JPH09196099A - 油圧緩衝器におけるピストンナット締結構造 - Google Patents

油圧緩衝器におけるピストンナット締結構造

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JPH09196099A
JPH09196099A JP2333696A JP2333696A JPH09196099A JP H09196099 A JPH09196099 A JP H09196099A JP 2333696 A JP2333696 A JP 2333696A JP 2333696 A JP2333696 A JP 2333696A JP H09196099 A JPH09196099 A JP H09196099A
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JP
Japan
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piston
piston rod
piston nut
nut
shock absorber
Prior art date
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JP2333696A
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Inventor
Naoyuki Yoshimura
直行 吉村
Etsuro Nakada
悦郎 中田
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器の組立て時に初期締付け荷重以上
の過大な軸力を発生させないことにより、ピストン等の
被締付け物の変形を防止して減衰力のバラツキを低減す
る一方、締付け後の残留軸力を安定させ且つ確実に緩み
防止のできるピストンナット締結構造を提供すること。 【解決手段】 油圧緩衝器の伸長側減衰力を発生するピ
ストンバルブの被締付け部品をピストンロッドインロー
部に装着するピストンナット締結構造において、ピスト
ンナットのピストン当接側の円筒状案内部の一部に所定
の締付け荷重で内径側に変形する薄肉のくびれ部を設け
るとともに、当該くびれ部に対応するピストンロッドイ
ンロー部に、前記くびれ部の変形を許容し且つ変形量が
一定値を越えた場合に変形部を拘束する溝を設けたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の懸架装置な
ど車体の振動を抑制する油圧緩衝器のピストン部の改良
に関し、詳しくはピストンナット締結構造の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図2に従来の油圧緩衝器の主要部の構成
を示す。一般に、車体と車輪との間に結合部材を介して
取付けられる油圧緩衝器は、ピストンロッドアッセンブ
リー1とベースバルブBVを装着したシリンダ17を外
筒16に収容し、外気を遮断するシール14と共にロッ
ドガイド13を嵌挿したパッキンケース15を外筒16
の上部から圧入した後、外筒16上端部を溶接等により
密封して形成されている。そして、シリンダ17と外筒
16間には半分程度の作動油が満たされたタンク室Cが
形成される。
【0003】油圧緩衝器の液圧室の外殻をなすシリンダ
17の下端部には、ベースバルブBVが装着されてい
る。このベースバルブBVは、ピストンロッドアッセン
ブリー1の下降時に、その進入体積分の作動油をシリン
ダ17からタンク室Cに排出するとともに、ピストンロ
ッドアッセンブリー1の上昇時に、その退出体積分の作
動油をタンク室Cから吸入する。
【0004】次に、ピストンロッドアッセンブリー1に
は、シリンダ17内を上下室に画成するピストンバルブ
PVが組付けられており、このピストンロッドアッセン
ブリー1の上端は、結合部材を介して車体に取付られ
(図示省略)、図2に示す状態で作動する。このピスト
ンロッドアッセンブリー1を組立てる際には、部品を順
番に積重ねるために図2とは上下方向を逆にし、ピスト
ンロッド本体部1Bを下にしてターンテーブルに固定す
る。こうすることによりピストンロッドインロ一部1A
は必然的に上を向くので、ここにピストンバルブの構成
部品であるバルブストッパ2,つる巻き状のノンリタン
スプリング3,ノンリタンバルブ4,ピストンリング1
1及びガイドメタル12を装着したピストン5,リーフ
バルブ6,カンザ7,メインバルブ8,スプリング9の
順に嵌挿する。最後にピストンナット10を螺着し、エ
アランナー等の締付け工具により規定のトルクで締付け
る。
【0005】小孔1Cが穿設してあるピストンロッドイ
ンロー部1Aの下端ネジ部にピストンナット10を規定
のトルクで締付け後、カシメ治具により当該小孔1Cを
押し拡げ、ピストンナット10の下面に喰い込ませるこ
とにより緩み止めをして、ピストンロッドアッセンブリ
ー1とし、作動油の充満したシリンダ17の上方から図
2に示す状態に挿入する。その後、シリンダ17の上端
をピストンロッド1を案内するロッドガイド13によっ
て閉塞することにより、密閉された液圧室を形成する。
【0006】次に、ピストンロッドアッセンブリー1の
作動について簡単に説明する。作動油の充満したシリン
ダ17内をピストンロッドアッセンブリー1が上昇する
際には、密閉されたピストン上部室Aの作動油は、ノン
リタンバルブ4の開口部4A及びピストン5の内周ポー
