JPH09195535A - 移動建築物 - Google Patents

移動建築物

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Publication number
JPH09195535A
JPH09195535A JP8030030A JP3003096A JPH09195535A JP H09195535 A JPH09195535 A JP H09195535A JP 8030030 A JP8030030 A JP 8030030A JP 3003096 A JP3003096 A JP 3003096A JP H09195535 A JPH09195535 A JP H09195535A
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JP
Japan
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building
moving
water supply
power
drainage
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Application number
JP8030030A
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English (en)
Inventor
Isao Kasama
功 笠間
Hisao Fujita
久男 藤田
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation

Landscapes

  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅やホテル等において日照を確保したり景
観を楽しむとともに、建物の不動産としての価値を高め
ることができる移動建築物を提供する。 【解決手段】 略円形かつ多層に主要構造部2を構築
し、多層に構築された主要構造部2の各階の中央部にセ
ンターコア部3を設けるとともに、各階のセンターコア
部3を中心にしてドーナッツ状の円柱形に形成された周
回移動部4が設けられて移動建築物1が構成されてい
る。周回移動部4は、その内側が放射状の壁で所定区画
に仕切られた複数の居住スペース5が設けられていると
ともに、下面の任意位置に駆動装置6が設けられて、セ
ンターコア部3を中心にして周回移動部4を回動させ
る。また、センターコア部3側に配置された配管・ケー
ブルと周回移動部4側に配置された配管・ケーブルとを
それぞれの連結装置を介して相互に連結して水やガスな
どを周回移動部4に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の移動建築物は、戸建
住宅や集合住宅またはホテル等の建築物において居住ス
ペースを周回移動させる移動建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高層ビル等の頂部などに設けられ
た展望室や展望レストラン等では、展望室や展望レスト
ランを円筒状に構築し室内の外周部の床を駆動装置によ
り駆動させて周回移動させ、建物の周囲の景色を時間経
過とともに360°展望可能としているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらは室内
の床の一部を駆動装置によって移動させており、給排
水,冷暖房や照明灯の電気設備は固定した部分に取り付
けされているもので、給排水,冷暖房や電気設備などを
有する住宅等の居住スペースに転用することができると
いうものではなかった。また、モービルハウスのように
自動車に居住設備を装備して自由に移動可能な住居は米
国等で普及しているが、住宅や建物自体を移動させる技
術は移設や建設途中での工事方法の一つとして存在する
が恒久的な建築にはない。また、従来の固定された建築
物では建物の北側に面した部分には日が当たらないなど
の問題があった。そこで、住宅やホテル等において日照
を確保したり景観を楽しむとともに、建物の不動産とし
ての価値を高めるため、建物の居住スペースを周回移動
させる移動建築物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の移動建築物は上
記課題を解決したもので、多層階を有する集合住宅やホ
テル等の建築物であって、略円形かつ多層に構築された
主要構造部と、主要構造部の各層の中央部に設けられて
上下方向に給排水・ガス配管,電力・通信ケーブルを配
置したセンターコア部と、主要構造部の各層に設けられ
て給排水・ガス配管,電力・通信ケーブルを配置すると
ともにセンターコア部を中心にして駆動装置により回動
する周回移動部と、センターコア部の給排水・ガス配
管,電力・通信ケーブルと周回移動部の給排水・ガス配
