方式のディスク状記録媒体の構
成を模式的に示す拡大平面図である。

【図３】本発明の一実施の形態のディスク状記録媒体の
変位測定装置の概略構成を示す図である。

【図４】トラッキングエラー発生手段の構成を示す図で
ある。

【図５】サンプルサーボ方式の光磁気ディスクに光ビー
ムを照射して走査する様子を示す模式図である。

【図６】サンプルサーボ方式の光磁気ディスクからのＲ
Ｆ和信号の一例を示す図である。

【図７】サンプルサーボ方式の光磁気ディスクからのＲ
Ｆ和信号の一例であり、第１のサーボピットから得られ
る信号振幅と第２のサーボピットから得られる信号振幅
に差が生じた状態を示す図である。

【図８】トラッキングエラー発生手段の信号変換器によ
り、ＲＦ和信号を一定のしきい値と比較する様子を示す
図である。

【図９】第１のサーボピット及び第２のサーボピットか
ら得られた信号のレベルをパルス幅で示すパルス幅変調
信号に変換した状態を示す図である。

【図１０】差動検出器から検出される差信号を示す図で
ある。

【図１１】差動検出器から出力された差信号をアナログ
信号に変換した状態を示す図である。

【図１２】従来のディスク状記録媒体の変位測定装置の
概略構成を示す図である。

【符号の説明】

１ディスク状記録媒体（光磁気ディスク）２第１のサーボピット３第２のサーボピット１１ディスク状記録媒体の変位測定装置１２軸方向変位センサ１３径方向変位センサ１６トラッキングエラー発生手段１７信号変換器１８差動検出器２０光ビームのビームスポット２３Ｄ／Ａコンバータ２５光学ピックアップ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録トラック中心を介して相対向するよ
うに形成された一対のサーボピットが記録トラック上に
離散的に形成されたディスク状記録媒体の変位測定装置
であって、ディスク状記録媒体に光ビームを照射して信号を検出す
る光学ピックアップと、上記光学ピックアップによって検出された信号のうち、
記録トラックの一方の側に形成された第１のサーボピッ
トからの信号と、第１のサーボピットと相対向するよう
に記録トラックの他方の側に形成された第２のサーボピ
ットからの信号とを比較して、トラッキングエラーに対
応した信号を生成するトラッキングエラー発生手段と、ディスク状記録媒体の径方向における上記光学ピックア
ップの変位量を検出する径方向変位センサとを備え、上記トラッキングエラー発生手段によって生成された信
号に基づいてトラッキング制御を行い、このときの光学
ピックアップの変位量を上記径方向変位センサによって
検出することにより、ディスク状記録媒体の変位を測定
することを特徴とするディスク状記録媒体の変位測定装
置。
【請求項２】前記トラッキングエラー発生手段が、前記第１のサーボピット及び第２のサーボピットから得
られた信号を、信号レベルをパルス幅で示すパルス幅変
調信号に変換する信号変換器と、上記パルス幅変調信号から、第１のサーボピットからの
信号に対応したパルス幅と、第２のサーボピットからの
信号に対応したパルス幅との差を求める差動検出器とを
備え、上記差動検出器によって求められた差信号をトラッキン
グエラーに対応した信号として出力することを特徴とす
る請求項１記載のディスク状記録媒体の変位測定装置。
【請求項３】前記光学ピックアップが１本の光ビーム
により、前記第１のサーボピットからの信号と、前記第
２のサーボピットからの信号との両方の信号を検出する
ことを特徴とする請求項１記載のディスク状記録媒体の
変位測定装置。
【請求項４】記録トラック中心を介して相対向するよ
うに形成された一対のサーボピットが記録トラック上に
離散的に形成されたディスク状記録媒体の変位測定方法
であって、光学ピックアップにより、ディスク状記録媒体に光ビー
ムを照射して信号を検出し、上記光学ピックアップによって検出された信号のうち、
記録トラックの一方の側に形成された第１のサーボピッ
トからの信号と、第１のサーボピットと相対向するよう
に記録トラックの他方の側に形成された第２のサーボピ
ットからの信号とを比較して、トラッキングエラーに対
応した信号を生成し、上記生成されたトラッキングエラーに対応した信号に基
づいてトラッキング制御を行い、このときの光学ピック
アップの変位量を検出することにより、ディスク状記録
媒体の変位を測定することを特徴とするディスク状記録
媒体の変位測定方法。
【請求項５】前記トラッキングエラーに対応した信号
を生成する際に、前記第１のサーボピット及び第２のサーボピットから得
られた信号を、信号レベルをパルス幅で示すパルス幅変
調信号に変換し、上記パルス幅変調信号から、第１のサーボピットからの
信号に対応したパルス幅と、第２のサーボピットからの
信号に対応したパルス幅との差を求め、上記パルス幅の差をトラッキングエラーに対応した信号
として生成することを特徴とする請求項４記載のディス
ク状記録媒体の変位測定方法。
【請求項６】前記光学ピックアップが１本の光ビーム
により、前記第１のサーボピットからの信号と、前記第
２のサーボピットからの信号との両方の信号を検出する
ことを特徴とする請求項４記載のディスク状記録媒体の
変位測定方法。