ト5Bを通り、スプリング9によりメインバルブ8を介
して付勢された円板状のリーフバルブ6を押し開いて、
ピストン下部室Bに流出する。この際の通路抵抗が伸長
側減衰力となる。ピストンロッドアッセンブリー1の上
昇によって不足する退出体積分の作動油は、前記シリン
ダ17の下端部に配設されるベースバルブBVを介して
タンク室Cよりピストン下部室Bに補充される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した様にピストン
ロッドインロー下端部のカシメ加工時には、ピストンロ
ッドインロー下端部を押し潰さなければならないので、
大きな軸方向の荷重を必要とする。この荷重はピストン
ロッドそのものを押す他に、一部はピストンナット下面
を軸方向に押す荷重になる。従ってピストン等の被締付
け物には、ピストンナット締付け時に発生していた締付
け荷重に加えて、カシメ時に発生する押圧荷重が付加さ
れることになる。この為、被締付け物に永久変形が発生
する場合があり、次の様な問題が発生する。まずピスト
ン内径シート面5Cが永久変形した場合には、外周シー
ト面5Dとの間の所謂シート面段差が拡大するため、リ
ーフバルブ6の初期撓みが増加し発生減衰力が変化す
る。また被締付け物は一種の弾性バネとして作用するた
め、弾性限度を超えた荷重により、被締付け物が永久変
形すると、カシメ荷重を除いた後の残留締付け荷重が、
初期締付け荷重より小さくなる場合があり、ピストンナ
ットが緩み易くなる。上記の問題を解決する方法とし
て、カシメを行わず、ねじ部に接着剤を塗布する方法が
あるが、この場合には次の様な問題がある。 (1) 接着剤をピストンロッド又はピストンナットのね
じ面に塗布しなければならず、そのための設備及び塗布
工数がかかる。 (2) 接着剤を塗布することによって、ねじ面の摩擦係
数が変化する。従って、安定した軸力を得る為には、接
着剤の塗布量及び締付けトルクの管理精度をあげなけれ
ばならない。 (3) 接着剤がねじ面からたれ、リーフバルブ等に付着
すると、減衰力発生部品としての機能を損なう恐れがあ
る。
【0008】本発明は以上の様な実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、組立て時に初期
締付け荷重以上の過大な軸力を発生させないことによ
り、ピストン等の被締付け物の変形を防止して減衰力の
バラツキを低減する一方、締付け後の残留軸力を安定さ
せ且つ確実に緩み防止のできるピストンナット締結構造
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の採った手段は「油圧緩衝器の伸長側減衰力
を発生するピストンバルブの被締付け部品をピストンロ
ッドインロー部に装着するピストンナット締結構造にお
いて、ピストンナットのピストン当接側の円筒状案内部
の一部に所定の締付け荷重で内径側に変形する薄肉のく
びれ部を設けるとともに、当該くびれ部に対応するピス
トンロッドインロー部に、前記くびれ部の変形を許容し
且つ変形量が一定値を越えた場合に変形部を拘束する溝
を設ける」ことである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明に係る油圧緩衝器のピ
ストンナット締結構造を図1に示す実施形態に基づき、
従来技術と同一部分には同一付号を付して説明する。ピ
ストンロッド101には、ピストンロッド本体部101
Bとピストンロッドインロー部101Aが形成され、ピ
ストンロッドインロー部101Aには、シリンダ17内
を上下室に画成するピストンバルブPVが組み付けられ
る。組み付ける際には、従来技術で説明したのと同様
に、まずピストンロッド本体部101Bを下にしてター
ンテーブルに固定する。こうすることによりピストンロ
ッドインロー部101Aは必然的に上を向くので、従来
技術で説明したのと同様に、ピストンバルブの構成部品
であるバルブストッパ2,つる巻き状のノンリタンスプ
リング3,ノンリタンバルブ4,ピストンリング11及
びガイドメタル12を装着したピストン5,リーフバル
ブ6,カンザ7,メインバルブ8,スプリング9の順に
嵌挿する。最後にピストンナット110を螺着する。
【0011】ピストンロッドインロー部101Aには溝
101Cが設けられており、この溝101Cには、図1
(B)に示すピストンナット110がピストンロッドイン
ロー部101Aに螺着され仮締めされたときに、ピスト
ン当接側円筒状案内部110Aの薄肉となったくびれ部
110Bが略同じ位置にくるようにしてある。ピストン
ロッドインロー部101Aに螺着したピストンナット1
10を締付け工具により締込んでいくと、ピストンナッ
トの円筒状案内部110Aの上端面がカンザ7及びリー
フバルブ6を介して、ピストン5の内径側座面5Cに当
接する。
【0012】この状態からピストンナット110を締付
けると円筒状案内部110Aの薄肉となったくびれ部1
10Bが内側に座屈変形する。当接後の締付け工具の回
転角度は、座屈変形部がピストンロッドインロー部の溝
101C全体に喰い込んで、強い接触状態が得られるよ
うに設定する。ピストンナットのくびれ部110Bが座
屈変形を始めると、ピストンナット110を更に締め込
んでも座屈変形が進行するだけで、締付けトルクは殆ど
変化しない。即ちピストンをほぼ一定の締付け荷重で締
結することができ、締結完了後の被締付け物に対する圧
縮力即ち残留軸力を安定させることができる。