管,電力・通信ケーブルとを相互に連結する連結装置と
から移動建築物を構成し、周回移動部内に居住スペース
を設けて、居住スペースを周回移動させることにより通
常は日が当たらない部分を日の当たる部分に移動するこ
とができるようにした。
【0005】また、周回移動部の駆動装置に、周回移動
部の所定期間内での移動量を規制するとともに、周回移
動部の周回移動が所定角度に達すると回転方向を逆転さ
せる駆動制御部を設けて、周回移動部を周期的に正転・
逆転させることができるようにした。また、連結装置
は、任意長さでリールに巻き取り可能な給排水またはガ
ス用フレキシブルホースもしくは電力または通信用ケー
ブルの基端をリールの軸の任意位置に設けられた接続部
に接続するとともに、リールの軸の端部に、接続部に連
通された給排水またはガス用フレキシブルホースもしく
は電力または通信用ケーブルの回転式の接続器を設け、
リールを支持部材で支持して、周回移動部の周回移動に
配管やケーブルが追従できるようにした。また、主要構
造部の各層に設けられたセンターコア部の上面から任意
間隔を開けて、その外周縁が周回移動部の外周縁に接す
る大きさのアクセスフロアを設けるとともに、センター
コア部の上下方向に沿って昇降するエレベーターや階段
を設けてエレベーターホールを構成して、周回移動部内
の各居住スペースにスムーズにアクセスできるようにし
た。
【0006】さらに、戸建住宅や別荘などの低層の建築
物であって、建築物の任意の部分からなる固定建築部
と、固定建築部に接続された略円弧状のアクセス部と、
建築物の固定建築部を除いた部分からなるとともに少な
くともその一部がアクセス部に連接された可動建築部
と、可動建築部もしくはアクセス部の適宜位置に設けら
れた可動建築部の駆動装置と、アクセス部と可動建築部
との連接部分近傍に設けられて固定建築部側の給排水・
ガス配管,電力・通信ケーブルのうち所定の配管もしく
はケーブルと可動建築部側の給排水・ガス配管,電力・
通信ケーブルのうち所定の配管もしくはケーブルとを相
互に接続する連結装置とから移動建築物を構成し、アク
セス部に沿って可動建築部を周回移動させるようにし
て、低層の建築物の居住スペースを周回移動させること
ができるようにした。また、可動建築部の設置位置に
は、アクセス部に連接する池を設けるとともに、池に可
動建築部を浮かべるようにして、少ない力で可動建築部
を周回移動させることができるようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の移動建築物の第1の実施
の形態を図1〜図4により説明する。多層階を有する集
合住宅などの建築物の居住スペースを周回移動させるこ
とができる移動建築物は、略円形かつ多層に主要構造部
2が構築され、多層に構築された主要構造部2の各階の
中央部にセンターコア部3が設けられているとともに、
主要構造部2の各階のセンターコア部3を中心にした円
周上に、居住スペース5を有する周回移動部4が設けら
れて移動建築物1が構成されている。また、周回移動部
4の下面の任意位置には、駆動装置6が設けられてお
り、センターコア部3を中心にして周回移動部4が回動
できるようになっている。
【0008】略円形かつ多層に構築された主要構造部2
は、例えば任意の大きさの円周上に沿って所定間隔を開
けて複数本の構造柱10が地上から起立させられている
とともに、前記円周の中心付近に複数本の柱11が起立
させられ、各構造柱10に囲まれた平面部に任意間隔を
開けて多層に床スラブ12が設けられて複数階の主要構
造部2が構成されている。
【0009】主要構造部2の各階の中央部に設けられた
センターコア部3には、主要構造部2の各階の中心付近
に起立させられている複数本の柱11近傍にパイプシャ
フト21,階段22や、センターコア部3の上下方向に
沿って昇降するエレベータが設置されるエレベーターシ
ャフト23などが移動建築物1の上下方向に沿って配置
されいるとともに、各階の中心から前記エレベーターシ
ャフト23などを含む大きさの円周上に床スラブ12か
ら所定間隔を開けてアクセスフロア13が設けられてエ
レベーターホール7が構成されており、パイプシャフト
21内に給排水・ガス配管,電力・通信ケーブルなどが
配置されて各階へ供給できるようになっている。また、
アクセスフロア13は、その外周縁が後記する周回移動
部4の内周縁と接するように形成されており、居住者な
どがエレベーターや階段22を利用して移動建築物1の
各階へ移動し、アクセスフロア13を介して周回移動部
4に設けられた居住スペース5にスムーズに出入りでき
るようになっている。
【0010】各階のセンターコア部3を中心にした円周
上に設けられた周回移動部4は、例えばドーナッツ状の
円柱形で、内部に放射状の壁で所定区画に仕切られた複
数の居住スペース5が設けられているとともに、周回移
動部4の下面の任意位置に複数の駆動装置6が設けられ
て、駆動装置6によりセンターコア部3を中心にして周
回移動できるようになっている。周回移動部4内の各居
住スペース5は、例えば、図示を省略した給排水・ガス
配管,電力・通信ケーブルなどが所定位置に配置され
て、居住スペース5内が居間や台所,浴室などに仕切ら
れているとともにアクセスフロア13側に出入口が設け
られ、インテリアなどの所定の設備が設けられるように
なっている。
【0011】図2に示すように、周回移動部4の下面に
設けられた駆動装置6は、例えば周回移動部4の下面の
複数の同心円に沿って所定間隔でハウジング15が複数
突設されており、ハウジング15内の所定位置に電動の
モーター18が配置されているとともに、ハウジング1
5の適宜位置に軸連結された一対の車輪16が前記同心
円上を回転できるようにして支持され、モーター18の
駆動軸の端部と車輪16の軸部に設けられた一対のかさ
歯車20によってモーター18の駆動軸の回転を車輪1
6に伝達できるようになっている。また、周回移動部4
側の複数の車輪16と相対する位置の床スラブ12の上
面に環状のレール17が複数設けられており、各車輪1
6が所定のレール17に載置されてモーター18を運転
することによりレール17に沿って周回移動部4が回転
するようになっている。ところで、複数のハウジング1
5の全てにモーター18を設ける必要はなく、周回移動
部4の周回移動に必要な動力を確保できれば周回移動部
4の下面に突設された複数のハウジング15のうち任意
のハウジング15のみにモーター18を設けるようにし
てもよい。
【0012】駆動装置6のモーター18には、移動建築
物1の任意位置に配置された駆動制御部19が信号線な
どを介して接続されている。駆動制御部19は、周回移
動部4の所定期間内の移動量を所定角度に規制するとと
もに、周回移動部4が所定角度移動したところで周回移
動部4を逆回転させるように駆動装置6のモーター18
の駆動を制御することができるようになっており、周回
移動部4内の各居住スペース5が均等に日照を受けるこ
とができるとともに、周回移動部4を所定期間で正転・
逆転させることにより配管,電力・通信ケーブルが周回
移動部4の移動に追従できるようになっている。
【0013】また、各居住スペース5側の給排水・ガス
管とセンターコア部3に設けられたパイプシャフト21
内の給排水・ガス管とが床スラブ12上の適宜位置に設
けられたそれぞれの連結装置30,31,32で相互に
連結されているとともに、各居住スペース5側の電力・
通信ケーブルとセンターコア部3に設けられたパイプシ
ャフト21内の電力・通信ケーブルとが天井面12aの
適宜位置に設けられたそれぞれの連結装置33,34で
相互に連結されており、駆動装置6により周回移動部4
が周回移動した場合に周回移動部4の回転に配管がスム
ーズに追従できるようになっている。なお、給湯管がパ
イプシャフト21に配管されている場合は、周回移動部
4に給湯できるように給湯管用の連結装置も適宜配置す
るようにする。
【0014】具体的には、図3(a)に示すように、例
えば任意長さのフレキシブルホース35の基端がホース
リール36の軸36aの任意位置に設けられた配管接続
部37に接続されているとともに、ホースリール36の
軸36aの端部に、配管接続部37に連通された回転式
の配管接続器38が設けられて給水管用の連結装置30
が構成されており、配管接続器38にパイプシャフト2
1内の給水管から分岐された給水管39の端部が接続さ
れているとともに、フレキシブルホース35の先端が居
住スペース5側の給水管(図示せず)の端部に接続され
て、パイプシャフト21内の給水管と居住スペース内の
給水管とが連結装置を介して互いに連結されている。ま
た、ホースリール36を支持する支持部材として床スラ
ブ12から2枚の支持板30aが起立させられ、ホース
リール36の両側が2枚の支持板30aによって支持さ
れている。また、フレキシブルホースの先端に接続され
た居住スペース5側の給水管に適宜本数の給水枝管が接
続されて所定の居住スペース5に給水されるようになっ
ている。なお、給湯管用の連結装置も上記連結装置30
と同じ構成でよいが、フレキシブルホースをお湯の温度
に耐えることができるものを使用するようにする。
【0015】フレキシブルホースは、ホースリールに巻
き付けて収納することができ、ホースリールをモーター
などにより回動させるようにして、必要に応じてフレキ
シブルホースを引き出し・巻き取りできるようになって
いる。ところで、ホースリールを回動させるモータは、
駆動装置6の駆動制御部19に信号線などによって接続
して周回移動部4の回転の速度に合わせてホースリール
を回転させるようにすることができ、その場合、周回移
動部4の正転・逆転に対してフレキシブルホースの引き
出し・巻き取りをスムーズに行なうことができる。な
お、排水管やガス管も給水管と同様に、連結装置31も