【0013】図1(C)に示すピストンナット210は、
他の実施形態を示すもので、円筒状案内部210Aの薄
肉となったくびれ部210Bの内径側210Cを、ピス
トンロッドインロー部101Aと干渉しない範囲で予め
円弧状に突出させることにより、座屈変形が必ずピスト
ンロッドインロー部の溝101C側に生じるようにした
ものである。薄肉となるくびれ部の厚さは図示の不均等
肉厚に限らず、均等な肉厚であっても勿論差支えない。
【0014】また当接後の締付け工具の回転角度を管理
するのに替えて、締付けトルクで管理する場合でも、締
付け工具による最大締付けトルクを上記の座屈変形トル
クよりわずかに大きくしかも被締付け物に永久変形を生
じない値に設定しておけば、座屈部がピストンロッドイ
ンロー部の溝101C全体に喰い込んだ後に締付けトル
クが急激に増加するので締付けトルクの管理が容易にな
り、締付けトルクが確実に保証されるとともに、被締付
け物の永久変形を防止することができ、結果的に減衰力
のバラツキを低減することができる。
【0015】逆に、締結後ピストンナットを緩めようと
しても、ピストンロッドインロー部の溝101C全体に
喰い込んだ座屈部が剪断されない限り溝101Cから脱
出することができないため、確実な緩み止めを行うこと
ができる。この場合ピストンナットを締付ける工程で緩
み止めが同時に行われるため、従来技術で説明した緩み
止め工程を省くことができるのである。
【0016】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明においては以
下のような効果が得られる。まず従来技術で行われてい
たピストンナット締結後のカシメ加工を廃止したことに
より、組立て時に被締付け物に対して締付けトルクに対
応した軸力以上の過大な軸力が加わらないため、ピスト
ン等の被締付け物の変形を防止することができるので、
減衰力のバラツキを低減することができる。加えてピス
トンナットの締付け作業と同時にピストンナットの緩み
止め機能を付与することができるため、生産性が向上
し、製造コストを低減することができる。更にピストン
ナットの締付けを、被締付け物にピストンナットの円筒
状案内部上端面が当接してからの回転角度で管理するこ
とができる。この場合の被締付け物に対する締付け力
は、ピストンナットの円筒状案内部に設けたくびれ部の
座屈荷重であるので、ねじ結合部や被締付け物に当接す
る部分の摩擦の影響を排除することができるため、締付
け力が安定し、締結完了後の残留軸力を安定させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) 発明の実施形態に係る油圧緩衝器の断面
図である。 (B) 発明に係わるピストンナットの断面図である。 (C) ピストンナットの他の実施形態を示す断面図であ
る。
【図2】 従来技術に係る油圧緩衝器の断面図である。
【符号の説明】
101A ピストンロッドインロー部 101C 溝 110,210 ピストンナット 110A,210A 円筒状案内部 110B,210B くびれ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧緩衝器の伸長側減衰力を発生するピ
    ストンバルブの被締付け部品をピストンロッドインロー
    部に装着するピストンナット締結構造において、ピスト
    ンナットのピストン当接側の円筒状案内部の一部に所定
    の締付け荷重で内径側に変形する薄肉のくびれ部を設け
    るとともに、当該くびれ部に対応するピストンロッドイ
    ンロー部に、前記くびれ部の変形を許容し且つ変形量が
    一定値を越えた場合に変形部を拘束する溝を設けたこと
    を特徴とするピストンナット締結構造。
  2. 【請求項2】 ピストン当接側の円筒状案内部の一部に
    設けられた薄肉のくびれ部が、円弧状の溝によって形成
    されることを特徴とする請求項1に記載のピストンナッ
  3. 【請求項3】 ピストン当接側の円筒状案内部の一部に
    設けられた薄肉のくびれ部が、内径側に円弧状に突出し
    ていることを特徴とする請求項1に記載のピストンナッ
JP2333696A 1996-01-16 1996-01-16 油圧緩衝器におけるピストンナット締結構造 Pending JPH09196099A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032721A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Kayaba Ind Co Ltd ナットの固定方法
JP2007040352A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Kayaba Ind Co Ltd ナットの固定方法
CN102734370A (zh) * 2012-07-12 2012-10-17 柳州克雷拉减振器有限公司 一种减振器活塞

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JP2007032721A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Kayaba Ind Co Ltd ナットの固定方法
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