しくは連結装置32の配管接続コネクターにパイプシャ
フト21内の排水管もしくはガス管から分岐された排水
管もしくはガス管を接続し、フレキシブルパイプの先端
に居住スペース5側の排水管もしくはガス管の端部を接
続するようにして、パイプシャフト21内の排水管,ガ
ス管と居住スペース5側の排水管,ガス管とを相互に連
結する。
【0016】また、図3(b)に示すように、電力ケー
ブル用の連結装置33は、例えば任意長さの可撓性の電
力ケーブル41の基端がケーブル巻取リール42の軸4
2aの任意位置に設けられた接続部43に接続されてい
るとともに、ケーブル巻取リール42の軸42aの端部
に、接続部43に電気的に連結された回転式のケーブル
接続器44が設けられて連結装置33が構成されてい
る。連結装置33は、ケーブル接続器44にパイプシャ
フト21内に敷設された電力ケーブルから分岐された電
力ケーブル45の端部が接続されているとともに、ケー
ブル巻取リール42の軸42aに基端を接続した可撓性
の電力ケーブル41の先端が居住スペース5側に布設さ
れた電力ケーブル(図示せず)の端部に接続されて、パ
イプシャフト21内の電力ケーブルと居住スペース5内
の電力ケーブルとが連結装置33を介して互いに連結さ
れている。ケーブル巻取リール42を支持する支持部材
として天井面12aから下方に2枚の支持板33aが突
設され、リール42の両側が2枚の支持板33aにより
支持されている。また、可撓性の電力ケーブル41の先
端に接続された居住スペース5側の電力ケーブルから適
宜本数の電力ケーブルが分岐されて所定の居住スペース
5に電力が供給されるようになっている。
【0017】ケーブル巻取リール42に接続された可撓
性の電力ケーブル41は、モーターなどによりケーブル
巻取リール42を回動させることによりケーブル巻取リ
ール42に巻き取り・開放することができるようになっ
ている。ケーブル巻取リール42を回動させるモータ
は、駆動装置6の駆動制御部19に信号線などによって
接続して周回移動部4の回転速度に合わせてケーブル巻
取リール42を回転させ、電力ケーブルの巻き取り・開
放をスムーズに行なうことができるようにすることがで
きる。また、通信ケーブルを連結する連結装置34は、
電力ケーブルを連結する電力ケーブル用の連結装置33
の電力ケーブルの代わりに通信ケーブルを用いるように
したもので、任意長さの通信ケーブルの基端をケーブル
巻取リールの軸の任意位置に設けられた接続部に接続
し、ケーブル巻取リールの軸端部に設けられるとともに
軸の接続部に電気的に接続された回転式のケーブル接続
器に、パイプシャフト21内に敷設された通信ケーブル
から分岐された通信ケーブルの端部を接続するととも
に、ケーブル巻取リールの軸に接続された通信ケーブル
の先端を居住スペース5側に敷設された通信ケーブルの
端部に接続する。
【0018】なお、ホースリール36に接続される給排
水・ガス管のフレキシブルホース35や、ケーブル巻取
リール42に接続される電力・通信ケーブルは、その長
さが周回移動部4の周回移動に追従できる長さに調節さ
れている。また、図4に示すように、連結装置は、リー
ル46の軸46aが床面などに対して垂直方向になるよ
うにしてリール46を縦に配置し、床面などからリール
46の支持部材として支持棒47を突設してリール46
を支持させるようにしてもかまわない。
【0019】上記構成の移動建築物1は、主要構造部2
を構築するとともに、センターコア部3や周回移動部4
を形成して、センターコア部3のパイプシャフト21に
給排水・ガス管や電力・通信ケーブルなどを配置すると
ともに、周回移動部4の各居住スペース5に各種設備や
給排水・ガス管や電力・通信ケーブルなどを所定位置に
配置し、パイプシャフト21内の各種の配管・ケーブル
と各居住スペース5内の各種の配管・ケーブルとをそれ
ぞれの連結装置を介して相互に連結する。
【0020】周回移動部4は、例えば、8つの居住スペ
ースに区画されており、駆動制御部19により周回移動
部4が1日で45°回転するように駆動装置6を制御す
れば、周回移動部4を一定方向に7日間周回移動させる
ことにより各居住スペース5が315°周回移動して所
定の各方角に向けられたことになる。その後、1日に4
5°の移動量で逆方向に7日間周回移動するように駆動
装置6を作動させることにより、14日間で各居住スペ
ースが元の位置に戻される。そして、1日の移動量45
°で正転・逆転を7日間周期で繰り返すことにより、各
居住スペース5の窓部が所定間隔で各方角に向けられ
る。なお、周回移動部4は、1日かけて所定の角度移動
させるようにしてもよいし、1日のうち所定時間の間周
回移動部4を移動させるようにしてもよい。このように
周回移動部4を所定期間の間一定方向に回転させた後に
同じ期間逆回転させるようにすれば、周回移動部4を1
方向に回転させることにより連結装置から引き出され
(もしくは巻き取られ)たフレキシブルホースや電力・
通信ケーブルを巻き取る(もしくは引き出す)ようにし
て周回移動部4の回転に追従させることができる。
【0021】次に本発明の第2の実施の形態を図5〜図
7により説明する。本実施の形態は、戸建住宅や別荘な
どの低層の建物で、居住スペースの一部を回動可能に構
成した例である。別荘等の低層の建物の居住スペースに
設けられる任意の部分を周回移動させることができる移
動建築物50は、例えば、玄関,食堂,台所や風呂など
の日照や眺望などがあまり気にならない部分が固定建築
部51に形成されて移動建築物50が建築される土地の
所定位置に固定され、固定建築部51の所定位置にアク
セス部として略半円弧状に形成されたアクセス廊下52
が接続され、居間,客間,遊戯室や寝室などの固定建築
部51を除いた部分が可動建築部53に形成されて、可
動建築部53の廊下部53aの一部がアクセス廊下52
の内周縁に連接するように配置されている。アクセス廊
下52には、アクセス廊下52の内周縁に連接するよう
に断面略円形の池54が設けられており、池54に可動
建築部53が浮かべられている。なお、図6に示すよう
に、可動建築部53には、その下部や側面の適宜位置に
必要に応じて浮きBが設けられて浮力を確保している。
また、可動建築部53の下面の適宜位置に、その下端に
ローラーを有する支持脚70が複数本突設されて、可動
建築部53が揺れないように支持しているとともに、後
記する駆動装置によって可動建築部53が周回移動させ
られるときにスムーズに移動できるようになっている。
【0022】可動建築部53とアクセス廊下52の連接
部分は、アクセス廊下52の上面の内周縁近傍に内周縁
に沿って溝52aが設けられているとともに、溝に溝に
沿って摺動する2本の摺動突起71が連接部分の間隔を
開けて突設され、各摺動突起が可動建築部53の連接部
分近傍の摺動突起71に対応する位置に設けられた連結
金具72により連結されている。また、可動建築部53
のアクセス廊下52との連接部分には、駆動装置55が
設けられて可動建築部53がアクセス廊下52の内周縁
に沿って移動できるようになっている。
【0023】可動建築部53の駆動装置55は、図7に
示すように、例えば可動建築部53とアクセス廊下52
との連接部分の可動建築部53側にモーター60を配置
し、モーター60の駆動軸に一対のウォームギヤ61が
設けられており、ウォームギヤ61の歯車部61aをア
クセス廊下52の内周縁部付近に配置させるとともに、
アクセス廊下52の内周縁部の前記ウォームギヤ61の
歯車部61aに対応する位置に、歯車部61aにかみ合
うように内歯52bが設けられている。そして、モータ
ー60を駆動させることにより、駆動軸に設けられたウ
ォームギヤ61の歯車部61aが回転し、アクセス廊下
52の内歯52bに沿って可動建築部53が周回移動す
るようになっている。なお、駆動装置55のモーター6
0やウォームギヤ61を複数設けるようにしてもかまわ
ない。
【0024】また、アクセス廊下52と可動建築部53
との連接部分近傍には、上記第1の実施の形態に使用さ
れた電力・通信ケーブル用の連結装置と同じ構成の電力
ケーブル用の連結装置63と通信ケーブル用の連結装置
64が配置されて、固定建築部51側に設けられた電力
・通信ケーブルと可動建築部53側に設けられた電力・
通信ケーブルとがそれぞれの連結装置63,64を介し
て連結されて、可動建築部53での電気の使用や電話の
使用を可能にしている。なお、必要に応じて、上記実施
例の給水・排水・ガス管用の連結装置を配置して、可動
建築部53で水を使用したりガスを使用できるようにし
てもかまわない。
【0025】上記構成の移動建築物50は、可動建築部
53の駆動装置55を駆動させることによりアクセス廊
下52に沿って周回移動させることができ、居間,客
間,遊戯室,寝室などの面している方角を所定角度変更
して日照や眺望を適宜変更することができる。このと
き、可動建築部53は池54に浮かんでいるので、浮力
により少ない力で可動建築部53を周回移動させること
ができる。なお、上記の第2の実施の形態では、可動建
築部を池の上に浮かべるようにしているが、池を設けず
に可動建築部を建物の基礎の上に配置するようにしても
よく、その場合は、可動建築部の下面に車輪を設けるな
どして可動建築部が周回移動できるようにする。
【0026】
【発明の効果】本発明の移動建築物によれば、多層階を
有する集合住宅やホテルなどの居住スペースの向いてい
る方角を任意に変更することができ、居住スペースが固
定されていたときに比べて日照の確保が平等になるとと
もに、各方角の景観を楽しむことができる。また、日照
の条件などの悪い場所がなくなるので建物全体の不動産
としての価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す平面説明図
(a)と、図1(a)のA−A矢視図(b)である。
【図2】駆動装置を示す正面説明図(a)と、側面説明
図(b)である。
【図3】給水管用の連結装置を示す正面説明図(a)
と、電力ケーブル用の連結装置を示す側面説明図(b)
である。
【図4】連結装置のリールを縦に配置した場合を示す斜
視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す平面説明図で
ある。
【図6】可動建築部とアクセス廊下との連接部付近の側
面説明図である。
【図7】駆動装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 移動建築部 2 主要構造部 3 センターコア部 4 周回移動部 5 居住スペース 6 駆動装置 50 移動建築物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層階を有する集合住宅やホテル等の建
    築物であって、 略円形かつ多層に構築された主要構造部と、主要構造部
    の各層の中央部に設けられて給排水・ガス配管,電力・
    通信ケーブルが配置されたセンターコア部と、主要構造
    部の各層に設けられて給排水・ガス配管,電力・通信ケ
    ーブルが配置されるとともにセンターコア部を中心にし
    て駆動装置により回動する周回移動部と、センターコア
    部の給排水・ガス配管,電力・通信ケーブルと周回移動
    部の給排水・ガス配管,電力・通信ケーブルとを相互に
    連結するそれぞれの連結装置とから移動建築物が構成さ
    れ、周回移動部内に居住スペースが設けられていること
    を特徴とする移動建築物。
  2. 【請求項2】 周回移動部の駆動装置に、周回移動部の
    所定期間内での移動量を規制するとともに周回移動部の
    移動が所定角度に達すると回転方向を逆転させる駆動制
    御部が設けられている請求項1に記載の移動建築物。
  3. 【請求項3】 連結装置は、任意長さでリールに巻き取
    り可能な給排水またはガス用フレキシブルホースもしく
    は電力または通信用ケーブルの基端がリールの軸の任意
    位置に設けられた接続部に接続されているとともに、リ
    ールの軸の端部に、接続部に連通された給排水またはガ
    ス用フレキシブルホースもしくは電力または通信用ケー
    ブルの回転式の接続器が設けられ、リールが支持部材で
    支持されている請求項1または2に記載の移動建築物。
  4. 【請求項4】 主要構造部の各層に設けられたセンター
    コア部の上面から任意間隔を開けて、その外周縁が周回
    移動部の内周縁に接する大きさのアクセスフロアが設け
    られているとともに、センターコア部の上下方向に沿っ
    て昇降するエレベーターや階段が設けられてエレベータ
    ーホールが構成されている請求項1から3のうちいずれ
    か1つに記載の移動建築物。
  5. 【請求項5】 戸建住宅や別荘などの低層の建築物であ
    って、 建築物の任意の部分からなるとともに建物の建築される
    土地に固定される固定建築部と、固定建築部に接続され
    た略円弧状のアクセス部と、建築物の固定建築部を除い
    た部分からなるとともに少なくともその一部がアクセス
    部に連接された可動建築部と、可動建築部の適宜位置に
    設けられた可動建築部の駆動装置と、アクセス部と可動
    建築部との連接部分近傍に設けられて固定建築部側の給
    排水・ガス配管,電力・通信ケーブルのうち所定の配管
    もしくはケーブルと可動建築部側の給排水・ガス配管,
    電力・通信ケーブルのうち所定の配管もしくはケーブル
    とを相互に接続する連結装置とから移動建築物が構成さ
    れ、アクセス部に沿って可動建築部が周回移動できるこ
    とを特徴とする移動建築物。
  6. 【請求項6】 可動建築部の設置位置には、アクセス部
    の内周縁に連接する池が設けられているとともに、池に
    可動建築部が浮かべられている請求項5に記載の移動建
    築物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020033678A (ko) * 2002-03-02 2002-05-07 김낙구 코아 공유구조의 탑상형 공동주택 건축물
CN102505868A (zh) * 2011-09-23 2012-06-20 李益冉 一种蕈居
CN106088341A (zh) * 2016-07-28 2016-11-09 宁波大学 一种悬空式可移动简易房系统
CN112663795A (zh) * 2020-11-27 2021-04-16 江苏金狮堂视觉科技有限公司 一种智能化移动建筑

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